JP2006153212A - コモンレール式噴射システム用耐熱燃料ホース - Google Patents

コモンレール式噴射システム用耐熱燃料ホース Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性、低抽出性および耐サワー性に優れるコモンレール式噴射システム用耐熱燃料ホースを提供する。
【解決手段】少なくとも1つの構成層を備えたコモンレール式噴射システム用耐熱燃料ホースであって、その最内層1が、下記の(A)〜(C)を必須成分とし、その(A)成分100重量部に対する(B)成分の割合が、40重量部より多く100重量部以下の範囲に設定されたゴム組成物によって形成されている。
(A)水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム。
(B)白色充填剤。
(C)過酸化物系架橋剤。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐熱燃料ホースに関するものであり、詳しくは、排ガス規制適合ディーゼルエンジンシステムであるコモンレール式噴射システム用の燃料ホースとして有用な耐熱燃料ホースに関するものである。
従来、ディーゼル車用の燃料ホースでは、その最内層用材料に、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等の安価な材料が用いられてきた。これは、ディーゼル車の燃料である軽油が、ガソリンに比べるとゴムに与える影響が小さく、ホースを透過することも殆どないことから、バリヤ性は高いが高価な材料であるフッ素ゴム(FKM)をそのホース材料に用いなくとも、上記のような安価な材料で、充分な機能を果たしていたからである(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−221381公報
しかしながら、近年、ディーゼル車の排ガス規制の強化が進み、それに対応した新エンジンシステム(コモンレール式噴射システム)や、排ガス中のNOx除去のため処理システム〔ディーゼル・パーティキュレート・フィルター(DPF)システム〕の導入が本格化していることから、それにともない、その燃料ホースへの要求性能も厳しくなってきている。すなわち、上記コモンレール式噴射システムでは、低排ガスを目的に燃焼効率を高めるよう、その制御系がプログラムされているため、そのエンジンの稼働の際に、従来よりも高温(従来では70℃前後であったのが100℃以上)かつ高圧で燃料が噴射されることから、上記燃料ホースには、従来よりも高い耐熱性が求められるのである。加えて、このような燃温上昇は、従来では殆どみられなかった軽油のサワー化を誘発するため、上記燃料ホースの最内層の要求特性に、新たに、耐サワー性も求められる。また、燃焼効率を上げるために、燃料噴射インジェクターノズル部が従来よりも高精密化していることから、従来では殆ど影響を及ぼすことのなかったホースからの抽出物が、上記ノズル部の目詰まりを引き起こす懸念がある。そのため、ホース最内層の更なる低抽出性が求められる。これらの要求される特性のなかでも、特に、耐サワー性は、従来のディーゼル車用の燃料ホースでは必要のなかった特性であり、耐サワー性の乏しいNBRによって最内層が形成された従来のディーゼル車用の燃料ホースでは、性能上の問題が懸念される。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、耐熱性、低抽出性および耐サワー性に優れるコモンレール式噴射システム用耐熱燃料ホースの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明のコモンレール式噴射システム用耐熱燃料ホースは、少なくとも1つの構成層を備えたホースであって、その最内層が、下記の(A)〜(C)を必須成分とし、その(A)成分100重量部に対する(B)成分の割合が、40重量部より多く100重量部以下の範囲に設定されたゴム組成物によって形成されているという構成をとる。
(A)水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム。
(B)白色充填剤。
(C)過酸化物系架橋剤。
すなわち、本発明者は、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、燃料ホースの最内層材料に、耐サワー性の乏しい従来のNBRに代え、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)を用いることを想起した。さらに、これを過酸化物架橋(パーオキサイド架橋)すると、耐熱性が向上するとともに、硫黄加硫のゴム層でみられるような抽出物の発生(硫黄加硫の際に用いるステアリン酸やステアリン酸亜鉛の抽出)も生じなくすることができることを突き止めた。そして、コモンレール式噴射システム用耐熱燃料ホースとして充分な耐サワー性を得るため、更なる研究を重ねた結果、上記最内層材料に、シリカ等の白色充填剤を、特定の割合で配合すると、ホース物性を損なうことなく、所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。
