JP2006150232A - 二酸化炭素固定システムおよび二酸化炭素固定方法 - Google Patents

二酸化炭素固定システムおよび二酸化炭素固定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発電用ボイラのスチームを用いずに吸収液を再生することができ、単に二酸化炭素を回収するのではなく、二酸化炭素を有用な物質の生成に利用して固定することができる二酸化炭素固定システムおよび二酸化炭素固定固定方法を提供すること目的とする。
【解決手段】吸収塔16から排出される吸収液20を、貯留槽18を介して吸収塔16に還流させ、排ガス19と吸収液20とを気液接触させて、吸収液20の水素イオン指数が所定の値となった場合に、吸収液20にアルカリ水30を混入して、炭酸塩水27を生成する。そして、炭酸塩水27に水酸化カルシウム水28を混入し、炭酸カルシウム29を析出させる。これによって、単に二酸化炭素を回収するのではなく、二酸化炭素を有用な炭酸カルシウムの生成に利用して固定することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、火力発電所や都市ごみ焼却場などから排出される排ガス中に含まれる二酸化炭素を回収し、固定する二酸化炭素固定システムに係り、特に、アルカリ溶液によって二酸化炭素を回収することができる二酸化炭素固定システムおよび二酸化炭素固定方法に関する。
近年、化石燃料の燃焼生成物である二酸化炭素の温室効果による地球温暖化の問題が大きくなっている。気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書において、我が国の温室効果ガス排出削減の達成目標は、1990年の比率マイナス6%を2008〜2012年の間に達成することである。
このような背景の中、火力発電所や都市ごみ焼却場などから排出される排ガス中に含まれる二酸化炭素の吸収液として、例えば、アルカリ物質である炭酸カリウムの水溶液を用いることにより、二酸化炭素を回収するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
吸収液として炭酸カリウム水溶液を用い、二酸化炭素を回収する従来の二酸化炭素回収システム300を図3に示す。
図3に示された従来の二酸化炭素回収システム300では、化石燃料を燃焼して排出された排ガス301は、ガスブロワ302によって吸収塔303に導かれる。吸収塔303の上部には、吸収液304が供給され、この供給された吸収液304は、導入された排ガス301と接触して、排ガス301中の二酸化炭素を吸収する。
二酸化炭素を吸収した吸収液304は、吸収塔303の下部から抜出しポンプ305によって熱交換器306を通過して、再生塔307に導かれる。一方、吸収液304に二酸化炭素を吸収された残りの排ガス301は、吸収塔303の上部から大気へ放出される。
再生塔307に導かれた吸収液304は、加熱器308のスチーム309によって加熱され、吸収した二酸化炭素を放散し、再び二酸化炭素を吸収できる吸収液304が再生される。再生された吸収液304は循環ポンプ310により、熱交換器306およびクーラ311を介して吸収塔303の上部へ戻される。一方、吸収液304から放散された二酸化炭素は、クーラ312を介して分離器313に導かれ、分離器313よって水分が取り除かれた後に回収される。
このように構成された従来の二酸化炭素回収システム300では、再生塔307において発電用ボイラのスチーム309を用いて、吸収液304を瞬時に120℃程度まで加熱して、二酸化炭素を吸収できる吸収液304を再生し、この再生した吸収液304を吸収塔303に戻していた。
特開平4−346816号公報
上述した従来の二酸化炭素回収システムにおいては、再生塔で吸収液を瞬時に所定温度まで加熱するために、発電用ボイラのスチームからの熱量を多量に使用するので、システムとしての熱効率の向上が図れないという問題があった。また、回収した多量の二酸化炭素の固定方法について検討の余地があった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、発電用ボイラのスチームを用いずに吸収液を再生することができ、単に二酸化炭素を回収するのではなく、二酸化炭素を有用な物質の生成に利用して固定することができる二酸化炭素固定システムおよび二酸化炭素固定固定方法を提供すること目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の二酸化炭素固定システムは、排ガス導入口、吸収液導入口、残り排ガス排出口および吸収液排出口を備え、排ガス導入口から導入された排ガスと吸収液とを気液接触させて該吸収液に該排ガス中の二酸化炭素を吸収させる二酸化炭素吸収装置と、前記二酸化炭素吸収装置の吸収液排出口から排出される吸収液を前記吸収液導入口に還流させる吸収液還流ラインと、前記吸収液還流ライン内に介挿され、または前記吸収液還流ラインから分岐する配管で接続され、前記吸収液を貯留する貯留槽と、前記二酸化炭素を吸収した吸収液とアルカリ溶液とを混合して、炭酸塩溶液を生成する炭酸塩生成槽と、前記炭酸塩生成槽で生成された炭酸塩溶液の一部と水酸化カルシウム溶液とを混合して、炭酸カルシウムを析出させ、かつ前記アルカリ溶液を生成する炭酸カルシウム析出槽とを具備することを特徴とする。
