JP2006148410A - 車載器及びダイバーシティ受信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 受信性能を確実に向上させる。
【解決手段】 送局から発信された信号を受信する指向性のある複数のアンテナを有し、受信された複数の受信信号を合成して復調するものにおいて、放送局に対する車両の向きを検出する向き検出手段と、検出された車両の向きに応じて選択的に少なくとも1つの受信信号を減衰させる減衰手段とを車載器に備える。
【選択図】 図5

Description

この発明は、放送局から発信された信号を受信する指向性のある複数のアンテナを有し、受信された複数の受信信号を合成して復調する、車両に搭載される車載器、及び、ダイバーシティ受信機に関する。
例えば車両に代表される移動体において、地上波のデジタルテレビジョン放送(以下、デジタルTV放送と略記)を受信する受信機(又は車載器)には、マルチパスの影響を低減する為に、複数のアンテナを使用するダイバーシティ方式のものが採用されている。例えば特許文献1には、2本のアンテナを使用した2系統の最大比合成のダイバーシティ受信機が開示されている。
特開2002−26863号公報
アンテナを車両に設置した場合、車体がアースの役目を果たすことによって当該アンテナが指向性を持つ。例えば、フロント側に設置されたアンテナはフロント側の指向性が強くなり、リア側に設置されたアンテナはリア側の指向性が強くなる。この為、例えば車両進行方向(前進時)から放送電波が発信される場合、フロント側に設置されたアンテナは当該方向に対して指向性があるため当該電波を良好に受信できるが、リア側に設置されたアンテナは受信感度が低く当該電波を良好に受信できない。従って、上記特許文献1に示された受信機のようにアンテナ数が2本の場合、アンテナの設置位置によって受信性能が大きく変化してしまう。また、受信感度の高い方位が極めて限定的になり、結果的に受信エリアが狭くなる。
ここで、受信性能を向上(受信感度向上や受信エリア拡大)させる為に例えばアンテナの本数を増やすことが考えられる。しかしながら、アンテナを単に増設するだけでは受信信号に重畳されるノイズが増えることもある為、高品質な映像及び音声を得ることができるようになるとは一概に言えない。
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、受信性能を確実に向上させることができる車載器及びダイバーシティ受信機を提供することを目的とする。
上記の課題を解決する本発明の一態様に係る車両に搭載された車載器は、送局から発信された信号を受信する指向性のある複数のアンテナを有し、受信された複数の受信信号を合成して復調するものであり、放送局に対する車両の向きを検出する向き検出手段と、検出された車両の向きに応じて選択的に少なくとも1つの受信信号を減衰させる減衰手段とを有したものである。
なお、上記車載器において、向き検出手段は、放送局の位置情報と、車両の自車位置情報を取得する自車位置情報取得手段とを有し、取得された自車位置情報と放送局の位置情報に基づいて当該放送局に対する車両の向きを検出することができる。また、この向き検出手段は、所定の座標系上において、所定時刻に取得された自車位置情報と放送局の位置情報とを結ぶ第一の直線と、該所定時刻から一定時間経過後に取得された自車位置情報と該所定時刻に取得された自車位置情報とを結ぶ第二の直線とが成す角度により、車両の向きを検出することができる。
また、上記車載器において、減衰手段は、放送局に対して異なる指向性を持つ少なくとも1つのアンテナの受信信号を減衰させることができる。
また、上記車載器は、復調された信号の誤り率を検出する誤り率検出手段と、検出された誤り率が所定値以下か否かを判定する誤り率判定手段とを更に有したものであっても良く、当該誤り率が所定値以下であると判定されたときに、減衰手段による受信信号の減衰処理を中止することができる。
また、上記車載器は、複数の受信信号の各々の信号強度を検出する信号強度検出手段を更に有したものであっても良く、誤り率判定手段によって誤り率が所定値よりも大きいと判定されたときに、信号強度が低い受信信号を優先的に減衰させることができる。