以上のように、本発明のコモンレール式噴射システム用耐熱燃料ホースは、その最内層が、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)と、白色充填剤と、過酸化物系架橋剤とを必須成分として含有するゴム組成物よって形成されており、上記白色充填剤の割合が特定の範囲に設定されている。そのため、本発明の耐熱燃料ホースは、耐熱性、低抽出性および耐サワー性に優れ、高温高圧耐性が要求されるコモンレール式噴射システム(新型ディーゼルエンジンシステム)用の耐熱燃料ホースとして優れた性能を発揮することができる。
特に、上記白色充填剤が、シリカであると、本発明の耐熱燃料ホースは、耐サワー性により優れるようになる。
また、上記最内層形成用のゴム組成物が、その必須成分に加え、カーボンブラックを含有するものであると、本発明の耐熱燃料ホースは、補強性により優れるようになる。
さらに、上記最内層形成用のゴム組成物が、その必須成分に加え、金属酸化物を含有するものであると、本発明の耐熱燃料ホースは、耐熱性により優れるようになる。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の耐熱燃料ホースは、例えば、図1に示すように、最内層1の外周面に外層2が形成されて構成されている。そして本発明においては、少なくとも上記最内層1が、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)(A成分)と、白色充填剤(B成分)と、過酸化物系架橋剤(C成分)とを必須成分として含有するゴム組成物よって形成されており、上記白色充填剤(B成分)の割合が特定の範囲に設定されている。このことが、本発明の最大の特徴である。
すなわち、本発明では、上記最内層1の形成材料において、そのポリマー成分であるH−NBR(A成分)100重量部(以下、「部」と略す)に対し、白色充填剤(B成分)の割合が、40部より多く100部以下の範囲に設定されている必要がある。好ましくは、白色充填剤(B成分)の割合が、42〜70部の範囲である。すなわち、上記白色充填剤(B成分)の割合が40部以下であると、コモンレール式噴射システム用耐熱燃料ホースとしての充分な耐サワー性を得ることができないからであり、逆に100部を超えると、所望のホース物性(柔軟性、振動吸収性、押し出し加工性等)を得ることができないからである。
なお、上記白色充填剤(B成分)としては、特に限定されるものではなく、例えば、シリカ、タルク、クレー、マイカ、セリサイト、モンモリロナイト等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、耐サワー性の向上作用に優れることから、シリカが好ましい。
また、H−NBR(A成分)および白色充填剤(B成分)とともに、最内層1の形成材料に用いられる過酸化物系架橋剤(C成分)としては、特に限定されるものではなく、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート等のパーオキシケタール類や、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類や、アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トリオイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類や、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、クミルパーオキシオクテート等のパーオキシエステル類や、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
そして、最内層1の形成材料における上記過酸化物系架橋剤(C成分)の配合割合は、ポリマー成分であるH−NBR(A成分)100部に対し、1〜10部の範囲に設定されていると好ましく、より好ましくは1〜5部の範囲である。すなわち、上記過酸化物架橋剤(C成分)が1部未満であると、架橋が不充分となって、強度に劣るようになるからであり、逆に10部を超えると、硬くなりすぎ、柔軟性が損なわれる傾向がみられるからである。
上記最内層1の形成材料は、先にも述べたように、上記A〜C成分が必須成分として用いられるが、これに加え、通常、カーボンブラック(D成分)が含有される。すなわち、このようにカーボンブラックを含有すると、補強性により優れるようになるからである。
上記A〜C成分とともに用いられるカーボンブラック(D成分)としては、特に限定されるものではなく、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、カラーブラック等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。これらのなかでも、SRF級カーボンブラックが好適に用いられる。