本発明の二酸化炭素固定方法は、二酸化炭素吸収装置の吸収液排出口から排出される吸収液を、第1の貯留槽を介して前記二酸化炭素吸収装置の吸収液導入口に還流させ、排ガスと前記吸収液とを気液接触させて、前記吸収液に排ガス中の二酸化炭素を繰り返し吸収させる第1の吸収工程と、前記第1の吸収工程における前記吸収液の水素イオン指数が所定の値となった場合に、前記吸収液の第1の還流ラインを切り替え、前記所定の水素イオン指数となった吸収液を炭酸塩生成槽に導き、前記吸収液にアルカリ溶液を混入して、炭酸塩溶液を生成する炭酸塩溶液生成工程と、前記炭酸塩溶液生成工程で生成された炭酸塩溶液を炭酸カルシウム析出槽に導き、水酸化カルシウム水を混入し、炭酸カルシウムを析出させ、かつアルカリ溶液を生成させる炭酸カルシウム析出工程とを具備することを特徴とする。
上記した二酸化炭素固定システムおよび二酸化炭素固定方法によれば、吸収液を用いて二酸化炭素を吸収し、二酸化炭素を吸収した吸収液とアルカリ溶液とを混合して、炭酸塩溶液を生成することができる。ここで、吸収液は、炭酸塩溶液で構成されるので、吸収液が再生されることになる。また、炭酸塩溶液と水酸化カルシウム溶液とを混合して、炭酸カルシウムを析出させることができる。これによって、単に二酸化炭素を回収するのではなく、二酸化炭素を有用な炭酸カルシウムの生成に利用して固定することができる。
また、本発明の二酸化炭素固定システムは、排ガス導入口、吸収液導入口、残り排ガス排出口および吸収液排出口を備え、排ガス導入口から導入された排ガスと吸収液とを気液接触させて該吸収液に該排ガス中の二酸化炭素を吸収させる二酸化炭素吸収装置と、前記二酸化炭素吸収装置の吸収液排出口から排出される吸収液を前記吸収液導入口に還流させる第1の吸収液還流ラインと、前記第1の吸収液還流ライン内に介挿され、または前記第1の吸収液還流ラインから分岐する配管で接続され、前記吸収液を貯留する第1の貯留槽と、二酸化炭素吸収液導入口、再生吸収液排出口、炭酸塩溶液排出口およびアルカリ溶液導入口を備え、前記二酸化炭素吸収液導入口から導入された二酸化炭素を吸収した吸収液と、前記アルカリ溶液導入口から導入されたアルカリ溶液とを混合して、炭酸塩溶液を生成する炭酸塩生成槽と、前記炭酸塩生成槽の再生吸収液排出口から排出される炭酸塩溶液の一部を前記吸収液導入口に還流させる第2の吸収液還流ラインと、前記第2の吸収液還流ライン内に介挿され、または前記第2の吸収液還流ラインから分岐する配管で接続され、前記吸収液を貯留する第2の貯留槽と、前記炭酸塩溶液排出口から排出された炭酸塩溶液の残部と酸化カルシウム溶液とを混合して、炭酸カルシウムを析出させ、かつ前記アルカリ溶液を生成する炭酸カルシウム析出槽とを具備することを特徴とする。
この二酸化炭素固定システムによれば、複数の貯留槽を設置し、第1の吸収液還流ラインおよび第2の吸収液還流ラインを備えることで、二酸化炭素吸収装置における排ガス中の二酸化炭素の吸収と、炭酸塩生成槽における炭酸塩溶液の生成を同時に行うことができ、さらに、炭酸カルシウム析出槽における炭酸カルシウムの析出も同時に行うことができる。
本発明の二酸化炭素固定システムおよび二酸化炭素固定固定方法によれば、発電用ボイラのスチームを用いずに吸収液を再生することができ、単に二酸化炭素を回収するのではなく、二酸化炭素を有用な物質の生成に利用して固定することができる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の二酸化炭素固定システム10の概要を示したものである。
本発明の実施の形態の二酸化炭素固定システム10は、二酸化炭素吸収装置11、炭酸カルシウム製造装置12および制御部13から構成されている。なお、図1において、制御部13は、後述する各ポンプ、各バルブ、各センサと電気的に接続されているが、図の明記のため接続線を省略する。
二酸化炭素吸収装置11は、主として、ガス熱回収器14、ガスブロワ15、吸収塔16、水蒸気凝集器17、貯留槽18から構成され、炭酸カルシウム製造装置12は、主として、炭酸塩生成槽24、析出槽25及び溶解槽26から構成されている。
まず、二酸化炭素吸収装置11の構成について説明する。
吸収塔16の下部には、火力発電所や都市ごみ焼却場などから排出された二酸化炭素を含む排ガス19を吸収塔16内に導くための排ガス導入口16aが設けられている。排ガス導入口16aには、吸収塔16内に排ガス19を送気するためのガスブロワ15が連結している。ガスブロワ15には、排ガス19の熱を吸収して温度を調整するためのガス熱回収器14が連結している。
