JP2006156131A - 燃料電池用セパレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の熱硬化性樹脂製セパレータが備えていた脆さおよび金属セパレータが備えていた腐食性を解消し、かつセパレータの製造から燃料電池の組立てに要する労力を大幅に軽減する。
【解決手段】ゴム状弾性を有する弾性ポリマーに補強剤として導電性カーボンを配合してセパレータに必要な導電性および剛性を付与し、かつセパレータの表裏両面に存在する額縁状の外周部に導電性カーボンの配合量が少ない絶縁性エラストマーからなるガスケット層を一体的に積層し、この片面のガスケット層に筋溝を、他面のガスケット層に突条をそれぞれ形成し、この筋溝および突条が嵌合してシール機能を発揮できるようにする。
【選択図】図3

Description

この発明は、燃料電池用セパレータに関し、該セパレータをゴムその他のエラストマー製とし、かつセパレータの中央部に配された燃料、空気または冷却水の拡散域を囲む額縁状の外周部に上記燃料等の洩れを防ぐシール部を一体に成形することにより、セパレータの製造および燃料電池の組立てを容易にするものである。
燃料電池は、一般的に、シート状の燃料電極(陽極)と空気電極(陰極)との間にイオン交換膜(プロトン交換膜)を挟んでMEA(Membrane Electrode Assembly)を構成し、このMEAと板状の導電性セパレータとを交互に、かつ多層に積層してスタックを構成し、これに燃料タンクやポンプ、循環システム等を結合して製造される。そして、上記の積層に際しては、セパレータの外周部(額縁部)に、上記の電極を囲むようにガスケットまたはOリングを挟みこんで、前後に重なる2枚のセパレータの接触を絶ち、かつ上記セパレータの額縁部内側部分をシールしている。なお、上記セパレータの額縁部内側すなわち電極に面する部分には燃料ガス、空気または冷却水を拡散させる流体供給路が設けられ、拡散部を構成している。また、上記の燃料電極および空気電極は、カーボンペーパ等のガス拡散膜と重ねて用いることもある。また、上記のMEAとMEAとの間には冷却水の拡散部が適宜に配される。
このように燃料電池のスタックは、板状の硬いセパレータや薄いシート状の電極、イオン交換膜等からなり、その部品点数が多く、かつ各セパレータ間にガスケットまたはOリングを介在させるため、その組立てには、多大な労力が必要となる。そこで、この労力を軽減するため、種々の提案がされるようになった。例えば、下記の特許文献1には、上記のセパレータにガスケットまたはOリングをあらかじめ固定しておくことが提案されている。図1において、1はイオン交換膜、2は酸素電極、3は水素電極、5はセパレータであり、下側に位置するセパレータ5の上面外周部(額縁部)にガスケット6が接着され、この額縁部の内側に上記の酸素電極2、イオン交換膜1および水素電極3からなるMEAが配置される。なお、上記のガスケット6は、セパレータ5の表面に接着剤を塗布し、乾燥後に金型にセットし、ゴムおよび加硫剤を注入し加硫成形を行ない、同時にセパレータ5と接着することができる。また、図2において、8はゴムリングであり、その下半部をセパレータ5の額縁部表面に形成した溝に嵌めこみ、かつ接着剤で接着固定したものである。
特開2000−156234号公報
