JP2006154012A - ホログラフィック光メモリ記録装置及び記録再生装置 - Google Patents

ホログラフィック光メモリ記録装置及び記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】一層高速で多重記録が可能なホログラフィック光メモリ記録装置。
【解決手段】光源と、ビームスプリッタと、前記第1光ビームを記録情報により輝度変調する空間光変調器と、出射した物体光を収束して記録媒体に投射する第1フーリェ変換レンズと、入射光に対してそれぞれ所定量の位相変位を与える位相変位素子アレイを具え、当該位相変位素子アレイにより前記第2光ビームを位相変調して参照光として出射させる位相変調器と、位相変調器駆動回路と、前記位相変調器から出射した参照光を収束して記録媒体に投射する第2フーリェ変換レンズを具える。位相変位素子アレイの位相変位量の組み合わせにより複数の位相コードパターンを形成する。位相変位量は、位相変位量の虚軸と実軸とにより規定される複素平面上における0を始点としてそれぞれの位相を終点としたベクトルの和が零となる条件を満たすと共に基底関数として離散コサイン変換行列を用いて得る。
【選択図】図1

Description

本発明は位相コード多重記録方式を利用したホログラフィック光メモリ記録装置、特に高速性に優れた大容量ホログラフィック光メモリ記録装置に関するものである。
ホログラムを記録するには参照光と物体光の2つの光が必要である。デジタルホログラムでは、物体光として2次元データを液晶等の空間光変調素子で駆動して変調データが形成されている。この変調データはレンズで集光され、フーリェ変換されて記憶媒体に投射され、参照光との干渉により干渉縞として記録される。ホログラム記録の場合、種々の多重記録方法が提案されている。よく使用される方法として、角度多重記録方式、球面波シフト多重記録方式、波長多重記録方式、電場多重記録方式、位相コード多重記録方式が挙げられる。角度多重記録方式では、光軸に対して記録媒体を微小な角度だけ変位させながら多重記録が行われている。このため、記録媒体の角度制御には精密な制御機構を必要とし、可動部分の構造が大がかりになる欠点がある。これに対して、位相コード多重記録方式では、液晶素子等の位相変調器を用いて複数の位相コードパターンを形成し、各位相コードパターンを用いて参照光について位相変調を行い、位相変調された参照光と物体光とを記録媒体に入射させ、多重記録が行われている(例えば、非特許文献1参照)。この位相コード多重記録方式は、可動部分を用いることなく多重記録が可能であるため、構造がコンパクトになり、しかも記録媒体をダイナミックに利用できる利点があり、ディスク型記録媒体やカード型の種々の記録媒体への適用が期待されている。
刊行物「Optics Communications, 85 」171-176 (1991)
従来の位相コード多重記録方式では、光の条件式より、参照光を位相変調する位相コードパターンの位相変位量がそれぞれ直交する必要があるものと考えていた。このため、基底関数としてアダマール変換行列が用いられ、位相変位量が0とπのみからから成る位相コードパターンが用いられていた。しかしながら、0とπの位相変位量は、ピークからピークへの位相変位であるため、各画素を0からπへ駆動しなければならず、画素の駆動に長時間かかり、高速性に難点があった。
従って、本発明の目的は、位相コード多重記録方式の利点をそのまま維持しつつ、一層高速で多重記録が可能なホログラフィック光メモリ記録装置を実現することにある。
本発明によるホログラフィック光メモリ記録装置は、記録すべき情報により変調された物体光と、位相コードパターンにより位相変調された参照光とを記録媒体に照射し、記録媒体に干渉縞を形成することにより記録すべき情報を多重記録するホログラフィック光メモリ記録装置において、
コヒーレントな光ビームを放出する光源と、光源から出射した光ビームを第1及び第2の光ビームに分割するビームスプリッタと、前記第1の光ビームを記録すべき情報により輝度変調して物体光として出射させる空間光変調器と、前記空間光変調器から出射した物体光を収束して記録媒体に投射する第1のフーリェ変換レンズと、前記第2の光ビームに対してそれぞれ所定量の位相変位を与える複数の位相変位素子を有する位相変位素子アレイにより位相変調を行って参照光として出射させる位相変調器と、前記位相変調器から出射した参照光を収束して記録媒体に投射する第2のフーリェ変換レンズとを具え、