吸収塔16の内部には、気液接触用の充填材16bが設置されている。この充填材16bは、例えば、多孔構造、ハニカム構造などを有するもので構成され、充填材16bを通過する吸収液20をかく乱する作用を有するものであればよい。また、充填材16bにおいて、排ガス19と吸収液20との気液接触を効率よく行える構造ならば、充填材16bを設置することなく構成してもよい。
吸収塔16の上部には、二酸化炭素が吸収された残りの排ガス19を排気するための残り排ガス排出口16cが設けられている。また、吸収塔16の上部には、吸収液20を導き入れるための吸収液導入口16dが設置されている。残り排ガス排出口16cには、水蒸気を凝集させて吸収塔16の内部に戻すための水蒸気凝集器17が設置されている。
吸収塔16の底部には、吸収塔16内に導入された吸収液20を抜き出すための吸収液排出口16eが設けられている。吸収液排出口16eは、還流ライン21を介して貯留槽18と接続されている。また、吸収塔16の側面部には、吸収塔16の内部を一定温度に保つための保温ジャケット16fが設置されている。
貯留槽18には、還流ライン21以外に、還流ライン22、23の一端が接続されている。貯留槽18の内には、吸収液20の水素イオン指数を測定するためのセンサ18aが設置されている。ここで、吸収液20の水素イオン指数を測定するためのセンサ18aには、例えば、ガラス電極などのセンサが使用される。センサ18aは、制御部13と電気的に接続され、制御部13に、検知した水素イオン指数に基づく検知信号を出力する。貯留槽18の表面部には、貯留槽18の内部を一定温度に保つための保温ジャケット18bが設置されている。
還流ライン22の他端部は、分岐ライン22aおよび分岐ライン22bの2つに分岐されている。分岐ライン22aは、吸収塔16の吸収液導入口16dに接続され、分岐ライン22bは、炭酸塩生成槽24に接続されている。また、還流ライン22には、送液ポンプ22cおよび切替バルブ22dが備えられており、送液ポンプ22cは、制御部13と電気的に接続され、制御部13からの信号に基づいて、貯留槽18から吸収塔16の吸収液導入口16dまたは炭酸塩生成槽24に供給する吸収液20の流量を調整する。切替バルブ22dは、制御部13と電気的に接続され、制御部13からの信号に基づいて、吸収液20を吸収塔16の吸収液導入口16dまたは炭酸塩生成槽24のいずれに供給するかを切替える。
還流ライン23の他端は、炭酸塩生成槽24に接続されている。また、還流ライン23には、送液ポンプ23aが備えられており、送液ポンプ23aは、制御部13と電気的に接続され、制御部13からの信号に基づいて、炭酸塩生成槽24から貯留槽18に供給する吸収液20の流量を調整する。
次に、炭酸カルシウム製造装置12の構成について説明する。
析出槽25の上部には、炭酸塩水27を導入するための炭酸塩水導入口25aおよび水酸化カルシウム水28を導入するためのカルシウム水導入口25bが設置されている。ここで、炭酸塩水27は、例えば重量濃度3〜22%の炭酸ナトリウム水、炭酸カリウム水、炭酸ナトリウムと炭酸カリウムの混合水などが使用される。重量濃度がこの範囲より低い場合、炭酸塩水27を貯留槽18に戻して吸収液20として用いる際、単位体積当りの吸収液20が十分な量の二酸化炭素を吸収しない。また、重量濃度がこの範囲より高い場合、二酸化炭素を吸収した吸収液20が冷えた際に固化して吸収塔16を閉塞することが懸念される。
析出槽25の内部には、微粉状の炭酸カルシウム29を捕集するためのフィルタ25c、およびアルカリ水30の水素イオン指数を測定するためのセンサ25dが設置されている。センサ25dは、制御部13と電気的に接続され、制御部13に検知した水素イオン指数に基づく検知信号を出力する。フィルタ25cの上面に等しいか、または若干上方となる位置に相当する析出槽25の側面部には、水分を含んだ微粉状の炭酸カルシウム29を取り出すための取出し口25eが設けられており、取出し口25eには開閉バルブ25fが設置されている。
また、析出槽25の下部には、還流ライン31の一端が接続されている。還流ライン31の他端部は、分岐ライン31aおよび分岐ライン31bに分岐されている。そして、分岐ライン31aは、溶解槽26に、分岐ライン31bは、炭酸塩生成槽24に接続されている。また、還流ライン31には、送液ポンプ31cおよび切替バルブ31dが備えられいる。送液ポンプ31cは、制御部13と電気的に接続され、制御部13からの信号に基づいて、析出槽25から溶解槽26または炭酸塩生成槽24に供給するアルカリ水30の流量を調整する。切替バルブ31dは、制御部13と電気的に接続され、制御部13からの信号に基づいて、アルカリ水30を溶解槽26または炭酸塩生成槽24のいずれに供給するかを切替える。
