JP2006159018A - 浄水器および浄水方法 - Google Patents

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啓一 池田
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Abstract

【課題】貯留タンクに貯留した水道水を活性炭カートリッジに還流通過させた後、中空糸膜カートリッジでろ過する浄水方法において、ポンプの電力費を最小限に抑制し、還流水の水温上昇による中空糸膜のバイオファウリングの進行を抑制できると同時に、水道水中の色度成分を良好に除去し、中空糸膜カートリッジの寿命を延ばすことが可能な浄水器および浄水方法を提供する。
【解決手段】貯留タンクに貯留した水道水を活性炭カートリッジに還流通過させた後、中空糸膜カートリッジでろ過する浄水方法において、活性炭カートリッジ入口側に吸光光度法によって色度を検知する色度センサーを設置し、所定の色度以下になるまで還流を継続し、所定の色度以下になると還流を停止させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、活性炭および中空糸膜を用いた浄水器および浄水方法に関する。
近年、水道蛇口からの水道水に対して、水中のトリハロメタンや塩素等を活性炭で除去し、水中の鉄錆や細菌等を中空糸膜で除去することで、水道水をより安全でおいしい水に変換する浄水器が開発されてきている。これらの浄水器は活性炭や中空糸膜等のカートリッジを有しているが、フミン質に由来する色度成分が水道水中に多く含有している場合、中空糸膜の目詰まりの進行が早く、長期間所定の水量を確保することが困難であった。また、水量を確保するためには、カートリッジの交換頻度が多くなってしまう欠点を有していた。この解決手段として、カートリッジ内の活性炭充填量を多くし、水道水の活性炭との接触時間を長くする方法が考えられる。これによりフミン質に由来する色度成分の大部分が活性炭に吸着除去され、中空糸膜への負荷が低減される。ところが、この方法では、活性炭充填量を多くする分、カートリッジが大きくなってしまい、その結果、浄水器の設置スペースが大きくなる欠点を有していた。
そこで、例えば、特許文献1、2のように、水道水をタンク内に一時貯留させた後、活性炭を含有するカートリッジ内にポンプを介して還流させる方法は、水道水と活性炭との接触時間が長くなり、少量の活性炭でも水道水の色度成分を効率的に除去できる。
しかしながら、上記特許文献に記載の還流手段はミネラル添加を主目的としており、水道水中のカートリッジ内には活性炭の他にミネラル成分を溶出する麦飯石等が含まれている。ミネラル成分を添加する必要が無く、色度成分が多く含まれている水道水においては、カートリッジ内の充填物質は活性炭のみでよい。
この場合、水道水の色度成分の濃度や水道水を一時貯留するタンクの容量やカートリッジ内の活性炭充填量等の条件によって、適切な還流時間が異なる。還流時間を必要以上に長く設定すれば、ポンプの電力費が大きくなってしまう。また、ポンプの発熱により還流水の水温が上昇するため、貯留タンク内の水道水は細菌で汚染されやすくなり、不衛生であるし、後段の中空糸膜のバイオファウリングが進行しやすくなる。一方、還流時間を短く設定しすぎれば、水道水の有機成分、色度成分を十分に除去できず、後段の中空糸膜の目詰まりが著しく進行してしまう。
さらに、活性炭は累積通水量が増加するに伴って吸着能力が低下していくことから、色度成分を十分に除去するには、還流時間を徐々に長くしていく必要があった。
特開平8−71570号公報 特開平8−71571号公報
本発明は、従来技術の上述した問題点を解決し、色度を検知する色度センサーを用いて適切な還流時間を制御することで、水道水を良好な水質に浄化できるとともに、中空糸膜カートリッジの交換頻度およびポンプの電力費を抑制できる浄水器および浄水方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を採用する。