前記位相変位素子アレイの位相変位素子の位相変位量の組み合わせにより複数の位相コードパターンが形成され、
前記位相コードパターンを構成する位相変位素子の位相変位量は、虚軸と実軸とにより規定される複素平面上における0を始点としてそれぞれの位相を終点としたベクトルの和が零となる条件を満たすと共に基底関数として離散コサイン変換行列を用いて規定されていることを特徴とする。
本発明による位相コードパターンは、離散コサイン変換行列に基づき0及びπのピーク位相以外の中間の位相を用いているため、一層高速で位相コードパターンを形成することができる。この結果、一層高速で記録可能なホログラフィック光メモリ記録装置を実現することができる。
本発明によるホログラフィック光メモリ記録再生装置は、記録すべき情報により変調された物体光と、位相コードパターンにより位相変調された参照光とを記録媒体に照射し、記録媒体に干渉縞を形成して記録すべき情報を多重記録し、前記位相コードパターンにより位相変調された参照光を記載媒体に照射して記録されている情報を再生するホログラフィック光メモリ記録再生装置において、
コヒーレントな光ビームを放出する光源と、光源から出射した光ビームを第1及び第2の光ビームに分割するビームスプリッタと、前記第1の光ビームを記録すべき情報により輝度変調して物体光として出射させる空間光変調器と、空間光変調器から出射した物体光を収束して記録媒体に投射する第1のフーリェ変換レンズと、前記第2の光ビームに対してそれぞれ所定量の位相変位を与える複数の位相変位素子を有する位相変位素子アレイにより位相変調を行って参照光として出射させる位相変調器と、前記位相変調器から出射した参照光を収束して記録媒体に投射する第2のフーリェ変換レンズと、前記光源とビームスプリッタとの間の光路中に配置した第1のシャッタと、前記空間光変調器と記録媒体との間の光路中に配置した第2のシャッタとを具え、
前記位相変調器の位相変位素子アレイの各位相変位素子の位相変位量の組み合わせにより複数の位相コードパターンが形成され、
前記位相コードパターンを構成する各位相変位素子の位相変位量は、虚軸と実軸とにより規定される複素平面上における0を始点としてそれぞれの位相を終点としたベクトルの和が零となる条件を満たすと共に基底関数として離散コサイン変換行列を用いて規定され、
前記記録媒体に情報を多重記録する際、前記位相変調器は前記位相コードパターンを順次形成して、互いに異なる位相コードパターンで位相変調された参照光を順次発生し、前記空間光変調器は、位相変調器と同期して記録すべき情報で輝度変調された物体光を順次発生し、これにより記録媒体に情報を多重記録し、
前記記録媒体に記録されている情報を再生する際、前記第2のシャッタを閉じ、前記位相変調器から所定の位相コードパターンにより位相変調された参照光を発生させることにより記録されている情報を再生することを特徴とする。
図1は本発明によるホログラフィック光メモリ記録再生装置の一例を示す線図である。光源1から、物体光及び参照光を形成するためのコヒーレントな光ビームを放出する。光源として固体レーザや半導体レーザ等のコヒーレントな光ビームを発生する種々の光源を用いることができ、本例では、固体レーザを用いる。光源から発生した光ビームは、エキスパンダ光学系2により拡大平行光束に変換され、第1のシャッタ3に入射する。この第1のシャッタ3は、情報を記録する際のタイミングを維持するために用いる。第1のシャッタ3から出射した光ビームはビームスプリッタ4に入射する。ビームスプリッタ4は、入射した光ビームを物体光を形成するための第1の光ビームと参照光を形成するための第2の光ビームに2分割する。物体光を形成する第1の光ビームは偏光ビームスプリッタ5の偏光面で反射し、空間光変調器6に入射する。本例では、空間光変調器6は反射型の液晶装置で構成する。勿論、空間光変調器として透過型の液晶装置を用いることもできる。液晶装置には空間光変調器駆動回路7が接続され、この駆動回路を介して記録すべき情報を空間光変調器6に供給する。入射した第1の光ビームは、空間光変調器6において、記録されるべき情報によって輝度変調され、物体光として出射する。当該物体光は、偏光ビームスプリッタ5を透過し、λ/2板8により偏光面が元の状態に戻され、第2のシャッタ9に入射する。この第2のシャッタ9は、記録媒体に記録された情報を再生する際に物体光を遮光するために用いる。第2のシャッタを通過した物体光はフーリェ変換レンズ10により集光され、フーリェ変換されて記録媒体11に入射する。
