JP2006157176A - アレーアンテナ装置 - Google Patents

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Takuma Sawatani
琢磨 澤谷
Takashi Ohira
孝 大平
Hirotaka Tanaka
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Abstract

【課題】 制御線の数が少なく、指向性を電気的に切換え可能なアレーアンテナ装置を提供する。
【解決手段】 スロット4,5は、スロット3を中心にして対称に配置される。可変容量素子6,7は、それぞれ、スロット4,5に装荷される。直流電源18は、同軸ケーブル17の芯導体171と被覆導体173との間に極性が異なる直流電圧を選択的に印加し、交流電源19は、芯導体171と被覆導体173との間に交流電圧を印加する。導線11は、被覆導体173を抵抗体15を介して可変容量素子6のノードN1に接続し、導線12は、被覆導体173をコンデンサ8を介して給電端子3Aに接続する。導線14は、芯導体171を抵抗体16を介して可変容量素子7のノードN2に接続し、導線13は、芯導体171をコンデンサ9を介して給電端子3Bに接続する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、指向性を電気的に切換え可能なアレーアンテナ装置に関するものである。
従来、ノート型PC(Personal Computer)またはPDA(Personal Digital Assistant)等に搭載可能なアンテナとして、スロットからなるH型スロットアンテナが知られている(非特許文献1)。このH型スロットアンテナは、H型に形成されたスロットからなり、2.4GHz帯および5.2GHz帯の両方において使用可能である。そして、H型スロットアンテナは、ノート型PCの表面に設置される。
板倉 晃、岡野 好伸、安部 實,「2周波共用H型スロットアンテナの検討」,電子情報通信学会論文誌,B Vol.J86−B No.12,pp.2533−2542,2003年12月.
しかし、従来のスロットアンテナは、ほぼ全方向に対して感度を有し、指向性がないという問題がある。この問題を解決するためにスロットからなる給電素子に追加してスロットからなる無給電素子を設け、その無給電素子に可変容量素子を装荷して可変容量素子の容量を制御することにより指向性を制御することが想定される。
しかし、このような構成のアンテナにおいては、給電素子に給電する給電線と、無給電素子の可変容量素子を制御するための制御線とが必要になり、配線が多くなるという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、制御線の数が少なく、指向性を電気的に切換え可能なアレーアンテナ装置を提供することである。
この発明によれば、アレーアンテナ装置は、給電素子、2n(nは正の整数)個の無給電素子と、2n個の可変容量素子と、ケーブルと、アンテナ制御部とを備える。給電素子は、誘電体基板の一主面に形成された第1のスロットからなる。2n個の無給電素子は、誘電体基板の一主面に第1のスロットを中心にして対称に配置された2n個の第2のスロットからなる。2n個の可変容量素子は、2n個の無給電素子に装荷される。ケーブルは、略平行な第1および第2の導体線からなる。アンテナ制御部は、ケーブルを介して、給電素子に給電するとともに2n個の可変容量素子の容量を制御して指向性を制御する。
好ましくは、アンテナ制御部は、直流電源と、交流電源と、第1および第2の給電線とを含む。直流電源は、第1の導体線と第2の導体線との間に極性が異なる2つの直流電圧を選択的に印加する。交流電源は、第1の導体線と第2の導体線との間に交流電圧を印加する。第1の給電線は、第1の導体線に印加され、かつ、給電素子の一方側に配置された第1のn個の可変容量素子の容量を制御するための第1の直流電圧を第1のn個の可変容量素子に供給するとともに、第1の導体線に印加された交流電圧を給電素子に供給する。第2の給電線は、第2の導体線に印加され、かつ、給電素子の他方側に配置された第2のn個の可変容量素子の容量を制御するための第2の直流電圧を第2のn個の可変容量素子に供給するとともに、第2の導体線に印加された交流電圧を給電素子に供給する。
