JP2006153947A - 用紙書き込み学習システム,用紙書き込み学習方法,画像出力装置,添削装置,および印刷媒体 - Google Patents

用紙書き込み学習システム,用紙書き込み学習方法,画像出力装置,添削装置,および印刷媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 ユーザが実際の用紙に書き込んだ筆跡を電子化し,そのデータと課題とを自動的に対応させ,添削を行う。
【解決手段】 ユーザが自己学習の対象とする用紙に,予め課題特定情報270を電子透かしとして埋め込む構成により,ユーザが書き込んだ後の用紙を用紙読み取り部256で読み込むだけで,識別番号を入力するなどの特別な処理を行うことなく課題を特定することができる。また,用紙内の位置関係を示した用紙情報272も電子透かしとして埋め込むことにより,ユーザが書き込んだ画像と用紙情報との位置関係から,ユーザが書き込んだ画像の状態を復元することができる。さらに,添削に必要な添削情報274を電子透かしとして埋め込むことにより,上記添削情報を他の手段で別途準備することなく添削を行うことも可能になる。
【選択図】 図4

Description

本発明は,用紙による自己学習を可能とする用紙書き込み学習システム,用紙書き込み学習方法,画像出力装置,添削装置,および印刷媒体に関する。
今日では,インターネット等の通信網を利用して自己学習を行うサービス(e−Learning,Web−based training)が普及している。このようなサービスは,都合の良い時間を選択し,自己のペースに合わせた学習を行うことができ,その学習のために別の場所に出かけなければならない手間を省くことができる。このようなサービスは,主として語学や情報処理などの知識ベースの習得に利用される。
一方,習字や絵画といった実際の筆記具を利用した学習を実現しようとすると,マウスやキーボード等では習得が困難である。実際の筆記感覚を得るため,タッチパネル等の専用ディスプレイ上を毛筆でなぞり,その軌跡を検知し,なぞられた文字の形状を認識する技術(例えば,特許文献1)が知られている。しかし,かかる技術は,実際に用紙に書く感覚と相違する問題点がある。
また,表示装置の画面に手本となる文字が表示され,その表示装置に用紙を重ねて手本をなぞることで自己学習をする技術(例えば,特許文献2)が知られている。かかる技術は,手本を表示装置を利用して表示した技術に過ぎず,なぞられた軌跡データを取り込むものではないので,添削等の自己学習には利用できない。
特開平11−219103号公報 特開2001−100629号公報
本発明は,従来の自己学習システムが有する上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の目的は,ユーザが実際の用紙に書き込んだ筆跡を電子化し,そのデータと課題とを自動的に対応させ,添削を行うことが可能な,新規かつ改良された用紙書き込み学習システム,用紙書き込み学習方法,画像出力装置,添削装置,および印刷媒体を提供することである。
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,学習する課題を特定する課題特定情報と,該課題の添削のための手本とする画像を含む添削情報とを記憶する情報記憶部と;上記課題特定情報を電子透かしとして付与した透かし画像を生成する画像生成部と;上記生成された透かし画像を出力する画像出力部と;上記透かし画像が付与され,さらにユーザが書き込みした用紙を読み取る用紙読み取り部と;読み取った画像の電子透かしから上記課題特定情報を抽出する透かし抽出部と;上記透かし抽出部が抽出した上記課題特定情報,および,上記情報記憶部の添削情報に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行う添削部と;上記添削の結果を出力する添削結果出力部と;を備えることを特徴とする,用紙書き込み学習システムが提供される。上記電子透かしは,画像データに他の情報を微細ドットとして紛らせたものであり,光学的に読み取り可能な形に置き換えて付与したものである。通常,電子透かしは,地紋や模様として扱われる。
ユーザが自己学習の対象とする用紙に,予め上記課題特定情報を電子透かしとして埋め込む構成により,ユーザが書き込んだ後の用紙を用紙読み取り部で読み込むだけで,識別番号を入力するなどの特別な処理を行うことなく課題を特定することができる。従って,特定された課題と添削情報が対応付けられ,煩わしい操作を行うことなく添削が行われる。
上記情報記憶部は,用紙内の位置関係を示した用紙情報をさらに記憶し,上記画像生成部は,上記課題特定情報と共に上記用紙情報も電子透かしとして付与した画像を生成し,上記透かし抽出部は,読み取った画像の電子透かしから上記用紙情報も抽出し,上記透かし抽出部が抽出した上記用紙情報に基づいて,ユーザが用紙に書き込んだ画像を復元する画像復元部をさらに備えるとしても良い。
上記用紙情報は,書き込まれた文字等の画像の位置を特定するための情報,例えば,用紙上の物理的位置を表すマーク(ドットや罫線)と,そのマークが本来あるべき位置(画像出力部から出力された時点の位置)を特定する情報(例えば,基準位置に対するドットの打たれている座標)とで構成されるとしても良い。
上記透かし画像が付与され,ユーザが書き込みした用紙は,用紙読み取り部によって読み取られるが,ユーザが書き込んだ画像が縦方向や横方向にずれたり,斜めに傾いたりする場合もある。また,用紙のしわなどによってもユーザが書き込んだ画像を正確に取り込むことができなくなる。かかる画像復元部の構成により,ユーザが書き込んだ画像と用紙情報との位置関係から,ユーザが書き込んだ画像の状態を復元することが可能となり,正確な画像を対象として添削を行うことができる。
上記画像生成部は,上記課題特定情報と共に上記添削情報も電子透かしとして付与した画像を生成し,上記透かし抽出部は,読み取った画像の電子透かしから上記添削情報も抽出し,上記添削部は,上記透かし抽出部が抽出した上記課題特定情報および添削情報に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行うとしても良い。
かかる構成により,上記添削部は,別途添削情報を参照することなく,用紙から読み取った添削情報に基づいて添削を行うことができる。従って,添削部を有する装置は,添削情報を予め保持する必要がなくなり,新規な課題を学習しようと試みたときであっても,その都度新規なデータ(添削情報)を追加しなくて良い。
上記添削部は,上記ユーザが書き込みした用紙に,添削情報に含まれる手本とする画像を重ねることによって添削するとしても良いし,上記ユーザが書き込みした画像と,添削情報に含まれる手本とする画像との重なる部分の割合に従って添削するとしても良い。上記手本とする画像を重ねる場合,ユーザが書き込んだ画像と色または濃度の異なる画像を重ねることもできる。
該用紙書き込み学習システムは,学習装置と,上記学習装置に通信網を介して接続されたユーザ端末を含んで構成され,上記学習装置は,少なくとも上記情報記憶部を備えるとしても良く,上記ユーザ端末は,少なくとも上記画像出力部,用紙読み取り部および添削結果出力部を備えるとしても良い。
用紙書き込み学習システムは,その構成要素としての各部が複数の装置に分散して機能し得るとしても良い。上記の構成では,用紙書き込み学習システムを,学習する課題を提供する学習装置と,ユーザ側の端末であるユーザ端末とに分離し,それぞれ必要な構成要素を備えている。
上記学習装置は,特定ユーザの該学習システムの利用履歴および/または添削に関する情報によりユーザの学習レベルを導出するとしても良い。かかる構成により,ユーザの自己学習の進捗状況を把握することができ,総合的な学習レベルの評価をユーザに提供することが可能となる。
上記ユーザ端末は,上記学習装置にユーザおよび/またはユーザ端末を特定するユーザ特定情報を送信する添削要求部をさらに備え,上記学習装置は,上記ユーザ特定情報を認証し,正規の利用であれば上記ユーザ端末に添削許可を発行する添削認証部をさらに備え,上記添削部は,上記添削許可が得られた場合のみ用紙の添削を行うとしても良い。
かかる構成により,課金等によってライセンスを与えたユーザもしくはユーザ端末のみにおいて,当該用紙書き込み学習システムの添削機能を利用することができ,他の不正なユーザによる添削機能の利用を排除することが可能となる。
上記ユーザ端末は,上記学習装置にユーザ特定情報を送信するライセンス要求部をさらに備え,上記学習装置は,上記ユーザ特定情報を認証し,正規の利用であれば上記ユーザ端末にライセンス情報を発行するライセンス認証部をさらに備え,上記画像生成部は,さらに上記ライセンス情報も電子透かしとして付与した画像を生成し,上記透かし抽出部は,読み取った画像の電子透かしから上記ライセンス情報も抽出し,上記添削要求部は,上記学習装置に上記ライセンス情報も送信し,上記添削認証部は,上記ライセンス情報も認証するとしても良い。
かかる構成により,不正なユーザによる当該用紙書き込み学習システムの利用を電子透かし用紙の出力時から制限することが可能となる。
