JP2006161995A - 物品の傾動安定支持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】支持台傾動時に支持台に作用する搭載物品の重量による回転モーメントを従来に比し減少せしめて,傾動をバランス良く安定させるために支持台に与えるそれとほぼ釣り合う反回転モーメントを従来に比し減少させることができる物品の傾動安定支持装置の提供。
【解決手段】物品を載置固定する支持台を基台に対し,支持台の上方で物品の重心と支持台を結ぶ鉛直線上に位置する1点を中心として回転可能に配設するべく,支持台の両側下面に,その点を回転中心とする半円弧形状となし外周縁下面に外径歯車を形成した回転体を取り付け、その円弧面を複数のベアリング等の回転保持手段にて摺動回転可能に挟持する。そして回転体の外径歯車に,歯車とピ二オンとラックとからなる回転伝達手段を接続して支持台の回転を伝達し、この回転伝達手段にバネ等の弾性手段を接続配設して支持台に搭載物品の重量による回転モーメントにほぼ釣り合う反回転モーメントを与える。
【選択図】図1

Description

本発明は、テレビカメラ等の物品を載置固定し,それを任意の角度傾動(チルト)可能に保持して三脚に取り付けて用いられる,雲台等の物品の傾動安定支持装置に関するもので、とりわけ,物品支持台の回転保持手段とその回転の伝達手段に簡潔にして格別な工夫を施すことにより,物品の傾動時に物品支持台に作用する搭載物品の重量による回転モーメント(搭載物品の重量により支持台をその回転中心の周りに廻そうとする働き,トルク)を従来に比し可及的に減少せしめ,それに伴い傾動の重量バランスをとるために支持台に与える必要があるそれとほぼ釣り合う反回転モーメント(支持台を廻そうとするトルクに対抗する反発力)を極力減少せしめることができ,もって装置の構造の簡潔,小型,軽量,自動化に合理的に寄与し得る物品の傾動安定支持装置に係るものである。
従来のこの種物品の傾動安定支持装置としては、例えば,後記特許文献1及び2に記載のものがある。 これらのものは、図4に示す如く,物品Bを載置固定する支持台Sは基台Kに対し,支持台Sの下方基台K側に配設された回転軸Jに腕Uを介して回転可能に支持された構造となっている関係上,支持台Sの回転中心O´と物品Bの重心Gとの間の距離が可及的に長くならざるを得ず、そのため支持台Sの傾動時に物品Bの重量Wにより支持台Sを回転中心O´の周りに廻そうとする回転モーメントが可及的に大きくなるので,それに対抗して傾動の重量バランスをとり安定性を図るために支持台Sに与える反回転モーメントを大きくする必要があり、いきおい強力な弾性力を有するバネ等の弾性手段を用いなければならなかった。
即ち,従来装置の構造と作用の原理を示す図4において,支持台Sをθの角度傾動させたときに支持台Sに作用するそれを廻そうとする搭載物品の重量Wによる回転モーメントM1(f)は、回転中心O´から搭載物品の重心Gまでの距離をHとすると,M1(f)=WHsinθであるから,O´G間の距離に比例して増大することとなり,それに応じてそれにほぼ釣り合う反力を支持台Sに与えるためにバネ等による弾性手段の弾性力も強力にする必要がある。そして,O´G間の距離に比例して搭載物品の重心Gの移動軌跡即ち移動距離も大きくなる。 従ってこれらの従来装置においては、ばね等による弾性手段の配設構造や装置の構造が大掛かりで複雑な機構となり,全体の重量が増大し,支持台Sの傾動操作にも大きな力が必要となり,搭載物品の重量が増すに伴い重量バランスを良好に維持することが困難となり傾動に安定性を欠くおそれが生じるのみならず、搭載物品の傾動に伴う重心移動の距離も大きくなるのでカメラ等の操作における作業目線の動きも大きくならざるを得ない等の難点を有していた。