好ましくは、第1の給電線は、n個の第1の導線と、第1の交流配線とを含む。n個の第1の導線は、第1の導体線の一方端を第1のn個の可変容量素子の容量を制御するためのn個の中間ノードに第1の抵抗体を介して接続する。第1の交流配線は、第1の導体線の一方端を給電素子の第1の給電端子に第1の容量素子を介して接続する。第2の給電線は、n個の第2の導線と、第2の交流配線とを含む。n個の第2の導線は、第2の導体線の一方端を第2のn個の可変容量素子の容量を制御するためのn個の中間ノードに第2の抵抗体を介して接続する。第2の交流配線は、第2の導体線の一方端を給電素子の第2の給電端子に第2の容量素子を介して接続する。
好ましくは、2n個の可変容量素子の各々は、第2のスロットの両側に位置する導体間に逆直列に接続された2つのバラクタダイオードからなる。そして、中間ノードは、2つのバラクタダイオード間に位置する。
この発明によるアレーアンテナ装置においては、ケーブルを介して、給電素子に給電されるとともに、2n個の可変容量素子の容量が制御され、アレーアンテナ装置の指向性が制御される。
従って、この発明によれば、制御線を少なくでき、指向性を電気的に切換えることができる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態によるアレーアンテナ装置の平面図である。また、図2は、図1に示す線II−II間におけるアレーアンテナ装置の断面図である。この発明の実施の形態によるアレーアンテナ装置10は、誘電体基板1と、導体2と、スロット3〜5と、可変容量素子6,7と、コンデンサ8,9と、導線11〜14と、抵抗体15,16と、同軸ケーブル17と、直流電源18と、交流電源19とを備える。
誘電体基板1は、略四角形の平板形状を有し、例えば、プリント基板からなる。この誘電体基板1の一主面1Aの全面に導体2が貼着されており、この導体2の所定の箇所を削除してスロット3〜5が形成される。この場合、スロット3〜5は、全て同じ長さLおよび同じ幅Wを有し、四角形の1辺に略平行に設けられる。そして、スロット4は、スロット3を中心にしてスロット5に対称に配置される。この場合、スロット3とスロット4,5との間隔dは、例えば、このアンテナで用いる電波の波長λの4分の1に設定される。
可変容量素子6は、スロット4の両側の導体間に接続される。また、可変容量素子7は、スロット5の両側の導体間に接続される。その結果、スロット4,5には、可変容量素子6,7がそれぞれ装荷される。
従って、アレーアンテナ装置10においては、スロット3が給電素子であり、スロット4,5は、無給電素子である。
同軸ケーブル17は、芯導体171と、絶縁体172と、被覆導体173とを含む。絶縁体172は、芯導体171と被覆導体173との間に設けられ、芯導体171を覆う。被覆導体173は、絶縁体172を覆う。
導線11は、同軸ケーブル17の被覆導体173の一方端を抵抗体15を介して2つのバラクタダイオード61,62間のノードN1に接続する。導線12は、同軸ケーブル17の被覆導体173の一方端をコンデンサ8を介してスロット3の給電端子3Aに接続する。
導線13は、同軸ケーブル17の芯導体171の一方端をコンデンサ9を介してスロット3の給電端子3Bに接続する。導線14は、同軸ケーブル17の芯導体171の一方端を抵抗体16を介して2つのバラクタダイオード71,72間のノードN2に接続する。
抵抗体15は、ノードN1と被覆導体173の一方端との間に接続される。抵抗体16は、ノードN2と芯導体171の一方端との間に接続される。
同軸ケーブル17は、直流電圧をノードN1,N2に印加するとともに、交流電圧を給電端子3A,3Bに供給する。
直流電源18は、同軸ケーブル17の芯導体171と被覆導体173との間に接続される。そして、直流電源18は、芯導体171と被覆導体173との間に極性が異なる2つの直流電圧を選択的に印加する。