また、上記車載器は、各々が、異なる組合せの少なくとも1つのアンテナの受信信号を合成する複数の合成手段を更に有したものであっても良い。
また、上記車載器は、複数のアンテナによる受信信号を最大比合成する2系統のOFDM復調部を更に有したものであっても良く、複数の合成手段の各々による合成信号を、対応したOFDM復調部に出力することができる。
また、上記車載器は、地上波のデジタルテレビジョン放送を受信することができる。
また、上記の課題を解決する本発明の別の態様に係る車両に搭載された車載器は、送局から発信された信号を受信する複数のアンテナを有し、受信された複数の受信信号を合成して復調するものであり、複数の受信信号の各々の信号強度を検出する信号強度検出手段と、検出された各信号強度に応じて選択的に少なくとも1つの受信信号を減衰させる減衰手段とを有したものである。
また、上記の課題を解決する本発明の一態様に係る車両に搭載されたダイバーシティ受信機は、放送局から発信された信号を受信する指向性のある複数のアンテナと、複数のアンテナによる受信信号を最大比合成する2系統のOFDM復調部とを有したものであり、放送局に対する車両の向きを検出する向き検出手段と、検出された車両の向きに基づき、放送局に対して異なる指向性を持つ少なくとも1つのアンテナの受信信号の減衰度を大きくする減衰手段とを有したものである。
本発明の車載器及びダイバーシティ受信機を採用すると、ノイズの多い受信信号を選択的に減衰させることができる為、高品質な映像及び音声を再生することが可能となる。
本発明の実施の形態の車載器は、移動体である車両に搭載された装置であって、2系統の最大比合成のダイバーシティ方式によって放送電波を受信し、例えば地上波のデジタルTV放送を再生する装置である。この車載器では、複数のアンテナの受信信号の中の少なくとも1つを選択的に減衰、例えば受信感度が低い為にC/N比が低くなる受信信号を優先して減衰させることができる。これにより、C/N比が比較的高い受信信号のみが復調される。従って、高品質な映像及び音声で地上波のデジタルTV放送を再生させることができる。以下に、図面を参照して、本実施形態の車載器100の構成及び作用について説明する。
図1は、本実施形態の車載器100を搭載した車両1における、当該車載器100が備えた複数のアンテナ11〜14の位置を示すブロック図である。なお、図1の上側が車両1のフロント側であり、図1の下側が車両1のリア側である。図1に示されたように、車載器100は、フロント側に2本、リア側に2本の計4本のアンテナを備えている。アンテナ11はフロントの右側、アンテナ12はフロントの左側、アンテナ13はリアの右側、アンテナ14はリアの左側にそれぞれ設置されている。ここで、車両1自体がアースの役目を果たす為、アンテナ11は矢印11a、アンテナ12は矢印12a、アンテナ13は矢印13a、アンテナ14は矢印14aにそれぞれ指向性を有する。これらのアンテナ11〜14は、対応する矢印で示された方位に関しては受信感度が極めて高く、これらの矢印で示された方位からずれていくに従って徐々に受信感度が低くなっていく。このように車体によってアンテナ11〜14に指向性が生まれる為、指向性を元々有したアンテナを車両1に設置する必要はない。
このようにアンテナの本数を従来の2本から4本に増加させることによって指向性のある方位が増える為、受信感度が高くなる(又は受信エリアが拡大する)。なお、アンテナの本数は、4本に限定されることなく、指向性のある方位を増やす為により多くしても良い。また、アンテナの取付位置は、本実施形態の如く車体の四隅に限定されることなく、必要に応じて適宜設定することができる。
図2は、本実施形態の車載器100の構成を示すブロック図である。車載器100は、アンテナ11〜14に加え、ATT(Attenuator)11b〜14b、合成器15A、15B、19、チューナ16A、16B、OFDM復調器17A、17B、位相・振幅制御回路18、制御部20、MPEG(Moving Picture Experts Group)部21、モニタ22a、スピーカ22b、ナビゲーション部23、車両向き検出部24、ATT制御部25、及び、BER(Bit Error Rate:誤り率)検出部26を備えている。