上記ライセンス認証部は,さらに上記ライセンス情報に応じた電子署名も発行し,上記画像生成部は,さらに上記電子署名も電子透かしとして付与した画像を生成し,上記透かし抽出部は,読み取った画像の電子透かしから上記電子署名も抽出し,上記添削要求部は,上記学習装置に上記電子署名も送信し,上記添削認証部は,上記電子署名も認証するとしても良い。
かかる構成では,電子署名を電子透かしとして含んだ正規の課題でなければ添削されないので,成りすましによる不正な画像の提供を防止することが可能となる。
上記学習装置は,ユーザにおける該学習システムの利用回数に応じて課金する課金部をさらに備えるとしても良い。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,学習する課題を特定する課題特定情報を記憶する課題情報記憶部と;上記課題特定情報を電子透かしとして付与した透かし画像を生成する画像生成部と;上記生成された透かし画像を出力する画像出力部と;を備えることを特徴とする,画像出力装置が提供される。
この画像出力装置は,課題特定情報が埋め込まれた透かし画像を提供する装置である。かかる画像出力装置によって出力された用紙は,後述する添削装置によって読み込まれ,識別番号を入力するなどの特別な処理を行うことなく課題が特定される。
他にも用紙書き込み学習システムと同様の構成要素が提供される。上記画像出力装置は,ユーザおよび/またはユーザ端末を特定するユーザ特定情報を含む登録情報に基づいて,ライセンス情報を発行するライセンス発行部と;上記ライセンス発行部が発行したライセンス情報を含むデータを該画像出力装置の秘密鍵で暗号化し,電子署名を発行する電子署名発行部と;をさらに備え得る。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,学習する課題を特定する課題特定情報を電子透かしとして埋め込んだ透かし画像が付与され,さらにユーザが書き込みした用紙を読み取る用紙読み取り部と;読み取った画像の電子透かしから上記課題特定情報を抽出する透かし抽出部と;上記透かし抽出部が抽出した上記課題特定情報,および,該添削装置に記憶された,上記課題の添削のための手本とする画像を含む添削情報に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行う添削部と;上記添削の結果を出力する添削結果出力部と;を備えることを特徴とする,添削装置が提供される。
上述の画像出力装置で出力され,ユーザが書き込んだ後の用紙を,上記用紙読み取り部で読み込むだけで,識別番号を入力するなどの特別な処理を行うことなく課題を特定することができる。従って,特定された課題と添削情報が対応付けられ,煩わしい操作を行うことなく添削が行われる。
他にも用紙書き込み学習システムと同様の構成要素が提供される。また,上記透かし抽出部は,ユーザおよび/またはユーザ端末を特定するユーザ特定情報を含む登録情報に基づいたライセンス情報,および,上記ライセンス情報に基づいて特定の秘密鍵で暗号化された電子署名も,読み取った画像の電子透かしから抽出することができ,上記添削装置は,上記透かし抽出部が抽出した上記電子署名により,読み込まれた電子透かし用紙が,正規に発行されたものか否かを判断する電子署名検証部と;上記透かし抽出部が抽出したライセンス情報と,ユーザおよび/または該添削装置とを比較し,上記ライセンス情報に基づく正規の利用であるか否かを判断するライセンス検証部と;をさらに備え得る。
上記学習装置,ユーザ端末,画像出力装置,添削装置は,サーバ,パーソナルコンピュータ,PDA(Personal Digital Assistant),携帯電話等の電子機器であるとしても良い。また,上記学習装置,ユーザ端末,画像出力装置,添削装置として機能するコンピュータプログラムおよびそれを記憶した記憶媒体も提供される。
さらに,学習する課題を特定する課題特定情報と;上記課題の添削のための手本とする画像を含む添削情報と;該印刷媒体上の位置関係を示した印刷媒体情報と;を電子透かしとして付与した透かし画像が印刷された印刷媒体も提供される。かかる上記印刷媒体は,用紙,金属,繊維,プラスチックから選択され,印刷面に重ねて書き込みができる媒体であるとしても良い。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,学習する課題を特定する課題特定情報を電子透かしとして付与した透かし画像を生成する画像生成工程と;上記生成された透かし画像を出力する画像出力工程と;上記透かし画像が付与され,さらにユーザが書き込みした用紙を読み取る用紙読み取り工程と;読み取った画像の電子透かしから上記課題特定情報を抽出する透かし抽出工程と;上記透かし抽出工程で抽出された上記課題特定情報,および,学習する課題の添削のための手本とする画像を含む添削情報に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行う添削工程と;上記添削の結果を出力する添削結果出力工程と;を含むことを特徴とする,用紙書き込み学習方法も提供される。
以上説明したように本発明によれば,ユーザは,実際の用紙を使った自己学習を行うことが可能となる。また,その書き込んだ用紙の筆跡を電子化し,その課題を自動的に特定することができる。さらに,その筆跡データと課題とに基づいて自動的に添削がなされ,煩わしい操作を行うことなく自己学習の習得結果を得ることができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
自己が所有するパーソナルコンピュータ等を利用して,習字や絵画などの自己学習を行う場合,ユーザは,実際の用紙に,実際の筆記具を使って画像,例えば,習字であれば文字を書き込み,それをスキャナ等で電子データ化することが考えられる。かかるユーザが書いた画像を添削する場合,先ず,手本とする画像を探さなければならない。そのためにユーザは,スキャナに画像が読み込まれる際に識別番号等を入力する必要が生じる。これは,ユーザが行った課題と,かかる課題における手本とが関連付けられていないことに起因する。
また,スキャニングにおけるズレ,スキャナの特性,もしくは,用紙のしわ等によって,スキャニングされた画像が実際に用紙に書き込まれた画像と相違する状態が起こり得る。このような場合,手本となる画像と比較したとしても満足のいく添削は行われない。また,正確な添削を行うため,読み込まれた画像を手動で補正することもできるが,補正を行う上での基準とすべき情報が無いため,非常に難しい処理が必要となる。
本実施形態の特徴は,第1に,上記の用紙に,課題を特定するための情報を電子透かしとして予め埋め込んでおき,ユーザが書き込んだ後の用紙を読み込んだ後,用紙に埋め込まれた上記の情報を参照して課題を特定することにある。これにより,特定された課題と添削情報が対応付けられ,煩わしい操作を行うことなく添削が行われる。第2に,用紙内の位置関係を示した用紙情報も電子透かしとして埋め込むことにより,ユーザが書き込んだ画像と用紙情報との位置関係から,ユーザが書き込んだ画像の状態を復元することにある。これにより,添削において,ユーザが書き込んだそのままの画像と手本を比較することが可能となる。第3に,添削に必要な添削情報も電子透かしとして埋め込むことで,上記添削情報を他の手段により別途準備しないで済むことにある。
(電子透かし)
上記の特徴を備える用紙書き込み学習システムを説明する前に,本実施形態の基礎となる電子透かし技術について簡単に説明する。
例えば,特開2003−209676号公報「電子透かし埋め込み装置,電子透かし検出装置,電子透かし埋め込み方法,及び,電子透かし検出方法」に示されているように,該電子透かし技術は,任意のドットパターンを用紙に埋め込み,目視を目的とする物理的な情報以外に電子透かしとして情報を伝達する技術である。
また,電子透かし技術は,用紙に任意の情報を埋め込めるだけでなく,埋め込まれる小さな独自のパターン自体がそのパターン同士の位置関係または用紙に対する位置関係を示し,スキャナ等によって画像が読み取られた後の画像を補正するための基準として利用される。
図1は,電子透かしに埋め込む任意のパターンを説明するための説明図である。図1を参照すると,かかる電子透かしによる画像は,複数の小さなドットで構成されたN個のユニットパターンの集合として表される。この各ユニットパターンが0〜N−1の数値に対応し,例えば,ユニットパターン102は数値0を表し,ユニットパターン104は数値1を表す。上記ユニットパターンは,白黒やカラーで表すことができる。
図2は,電子透かしによって印刷された画像(用紙)を説明するための外観図である。図2の用紙全体を参照すると,上記電子透かしによる画像には,その役割に応じて,メイン領域110,属性情報領域112,境界情報領域114に分けることができる。メイン領域110は,情報を埋め込むための主たる領域である。属性情報領域112は,電子透かしを埋め込む領域の大きさやメイン領域110における情報の符号化方法など,メイン領域110に埋め込まれた情報を読み取るために必要な情報が格納されている。境界情報領域114は,予め定められた特定のユニットパターンが印刷されており,読み取り側はこの領域によって電子透かしの境界を識別することができる。