上記の特許文献1に記載された燃料電池用セパレータは、ガスケットまたはOリングを接着したものであるから、スタックの組立て作業は容易になり、労力が削減される。しかしながら、上記のガスケット付きセパレータは、既製のセパレータ本体に既製のガスケットまたはOリングを接着したものであるから、この接着作業を必要とし、またセパレータ本体は、従来と同様に、カーボン等の導電材料を多量に含有する熱硬化性樹脂または金属で作る必要があるのに対し、現在多用されている熱硬化性樹脂製セパレータは、ガラス状であって、非常に硬く、脆く、割れ易いため、その表面にガス流路や冷却水流路を形成したり、額縁部に燃料ガス、空気、冷却水等の給排用マニホルドを形成したりするのに金型成形が不可能であって、平板を成形した後に切削加工を行う必要があった。そのため、セパレータ本体の製造に膨大な労力が必要になり、上記のガスケット等を接着する程度では、労力削減効果が不十分であり、また金属製では、腐食性の面で信頼性が低いという問題があった。
この発明は、セパレータの基材としてゴムその他のエラストマーを用いることにより、従来の熱硬化性樹脂製セパレータが備えていた脆さおよび金属セパレータが備えていた腐食性を解消し、かつセパレータ本体部のガス流路、冷却水流路および額縁部のマニホールド、ガスケット機能部(もしくはOリング機能部)の同時一体成形を、金型を用いたプレス成型で可能にし、もって燃料電池の製造に要する労力を大幅に軽減するものである。
この発明に係る燃料電池用セパレータは、導電性材料によって長方形の板状に形成され、その片面および他面の外周に沿って額縁状の外周部を備え、この外周部の内側にシート状電極のセットが可能な中央凹部を備えた燃料電池用セパレータにおいて、上記の導電性材料がゴム状弾性を有する弾性ポリマーと導電性カーボンとを混合した導電性エラストマーであり、この導電性エラストマーからなる額縁状外周部の表面に、上記の弾性ポリマーと導電性カーボンとの混合物であって、上記の導電性エラストマーに比して導電性カーボンの配合率が低い絶縁性エラストマーからなるガスケット層が一体的に積層され、上記片面のガスケット層に上記の中央凹部を囲むリング状の筋溝が成形され、他面のガスケット層に上記片面の筋溝と対応して上記の中央凹部を囲むリング状の突条が上記の筋溝と嵌合してシール機能を発揮するように一体成形されたものである。
上記の導電性エラストマーは、ゴム状弾性を有する弾性ポリマーに補強剤として導電性カーボンを配合してセパレータに必要な導電性および硬度を付与したものであり、かつセパレータの表裏両面に存在する額縁状の外周部に導電性カーボンの配合量が少ない絶縁性エラストマーからなるガスケット層を一体的に積層し、この片面のガスケット層に筋溝を、他面のガスケット層に突条をそれぞれ形成し、この筋溝および突条が密に嵌合してシール機能を発揮できるようにしたガスケット付きセパレータである。したがって、この発明のガスケット付きセパレータは、上記の導電性エラストマーおよび絶縁性エラストマーをそれぞれ所望の厚さのシート状またはフィルム状に成形し、前者を所定の大きさの長方形に打抜き、後者を所定の大きさの額縁状に打抜き、これらを重ねて金型にセットし、プレス成型を行ない、架橋することによって製造することができ、従来の切削加工を必要としない。
そして、燃料電池のスタックを組立てる際は、上記のガスケット付きセパレータと前記のMEAとを交互に重ねながら、セパレータの片面のガスケット上の筋溝と隣接セパレータの他面のガスケット上の突条とを嵌合させるだけで組立てが可能であり、従来のように額縁状の外周部に柔軟で扱い難いガスケットやOリングをセットしたり、あらかじめ接着剤接着で固定したりする必要がなく、組立ての労力が大幅に軽減される。そして、上記MEAのプロトン交換膜として上記の筋溝を覆う大きさのものを用いた場合は、筋溝と突条の嵌合がプロトン交換膜を挟んで行なわれるため、上記の嵌合によるシール機能が向上し、かつプロトン交換膜の固定が確実になる。
また、上記のガスケット層は、絶縁性エラストマーで作られているので、セパレータ同士の電気的接触を防ぐことができ、燃料電池として使用中のスパークや漏電を防ぐことができる。なお、額縁状外周部の表面に表面層としてガスケット層を積層し、このガスケット層(表面層)を除くセパレータ本体は導電性および硬度の高い導電性エラストマーで作られるので、額縁状外周部の厚さ方向全体を絶縁性エラストマーで長方形の枠状に形成し、その内側に前記の導電性エラストマーを充填し、これを金型にセットし、プレス成型を行なってセパレータを作る場合に比べ、製造が容易であり、かつセパレータとしての剛性に優れ、取扱いが容易となる。
