JP2006164787A - 漏電遮断器動作原因分析装置 - Google Patents

漏電遮断器動作原因分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 漏電遮断器が漏電によって正常動作したのか、サージやインバータによる高周波漏れ電流によって過敏動作(不要動作)したかを判別すること。
【解決手段】 時間周波数解析部8によって、漏電遮断器2の遮断動作時の漏れ電流(零相電流)を周波数解析し、この周波数成分の時間的変化までを解析することで、漏電遮断器2の遮断動作時の過渡的な漏れ電流変化を時間と周波数の両面から捉え、かつ、動作原因分析部10によって、IEC479−2記載の周波数に対する心室細動の閾値を考慮して漏れ電流の評価を行うことで、漏電遮断器2の動作が漏電によって正常動作したか、サージやインバータによる高周波漏れ電流によって過敏動作(不要動作)したかを分析して判別する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、分電盤に組み込まれた漏電遮断器が遮断動作した際の原因を分析及び判定する漏電遮断器動作原因分析装置に関する。
漏電遮断器は、感電災害や漏電火災防止に効果的な安全装置であり、漏電が発生した場合に、直ちに電源を遮断することで事故を未然に防止する。また、漏電遮断器には、漏電、地絡保護を行う以外にも、過負荷、短絡保護を行う過電流保護機能付きのものや、単相3線回路での中性線欠相保護を行う欠相保護機能付きのものもある。このため、漏電遮断器が遮断動作した際は、その状況から動作原因を的確に判断し、停電の復旧を図る必要がある。
図23に、漏電遮断器が遮断動作した際の原因の調査手順例であるフローチャートを示し、その説明を行う。
ステップS0において、漏電遮断器が動作状態であるとする。ステップS1において、その漏電遮断器(ELCB)の漏電表示が有るか否かを判断する。有れば、ステップS2において、目視点検などによって電気設備を点検し、異常が無ければ漏電遮断器を投入する。
ステップS3において、その漏電遮断器の投入ができたか否かを判断する。投入ができない、即ちトリップした場合は、ステップS4において、漏電遮断器の負荷側スイッチを開放して再投入する。ステップS5において、その再投入ができたか否かを判断する。投入できた場合は、ステップS6において、負荷側スイッチを順次投入する。この過程で漏電遮断器が動作すれば、それ以降の回路、即ち該当負荷側スイッチ以降の回路に不良箇所があると推定できる。
従って、ステップS7において、一時的な絶縁不良又は不要動作の可能性有りと推定できる。そこで、設備の絶縁不良試験を行い、この結果、問題がなければ波形を記録するなどを実施して原因を調査する。このステップS7の処理は、上記ステップS3において、投入できた場合も実施する。
上記ステップS1において、漏電表示が無ければ、ステップS8において、過負荷、短絡、又は欠相事故の可能性があると推定できる。このため、ステップS9において、各スイッチ、回路などのアーク痕跡が有るか否かを判断する。有れば、ステップS10において、不良箇所を修理する。そして、ステップS11において、漏電遮断器を投入し、しばらく様子を見る。
一方、ステップS9において、無いと判断された場合は、ステップS12において、負荷側スイッチ、電気機器の手元スイッチを開放する。そして、ステップS13において、漏電遮断器を投入し、順次開放したスイッチを投入しながら原因を調査する。必要に応じて波形を記録するなどを実施して原因を調査する。
また、上記ステップS5において、投入ができなかった場合は、ステップS14において、漏電遮断器の負荷側配線を外したのち投入し、投入ができたか否かを判断する。投入できた場合は、ステップS15において、漏電遮断器と負荷側スイッチとの間に絶縁不良があると推定できる。一方、投入できなかった場合は、ステップS16において、漏電遮断器(ELCB)が故障であると推定できる。
ところで、漏電遮断器は、上述のように漏電、地絡などに対して遮断動作する以外に、サージ(例えば、雷サージや負荷機器の入切に伴う開閉サージ)や、インバータ機器が発生する高周波漏れ電流によって不要動作(迷惑動作ともいう)することがある。漏電遮断器が、一時的な絶縁不良や欠相によって遮断動作した場合や、上述のように不要動作した場合には、その原因究明は非常に困難なものとなり、原因が判明するまで長期を要する場合もある。