交流電源19は、同軸ケーブル17の芯導体171と被覆導体173との間に接続される。そして、交流電源19は、芯導体171と被覆導体173との間に交流電圧を印加する。
コンデンサ8は、同軸ケーブル17の被覆導体173に印加された直流電圧を遮断するとともに、被覆導体173に印加された交流電圧を給電端子3Aに供給する。コンデンサ9は、同軸ケーブル17の芯導体171に印加された直流電圧を遮断するとともに、芯導体171に印加された交流電圧を給電端子3Bに供給する。
なお、コンデンサ8,9の容量は、例えば、0.01pFである。
抵抗体15は、同軸ケーブル17の被覆導体173に印加された交流電圧を遮断するとともに、被覆導体173に印加された直流電圧をノードN1に供給する。抵抗体16は、同軸ケーブル17の芯導体171に印加された交流電圧を遮断するとともに、芯導体171に印加された直流電圧をノードN2に供給する。
なお、抵抗体15,16の抵抗値は、例えば、10kΩである。
同軸ケーブル17は、直流電圧DCV1を被覆導体173から導線11,12に供給し、直流電圧DCV2を芯導体171から導線13,14に供給するとともに、交流電圧RFVを芯導体171および被覆導体173から導線11〜14に供給する。つまり、同軸ケーブル17は、直流電圧DCV1に交流電圧RFVを重畳して被覆導体173から導線11,12に供給し、直流電圧DCV2に交流電圧RFVを重畳して芯導体171から導線13,14に供給する。
図3は、図1および図2に示す可変容量素子6の接続方法を詳細に説明するための図である。可変容量素子6は、2つのバラクタダイオード61,62からなる。そして、バラクタダイオード61,62は、スロット4の両側に存在する導体2A,2B間に逆直列に接続される。そして、導線11が2つのバラクタダイオード61,62間のノードN1に接続され、導線12が給電端子3Aに接続される結果、バラクタダイオード61は、バラクタダイオード61,62間のノードN1と導体2Aとの間に直流電圧DCV1を受ける。この場合、直流電圧DCV1は、ノードN1側が正になるように印加される。そして、導体2Aは、導体2Bと直流的に短絡されているため、直流電圧DCV1は、ノードN1側が正になるようにバラクタダイオード62にも印加される。
従って、スロット4の両側に配置された導体2A,2B間に2つのバラクタダイオード61,62を逆直列に接続することによって、2つのバラクタダイオード61,62へ直流電圧DCV1を印加することが可能となる。
可変容量素子7は、2つのバラクタダイオード71,72からなり、バラクタダイオード71,72の接続方法は、バラクタダイオード61,62の接続方法と同じである。そして、2つのバラクタダイオード71,72間のノードN2には、ノードN2が正になるように直流電圧DCV2が印加される。
なお、バラクタダイオード61,62の各々を、図3において左右に反転し、バラクタダイオード61,62を逆直列に接続すると同時に、バラクタダイオード71,72の各々も、バラクタダイオード61,62の各々と同じように左右に反転し、バラクタダイオード71,72を逆直列に接続してもよい。この場合、ノードN1は、負にバイアスされる。
アレーアンテナ装置10における指向性の制御について説明する。図4は、図1に示すアレーアンテナ装置10が放射するビームパターンの概念図である。
交流電源19は、芯導体171と被覆導体173との間に交流電圧RFVを印加すると、交流電圧RFVは、導線12,13およびコンデンサ8,9を介して給電端子3A,3Bに供給され、スロット3からなる給電素子に給電される。
また、直流電源18が直流電圧DCV1=20Vを被覆導体173から導線11,12に供給し、直流電圧DCV2=0Vを芯導体171から導線13,14に供給すると、直流電圧DCV1=20Vは、抵抗体15を介してノードN1に印加され、直流電圧DCV2=0Vは、抵抗体16を介してノードN2に印加される。そして、導線12に供給された直流電圧DCV1=20Vは、コンデンサ8により遮断され、給電端子3Aの電圧は、0Vになる。その結果、0Vの直流電圧が、導体2を介して2つのバラクタダイオード61,62のアノードに印加される。