上記の導電性エラストマーおよび絶縁性エラストマーの原料となる弾性ポリマーとしては、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリルゴム(ACR)、クロロスルフォン化ゴム(CSM)等のゴムや、SIS、SBS、SEBS、SEPS等のスチレン系樹脂、EVA系樹脂、THV等のフッ素系樹脂が例示される。通常、ポリマーの製造にはチーグラー・ナッタ触媒が用いられるが、この発明の弾性ポリマーは、重合触媒にメタロセン触媒を用いたものが好適であり、特にエチレンプロピレンゴム(EPDM)、SEBS、SEPS等のスチレン系樹脂、EVA系樹脂が好ましく、このメタロセン触媒ポリマーの使用により、金属イオン、塩素イオン、硫黄イオン等の溶出がなくなり、これらのイオンによるセパレータの汚染が防止される。
上記の弾性ポリマーに導電性と強さを付与する導電性カーボンは、グラファイトおよびカーボンブラックの粉末であり、金属粉末に比べて加工性および耐腐食性に優れる点で好適である。そして、グラファイトは、導電性の点で膨脹性グラファイトが好ましく、特に300〜1500℃の高温で処理して不純物を焼却したグラファイトが好ましい。また、カーボンブラックは、導電性の点でケッチェンブラック等の導電性カーボンブラックが好ましく、特に500〜900℃の高温で処理して不純物を焼却したカーボンブラックが好ましい。
また、グラファイトやカーボンブラック等の導電性カーボンは、他の配合剤を混ぜることなく前記の弾性ポリマーに配合されて所望の導電性および強度が付与される。この導電性カーボンの配合により得られる導電性エラストマーの導電性は、体積固有抵抗で40mΩ・cm以下が好ましく、この範囲よりも高い場合は導電性が不足し、燃料電池に搭載した際に発電不良となる。また、曲げ強度は、50〜100MPaが好ましく、この範囲よりも小さいと燃料電池を組上げる際のハンドリング性が悪くなり、反対に大きいとゴム状弾性を失う。一方、絶縁性エラストマーの導電性は、体積固有抵抗で104Ω・cm以上が好ましく、この範囲よりも低い場合は、スパークや漏電が発生しやすくなる。
上記の導電性カーボンとしては、導電性グラファイトおよび導電性カーボンブラックを混合して配合することが好ましく、これにより比較的大きく扁平なグラファイト同士の隙間が導電性カーボンブラックの小さい粉末で接続され、グラファイトまたはカーボンブラックを単独で用いた場合に比べて導電性が向上する。その好ましい配合量は、導電性エラストマーの場合、弾性ポリマー100重量部に付きグラファイトが100〜150重量部であり、グラファイトの配合量が不足すると、導電性が低下し、反対に過剰になると加工性に悪影響を及ぼす。また、カーボンブラックの好ましい配合量は20〜70重量部であり、不足の場合は導電性が低下し、反対に過剰の場合は加工性に悪影響を及ぼす。
他方、絶縁性エラストマーの場合、導電性グラファイトの好ましい配合量は、弾性ポリマー100重量部に付き、30重量部以下であり、過剰になるとシール機能が低下する。また、カーボンブラックの好ましい配合量は10重量部以下であり、過剰の場合はシール機能が低下する。
通常のゴム組成物では、ゴムに補強剤としてのカーボンブラック以外に、架橋剤、架橋助剤、老化防止剤、可塑剤(軟化剤)その他が適宜に配合されるが、この発明では前記した導電性グラファイトおよび導電性カーボンブラック以外には添加剤を一切用いないことが好ましく、これによってプロトン以外の不要イオンによる汚染を防ぎ、燃料電池としての効率的発電が可能になる。ただし、前記の弾性ポリマーと導電性カーボンとの混練を容易にするための軟化剤は、トルエンのように製品化前に蒸発により除去可能なものに限って添加することができる。
