JP2006161915A - メタルガスケット - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型化及び低剛性化したエンジン等において、シリンダボア等のシール対象穴近傍の変形を防止できると共に、適正なシール性能を発揮することができるメタルガスケットを提供する。
【解決手段】 シール対象穴11の周囲に平面視で蛇行した部分を有するうねりビード12を形成したメタルガスケット10Aにおいて、前記うねりビード12のシール対象穴11側の内周側のうねりの蛇行形状と、外周側のうねりの蛇行形状を異ならせて形成し、うねりビード12の内周側の圧縮抵抗を外周側の圧縮抵抗をより小さく形成する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関のシリンダヘッドとシリンダブロック等の二つの部材の間に挟持して、気体や液体に対するシールを行うメタルガスケットに関するものである。
自動車のエンジンのシリンダヘッドとシリンダブロック(シリンダボディ)等の接合面をシールする場合に、メタルガスケットを間に挟持して燃焼ガスや冷却水や潤滑オイル等をシールしている。
このガスケットは、締結ボルトにより締結されるエンジン部材の結合部分に挟持されて流体をシールしており、その主流はメタルガスケットである。このメタルガスケットは、エンジンの軽量化および製造コストの低減等の要請から、多数の金属基板を積層した積層タイプから、一枚や二枚の金属基板で形成する単純な構造のメタルガスケットに移行して来ている。
そのため、構成板が一枚や二枚となるため、また、エンジンの軽量化の面から使用可能な材料も制限されてきているため、シール手段の種類、個数も制限され、比較的単純化したシール手段を使用せざるを得なくなってきており、主に構成板に形成されたビードの圧縮復元性により、そのシール機能を発揮している。
そして、最近のエンジンの軽量化、小型化及び高出力化等による高性能化や、低公害化が進展する中で、エンジンの低剛性化や最大燃焼圧力(Pmax)の増大により、要求されるシール性能を満たすことが難しくなってきている。
例えば、シリンダヘッドガスケットの場合には、特にディーゼルエンジンの最大出力の増加が著しく、最大燃焼圧力が上昇しても、エンジンのコストや生産ラインの都合から、この状況に合わせて、ボルトの太さ、材質及び締め付け力等の締め付け条件を変更しないのが普通である。
その結果、ガスケット側に、シリンダ内の爆発時のヘッドリフト量の増大に見合う追従性が要求されることになる。また、それと共に、ガスケットを強く叩くパッシング現象が生じ、シールビードのへたり(クリープリラクゼーション)が急激に進んでシール面圧が低下して、ガス漏れが生じるという不具合が生じやすくなるので、この問題への対処も要求される。
また、排気マニホールド(エキゾーストマニホールド)ガスケットの場合には、エンジンの肉薄化が進んだ結果、低剛性化しているために、マニホールドの熱変形量が増加するので、ガスケットのガスシールが難しくなるという問題がある。
一方、従来使用されているシール手段の中心となっているビードは、シール対象穴周りの平面視で円形状のフルビードであるが、このビードには、シリンダヘッドの垂直方向の動きに起因するパッシング現象により、ビード下部即ち股の部分が徐々に開き、やがてビードが潰れてシール面圧が急激に減少し、シール性能が著しく劣化するという問題がある。
そのため、本発明者は、十分なシール用面圧を得ることができない一部の液体穴の周囲に平面視で波形形状の波形ビード(うねりビード)を設けて、液体穴の周囲を確実にシールするように構成した内燃機関用の金属ガスケットを提案している(例えば、特許文献1参照。)。
また、本発明者は、流体穴の周囲に内側ビードとこの内側ビードを囲む外側波形ビードを設け、この外側波形ビードによって広い面圧を付与する二重ビードを備えた金属ガスケットを提案している(例えば、特許文献2参照。)。
この波形ビードは、シールビードを平面視で水平方向に波形にうねらせて形成し、ビードの全長を長く取って,これにより、ビードの受圧面積を大きくし、また、ビードをうねらせることにより、潰れ難くしている。
この波形ビードをエンジンのシリンダヘッドガスケットのシリンダボア等のシールに用いることにより、圧縮抵抗とスプリング性を強化し、最大燃焼圧力が高いエンジンのヘッドリフト増大への追従と、強パッシングによるビードのへたりの増大を抑制して、シール性を確保することが考えられる。