スキャナ等の読み取り側では,このようにして印刷された用紙(以下,単に電子透かし用紙という。)をスキャニングし,用紙中に埋め込まれた個々のユニットパターンを検出する。この検出は,テンプレートマッチングや,任意の方向性や形状に対するフィルタ特性を持つ2次元フィルタ(例えば2次元ガボールフィルタ)等を利用して行われる。
また,上記用紙に電子透かしを埋め込む際,上記境界情報領域114やメイン領域110の特定位置に,特定のユニットパターンを規則正しく配置する。これによって,用紙を読み取る側では,これら位置検出用のユニットパターンを抽出し,この位置情報に基づいて補正を行うことができる。従って,スキャニングしたデータに変位や回転によるズレまたはしわによる偏りがあったとしても,煩わしい手動による補正を行うことなく,元の画像を復元することができる。
尚,用紙書き込み学習システムにおいて,ユーザは,電子透かし用紙に筆等の筆記具で文字等を上書きする。このため,このユニットパターンの一部が例えば墨汁などで上書きされ,検知できなくなる可能性が生じる。そこでメイン領域110においては埋め込む情報を複数箇所に分散して配置したり,上記特開2003−209676号公報にあるように誤り耐性符号(パリティチェック符号,ハミング符号,BCH符号など)で埋め込んだりして,例え,ユニットパターンの一部が欠けていたとしても情報の復元が可能なように構成されている。
(第1の実施形態:用紙書き込み学習システム)
上記のような電子透かし技術を基本として,第1の実施形態による用紙書き込み学習システムを説明する。まず,上記用紙書き込み学習システムが単体のユーザ端末200で構成される場合を挙げる。また,以下の実施形態の説明においては,電子透かしの印刷対象である印刷媒体として用紙を挙げて説明するが,用紙に限定されるものではない。
図3は,本実施の形態にかかるユーザ端末200のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。図3に示すように,ユーザ端末200は,CPU202と,メモリ204と,入力部206と,印刷部208と,スキャナ210と,表示部212とを含んで構成される。
上記CPU202は,演算処理装置および制御装置として機能し,ユーザ端末200内の各部の処理を制御する。
上記メモリ204は,例えば,RAM,ROM,キャッシュメモリ,ハードディスクドライブ,フラッシュメモリ等などで構成されており,CPU202の処理に関する各種データや,ソフトウェアプログラム等を記憶する。メモリ204には,OS(Operation System)や,BIOS(Basic Input/OutputSystem)その他のドライバ等も格納されるとしても良い。また,メモリ204は,後述する情報記憶部や課題情報記憶部としても機能し得る。
上記入力部206は,例えば,マウス,キーボード,タッチパネル,ボタン,スイッチ,レバー等の操作手段と,入力信号を生成してCPU202に出力する入力制御回路等から構成されている。ユーザ端末200のユーザは,この入力部206を操作することにより,各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
上記印刷部208は,例えば,プリンタ等で構成され,印刷媒体としての用紙に画像を印刷することが可能である。本実施形態では,電子透かしが埋め込まれた画像や,ユーザが書き込んだ後の画像を添削した結果等を印刷することができる。従って,後述する画像出力部や添削結果出力部としても機能し得る。
上記スキャナ210は,用紙に描かれた白黒やカラーの画像をドット単位で読み取ることができる。電子透かしは,ドットが小さくその間隔も狭いので,スキャナ210には電子透かしに応じた細かい分解能が要求される。かかるスキャナ210は,後述する用紙読み取り部としても機能し得る。
上記表示部212は,例えば,CRTディスプレイ装置,液晶ディスプレイ(LCD)装置,ランプ等の表示装置や,スピーカ等の音声出力装置などで構成される。この表示部212は,スキャナ210で読み込んだ画像を直接表示することもでき,後述する添削結果出力部としても機能し得る。
このようなハードウェアを含むユーザ端末200は,具体的に以下に示す構成要素を有する。かかる構成要素は,上記CPU202によって実施され,モジュールの形で表されるとしても良い。
図4は,本実施の形態にかかるユーザ端末200の具体的構成を概略的に示すブロック図である。上記ユーザ端末200は,情報記憶部250と,画像生成部252と,画像出力部254と,用紙読み取り部256と,透かし抽出部258と,画像復元部260と,添削部262と,添削結果出力部264とを含んで構成される。
上記情報記憶部250は,学習する課題を例えば管理番号等によって特定する課題特定情報270と,印刷媒体としての用紙内の位置関係を示した用紙情報272と,該課題の添削のための手本とする画像,例えば正しい筆跡をベクトル表現した画像を含む添削情報274とを記憶する。上記用紙情報272は,用紙サイズ等の仕様を含むとしても良く,書き込まれた文字等の画像の位置を特定するための情報,例えば,用紙上の物理的位置を表すマーク(ドットや罫線)と,そのマークが本来あるべき位置(画像出力部254から出力された時点の位置)を特定する情報とで構成されるとしても良い。
上記課題特定情報270と添削情報274は,自動添削のために利用され,上記用紙情報272は,画像復元部260で画像を復元するために利用される。
上記画像生成部252は,課題特定情報270および用紙情報272を電子透かしとして付与した透かし画像を生成する。また,添削情報274も合わせて付与することも可能である。また,電子透かしと共に,添削情報274の手本とする画像自体を予め薄く印刷することもできる。ユーザは,このように印刷された手本をなぞることによって自己学習を行うとしても良い。
上記画像出力部254は,画像生成部252で生成された透かし画像を出力する。ここで,出力するとしたのは,単に透かし画像を用紙に印刷するのみでなく,透かし画像を電子データで出力し,別体の印刷機器で最終的な用紙に印刷することを含む意味である。
図5A,B,Cは,このように出力された用紙280の取り扱いを説明するための説明図である。図5A,B,Cの左側には,画像出力部254から出力された透かし画像が埋め込まれた用紙280(電子透かし用紙)が示され,右側には,学習する課題に応じて,ユーザが実際の筆記具でその用紙280に書き込んだ後の用紙が示されている。特に,図5Aは毛筆による習字の例を示し,図5B,Cはペン習字の例を示している。図5B,Cのようにユーザが書き込む前の用紙280には,罫線やマス目等の案内線を挿入することができる。
上記用紙読み取り部256は,上記用紙280にユーザ282が書き込んだ用紙を,スキャナや,デジタルカメラを含むカメラ等により読み取る。
上記透かし抽出部258は,読み取った画像の電子透かしから上記課題特定情報270および用紙情報272を抽出する。かかる課題特定情報270によってユーザ282が学習した課題が特定される。上記課題特定情報270は,情報記憶部250の添削情報274を参照するためのアクセス情報を含むとしても良い。上記画像生成部252が添削情報274も用紙に埋め込んでいる場合,併せて添削情報274も抽出する。
上記画像復元部260は,透かし抽出部258が抽出した用紙情報272に基づいて,ユーザが用紙に書き込んだ画像を復元する。用紙情報272が,書き込まれた文字等の画像の位置を特定するための情報,例えば,用紙上の物理的位置を表すマーク(ドットや罫線)と,そのマークが本来あるべき位置(画像出力部254から出力された時点の位置)を特定する情報(例えば,上記マークの座標)とで構成されている場合,画像復元部260は,物理的位置を示すマークとユーザが書き込んだ文字との位置関係を取得し,マークと共にユーザの文字を元の位置に復元する。
上記透かし画像が付与され,さらにユーザが書き込みした用紙は,用紙読み取り部256によって読み取られる。しかし,その画像は,縦方向や横方向にずれたり,斜めに傾いたりすることもあり,また,用紙のしわなどによってもその画像を正確に取り込むことができなくなる。従って,上記のような画像復元部260による画像の復元が必要となる。かかるユーザが書き込んだ画像の状態を復元する構成により,正確な画像を対象として添削を行うことができる。
上記添削部262は,透かし抽出部258が抽出した課題特定情報270,および,情報記憶部250の添削情報274に基づいて,当該ユーザが書き込んだ用紙における画像の添削を行う。また,上記画像生成部252が添削情報274も用紙に埋め込んでいる場合,当該添削情報274は,透かし抽出部258が抽出した添削情報274を利用しても良いし,情報記憶部250に記憶されている添削情報274を利用しても良い。