この発明の燃料電池用セパレータは、前記のように導電性エラストマーおよび絶縁性エラストマーをそれぞれ所望の厚さのシート状またはフィルム状に成形し、前者を所定の大きさの長方形に打抜き、後者を所定の大きさの額縁状に打抜き、これらを重ねて金型にセットし、プレス成型を行ない、架橋することによって製造することができるが、この架橋は、硫黄や過酸化物等の架橋剤を用いずに電子線照射により行なうのが好適であり、これによって架橋時の加圧・加熱が不要となり、架橋時間を短縮して型崩れを防ぐことができ、かつ発電時の不要イオン溶出を防ぐことができる。また、電子線架橋は、常法にしたがって窒素ガス等の不活性ガス存在下または合成樹脂フィルムで被覆した状態で電子線を照射するので、酸化も防ぐことができる。
なお、この発明の燃料電池用セパレータは、燃料として水素またはメタノールのいずれを使用するものにも若干の設計変更で使用可能である。例えば、額縁状の外周部には前記の筋溝、突条以外に燃料、空気等の給排用マニホルド孔が設けられ、外周部内側の中央凹部には燃料、空気等を拡散させる流体供給路が設けられるが、水素を燃料とする場合は、外周部に水素(水素を水に溶解したものを含む)用、空気用および冷却水用の3種のマニホルド孔が設けられ、メタノールを燃料とする場合は、メタノール用および空気用の2種のマニホルド孔が設けられる。また、中央凹部の流体供給路は、その溝幅や深さが水素用とメタノール用とで適宜に変更される。そして、上記外周部のガスケット層表面には、上記マニホルド孔を囲むリング状に、筋溝または突条が成形される。そして、このマニホルド孔を囲む筋溝および突条は、それぞれ前記の中央凹部を囲むリング状の筋溝および突条と連続もしくは分離するもののいずれでもよい。
この発明に係る燃料電池用セパレータは、弾性ポリマーに補強剤として導電性カーボンを配合したものであるから、従来の金属製に比べて耐蝕性に優れ、また従来の熱硬化性樹脂製に比べて割れ難い。そして、額縁状の外周部に導電性カーボンの配合量が少ない絶縁性エラストマーからなるガスケット層を一体的に積層し、その片面に筋溝を、他面に突条をそれぞれ形成し、これらが嵌合してシール機能を発揮するようにしたガスケット付きセパレータであるから、混練、シート成形、プレス成型および架橋によって容易に製造することができ、またスタックの組立て時は、上記のセパレータとMEAとを交互に重ねながら、上記の筋溝と隣接セパレータの突条とを嵌合させることにより組立ておよびセパレータ間のシール、絶縁が可能であり、組立ての労力が大幅に軽減される。
特に請求項2に係る発明は、弾性ポリマーの重合触媒として従来のチーグラー・ナッタ触媒に代えてメタロセン触媒を用い、かつ導電性カーボンとして高熱処理で不純物を焼却したグラファイトおよびカーボンブラックの混合物を用いたものであるから、金属イオンその他の不要イオンの溶出がなく、これらのイオンによるセパレータの汚染が防止される。また、請求項3に係る発明は、架橋を電子線照射で行ったものであるから、架橋時の型崩れや酸化および発電時の不要イオン溶出を防ぐことができる。
重合触媒にメタロセン触媒を用いたEPDM、SEBS、SEPSまたはEVA系樹脂等の弾性ポリマー、300〜1500℃の高温で処理した膨脹性グラファイト、500〜900℃の高温で処理した導電性カーボンブラックおよびトルエンを用意し、上記の弾性ポリマー100部につき、100〜150部の膨脹性グラファイト、20〜70部の導電性カーボンブラックおよび50〜400部のトルエンを配合し、高負荷型ニーダーで混練して導電性エラストマーを製造する。一方、上記の弾性ポリマー100部につき、30重量部以下の膨脹性グラファイトおよび10重量部以下の導電性カーボンブラックを配合し、トルエンの配合を省略する以外は上記同様に混練して絶縁性エラストマーを製造する。