特開平2−27560号公報 特開2002−82383号公報
本発明は、前記従来装置の有する諸難点を解消することを目的とする。
即ち,物品の傾動時に支持台をその回転中心の周りに廻そうとするトルクである物品の重量による回転モーメントを従来に比し可及的に減少し,それに伴い傾動の重量バランスをとるために支持台に与える必要があるそれとほぼ釣り合う反回転モーメントを極力減少せしめることができ,もってその反発力を与えるためのバネ等による弾性手段の配設構造や装置全体の構造の簡潔,小型,軽量化並びに支持台傾動制御の自動化に合理的に寄与し得るとともに,傾動に伴う物品の重心移動の距離を小さくしカメラの操作等における作業目線の動きも極力小さく抑えるることができ使用上好適である物品の傾動安定支持装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために本発明は、物品支持台の回転保持手段とその回転の伝達手段に簡潔にして格別な工夫を図ったものであり、次の手段をとっている。
即ち,物品を載置固定する支持台の両側下面に,支持台と搭載物品の重心とを結ぶ鉛直線上で支持台の上方に位置する点を中心として基台上で回転可能に配設されるべく,その点を回転中心とする半円弧形状に形成されその円弧状外周縁に沿った下面に外径歯車を付設した回転体を取り付け、この回転体の円弧面を基台上に配設した複数のベアリングによる回転保持手段にて摺動回転可能に挟持し、回転体外周の外径歯車に,歯車とピ二オンとラックとからなり基台上に配設されて支持台の回転を伝達する歯車機構による回転伝達手段を連繋接続するとともに、この回転伝達手段のラックに対し,支持台傾動に伴う搭載物品の重量による回転モーメントとほぼ釣り合う反回転モーメントを支持台に与えて支持台の傾動をバランス良く円滑・安定して支持せしめるバネ等による弾性手段を接続配設せしめたことを特徴とする。
即ち,支持台の回転中心Oを従来と異なり支持台の上方で支持台と搭載する物品の重心Gとの間に位置する点に設定するべく,支持台に該点Oを回転中心とする半円弧状の回転体を形成し,その円弧面をベアリングによる回転保持手段にて基台上で摺動回転可能に支持せしめることにより、支持台の回転中心Oと物品の重心Gとの距離OGを従来に比し大幅に短縮させて,支持台を回転中心Oの周りに廻そうとする搭載物品の重量による回転モーメントを大幅に軽減させるとともに、その支持台の回転を歯数比に差を設けた前記回転体外周の外径歯車と歯車機構による回転伝達手段とを介して伝達させることによって更にその回転モーメントを大幅に減少せしめて所期の目的を達成するようになしたものである。
また,支持台の回転伝達手段における歯車シャフトに対し,その回転の停止と解除を手元操作により行うブレーキ機構を連繋接続せしめており、これによって支持台の所望角度での傾動位置を容易,確実に保持せしめるようになしている。
このブレーキ機構は、前記回転伝達手段における歯車シャフトの一側端部外周面に嵌着されたブレーキドラムと,このブレーキドラム外周面をバネの弾性力にて押圧挟持して歯車シャフトの回転を停止せしめるとともにその開閉レバーを有するブレーキシューと,このブレーキシューの開閉レバーに先端が接触して押圧する復帰スプリング付きフレキシブルケーブルと,このフレキシブルケーブルの基端部を取り付けて内筒内に摺動可能に嵌合された摺動駒と,この摺動駒に,その間に配する接続溝に収容した複数のボールを介して接続し内筒内に回転可能に嵌合された回転駒と,この回転駒を固定連結し内筒外周面に回動可能に嵌合された外筒である手元操作回転ハンドルとからなり、手元操作回転ハンドルの回転による回転駒の回転に伴いその内部に設けた円錐形の接続溝の傾斜面に沿って上昇するボールの前進と,このボールの前進により押されて内筒内を摺動後退する摺動駒の動きに伴うフレキシブルケーブル先端部の開閉レバーの押圧操作によりブレーキシューの締め付けを開いて制動の解除を行うとともに,手元操作回転ハンドルの回転停止に伴う復帰スプリングの弾性力による摺動駒とフレキシブルケーブルの元位置復帰により開閉レバーの押圧を解除してブレーキシューの締め付けを閉じ歯車シャフトの制動を行うようになしたことを特徴とする。