上記カーボンブラック(D成分)の配合割合は、H−NBR(A成分)100部に対して、1〜20部の範囲内が好ましく、より好ましくは1〜10部の範囲内である。すなわち、カーボンブラックの配合割合が1部未満であると、補強性の効果が乏しく、ホース材料としての機械的物性に劣り、逆に20部を超えると、柔軟性が失われる傾向がみられるからである。
また、上記最内層1の形成材料には、必要に応じ、金属酸化物(E成分)が配合される。すなわち、このように金属酸化物を配合すると、耐熱性により優れるようになるからである。
上記金属酸化物(E成分)としては、特に限定されるものではなく、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化鉄等があげられる。
そして、この金属酸化物(E成分)の配合割合は、H−NBR(A成分)100部に対して、1〜20部の範囲内が好ましく、より好ましくは3〜15部の範囲内である。
なお、上記最内層1の形成材料には、上記各成分とともに、共架橋剤、可塑剤、老化防止剤等を、必要に応じて配合しても差し支えない。
一方、上記最内層1の外周面に任意に形成される外層2の形成材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、エピクロルヒドリンゴム(ECO)、フッ素ゴム(FKM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、H−NBR、NBRとポリ塩化ビニル(PVC)からなるブレンドポリマー(NBR−PVC)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等を主要成分とする材料が用いられる。
上記最内層1の形成材料組成物および外層2の形成材料組成物は、ニーダー,バンバリーミキサー,ロール等の混練機を用いて混練することにより、調製することができる。そして、本発明の耐熱燃料ホースは、単層構造のものの場合は、上記調製の最内層1形成材料組成物を、ホース状に押し出し成形した後、全体を所定の条件で架橋することにより作製することができる。また、図1に示すような最内層1と外層2との2層構造の場合は、各層の形成材料組成物を、例えばホース状に共押し出し成形した後、全体を所定の条件で架橋することにより作製することができる。なお、これらの成形に際し、必要に応じて、マンドレルを用いても差し支えない。
このようにして得られる本発明の耐熱燃料ホースにおいて、その厚みは、特に限定はないが、単層構造のものでは、通常、0.5〜5mmの範囲内であり、また、その内径は、通常、2〜40mmの範囲内である。また、図1に示すような2層構造のものでは、通常、その最内層1の厚みが0.5〜5mmの範囲内であり、外層2の厚みが0.5〜5mmの範囲内である。また、その内径は、通常、2〜40mmの範囲内である。
なお、本発明の耐熱燃料ホースは、上記のような単層構造および2層構造に限定されるものではなく、そのホース外周に、更に層を形成し、2層以上の多層構造としても差し支えない。また、その層構成において、必要に応じ、ビニロン(ポリビニルアルコール)糸、ポリアミド(ナイロン)糸、アラミド糸、ポリエチレンテレフタレート(PET)糸等の補強糸を編み組みしてなる補強糸層を形成してもよい。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例1〜5、比較例1〜4〕
まず、ECO100部と、SRFカーボン70部と、DOP10部と、加硫剤1部とを準備し、これらを、5Lニーダーを用いて混練することにより、外層用形成材料組成物を調製した。
また、下記に示す材料を準備し、後記の表1〜2に示す割合で配合し、これらを5Lニーダーを用いて混練することにより、最内層用形成材料組成物を調製した。
〔H−NBR(A成分)〕
ゼットポール1010、日本ゼオン社製
〔NBR〕
ニポールDN101、日本ゼオン社製
〔白色充填剤(B成分)〕
シリカ(ニプシールER、日本シリカ社製)
〔過酸化物架橋剤(C成分)〕
ジクミルパーオキサイド、日本油脂社製
〔硫黄〕
硫黄
〔加硫促進剤(i) 〕
サンセラーCZ、三新化学社製
〔加硫促進剤(ii)〕
サンセラーTET、三新化学社製
〔加硫促進助剤〕
ステアリン酸、花王社製
〔共架橋剤〕
TAIC、日本化成社製
〔カーボンブラック(D成分)〕
シーストS、東海カーボン社製
〔金属酸化物(i) (E成分)〕
酸化マグネシウム、協和化学工業社製
〔金属酸化物(ii)(E成分)〕
酸化亜鉛
〔可塑剤〕
アデカサイザーRS−107、旭化学工業社製
Figure 2006153212
Figure 2006153212
上記のようにして予め調製された各層の材料組成物を用いて、マンドレル上に共押し出し成形し、160℃×30分加熱し、スチーム加硫し、2層構造のホースを作製した(図1参照)。なお、最内層の厚みが1.2mm、外層の厚みが0.8mm、ホース内径8mmとなるよう、上記ホースを作製した。