すなわち、貯留タンクに貯留した水道水を活性炭カートリッジに還流通過させた後、中空糸膜カートリッジでろ過する浄水方法において、活性炭カートリッジ入口側に設置した吸光光度法によって色度を検知する色度センサーを用いて、所定の色度以下になるまで活性炭カートリッジへの還流を継続し、所定の色度以下になり、還流を停止した後に中空糸膜カートリッジでろ過することを特徴とする浄水方法である。
このとき、貯留タンクに貯留した水道水を所定の時間活性炭に接触させても所定の色度以下に低下していない場合、活性炭の吸着能力が著しく低下しているとみなし、活性炭カートリッジを交換させるという観点から、還流中に貯留タンク内に貯留された水道水が活性炭カートリッジ4に接触させる累積時間をK(min)、活性炭カートリッジの活性炭充填容積をV(L)、貯留タンク内の水容積をV(L)と表記した場合、還流時間がK(V+V)/V(min)経過しても所定の色度以下に達しなかったとき、活性炭カートリッジを交換することが好ましい。そして、中空糸膜カートリッジの一次圧がある値に達したとき、中空糸膜カートリッジを交換することや、中空糸膜カートリッジのろ過流量を定流量に制御することが好ましい。
さらに、水道水が貯留タンクに流入し、貯留タンクの水位がある高水位に達した時点で、水道水の貯留タンクへの流入が自動的に停止すると同時に、貯留タンクの出口側に設けられたポンプが自動的に作動することで活性炭カートリッジへの還流通過が開始し、色度センサーによって活性炭カートリッジ入口側が所定の色度以下であることを検知すると、前記ポンプが自動的に作動停止すると同時に、活性炭カートリッジへの還流ラインが閉となり、中空糸膜カートリッジへのろ過ラインが開となることや、水道水が貯留タンクに流入している時間および前記ポンプが自動的に作動している時間は浄水器本体に浄水準備中と表示し、前記ポンプが自動的に作動停止した時点で浄水完了と表示することや、浄水完了の表示中に前記ポンプを作動させ、貯留タンクの水道水を中空糸膜カートリッジでろ過し、系外に排出する過程で貯留タンクの水位がある低水位に達したとき浄水完了から浄水準備中へと表示が変更し、前記ポンプが自動的に停止し、水道水の貯留タンクへの流入を開始すると同時に、活性炭カートリッジへの還流ラインが開となり、中空糸膜カートリッジへのろ過ラインが閉となることが好ましい。
また、本発明は、水道給水栓と直結する供給弁と、貯留タンクと、貯留タンクの水位を制御する水位センサーと、ポンプと、活性炭カートリッジと、中空糸膜カートリッジと、吸光光度法によって色度を検知する色度センサーとを備えた浄水器であって、貯留タンクの水道水をポンプで活性炭カートリッジに通過させて貯留タンクに還流するか、中空糸膜カートリッジでろ過するかの切り替えが可能な弁を設けたことを特徴とする浄水器である。
このとき、吸光光度法によって色度を検知する色度センサーの光源がピーク波長385nm以上395以下の紫外線発光ダイオードであることが好ましく、貯留タンク内に貯留された水道水が活性炭カートリッジ4に接触させる累積時間をK(min)、活性炭カートリッジの活性炭充填容積をV(L)、貯留タンク内の水容積をV(L)と表記した場合に、還流時間がK(V+V)/V(min)経過しても所定の色度以下に達しなかったとき、活性炭カートリッジの交換を告知する手段を設けることが好ましい。そして、中空糸膜カートリッジの前段に圧力センサーを設けて、圧力を測定し、ある圧力に達したとき、中空糸膜カートリッジの交換を告知する手段を設けたり、中空糸膜カートリッジの前段に定流量弁を設けたほうが好ましい。
