JP2006159937A - 車両のブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 摩擦材特性や効きフィーリングを損なうことなく制動時の振動を低減できるブレーキ装置を提供すること。
【解決手段】 ブレーキ操作部材の操作量に応じてホイルシリンダにブレーキオイルが流入される車両のブレーキ装置において、ホイルシリンダの制動時の液圧を検出するホイルシリンダ圧検出手段(9FR〜9RR)と、ホイルシリンダ圧検出手段により検出されたホイルシリンダ圧に基づき、ホイルシリンダ圧の変動を検出する圧力変動検出手段と、圧力変動検出手段により検出されたホイルシリンダ圧の変動を低減する変動圧力低減手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両のブレーキ装置に関し、特に、ホイルシリンダ圧を制御可能なブレーキ装置に関する。
ブレーキ装置は、車両の運動エネルギーを熱エネルギーに変換しながら、車両を減速又は停止させる。車両用のディスクブレーキは、車輪と一体回転する円盤状のディスクロータと、このディスクロータを挟んで対向配置される一対の摩擦パッドと、これらの摩擦パッドをディスクロータに押し付けるためのピストンを内蔵したキャリパと、車体側に取り付けられると共にキャリパボディをディスクロータの軸方向に摺動可能に支持したマウンティングとを備えた構成をなしている。かかるディスクブレーキ装置では、制動時にそのディスクロータに一対の摩擦パッド(インナパッドおよびアウタパッド)が作用することで制動力が発生する。
ディスクブレーキ装置では、ロータの回転により、ロータ回入側の摩擦パッドがロータに接近するように回転モーメントが発生し偶力が生じてロータ回入側に向けて摩擦パッドが傾動し、ロータ回入側において摩擦パッドがより強く引摺られて偏摩耗が生じる。偏摩耗が生じると、制動時にブレーキ振動が生じることがある。
図1は、偏摩耗により制動時に生じるブレーキ振動のメカニズムを説明するための図である。運動エネルギーを熱エネルギーに変換する際の摩擦パッドの摩耗(S101)と上記の引摺り(S102)により、DTV(Disc Thickness Variation)が成長する(S103)。偏摩耗は制動の度に成長し、偏摩耗の成長に伴い、摩擦パッドがディスクロータを圧接する面圧が不均一となり、回転ブレによる制動トルクの変動が顕著になる(S104)。制動トルクの変動が、車両感度に影響する程度以上に偏摩耗が成長すると(S105)、制動時に振動が生じる(S106)。
トルク変動の低減のためには、DTV成長抑制やキャリパ感度の低減等の対策手法がある。しかし、DTV成長抑制と摩擦材特性(異音性能、錆落とし性能等)とは背反の関係にあるため、DTV成長を抑制すると制動時に異音が発生する等の不都合がある。また、キャリパ感度を低減すると効きフィーリングが低下する傾向にあるため、一律にキャリパ感度を低減すると効きフィーリングを損なうという不都合がある。
そこで、制動トルクの変動を低減するため、制動時に変動トルクをなくすようブレーキの制御装置に指示電流を送出するブレーキの制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1記載の制御装置によれば、ブレーキドラムの回転角に応じて予めトルク変動を検出しておき、制動時のブレーキドラムの回転角に基づきトルク変動の脈動をなくすように指示電流を生成する。
特開2002−79933号公報
しかしながら、特許文献1記載のブレーキの制御装置は、予め回転角とトルク変動との関係を調査しておく必要があるという不都合がある。また、偏摩耗が成長した場合、予め格納された回転角とトルク変動との関係では、制動時のトルク変動を補正できなくなるおそれがある。
本発明は、上記問題に鑑み、摩擦材特性や効きフィーリングを損なうことなく制動時の振動を低減できるブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記問題に鑑み、本発明は、ブレーキ操作部材の操作量に応じてホイルシリンダにブレーキオイルが流入される車両のブレーキ装置において、ホイルシリンダの制動時の液圧を検出するホイルシリンダ圧検出手段と、ホイルシリンダ圧検出手段により検出されたホイルシリンダ圧に基づき、ホイルシリンダ圧の変動を検出する圧力変動検出手段と、圧力変動検出手段により検出されたホイルシリンダ圧の変動を低減する変動圧力低減手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、摩擦材特性や効きフィーリングを損なうことなく制動時の振動を低減できるブレーキ装置を提供することができる。