しかし、単に波形ビード(うねりビード)をメインシールに採用し、シリンダボア等のシール対象穴の周囲に配置しただけであると、高い圧縮抵抗と強いスプリング性のためにシール対象穴近傍に大きな面圧がかかる。そのため、低剛性になっているシール対象穴近傍の変形が促進される。その結果、シール機能が十分に働かなくなり、適正なシール性能を得ることが難しくなる。
特許第3026084号公報 特許第3057445号公報
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、小型化及び低剛性化したエンジン等において、シリンダボア等のシール対象穴近傍の変形を防止できると共に、適正なシール性能を発揮することができるメタルガスケットを提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明に係るメタルガスケットは、シール対象穴の周囲に平面視で蛇行した部分を有するうねりビードを形成したメタルガスケットにおいて、前記うねりビードのシール対象穴側の内周側のうねりの蛇行形状と、外周側のうねりの蛇行形状を異ならせて形成し、うねりビードの内周側の圧縮抵抗を外周側の圧縮抵抗をより小さく形成して構成する。
この内周側と外周側の蛇行形状を異ならせる具体的な形状としては、内周側のうねりの波形を大きく、即ち曲率を大きくする一方で、外周側のうねりの波形を小さく、即ち曲率を小さくした形状や、平面視で内周側に凸となる部分のビード幅を広く、平面視で外周側に凸となる部分のビード幅を狭くする形状等がある。
この構成により、シリンダボア等のシール対象穴側の圧縮抵抗を小さく抑えて、シール対象穴近傍に大きな面圧がかからないようにすると共に、ボア変形等のシール対象穴近傍の変形に対する影響が少ない外周側の圧縮抵抗を大きくしているので、シール対象穴近傍の変形を避けながら、総合的にシール面圧を高めて、耐へたり性を向上させ、シール性を強化できる。
また、上記のメタルガスケットにおいて、前記うねりビードの形状を、シール対象穴を一周する間において、部分的に変化させて形成する。このうねりビードの部分的な形状変化の構成としては、うねりの間隔、ビードの幅、うねりのピッチを部分的に変化させる構成がある。
この構成により、締結ボルトの位置に起因する押圧力の差や、温度差に起因する熱変形量の差に対応した耐へたり性及びシール性能を発揮できるようになる。この温度差は、例えば、排気ポート側の温度は吸気ポート側の温度よりも高くなり、また、冷却水が通過する部分の近傍は他の部分よりも温度が低くなる等の原因で生じる。
また、上記のメタルガスケットにおいて、前記うねりビードの外周側にビードを設けて二重以上のシールラインでシールするように構成する。このビードはフルビードでもハーフビードでもよい。この構成により、内周側にうねりビードを配置して、また、シール対象穴近傍の変形(ボア変形等)に影響の少ない外周側にビードを設けて、シール性を強化しているので、シール対象穴近傍の変形への影響を少なくしながら、シール性能を高めることができる。
上記のメタルガスケットにおいて、前記外周側のビードをハーフビードで形成すると、フルビードよりも圧縮抵抗を小さくできる。また、前記うねりビードの凸部と該うねりビードに隣接するビードの凸部を互いに逆向きに形成すると、ガスケット上下面にそれぞれ高い面圧(ビード頂部)の確保ができる。
そして、上記のメタルガスケットにおいて、前記外周側のビードをうねりビードで形成して構成する。なお、この外周側のうねりビードは、必ずしも、内周側のうねりビードのように、このうねりビードにおいて内周側のうねりの蛇行形状と、外周側のうねりの蛇行形状を異ならせて形成する構成でなくてもよい。
この構成により、内周側のうねりビードによりシール対象穴側の圧縮抵抗を小さく抑えて、シール対象穴近傍の変形を避けることができ、また、シール対象穴近傍の変形に影響の少ない外周側のうねりビードの形状を適宜選択することにより外側の圧縮抵抗の大きさをきめ細かく調整できるので、シール対象穴近傍の変形への影響を少なくしながら、適正なシール性能を得ることができる。
また、上記のメタルガスケットにおいて、一列に配置された3以上のシール対象穴の両端側のシール対象穴に対しては、前記うねりビードと前記うねりビードの外周側に設けたうねりビードで二重にシールすると共に、前記両端側のシール対象穴以外のシール対象穴に対しては、前記うねりビードを設けて一重にシールするように構成する。