ATT11b〜14bの各々は、接続されているアンテナの受信信号を減衰させることができる減衰器である。ATT11bはアンテナ11に接続され、ATT12bはアンテナ12に接続され、ATT13bはアンテナ13に接続され、ATT14bはアンテナ14に接続されている。
合成器15Aは、ATT11b、12b、及び13bを介してアンテナ11、12、及び13に接続されており、これらのアンテナの受信信号を合成してチューナ16Aに出力する。また、合成器15Bは、ATT12b、13b、及び14bを介してアンテナ12、13、及び14に接続されており、これらのアンテナの受信信号を合成してチューナ16Bに出力する。ここで、ダイバー効果を得る為には合成出力後の信号を互いに異なる出力にする必要がある為、合成器15Aに接続されているアンテナと、合成器15Bに接続されているアンテナとの組合せは異なったものとなっている。なお、1又は2本のアンテナを合成器15A及び合成器15Bの各々に接続させる実施形態も考えられる。しかしながら合成される信号数が多ければ多いほど信号強度が高くなる為、本実施形態の如く3本のアンテナの受信信号を各合成器に入力させるようにすることが好ましい。
このように合成器によって受信信号を合成すると信号強度が高くなる為、高品質で映像及び音声を再生することが可能となる。また、アンテナの増設に拘わらずチューナやOFDM復調器を増設する必要がなくなる為、製造コストを抑えることができる。なお、合成させる信号の組合せは、上述のパターンに限定されることなく、別のパターンであっても良い。
チューナ16Aは、合成器15Aから出力された受信信号(無線であるため高周波であるRF(Radio Frequency)信号)を、安定動作や選択特性が改善される中間周波数すなわちIF(Intermediate Frequency)信号に変換し、OFDM復調器17Aに出力する。また、チューナ16Bも同様に、合成器15Bから出力された受信信号をIF信号に変換し、OFDM復調器17Bに出力する。
OFDM復調器17A及びOFDM復調器17Bは、マルチパスを防止する為に、制御部20の制御下で、チューナ16A及びチューナ16Bからの2系統の信号の各々を例えば数千のキャリアに分割する。ここで、本実施形態ではOFDM復調器17Aがマスターとして設定され、OFDM復調器17Bがスレーブとして設定されている。この為、OFDM復調器17Bから出力された信号は、位相・振幅制御回路18により、OFDM復調器17A側の信号を基準として各キャリア毎に位相・振幅を調整される。そしてOFDM復調器17Aから出力された信号と、位相・振幅制御回路18によって調整された信号とが、合成器19で合成され、TS(Transport Stream)信号に復調されてMPEG部21に出力される。すなわちOFDM復調器17A、17B、位相・振幅制御回路18、及び、合成器19により、2系統の最大比合成のダイバーシティ処理が行われる。なお、ここでいうマルチパスとは、建造物等の電波を反射するものが密集する地域で起こり得る現象であって、放送電波が建造物等によって反射されることにより、同一内容の放送電波がそれぞれ異なる複数の経路で伝搬され、それらを車載器100が受信してしまう現象である。
合成器19から出力されたTS信号は、制御部20の制御下で動作するMPEG部21によってデコードされ、モニタ22a及びスピーカ22bに出力される。これにより、ユーザは、地上波のデジタルTV放送を視聴することができる。
また、本実施形態の車載器100は、上述した地上波のデジタルTV放送の再生機能に加え、ナビゲーション部23によるナビゲーション機能も有している。なお、地上波のデジタルTV放送の再生機能とナビゲーション機能は、図示しない操作部によって切り替えることができる。
ナビゲーション部23は、GPSレシーバ23aとメモリ23bを備えている。GPSレシーバ23aは、複数のGPS衛星から発信されたGPS信号を受信し、当該GPS信号に基づいて車両1の現在の位置情報を取得することができる。また、メモリ23bは、地図情報や、地上波のデジタルTV放送の複数の放送局の位置情報、これらの放送局の放送エリア情報等を記憶している。ナビゲーション部23は、取得された車両1の現在の位置情報及び地図情報等を参照し、モニタ22a及びスピーカ22bによって目的地までのナビゲーションを実行することができる。