また、本発明の一形態において、ブレーキ操作部材の操作量に応じてホイルシリンダの制動圧を制御する制動圧制御手段を有し、変動圧力低減手段は、ホイルシリンダ圧が増大した場合、制動圧制御手段の制御する制動圧を小に補正し、ホイルシリンダ圧が減少した場合、制動圧制御手段の制御する制動圧を大に補正する、ことを特徴とする。
また、本発明の一形態において、制動時における車輪のロック状態の発生を防止するABS制御手段を有し、変動圧力低減手段は、ホイルシリンダ圧が増大した場合、ABS制御手段によりホイルシリンダ圧を小さく制御し、ホイルシリンダ圧が減少した場合、ABS制御手段によりホイルシリンダ圧を大きく制御する、ことを特徴とする。
また、本発明の一形態において、変動圧力低減手段は、ホイルシリンダ圧検出手段により検出されたホイルシリンダ圧が所定量以上変動した場合、ホイルシリンダ圧の変動を低減する、ことを特徴とする。
摩擦材特性や効きフィーリングを損なうことなく制動時の振動を低減できるブレーキ装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
図2は、ブレーキ操作部材(以下、ブレーキペダルという)の操作量に基づきホイルシリンダの制動圧が制御されるブレーキ制御装置の油圧回路図を示す。本実施の形態のブレーキ制御装置は、電子制御ユニット(以下、ブレーキECUという)30により制御され、制動時における制動圧の変動を低減する。
ブレーキペダル2には、2つの液圧室1a、1bを備えたマスタシリンダ1が連結されている。液圧室1a、1bにはブレーキペダル2の踏力に応じたマスタシリンダ圧が発生する。マスタシリンダ1の上部には、ブレーキオイルが貯留されたリザーバタンク18が設けられている。ブレーキペダル2が非操作状態の場合、すなわち加圧ピストンが後端位置にある場合にリザーバタンク18と液圧室1a、1bが連通され、ブレーキペダル2が操作され加圧ピストンが前方に移動されると、リザーバタンク18と液圧室1a、1bが遮断される。
マスタシリンダ1の液圧室1a、1bにはそれぞれ第1マスタ通路26a及び第2マスタ通路26bが連通している。第1マスタ通路26aには、その内部の液圧、すなわち液圧室1aに発生するマスタシリンダ圧に応じた信号を出力するMC油圧センサ5aが配設されている。同様に、第2マスタ通路26bには、その内部の液圧、すなわち液圧室1bに発生するマスタシリンダ圧に応じた信号を出力するMC油圧センサ5bが配設されている。
第1マスタ通路26aは、マスタカット弁24Rを介して、車輪RRのホイルシリンダに連結される。同様に、第2マスタ通路26bは、マスタカット弁24Fを介して、車輪FRのホイルシリンダに連結される。マスタカット弁26aは常態で第1マスタ通路26aを導通状態とし、マスカット弁26bは常態で第2マスタ通路26bを導通状態とし、ブレーキペダル2が踏み込まれるとこれらの通路を遮断状態とする常開の電磁開閉弁である。
マスタカット弁24Fと車輪FRのホイルシリンダとを接続する配管31と、リニア増圧弁6FLと車輪FLとを接続する配管32とは、電磁開閉弁25Fを介して接続される。また、マスタカット弁24Rと車輪RRのホイルシリンダとを接続する配管33と、リニア増圧弁6RLと車輪RLとを接続する配管34とは、電磁開閉弁25Rを介して接続される。電磁開閉弁25Fは、常態で配管31と配管32とを連通し、電磁開閉弁25Rは、常態で配管33と配管34とを連通する、常開の電磁開閉弁である。
第1マスタ通路26bには、シミュレータカット弁23を介してストロークシミュレータ22が接続されている。シミュレータカット弁23は、常態で第1マスタ通路26aとストロークシミュレータ22とを遮断状態とし、ブレーキペダル2が踏み込まれると、これらを導通状態とする常閉の電磁開閉弁である。