この構成によれば、構造的にバネ性に優れたうねりビードを採用し、かつ、両端のシール強化のために、シール対象穴の周囲にうねりビードを二重に配置しているので、エンジンの肉薄設計により、低剛性化したために、熱変形が増大し、特に長手方向の両端の変形量が大きくなり、シール性が悪化するような場合でも、熱変形に追従でき、十分なシール機能を有した適正なシール性能を得ることができる。従って、高性能エンジンの排気マニホールドに対して使用される排気マニホールドガスケットにおいて、特に効果を奏することができる。
なお、本発明は、単一の金属基板で形成される単一板金属製ガスケットのみならず、複数枚の金属基板を積層した積層型金属製ガスケットにも適用可能である。
本発明のメタルガスケットによれば、シリンダボア等のシール対象穴側に大きな面圧がかからないように内周側の圧縮抵抗を小さく抑え、シール対象穴近傍の変形に影響の少ない外周側の圧縮抵抗を大きくして、うねりの大小をシール対象穴側とその反対側とで相対的に圧縮抵抗を調整することによって、シール対象穴近傍の変形への影響を抑制しながら、総合的には面圧を高め、耐へたり性を向上させることができる。
従って、シール対象穴近傍の変形を防止しながら、シール性を強化できるので、高性能エンジンに対するシール性能も十分に確保できるメタルガスケットを提供できるようになる。
次に、図面を参照して本発明に係るメタルガスケットの実施の形態について、シリンダヘッドガスケットと排気ガスケットを例にして説明する。
図1〜図11に示す本発明に係る第1〜第4の実施の形態のメタルガスケット10A〜10Gは、エンジンのシリンダヘッドとシリンダブロック(シリンダボディ)との間に挟持されるシリンダヘッドガスケットであって、シリンダボア11の高温・高圧の燃焼ガス、及び、冷却水通路15や冷却オイル通路等の冷却水やオイル等の液体をシールする。
また、図12に示す本発明に係る第5の実施の形態のメタルガスケット20は、エンジンの排気マニホールド(エキゾーストマニホールド)の部分をシールする排気マニホールドガスケットであって、高温の排気ガスをシールする。
なお、図1〜図12は、模式的な説明図であり、メタルガスケット10A〜10G,20の平面視における縦横比や、断面図や断面を含む斜視図におけるビードの波形形状の波形の数や幅や縦横比等を実際のものとは異ならせて、より理解し易いように表示している。
図1〜図11に示す第1〜第4の実施の形態のシリンダヘッドガスケット10A〜10Gは一枚の金属基板10で構成される。この金属基板10は、ステンレス焼鈍材(アニール材)や軟鋼板等で形成され、シリンダブロック等のエンジン部材の形状に合わせて製造され、シリンダボア用穴11、冷却水用の水穴15、エンジンオイルの循環のためのオイル穴(図示しない)、締結ボルト用のボルト穴16等が形成される。
そして、図1〜図4に示す第1の実施の形態では、シリンダヘッドガスケット10Aにおいてシール対象穴であるシリンダボア(燃焼室穴)11の周囲に平面視で蛇行した部分を有するうねりビード(波形ビード)12を形成する。
このうねりビード12では、蛇行させてうねり形状に形成することにより、うねりビード12の全長を長く取って、受圧面積を大きくすることができ、また、ビードが潰れ難くできる。これにより、圧縮抵抗とスプリング性を強化できる。
更に、本発明では、図3又は図4に示すように、このうねりビード12のシリンダボア11側の内周側のうねりの蛇行形状と、外周側のうねりの蛇行形状を異ならせて形成し、うねりビード12の内周側の圧縮抵抗の大きさを外周側の圧縮抵抗をより小さく形成する。
図3の構成では、うねりビード12の内周側のうねりの波形を大きく、即ち曲率を大きくする一方で、外周側のうねりの波形を小さく、即ち曲率を小さく形成している。また、図4の構成では、うねりビード12の平面視で内周側に凸となる部分のビード幅を広く、平面視で外周側に凸となる部分のビード幅を狭く形成している。
これらの構成により、シリンダボア11側の圧縮抵抗を小さく抑えて、シリンダボア11側に大きな面圧が作用しないようにしているので、ボア変形を避けることができる。また、ボア変形に影響の少ない外周側の圧縮抵抗を大きくしているので、総合的にシール面圧を高めて、耐へたり性(耐クリープリラクゼーション)を向上させ、シール性を強化できる。