車両方向検出部24は、GPSレシーバ23aによって取得された車両1の現在の位置情報と、メモリ23bに記憶された地上波のデジタルTV放送の放送局の位置情報とを参照し、当該放送局に対する車両1の向きを検出することができる。以下に、図3のフローチャートを参照し、車両向き検出部24が実行する、放送局に対する車両1の向きを検出する車両向き検出処理について説明する。
図3に示された車両向き検出処理は、操作部によって地上波のデジタルTV放送を再生可能な状態に設定された時点、或いは、車載器100の電源投入時に地上波のデジタルTV放送を再生可能な状態に既に設定されている時点においても開始される。また、操作部によって地上波のデジタルTV放送を再生しない状態に設定された時点(例えばナビゲーション等の他の機能が選択された時点)、或いは、車載器100の電源がオフされた時点で終了する。
地上波のデジタルTV放送が再生可能な状態に設定されると、車両向き検出部24は、GPSレシーバ23aによって生成された現在位置情報を取得する(ステップ1、以下、ステップを「S」と略記)。そして取得された現在位置情報を参照してメモリ23bを読み込み、当該位置情報を放送エリアとする放送局の位置情報を取得する(S2)。
なおここで、放送局を特定する情報や放送局の位置情報が放送電波に含まれている形態も想定される。前者の場合、車両向き検出部24は、受信された放送電波に含まれている特定情報を参照してメモリ23bを読み込み、当該特定情報の放送局の位置情報を取得することができる。この場合、放送局の放送エリア情報をメモリ23bに記憶させておく必要がない。また、後者の場合、車両向き検出部24は、受信された放送電波から放送局の位置情報を取得することができる。この場合、放送局の放送エリア情報及び位置情報をメモリ23bに記憶させておく必要がない。
車両1の現在位置情報と放送局の位置情報とを取得すると、車両向き検出部24は、これらの位置情報に基づいて図4(a)に示されたような座標系を作成する(S3)。具体的には、この座標系は、車両1の現在位置情報を原点O(0,0)とし、放送局の位置情報をX軸上の点P(x,0)として置いたものである。すなわち車両1の現在位置情報と放送局の位置情報とを結ぶ直線をX軸として作成した座標系である。
上記座標系を作成すると、車両向き検出部24は、S1の処理で現在位置情報を取得した時刻から一定時間経過したか否かを監視する(S4)。そして一定時間経過したと判定すると(S4:YES)、車両向き検出部24は、GPSレシーバ23aによって生成された現在位置情報を再び取得する(S5)。なお、GPSレシーバ23aは現在位置情報を例えば毎秒一回更新する。このような更新タイミングに合わせて上記一定時間を決定しても良い。
S5の処理で新たな現在位置情報を取得すると、車両向き検出部24は、この新しい現在位置情報が上記座標系において原点Oに該当するか否かを判定する(S6)。新しい現在位置情報が原点Oに該当しないと判定した場合(S6:NO)、車両向き検出部24は、当該現在位置情報を、図4(b)に示されたように上記座標系に点P(x,y)として置く。そして車両1の現在位置情報と放送局の位置情報とを結ぶ直線すなわちX軸と、原点Oと点Pとを結ぶ直線とが成す角度θを算出し(S7)、S1の処理に戻って所定時間経過後再び放送局の位置情報を取得して上述した一連の処理を実行する。また、新しい現在位置情報が原点Oに該当すると判定した場合(S6:YES)、車両向き検出部24は、角度θを算出できない為、S5の処理に戻ってさらに新しい現在位置情報を再取得する。なお、新しい現在位置情報が原点Oに該当することは、車両1が停止中であることを示す。
S7の処理で算出された角度θが、放送局に対する車両1の向きを表す情報である。なお、図4(a)及び(b)において、第一象限の角度θは0〜90°の範囲であり、第二象限の角度θは90〜180°の範囲であり、第三象限の角度θは180〜270°の範囲であり、第四象限の角度θは270〜360(=0)°の範囲である。
ATT制御部25は、車両向き検出部24によって検出された角度θに基づいてATT11b〜14bの各々を制御する。図5は、本実施形態のATT制御部25が実行するATT制御処理を示すフローチャートである。以下に、図5のフローチャートを参照して、本実施形態のATT制御処理について説明する。