後述の制御系が正常な場合は、ブレーキペダル2が踏み込まれるとECU30は、マスタカット弁24F及びマスタカット弁24R、電磁開閉弁25F及び25Rを閉状態とする。係る状況では、シミュレータカット弁23が開状態とされることで、マスタシリンダ圧に応じた量のブレーキオイルが液圧室1aからストロークシミュレータ22に流入される。ストロークシミュレータ22は、ブレーキペダル2の踏み込みによる消費油量をシミュレートし、マスタシリンダ1から吐出される油量を吸収して消費して、運転者のブレーキペダル踏込感覚を確保するように構成されている。
そして、制御系に何らかの異常が検出された場合、ブレーキペダル2が踏み込まれると、圧力制御弁24F及び24Rは開状態に、圧力制御弁23は閉状態となり、マスタシリンダ1の液圧室1a、1bからマスタシリンダ圧に応じた量のブレーキオイルが、車輪FRとRRのホイルシリンダへ流入される。また、電磁開閉弁25F、25Rは開状態となり、配管31と配管32,配管33と配管34とが連通するので、ホイルシリンダFL及びRLに、マスタシリンダ圧に応じた量のブレーキオイルが流入される。すなわち、制御系に何らかの異常が検出されても、ブレーキペダル2の操作量に応じた制動圧がホイルシリンダに供給されるので、車両は機械的に制動される(バックアップ制動)。
リザーバタンク18は、油圧ポンプ4の入力側と低圧の配管を介して接続され、また、油圧ポンプ4の入力側には低圧の戻り配管11が接続される。油圧ポンプ4の吐出側にはアキュムレータ3が接続され、油圧ポンプ4によりアキュムレータ3に高圧のブレーキオイルが保持される。アキュムレータ3の吐出側は、高圧通路8に連通している。高圧通路8には、その内部の液圧を検出するACCセンサ13が配設されている。
高圧通路8は、リニア増圧弁6FR,6FL、6RL及び6RRを介して車輪FR、FL、RL及びRRの各ホイルシリンダに接続されている。また、高圧通路8は、リニア増圧弁6FR〜RR及びリニア減圧弁7FR,7FL、7RL及び7RRを介して、低圧の戻り配管11と接続されている。各リニア増圧弁6FR〜6RRと車輪FR〜RRの各ホイルシリンダとの間には、ホイルシリンダの圧力を検出し当該圧力を示す制動圧信号を出力する制動圧センサ9FR,9FL、9RL及び9RR(ホイルシリンダ圧検出手段に相当する)が配設されている。
リニア増圧弁6FR〜RR及びリニア減圧弁7FR〜RRは、電力が供給されていない状態で閉じた常閉弁として構成される。ブレーキペダル2が操作されていない場合、リニア増圧弁6FR〜RR及びリニア減圧弁7FR〜RRは閉じている。
ブレーキペダル2が踏み込まれるとリニア減圧弁7FR〜7RRは閉じたまま、リニア増圧弁6FR〜RRが制御信号Va−FR〜Va−RRに応じて開度を調整する。ホイルシリンダの制動圧は、リニア増圧弁6FR〜6RRに入力される電流値よりなる制御信号Va−FR〜Va−RRに比例して制御され、各ホイルシリンダを所望の制動圧に制御することで各車輪が制動される。
また、ブレーキペダル2の踏み込み量が減少すると(マスタシリンダ圧が減少すると)、リニア増圧弁6FR〜6RRが開度を調整し踏み込み量に応じて制動圧が小さくなるよう制御されと共に、リニア減圧弁7FR〜7RRが、制御信号Vr−FR〜Vr−RRに応じて開度を調整し、ホイルシリンダが低圧の戻り配管11と連通することで、ホイルシリンダの圧力が緩和される。
ブレーキECU30により制御される油圧回路の作用について説明する。ブレーキペダル2が踏み込まれると、MC油圧センサ5a、5bがマスタシリンダ圧を検出し、ブレーキECU30にMC油圧信号を出力する。ブレーキECU30は、マスタシリンダ圧に基づいて目標減速度を演算し、目標減速度や車両の走行状況等に基づき各車輪のブレーキ配分を算出する。目標減速度及び各車輪のブレーキ配分が算出されたら、各車輪の制動圧を制御する目標ホイルシリンダ圧を設定する。
ブレーキECU30は、設定された目標ホイルシリンダ圧に基づき、増圧が必要な場合は電流値よりなる制御信号Va−FR〜Va−RRを生成しリニア増圧弁6FR〜6RRに出力する。リニア増圧弁6FR〜6RRは、該電流値に応じて開度を調整しアキュムレータ3から供給される圧力を制御し、車輪FR〜RRのホイルシリンダに制動圧を供給する。また、減圧が必要な場合は、電流値よりなる制御信号Vr−FR〜Vr−RRを生成しリニア減圧弁7FR〜7RRに出力する。リニア減圧弁7FR〜7RRは、該電流値に応じて開度を調整し、ホイルシリンダと戻り配管11とを連通させることで、ホイルシリンダ圧を緩和する。