従って、シリンダヘッドガスケットのシール部のなかでも、高温高圧の燃焼ガスに直接触れるために、シール難易度が最も高い箇所であり、また、エンジンの最大燃焼圧力(Pmax)の増大に伴うヘッドリフトの増加によって、最も影響を受けやすい所である燃焼室穴11のシールに対して、耐へたり性及び追従性の良好なシール手段となる。つまり、最高燃焼圧力が高いエンジンにおけるヘッドリフト増大に対して追従可能で、また、強いパッシングによるビードのへたりの増大を抑制して、シール性を向上できるシール手段となる。
図5〜図7に示す第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、シリンダヘッドガスケット10B、10C及び10Dにおいてシール対象穴であるシリンダボア(燃焼室穴)11の周囲に平面視で蛇行した部分を有するうねりビード12を形成する。このうねりビード12のシリンダボア11側の内周側のうねりの蛇行形状と、外周側のうねりの蛇行形状を異ならせて形成し、うねりビード12の内周側の圧縮抵抗の大きさを外周側の圧縮抵抗をより小さく形成する。
この第2の実施の形態では、更に、うねりビード12の形状をシリンダボア11を一周する間において、図5〜図7に示すように、部分的に変化させて形成する。この構成により、シリンダボア11の周囲方向に関する、ボルト締結による押圧力の大きさや、エンジン運転による熱変形量の大きさに、きめ細かく対応する。
つまり、うねりビード12の形状を、シリンダボア11を一周する間において、うねりビード12のうねりの間隔、ビードの幅やうねりのピッチ等を部分的に変化させるように構成することにより、部分的に圧縮抵抗や復元性や耐クリープ性を異ならせて、締結ボルトの位置に起因する押圧力の差や、温度差に起因する熱変形量の差に対応した耐へたり性及びシール性能を発揮できるようにする。
図5のシリンダヘッドガスケット10Bでは、うねりビード12のうねりの間隔を吸気側(図の上側)よりも排気側(図の下側)で狭く形成している。うねりビード12のうねりの大きさが同一であっても、うねりの間隔が異なることにより発生する面圧は異なるので、シリンダボア11の周囲のシール条件が周方向に大きく異なる場合にうねりの間隔を変えて対応する。一般的にうねりの間隔の狭いエリアでは、高いシール面圧や耐へたり性が得られる。
図6のシリンダヘッドガスケット10Cでは、うねりビード12のビードの幅を吸気側(図の上側)よりも排気側(図の下側)で狭く形成している。うねりビード12のうねりの大きさが同一であっても、ビードの幅が異なることにより発生する面圧は異なるので、シリンダボア11の周囲のシール条件が周方向に大きく異なる場合にビードの幅を変えて対応する。一般的にビードの幅の狭いエリアでは、高いシール面圧や耐へたり性が得られる。
また、図7のシリンダヘッドガスケット10Dでは、うねりビード12のうねりのピッチを部分的に変化させて、吸気側(図の上側)よりも排気側(図の下側)で小さく形成している。うねりビード12のうねりのピッチにより、発生する面圧は異なるので、シリンダボア11の周囲のシール条件が周方向に大きく異なる場合にうねりのピッチを変えて対応する。一般的にピッチの小さいエリアでは、高いシール面圧や耐へたり性が得られる。
従って、要求されるシール性能が局所的に異なるためにシール条件が厳しくなっているようなシリンダボア11に対しても、ビードのうねりの間隔、ビードの幅やうねりのピッチなどを適宜を変化させることにより、適切に対応できる。
図8〜図10に示す第3の実施の形態では、シリンダヘッドガスケット10E及び10Fのシリンダボア11のシール強化を図るために、ハーフビード13hとうねりビード12、又はフルビード12とうねりビード13を組み合わせる。
図8、図9では、一次シールに第1の実施の形態と同様な平面視で蛇行するうねりビード12を用い、その外周側に二次シールとしてのハーフビード13hを配置する。
このうねりビード12は、第1の実施の形態のうねりビードと同様に、このうねりビード12のシリンダボア11側である内周側のうねりの蛇行形状と、外周側のうねりの蛇行形状を異ならせて形成し、うねりビード12の内周側の圧縮抵抗の大きさを外周側の圧縮抵抗より小さく形成する。また、この外周側のハーフビード13hは、平面視で円形状に形成される。
この外周側のビードには、図8及び図9では、ハーフビード13hを用いているが、フルビードを用いて、ハーフビード13hを用いた場合よりも、外周側の二次シールの圧縮抵抗を大きくすることもできる。