溶解槽26の上部には、アルカリ水30を導き入れるためのアルカリ水導入口26a、および酸化カルシウム粉末32を取り込むためのカルシウム取込み口26bが設置されている。溶解槽26の内部には、溶解していない水酸化カルシウムスラリー32aが外部に流れ出ないようにするためのフィルタ26cが設置されている。
溶解槽26の底部には、還流ライン33の一端が接続されている。還流ライン33の他端は、析出槽25のカルシウム水導入口25bに接続されている。還流ライン33には、送液ポンプ33aが備えられており、送液ポンプ33aは、制御部13と電気的に接続され、制御部13からの信号に基づいて、溶解槽26から析出槽25に供給する水酸化カルシウム水28の流量を調整する。
炭酸塩生成槽24には、上述したように、分岐ライン22b、分岐ライン31bおよび還流ライン23の一端が接続されている。炭酸塩生成槽24の上部には、炭酸塩水27を注入するための炭酸塩水注入口24aが設置されている。炭酸塩生成槽24の内部には、吸収液20とアルカリ水30を混合するための撹拌装置24bが設置されている。
また、炭酸塩生成槽24の底部には、還流ライン34の一端が接続されている。還流ライン34の他端は、析出槽25の炭酸塩水導入口25aに接続されている。還流ライン34には、送液ポンプ34aが備えられており、送液ポンプ34aは、制御部13と電気的に接続され、制御部13からの信号に基づいて、炭酸塩生成槽24から析出槽25に供給する炭酸塩水27の流量を調整する。
次に、二酸化炭素固定システム10の作用について説明する。
ここでは、炭酸塩水27として、炭酸ナトリウム水を用いた場合について説明する。
二酸化炭素固定システム10の立上げ時は、炭酸塩生成槽24の炭酸塩水注入口24aから所定量の炭酸塩水27が注入される。炭酸塩生成槽24に注入された炭酸塩水27のうちのほぼ半分は、還流ライン23によって貯留槽18に送られ、吸収液20として使用される。
溶解槽26のカルシウム取込み口26bからは、所定量の酸化カルシウム粉末32および水が供給され、式(1)式に示すように、双方が接して水酸化カルシウムスラリー32aとなる。
CaO+HO → Ca(OH) …式(1)
この水酸化カルシウムスラリー32aは、フィルタ26cによって捕集され、少量の水酸化カルシウムスラリー32aが水に溶解して水酸化カルシウム水28になり、フィルタ26cを通過する。なお、水酸化カルシウム水28は、完全な水溶液でなく、固液が混合した石灰乳であってもよい。
火力発電所や都市ごみ焼却場などから導かれた100〜130℃の排ガス19は、脱硫処理が施されないまま、ガスブロワ15によってガス熱回収器14に吸い込まれる。また、排ガス19は、ガス熱回収器14によって冷却され、排ガス19の温度が55〜65℃に下げられる。ガス熱回収器14が排ガス19から吸収した熱量は、吸収塔16の保温ジャケット16fや貯留槽18の保温ジャケット18bに供給され、吸収塔16や貯留槽18が55〜65℃に保持される。吸収塔16や貯留槽18の温度を55〜65℃に保持するのは、温度がこの範囲よりも低い場合には、吸収塔16における二酸化炭素の回収率が十分大きくならず、温度がこの範囲よりも高い場合には、二酸化炭素を吸収した吸収液20が吸収塔16内で二酸化炭素を放出するようになるからである。
続いて、55〜65℃の温度に下げられた排ガス19は、ガスブロワ15によって排ガス導入口16aから吸収塔16内に送気される。吸収塔16内に排ガス19が送気されると、貯留槽18の吸収液20が吸収液導入口16dから供給される。吸収液導入口16dから供給される吸収液20の流量は、制御部13からの信号に基づいて制御される送液ポンプ22cによって調整される。この際、還流ライン22に備えられた切替バルブ22dによって分岐ライン22aへの流路は開かれており、分岐ライン22bへの流路は閉じられている。
吸収液導入口16dから供給された吸収液20は、充填材16bを伝わって流れ落ちながら、充填材16b中を下方から上方に流れる排ガス19と気液接触し、排ガス19に含まれる二酸化炭素及び硫黄酸化物を吸収する。また、一部の二酸化炭素は吸収されないまま残り排ガス排出口16cより排気される。
充填材16bを伝わって流れ落ちた吸収液20は、還流ライン21に導かれ、貯留槽18に供給される。さらに、貯留槽18に導かれた吸収液20は、再度、還流ライン22を通って吸収液導入口16dに戻される。
炭酸ナトリウム水の吸収液20は、排ガス19に含まれる二酸化炭素を吸収して炭酸水素ナトリウムを生じさせ、水素イオン指数であるpH値が12から9以下まで徐々に低下する。
貯留槽18のセンサ18aからの検知信号を制御部13が入力し、吸収液20のpH値が9以上であると判定した場合には、貯留槽18の吸収液20が、再度、吸収液導入口16dに導かれ、上記した吸収液20の還流動作を繰り返す。