本発明は、上記の構成となしたので、前述の従来装置の有する諸難点を解消し、次の特有の効果を奏する。
物品を載置固定した支持台の基台に対する垂直方向の傾動回転の中心位置を、従来と異なり,支持台の下方基台側ではなく支持台の上方で支持台と搭載物品の重心とを結ぶ鉛直線上の1点の位置となし,この点を中心として支持台を基台上で回転可能に支持せしめるべく、支持台の両側下面にその点を回転中心とする半円弧形状に形成され外周下面に外径歯車を付設した回転体を取り付けその円弧面を基台上に配設した複数のベアリングによる回転保持手段にて摺動回転可能に挟持せしめるようになしたので、従来に比し支持台の回転中心と搭載物品の重心との距離を大幅に短縮させることができる。従ってこれによって支持台の傾動に伴う搭載物品の重量による支持台をその回転中心の周りに廻そうとする回転モーメントを従来に比し大幅に減少させることができ、そのため傾動における重量バランスをとり傾動の円滑・安定性を図るために支持台に与えることが必要なその回転モーメントにほぼ釣り合う反回転モーメントも従来に比し大幅に減少させることが可能となり、その結果バネ等による弾性手段も弾性力に従来に比しそれほど強力なものを必要とせず,簡潔,小型化し得るという利点を有する。
即ち,この点を図3及び図4を比較して説明する。
図3と図4は、夫々本発明に係る装置と従来装置の構造と作用の原理を示すものである。
図3において、回転中心Oから搭載物品の重心Gまでの距離をhとすると支持台Sを図4と同様にθの角度傾動させたときに支持台Sに作用する搭載物品Bの重量Wによる回転モーメントM2(f)は、M2(f)=Whsinθであり、 従来装置の回転モーメントM1(f)は、M1(f)=WHsinθである。しかして,h<Hであるから、M2<M1となり、本発明は従来に比し,搭載物品の重量による支持台に作用する回転モーメントを大幅に減少させることができ、これに伴い傾動の安定を図るために支持台に与える反回転モーメントも可及的に減少させることができ、従来と異なりその傾動の安定保持を図るバネ等による弾性手段の弾性力に強力なものを必要としない。
また同時に,搭載物品の重心Gの移動軌跡(移動距離)も従来に比し遥かに小さくなるので、カメラ操作等における作業目線の動きも可及的に小さく抑えることができて作業上好適である。
そして,支持台の回転の伝達をその回転体の外径歯車に連繋接続する歯車とピ二オンとラックとからなる歯車機構による回転伝達手段にて行うようになしているので、回転体の外径歯車と歯車機構の歯車との歯数比の設定により更に回転モーメントを減少させることができ、これによって支持台傾動の安定性を図るバネ等による弾性手段の配設構造や装置全体の構造の簡潔・小型・軽量化並びに支持台傾動の自動化に一層寄与し得るものとなるとともに、従来に比し遥かに軽快な力で支持台の傾動を円滑に行うことができる。
また,基台上に配設されて支持台の回転を伝達する歯車機構による回転伝達手段のラックに対し,支持台の傾動の安定保持を図る即ち重量バランス保持用のバネ等の弾性手段を接続配設せしめているので、支持台の回転腕に一端を取り付け支持台の回転とともに回転変位する従来のバネによる弾性手段と異なり、バネ等による弾性手段は回転伝達手段のラックの直線運動に伴い基台上を直線運動するのみで支持台の回転に伴い回転変位することはないので、これによっても従来に比して,バネ等による弾性手段の配設構造をより簡潔になすことができ,その弾性手段の動作の安定性を保持し,従ってそれに伴い支持台傾動の一層の安定性を容易,確実に期することができる。