上記の導電性エラストマーを押出し成形機に供給し、厚さ1〜6mmのシートを成形し、乾燥してトルエンを除去する。また、絶縁性エラストマーを同様に押出し成形機に供給し、厚さ20〜500μmのフィルムを成形する。上記の導電性エラストマーからなる導電性シートを目的のセパレータ形状に打抜き、また上記の絶縁性エラストマーからなる絶縁性フィルムを上記セパレータの額縁状外周部の形状に打抜き、この外周部形状の絶縁性フィルムを上記セパレータ形状の導電性シートの表裏両面に重ね、あらかじめ130〜230℃に予熱された金型にセットし、170〜230℃のプレス機に導入し、面圧50〜400kg/m2 で2〜20分間プレスし、次いで金型を60〜80℃に冷却し、成型品を取出し、この成型品を電子線架橋機に導入し、窒素ガス雰囲気で電子線(加速電圧700KV、照射線量60Mrad)を照射して架橋し、ガスケット付きの燃料電池用セパレータを得る。
図3および図4において、10は上記の導電性エラストマーからなるセパレータであり、その額縁状外周部10aの上面および下面にそれぞれガスケット層11および12が積層されている。そして、上記のセパレータ10の上面および下面の中央凹部10bすなわちガスケット層11、12で囲まれた部分には、溝形の流体供給路10cが蛇行状に凹設され、額縁状外周部10aには、上面のガスケット層11および下面のガスケット層12にまたがって合計6個のマニホルド孔13が設けられ、図4において左側3個のマニホルド孔13は、上から順に水素ガス、冷却用水および空気の供給用に、また右側3個のマニホルド孔13は、下から順に水素ガス、冷却用水および空気の排出用に使用される。なお、これらのマニホルド孔13は、そのいずれかが上記の流体供給路10cと連絡路13aで接続される。また、四隅にはボルト孔14がガスケット層11、12にまたがって設けられる。
絶縁性エラストマーからなる上面ガスケット層11の表面には、その内側縁に沿って突条11aが、また下面ガスケット層12の表面には、その内側縁に沿って筋溝12aがそれぞれ成形される。また、前記6個のマニホルド孔13を個別に囲むように、上面ガスケット層11の表面には突条11bが、また下面ガスケット層12の表面には筋溝12bがそれぞれ成形される。そして、上記のガスケット層11,12を有するセパレータ10の2枚が、図3に示すように、両者間に酸素電極2、イオン交換膜1および水素電極3からなる「MEA」4を挟んで重ねられ、上側セパレータ10の下面ガスケット層12の内側縁沿いの筋溝12aおよび下側セパレータ10の上面ガスケット層11の内側縁沿いの突条11aが上記のイオン交換膜1を挟んで嵌合し、シールする。同時に、上側セパレータ10の下面ガスケット層12のマニホルド孔13回りの筋溝12bおよび下側セパレータ10の上面ガスケット層11のマニホルド孔13回りの突条11bが互いに嵌合し、シールする。なお、上記の突条11aおよび筋溝12aの断面形状は、図5の(a)、(b)に示すように面取りされることが好ましく、マニホルド孔13回りの筋溝12bおよび突条11bも同様である。
弾性ポリマーとして重合触媒にメタロセン触媒を用いて製造されたEPDM(グッドリッチ社製「ノーデルIP4725」)を、また導電性グラファイトとして1000℃の高温で処理した膨脹性グラファイト(丸豊鋳造社製「カルファイトCS−1」)を、また導電性カーボンブラックとして500〜900℃で処理した導電性カーボンブラック(デグザ社製「プリンテックスXE−2B」)を、また軟化剤としてトルエンをそれぞれ用意した。上記のEPDM100部につき導電性グラファイトを135部、導電性カーボンブラックを30部、トルエンを265部配合し、高負荷型ニーダーで混練して導電性エラストマーを製造し、押出し成形機で厚さ5mmの導電性シートを成形し、温度80℃で乾燥した。一方、上記の弾性ポリマー100部につき、導電性グラファイトを10部、導電性カーボンブラックを3部配合し、トルエンを省略する以外は上記同様に混練して絶縁性エラストマーを製造し、押出し成形機で厚さ100μmの絶縁性フィルムを成形した。