なお、本実施形態のATT制御処理は、図3に示された車両向き検出処理によって角度θが算出されると開始され、当該車両向き検出処理の終了に同期して終了する。
図3に示された車両向き検出処理によって角度θが算出されると、ATT制御部25は、当該角度θを取得し(S11)、その角度に基づいてATT11b〜14bの各々を制御する(S12〜15)。なお、S12〜15の処理では、車両1が前進していること(すなわち後退していないこと)を前提として各ATTを制御する。
図4(a)及び(b)に示された座標系において角度θが315〜360°(=0°)及び0〜45°の範囲にある場合、車両1のフロント側が放送局に向いている(なお、図4(b)では角度θはこの範囲に該当する)。この状態では、車両1のフロント側に設置されたアンテナ11及び12が放送電波に対して指向性を持つ為、これらのアンテナの受信感度は高い。また、車両1のリア側に設置されたアンテナ13及び14が放送電波に対して異なる指向性を持つ(すなわち放送電波に対して指向性を持たない)為、これらのアンテナの受信感度は低い。アンテナ13及び14の受信信号は、受信感度が低い為にC/N比が低く、場合によっては実質的にノイズでしかないことも想定される。従って、ATT制御部25は、チューナ16A及び16Bに入力される信号のノイズを低減して高品質の映像及び音声を得る為に、ATT13b及び14bを制御してC/N比の低いアンテナ13及び14の受信信号のみを減衰させる(S12)。
また、図4(a)及び(b)に示された座標系において角度θが45〜135°の範囲にある場合、車両1の右側が放送局に向いている。この状態では、車両1の右側に設置されたアンテナ11及び13が放送電波に対して指向性を持つ為、これらのアンテナの受信感度は高い。また、車両1の左側に設置されたアンテナ12及び14が放送電波に対して指向性を持たない為、これらのアンテナの受信感度は低い。従って、ATT制御部25は、ATT12b及び14bを制御してC/N比の低いアンテナ12及び14の受信信号のみを減衰させる(S13)。
また、図4(a)及び(b)に示された座標系において角度θが135〜225°の範囲にある場合、車両1のリア側が放送局に向いている。この状態では、車両1のリア側に設置されたアンテナ13及び14が放送電波に対して指向性を持つ為、これらのアンテナの受信感度は高い。また、車両1のフロント側に設置されたアンテナ11及び12が放送電波に対して指向性を持たない為、これらのアンテナの受信感度は低い。従って、ATT制御部25は、ATT11b及び12bを制御してC/N比の低いアンテナ11及び12の受信信号のみを減衰させる(S14)。
また、図4(a)及び(b)に示された座標系において角度θが225〜315°の範囲にある場合、車両1の左側が放送局に向いている。この状態では、車両1の左側に設置されたアンテナ12及び14が放送電波に対して指向性を持つ為、これらのアンテナの受信感度は高い。また、車両1の右側に設置されたアンテナ11及び13が放送電波に対して指向性を持たない為、これらのアンテナの受信感度は低い。従って、ATT制御部25は、ATT11b及び13bを制御してC/N比の低いアンテナ11及び13の受信信号のみを減衰させる(S15)。
なお、車両1が後退することも想定して各ATTを制御する場合、例えばシフトレバーに連動させ、減衰されるATTを設定することもできる。説明を加えると、シフトレバーがドライブにセットされている状態において角度θが315〜360°及び0〜45°の範囲にある場合、車両1が前進した状態で放送局に向かっている為、上述と同様に、ATT13b及び14bを制御してアンテナ13及び14の受信信号を減衰させる。そして、シフトレバーがバックにセットされている状態において角度θが315〜360°及び0〜45°の範囲にある場合、車両1が後退した状態で放送局に向かっている為、車両1のリア側に設置されたアンテナ13及び14が放送電波に対して指向性を持ち、且つ、車両1のフロント側に設置されたアンテナ11及び12が放送電波に対して指向性を持たない。従って、ATT制御部25は、ATT11b及び12bを制御してC/N比の低いアンテナ11及び12の受信信号のみを減衰させる。他の車両向きに関してもこれと同様であり、角度θが45〜135°の範囲にある場合にはATT11b及び13bを制御してアンテナ11及び13の受信信号のみを減衰させ、角度θが135〜225°の範囲にある場合にはATT13b及び14bを制御してアンテナ13及び14の受信信号のみを減衰させ、角度θが225〜315°の範囲にある場合にはATT12b及び14bを制御してアンテナ12及び14の受信信号のみを減衰させる。