本発明は、貯留タンクに貯留した水道水を活性炭カートリッジに還流通過させた後、中空糸膜カートリッジでろ過する浄水方法において、活性炭カートリッジ入口側に吸光光度法によって色度を検知する色度センサーを設置し、所定の色度以下になるまで還流を継続し、所定の色度以下になるとポンプが自動停止し、還流を停止することで、ポンプの電力費を最小限に抑制し、還流水の水温上昇による中空糸膜のバイオファウリングの進行を抑制できると同時に、水道水中のフミン質に由来する色度成分を良好に除去し、中空糸膜カートリッジの寿命を延ばすことができる。
以下、図面に示す実施態様に基づいて本発明をさらに説明する。
図1は、本発明に好ましく用いられる浄水器の一実施態様を示す概略フロー図である。本発明の浄水器は、例えば、図1に示すように、水道給水栓12と直結しており、水道水を原水(被処理水)として一旦貯留する貯留タンク1と、水道水を水道給水栓12から貯留タンク1に供給するときに開となる供給弁2と、貯留タンク1の水位を検出する水位センサー3と、貯留タンク1の水道水の有機成分、色度成分を吸着除去するための活性炭カートリッジ4と、貯留タンク1の水道水を活性炭カートリッジ4、ないしは中空糸膜カートリッジ6に通過させるための動力であるポンプ5と、活性炭カートリッジ4に還流通過し、有機成分、色度成分を吸着除去した後の水道水に含まれている鉄錆や細菌等を除去するための中空糸膜カートリッジ6と、貯留タンク1の水道水を活性炭カートリッジ4に還流通過させるか、中空糸膜カートリッジ6でろ過するかの切り替えを可能とする切り替え弁7、8と、中空糸膜カートリッジ6の一次圧を測定するための圧力センサー9と、中空糸膜カートリッジ6のろ過水を一定に制御するための定流量弁10、貯留タンク1の水道水の色度を検知するための色度センサー11とが設けられている。
ここで、活性炭カートリッジ4としては、例えば、円筒状の容器に活性炭を充填したものであり、使用する活性炭は、特に制限されるものではなく、形状は、粉末、粒状、繊維状等のいずれでも構わないが、カートリッジ外へ漏出しないよう留意する必要がある。また、原材料は椰子殻、木、石炭、石油コークス等のいずれでも構わない。
中空糸膜カートリッジ6は、例えば、円筒状の容器に中空糸膜を充填したものであり、使用する中空糸膜は、多孔質であり、種類は、鉄錆や細菌等の阻止が可能な精密ろ過膜や限外ろ過膜であれば、特に制限されるものではなく、材質はポリエチレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデン等のいずれでも構わない。
色度センサー11の構造を図2に示す。上水試験方法では、色度を吸光光度法で測定する場合、波長390nm付近の紫外線をセルに入射することとなっている。なお、本発明で規定する色度とは、社団法人日本水道協会発行の上水試験方法2001年度版に記載されている色度標準液を指標としており、また、吸光光度法とは、ピーク波長385nm〜395nmの紫外線を透過する材質でできた透明配管にサンプルを通水した状態で、ピーク波長385nm〜395nmの紫外線を透明配管に照射し、透明配管およびサンプルを通過後の紫外線を受光素子で受光し、その受光量から色度を算出する方法である。あらかじめ、中空糸膜カートリッジ6の寿命に悪影響を及ぼさない所定の色度溶液を前記色度標準液で作製し、透明配管に通水した時の受光量を受光素子で測定する。その受光量を活性炭カートリッジ4に還流通過させるか、中空糸膜カートリッジ6でろ過するかの切り替え基準とする。
発光ダイオード14はタングステンランプより波長分布が短く、特定の波長の光を出すので、不要な波長の光を除くための回折格子や偏光フィルターは不要であり、測定に都合が良い。また、消費電力が少なく、構造も単純であることから、色度センサー11の光源は、ピーク波長385nm以上395nm以下の紫外線発光ダイオードであることが好ましい。透明配管13の材質は波長が390nm付近なので高価な石英を使用する必要はなく、安価なガラスやポリスチレン等でよい。また透明配管の断面は紫外線が屈折や散乱しなければ円形、方形どちらでもよい。光はスリット16を通過することで、透明配管の水流と垂直方向に照射され、再びスリット16を通過した後、受光素子15で検知される。受光素子15はフォトダイオードやフォトトランジスター等を使用する。