そして、図10では一次シールにフルビード12を配置すると共に、その外周側の二次シールに、第1の実施の形態と同様な平面視で蛇行するうねりビード13を配置する。この図10では、フルビード12を用いて、ハーフビードを用いた場合よりも、内周側の一次シールの圧縮抵抗を大きくしているが、要求されるシール性能に従ってハーフビードを用いることもできる。
更に、図10に示すガスケット10Fでは、一次シールのフルビード12の凸部と、二次シールのうねりビード13の凸部とが互いに逆向きになるように配置している。このように、ビードの凸部を互いに逆向きに形成すると、ガスケット上下面にそれぞれ高い面圧(ビード頂部)の確保ができる。
そして、この構成によれば、ボア変形に影響の少ない内周側にフルビード12を設けて、シール性を強化し、更に、外周側にうねりビード13を配置して、シリンダボア11側の圧縮抵抗を小さく抑えて、シリンダボア11側に大きな面圧がかからないようにしているので、ボア変形を避けることができる。従って、ボア変形への影響を少なくしながら、シール性能を高めることができる。
特に、軽量小型エンジンでは、エンジンの肉薄化のために全体的な低剛性化が進み、シリンダボア11周囲の剛性に影響が出てきて、ガスケットを装着した時、シリンダボア11周囲の低剛性化のためにシール面圧の不均一性が大きくなり、不利なシール条件になるが、一次シールのビード12h、12の外側に、二次シールのうねりビード13を設けているので、シール帯を二重にして、この不利なシール条件を補うことができる。
図11に示す第4の実施の形態のメタルガスケット10Gでは、うねりの大きさの異なるうねりビード12、13を同心円状に並列に二重配置して形成する。
この内周側うねりビード12は、第1の実施の形態と同様に、シリンダボア11側の内周側のうねりの蛇行形状と、外周側のうねりの蛇行形状を異ならせて形成し、うねりビード12の内周側の圧縮抵抗の大きさを外周側の圧縮抵抗をより小さく形成する。
そして、この内周側うねりビード12の外側に外周側うねりビード13を設けるが、内周側ビード12のうねりの大きさよりも、外周側ビード13のうねりの大きさを小さくして形成し、シリンダボア11の外周側のシール面圧及び耐クリープ性をより強化して、シール強化を図る。
なお、この外周側のうねりビード13は、必ずしも、内周側のうねりビード12のように、このうねりビード13において内周側のうねりの蛇行形状と、外周側のうねりの蛇行形状を異ならせて形成する構成でなくてもよい。
この第4の実施の形態のメタルガスケット10Gの構成を採用すると、第3の実施の形態のメタルガスケット10E,10Fよりも、シリンダボア11の外周側のシール面圧及び耐クリープ性をより強化できる。
図12に示す第5の実施の形態のメタルガスケット20は、排気マニホールドをシールするガスケットである。この排気マニホールドに用いるガスケットは、エンジンの低剛性化と、排気ガスによる高温のために、ガスケットを締め付けているフランジの熱変形が大きくなる。そのため、シールが困難に陥るケースが多い。
これに対して、排気マニホールドガスケット20では、図12に示すように、中央側のシール対象穴21Aに対しては内周側うねりビード22Aのみを用いると共に、熱変形が特に大きくなる、両端側のシール対象穴21Bに対しては、内周側うねりビード22Bと外周側うねりビード23Bを設けて、二重配置する。
図12に示すように、中央側のシール対象穴21Aに対する内周側うねりビード22Aは、第1の実施の形態のうねりビード12と同様に、シール対象穴21A側の内周側のうねりの蛇行形状と、外周側のうねりの蛇行形状を異ならせて形成し、うねりビード22Aの内周側の圧縮抵抗の大きさを外周側の圧縮抵抗をより小さく形成する。
また、両端側のシール対象穴21Bに対する内周側うねりビード22Bは、うねりビード22Aと同様に、シール対象穴22B側の内周側のうねりの蛇行形状と、外周側のうねりの蛇行形状を異ならせて形成し、うねりビード22Bの内周側の圧縮抵抗の大きさを外周側の圧縮抵抗をより小さく形成する。
そして、この内周側うねりビード22Bの外側に外周側うねりビード23Bを設けるが、この外周側のうねりビード23Bは、必ずしも、内周側のうねりビード22Bのように、このうねりビード23Bにおいて内周側のうねりの蛇行形状と、外周側のうねりの蛇行形状を異ならせて形成する構成でなくてもよい。
この構成により、熱変形に対する追従性も向上させると共に、うねりビード22A,22B,23Bの優れた耐へたり性を利用して、シール性能及び耐久性を向上させる。