そうすると、2つのバラクタダイオード61,62の各々には、20Vの逆バイアスが印加され、可変容量素子6の容量は、小さくなる。その結果、スロット4からなる無給電素子は、ほぼ開放された状態になり、よく励振する。
また、2つのバラクタダイオード71,72の各々には、0Vの直流電圧が印加され、可変容量素子7の容量は、大きくなる。その結果、スロット5からなる無給電素子は、ほぼ短絡された状態になり、あまり励振しない。
そうすると、アレーアンテナ装置10は、例えば、図4に示すようにスロット3からスロット4の方向へ傾いた指向性DIR1を有するビームパターンBPM1を放射する。
一方、直流電源18が直流電圧DCV1=0Vを被覆導体173から導線11,12へ供給し、直流電圧DCV2=20Vを芯導体171から導線13,14へ供給すると、直流電圧DCV1=0Vは、抵抗体15を介してノードN1に印加され、直流電圧DCV2=20Vは、抵抗体16を介してノードN2に印加される。そして、導線13に供給された直流電圧DCV2=20Vは、コンデンサ9により遮断され、給電端子3Bの電圧は、0Vになる。その結果、0Vの直流電圧が、導体2を介して2つのバラクタダイオード71,72のアノードに印加される。
そうすると、2つのバラクタダイオード61,62の各々には、0Vの直流電圧が印加され、可変容量素子6の容量は大きくなる。その結果、スロット4からなる無給電素子は、ほぼ短絡された状態になり、あまり励振しない。
また、2つのバラクタダイオード71,72の各々には、20Vの逆バイアスが印加され、可変容量素子7の容量は小さくなる。その結果、スロット5からなる無給電素子は、ほぼ開放された状態になり、よく励振する。
そうすると、アレーアンテナ装置10は、例えば、図4に示すようにスロット3からスロット5の方向へ傾いた指向性DIR2を有するビームパターンBPM2を放射する。
このように、直流電圧[DCV1,DCV2]を[20V,0V]に設定すれば、アレーアンテナ装置10は、指向性DIR1を有するビームパターンBPM1を放射し、直流電圧[DCV1,DCV2]を[0V,20V]に設定すれば、アレーアンテナ装置10は、指向性DIR2を有するビームパターンBPM2を放射する。
そして、被覆導体173が正になるように直流電源18が被覆導体173と芯導体171との間に20Vの直流電圧を印加すれば、直流電圧[DCV1,DCV2]=[20V,0V]がそれぞれ導線11,12および導線13,14に供給され、芯導体171が正になるように直流電源18が芯導体171と被覆導体173との間に20Vの直流電圧を印加すれば、直流電圧[DCV1,DCV2]=[0V,20V]がそれぞれ導線11,12および導線13,14に供給される。
従って、直流電源18は、芯導体171と被覆導体173との間に印加する直流電圧の極性を切換えることによってアレーアンテナ装置10の指向性を指向性DIR1と指向性DIR2との間で切換えることができる。
また、交流電源19は、芯導体171と被覆導体173との間に直流電圧に重畳して交流電圧を印加するので、1つの同軸ケーブル17を介してスロット3からなる給電素子に給電できるとともに、可変容量素子6,7の容量を制御できる。その結果、1つの同軸ケーブル17を介してアレーアンテナ装置10のアンテナ特性を制御できる。
図5は、図1に示すアレーアンテナ装置が放射するビームパターンの他の概念図である。スロット3〜5の各々の面積を面積S1と面積S2(>S1)との間で変えたときのビーム形状について説明する。
スロット3〜5の各々の面積が面積S1であるとき、アレーアンテナ装置10は、ビームパターンBPM3を放射し、スロット3〜5の各々の面積が面積S2であるとき、アレーアンテナ装置10は、ビームパターンBPM4を放射する。
このように、スロット3〜5の面積により、ビーム幅およびビーム方向を変えることができる。
スロット3〜5の各々の面積は、長さLおよび幅Wの積によって決定されるので、長さLおよび幅Wを変えて各スロットの励振振幅と位相とを設計することによって、所望のビーム幅または所望のビーム方向を有するビームを放射するアレーアンテナ装置10を作製できる。