S12〜S15のいずれかの処理においてATT11b〜14bの中の2つを減衰させると、ATT制御部25は、BER検出部26から出力される誤り率が所定値以下か否かを判定する(S16)。ここで、BER検出部26は、MPEG部21から出力される復調後の信号を制御部20を介して取得し、当該信号の誤り率を検出することができる。そして検出された誤り率をATT制御部25に出力する。
S16の処理において、復調後の信号の誤り率が所定値以下であると判定した場合(16:YES)、ATT制御部25は、現状の復調信号に含まれるノイズが極めて少ない為、各アンテナの受信信号を減衰させなくても比較的低ノイズの復調信号を得ることができると判断し、現在作動中のATTを停止させる(S17)。これによって当該ATTによる受信信号の減衰処理を中断させ、S16の処理に戻り、再び上記の判定処理を実行する。この場合、減衰処理を中断させることによって減衰される受信信号がなくなる為、合成器で合成される信号強度が高くなり、且つ、このときに合成器に入力される各信号のノイズが比較的少ないことが想定される為、高品質な映像及び音声を再生させることが可能となる。
また、復調後の信号の誤り率が所定値よりも大きいと判定した場合(16:NO)、ATT制御部25は、現状の復調信号に含まれるノイズがそれほど少なくなく、作動中のATTを停止すると復調信号に多くのノイズが含まれることが想定される為、現在作動中のATTの作動を継続させた状態でS11の処理に戻る。この場合、S12〜S15の処理と同様にノイズの多い信号が減衰されている為、高品質な映像及び音声を再生させることが可能となる。
図6は、別の実施形態の車載器100zの構成を示すブロック図である。図6に示された車載器100zは、図2に示された車載器100に対し、強度検出器30を追加し、且つ、ATT制御部25をATT制御部25zに変更させたものである。強度検出器30は、マルチパスの影響を考慮して備えられたものであり、各ATT11b〜14bによって減衰される前の段階の各アンテナ11〜14の受信信号の強度を検出することができる。また、ATT制御部25zは、ATT制御部25と異なる処理を実行することができる。なお、図6に示された車載器100zにおいて、図2に示された車載器100と同一の構成には、同一の符号を付してここでの詳細な説明は省略する。
図7は、別の実施形態のATT制御部25zが実行するATT制御処理を示すフローチャートである。以下に、図7のフローチャートを参照して、別の実施形態のATT制御処理について説明する。
なお、別の実施形態のATT制御処理は、マルチパスを想定した処理、すなわち放送電波の伝搬方向が放送局の位置に依存しないことを想定した処理である。
図3に示された車両向き検出処理によって角度θが算出されると、ATT制御部25zは、当該角度θを取得し(S21)、本実施形態のATT制御部25と同様に、ATT11b〜14bの各々を制御する(S22〜25)。すなわち、図4(a)及び(b)に示された座標系において角度θが315〜360°及び0〜45°の範囲にある場合、ATT13b及び14bを制御してアンテナ13及び14の受信信号のみを減衰させる(S22)。また、角度θが45〜135°の範囲にある場合、ATT12b及び14bを制御してアンテナ12及び14の受信信号のみを減衰させる(S23)。また、角度θが135〜225°の範囲にある場合、ATT11b及び12bを制御してアンテナ11及び12の受信信号のみを減衰させる(S24)。また、角度θが225〜315°の範囲にある場合、ATT11b及び13bを制御してアンテナ11及び13の受信信号のみを減衰させる(S25)。
S22〜S25のいずれかの処理においてATT11b〜14bの中の2つを減衰させると、ATT制御部25zは、本実施形態のATT制御部25と同様に、BER検出部26から出力される誤り率が所定値以下か否かを判定する(S26)。