上記の構成の第1〜第5の実施の形態のガスケット10A〜10G,20によれば、シリンダボア間において、うねりビード12,13,22A,22B,23Bの波形形状部分は受圧面積が大きくなるので、高い締め付け圧に耐えられ、かつ、耐へたり性に優れたシール性能を持つビードとすることができる。
従って、高い締め付け圧に耐えられ、耐へたり性に優れると共に、広い範囲でシール面圧を発生でき、シリンダボア等のシール対象穴を確実にシールできるシリンダヘッドガスケット及びエキゾーストマニホールドガスケットとなる。
なお、上記の実施の形態では、単一の金属基板で形成される単一板金属製ガスケットとについて説明したが、本発明は複数枚の金属基板を積層した積層型金属製ガスケットにも適用できる。
本発明に係る第1の実施の形態のメタルガスケットを示す平面図である。 図1のうねりビードを示す一部断面を含む部分斜視図である。 内外周でうねりの波形が異なるうねりビードの拡大平面図である。 内外周でビード幅が異なるうねりビードの拡大平面図である。 本発明に係る第2の実施の形態のうねりの間隔が周方向に部分的に異なるメタルガスケットを示す平面図である。 本発明に係る第2の実施の形態のビードの幅が周方向に部分的に異なるメタルガスケットを示す平面図である。 本発明に係る第2の実施の形態のうねりのピッチが周方向に部分的に異なるメタルガスケットを示す平面図である。 本発明に係る第3の実施の形態のうねりビードの外周側にハーフビードを配置したガスケットを示す平面図である。 図8のうねりビードとハーフビードを示す一部断面を含む部分斜視図である。 本発明に係る第3の実施の形態のフルビードの外周側にうねりビードを、それぞれの凸部が互いに逆向きになるように配置したメタルガスケットを示す一部断面を含む部分斜視図である。 本発明に係る第4の実施の形態のうねりの大きさの異なるうねりビードを二重配置したメタルガスケットを示す平面図である。 本発明に係る第5の実施の形態の中央側のシール対象穴に対してはうねりビードを一重に配置し、両端側のシール対象穴に対してはうねりビードを二重に配置した排気マニホールドガスケットを示す平面図である。
符号の説明
10A〜10G シリンダヘッドガスケット
12 うねりビード(内周側ビード)
13 フルビード(外周側ビード)
13h ハーフビード(外周側ビード)
11 シリンダボア(シール対象穴)
15 水穴
16 ボルト穴
20 排気マニホールドガスケット
21A,21B シール対象穴
22A,22B うねりビード(内周側ビード)
23B うねりビード(外周側ビード)

Claims (7)

  1. シール対象穴の周囲に平面視で蛇行した部分を有するうねりビードを形成したメタルガスケットにおいて、前記うねりビードのシール対象穴側の内周側のうねりの蛇行形状と、外周側のうねりの蛇行形状を異ならせて形成し、うねりビードの内周側の圧縮抵抗を外周側の圧縮抵抗をより小さく形成したことを特徴とするメタルガスケット。
  2. 前記うねりビードの形状を、シール対象穴を一周する間において、部分的に変化させて形成したことを特徴とする請求項1記載のメタルガスケット。
  3. 前記うねりビードの外周側にビードを設けて二重以上のシールラインでシールすることを特徴とする請求項1又は2に記載のメタルガスケット。
  4. 前記外周側のビードをハーフビードで形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のメタルガスケット。
  5. 前記うねりビードの凸部と該うねりビードに隣接するビードの凸部を互いに逆向きに形成したことを特徴とする請求項4に記載のメタルガスケット。
  6. 前記外周側のビードをうねりビードで形成したことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のメタルガスケット。
  7. 一方向に配置された3以上のシール対象穴の両端側のシール対象穴に対しては、前記うねりビードと前記うねりビードの外周側に設けたうねりビードで二重にシールすると共に、前記両端側のシール対象穴以外のシール対象穴に対しては、前記うねりビードを設けて一重にシールすることを特徴とする請求項1記載のメタルガスケット。
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