このような場合は、特許文献1にあるような波形記録計や、特許文献2にあるような漏電検知器など、各種測定器を用いて原因調査が行われる。
特許文献1の波形記録計は、漏電遮断器が遮断動作したときの負荷電流、電圧、漏れ電流を記録し、記録した各電気諸量の波形データ表示や、波形データに基づいて演算した各電気諸量の実効値と、漏電遮断器の定格値とを比較することで、漏電遮断器の遮断動作の原因が漏電、過負荷、又は欠相によるものか否かの判定を行う。
また、特許文献2の漏電検知器では、漏電検出回路と欠相検出回路を備え、漏電遮断器の遮断動作の原因が漏電か欠相かの判別を可能としている。
特開平5−264295号公報 特開2001−235503号公報
ところで、一時的な絶縁不良や欠相によって漏電遮断器が遮断動作するような場合には、長時間にわたって波形記録計や漏電検知器を仕掛けておけば、原因を調べることができる。
しかし、前述したようなサージやインバータによって発生する高周波漏れ電流によって漏電遮断器が不要動作する場合には、単なる波形観測や実効値演算による評価、又は、漏電検知器などでは原因がわからないことが多い。
これを例えば、図24に示すインバータ設置回路を例に説明する。
インバータ101は、整流回路102で交流電力を整流により直流とした後、半導体素子回路103でスイッチングして交流化する際に多くの高周波成分を発生し、この高周波成分が電路に存在する対地静電容量C1によって常時流れるため、対地静電容量C1が大きくなると高周波漏れ電流I1が増加する。漏電遮断器105は、その高周波漏れ電流I1によって不要動作することがある。
また、常時、高周波漏れ電流I1が発生している回路で地絡が発生すると、波形観測では地絡事故が見抜けないことがある。例えば、図25に、図24のP1点(インバータ101より電源側)で地絡したときの漏れ電流波形を示す。
図25の波形では商用周波数の地絡電流成分が高周波漏れ電流I1に埋もれてしまい、波形観測だけでは地絡事故の判別が困難となる。また、図25の波形を一見すると、漏電遮断器105の遮断動作がインバータ101の高周波漏れ電流I1による不要動作と誤判断される可能性もある。
また、図24のP2点(インバータ101より負荷側)で地絡するような場合には、インバータ101の運転周波数によっては高周波の地絡電流が発生することもあり、この場合、従来の実効値演算による評価も難しくなる。
このような場合には、フーリエ変換によって漏れ電流の周波数解析が行われることもあるが、フーリエ変換では、ある時間範囲の信号が、無限の過去から無限の未来まで周期的に連続していることを仮定するため、信号が連続的に安定している定常信号に対しては有効な方法であるが、過渡現象のような非定常信号に対しては充分な分析ができない。
また、前述の漏電検知器105に至っては、基本的には漏電しているか否かの判断ができるだけで、不要動作の原因までは調べることができない。
また、漏電検知器105の周波数特性によっては、サージやインバータ101による高周波漏れ電流I1に対して過敏反応する可能性もあり、この場合、漏電と誤判断される可能性もある。逆に、漏電検知器105の周波数特性によっては、上述のような高周波の地絡電流を検出できない可能性もある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、漏電遮断器が漏電によって正常動作したのか、サージやインバータによる高周波漏れ電流によって過敏動作(不要動作)したかを判別することができる漏電遮断器動作原因分析装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1による漏電遮断器動作原因分析装置は、漏電遮断器が接続された線間における線間電圧と、負荷電流と、零相電流である漏れ電流とを検出し、これら検出された電気諸量の波形データを、漏電遮断器の遮断動作前後数サイクル分記録して漏電遮断器の動作原因の分析を行う漏電遮断器動作原因分析装置において、前記漏電遮断器が動作する漏れ電流の動作判定レベルを設定する設定手段と、前記記録された漏れ電流を時間周波数解析することにより、当該漏れ電流の周波数スペクトルの時間的な変化を得る解析手段と、前記解析手段によって得られた漏れ電流の時間周波数解析結果と、前記設定手段で設定された漏れ電流の動作判定レベルとの比較から前記漏電遮断器の動作原因を判別する判別手段とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、漏電遮断器が漏電によって正常動作したのか、それ以外の原因によって過敏動作(不要動作)したかを判別することができる。