また、ECU30には、車速及び車輪速にかかる信号が入力され、各車輪の車輪速に基づき当技術分野において周知の方法で、車輪速及び各車輪の制動スリップ率を演算し、何れかの車輪の制動スリップ率が、ABS制御開始の基準値よりも大きくなると(ABS制御の開始条件が成立すると)、ABS制御の終了条件が成立するまで、当該車輪について制動スリップ率が所定の範囲内になるよう、ホイルシリンダの制動圧を増減するアンチスキッド制御を行う。
続いて、本実施の形態における制動圧の変動の低減について説明する。図3は、ディスクブレーキ装置の概略構成図を示す。図3において、図1と同一構成部分には同一の符号を付しその説明は省略する。なお、図3ではフロント側の車輪のディスクブレーキのみを示したが、リア側の車輪についても同様に構成できる。また、本実施の形態は、ディスクブレーキ装置だけでなく、ドラムブレーキ装置にも好適に適用できる。
ディスクブレーキ10は、車輪と一体回転する円盤状のディスクロータ41、このディスクロータ41を挟んで対向配置されるインナパッド45とアウタパッド44からなる一対の摩擦パッド、ディスクロータ41の外周縁部を跨いで配設されたキャリパ42、キャリパ42に取り付けられたキャリパ爪43、を有するように構成される。
キャリパ2は、シリンダ及びシリンダ内を摺動するピストン46を備え当該ピストン46にはインナパッド45が連係されている。また、キャリパ42にはディスクロータ41 を跨ぐようにブリッジ部47が延出されており、ブリッジ部47の先端にはキャリパ爪7が形成されてアウタパッド44を支持している。キャリパ42は、ブレーキホース(配管31)が接続されており、制動時にはブレーキオイルがピストン46を押動する。
ブレーキペダル2が操作されると、ピストン46がディスクロータ41の軸方向へ移動されてインナパッド45を押圧し、インナパッド45がディスクロータ41に圧接されて制動トルクを発生させることができると共に、ピストン41の移動と同時にキャリパ42自体がディスクロータ5から離間する方向へ移動され、キャリパ爪43がディスクロータ 5の方向へ移動されてアウタパッド44を押圧し、アウタパッド44がディスクロータ41に圧接されて制動トルクを発生させることができる。制動圧センサ9FRは、制動時のピストン41の液圧を検出する。
図4(a)は、制動圧センサ9FRにより検出された制動時の車輪FRの検出制動圧の一例を示す。図4(a)において、ドットで示したラインbは目標ホイルシリンダ圧を示し、ラインaで示したホイルシリンダ圧は制動圧センサ9FRにより検出された検出制動圧を示す。
図4(a)の検出制動圧は、ブレーキペダル2の踏み込みに応じて徐々に増大し、ブレーキペダル2の踏み込み量が安定すると、略一定の制動圧(時間帯A)を示した後、ブレーキペダル2が踏み戻されてゼロに戻る。時間帯Aの検出制動圧を見ると、目標ホイルシリンダ圧に対して変動量ΔPを有している。変動量ΔPは、偏摩耗の成長により生じる制動トルクのトルク変動量に相関する。圧力変動検出手段は変動量ΔPを検出し、変動圧力低減手段は変動量ΔPを低減するように、制動圧を制御する。
ところで、偏摩耗によって生じるとされる変動量ΔPは、ディスクロータ41の回転に対して一回転毎に一定の傾向を示す。例えば、インナパッド45が一カ所偏摩耗していれば、ディスクロータが一回転する毎に変動量ΔPもピークを一回示すように、変動量ΔPは周期的に変動する。また、アウタパッド44にも偏摩耗があれば、ディスクロータが一回転する毎に、変動量ΔPが1〜2回ピークを示すように周期的に変動する。図4(b)は、周期的にピークを示す変動量ΔPの一例を示す。
したがって、検出制動圧の変動は、目標ホイルシリンダ圧に基づき検出しなくてもよい。例えば、検出制動圧が大に変動した場合の検出制動圧のピーク値P−Upper、及び、検出制動圧が小に変動した場合の検出制動圧のピーク値P−Lowerの中点を基準に、変動量ΔPを検出してもよい。ピーク値P−Upperとピーク値P−Lowerの中点を基準に変動量ΔPを検出することで、検出制動圧が周期的に変動する場合、変動量ΔPを適切に検出可能である。また、例えば、直近の所定長の時間における検出制動圧の平均値を基準に変動量ΔPを検出してもよい。直近の検出制動圧の平均値を基準に変動量ΔPを検出することで、検出制動圧が急に変動する場合、変動量ΔPを適切に検出可能となる。