上述の浄水器において、浄水は次のように実施される。まず、貯留タンク1内の水位センサー3が水位L以下を検知した場合、信号が送られ、自動的に供給弁2が開となって水道水の貯留タンク1への流入が開始すると同時に、切り替え弁7が開となって、活性炭カートリッジ4への還流ラインが開となり、切り替え弁8が閉となって、中空糸膜カートリッジ6のろ過ラインが閉となる。また水位がL以下の場合、ポンプ5は空運転防止のため、自動的に停止状態となっている。供給弁2が開となった瞬間、水道水が貯留タンク1内に流入し、次第に水位がHに達する。水位センサー3が水位H以上を検知した場合、信号が送られ、自動的に供給弁2が閉となり、水道水の貯留タンク1への流入が停止すると同時に、ポンプ5が自動的に作動する。ポンプ5が自動的に作動することで活性炭カートリッジ4への還流通過が開始する。
貯留タンク1の水道水は活性炭カートリッジ4に還流通過するにつれて、色度成分が除去され、色度センサー11の透明配管を通過する光量は徐々に増加していく。
色度センサー11は受光素子15がある光量以上を検知した場合、すなわち、中空糸膜カートリッジ6の寿命に悪影響を及ぼさない所定の色度以下を検知した場合、信号が送られ、ポンプ5が自動的に作動停止すると同時に、切り替え弁7が閉、切り替え弁8が開となる。すなわち、活性炭カートリッジ4への還流ラインが閉となり、中空糸膜カートリッジ6のろ過ラインが開となる。浄水器本体には、水道水が貯留タンク1に流入している時間およびポンプ5がタイマーにより自動的に作動している時間は浄水器本体に浄水準備中と表示し、タイマーが切れて、ポンプ5が自動的に作動停止した瞬間、浄水器本体に浄水完了と表示される。浄水完了の表示期間中、ポンプ5の作動ボタンを押し、自由にポンプを作動させることで、活性炭カートリッジ4通過後の水道水が中空糸膜カートリッジ6でろ過され、上質の飲料水が系外に排出される。なお、上記作動ボタンは浄水完了の表示期間中のみ働き、浄水準備中の表示期間中はボタンを押してもポンプ5は作動しない。
上質の飲料水が系外に排出されるに従い、貯留タンク1内の水位は徐々に低下していき、水位センサー3が水位L以下を検知した瞬間、浄水完了から浄水準備中へと表示が変更し、上記のプロセスに戻る。
上記のプロセスを繰り返す過程で、活性炭カートリッジ4の活性炭の色度成分吸着量が増加していき、次第に吸着能力が低下するため、還流開始から色度センサー11の受光素子15がある光量以上を検知するまでの時間が長くなっていく。
貯留タンク内に貯留された水道水が活性炭カートリッジ4に接触させる累積時間をK(min)、活性炭カートリッジの活性炭充填容積をV(L)、貯留タンク内の水容積をV(L)と表記し、還流時間がK(V+V)/V(min)経過しても所定の色度以下に達しなかったときは、活性炭の吸着能力がなくなったとみなし、活性炭カートリッジ4を交換するよう告知する手段を設けたほうが好ましい。ここで、還流中に貯留タンク内に貯留された水道水が活性炭カートリッジ4に接触させる累積時間とは、還流される水道水の流れを押し出し流れと仮定した場合における、水道水が活性炭カートリッジ4を通過する累積時間を意味する。なお、還流時間であるK(V+V)/V(min)は以下の通り算出した。
ポンプの流量をA(L/min)とすると、貯留タンク1内の水全てを活性炭カートリッジに1回還流通過させるのにかかる時間は(V+V)/A(min)であり、水道水が活性炭カートリッジ4の入口から出口へと通過するのにかかる時間(活性炭との接触時間)はV/A(min)であることから、貯留タンク内に貯留された水道水を活性炭カートリッジ4にK(min)接触させるには、KA/V(回)還流通過させる必要があり、そのときにかかる還流時間は{(V+V)/A}×{KA/V}=K(V+V)/Vとなる。Kは活性炭カートリッジ4内の活性炭の吸着性能に応じて適宜設定し、還流を停止する基準となる色度は、中空糸膜カートリッジ6の一次圧が安定するような色度に設定することが好ましく、中空糸膜カートリッジ6の膜性能に応じて適宜設定する。