また、本発明の請求項2による漏電遮断器動作原因分析装置は、請求項1において、前記解析手段は、前記時間周波数解析に短時間フーリエ変換を用いることを特徴とする。
この構成によれば、短時間フーリエ変換は、周波数に関係なく窓関数Wの窓の幅を常に一定としているため、インバータが発生するような連続した高周波漏れ電流に対しては連続ウェーブレット変換と比べて周波数分解能が優れた特徴を有しており、この特徴をもとに、漏れ電流の大きさを三次元表現など定量的に理解できるように得ることができる。
また、本発明の請求項3による漏電遮断器動作原因分析装置は、請求項1において、前記解析手段は、前記時間周波数解析に連続ウェーブレット変換を用いることを特徴とする。
この構成によれば、連続ウェーブレット変換は、窓関数に相当するウェーブレットがスケールパラメータによって周波数に応じて可変にできるため、サージのような局所的な現象に対しては短時間フーリエ変換と比べて時間分解能が優れた特徴を有しており、この特徴をもとに、漏れ電流の大きさを三次元表現など定量的に理解できるように得ることができる。
また、本発明の請求項4による漏電遮断器動作原因分析装置は、前記動作判定レベルに第1及び第2の判定レベルを設け、前記第1の判定レベルとして、商用周波数以外の周波数における交流電流に対する心室細動の閾値を当該商用周波数を基準にして示された周波数係数に、前記漏電遮断器の定格不動作電流を乗算した値を用い、前記第2の判定レベルとして、前記漏電遮断器の定格感度電流及び定格不動作電流の何れか一方を用い、これら第1及び第2の判定レベルを前記設定手段に設定し、前記判別手段にて、前記第1の判定レベルと前記漏れ電流の周波数スペクトルとを比較し、当該漏れ電流に当該第1の判定レベルを上回る周波数成分が存在する場合に漏電と判定し、この漏電と判定されなかった場合に、前記第2の判定レベルと前記周波数スペクトルとを比較し、当該第2の判定レベルを上回る周波数成分と、その継続時間を抽出し、当該第2の判定レベルを上回る周波数成分が継続発生している場合は、インバータ機器による高周波漏れ電流による不要動作と判定し、当該第2の動作判定レベルを上回る周波数成分が極短時間発生している場合は、サージに伴う不要動作と判定することを特徴とする。
この構成によれば、漏電遮断器の遮断動作の原因が、漏電と、インバータ機器による高周波漏れ電流による不要動作と、及びサージに伴う不要動作とのうち何れであるかを正確に判定することができる。
以上説明したように本発明によれば、漏電遮断器が漏電によって正常動作したのか、サージやインバータによる高周波漏れ電流によって過敏動作(不要動作)したかを判別することができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る漏電遮断器動作原因分析装置の構成を示すブロック図である。
図1に示す漏電遮断器動作原因分析装置は、分電盤1に配設された漏電遮断器2の負荷側(配電用遮断器3の接続側)の線間電圧を計測する電圧センサ4と、負荷電流を計測する電流センサ5と、漏れ電流(零相電流)を計測する電流センサ6と、漏電遮断器2の遮断動作前後数サイクル分の線間電圧、負荷電流、漏れ電流の波形データを蓄える波形記録部7と、その記録された漏れ電流波形を短時間フーリエ変換、又は、連続ウェーブレット変換によって時間周波数解析する時間周波数解析部(解析手段)8と、漏電遮断器2が動作すべく漏れ電流の動作判定レベルを設定する動作判定レベル設定部(設定手段)9と、漏れ電流の時間周波数解析結果と動作判定レベルとの比較から、漏電遮断器2の遮断動作の原因を分析、判定(判別)する動作原因分析部(判別手段)10と、分析及び判定結果を表示する表示部11とを備えて構成されている。
このような構成の漏電遮断器動作原因分析装置による漏電遮断器の動作原因分析の動作を説明する。
まず、漏電遮断器2の遮断動作によって、電源電圧が喪失したことをトリガーにして、電圧喪失前後数サイクル分の各電気諸量(線間電圧、負荷電流、漏れ電流)の波形データを波形記録部7に記録する。次いで、その記録された漏れ電流(零相電流)の周波数成分の時間的変化を時間周波数解析部8で解析する。ここで、漏れ電流の時間周波数解析は、短時間フーリエ変換、又は、連続ウェーブレット変換により行う。