一方、制御部13において、吸収液20のpH値が9未満であると判定された場合には、還流ライン22に備えられた切替バルブ22dが切替えられ、分岐ライン22aへの流路が閉じられ、分岐ライン22bへの流路が開かれる。そして、pH値が9未満である吸収液20は、炭酸塩生成槽24に導かれる。
二酸化炭素固定システム10の立上げ時に、炭酸塩生成槽24に注入された炭酸塩水27のほぼ半分が吸収液20として、上記したように、貯留槽18と吸収塔16を還流している間、残り半分の炭酸塩水27は、還流ライン34によって、析出槽25の炭酸塩水導入口25aから析出槽25内に噴出される。それと同時に、前述した溶解槽26で生じた水酸化カルシウム水28は、還流ライン33によって析出槽25のカルシウム水導入口25bから析出槽25内に噴出される。
析出槽25において、噴出された炭酸塩水27と水酸化カルシウム水28は混合し、式(2)に示すように、炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムが生じる。
NaCO+Ca(OH) → CaCO+2NaOH …式(2)
生成した炭酸カルシウムは、溶解度が極めて小さいため、水分を含む微粉状の炭酸カルシウム29として析出する。また、水酸化ナトリウムは、水に溶解したままでアルカリ水30となる。
微粉状の炭酸カルシウム29は、フィルタ25cによって捕集される。アルカリ水30は、フィルタ25cを通過し、還流ライン31および分岐ライン31aによって溶解槽26に導かれ、アルカリ水導入口26aから噴出される。噴出されたアルカリ水30は、少量の水酸化カルシウムスラリー32aを溶解して水酸化カルシウム水28になる。なお、この際、切替バルブ31dによって、還流ライン31と分岐ライン31aの流路は開かれ、還流ライン31と分岐ライン31bの流路は閉じられている。
上記したアルカリ水30と水酸化カルシウム水28の生成は、繰り返され、この繰返しによって微粉状の炭酸カルシウム29の捕集量は徐々に増加する。微粉状の炭酸カルシウム29の捕集量が所定量に達したときには、取出し口25eより取り出され、脱水処理および乾燥処理が施される。そして、乾燥処理後の炭酸カルシウム29は、例えば、製品として販売される。
制御部13において、析出槽25のセンサ25dからの検知信号を入力し、アルカリ水30のpH値が13未満であると判断した場合、制御部13は、送液ポンプ33aおよび送液ポンプ34aによって、炭酸塩水27と水酸化カルシウム水28の流量を調整し、アルカリ水30のpH値を13以上とする。
炭酸塩生成槽24の炭酸塩水27が全て析出槽25へ送られた後、還流ライン31の切替バルブ31dによって、分岐ライン31aへの流路が閉じられ、アルカリ水30と水酸化カルシウム水28の生成が停止される。また、切替バルブ31dによって、分岐ライン31bへの流路が開かれ、アルカリ水30が炭酸塩生成槽24に導入される。
前述したように、炭酸塩生成槽24には、吸収塔16と貯留槽18の間に還流されてpH値が9未満となった吸収液20も供給され、この吸収液20とアルカリ水30とにより、式(3)式に示すように、炭酸塩生成槽24には、炭酸ナトリウム水が生成され、炭酸塩水27が再生される。
NaOH+NaHCO → NaCO+HO …式(3)
この再生された炭酸塩水27の半分は、再度、貯留槽18に供給され、吸収液20として用いられる。また、炭酸塩水27の残り半分は、再度、析出槽25に供給され、微粉状の炭酸カルシウム29の生成に用いられる。そして、上述した吸収液20の再生および微粉状の炭酸カルシウム29の生成などの工程が再び繰り返される。
上記したように、第1の実施の形態の二酸化炭素固定システム10では、炭酸ナトリウムの吸収液20を用いて二酸化炭素を吸収し、炭酸水素ナトリウムを生成することができる。また、酸化カルシウム粉末32および炭酸ナトリウムを用いて微粉状の炭酸カルシウム29およびアルカリ水30である水酸化ナトリウムを製造することができる。
さらに、炭酸水素ナトリウムおよびアルカリ水30を混合して、炭酸塩水27(炭酸ナトリウム水)を再生することができる。換言すれば、吸収液20および炭酸塩水27を消費することなく、二酸化炭素および酸化カルシウム粉末32から有用な微粉状の炭酸カルシウム29を製造することができる。
なお、吸収液20および炭酸塩水27として炭酸ナトリウム水の代わりに、炭酸カリウム水、炭酸ナトリウムと炭酸カリウムの混合水を用いた場合も、吸収液20および炭酸塩水27を消費することなく、二酸化炭素および酸化カルシウム粉末32から有用な微粉状の炭酸カルシウム29を製造することができる。
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の第2の実施の形態の二酸化炭素固定システム100の概要を示したものである。
本発明の第2の実施の形態の二酸化炭素固定システム100は、第1の実施の形態の二酸化炭素固定システム10に、一部の構成を追加したものであり、第1の実施の形態の二酸化炭素固定システム10の構成と同一部分には同一の符号を付して、重複する説明を簡略または省略する。