ブレーキECU30の制動圧制御手段は、変動量ΔPと逆の位相に制動圧を増減するように補正することで、変動圧ΔPを低減する。例えば、図4(b)のΔPに対しては、ΔPが増大した場合には制動圧を小に補正し、ΔPが減少した場合には制動圧を大に補正する。すなわち、変動量ΔPと逆の位相に制動圧を増減して制御する信号ΔP_corのような制動圧の補正信号を生成する。
図5(a)は、時間と制動圧の制御信号の関係を示す。リニア増圧弁6FRの制御信号Va−FRが、時間に対し図5(a)の点線に示すように生成された場合、制動圧制御手段は、ΔP_corをVa−FRに重畳する。これにより、変動量ΔPを低減する制御信号Va−FR_corが生成される。
図5(b)は、制御信号Va−FR_corにより、リニア増圧弁6FRの開度が制御された場合の検出制動圧の一例を示す。制御信号Va−FR_corにより、リニア増圧弁6FRの開度が制御されると、制動圧センサ9FRにより検出される車輪FRの検出制動圧は、図5(b)に示すように、変動量ΔPが低減される。変動量ΔPが低減されれば、制動時の振動を低減することができる。図5(b)では、リニア増圧弁6FRの制御信号Va−FRについて説明したが、リニア減圧弁7FRの制御信号Vr−FRにより変動量ΔPを低減してもよい。
なお、変動量ΔPが所定量以上の場合に、制動圧の変動の低減制御を行ってもよい。図1に示したように、トルク変動による制動時の振動は、車両感度より制動トルクの変動が大きくならないと車両の振動として検出されないことが多い。したがって、変動量ΔPが所定量以上(車両感度より大きい)の場合に、制動圧を逆の位相に制御しても制動時の振動を低減することができる。
また、ディスクロータ41の回転角を検出し、当該回転角と変動量ΔPとの関係に基づき、変動量ΔPを低減する制御信号を生成してもよい。上記のとおり変動量ΔPは、車輪(ディスクロータ41)が一回転する毎に周期的に現れるため、例えば車輪が一回転する間の変動量ΔPを、当該日の運転開始時に回転角と対応づけて記憶する作業を行う。当該日は、ディスクロータ41の回転角を検出しながら、変動量ΔPと逆の位相となるように、制動圧の制御信号を生成する。本実施の形態によれば、当該日の運転開始時に回転角と変動量ΔPとの関係を記憶するので、偏摩耗が成長しても、精度よく検出制動圧の変動量ΔPを低減できる。
したがって、本実施例によれば、制動圧の変動を低減することで、制動時の振動を低減できる。
実施例1では、いわゆるバイワイヤのブレーキ装置の場合に制動圧の変動を低減する方法を説明した。実施例2では、マスタシリンダ圧から制動圧を供給するブレーキ装置の場合に、制動圧の変動を低減する方法を説明する。
図6は、マスタシリンダ圧から制動圧を供給するブレーキ装置の概略構成図を示す。なお、図6において、図2及び図3と同一構成部分には同一の符号を付しその説明は省略する。図6のブレーキ装置は、マスタシリンダ1の液圧室1aがABSアクチュエータ50を介して前輪FRとFLのホイルシリンダと接続している。液圧室1bは後輪のホイルシリンダと接続されているが図6では省略した。
ABSアクチュエータは、ABS制御装置51により制御される。ABS制御装置51には、車速、車輪速及び制動圧にかかる信号が入力され、ABS制御装置51は、各車輪の車輪速に基づき当該技術分野において周知の方法で、車輪速及び各車輪の制動スリップ率を演算し、何れかの車輪の制動スリップ率が、ABS制御開始の基準値よりも大きくなると(ABS制御の開始条件が成立すると)、ABS制御の終了条件が成立するまで、当該車輪について制動スリップ率が所定の範囲内になるよう、ホイルシリンダの制動圧を増減するアンチスキッド制御を行う。ホイルシリンダの制動圧の増減は、ABSアクチュエータ50が有するバルブの開閉やオリフィス52の絞りを制御することで行う。