図2に示すように、短時間フーリエ変換は、時間関数f(t)を時間bを中心とした窓関数W(t−b)を用いて切り出した信号の周波数スペクトルF(b,ω)を、時間bをパラメータにして求めるもので、窓の位置(時間b)を変えながら周波数スペクトルF(b,ω)を求めることで、時間関数f(t)の周波数成分の時間的変化を捉えることができる。
ここで、時間関数f(t)の短時間フーリエ変換は、次式(1)で表される。
式(1)の窓関数には種々の関数が提案されているが、本発明では、次式(2)のハニング窓を使用する。
但し、a:窓の幅(定数)
また、連続ウェーブレット変換も短時間フーリエ変換と同様な時間周波数解析手法の一つで、時間関数f(t)の連続ウェーブレット変換は、次式(3)で表される。
但し、
Ψ:マザーウェーブレット
a :スケールパラメータ(1/aは周波数に相当する)
b :トランスレート(シフト)パラメータ
なお、Ψ(t)の上にバーを付けた部分はΨ(t)の共役
式(3)のΨはアナライジング ウェーブレットと呼ばれ(又は、単にウェーブレットとも呼ばれる)、前記の窓関数Wと同様に種々の関数が提案されている。本発明では時間周波数変化において最も局在性が良いと言われるガボール(Gabor)の複素ウェーブレット{次式(4)}を使用する。図3に式(4)のガボール(Gabor)の複素ウェーブレットの実部のみを示した。
但し、σ=8
ここで、式(4)のΨ(t)をΨ((t−b)/a)と置き換える。aをスケールパラメータ、bをトランスレート(シフト)パラメータと呼び、スケールパラメータaによりウェーブレットΨ(t)を時間軸方向に伸縮(1/aは周波数に相当する)、また、トランスレートパラメータbにより、図4に示すようにウェーブレットΨ(t)を時間軸方向に平行移動することができる。
式(3)のウェーブレットΨ{(t−b)/a}は、短時間フーリエ変換で言う窓関数Wに相当し、スケールパラメータaにより、窓の幅を適切に選ぶことができる。即ち、解析しようとする信号の高周波成分では時間窓を小さく、逆に、低周波成分では時間窓を大きくとることができる。換言すると、短時間フーリエ変換では時間窓の幅が周波数に対して変化しないと言う意味で固定化されているのに対し、連続ウェーブレット変換では周波数に応じた融通性があり、自動的に時間窓が高周波で狭く、低周波で広くなると言う特徴を持つ。
次に、漏れ電流波形の時間周波数解析の実施例を説明する。
図5、図6に漏れ電流波形を短時間フーリエ変換、及び、連続ウェーブレット変換した結果を示す。図5、図6の上段(a)は漏れ電流波形であり、図2のインバータ設置回路のa点で地絡した際の漏れ電流波形(図3)である。また、中段(b)、下段(c)は、漏れ電流を時間関数f(t)として短時間フーリエ変換{式(1)}、又は、連続ウェーブレット変換{式(3)}した結果であり、漏れ電流の大きさを時間と周波数にて示している。
図5、図6の中段(b)の濃淡図は、横軸を時間、縦軸を周波数{商用周波数(50Hz)を基本周波数とした次数nで示している}とし、振幅が大きな成分ほど明るく示している。これを三次元で表すと図5、図6の下段(c)となり、その大きさが定量的に理解できる。
図5、図6を見ると60次(3kHz)近傍成分が時間的連続して大きくなっている。これはインバータが発生する高周波漏れ電流であり、丁度、インバータのキャリア周波数(3kHz)に等しい周波数成分が生じている。また、1250×80μs付近から、商用周波数近傍成分が急激に大きくなっている。これは地絡により商用周波数の地絡電流が発生したことを示している。
図3、又は、図5及び図6の上段(a)の漏れ電流波形では、地絡が生じていることが判別しにくいが、図5及び図6の中段(b)、下段(c)のように、漏れ電流の大きさを時間と周波数の両面から観察すると、商用周波数成分の地絡電流が生じていることが判別できる。
次に、漏電遮断器2が動作すべく漏れ電流の動作判定レベルを動作判定レベル設定部9で設定し、この設定された動作判定レベルと時間周波数解析部8で求めた結果とを動作原因分析部10にて用いて、漏電遮断器2の遮断原因の分析、判断を行う。
動作判定レベルには二つの判定レベルを設定する。この内、第1の判定レベル(以下、判定レベルL1)には、「IEC(国際電気標準会議)479−2(Effects ofcurrent passing through the human body. Part2: Special aspects)」に記載されている、商用周波数以外の周波数における交流電流に対する心室細動の閾値を商用周波数(50/60Hz)を基準にして示された周波数係数(図7)を用い、これに漏電遮断器2の定格不動作電流値に乗算した値を用いる。