この添削部262は,ユーザ282が書き込みした用紙に,添削情報274に含まれる手本とする画像を重ねることによって添削するとしても良いし,ユーザ282が書き込みした画像と,添削情報274に含まれる手本とする画像との重なる部分の割合や一致度に従って添削するとしても良い。上記手本とする画像を重ねる場合,ユーザが書き込んだ画像と色または濃度の異なる画像,例えば,朱色の画像を重ねることもできる。
上記添削結果出力部264は,添削部262によって添削された結果を出力する。かかる出力は,画面による表示やプリンタによる印刷等様々な手段で行うことができる。
また,上記ユーザ端末200として機能せしめるプログラムも提供される。
(第2の実施形態:用紙書き込み学習方法)
上記のような用紙書き込み学習システムを実現する用紙書き込み学習方法を以下で説明する。
図6は,本実施形態における用紙書き込み学習方法の流れを示したフローチャートである。先ず,ユーザは,ユーザ端末200において学習する課題を選択し,課題特定情報270や,添削情報274等の課題データを取得する(S300)。このように取得された課題特定情報270および用紙情報272を電子透かしとして付与した透かし画像を生成し(S302),生成された透かし画像をプリンタ等により出力する(S304)。かかる画像生成工程(S302)では,必要に応じて罫線や桝目などを画像に追加することもできる。
ユーザは,課題に応じて,出力された用紙に書き込みを行う。その後,ユーザが書き込んだ後の用紙をユーザ端末200が読み取り(S306),読み取った画像におけるユーザが書き込んだ文字,および,読み取った画像の電子透かしから上記課題特定情報270や用紙情報272を抽出する(S308)。かかる課題特定情報270によって,識別番号を入力するなどの特別な処理を行うことなく課題を特定することができる。
続いて,透かし抽出工程(S308)で抽出された上記用紙情報272に基づいて,ユーザが用紙に書き込んだ画像を復元する(S310)。これは,電子透かし画像中の各ユニットパターンを基準にして画像の歪みを補正し,罫線など用紙に元々あった部分を除いてユーザが書いた部分のみを抽出することで実施される。具体的には上述の特開2003−209676号公報に記載された抽出方法を参照する。次に,上記透かし抽出工程(S308)で抽出された上記課題特定情報270,および,添削情報274に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行う(S312)。その後,かかる添削の結果が出力される(S314)。
また,画像生成工程(S302)において,課題特定情報270と共に添削情報274も電子透かしとして付与した画像を生成するとしても良く,その場合,添削工程(S312)では,透かし抽出工程で抽出された,課題特定情報270および添削情報274に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行うとすることができる。
第1の実施形態や第2の実施形態の実施により,ユーザが用紙をスキャナで読み込むといった行為のみで,ユーザ端末200側では入力された用紙に対応する課題を識別できる。また電子透かし用紙を利用することで,紙全面に渡ってユーザが書き込んだ画像の正確な位置を検出することができるので,紙の傾きや紙しわなどの用紙の状態や,使用するスキャナ特性によってスキャン画像が変化する場合があったとしても,ユーザが描いた画像を正確に再現することができる。
(第3の実施形態:用紙書き込み学習システム)
第1の実施形態では,用紙書き込み学習システムを単体のユーザ端末200を挙げて説明した。この用紙書き込み学習システムは,その構成要素としての各部が複数の装置に分散して機能しうるとしても良い。本実施形態では,用紙書き込み学習システムを,学習する課題を提供する学習装置360と,ユーザ端末200とに分離し,各々の装置で必要な構成要素を表している。
図7は,本実施の形態にかかる用紙書き込み学習システムの構成を概略的に示すブロック図である。上記用紙書き込み学習システムは,通信網350を介して,学習装置360と,複数のユーザ端末200とが接続される。上記学習装置360は,学習装置通信部362と,情報記憶部250とを含んで構成され,上記ユーザ端末200は,ユーザ通信部364と,画像生成部252と,画像出力部254と,用紙読み取り部256と,透かし抽出部258と,画像復元部260と,添削部262と,添削結果出力部264とを含んで構成される。
第1の実施形態において既に述べた構成要素は,第3の実施形態の構成要素と実質的に機能が同一なので重複説明を省略し,ここでは,構成が相違する学習装置通信部362と,ユーザ通信部364とを説明する。
上記学習装置通信部362は,インターネット等の通信網350に接続され,同様に通信網350に接続される機器と情報の交換を行うことができる。本実施形態においては,上記ユーザ通信部364と通信を行うことが可能であり,ユーザ端末200の要求に応じて課題特定情報270,用紙情報272,添削情報274等を配信する。
上述の用紙書き込み学習システムでは,学習装置360に情報記憶部250が,ユーザ端末200に画像生成部252,画像出力部254,用紙読み取り部256,透かし抽出部258,画像復元部260,添削部262,添削結果出力部264が設けられているが,かかる各部は,両装置のどちらか一方に設けられれば良く,上記の配置に限られるものではない。例えば,学習装置360は,少なくとも情報記憶部250を備えるとしても良く,ユーザ端末200は,少なくとも画像出力部254,用紙読み取り部256および添削結果出力部264を備えるとしても良い。この場合,学習装置360が,画像生成部252,画像復元部260,添削部262を備えることもできる。
ここで,課題特定情報270は,学習装置360の添削情報274を参照するためのアクセス情報(URL等)を含むとしても良く,このような構成により,添削情報274をより容易に参照することが可能となる。
また,学習装置360は,特定ユーザの該学習システムの利用履歴および/または添削に関する情報によりユーザの学習レベルを導出し,ユーザの自己学習の進捗状況を把握するとしても良く,総合的な学習レベルの評価をユーザに提供することが可能となる。
また,上記ユーザ端末200や学習装置360として機能せしめるプログラムも提供される。
また,上記のような用紙書き込み学習システムを実現する用紙書き込み学習方法を以下で説明する。
図8は,本実施形態における用紙書き込み学習方法の流れを示したフローチャートである。かかる用紙書き込み学習方法におけるユーザ端末200の動作は,第2の実施形態において既に述べているので,相違する工程のみ説明する。
ユーザは,ユーザ端末200が学習装置360と通信を行うことができる状態で,学習装置360に対して学習する課題を要求し(S300),学習装置360は,それに応じて,課題特定情報270等の課題データを提供する(S380)。提供された課題データは,画像生成工程(S302)で利用される。
また,透かし抽出工程(S308)で抽出された課題特定情報270に基づいて,ユーザが学習した課題を特定すると,ユーザ端末200は,その課題の添削に必要な情報を要求し(S308),学習装置360は,それに応じて,添削情報270等の課題データを提供する(S382)。提供された課題データは,添削工程(S312)で利用される。
このような第3の実施形態の用紙書き込み学習システムおよび方法により,複数の課題を学習装置360で一元管理することが可能となり,課題の追加・削除・差し替えも容易に行うことができる。また,課題データをユーザ側で保持する必要がないため,メモリ等の記憶部を有効に活用することができる。
(第4の実施形態:用紙書き込み学習システム)
第3の実施形態では,用紙書き込み学習システムを学習装置360とユーザ端末200とが通信網350を介して接続される例を挙げて説明した。このような通信網350を介した通信の場合,そのセキュリティや,ユーザが正規のユーザであるかどうかが問題になる。そこで,そのような問題から当該用紙書き込み学習システムを保護するシステムを以下で説明する。
図9は,本実施の形態にかかる用紙書き込み学習システムの構成を概略的に示すブロック図である。上記学習装置360は,学習装置通信部362と,情報記憶部250と,添削認証部400と,ライセンス認証部404と,課金部408とを含んで構成され,上記ユーザ端末200は,ユーザ通信部364と,画像生成部252と,画像出力部254と,用紙読み取り部256と,透かし抽出部258と,画像復元部260と,添削部262と,添削結果出力部264と,添削要求部402と,ライセンス要求部406とを含んで構成される。
第3の実施形態において既に述べた構成要素は,第4の実施形態の構成要素と実質的に機能が同一なので重複説明を省略し,ここでは,特に,構成が相違する添削認証部400と,添削要求部402と,ライセンス認証部404と,ライセンス要求部406と,課金部408とを説明する。
上記添削認証部400は,ユーザ端末200に設けられ,学習装置360にユーザおよび/またはユーザ端末200を特定するユーザ特定情報を送信する。