また、中空糸膜カートリッジ6の前段には定流量弁10を設けており、定流量ろ過運転を行っているが、上記のプロセスを繰り返す過程で、中空糸膜カートリッジ6内の中空糸膜に不純物捕捉量が増加していき、次第に中空糸膜カートリッジ6の一次圧が上昇していく。中空糸膜カートリッジ6の前段には圧力センサー9が設けられており、一次圧がある圧力に達したとき、中空糸膜カートリッジ6を交換するよう告知する手段を設けたほうが好ましい。交換する目安となる一次圧は、ポンプ5の吐出能力や中空糸膜カートリッジ6のろ過流量、中空糸膜カートリッジ6の耐圧能力等から適宜設定しておく。
(実施例1)
図1に示す浄水器を用いて、色度4度の水道水を毎日15L浄化して系外に排出した。活性炭カートリッジ4の活性炭充填容積Vは0.5L、貯留タンク内の水容積Vは5L、ポンプの還流流量は15L/minとした。
色度センサー11は光源にピーク波長が395nmの紫外線発光ダイオード(台湾SANDER、SDL−5N3CUV−A)を使用し、受光素子にシリコンフォトダイオード(浜松ホトニクス、S1226−18BU)を使用した。事前に色度2の色度標準液を透明配管に通水したときのシリコンフォトダイオードの電流値を測定し、その電流値(0.09mA)以上に達したときに活性炭カートリッジ4への還流通過を自動停止することとした。
活性炭カートリッジ4は椰子殻を原料とした粒状活性炭(クラレケミカル、GWシリーズ)を使用し、その吸着性能から貯留タンク内の水道水が活性炭カートリッジ4に接触させる累積時間Kを10minに設定し、還流時間がK(V+V)/V=110min経過しても色度が2を超えている場合は、活性炭カートリッジ4を交換することとした。
中空糸膜カートリッジ6は公称孔径0.1μmのポリスルホン製中空糸膜を使用した。中空糸膜カートリッジ6のろ過流量は5L/minに設定し、一次圧が150kPaに達したとき、中空糸膜カートリッジ6を交換することとした。
その結果、中空糸膜カートリッジ6のろ過水の色度は活性炭カートリッジを交換することなく100日間、常時2度であった。中空糸膜カートリッジ6の交換頻度は75日であった。また1ヶ月間の電気代は55円であった。
(比較例1)
色度センサーを用いず、タイマー制御により還流時間を毎回20minに設定した以外は実施例1と全く同じにした。その結果、1ヶ月間の電気代は14円と安価であったものの、中空糸膜カートリッジ6のろ過水の色度は初期が2度に対し、100日後は4度と、浄水能力は良好ではなく、中空糸膜カートリッジ6の交換頻度は20日と短かった。
(比較例2)
色度センサーを用いず、タイマー制御により還流時間を毎回250minに設定した以外は実施例1と全く同じにした。その結果、中空糸膜カートリッジ6のろ過水の色度は初期が1度と良かったものの、100日後は3度であり、中空糸膜カートリッジ6の交換頻度は55日と短かった。また1ヶ月間の電気代は355円と高かった。
本発明に好ましく用いられる浄水器の一実施態様を示す概略フロー図である。 本発明に好ましく用いられる色度センサーの一実施構造を示す図である。
符号の説明
1:貯留タンク
2:供給弁
3:水位センサー
4:活性炭カートリッジ
5:ポンプ
6:中空糸膜カートリッジ
7、8:切り替え弁
9:圧力センサー
10:定流量弁
11:色度センサー
12:水道水給水栓
13:透明配管
14:発光ダイオード
15:受光素子
16:スリット
A:水流

Claims (12)

  1. 貯留タンクに貯留した水道水を活性炭カートリッジに還流通過させた後、中空糸膜カートリッジでろ過する浄水方法において、活性炭カートリッジ入口側に設置した吸光光度法によって色度を検知する色度センサーを用いて、所定の色度以下になるまで活性炭カートリッジへの還流を継続し、所定の色度以下になり、還流を停止した後に中空糸膜カートリッジでろ過することを特徴とする浄水方法。