更に,支持台の回転を伝達する回転伝達手段における歯車シャフトに、その回転の停止と解除を手元の回転操作ハンドルにて行うことができるブレーキ機構を配設接続せしめているので、これにより,前記弾性手段による軽快な重量バランスの保持と相俟って所望の角度での安定した支持台の傾動保持を一層容易,確実になすことができ、使用上好適である。
テレビカメラ等を支持台に載置固定して基台に対して垂直方向に所望角度傾動させ,その傾動位置を保持する雲台等の物品傾動装置においては、搭載物品が重量物であるため,可及的に軽快な力で円滑にバランス良く傾動し,その傾動位置を確実に保持し得ることと、その重量バランスをとり傾動する支持台にその搭載荷重に対抗する反発力を与えるバネ等による弾性手段の配設構造や装置全体の構造の簡潔・小型・軽量化が要請される。
本発明においては、物品を搭載した支持台の回転中心の位置を,支持台の上方で支持台と搭載物品の重心とを結ぶ鉛直線上に位置する1点に設定し,この点を回転中心とする半円弧形状に形成した回転体を支持台両側下面に取り付けその円弧面を複数のベアリングによる回転保持手段にて摺動回転可能に挟持して,支持台を前記の点を中心として基台上で回転可能に支持せしめることにより、支持台の回転中心と搭載物品の重心との間の距離を従来に比し短縮せしめて支持台傾動時に支持台に作用する搭載物品の重量による回転モーメントを従来に比し大幅に減少させ、そして支持台の回転を支持台の回転体外周の外径歯車と連繋接続する歯車機構による回転伝達手段を介して伝達し,その外径歯車と回転伝達手段の歯車との歯数比の設定により支持台に作用する前記搭載物品の重量による回転モーメントを更に減少せしめ、この支持台に作用する回転モーメントが著しく減少されて伝達されてくる支持台の回転伝達手段におけるラックに対し,その回転モーメントに対抗する反回転モーメントを支持台に与えるバネ等による弾性手段を接続配設せしめて,支持台傾動における重量バランスを良好に保持するとともに傾動の円滑,安定を図り、更に支持台回転の伝達手段における歯車シャフトに,その回転の停止と解除を手元操作ハンドルの回転操作により行うブレーキ機構を連繋接続して所望の位置での支持台傾動の停止を確実に保持せしめることにより前記の種々の要請を満足させることができた。
また,支持台の回転中心から搭載物品の重心までの距離が短縮されることに伴い,所望角度の傾動位置までの搭載物品の重心移動の距離も短縮されるので、これによりカメラ操作等の作業目線の動きを可及的に小さくすることが望ましいとの要請にも対応し得る。
そしてまた,バネ等の弾性手段による支持台に与える反回転モーメントが従来に比し減少されることに伴い,支持台の回転伝達手段における歯車シャフトに小型モータを接続して支持台傾動の制御を自動的に行うことができ、支持台傾動の自動化を図って作業能率を高めるとの要請にも対応し得る。この場合には、前記ブレーキ機構の併設は不要となる。
別紙図面の図1及び図2を参照して,本発明の実施の1例を説明する。
1はテレビカメラ等の物品を搭載する支持台で、この支持台1の幅方向両側下面には、外周下面に沿って外径歯車3を形成した半円弧形状の回転体2,2が側面板4,4を介して取り付けられている。 側面板4,4間には、通しシャフト5が配設されている。