図7は、交流電流に対する心室細動の閾値を商用周波数(50/60Hz)を基準にした比率で示したものであり、この比率(係数)が1を越えるということは危険性が減少することを意味する。図7では周波数が商用周波数(50/60Hz)より高い場合には心室細動の閾値も大きくなっている。
「特開平10−42457号公報」の漏電遮断器などでは、高周波領域における人体保護と不要動作の回避を目的に図7の特性を考慮した感度電流の周波数特性を持たせている。
ところで、「JIS C 8371 漏電遮断器」では、漏電遮断器の感度電流(漏電遮断器が遮断動作に至る零相電流)は、定格不動作電流の値を越えて定格感度電流の値以下と規定している。
よって、図7の周波数係数に漏電遮断器の定格不動作電流を乗算することによって得られる曲線を、漏電による遮断動作(正常動作)と高周波漏れ電流による不要動作を判定する一つの目安とすることができる。
即ち、図7の周波数係数に漏電遮断器の定格不動作電流値を乗算した曲線を第1の動作判定レベル(判定レベルL1)とし、この判定レベルL1と漏れ電流の各時間断面の周波数スペクトルとを比較して、判定レベルL1を越えるような周波数成分が存在する場合には漏電による遮断動作(正常動作)と判断し、また、判定レベルL1を越えるような周波数成分が含まれないときには不要動作と判断することができる。
図8に、漏電遮断器2の定格不動作電流値を15mAとしたときの判定レベルL1の特性を示す。なお、定格不動作電流については漏電遮断器2に記載されている。また、図7に示したように、IEC479−2では心室細動の閾値として1kHzまでしか記載されていない。このため、1kHzを越える周波数領域は外挿補間によって周波数係数を求める。
図5、図6の周波数スペクトルから判定レベルL1(図8)を越える部分を抽出した結果を図9、図10に示す。図5、図6と比較すると、高周波漏れ電流はフィルタリングされ、地絡電流成分のみが抽出されている。図9、図10の結果では、遮断原因は漏電による遮断動作と判定される。
次に、判定レベルL1との比較で漏電と判定されなかった場合に、漏電遮断器2の遮断動作がサージやインバータによる高周波漏れ電流による不要動作であったかを調べる。ここでは、第2の動作判定レベル(以下、判定レベルL2)として、漏電遮断器2の定格感動電流、又は、定格不動作電流を設定し、これと漏れ電流の周波数スペクトルとの比較によって、サージやインバータよる高周波漏れ電流による不要動作であったかを判定する。なお、判定レベルL2は全ての周波数領域に対して一定とする。
図11に、インバータの高周波漏れ電流によって漏電遮断器2が不要動作した際の漏れ電流波形の例と、その短時間フーリエ変換の結果を示す。また、図11の結果から判定レベルL1を越える周波数成分のみを抽出した結果を図12に示す。図12では判定レベルL1を越える周波数成分がなく、この場合、漏電遮断器2の遮断動作は不要動作と判定される。なお、図12では判定レベルL1の定格不動作電流値を15mAとしている。
次に、図11の結果から判定レベルL2を越える周波数成分のみを抽出した結果を図13に示す。図13では判定レベルL2を定格不動作電流値15mAに設定した。この設定は、以降の判定レベルL2においても同様である。図13を見ると判定レベルL2を越える周波数成分が60次(3kHz)に連続して現れていることがわかる。
同様に、図11の漏れ電流波形を連続ウェーブレット変換した結果を図14に示す。また、図14の結果から判定レベルL1を越える周波数成分のみを抽出した結果を図15に示す。短時間フーリエ変換の結果と同様に、この場合、漏電遮断器2の遮断動作は不要動作と判定される。更に、図14の結果から判定レベルL2を越える周波数成分を抽出した結果を図16に示す。やはり、短時間フーリエ変換の結果と同様に60次(3kHz)近傍に判定レベルL2を越える領域が連続して現れている。なお、図16でも判定レベルL2を定格不動作電流値15mAに設定した。
次に、開閉サージによる高周波漏れ電流によって漏電遮断器2が不要動作した際の漏れ電流波形の例と、その短時間フーリエ変換の結果を図17に示す。また、図17の結果から判定レベルL1を越える周波数成分を抽出すると図18のようになり、この場合、判定レベルL1を越える周波数成分がなく、漏電遮断器2の遮断動作は不要動作と判定される。更に、図17の結果から判定レベルL2を超える周波数成分を抽出すると図19のようになる。