  2. 還流中に貯留タンク内に貯留された水道水が活性炭カートリッジに接触させる累積時間をK(min)、活性炭カートリッジの活性炭充填容積をV(L)、貯留タンク内の水容積をV(L)と表記した場合に、還流時間がK(V+V)/V(min)経過しても所定の色度以下に達しなかったとき、活性炭カートリッジを交換することを特徴とする請求項1に記載の浄水方法。
  3. 中空糸膜カートリッジの一次圧がある値に達したとき、中空糸膜カートリッジを交換することを特徴とする請求項1または2に記載の浄水方法。
  4. 中空糸膜カートリッジのろ過流量を定流量に制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の浄水方法。
  5. 水道水が貯留タンクに流入され、貯留タンクの水位がある高水位に達した時点で水道水の貯留タンクへの流入が自動的に停止すると同時に、貯留タンクの出口側に設けられたポンプが自動的に作動することで、活性炭カートリッジへの還流通過が開始し、還流中に色度センサーによって活性炭カートリッジ入口側が所定の色度以下であることを検知すると、前記ポンプが自動的に作動停止すると同時に、活性炭カートリッジへの還流ラインが閉となり、中空糸膜カートリッジへのろ過ラインが開となることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の浄水方法。
  6. 水道水が貯留タンクに流入している時間および前記ポンプが自動的に作動している時間は浄水器本体に浄水準備中と表示し、前記ポンプが自動的に作動停止した時点で浄水完了と表示することを特徴とする請求項5に記載の浄水方法。
  7. 浄水完了の表示中に前記ポンプを作動させ、貯留タンクの水道水を中空糸膜カートリッジでろ過し、系外に排出する過程で貯留タンクの水位がある低水位に達したとき、浄水完了から浄水準備中へと表示が変更し、前記ポンプが自動的に停止し、水道水の貯留タンクへの流入を開始すると同時に、活性炭カートリッジへの還流ラインが開となり、中空糸膜カートリッジへのろ過ラインが閉となることを特徴とする請求項5または6に記載の浄水方法。
  8. 水道給水栓と直結する供給弁と、貯留タンクと、貯留タンクの水位を制御する水位センサーと、ポンプと、活性炭カートリッジと、中空糸膜カートリッジと、吸光光度法によって色度を検知する色度センサーとを備えた浄水器であって、貯留タンクの水道水をポンプで活性炭カートリッジに通過させて貯留タンクに還流するか、中空糸膜カートリッジでろ過するかの切り替えが可能な弁を設けたことを特徴とする浄水器。
  9. 吸光光度法によって色度を検知する色度センサーの光源がピーク波長385nm以上395以下の紫外線発光ダイオードであることを特徴とする請求項8に記載の浄水器。
  10. 貯留タンク内に貯留された水道水が活性炭カートリッジに接触させる累積時間をK(min)、活性炭カートリッジの活性炭充填容積をV(L)、貯留タンク内の水容積をV(L)と表記した場合に、還流時間が K(V+V)/V(min)経過しても所定の色度以下に達しなかったとき、活性炭カートリッジの交換を告知する手段を設けていることを特徴とする請求項8または9に記載の浄水器。
  11. 中空糸膜カートリッジの前段に圧力センサーを設けて、圧力を測定し、ある圧力に達したとき、中空糸膜カートリッジの交換を告知する手段を設けていることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の浄水器。
  12. 中空糸膜カートリッジの前段に定流量弁を設けたことを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の浄水器。
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