前記回転体2は、支持台1と搭載物品の重心Gとを結ぶ鉛直線上で支持台1の上方(重心Gと支持台1との間)に位置する点Oを回転中心とする半円弧形状に形成されており、該点Oを中心として基台6上で回転可能に支持されるべく,その円弧面が上下方向より基台6上に配設されたベアリング7,7と8による回転保持手段にて摺動回転可能に挟持されている。回転体2の回転中心Oは、図1及び図2から明らかなように,実際には搭載物品の重心Gと支持台1とを結ぶ鉛直線に平行な鉛直線上に位置している。 回転体2従って支持台1の回転中心Oと支持台1に搭載する物品の重心Gとの距離OGは、上記に説明したとおり、従来装置の支持台の回転中心O´と搭載物品の重心Gとの距離O´Gより遥かに短く設定されている。
回転体2は、図2に示す如く、内外両側方向から鉤形切欠部を入れて段部状に形成されており、前記外径歯車3は内側鉤形切欠部側の円弧面外周の下面に沿って形成されている。ベアリング7,7は、基台6に起立するフレーム10に取り付けられて回転体2の外側鉤形切欠部側の円弧面下面を支持しており、ベアリング8は、段付きで,回転体2の内側鉤形切欠部側の円弧面上面側を支持している。ベアリング8はシャフト9に取り付けられており、このシャフト9は調整ネジ11を介して後記アイドル歯車12のシャフト13に取り付け配設されている。
このベアリング7,7,8は、図1に示す如くほぼ三角形状に配置されて3点支持により回転体2の円弧面を挟持して支持している。三角形の頂点に位置するベアリング8の回転中心は、前記回転体2の中心点Oを通る鉛直線と平行な鉛直線上に配置されており、三角形の底辺両端に位置するベアリング7,7は、その鉛直線を中心線としてその左右対称の位置に配置されている。
回転体2,2の外径歯車3,3には、アイドル歯車12,12を介して、歯車14,14と,その歯車シャフト15に固定されているピニオン歯車16とこれに噛み合うラック歯車17とからなり基台6上に配設された歯車機構による回転伝達手段が連繋接続されており、回転体2,2従って支持台1の回転がこれによって伝達される。 ラック歯車17は、ガイドレール18を介しそれに沿って基台6上を直線摺動可能に配設されている。19,19は、基台6に固定された軸受けで、歯車シャフト15を回転可能に支持している。
前記ラック歯車17に対しては、支持台1に対し,支持台傾動に伴う搭載物品の重量による回転モーメントにほぼ釣り合う反回転モーメントを与えて支持台傾動に伴うその重量バランスをとり支持台傾動の円滑・安定を図るためのバネ等による弾性手段が接続配設されている。この弾性手段は、ラック歯車17の両側に前後2本ずつ併せて4本配設された圧縮バネ20からなっている。 ラック歯車17には取付ピン21がその前後方向に延びており、この取付ピン21の両側端部にはバネ座22,22が取り付けられている。また基台6に起立するバネ受板23,23にはバネ座24,24が取り付けられている。このバネ座22,22と24,24との間に4本の圧縮バネ20が係合連結されている。 回転体2の回転が伝達されるピニオン歯車16の回転によるラック歯車17の基台6の左右方向に沿った直線摺動に伴い、圧縮バネ20がラック歯車17により押圧されて圧縮され、圧縮バネ20からはその弾性力により支持台1の回転体2に搭載物品の重量による回転モーメントに対抗する反回転モーメントが与えられる。従ってこれに伴い支持台1の傾動に伴う重量バランスがとられ、支持台1の傾動が円滑,安定して行われる。 図中Lは、ラック歯車17の摺動ストローク,従って圧縮バネ20の圧縮寸法である。