ビームスプリッタ4で分割された第2の光ビームは、第1及び第2の全反射ミラー12及び13で反射し、レンズアレイ14に入射する。本例では、レンズアレイ14は、レンズ素子が3×3のマトリックス状に配列されたレンズアレイを用いる。従って、第2の光ビームは、3×3のマトリックス状に形成されたサブビームに変換される。レンズアレイにより形成されたサブビームは位相変調器15に入射する。この位相変調器15は、レンズアレイ14と同様に、3×3のマトリックス状に配列された位相変調素子のアレイを有する。本例では、位相変調素子アレイとして、透過型の液晶素子が3×3のマトリックス状に配列された液晶装置を用いる。位相変調素子アレイの各液晶素子は位相変調器駆動回路16により駆動され、入射光に対して所定の位相変位量をそれぞれ与える。そして、位相変調素子アレイの各位相変調素子の位相変位量の組み合わせにより複数の位相コードパターンが順次形成されることになる。位相変調器15により位相変調された3×3本のサブビームは参照光として出射し、第2のフーリェ変換レンズ17によりそれぞれの光束が記録媒体11の物体光が入射する位置と同一の位置に入射する。この結果、物体光と参照光とが干渉し、記録すべき情報が干渉縞として記録される。記録媒体11に記録された情報は、光源1から参照光を投射することにより再生され、その再生像は撮像レンズ18を介してカメラ等の撮像装置19により撮像される。
空間光変調器6に記録すべき情報信号を供給する空間光変調器駆動回路7、位相変調器15の位相変調素子を駆動する位相変調器駆動回路16、並びに第1及び第2のシャッタ3及び9はコントローラ18にそれぞれ接続され、コントローラ18の制御のもとで記録再生処理が行われるものとする。
次に、情報を記録する記録動作について説明する。情報を記録する際、コントローラ18から空間光変調器駆動回路7に記録すべき情報が供給され、当該駆動回路7は第1の情報信号に基づいて空間光変調器6を駆動する。同時に、コントローラ18から位相変調器駆動回路16に第1の位相変調信号が供給され、当該駆動回路16は入力した第1の位相変調信号に基づいて位相変調器15の位相変調素子アレイの各位相変調素子を駆動し、位相変調器15は第1の位相コードパターンを形成する。同時に、コントローラ18からの駆動信号により第1及び第2のシャッタ3及び9をそれぞれ開放する。この結果、空間光変調器6及び位相変調器15に光ビームが入射し、第1の情報信号により輝度変調された物体光及び第1の位相コードパターンにより位相変調された参照光が記録媒体の同一の位置に入射し、記録媒体に干渉縞が形成される。
第1の情報が記録されると、コントローラ18は第1のシャッタ3を閉じ、第2の情報の記録動作に移行する。第2の記録動作では、コントローラ18から駆動回路7に第2の情報信号が供給され、第2の情報で変調された物体光が記録媒体に入射する。同時に、位相変調器駆動回路16に第2の位相変調信号が供給され、位相変調器15は第2の位相コードパターンを形成する。そして、第2の位相コードパターンで位相変調された参照光と記録すべき第2の情報により輝度変調された第2の物体光が記録媒体の同一の位置に入射し、多重記録が行われる。このようにして、異なる位相コードパターンでそれぞれ位相変調された参照光を用いて順次n回の記録動作が行われ、n個の情報が記録媒体に多重記録される。
次に、記録媒体11に多重記録されている情報を再生する再生動作について説明する。コントローラ18からの駆動信号により、第1のシャッタ3を開放し、第2のシャッタ9を閉じて参照光だけを記録媒体に向けて投射する。そして、コントローラ18から位相変調器駆動回路16に位相変調信号を供給し、位相変調器15が所定の位相コードパターンを形成すると、当該位相コードパターンを用いて記録された情報が再生され、再生された情報は撮像レンズ19を介して撮像装置20に撮像されることになる。
尚、記録されている情報と位相コードパターンとの関係を記憶しておくことにより、位相コードパターンのアドレスに基づいて所望の情報を再生することができる。
次に、本発明による位相コードパターンについて説明する。初めに、多重記録された画像をクロストークが生じることなく読み出すための条件を式の展開で示す。N個の参照光のすべてを平面波で強度が同一であると仮定する。m番目のデータページは、その波動関数より次のように表される。