図6は、アレーアンテナ装置10の他の平面図である。アレーアンテナ装置10においては、スロット4,5は、スロット3と略平行に配置されていなくてもよく、図6に示すように、スロット3と所定の角度を成すように配置されてもよい。即ち、この発明においては、無給電素子を構成するスロット4,5は、給電素子を構成するスロット3と非平行に配置されてもよい。但し、スロット4,5は、スロット3を中心にして線対称または点対称に配置される。
このように、スロット4,5をスロット3と非平行に配置することによって、アレーアンテナ装置10は、スロット3の長手方向DR1に感度を有する。
図7は、この発明の実施の形態によるアレーアンテナ装置の更に他の平面図である。この発明の実施の形態によるアレーアンテナ装置20は、図1に示すアレーアンテナ装置10に可変容量素子21,22、スロット41,51、導線23,24および抵抗体25,26を追加したものであり、その他は、アレーアンテナ装置10と同じである。
スロット41,51は、スロット3〜5と同じ長さLおよび同じ幅Wを有する。なお、スロット41,51は、スロット3〜5と同じ長さLおよび同じ幅Wを有さなくてもよい。そして、スロット41は、スロット4を基準にしてスロット3と反対側に配置され、スロット51は、スロット5を基準にしてスロット3と反対側に配置される。
その結果、スロット4,41,5,51は、スロット3を中心にして対称に配置される。
可変容量素子21は、スロット41の両側の導体間に接続され、2つのバラクタダイオード211,212からなる。また、可変容量素子22は、スロット51の両側の導体間に接続され、2つのバラクタダイオード221,222からなる。
そして、2つのバラクタダイオード211,212および221,222は、図3に示すバラクタダイオード61,62と同じようにそれぞれスロット41,51の両側の導体間に逆直列に接続される。
導線23は、同軸ケーブル17の被覆導体173の一方端を抵抗体25を介して2つのバラクタダイオード211,212間のノードN3に接続する。導線24は、同軸ケーブル17の芯導体171の一方端を抵抗体26を介して2つのバラクタダイオード221,222間のノードN4に接続する。
抵抗体25,26は、抵抗体15,16と同じ抵抗値を有する。そして、抵抗体25は、被覆導体173に印加された交流電圧RFVを遮断し、被覆導体173に印加された直流電圧DCV1をノードN3に供給する。また、抵抗体26は、芯導体171に印加された交流電圧RFVを遮断し、芯導体171に印加された直流電圧DCV2をノードN4に供給する。
アレーアンテナ装置20における指向性の制御について説明する。図8は、図7に示すアレーアンテナ装置20が放射するビームパターンの概念図である。
交流電源19は、芯導体171と被覆導体173との間に交流電圧RFVを印加すると、交流電圧RFVは、導線12,13およびコンデンサ8,9を介して給電端子3A,3Bに供給され、スロット3からなる給電素子に給電される。
また、直流電源18が直流電圧DCV1=20Vを被覆導体173から導線11,12,23に供給し、直流電圧DCV2=0Vを芯導体171から導線13,14,24に供給すると、直流電圧DCV1=20Vは、それぞれ、抵抗体15,25を介してノードN1,N3に印加され、直流電圧DCV2=0Vは、それぞれ、抵抗体16,26を介してノードN2,N4に印加される。そして、導線12に供給された直流電圧DCV1=20Vは、コンデンサ8により遮断され、給電端子3Aの電圧は、0Vになる。その結果、0Vの直流電圧が、導体2を介して2つのバラクタダイオード61,62のアノードおよび2つのバラクタダイオード211,212のアノードに印加される。
そうすると、バラクタダイオード61,62,211,212の各々には、20Vの逆バイアスが印加され、可変容量素子6,21の容量は、小さくなる。その結果、スロット4からなる無給電素子およびスロット41からなる無給電素子は、ほぼ開放された状態になり、よく励振する。
また、2つのバラクタダイオード71,72および2つのバラクタダイオード221,222の各々には、0Vの直流電圧が印加され、可変容量素子7,22の容量は、大きくなる。その結果、スロット5からなる無給電素子およびスロット51からなる無給電素子は、ほぼ短絡された状態になり、あまり励振しない。