二酸化炭素固定システム100は、二酸化炭素吸収装置111、炭酸カルシウム製造装置112および制御部13から構成されている。なお、図2において、制御部13は、後述する各ポンプ、各バルブ、各センサと電気的に接続されているが、図の明記のため接続線を省略する。
二酸化炭素吸収装置111においては、第1の実施の形態の二酸化炭素固定システム10の二酸化炭素吸収装置11に、貯留槽35および中空糸フィルタ37が追加され、分岐ライン22bの代わりに還流ライン36、38が設けられている。ここでは、2つの貯留槽を備えた一例を示しているが、貯留槽は少なくとも2つ具備すればよく、3個以上の貯留槽を備えてもよい。
貯留槽35は、貯留槽18と同一の構成を有し、貯留槽35には、還流ライン22から切替バルブ50aを介して分岐された分岐ライン50が接続され、さらに、還流ライン23から切替バルブ51aを介して分岐された分岐ライン51が接続されている。また、貯留槽35には、還流ライン21から切替バルブ52aを介して分岐された分岐ライン52が接続されている。さらに、貯留槽35内には、吸収液20の水素イオン指数を測定するためのセンサ35aが設置されている。
また、貯留槽18、35には、還流ライン36から切替バルブ36cを介して分岐された分岐ライン36a、36bが接続されている。還流ライン36の他端は、煤塵を除去するための中空糸フィルタ37に接続されている。また、還流ライン36には、送液ポンプ36dが備えられており、送液ポンプ36dは、制御部13と電気的に接続され、制御部13からの信号に基づいて、貯留槽18および35から中空糸フィルタ37に供給する吸収液20の流量を調整する。
また、中空糸フィルタ37には、還流ライン38の一端が接続されており、還流ライン38の他端は炭酸カルシウム製造装置112の炭酸塩生成槽24に接続されている。
炭酸カルシウム製造装置112おいては、第1の実施の形態の二酸化炭素固定システム10の炭酸カルシウム製造装置12に、還流ライン39、41、43、遠心式脱水器40、およびアルカリ水貯留槽42が追加されている。
還流ライン39の一端は、析出槽25の取出し口25eに接続されており、還流ライン39の他端は、遠心式脱水器40に接続されている。また、還流ライン39には、スラリーポンプ39aが備えられており、スラリーポンプ39aは、制御部13と電気的に接続され、制御部13からの信号に基づいて、析出槽25から遠心式脱水器40に供給する水分の多い微粉状の炭酸カルシウム29の流量を調整する。
遠心式脱水器40には、水分の少ない微粉状の炭酸カルシウム29を取り出すためのカルシウム取出し口40aが設置されている。また、遠心式脱水器40には、還流ライン41の一端が接続されており、還流ライン41の他端が切替バルブ41aを介して還流ライン31に接続されている。さらに、切替バルブ41aは、制御部13と電気的に接続され、制御部13からの信号に基づいて、遠心式脱水器40で微粉状の炭酸カルシウム29より分離されたアルカリ水30を還流ライン31に導く。
還流ライン31の分岐ライン31bは、アルカリ水貯留槽42に接続されている。アルカリ水貯留槽42の上部には、水酸化ナトリウムを取り込むためのアルカリ取込み口42aが設けられている。アルカリ水貯留槽42の下部には、還流ライン43の一端が接続されており、還流ライン43の他端が炭酸塩生成槽24に接続されている。また、還流ライン43には、送液ポンプ43aが備えられており、送液ポンプ43aは、制御部13と電気的に接続され、制御部13からの信号に基づいて、アルカリ水貯留槽42から炭酸塩生成槽24に供給するアルカリ水30の流量を調整する。
次に、二酸化炭素固定システム100の作用について説明する。
ここでは、炭酸塩水27として、炭酸ナトリウム水を用いた場合について説明し、第1の実施の形態の二酸化炭素固定システム10の作用と重複する説明は省略する。また、第1の実施の形態の二酸化炭素固定システム10の作用で説明したように、二酸化炭素固定システム10の立上げ時は、炭酸塩生成槽24に所定量の炭酸塩水27が注入され、炭酸塩生成槽24に注入された所定量の炭酸塩水27は、還流ライン23によって貯留槽18に導かれ、分岐ライン51によって貯留槽35に導かれる。
また、ここでは、貯留槽35の炭酸塩水27を吸収液20として、吸収液導入口16dに導き、その吸収液20のpH値が9未満となった場合に、切替バルブ50aで流路を切り替えて、貯留槽18の炭酸塩水27を吸収液20として、吸収液導入口16dに導く場合について説明する。
制御部13において、貯留槽35の吸収液20のpH値が9未満であると判定された場合には、還流ライン36に備えられた切替バルブ36cが切替えられ、分岐ライン36aへの流路が閉じられ、分岐ライン36bへの流路が開かれる。また、切替バルブ50aを切り替え、分岐ライン50への流路が閉じられ、貯留槽18からの還流ライン22の流路を開く。