上記添削要求部402は,学習装置360に設けられ,ユーザ端末200から送信されたユーザ特定情報を認証する。即ち,送信されたユーザ特定情報と,学習装置360に登録されたユーザおよび/またはユーザ端末200を特定するユーザ特定情報を含む登録情報とを比較して,同ユーザおよび/または同ユーザ端末200による利用かどうかが判断され,正規の利用が確認された場合ユーザ端末200に添削許可を発行する。このとき,添削部262は,学習装置360から添削許可が得られた場合のみ用紙の添削を行うとしても良い。ここで,上記ユーザ特定情報を含む登録情報は,課題を管理する情報や学習装置360が発行するライセンス情報等と共に所定のデータベースで管理されるとしても良く,情報記憶部250に記憶されるとしても良い。ユーザは,電子透かし用紙の利用を試みた場合,このようなデータベースにユーザ特定情報を登録する。
このように,課金等によってライセンスを与えたユーザもしくはユーザ端末のみにおいて,当該用紙書き込み学習システムの添削機能を利用することができ,他の不正なユーザによる添削機能の利用を排除することが可能となる。
上記ライセンス要求部406は,ユーザ端末200に設けられ,学習装置360にユーザおよび/またはユーザ端末200を特定するユーザ特定情報を送信する。また,このとき,ユーザが選択した課題を特定する情報も同様に送信されるとしても良い。
上記ライセンス認証部404は,学習装置360に設けられ,ユーザ端末200から送信されたユーザ特定情報を認証する。即ち,送信されたユーザ特定情報と,学習装置360に登録されたユーザおよび/またはユーザ端末200を特定するユーザ特定情報を含む登録情報とを比較して,同ユーザおよび/または同ユーザ端末200による利用かどうかが判断され,正規の利用が確認された場合ユーザ端末200にライセンス情報を発行する。このライセンス情報は,印刷される用紙毎に個別の識別子が付与されるとしても良い。
このとき,画像生成部252は,さらに学習装置360から提供されたライセンス情報も電子透かしとして付与した画像を生成し,透かし抽出部258は,読み取った画像の電子透かしからこのライセンス情報も抽出し,添削要求部402は,学習装置360にライセンス情報も送信し,添削認証部400は,ライセンス情報も含めて,今回読み込まれた用紙が正しいユーザ,ユーザ端末および課題に使用されているかを認証する。従って,添削部262は,学習装置360から添削許可が得られた場合のみ用紙の添削を行うとしても良い。
上記の構成では,当該用紙書き込み学習システムで利用できるユーザや端末を,課金等によりライセンスを与えたユーザおよびユーザ端末のみに限定することができ,他の端末からの不正なアクセスを排除することができる。
また,ライセンス認証部404は,さらにライセンス情報に応じて,学習装置360の秘密鍵で生成された電子署名も発行し,画像生成部252は,さらに電子署名も電子透かしとして付与した画像を生成し,透かし抽出部258は,読み取った画像の電子透かしから電子署名も抽出し,添削要求部402は,学習装置360に電子署名も送信し,添削認証部400は,電子署名も認証するとしても良い。上記電子署名のアルゴリズムは公知技術であるRSAやDSAなどを用いるとしても良い。またライセンス情報に対して共通の秘密パスワードで署名作成,検証をするHMACなどの暗号技術を用いても良い。
かかる構成では,電子署名を電子透かしとして含んだ正規の課題でなければ添削されないので,成りすましによる不正な画像の提供を防止することが可能となる。
上記課金部408は,ユーザが該学習システムを利用するとき,その利用回数や課題の印刷回数に応じて従量制の課金を行う。このとき,上記ユーザは特定されており,そのユーザが当該用紙書き込み学習システムを利用する度にかかる利用情報が更新される。
また,上記ユーザ端末200や学習装置360として機能せしめるプログラムも提供される。
また,上記のような用紙書き込み学習システムを実現する用紙書き込み学習方法を以下で説明する。
図10は,本実施形態における用紙書き込み学習方法の流れを示したフローチャートである。先ず,ユーザは,当該用紙書き込み学習方法を利用するため,ライセンスを与えられた本人であることの認証行為を行う(S450)。具体的には,ユーザ端末200がユーザにユーザIDやパスワードを要求し,その値によってユーザを特定する。また,例えば,ユーザ端末200のMACアドレスやハードウェア構成等の値を組み合わせ,SHA−1等のハッシュ値に変換したユニークな値を導出してユーザ端末200を特定する。また,ユーザやユーザ端末200を特定する方法は様々な公知技術を利用することができ,上記の方法には限られない。
続いて,ユーザ端末200において学習する課題を選択し,その課題を特定する情報,例えば,課題番号と,ユーザ特定情報とを学習装置360に送信し,その課題の課題特定情報270や,添削情報274を含んだライセンス情報付きの課題データの送信を要求する(S452)。学習装置360では,データベースに保持されているユーザの登録情報に基づいて,ユーザ特定情報を認証し(S460),ユーザの認証が完了するとライセンス情報を生成し(S462),また,上記ライセンス情報等,用紙に埋め込む情報に対する電子署名も生成する(S464)。学習装置360は,このようなライセンス情報付きの課題データをユーザ端末200に送信する(S466)。
ユーザ端末200は,このように取得された課題特定情報270,用紙情報272,ライセンス情報および電子署名を電子透かしとして付与した透かし画像を生成し(S470),生成された透かし画像をプリンタ等により出力する(S472)。かかる画像生成工程(S470)では,必要に応じて罫線や桝目などを画像に追加することもできる。
ユーザは,課題に応じて出力された用紙に書き込みを行う。その後,ユーザが書き込んだ後の用紙をユーザ端末200が読み取り(S474),読み取った画像におけるユーザが書き込んだ文字,および読み取った画像の電子透かしから上記課題特定情報,用紙情報,ライセンス情報および電子署名を抽出する(S476)。かかる課題特定情報によって,識別番号を入力するなどの特別な処理を行うことなく課題を特定することができる。
続いて,再度,ユーザIDやパスワードによってユーザを特定し,また,ユーザ端末200も特定する(S478)。ユーザ端末200は,かかるユーザ特定情報,および透かし抽出工程(S476)で抽出された課題特定情報,ライセンス情報,電子署名を学習装置360に送信して,添削許可の要求を行う(S480)。
学習装置360は,先ず,ユーザ端末200から取得した情報のうち電子署名が電子署名生成工程(S464)で生成されたものであるかどうかの認証を行い,かかる用紙が改ざんされたものであるかどうかを検証する(S482)。続いてユーザ特定情報の認証(S484),ライセンス情報の認証を行い(S486),ライセンスを与えたユーザもしくはユーザ端末200による利用であるか否かが検証され,正規の利用であることが確認された場合,ユーザ端末200に対して添削許可を発行する(S488)。ここで利用の回数等を記憶し,利用ごとの従量制課金を行うとしても良い。
ユーザ端末200は,添削許可を取得できなかった場合,以後の処理を行うことができない。一方,添削許可を得た場合は,以下の処理が継続される。
ユーザ端末200は,透かし抽出工程(S476)で抽出された上記用紙情報に基づいて,ユーザが用紙に書き込んだ画像を復元する(S490)。これは,電子透かし画像中の各ユニットパターンを基準にして画像の歪みを補正し,罫線など用紙に元々あった部分を除いてユーザが書いた部分のみを抽出することで実施される。次に,上記透かし抽出工程(S476)で抽出された上記課題特定情報,および,添削情報に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行う(S492)。その後,かかる添削の結果が出力される(S494)。
また,画像生成工程(S470)において,添削情報274も電子透かしとして付与した画像を生成するとしても良く,その場合,添削工程(S492)では,透かし抽出工程で抽出された,課題特定情報270および添削情報274に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行うことができる。
上記では,ユーザ特定情報としてユーザとユーザ端末の両情報を利用しているが,1人のユーザが複数のユーザ端末を利用する場合や1つのユーザ端末において複数のユーザが利用する場合は,ユーザ特定情報は,どちらか一方を特定すれば良い。
第4の実施形態の実施により,ライセンスのないユーザおよびユーザ端末からの不正利用を防止することができる。また,学習装置360から提供されるライセンス情報は学習装置360の電子署名等の暗号技術によって保護されているので,ライセンス情報の偽造も併せて防止することができる。また学習装置360は,特定ユーザの該学習システムの利用履歴および/または添削に関する情報によりユーザの学習レベルを導出し,ユーザの自己学習の進捗状況を把握することも可能である。