そうすると、アレーアンテナ装置20は、例えば、図8に示すようにスロット3からスロット4,41の方向へ傾いた指向性DIR3を有するビームパターンBPM5を放射する。
一方、直流電源18が直流電圧DCV1=0Vを被覆導体173から導線11,12,23へ供給し、直流電圧DCV2=20Vを芯導体171から導線13,14,24へ供給すると、直流電圧DCV1=0Vは、それぞれ、抵抗体15,25を介してノードN1,N3に印加され、直流電圧DCV2=20Vは、それぞれ、抵抗体16,26を介してノードN2,N4に印加される。そして、導線13に供給された直流電圧DCV2=20Vは、コンデンサ9により遮断され、給電端子3Bの電圧は、0Vになる。その結果、0Vの直流電圧が、導体2を介して2つのバラクタダイオード71,72のアノードおよび2つのバラクタダイオード221,222のアノードに印加される。
そうすると、バラクタダイオード61,62,211,212の各々には、0Vの直流電圧が印加され、可変容量素子6,21の容量は大きくなる。その結果、スロット4,41からなる無給電素子は、ほぼ短絡された状態になり、あまり励振しない。
また、バラクタダイオード71,72,221,222の各々には、20Vの逆バイアスが印加され、可変容量素子7,22の容量は小さくなる。その結果、スロット5からなる無給電素子およびスロット51からなる無給電素子は、ほぼ開放された状態になり、よく励振する。
そうすると、アレーアンテナ装置20は、例えば、図8に示すようにスロット3からスロット5,51の方向へ傾いた指向性DIR4を有するビームパターンBPM6を放射する。
このように、直流電圧[DCV1,DCV2]を[20V,0V]に設定すれば、アレーアンテナ装置20は、指向性DIR3を有するビームパターンBPM5を放射し、直流電圧[DCV1,DCV2]を[0V,20V]に設定すれば、アレーアンテナ装置20は、指向性DIR4を有するビームパターンBPM6を放射する。
そして、被覆導体173が正になるように直流電源18が被覆導体173と芯導体171との間に20Vの直流電圧を印加すれば、直流電圧[DCV1,DCV2]=[20V,0V]がそれぞれ導線11,12,23および導線13,14,24に供給され、芯導体171が正になるように直流電源18が芯導体171と被覆導体173との間に20Vの直流電圧を印加すれば、直流電圧[DCV1,DCV2]=[0V,20V]がそれぞれ導線11,12,23および導線13,14,24に供給される。
従って、直流電源18は、芯導体171と被覆導体173との間に印加する直流電圧の極性を切換えることによってアレーアンテナ装置20の指向性を指向性DIR3と指向性DIR4との間で切換えることができる。
また、交流電源19は、芯導体171と被覆導体173との間に直流電圧に重畳して交流電圧を印加するので、1つの同軸ケーブル17を介してスロット3からなる給電素子に給電できるとともに、可変容量素子6,7,21,22の容量を制御できる。その結果、1つの同軸ケーブル17を介してアレーアンテナ装置20のアンテナ特性を制御できる。
上記においては、直流電源18は、20Vの直流電圧を極性を切換えて同軸ケーブル17の芯導体171と被覆導体173との間に印加すると説明したが、この発明においては、直流電源18は、20V以外の所定の直流電圧を極性を切換えて同軸ケーブル17の芯導体171と被覆導体173との間に印加するようにしてもよい。この場合、芯導体171と被覆導体173との間に印加する直流電圧の大きさに応じて、アレーアンテナ装置10,20から放射されるビームの指向性を各種変えることができる。
また、この発明においては、直流電源18が芯導体171と被覆導体173との間に印加する直流電圧の電圧値を随時変えるようにしてもよい。これにより、アレーアンテナ装置10,20から放射されるビームの指向性を随時変えることができる。
更に、上記においては、スロットからなる無給電素子は、2個または4個であると説明したが、この発明においては、これに限らず、一般的に、スロットからなる無給電素子は、2n(nは、偶数)個であればよい。