pH値が9未満である吸収液20は、中空糸フィルタ37に導かれ、吸収塔16で吸収液20に混入した煤塵が除去される。また、煤塵が除去された吸収液20は、炭酸塩生成槽24に導かれる。また、貯留槽18のpH10〜12の吸収液20は、吸収液導入口16dに導かれる。
析出槽25で捕集された水分の多い微粉状の炭酸カルシウム29は、遠心式脱水器40に導かれて脱水処理され、水分の少ない微粉状の炭酸カルシウム29とアルカリ水30に分離される。脱水された水分の少ない微粉状の炭酸カルシウム29は、図示していない熱風式乾燥器により乾燥される。そして、乾燥後の炭酸カルシウム29は、例えば、製品として販売される。一方、分離されたアルカリ水30は、還流ライン41を介して還流ライン31に導かれる。
析出槽25におけるアルカリ水30と水酸化カルシウム水28の生成の停止後、析出槽25および溶解槽26のアルカリ水30は、一旦、アルカリ水貯留槽42に集められ、pH値および水分量が調整される。そして、所定の調整がなされたアルカリ水30は、還流ライン43を介して、炭酸塩生成槽24に供給される。
上記したように、第2の実施の形態の二酸化炭素固定システム100では、炭酸ナトリウムの吸収液20を用いて二酸化炭素を吸収し、炭酸水素ナトリウムを生成することができる。また、酸化カルシウム粉末32および炭酸ナトリウムを用いて微粉状の炭酸カルシウム29およびアルカリ水30である水酸化ナトリウムを製造することができる。
また、炭酸水素ナトリウムおよびアルカリ水30を混合して、炭酸塩水27(炭酸ナトリウム水)を再生することができる。換言すれば、吸収液20および炭酸塩水27を消費することなく、二酸化炭素および酸化カルシウム粉末32から有用な微粉状の炭酸カルシウム29を製造することができる。
さらに、複数の貯留槽18、35を設置することで、一方の貯留槽35から炭酸カルシウム製造装置112側である炭酸塩生成槽24に吸収液20を供給しているときでも、他方の貯留槽18から二酸化炭素吸収装置111側である吸収液導入口16dに吸収液20を供給することができるので、二酸化炭素吸収装置111と炭酸カルシウム製造装置112とを同時に作動させることができる。
また、中空糸フィルタ37を設けることにより、排ガス19に含まれる煤塵が微粉状の炭酸カルシウム29に混入することを防ぐことができるので、純度の高い炭酸カルシウム29を生成することができる。さらに、アルカリ水貯留槽42を設けることにより、アルカリ水30の成分割合の変化を調整することができる。
(その他の実施の形態)
第1の実施の形態の二酸化炭素固定システム10および第2の実施の形態の二酸化炭素固定システム100では、吸収塔16、貯留槽18、35、炭酸塩生成槽24をそれぞれ独立した構成として示しているが、これらの構成を一体的に備える構成としてもよい。この場合でも、第1の実施の形態の二酸化炭素固定システム10および第2の実施の形態の二酸化炭素固定システム100で示した作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態の二酸化炭素固定システムを示す概要図。 本発明の第2の実施の形態の二酸化炭素固定システムを示す概要図。 従来の二酸化炭素回収システムを示す概要図。
符号の説明
10…二酸化炭素固定システム、13…制御部、16…吸収塔、18…貯留槽、19…排ガス、20…吸収液、21、22、23、31、33、34…還流ライン、24…炭酸塩生成槽、25…析出槽、26…溶解槽、27…炭酸塩水、28…水酸化カルシウム水、29…微粉状の炭酸カルシウム、30…アルカリ水、32…酸化カルシウム粉末。

Claims (11)

  1. 排ガス導入口、吸収液導入口、残り排ガス排出口および吸収液排出口を備え、排ガス導入口から導入された排ガスと吸収液とを気液接触させて該吸収液に該排ガス中の二酸化炭素を吸収させる二酸化炭素吸収装置と、
    前記二酸化炭素吸収装置の吸収液排出口から排出される吸収液を前記吸収液導入口に還流させる吸収液還流ラインと、
    前記吸収液還流ライン内に介挿され、または前記吸収液還流ラインから分岐する配管で接続され、前記吸収液を貯留する貯留槽と、
    前記二酸化炭素を吸収した吸収液とアルカリ溶液とを混合して、炭酸塩溶液を生成する炭酸塩生成槽と、
    前記炭酸塩生成槽で生成された炭酸塩溶液の一部と水酸化カルシウム溶液とを混合して、炭酸カルシウムを析出させ、かつ前記アルカリ溶液を生成する炭酸カルシウム析出槽と
    を具備することを特徴とする二酸化炭素固定システム。
  2. 排ガス導入口、吸収液導入口、残り排ガス排出口および吸収液排出口を備え、排ガス導入口から導入された排ガスと吸収液とを気液接触させて該吸収液に該排ガス中の二酸化炭素を吸収させる二酸化炭素吸収装置と、
    前記二酸化炭素吸収装置の吸収液排出口から排出される吸収液を前記吸収液導入口に還流させる第1の吸収液還流ラインと、