(第5の実施形態:用紙書き込み学習システム)
第3の実施形態では,当該用紙書き込み学習システムを学習装置360と,ユーザ端末200とによって説明した。本実施形態では,オフラインで形成される画像出力装置510と添削装置520とで構成される用紙書き込み学習システムを詳細に説明する。本実施形態の画像出力装置510と添削装置520とはオフラインである代わりに,添削に必要とされる情報の全てが電子透かし用紙に埋め込まれる。
本実施形態では,画像出力装置510や添削装置520がネットワークに接続される必要もなく,両装置間のアクセスも不要なので,例えば,ユーザ側の端末である添削装置520がインターネット等の通信網に接続できないとしても,自己学習できる環境を構築することが可能となる。かかる実施形態は,当該用紙書き込み学習システムを提供する側が,配信の形で本サービスを提供する代わりに,用紙そのものを配布することを目的としている。従って,画像出力装置510で複数印刷された電子透かし用紙は,複数のユーザの複数の添削装置520で利用される。
図11は,本実施の形態にかかる用紙書き込み学習システムの構成を概略的に示すブロック図である。上記用紙書き込み学習システムは,画像出力装置510と添削装置520とで構成され,画像出力装置510は,課題情報記憶部522と,画像生成部252と,画像出力部254とを含んで構成され,添削装置520は,用紙読み取り部256と,透かし抽出部258と,画像復元部260と,添削部262と,添削結果出力部264とを含んで構成される。上記課題情報記憶部522は,第3の実施形態における情報記憶部250と機能が同一であり,他の構成は,第3の実施形態において既に述べた構成要素と実質的に機能が同一なので重複説明を省略する。
本実施形態と第3の実施例と異なる点は,画像出力装置510が電子透かし用紙を予め印刷しているところにある。画像生成部252が電子透かしとして埋め込む情報は,課題特定情報270,用紙情報272,添削情報274を含む。また,電子透かしと共に添削情報274の手本とする画像を予め薄く印刷することもできる。埋め込む情報の容量が大きい場合は,任意の可逆圧縮データ技術で圧縮することもできる。
また,上記画像出力装置510や添削装置520として機能せしめるプログラムも提供される。
上記のような用紙書き込み学習システムを実現する用紙書き込み学習方法を以下で説明する。
図12は,本実施形態における用紙書き込み学習方法の流れを示したフローチャートである。先ず,当該システムを提供する提供者は,画像出力装置510において学習する課題を特定し,課題特定情報270,用紙情報272,添削情報274を取得する(S550)。このように取得された課題特定情報270,用紙情報272,および添削情報274を電子透かしとして付与した透かし画像を生成し(S552),生成された透かし画像をプリンタ等により出力する(S554)。かかる画像生成工程(S552)では,必要に応じて罫線や桝目などを画像に追加することもできる。このように出力された電子透かし用紙は,本システムを利用するユーザに用紙ベースで配布される。
ユーザは,上記の用紙に課題に応じて書き込みを行う。その後,ユーザが書き込んだ後の用紙を添削装置520が読み取り(S556),読み取った画像におけるユーザが書き込んだ文字,および読み取った画像の電子透かしから上記課題特定情報270,用紙情報272や添削情報274を抽出する(S558)。かかる課題特定情報270によって,識別番号を入力するなどの特別な処理を行うことなく課題を特定することができる。
続いて,透かし抽出工程(S558)で抽出された上記用紙情報272に基づいて,ユーザが用紙に書き込んだ画像を復元する(S560)。これは,電子透かし画像中の各ユニットパターンを基準にして画像の歪みを補正し,罫線など用紙に元々あった部分を除いてユーザが書いた部分のみを抽出することで実施される。具体的には上述の特開2003−209676号公報に記載された抽出方法を参照する。次に,上記透かし抽出工程(S558)で抽出された課題特定情報270と添削情報274に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行う(S562)。その後,かかる添削の結果が出力される(S564)。
第5の実施形態では,添削の際,特別にデータベースを参照する必要がなくなり,添削装置520において,課題特定情報270,用紙情報272,添削情報274等のデータを保持しなくとも用紙ベースの自己学習を行うことが可能となる。ただし,本実施形態は,かかる画像出力装置510や添削装置520を通信網に接続することを排除するものではなく,本機能を利用するに当たって通信網への接続が必要ないことを表している。従って,画像出力装置510や添削装置520が通信網と接続されるとしても良い。また,第3の実施形態と合わせて,課題情報記憶部522の部分のみ通信網を介した別体の装置で実現することも可能である。
(第6の実施形態:用紙書き込み学習システム)
本実施形態においては,第5の実施形態において説明された画像出力装置510や添削装置520に,改ざんや不正利用の防止が可能な構成を追加している。
図13は,本実施の形態にかかる用紙書き込み学習システムの構成を概略的に示すブロック図である。上記画像出力装置510は,課題情報記憶部522と,ライセンス発行部600と,電子署名発行部602と,画像生成部252と,画像出力部254とを含んで構成され,上記添削装置520は,用紙読み取り部256と,透かし抽出部258と,電子署名検証部604と,ライセンス検証部606と,画像復元部260と,添削部262と,添削結果出力部264とを含んで構成される。
第5の実施形態において既に述べた構成要素は,第6の実施形態の構成要素と実質的に機能が同一なので重複説明を省略し,ここでは,特に,構成が相違するライセンス発行部600と,電子署名発行部602と,電子署名検証部604と,ライセンス検証部606とを説明する。
上記ライセンス発行部600は,ユーザや添削装置520を特定したユーザ特定情報を含む登録情報に基づいて,ライセンス情報を発行する。このライセンス情報は,印刷される用紙毎に個別の識別子が付与されるとしても良い。
上記電子署名発行部602は,上記ライセンス情報に応じて,画像出力装置510の秘密鍵で生成された電子署名を発行する。この電子署名のアルゴリズムは公知技術であるRSAやDSAなどを用いることができる。本実施形態においては,電子署名の検証がユーザ側の添削装置520で実施されるため,第4の実施形態で説明したHMACのような共通鍵を用いた署名は適切ではない。
上記電子署名検証部604は,透かし抽出部258が抽出した電子署名により,読み込まれた電子透かし用紙が,正規に画像出力装置510から出力されたものであるかどうかが判断される。この検証に必要な画像出力装置510の公開鍵証明書は,予め端末に保管されるか,検証の際に外部のLDAPサーバやHTTPサーバから取得するとしても良い。添削部262は,かかる用紙が正規な用紙であると判断された場合のみ用紙の添削を行うことができる。これにより,上記電子署名発行部602において発行された電子署名を電子透かしとして含んだ正規の課題でなければ添削されないので,成りすましによる不正な画像の提供を防止することが可能となる。
上記ライセンス検証部606は,透かし抽出部258が抽出したライセンス情報と,ユーザおよび/または添削装置520とを比較し,同ユーザおよび/または同添削装置520による利用が確認された場合,正規の利用であると判断する。添削部262は,かかる用紙が正規なユーザおよび/または添削装置520であると判断された場合のみ用紙の添削を行うとしても良い。このようにして,当該用紙書き込み学習システムで利用できるユーザやユーザが利用する添削装置520を限定することができ,他のユーザや添削装置からの不正なアクセスを排除することができる。
また,上記画像出力装置510や添削装置520として機能せしめるプログラムも提供される。
また,上記のような用紙書き込み学習システムを実現する用紙書き込み学習方法を以下で説明する。
図14は,本実施形態における用紙書き込み学習方法の流れを示したフローチャートである。先ず,当該システムを提供する提供者は,画像出力装置510において学習する課題を特定し,課題特定情報270,用紙情報272,添削情報274を取得する(S650)。また,ライセンスされたユーザもしくは添削装置520でのみ当該システムを利用してもらうため,ユーザや添削装置520を特定したユーザ特定情報を含む登録情報に基づいて,ライセンス情報を生成する(S652)。そして,上記ライセンス情報に応じて,画像出力装置510の秘密鍵を用いた電子署名も生成する(S654)。
続いて,このように取得された課題特定情報270,用紙情報272,添削情報274,ライセンス情報および電子署名を電子透かしとして付与した透かし画像を生成し(S656),生成された透かし画像をプリンタ等により出力する(S658)。かかる画像生成工程(S656)では,必要に応じて罫線や桝目などを画像に追加することもできる。このように出力された電子透かし用紙は,本システムを利用するユーザに用紙ベースで配布される。