復調後の信号の誤り率が所定値以下であると判定した場合(26:YES)、ATT制御部25zは、現状の復調信号に含まれるノイズが極めて少ない為、各アンテナの受信信号を減衰させなくても比較的低ノイズの復調信号を得ることができると判断し、現在作動中のATTを停止させる(S27)。そしていずれのATTも作動させない状態で、再び、BER検出部26から出力される誤り率が所定値以下か否かを判定する(S28)。なお、S28及び後述の判定処理で採用された所定値は、S26の処理で採用された値と同一であるが、さらに別の実施形態では、これらの所定値がS26の処理で採用された値と異なったものであっても良い。
S28の処理において、復調後の信号の誤り率が所定値以下であると判定した場合(S28:YES)、ATT制御部25zは、いずれのATTを作動させなくても低ノイズの復調信号を得ることができると判断し、この状態を継続したまま所定時間後に再びS28の処理を実行する。また、復調後の信号の誤り率が所定値以下であると判定した場合(S28:NO)、ATT制御部25zは、当該ATTによる受信信号の減衰処理を中断させてS21の処理に戻る。
また、S26の処理において、復調後の信号の誤り率が所定値よりも大きいと判定した場合(26:NO)、ATT制御部25zは、現状の復調信号に含まれるノイズがそれほど少なくなく、作動中のATTを停止すると復調信号に多くのノイズが含まれることが想定される為、現在作動中のATTの作動を継続させた状態で所定時間待機する(S29)。そして所定時間経過後、受信状況が改善されたか否かを判断する為に、BER検出部26から出力される誤り率が所定値以下か否かを再び判定する(S30)。
S30の処理において、復調後の信号の誤り率が所定値以下であると判定した場合(30:YES)、ATT制御部25zは、受信状況が改善されたと判断し、現状の受信状態(すなわちS22〜S25のいずれかの処理で2つのATTを停止させている状態)を継続し、所定時間後に再びS30の処理を実行する。また、復調後の信号の誤り率が所定値よりも大きいと判定した場合(30:NO)、ATT制御部25zは、S31及びS32の処理であって、アンテナの指向性とは関係のない別の要因を加味した処理により、ATT制御を行う。
S31の処理において、ATT制御部25zは、強度検出器30によって検出されたアンテナ11〜14の受信信号の各々の強度情報を取得する。そして取得された強度情報を参照して受信信号の強度が低いアンテナを2本選択し、これら2本のアンテナに接続されたATTを作動させて当該2本のアンテナの受信信号を減衰させ(S32)、S28の処理に進む。すなわちここでは、指向性でなく信号強度に基づき、減衰される受信信号を決定している。
このように、第一段階として指向性を利用して減衰される受信信号を決定することにより、本実施形態と同様の効果を得ることができる。そしてここで、誤り率が高い場合にはマルチパスが発生していることが想定される。そこで、上述の如く、第二段階として受信信号の強度に基づいて処理することにより、直接波だけでなく間接波も加味(すなわちマルチパスも加味)し、減衰される受信信号を決定することができる。
以上が本発明の実施形態である。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく様々な範囲で変形が可能である。
なお、本実施形態では上述したような座標系を作成して車両1の向きを検出しているが、別の実施形態ではナビゲーション装置に一般的に備えられているジャイロセンサや車速センサ等によって車両1の向きを検出することもできる。
本発明の実施の形態の車載器を搭載した車両における、当該車載器が備えた複数のアンテナの位置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態の車載器の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態の車両向き検出部が実行する車両向き検出処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態で実行される車両向き検出処理を説明する為の図である。 本発明の実施の形態のATT制御部が実行するATT制御処理を示すフローチャートである。 別の実施の形態の車載器の構成を示すブロック図である。 別の実施の形態のATT制御部が実行するATT制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 車両