歯車シャフト15には、その回転の停止と解除を支持台側の手元操作により行うブレーキ機構が連繋接続されている。 このブレーキ機構は、一部を除きその図示を省略するが、次の如き構造からなっている。 即ち,歯車シャフト15の一側端部にはブレーキドラム25が嵌着されており、このブレーキドラム25の外周面にはバネの弾性力にてこれを締め付け挟持するブレーキシュー26,26が取り付けられている。このブレーキシュー26,26には、図示を省略するが、そのバネの弾性力に抗してブレーキシューを開く開閉レバーが付設されている。以下において同じく図示を省略するが、この開閉レバーには、押圧と解除によりその開閉動作を行せしめる手元側への復帰スプリング付きフレキシブルケーブルが接続配設されている。このフレキシブルケーブルの基端部は、内筒内にそれに沿って摺動可能に嵌合された摺動駒に固定されている。この摺動駒は、その内筒内に回転可能に嵌合された回転駒とその間に配された複数のボールを介して接続されている。回転駒は、内筒の外周面に回動可能に嵌合された外筒である手元操作回転ハンドルに連結されている。手元操作回転ハンドルを内筒の外周面方向に回動させるとそれに伴って回転駒が内筒内で回転される。 回転駒と摺動駒を接続させる複数のボールは、両者間に形成された複数の接続溝内に収容されている。この接続溝は、摺動駒側のものは円筒形状であり、回転駒側のものは摺動駒側に拡開された円錐形状に形成されている。従って,手元操作回転ハンドルを内筒外周面で回動させると、回転駒が内筒内で回転して円錐形状の接続溝を介して複数のボールを押圧し、複数のボールは回転駒の押圧によって円錐形接続溝の傾斜面に沿って上昇しながら摺動駒側前方に進み、それに伴って摺動駒とフレキシブルケーブルが押され摺動駒が内筒内を前進しフレキシブルケーブルの先端部がブレーキシューの開閉レバーを押圧してブレーキドラムを挟持していたブレーキシューが開放されて歯車シャフト15に対する制動が解除され、回転体2従って支持台1が傾動可能となる。 手元操作回転ハンドルから手を離しその回動操作を停止すると、復帰スプリングの弾性力によりフレキシブルケーブルが手元側の元位置に復帰し、摺動駒と複数のボールと回転駒も元位置に復帰し、これに伴ってブレーキシューの開閉レバーに対する押圧動作も解除されるので、歯車シャフト15にブレーキシューを介した制動が働き、回転体2の所望角度での回転即ち支持台1の所望角度での傾動が容易,確実に停止される。
外周面に手元操作回転ハンドルを嵌合した前記内筒は、回転体2を取り付けて支持台1に固定された側面板4に軸を介して取り付けられており、手元操作回転ハンドルを持ってそれを基台6に対し垂直方向に回動操作することにより支持台1の傾動動作を行う。 その際その手元操作回転ハンドルの内筒外周面への回動と停止に基づく前記ブレーキ機構による制動とその解除を併せて行うことにより、支持台1の円滑な傾動と所望角度での確実な停止を図る。
図中27は、支持台下面における回転保持手段等の構成部品の外部露呈を隠すための支持台カバーであり、28は、同じく基台側の回転伝達手段や弾性手段等の構成部品の外部露呈を隠すための基台カバーである。
前記の手元操作回転ハンドルの回動操作に基づくブレーキ機構は、支持台1を傾動ではなく基台6に対し水平方向に回転変位(旋回)させるパン機構装置にも連繋接続配設されている。
支持台1の回転中心Oと搭載物品の重心Gとの距離の短縮により,支持台1に作用する搭載物品の重量による回転モーメントを従来に比し約2.5分の1に減少させることができ、更に支持台の回転を歯数比4対1に設定した回転体2の外径歯車3と歯車14とによる回転伝達手段にて伝達するようになすことによって更に4分の1にその回転モーメントを減少させることができるから、全体としてその回転モーメントを従来に比し約10分の1に減少させることができ、それによって前記回転伝達手段に接続配設されるバネ等の弾性手段により支持台1に与える反回転モーメントも従来に比し約10分の1の小さな力で済むことになり、装置の全体構造の簡潔・小型化に寄与し、動作の円滑・安定性も確実に図ることができる。 またそれに伴い,支持台1の所望角度での傾動に伴う搭載物品の重心Gの移動軌跡(移動距離)も従来に比し大幅に小さくなるので、カメラ操作等における作業目線の動きも小さくて済み、作業上好適である。