ユーザは,課題に応じて上記の用紙に書き込みを行う。その後,ユーザが書き込んだ後の用紙を添削装置520が読み取り(S670),読み取った画像におけるユーザが書き込んだ文字,および読み取った画像の電子透かしから上記課題特定情報270,用紙情報272,添削情報274,ライセンス情報および電子署名が抽出される(S672)。かかる課題特定情報270によって,識別番号を入力するなどの特別な処理を行うことなく課題を特定することができる。
続いて,添削装置520は,透かし抽出工程(S672)で抽出された電子署名に基づいて,当該電子透かし用紙が,正規に画像出力装置510から出力されたものであるかどうかを判断する(S674)。そして,ユーザにユーザIDやパスワードの入力を要求し(S676),かかるユーザIDやパスワードによってユーザを認証し,また,添削装置520自体も特定する(S678)。その後,透かし抽出工程(S672)で抽出されたライセンス情報が正規のライセンスに基づいて発行されたライセンス情報であるかどうかの認証を行い(S680),全ての認証条件を満足すると以後の工程が継続される。
次に,透かし抽出工程(S672)で抽出された用紙情報272に基づいて,ユーザが用紙に書き込んだ画像を復元する(S682)。これは,電子透かし画像中の各ユニットパターンを基準にして画像の歪みを補正し,罫線など用紙に元々あった部分を除いてユーザが書いた部分のみを抽出することで実施される。具体的には上述の特開2003−209676号公報に記載された抽出方法を参照する。そして,上記透かし抽出工程(S672)で抽出された上記課題特定情報270と添削情報274および正規の用紙であるかどうかの情報に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行う(S684)。その後,かかる添削の結果が出力される(S686)。
第6の実施形態の実施により,ライセンスのないユーザやユーザの添削装置520からの不正利用を防止することができる。また,画像出力装置510から提供されるライセンス情報は画像出力装置510の電子署名等の暗号技術によって保護されているので,ライセンス情報の偽造も併せて防止することができる。また画像出力装置510は,特定ユーザの該学習システムの利用履歴および/または添削に関する情報によりユーザの学習レベルを導出し,ユーザの自己学習の進捗状況を把握することができる。
また,上記第5および6の実施形態において画像出力装置を本システムの提供者側の装置,添削装置をユーザ側の装置として説明したが,その逆も成り立つ。さらに,両装置が提供者側に,もしくは,ユーザ側に設けられるとしても良い。この場合,両装置を一体の装置で構成することも可能である。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば,上記用紙書き込み学習システムで利用される電子透かし用紙に用いられるユニットパターンは,白黒やカラーで表すことが可能であり,部分的に色を変えることもできる。またユニットパターンの点の太さ(大きさ)を変えて濃淡差をつけるとしても良い。例えば,電子透かし用紙において,手本となる文字を予め印刷する場合に,ユニットパターンの色またはそのドットの大きさを他の領域と変えて表現する。
図15は,このような手本となる文字を予め出力した電子透かし用紙の外観図である。図15においては,文字が描かれている部分とその他の領域がユニットパターンのドットの大きさ(濃度)を変えて表示されている。ユニットパターンの色を変えることにより手本の文字を表示するとしても良い。従って,用紙全体に電子透かしが埋め込まれていることになり,電子透かしの付与領域を有効に活用できる。
また,上記の実施形態では,正しい筆跡の情報(手本)としてベクトル表現されたデータを例に挙げたが,かかるデータに限定されず,他の形式のデータでも良い。例えば画素単位で表現するラスターデータでも良く,更にこれらのデータを圧縮することもできる。
また,上記の実施形態では,習字や絵画等の文字や絵を描く技術習得を挙げて説明しているが,かかる目的に限定されず,配列された行と列毎に表示された数字に応じてマス目を塗りつぶし,イラストを完成する「イラスト・ロジック」や「お絵描きロジック」と呼ばれるロジックパズルの正解判定など,ユーザが用紙に記入し,それを検証するといった様々な用途に本実施形態を適用することができる。
また,上記の実施形態に加えてクライアント/サーバ間,例えば,学習装置360やユーザ端末200との通信において,ユーザのユーザIDやパスワードによる認証行為が行われるとしても良い。このとき,SSLやIP−secなどの暗号化通信を行っても良い。また,第4や第6の実施形態に置いては,ユーザIDやパスワードによってユーザの認証を行っているが,かかる場合に限定されず,例えば,指紋,虹彩などの生体認証や,ICカードを用いた個人認証などを利用するとしても良い。
さらに,上記の実施形態では,電子透かしを印刷する対象として用紙を利用しているが,勿論用紙以外の媒体も本発明の範囲に含まれる。例えば金属,繊維,プラスチックなどを利用するとしても良い。このような印刷媒体は,上述した学習する課題を特定する課題特定情報,上記課題の添削のための手本とする画像を含む添削情報,該印刷媒体上の位置関係を示した印刷媒体情報を電子透かしとして付与した透かし画像を印刷することが可能であり,印刷面に重ねて書き込みができる媒体である。また,ユーザおよび/またはユーザ端末を特定するユーザ特定情報を含む登録情報に基づいて生成されるライセンス情報や上記ライセンス情報を含むデータを該画像出力装置の秘密鍵で暗号化して生成される電子署名も電子透かしとして付与されるとしても良い。
なお,本明細書の用紙書き込み学習方法における各工程は,必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく,並列的あるいは個別に実行される処理(例えば,並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むとしても良い。
本発明は,用紙による自己学習を可能とする用紙書き込み学習システム,用紙書き込み学習方法,画像出力装置,添削装置,および印刷媒体に適用可能である。
電子透かしに埋め込む任意のパターンを説明するための説明図である。 電子透かしによって印刷された画像(用紙)を説明するための外観図である。 第1の実施形態におけるユーザ端末のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 第1の実施形態におけるユーザ端末の具体的構成を概略的に示すブロック図である。 画像出力部で出力された用紙の取り扱いを説明するための説明図である。 画像出力部で出力された用紙の取り扱いを説明するための説明図である。 画像出力部で出力された用紙の取り扱いを説明するための説明図である。 第2の実施形態における用紙書き込み学習方法の流れを示したフローチャートである。 第3の実施形態における用紙書き込み学習システムの構成を概略的に示すブロック図である。 第3の実施形態における用紙書き込み学習方法の流れを示したフローチャートである。 第4の実施形態における用紙書き込み学習システムの構成を概略的に示すブロック図である。 第4の実施形態における用紙書き込み学習方法の流れを示したフローチャートである。 第5の実施形態における用紙書き込み学習システムの構成を概略的に示すブロック図である。 第5の実施形態における用紙書き込み学習方法の流れを示したフローチャートである。 第6の実施形態における用紙書き込み学習システムの構成を概略的に示すブロック図である。 第6の実施形態における用紙書き込み学習方法の流れを示したフローチャートである。 手本となる文字を予め出力した電子透かし用紙の外観図である。
符号の説明
200 ユーザ端末
250 情報記憶部
252 画像生成部
254 画像出力部
256 用紙読み取り部
258 透かし抽出部
260 画像復元部
262 添削部
264 添削結果出力部
280 電子透かし用紙(印刷媒体)
360 学習装置
362 学習装置通信部
364 ユーザ通信部
400 添削認証部
402 添削要求部
404 ライセンス認証部
406 ライセンス要求部
522 課題情報記憶部
600 ライセンス発行部
602 電子署名発行部
604 電子署名検証部
606 ライセンス検証部

Claims (21)

  1. 学習する課題を特定する課題特定情報と,該課題の添削のための手本とする画像を含む添削情報とを記憶する情報記憶部と;
    前記課題特定情報を電子透かしとして付与した透かし画像を生成する画像生成部と;
    前記生成された透かし画像を出力する画像出力部と;
    前記透かし画像が付与され,さらにユーザが書き込みした用紙を読み取る用紙読み取り部と;
    読み取った画像の電子透かしから前記課題特定情報を抽出する透かし抽出部と;