    前記第1の吸収液還流ライン内に介挿され、または前記第1の吸収液還流ラインから分岐する配管で接続され、前記吸収液を貯留する第1の貯留槽と、
    二酸化炭素吸収液導入口、再生吸収液排出口、炭酸塩溶液排出口およびアルカリ溶液導入口を備え、前記二酸化炭素吸収液導入口から導入された二酸化炭素を吸収した吸収液と、前記アルカリ溶液導入口から導入されたアルカリ溶液とを混合して、炭酸塩溶液を生成する炭酸塩生成槽と、
    前記炭酸塩生成槽の再生吸収液排出口から排出される炭酸塩溶液の一部を前記吸収液導入口に還流させる第2の吸収液還流ラインと、
    前記第2の吸収液還流ライン内に介挿され、または前記第2の吸収液還流ラインから分岐する配管で接続され、前記吸収液を貯留する第2の貯留槽と、
    前記炭酸塩溶液排出口から排出された炭酸塩溶液の残部と酸化カルシウム溶液とを混合して、炭酸カルシウムを析出させ、かつ前記アルカリ溶液を生成する炭酸カルシウム析出槽と
    を具備することを特徴とする二酸化炭素固定システム。
  3. 前記二酸化炭素固定システムが、
    酸化カルシウム粉末または水酸化カルシウム粉末を水に溶解して水酸化カルシウム溶液とする溶解槽と、
    前記炭酸カルシウム析出槽で生成されたアルカリ溶液を前記溶解槽に導入し、前記溶解槽で形成された水酸化カルシウム溶液を前記炭酸カルシウム析出槽に導入する第1のアルカリ溶液還流ラインと、
    前記炭酸カルシウム析出槽で生成されたアルカリ溶液を前記炭酸塩生成槽に導入し、前記炭酸塩生成槽で生成した炭酸塩溶液を前記炭酸カルシウム析出槽に導入する第2のアルカリ溶液還流ラインと
    をさらに具備することを特徴とする請求項1または2記載の二酸化炭素固定システム。
  4. 前記二酸化炭素固定システムが、
    前記吸収液および前記アルカリ溶液の水素イオン指数に対応する検出信号を出力する計測器と、
    前記計測器からの検出信号に基づいて、前記吸収液還流ラインおよび前記アルカリ溶液還流ラインを制御する制御手段と
    をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の二酸化炭素固定システム。
  5. 前記炭酸塩溶液の主な溶質が炭酸ナトリウムであり、前記吸収液が前記炭酸塩溶液から構成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の二酸化炭素固定システム。
  6. 前記炭酸塩溶液に含まれる炭酸ナトリウムの重量濃度が、3〜22%であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の二酸化炭素固定システム。
  7. 二酸化炭素吸収装置の吸収液排出口から排出される吸収液を、第1の貯留槽を介して前記二酸化炭素吸収装置の吸収液導入口に還流させ、排ガスと前記吸収液とを気液接触させて、前記吸収液に排ガス中の二酸化炭素を繰り返し吸収させる第1の吸収工程と、
    前記第1の吸収工程における前記吸収液の水素イオン指数が所定の値となった場合に、前記吸収液の第1の還流ラインを切り替え、前記所定の水素イオン指数となった吸収液を炭酸塩生成槽に導き、前記吸収液にアルカリ溶液を混入して、炭酸塩溶液を生成する炭酸塩溶液生成工程と、
    前記炭酸塩溶液生成工程で生成された炭酸塩溶液を炭酸カルシウム析出槽に導き、水酸化カルシウム水を混入し、炭酸カルシウムを析出させ、かつアルカリ溶液を生成させる炭酸カルシウム析出工程と
    を具備することを特徴とする二酸化炭素固定方法。
  8. 前記炭酸塩溶液生成工程で生成された炭酸塩溶液の一部を前記第1の貯留槽に供給する炭酸塩溶液供給工程をさらに具備することを特徴とする請求項7記載の二酸化炭素固定方法。
  9. 前記炭酸塩溶液生成工程において、前記第1の還流ラインを切り替えると同時に、吸収液の還流ラインを、二酸化炭素吸収装置の吸収液排出口から排出される吸収液を第2の貯留槽を介して前記二酸化炭素吸収装置の吸収液導入口に還流させる第2の還流ラインに切り替え、排ガスと前記吸収液とを気液接触させて、前記吸収液に排ガス中の二酸化炭素を繰り返し吸収させる第2の吸収工程をさらに具備することを特徴とする請求項7または8記載の二酸化炭素固定方法。
  10. 前記炭酸塩溶液の主な溶質が炭酸ナトリウムであり、前記吸収液が前記炭酸塩溶液から構成されることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項記載の二酸化炭素固定方法。
  11. 前記炭酸塩溶液に含まれる炭酸ナトリウムの重量濃度が、3〜22%であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項記載の二酸化炭素固定方法。
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