同様に、参照光の強度Pは以下の式により表される。
m番目のデータページを記録したときのホログラム媒体での強度は以下の式で表される。
ここで、3番目の項がホログラム記録に関与している。
次に、P番目のデータページを読むときの再生される画像の強度Rp(X,Y)は、以下の式で表される。
ブラッグの回折条件を考慮すると、(4)式は以下のようになる。
(5)式より、目的とした記録画像のみが再生される条件として次式が導き出される。
上記目的とする記録情報のみを再生する条件を満たすうちの一つとしてアダマール変換行列が既知である。アダマール変換行列は、1と−1とで表される行列であり、以下の式で表現される。
このアダマール変換行列の1を位相の0とし、−1を位相のπとした位相コードパターンを用いれば多重記録が可能である。しかしながら、位相の0からπへの駆動はピークからピークへの駆動となるので、位相変調素子の駆動位相量が極めて大きく、位相変調素子の駆動時間がかかり過ぎてしまう。
上記課題を解決するため、本発明では、(6)式の条件を満たし、各位相変調素子の駆動位相量を小さくできる位相コードパターンを実現する。(6)式を検討するに、(6)式は、位相の差の行列が対角以外は0になれば良いことを示しているので、この条件から位相対称であることが重要であることが理解される。さらに検討するに、(6)式は、位相コードパターンの各位相コードの位相変位量が、実軸と虚軸とにより規定される複素平面上において0を始点としてそれぞれの位相を終点としたベクトルの和が零になることを表している。これらの検討結果に基づき、本発明では、位相変位素子の位相変位量が、複素平面上において0を始点としてそれぞれの位相を終点としたベクトルの和が零になる条件を満たすと共に、基底関数として離散コサイン変換行列により規定される位相コードパターンを実現する。離散コサイン変換行列により規定される位相コードパターンは、位相変位量が0とπとの間の中間値を含むため、位相変位素子の駆動時間を低減することができる。
離散コサイン変換行列は、以下の式で表される。
離散コサイン変換はコサインであるため、実軸と虚軸とにより規定される複素平面上において、虚軸についての対称性を有するが、実軸についての対称性は保証されない。そこで、位相の対称性を保つため、一部の位相コードの位相をπずらすことにより対称性を保持する。位相コードが3×3のマトリックス状に配列された位相コードパターンについて検討する。この場合、得られる9個の位相コードパターンのうち、2つのパターンは以下のパターンで表される。
しかしながら、この位相コードパターンは、(6)式に規定される実軸と虚軸とにより規定されるベクトル平面上でのベクトル和が零となる条件を満たしていない。そこで、本発明者が種々の解析を行った結果、π/2の位相変位量を有する因子の位相変位量をπだけ反転させて3π/2に変換することにより、ベクトル和が零になる条件を満たすことが判明した。このようにして得られた上記位相コードパターンと対応する位相コードパターンを以下に示す。
ここで、π/6,3π/2,5π/6の位相コードの組み合わせを実軸と虚軸とにより規定される複素平面上においてプロットすることにより、これらの位相コードのベクトル和が零になることは容易に理解することができる。
このように、本発明は、位相コードパターンを規定するに際し、基底関数として離散コサイン変換行列を用い、その一部の位相変位量を、ベクトル和が零となるように変換することを要旨とする。
次に、位相変調をどのように行うかについて説明する。(6)式から、すべての位相は差が重要であるので、位相の0ポイントをどのように規定しても多重化は可能である。参照光用の光ビームを位相変調する位相変調器として、液晶素子がマトリックス状に配列された液晶装置を用いる場合、液晶素子の位相変調の曲線は印可電圧に対してコサインの2乗に比例して変化する。位相の変調は直接観察することが困難であるため、通常は偏光子を用いて光量を測定して位相に換算する。この場合の光量−印可電圧特性を図2に示し、その特性から換算される位相−印可電圧特性を図3に示す。一方、位相コード多重記録方式で多重記録する場合、(6)式で示すように、位相差が重要であるため、0ポイントは自在に設定することができる。
次に、平均電圧幅2乗和Dを次式のように定義する。