上記の導電性シートを目的の幅90mm、長さ120mmの長方形のセパレータ形状に打抜く一方、上記の絶縁性フィルムを上記セパレータの額縁状外周部の形に打抜き、導電性シートの表裏両面に額縁状の絶縁性フィルムを重ね、あらかじめ180℃に予熱された金型にセットし、180℃のプレス機に導入し、面圧300kg/cm2で2分間プレスし、次いで温度40℃に冷却し、額縁状外周部の厚みが3.8mm、外周部内側の中央部の厚みが3.3mmの成形品を取出した。得られた成形品に窒素ガス雰囲気で電子線(加速電圧700KV、照射線量60Mrad)を照射して架橋し、耐熱性、クリープ性およびバネ常数を調整し、さらにバリ除去、ガス流路の仕上げ加工を行なって一対の燃料電池用セパレータ(実施例)を得た。このセパレータにMEAを組込み、発電テストを行なった。
また、比較例のセパレータとして、フェノール系熱硬化性樹脂からなるガラス状セパレータの市販品を用意し、その2枚の額縁状外周部間にゴム製のリング状Oリング(直径10mm)を挟み込み、前記同様のテストを行なった。その結果を下記の表1に記載した。
Figure 2006156131
上記の表1に示すように、この発明の実施例は、フェノール樹脂製の比較例と比べて硬さおよび曲げ強度が低く、弾性に富みながら、外周部の絶縁性に優れ、しかも発電性能には遜色がなかった。
従来例の断面図である。 他の従来例の断面図である。 実施形態の断面図である。 セパレータの平面図である。 セパレータのシール部の断面図である。
符号の説明
1:イオン交換膜
2:酸素電極
3:水素電極
4:MEA
5:セパレータ
6:ガスケット
10:セパレータ
10a:額縁状外周部、10b:中央凹部、10c:流体供給路
11、12:ガスケット層
11a、11b:突条
12a、12b:筋溝
13:マニホルド孔
14:ボルト孔


Claims (3)

  1. 導電性材料によって長方形の板状に形成され、その片面および他面の外周に沿って額縁状の外周部を備え、この外周部の内側にシート状電極のセットが可能な中央凹部を備えた燃料電池用セパレータにおいて、上記の導電性材料がゴム状弾性を有する弾性ポリマーと導電性カーボンとを混合した導電性エラストマーであり、この導電性エラストマーからなる額縁状外周部の表面に、上記の弾性ポリマーと導電性カーボンとの混合物であって、上記の導電性エラストマーに比して導電性カーボンの配合率が低い絶縁性エラストマーからなるガスケット層が一体的に積層され、上記片面のガスケット層に上記の中央凹部を囲むリング状の筋溝が成形され、他面のガスケット層に上記片面の筋溝と対応して上記の中央凹部を囲むリング状の突条が上記の筋溝と嵌合してシール機能を発揮するように一体成形されていることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  2. 弾性ポリマーがメタロセン触媒を用いて製造されたものであり、導電性カーボンが高熱処理で不純物を焼却したグラファイトおよびカーボンブラックの混合物からなる請求項1に記載の燃料電池用セパレータ。
  3. 導電性エラストマーの架橋が架橋剤を配合することなく電子線照射で行なわれている請求項1または2に記載の燃料電池用セパレータ。
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