同様に、図17の漏れ電流波形を連続ウェーブレット変換すると図20のようになる。更に、図20から判定レベルL1を越える周波数成分を抽出すると図21のようになり、この場合、判定レベルL1を越える周波数成分がなく、漏電遮断器の遮断動作は不要動作と判定される。更に、図17の結果から判定レベルL2を越える周波数成分を抽出すると図22のようになる。
図19、図22を見ると、サージによって発生するインパルス性の高周波漏れ電流では判定レベルL2を越える領域が、時間的には極短期間ではあるが比較的広い周波数領域で発生する。
このように、判定レベルL2を越える周波数成分が比較的高い周波数帯で存在する場合には高周波漏れ電流による不要動作と判定し、更に、判定レベルL2を越える周波数成分が時間的に連続して現れている場合には、インバータ機器による高周波漏れ電流による不要動作と判定し、また、判定レベルL2を越える周波数成分が、比較的広い周波数領域で極短時間生じている場合には、サージによる不要動作と判定する。
この判定について図26及び図27を参照して更に説明する。これらの図は、短時間フーリエ変換又は連続ウェーブレット変換の結果から、判定レベルL2を越える部分を抽出したときのイメージ図であり、図26はサージによって不要動作をしたときのイメージ図、図27はインバータ機器の高周波漏れ電流によって不要動作したときのイメージ図である。また、各図において判定レベルL2を超える部分を「1」、それ以外を「0」(同図に空白で示した)で示した。
短時間フーリエ変換又は連続ウェーブレット変換の結果は、m×nの配列{m:サンプルナンバー、n:周波数(次数)}で表現され、このうち、判定レベルL2を超える部分を「1」、これ以外を「0」に変換する。この結果を時間軸及び周波数軸方向に探索し、図27に示すように、高周波成分に時間的に連続して「1」を超える部分があるときはインバータ機器の高周波漏れ電流による不要動作と判定する。また、図26に示すように、短時間の間に広い周波数帯域で「1」を超える部分があるときはサージによる不要動作と判定する。
結果の表示部11では、これらの判定結果と、図20〜図22などで示したような漏れ電流の周波数スペクトルを表示する。
なお、短時間フーリエ変換と連続ウェーブレット変換の結果を比較すると、周波数スペクトルの形状、又は、大きさが若干異なっていることがわかる。短時間フーリエ変換では、周波数に関係なく窓関数Wの窓の幅を常に一定としているため、インバータが発生するような連続した高周波漏れ電流に対しては連続ウェーブレット変換と比べて周波数分解能が優れている。
一方、連続ウェーブレット変換では、窓関数Wに相当するウェーブレットΨがスケールパラメータaによって周波数に応じて可変にできるため、サージのような局所的な現象に対しては短時間フーリエ変換と比べて時間分解能が優れた特徴を持つ。
以上説明したように本実施の形態の漏電遮断器動作原因分析装置によれば、時間周波数解析部8によって、漏電遮断器2の遮断動作時の漏れ電流(零相電流)を周波数解析し、この周波数成分の時間的変化までを解析することで、漏電遮断器2の遮断動作時の過渡的な漏れ電流変化を時間と周波数の両面から捉え、かつ、動作原因分析部10によって、IEC479−2記載の周波数に対する心室細動の閾値を考慮して漏れ電流の評価を行うことで、漏電遮断器2の動作が漏電によって正常動作したか、サージやインバータによる高周波漏れ電流によって過敏動作(不要動作)したかを分析して判別できるという優れた効果を有する。
本発明の実施の形態に係る装置を用いた漏電遮断器動作原因分析装置の構成を示す図である。 短時間フーリエ変換のイメージ図である。 ガボール(Gabor)複素ウェーブレットの実部を示す図である。 ウェーブレットのシフト・スケール変換を説明するための図である。 漏れ電流波形の短時間フーリエ変換の例を示す図である。 漏れ電流波形の連続ウェーブレット変換の例を示す図である。 IEC479−2における周波数に対する心室細動の閾値を50/60Hzを基準で表した周波数係数を示す図である。 漏電遮断器の定格不動作電流が15mAのときの第1の動作判定レベルを示す図である。 図5に対し動作判定レベル1を越える周波数成分のみを抽出した結果を示す図である。 図6に対し動作判定レベル1を越える周波数成分のみを抽出した結果を示す図である。 インバータの高周波漏れ電流によって漏電遮断器が不要動作した際の漏れ電流波形の短時間フーリエ変換例を示す図である。 