この(9)式で表わされる平均電圧幅2乗和Dは、N個の位相変調素子を有する位相変調器が、ある位相コードパターンから次の位相コードパターンに駆動される際の位相分に対応した電圧の2乗和で全ての素子の和を取り、平均化したものである。0の位相を図3のどの部分にするかで平均電圧幅2乗和Dは大きく変化する。3×3のマトリックス状の液晶素子アレイの場合について計算すると、図4のようになる。ここで、Dが小さいほど、電圧幅は小さくなるので、つまり位相変調を高速でできることになる。
次に、本発明による位相コード多重記録装置を用いて多重記録した際の実験結果について説明する。本実験においては、液晶素子が3×3のマトリックス状に配列された位相変調器を用い、基底関数として離散コサイン変換行列を用いた。3×3のマトリックスの場合、離散コサイン変換の基底関数は以下の式で表わされる。
ここで、上述したように、一部の位相変位量をπだけ変換し、実軸と虚軸とにより規定されるベクトル平面上でベクトル和が零になる位相コードパターンを9個作成し、図1に示す記録装置を用いて9個の情報を多重記録した。これら9個の位相コードパターンを図5に示す。尚、記録される情報として「1」〜「9」の数字を用い、位相コードパターンを変更しながら多重記録を行った。このときの再生画像を図6示す。図6に示すように、1〜9の数字は鮮明に再生された。同時に、0ポイントをかえながら平均電圧幅2乗和Dを測定した。その結果、位相−π/4を0ポイントとした場合Dが最小となり、その値は0.798であった。比較例として、アダマール変換行列を基底関数とした位相コードパターンの場合、1.23であった。この平均電圧幅2乗和Dの測定結果から、本発明による位相コードパターンを用いて位相変調した場合、一層高速で多重記録できることが実証された。
本発明は上述した実施例だけに限定されず種々の変更や変形が可能である。例えば、上述した実施例では、位相変調器として3×3のマトリックス状に配列された液晶素子のアレイを用いたが、4×4のマトリックスや5×5のマトリックス等の種々のマトリックス状に配列された位相変位素子のアレイを用いることができる。
また、光源として連続発振する固体レーザを用いたが、勿論パルス発振するレーザを用いることも可能である。
本発明によるホログラフィック記録装置の一例の構成を示す線図である。 印可電圧と出力光量との関係を示すグラフである。 位相変調器として液晶装置を用いた場合の位相の印可電圧特性を示す線図である。 0ポイントの位置と平均電圧幅2乗和Dとの関係を示す線図である。 本発明による9個の位相コードパターンを示す線図である。 図5に示す9個の位相コードパターンを用いて多重記録した画像の再生画像を示す図である。
符号の説明
1 光源
2 エキスパンダ光学系
3 第1のシャッタ
4 ビームスプリッタ
5 偏光ビームスプリッタ
6 空間光変調器
7 空間光変調器駆動回路
8 λ/2板
9 第2のシャッタ
10 第1のフーリェ変換レンズ
11 記録媒体
12,13 全反射ミラー
14 レンズアレイ
15 位相変調器
16 位相変調器駆動回路
17 第2のフーリェ変換レンズ
18 撮像レンズ
19 撮像装置

Claims (7)

  1. 記録すべき情報により変調された物体光と、位相コードパターンにより位相変調された参照光とを記録媒体に照射し、記録媒体に干渉縞を形成することにより記録すべき情報を多重記録するホログラフィック光メモリ記録装置において、
    コヒーレントな光ビームを放出する光源と、光源から出射した光ビームを第1及び第2の光ビームに分割するビームスプリッタと、前記第1の光ビームを記録すべき情報により輝度変調して物体光として出射させる空間光変調器と、前記空間光変調器から出射した物体光を収束して記録媒体に投射する第1のフーリェ変換レンズと、前記第2の光ビームに対してそれぞれ所定量の位相変位を与える複数の位相変位素子を有する位相変位素子アレイにより位相変調を行って参照光として出射させる位相変調器と、前記位相変調器から出射した参照光を収束して記録媒体に投射する第2のフーリェ変換レンズとを具え、
    前記位相変位素子アレイの位相変位素子の位相変位量の組み合わせにより複数の位相コードパターンが形成され、
    前記位相コードパターンを構成する位相変位素子の位相変位量は、虚軸と実軸とにより規定される複素平面上における0を始点としてそれぞれの位相を終点としたベクトルの和が零となる条件を満たすと共に基底関数として離散コサイン変換行列を用いて規定されていることを特徴とするホログラフィック光メモリ記録装置。