更に、上記においては、芯導体171と、被覆導体173とを含む同軸ケーブル17を介して交流電圧RFVおよび直流電圧DCV1,DCV2が導線11〜14(または導線11〜14,23,24)に供給されると説明したが、この発明においては、これに限らず、略平行な2つの導体線からなるケーブルを介して交流電圧RFVおよび直流電圧DCV1,DCV2が導線11〜14(または導線11〜14,23,24)に供給されてもよい。この場合、2つの導体線は、略平行になっているが、これは、インピーダンス整合を取るためである。
同軸ケーブル17の芯導体171は、絶縁体172を介して被覆導体173によって覆われているため、芯導体171および被覆導体173は、相互に略平行になっており、同軸ケーブル17を介して交流電圧RFVを供給することによりインピーダンス整合が取れる。従って、同軸ケーブル17は、略平行な2つの導体線からなるケーブルに含まれる。
そして、この発明においては、交流電圧RFVおよび直流電圧DCV1,DCV2は、一般的に、交流電圧RFVを供給するときのインピーダンス整合が取れる2つの導体線からなるケーブルを介して供給されればよい。
なお、コンデンサ8,9、導線11〜14、抵抗体15,16、直流電源18および交流電源19は、同軸ケーブル17を介して、スロット3からなる給電素子に給電するとともに2n個の可変容量素子6,7(偶数の可変容量素子)の容量を制御して指向性を制御する「アンテナ制御部」を構成する。
また、コンデンサ8,9、導線11〜14,23,24、抵抗体15,16,25,26、直流電源18および交流電源19は、同軸ケーブル17を介して、スロット3からなる給電素子に給電するとともに2n個の可変容量素子6,7,21,22(偶数の可変容量素子)の容量を制御して指向性を制御する「アンテナ制御部」を構成する。
更に、導線13,14は、芯導体171に印加され、かつ、スロット3からなる給電素子の一方側に配置されたn個の可変容量素子7の容量を制御するための直流電圧DCV2をn個の可変容量素子7に供給するとともに、芯導体171に印加された交流電圧RFVをスロット3からなる給電素子に供給する「第1の給電線」を構成する。
更に、導線11,12は、被覆導体173に印加され、かつ、スロット3からなる給電素子の他方側に配置されたn個の可変容量素子6の容量を制御するための直流電圧DCV1をn個の可変容量素子6に供給するとともに、被覆導体173に印加された交流電圧RFVをスロット3からなる給電素子に供給する「第2の給電線」を構成する。
更に、導線13,14,24は、芯導体171に印加され、かつ、スロット3からなる給電素子の一方側に配置されたn個の可変容量素子7,22の容量を制御するための直流電圧DCV2をn個の可変容量素子7,22に供給するとともに、芯導体171に印加された交流電圧RFVをスロット3からなる給電素子に供給する「第1の給電線」を構成する。
更に、導線11,12,23は、被覆導体173に印加され、かつ、スロット3からなる給電素子の他方側に配置されたn個の可変容量素子6,21の容量を制御するための直流電圧DCV1をn個の可変容量素子6,21に供給するとともに、被覆導体173に印加された交流電圧RFVをスロット3からなる給電素子に供給する「第2の給電線」を構成する。
更に、導線14は、芯導体171の一方端をn個の可変容量素子7の容量を制御するためのn個のノードN2に抵抗体16を介して接続する「n個の第1の導線」を構成する。
更に、導線13は、芯導体171の一方端をスロット3からなる給電素子の給電端子3Bにコンデンサ9を介して接続する「第1の交流配線」を構成する。
更に、導線11は、被覆導体173の一方端をn個の可変容量素子6の容量を制御するためのn個のノードN1に抵抗体15を介して接続する「n個の第2の導線」を構成する。
更に、導線12は、被覆導体173の一方端をスロット3からなる給電素子の給電端子3Aにコンデンサ8を介して接続する「第2の交流配線」を構成する。
更に、導線14,24は、芯導体171の一方端をn個の可変容量素子7,22の容量を制御するためのn個のノードN2,N4に抵抗体16,26を介して接続する「n個の第1の導線」を構成する。