このようにして得られた各ホース(あるいは最内層形成用材料組成物)を用い、下記の方法に従って各種特性を測定・評価した。これらの結果を、後記の表3〜4に併せて示した。
〔耐熱性〕
各ホースを、ストレート径8.3mmでJASO M101に準拠したバルジ形状のアルミニウム鋳造品パイプに組み付け、その後、JASO F207に準拠したウォームギアクランプで、3N・mの締付トルクにて締めつけた。そして、加温(175℃)した空気を、そのホースの内部に流通させ、そのまま72時間循環させた。その後、ホースを室温まで冷却させた。このような処理を行った後、さらに、上記ホースを180°に折り曲げ、その部分を半割し、ホース内周面に割れや亀裂等の異常がないかどうかを目視により観察した。その結果、全く異常のないものを◎、若干の熱変性はみられたものの、割れ,亀裂等の異常はみられなかったものを○、異常のあるもの(割れ,亀裂等)を×として表示した。
〔耐サワー性〕
各ホースを、ストレート径8.3mmでJASO M101に準拠したバルジ形状のアルミニウム鋳造品パイプに組み付け、その後、JASO F207に準拠したウォームギアクランプで、3N・mの締付トルクにて締めつけた。そして、加温(60℃)しラウリルパーオキサイド3重量%混合した軽油(サワー化させた軽油)を、そのホースの内部に流通させ、そのまま500時間循環させた。その後、ホースを室温まで冷却させた。このような処理を行った後、さらに、上記ホースを180°に折り曲げ、その部分を半割し、ホース内周面に割れや亀裂等の異常がないかどうかを目視により観察した。その結果、全く異常のないものを○、浅い亀裂が若干生じた程度のものを△、割れ,亀裂等により実使用に支障をきたす程度のものを×として表示した。なお、本発明では、△までを許容範囲とする。
〔抽出性〕
各ホース(長さ20cm)内に軽油を封入し、120℃の温度下で72時間放置した。その後、ホース内の軽油を取り出し、0℃にて冷却析出処理し、さらに遠心分離機による分離作業を続けて行った。その結果、沈殿物が確認されなかったものを○、沈殿物が確認されたものを×として表示した。
〔柔軟性〕
各ホースを、直径16mm(ホース内径の2倍)の管状の筒(マンドレル)に巻きつけ、その巻きつけ度合により、柔軟性の評価を行った。すなわち、上記巻きつけによりキンク(座屈)しなかったものを○、キンクはしていないが、巻きつけ部のホース外径が1/2以下になったものを△、キンクしたものを×と表示した。なお、本発明では、△までを許容範囲とする。
Figure 2006153212
Figure 2006153212
上記結果から、実施例品は、いずれも、耐熱性、耐サワー性、低抽出性および柔軟性に優れており、コモンレール式噴射システム用の耐熱燃料ホースとして優れた性能を発揮できることがわかる。
これに対して、比較例品は、耐熱性、耐サワー性、低抽出性および柔軟性のすべてを満たしたものとはなり得ず、本発明に要求される性能を備えたものでなかった。
本発明の耐熱燃料ホースは、コモンレール式噴射システム(新型ディーゼルエンジンシステム)用の耐熱燃料ホースとして優れた性能を発揮することができるが、それ以外にも、DPF用ホースとしても非常に有用である。また、軽油以外の燃料〔ガソリン、アルコール混合ガソリン(ガソホール)、アルコール、水素、LPG、CNG等〕の配管・輸送等用のホースや、過給機エアーホース等の高温の空気が流れる自動車用エアー系ホースとしても、好適に用いられる。
本発明のコモンレール式噴射システム用耐熱燃料ホースの一例を示す断面図である。
符号の説明
1 最内層
2 外層

Claims (4)

  1. 少なくとも1つの構成層を備えたホースであって、その最内層が、下記の(A)〜(C)を必須成分とし、その(A)成分100重量部に対する(B)成分の割合が、40重量部より多く100重量部以下の範囲に設定されたゴム組成物によって形成されていることを特徴とするコモンレール式噴射システム用耐熱燃料ホース。
    (A)水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム。
    (B)白色充填剤。
    (C)過酸化物系架橋剤。
  2. 上記(B)成分の白色充填剤が、シリカである請求項1記載のコモンレール式噴射システム用耐熱燃料ホース。
  3. 上記最内層形成用のゴム組成物が、その必須成分に加え、下記の(D)成分を含有するものである請求項1または2記載のコモンレール式噴射システム用耐熱燃料ホース。
    (D)カーボンブラック。
  4. 上記最内層形成用のゴム組成物が、その必須成分に加え、下記の(E)成分を含有するものである請求項1〜3のいずれか一項に記載のコモンレール式噴射システム用耐熱燃料ホース。
    (E)金属酸化物。
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