  2. 請求項1に記載のホログラフィック光メモリ記録装置において、前記基底関数として離散コサイン変換行列を用いて規定した位相変位量の組について、その一部の位相変位量をπだけ反転させることにより、前記位相変位量のベクトル和が零になる条件を満たすことを特徴とするホログラフィック光メモリ記録装置。
  3. 請求項1又は2に記載のホログラフィック光メモリ記録装置において、前記位相変調器の各位相変位素子が入射光に対して所定量の位相変位をそれぞれ与えるように駆動する位相変調器駆動回路により各位相変位素子を駆動して所定の位相コードパターンを順次形成することを特徴とするホログラフィック光メモリ記録装置。
  4. 請求項3に記載のホログラフィック光メモリ記録装置において、前記ビームスプリッタと前記位相変位素子アレイとの間の光路中に2次元マトリックス状に配列されたレンズを有するレンズアレイを配置し、当該レンズアレイの各レンズから出射した光を対応する位相変位素子にそれぞれ入射させることを特徴とするホログラフィック光メモリ記録装置。
  5. 請求項3又は4に記載のホログラフィック光メモリ記録装置において、記録媒体に情報を多重記録する際、前記位相変調器は、それぞれ異なる位相コードパターンを順次形成し、これら位相コードパターンで位相変調された参照光を順次発生し、前記空間光変調器は、前記位相変調器と同期して記録すべき情報で輝度変調された物体光を順次発生し、これら順次発生した参照光及び物体光により記録媒体に情報を多重記録することを特徴とするホログラフィック光メモリ記録装置。
  6. 記録すべき情報により変調された物体光と、位相コードパターンにより位相変調された参照光とを記録媒体に照射し、記録媒体に干渉縞を形成して記録すべき情報を多重記録し、前記位相コードパターンにより位相変調された参照光を記載媒体に照射して記録されている情報を再生するホログラフィック光メモリ記録再生装置において、
    コヒーレントな光ビームを放出する光源と、光源から出射した光ビームを第1及び第2の光ビームに分割するビームスプリッタと、前記第1の光ビームを記録すべき情報により輝度変調して物体光として出射させる空間光変調器と、空間光変調器から出射した物体光を収束して記録媒体に投射する第1のフーリェ変換レンズと、前記第2の光ビームに対してそれぞれ所定量の位相変位を与える複数の位相変位素子を有する位相変位素子アレイにより位相変調を行って参照光として出射させる位相変調器と、前記位相変調器から出射した参照光を収束して記録媒体に投射する第2のフーリェ変換レンズと、前記光源とビームスプリッタとの間の光路中に配置した第1のシャッタと、前記空間光変調器と記録媒体との間の光路中に配置した第2のシャッタとを具え、
    前記位相変調器の位相変位素子アレイの各位相変位素子の位相変位量の組み合わせにより複数の位相コードパターンが形成され、
    前記位相コードパターンを構成する各位相変位素子の位相変位量は、虚軸と実軸とにより規定される複素平面上における0を始点としてそれぞれの位相を終点としたベクトルの和が零となる条件を満たすと共に基底関数として離散コサイン変換行列を用いて規定され、
    前記記録媒体に情報を多重記録する際、前記位相変調器は前記位相コードパターンを順次形成して、互いに異なる位相コードパターンで位相変調された参照光を順次発生し、前記空間光変調器は、位相変調器と同期して記録すべき情報で輝度変調された物体光を順次発生し、これにより記録媒体に情報を多重記録し、
    前記記録媒体に記録されている情報を再生する際、前記第2のシャッタを閉じ、前記位相変調器から所定の位相コードパターンにより位相変調された参照光を発生させることにより記録されている情報を再生することを特徴とするホログラフィック光メモリ記録再生装置。
  7. 請求項6に記載のホログラフィック光メモリ記録再生装置において、さらに、装置全体の動作を制御するコントローラを有し、記録媒体に情報を記録する際、当該コントローラからの制御信号を用いて、前記空間光変調器及び位相変調器の駆動制御並びに前記第1のシャッタの開閉制御を同期して行うことを特徴とするホログラフィック光メモリ記録再生装置。
JP2004341486A 2004-11-26 2004-11-26 ホログラフィック光メモリ記録装置及び記録再生装置 Expired - Fee Related JP4634122B2 (ja)

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