図11に対し動作判定レベル1を越える周波数成分のみを抽出した結果を示す図である。 図11に対し動作判定レベル2を越える周波数成分のみを抽出した結果を示す図である。 インバータの高周波漏れ電流によって漏電遮断器が不要動作した際の漏れ電流波形の連続フーリエ変換例を示す図である。 図14に対し動作判定レベル1を越える周波数成分のみを抽出した結果を示す図である。 図14に対し動作判定レベル2を越える周波数成分のみを抽出した結果を示す図である。 開閉サージによる高周波漏れ電流によって漏電遮断器が不要動作した際の漏れ電流波形の短時間フーリエ変換例を示す図である。 図17に対し動作判定レベル1を越える周波数成分のみを抽出した結果を示す図である。 図17に対し動作判定レベル2を越える周波数成分のみを抽出した結果を示す図である。 開閉サージによる高周波漏れ電流によって漏電遮断器が不要動作した際の漏れ電流波形の連続ウェーブレット変換例を示す図である。 図20に対し動作判定レベル1を越える周波数成分のみを抽出した結果を示す図である。 図20に対し動作判定レベル2を越える周波数成分のみを抽出した結果を示す図である。 漏電遮断器の遮断動作原因の調査手順例のフローチャートである。 インバータ設置回路の例を示す図である。 インバータ設置回路で地絡が発生した際の漏れ電流波形例を示す図である。 サージによって漏電遮断器が不要動作をしたときのイメージ図である。 インバータ機器の高周波漏れ電流によって漏電遮断器が不要動作したときのイメージ図である。
符号の説明
1 分電盤
2 漏電遮断器
3 配電用遮断器
4 電圧センサ
5 電流センサ
6 電流センサ
7 波形記録部
8 時間周波数解析部
9 動作判定レベル設定部
10 動作原因分析部
11 表示部

Claims (4)

  1. 漏電遮断器が接続された線間における線間電圧と、負荷電流と、零相電流である漏れ電流とを検出し、これら検出された電気諸量の波形データを、漏電遮断器の遮断動作前後数サイクル分記録して漏電遮断器の動作原因の分析を行う漏電遮断器動作原因分析装置において、
    前記漏電遮断器が動作する漏れ電流の動作判定レベルを設定する設定手段と、
    前記記録された漏れ電流を時間周波数解析することにより、当該漏れ電流の周波数スペクトルの時間的な変化を得る解析手段と、
    前記解析手段によって得られた漏れ電流の時間周波数解析結果と、前記設定手段で設定された漏れ電流の動作判定レベルとの比較から前記漏電遮断器の動作原因を判別する判別手段と
    を備えたことを特徴とする漏電遮断器動作原因分析装置。
  2. 前記解析手段は、前記時間周波数解析に短時間フーリエ変換を用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載の漏電遮断器動作原因分析装置。
  3. 前記解析手段は、前記時間周波数解析に連続ウェーブレット変換を用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載の漏電遮断器動作原因分析装置。
  4. 前記動作判定レベルに第1及び第2の判定レベルを設け、前記第1の判定レベルとして、商用周波数以外の周波数における交流電流に対する心室細動の閾値を当該商用周波数を基準にして示された周波数係数に、前記漏電遮断器の定格不動作電流を乗算した値を用い、前記第2の判定レベルとして、前記漏電遮断器の定格感度電流及び定格不動作電流の何れか一方を用い、これら第1及び第2の判定レベルを前記設定手段に設定し、
    前記判別手段にて、前記第1の判定レベルと前記漏れ電流の周波数スペクトルとを比較し、当該漏れ電流に当該第1の判定レベルを上回る周波数成分が存在する場合に漏電と判定し、この漏電と判定されなかった場合に、前記第2の判定レベルと前記周波数スペクトルとを比較し、当該第2の判定レベルを上回る周波数成分と、その継続時間を抽出し、当該第2の判定レベルを上回る周波数成分が継続発生している場合は、インバータ機器による高周波漏れ電流による不要動作と判定し、当該第2の動作判定レベルを上回る周波数成分が極短時間発生している場合は、サージに伴う不要動作と判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の漏電遮断器動作原因分析装置。
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