ABS制御装置51は、図4(a)に示すような制動圧センサ9FRにより検出された検出制動圧に基づき、変動量ΔPを低減するようにABSアクチュエータ50を制御する。
マスタシリンダ圧から制動圧を供給するブレーキ装置では目標ホイルシリンダ圧が設定されないので、圧力変動検出手段は、検出制動圧のピーク値P−UpperとP−Lowerの中点、直近の所定長の時間における検出制動圧の平均値、等を基準に変動量ΔPを検出する。
ABS制御装置51は、検出制動圧が大の方向へ変動した場合にはABSアクチュエータ50のオリフィス径52を絞り(ホイルシリンダ圧を小さく制御し)、検出制動圧が小の方向へ変動した場合にはオリフィス径52を開く(ホイルシリンダ圧を大きく制御する)ように制御される。かかる制御により、制動圧の変動量ΔPが低減されるので、制動時の振動を低減することができる。
以上のように、実施例1又は2によれば、摩擦材特性や効きフィーリングを損なうことなく、制動圧の変動を低減することで制動時の振動を低減できる。
偏摩耗により制動時に生じるブレーキ振動のメカニズムを説明するための図である。 ブレーキペダルの操作量に基づきホイルシリンダの制動圧が制御されるブレーキ制御装置の油圧回路図である。 ディスクブレーキ装置の概略構成図である。 制動圧センサにより検出された、制動時にホイルシリンダに生じる制動圧の一例である。 制動圧の変動量を低減する制動圧の制御信号の一例である。 マスタシリンダ圧から制動圧を供給するブレーキ装置の概略構成図である。
符号の説明
1 マスタシリンダ
2 ブレーキペダル
3 アキュムレータ
9FR〜9RL 制動圧センサ
10 ディスクブレーキ装置
50 ABSアクチュエータ
51 ABS制御装置

Claims (4)

  1. ブレーキ操作部材の操作量に応じてホイルシリンダにブレーキオイルが流入される車両のブレーキ装置において、
    前記ホイルシリンダの制動時の液圧を検出するホイルシリンダ圧検出手段と、
    前記ホイルシリンダ圧検出手段により検出された前記ホイルシリンダ圧に基づき、前記ホイルシリンダ圧の変動を検出する圧力変動検出手段と、
    前記圧力変動検出手段により検出された前記ホイルシリンダ圧の変動を低減する変動圧力低減手段と、
    を有することを特徴とする車両のブレーキ装置。
  2. ブレーキ操作部材の操作量に応じてホイルシリンダの制動圧を制御する制動圧制御手段を有し、
    前記変動圧力低減手段は、前記ホイルシリンダ圧が増大した場合、前記制動圧制御手段の制御する制動圧を小に補正し、前記ホイルシリンダ圧が減少した場合、前記制動圧制御手段の制御する制動圧を大に補正する、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両のブレーキ装置。
  3. 制動時における車輪のロック状態の発生を防止するABS制御手段を有し、
    前記変動圧力低減手段は、前記ホイルシリンダ圧が増大した場合、前記ABS制御手段によりホイルシリンダ圧を小さく制御し、ホイルシリンダ圧が減少した場合、前記ABS制御手段によりホイルシリンダ圧を大きく制御する、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両のブレーキ装置。
  4. 前記変動圧力低減手段は、前記ホイルシリンダ圧検出手段により検出された前記ホイルシリンダ圧が所定量以上変動した場合、前記ホイルシリンダ圧の変動を低減する、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両のブレーキ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014526408A (ja) * 2011-09-09 2014-10-06 クノル−ブレムゼ ジステーメ フューア シーネンファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング レール車両の車輪の監視方法
JP2017507103A (ja) * 2014-01-29 2017-03-16 コーニング インコーポレイテッド レーザーでフィーチャ加工した表示照明用ガラス

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