    前記透かし抽出部が抽出した前記課題特定情報,および,前記情報記憶部の添削情報に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行う添削部と;
    前記添削の結果を出力する添削結果出力部と;
    を備えることを特徴とする,用紙書き込み学習システム。
  2. 前記情報記憶部は,用紙内の位置関係を示した用紙情報をさらに記憶し,
    前記画像生成部は,前記課題特定情報と共に前記用紙情報も電子透かしとして付与した画像を生成し,
    前記透かし抽出部は,読み取った画像の電子透かしから前記用紙情報も抽出し,
    前記透かし抽出部が抽出した前記用紙情報に基づいて,ユーザが用紙に書き込んだ画像を復元する画像復元部をさらに備えることを特徴とする,請求項1に記載の用紙書き込み学習システム。
  3. 前記画像生成部は,前記課題特定情報と共に前記添削情報も電子透かしとして付与した画像を生成し,
    前記透かし抽出部は,読み取った画像の電子透かしから前記添削情報も抽出し,
    前記添削部は,前記透かし抽出部が抽出した前記課題特定情報および添削情報に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行うことを特徴とする,請求項1に記載の用紙書き込み学習システム。
  4. 該用紙書き込み学習システムは,学習装置と,前記学習装置に通信網を介して接続されたユーザ端末を含んで構成され,
    前記学習装置は,少なくとも前記情報記憶部を備え,
    前記ユーザ端末は,少なくとも前記画像出力部,用紙読み取り部および添削結果出力部を備えることを特徴とする,請求項1に記載の用紙書き込み学習システム。
  5. 前記ユーザ端末は,前記学習装置にユーザおよび/またはユーザ端末を特定するユーザ特定情報を送信する添削要求部をさらに備え,
    前記学習装置は,前記ユーザ特定情報を認証し,正規の利用であれば前記ユーザ端末に添削許可を発行する添削認証部をさらに備え,
    前記添削部は,前記添削許可が得られた場合のみ用紙の添削を行うことを特徴とする,請求項4に記載の用紙書き込み学習システム。
  6. 前記ユーザ端末は,前記学習装置にユーザ特定情報を送信するライセンス要求部をさらに備え,
    前記学習装置は,前記ユーザ特定情報を認証し,正規の利用であれば前記ユーザ端末にライセンス情報を発行するライセンス認証部をさらに備え,
    前記画像生成部は,さらに前記ライセンス情報も電子透かしとして付与した画像を生成し,
    前記透かし抽出部は,読み取った画像の電子透かしから前記ライセンス情報も抽出し,
    前記添削要求部は,前記学習装置に前記ライセンス情報も送信し,
    前記添削認証部は,前記ライセンス情報も認証することを特徴とする,請求項5に記載の用紙書き込み学習システム。
  7. 前記ライセンス認証部は,さらに前記ライセンス情報に応じた電子署名も発行し,
    前記画像生成部は,さらに前記電子署名も電子透かしとして付与した画像を生成し,
    前記透かし抽出部は,読み取った画像の電子透かしから前記電子署名も抽出し,
    前記添削要求部は,前記学習装置に前記電子署名も送信し,
    前記添削認証部は,前記電子署名も認証することを特徴とする,請求項6に記載の用紙書き込み学習システム。
  8. 前記学習装置は,ユーザにおける該学習システムの利用回数に応じて課金する課金部をさらに備えることを特徴とする,請求項4に記載の用紙書き込み学習システム。
  9. 学習する課題を特定する課題特定情報を記憶する課題情報記憶部と;
    前記課題特定情報を電子透かしとして付与した透かし画像を生成する画像生成部と;
    前記生成された透かし画像を出力する画像出力部と;
    を備えることを特徴とする,画像出力装置。
  10. 前記課題情報記憶部は,用紙内の位置関係を示した用紙情報をさらに記憶し,
    前記画像生成部は,前記課題特定情報と共に前記用紙情報も電子透かしとして付与した画像を生成することを特徴とする,請求項9に記載の画像出力装置。
  11. 前記課題情報記憶部は,課題の添削のための手本とする画像を含む添削情報をさらに記憶し,
    前記画像生成部は,前記課題特定情報と共に前記添削情報も電子透かしとして付与した画像を生成することを特徴とする,請求項9に記載の画像出力装置。
  12. ユーザおよび/またはユーザ端末を特定するユーザ特定情報を含む登録情報に基づいて,ライセンス情報を発行するライセンス発行部と;
    前記ライセンス発行部が発行したライセンス情報を含むデータを該画像出力装置の秘密鍵で暗号化し,電子署名を発行する電子署名発行部と;
    をさらに備えることを特徴とする,請求項9に記載の画像出力装置。
  13. 学習する課題を特定する課題特定情報を電子透かしとして埋め込んだ透かし画像が付与され,さらにユーザが書き込みした用紙を読み取る用紙読み取り部と;
    読み取った画像の電子透かしから前記課題特定情報を抽出する透かし抽出部と;
    前記透かし抽出部が抽出した前記課題特定情報,および,該添削装置に記憶された,前記課題の添削のための手本とする画像を含む添削情報に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行う添削部と;
    前記添削の結果を出力する添削結果出力部と;
    を備えることを特徴とする,添削装置。
  14. 前記透かし抽出部は,読み取った画像の電子透かしから,用紙内の位置関係を示した用紙情報も抽出し,
    前記透かし抽出部が抽出した前記用紙情報に基づいて,ユーザが用紙に書き込んだ画像を復元する画像復元部をさらに備えることを特徴とする,請求項13に記載の添削装置。
  15. 前記透かし抽出部は,読み取った画像の電子透かしから前記添削情報も抽出し,
    前記添削部は,前記透かし抽出部が抽出した,前記課題特定情報および添削情報に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行うことを特徴とする,請求項13に記載の添削装置。
  16. 前記透かし抽出部は,ユーザおよび/またはユーザ端末を特定するユーザ特定情報を含む登録情報に基づいたライセンス情報,および,前記ライセンス情報に基づいて特定の秘密鍵で暗号化された電子署名も,読み取った画像の電子透かしから抽出し,
    前記透かし抽出部が抽出した前記電子署名により,読み込まれた電子透かし用紙が,正規に発行されたものか否かを判断する電子署名検証部と;
    前記透かし抽出部が抽出したライセンス情報と,ユーザおよび/または該添削装置とを比較し,前記ライセンス情報に基づく正規の利用であるか否かを判断するライセンス検証部と;
    をさらに備えることを特徴とする,請求項13に記載の添削装置。
  17. 学習する課題を特定する課題特定情報を電子透かしとして付与した透かし画像を生成する画像生成工程と;
    前記生成された透かし画像を出力する画像出力工程と;
    前記透かし画像が付与され,さらにユーザが書き込みした用紙を読み取る用紙読み取り工程と;
    読み取った画像の電子透かしから前記課題特定情報を抽出する透かし抽出工程と;
    前記透かし抽出工程で抽出された前記課題特定情報,および,学習する課題の添削のための手本とする画像を含む添削情報に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行う添削工程と;
    前記添削の結果を出力する添削結果出力工程と;
    を含むことを特徴とする,用紙書き込み学習方法。
  18. 前記画像生成工程では,前記課題特定情報と共に用紙内の位置関係を示した用紙情報も電子透かしとして付与した画像を生成し,
    前記透かし抽出工程では,読み取った画像の電子透かしから前記用紙情報も抽出し,
    前記用紙読み取り工程後に,前記透かし抽出工程で抽出された前記用紙情報に基づいて,ユーザが用紙に書き込んだ画像を復元する画像復元工程をさらに含むことを特徴とする,請求項17に記載の用紙書き込み学習方法。
  19. 前記画像生成工程では,前記課題特定情報と共に前記添削情報も電子透かしとして付与した画像を生成し,
    前記透かし抽出工程では,読み取った画像の電子透かしから前記添削情報も抽出し,
    前記添削工程は,前記透かし抽出工程で抽出された,前記課題特定情報および添削情報に基づいて,当該ユーザが書き込みした用紙の添削を行うことを特徴とする,請求項17に記載の用紙書き込み学習方法。
  20. 学習する課題を特定する課題特定情報と;
    前記課題の添削のための手本とする画像を含む添削情報と;
    該印刷媒体上の位置関係を示した印刷媒体情報と;
    を電子透かしとして付与した透かし画像が印刷された印刷媒体。
  21. 前記印刷媒体は,用紙,金属,繊維,プラスチックから選択され,印刷面に重ねて書き込みができる媒体であることを特徴とする,請求項20に記載の印刷媒体。
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