本発明の実施の1例に係る装置の縦断正面図である。 同上の装置の縦断側面図である。 同上装置の支持台傾動の動作原理を示す説明図である。 従来装置の支持台傾動の動作原理を示す説明図である。
符号の説明
1 支持台
2 回転体
3 外径歯車
4 側面板
5 通しシャフト
6 基台
7 ベアリング
8 段付きベアリング
9 シャフト
10 フレーム
11 調整ネジ
12 アイドル歯車
13 シャフト
14 歯車
15 歯車シャフト
16 ピニオン歯車
17 ラック歯車
18 ガイドレール
19 軸受け
20 圧縮バネ
21 バネ座取付ピン
22 バネ座
23 バネ受板
24 バネ座
25 ブレーキドラム
26 ブレーキシュー
27 支持台カバー
28 基台カバー
S 支持台
B 搭載物品
K 基台
O 本発明における回転体3の即ち支持台1の回転中心
O´ 従来装置の支持台Sの回転中心
G 搭載物品の重心
J 従来装置の回転軸
U 従来装置の回転腕
H 従来装置の回転中心O´と搭載物品の重心Gとの距離
h 本発明装置の回転中心Oと搭載物品の重心Gとの距離
L ラック歯車の摺動ストローク(圧縮バネの圧縮寸法)

Claims (2)

  1. 物品を載置固定する支持台の両側下面に,支持台と搭載物品の重心とを結ぶ鉛直線上で支持台の上方に位置する点を中心として基台上で回転可能に配設されるべく,その点を回転中心とする半円弧形状に形成されその円弧状外周縁に沿った下面に外径歯車を付設した回転体を取り付け、この回転体の円弧面を基台上に配設した複数のベアリングによる回転保持手段にて摺動回転可能に挟持し、回転体外周の外径歯車に,歯車とピ二オンとラックとからなり基台上に配設されて支持台の回転を伝達する歯車機構による回転伝達手段を連繋接続するとともに、この回転伝達手段のラックに対し,支持台傾動に伴う搭載物品の重量による回転モーメントとほぼ釣り合う反回転モーメントを支持台に与えて支持台の傾動をバランス良く円滑・安定して支持せしめるバネ等による弾性手段を接続配設せしめたことを特徴とする物品の傾動安定支持装置。
  2. 支持台の回転を伝達する回転伝達手段における歯車シャフトに対し,その回転の停止と解除を手元操作により行うブレーキ機構を連繋接続せしめており、このブレーキ機構は、前記回転伝達手段における歯車シャフトの一側端部外周面に嵌合固定されたブレーキドラムと,このブレーキドラム外周面をバネの弾性力にて押圧挟持して歯車シャフトの回転を停止せしめるとともにその開閉レバーを有するブレーキシューと,このブレーキシューの開閉レバーに先端が接触して押圧する復帰スプリング付きフレキシブルケーブルと,このフレキシブルケーブルの基端部を取り付けて内筒内に摺動可能に嵌合された摺動駒と,この摺動駒に,その間に配する接続溝に収容した複数のボールを介して接続し内筒内に回転可能に嵌合された回転駒と,この回転駒を固定連結し内筒外周面に回動可能に嵌合された外筒である手元操作回転ハンドルとからなり、手元操作回転ハンドルの回転による回転駒の回転に伴いその内部に設けた円錐形の接続溝の傾斜面に沿って上昇するボールの前進と,このボールの前進により押されて内筒内を摺動後退する摺動駒の動きに伴うフレキシブルケーブル先端部の開閉レバーの押圧操作によりブレーキシューの締め付けを開いて制動の解除を行うとともに,手元操作回転ハンドルの回転停止に伴う復帰スプリングの弾性力による摺動駒とフレキシブルケーブルの元位置復帰により開閉レバーの押圧を解除してブレーキシューの締め付けを閉じ歯車シャフトの制動を行うことを特徴とする請求項1記載の物品の傾動安定支持装置。
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