更に、導線11,23は、被覆導体173の一方端をn個の可変容量素子6,21の容量を制御するためのn個のノードN1,N3に抵抗体15,25を介して接続する「n個の第2の導線」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、制御線の数が少なく、指向性を電気的に切換え可能なアレーアンテナ装置に適用される。
この発明の実施の形態によるアレーアンテナ装置の平面図である。 図1に示す線II−II間におけるアレーアンテナ装置の断面図である。 図1および図2に示す可変容量素子の接続方法を詳細に説明するための図である。 図1に示すアレーアンテナ装置が放射するビームパターンの概念図である。 図1に示すアレーアンテナ装置が放射するビームパターンの他の概念図である。 アレーアンテナ装置の他の平面図である。 この発明の実施の形態によるアレーアンテナ装置の更に他の平面図である。 図7に示すアレーアンテナ装置が放射するビームパターンの概念図である。
符号の説明
1 誘電体基板、1A 一主面、2,2A,2B 導体、3〜5,41,51 スロット、3A,3B 給電端子、6,7,21,22 可変容量素子、8,9 コンデンサ、10,20 アレーアンテナ装置、11〜14,23,24 導線、15,16,25,26 抵抗体、17 同軸ケーブル、18 直流電源、19 交流電源、61,62,71,72,211,212,221,222 バラクタダイオード、171 芯導体、172 絶縁体、173 被覆導体。

Claims (4)

  1. 誘電体基板の一主面に形成された第1のスロットからなる給電素子と、
    前記誘電体基板の一主面に前記第1のスロットを中心にして対称に配置された2n(nは正の整数)個の第2のスロットからなる2n個の無給電素子と、
    前記2n個の無給電素子に装荷された2n個の可変容量素子と、
    略平行な第1および第2の導体線からなるケーブルと、
    前記ケーブルを介して、前記給電素子に給電するとともに前記2n個の可変容量素子の容量を制御して指向性を制御するアンテナ制御部とを備えるアレーアンテナ装置。
  2. 前記アンテナ制御部は、
    前記第1の導体線と前記第2の導体線との間に極性が異なる2つの直流電圧を選択的に印加する直流電源と、
    前記第1の導体線と前記第2の導体線との間に交流電圧を印加する交流電源と、
    前記第1の導体線に印加され、かつ、前記給電素子の一方側に配置された第1のn個の可変容量素子の容量を制御するための第1の直流電圧を前記第1のn個の可変容量素子に供給するとともに、前記第1の導体線に印加された交流電圧を前記給電素子に供給する第1の給電線と、
    前記第2の導体線に印加され、かつ、前記給電素子の他方側に配置された第2のn個の可変容量素子の容量を制御するための第2の直流電圧を前記第2のn個の可変容量素子に供給するとともに、前記第2の導体線に印加された交流電圧を前記給電素子に供給する第2の給電線とを含む、請求項1に記載のアレーアンテナ装置。
  3. 前記第1の給電線は、
    前記第1の導体線の一方端を前記第1のn個の可変容量素子の容量を制御するためのn個の中間ノードに第1の抵抗体を介して接続するn個の第1の導線と、
    前記第1の導体線の一方端を前記給電素子の第1の給電端子に第1の容量素子を介して接続する第1の交流配線とを含み、
    前記第2の給電線は、
    前記第2の導体線の一方端を前記第2のn個の可変容量素子の容量を制御するためのn個の中間ノードに第2の抵抗体を介して接続するn個の第2の導線と、
    前記第2の導体線の一方端を前記給電素子の第2の給電端子に第2の容量素子を介して接続する第2の交流配線とを含む、請求項2に記載のアレーアンテナ装置。
  4. 前記2n個の可変容量素子の各々は、前記第2のスロットの両側に位置する導体間に逆直列に接続された2つのバラクタダイオードからなり、
    前記中間ノードは、前記2つのバラクタダイオード間に位置する、請求項3に記載のアレーアンテナ装置。
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