11〜14 アンテナ
11b〜14b ATT
15A、15B、19 合成器
17A、17B OFDM復調器
23 ナビゲーション部
24 車両向き検出部
25、25z ATT制御部
26 BER検出部
30 強度検出器
100、100z 車載器

Claims (11)

  1. 放送局から発信された信号を受信する指向性のある複数のアンテナを有し、受信された複数の受信信号を合成して復調する、車両に搭載される車載器において、
    前記放送局に対する車両の向きを検出する向き検出手段と、
    検出された車両の向きに応じて選択的に少なくとも1つの受信信号を減衰させる減衰手段と、を有したこと、を特徴とする車載器。
  2. 前記向き検出手段は、前記放送局の位置情報と、前記車両の自車位置情報を取得する自車位置情報取得手段とを有し、取得された自車位置情報と前記放送局の位置情報に基づいて当該放送局に対する車両の向きを検出すること、を特徴とする請求項1に記載の車載器。
  3. 前記向き検出手段は、所定の座標系上において、所定時刻に取得された自車位置情報と前記放送局の位置情報とを結ぶ第一の直線と、該所定時刻から一定時間経過後に取得された自車位置情報と該所定時刻に取得された自車位置情報とを結ぶ第二の直線とが成す角度により、車両の向きを検出すること、を特徴とする請求項2に記載の車載器。
  4. 前記減衰手段は、前記放送局に対して異なる指向性を持つ少なくとも1つのアンテナの受信信号を減衰させること、を特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の車載器。
  5. 復調された信号の誤り率を検出する誤り率検出手段と、
    検出された誤り率が所定値以下か否かを判定する誤り率判定手段と、を更に有し、
    当該誤り率が所定値以下であると判定されたときに、前記減衰手段による受信信号の減衰処理を中止すること、を特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の車載器。
  6. 前記複数の受信信号の各々の信号強度を検出する信号強度検出手段を更に有し、
    前記誤り率判定手段によって前記誤り率が所定値よりも大きいと判定されたときに、信号強度が低い受信信号を優先的に減衰させること、を特徴とする請求項5に記載の車載器。
  7. 各々が、異なる組合せの少なくとも1つのアンテナの受信信号を合成する複数の合成手段を更に有したこと、を特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の車載器。
  8. 前記複数のアンテナによる受信信号を最大比合成する2系統のOFDM復調部を更に有し、
    前記複数の合成手段の各々による合成信号を、対応したOFDM復調部に出力すること、を特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の車載器。
  9. 地上波のデジタルテレビジョン放送を受信すること、を特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の車載器。
  10. 放送局から発信された信号を受信する複数のアンテナを有し、受信された複数の受信信号を合成して復調する、車両に搭載される車載器において、
    前記複数の受信信号の各々の信号強度を検出する信号強度検出手段と、
    検出された各信号強度に応じて選択的に少なくとも1つの受信信号を減衰させる減衰手段と、を有したこと、を特徴とする車載器。
  11. 放送局から発信された信号を受信する指向性のある複数のアンテナと、前記複数のアンテナによる受信信号を最大比合成する2系統のOFDM復調部とを有し、車両に搭載されるダイバーシティ受信機において、
    前記放送局に対する車両の向きを検出する向き検出手段と、
    検出された車両の向きに基づき、前記放送局に対して異なる指向性を持つ少なくとも1つのアンテナの受信信号の減衰度を大きくする減衰手段と、を有したこと、を特徴とするダイバーシティ受信機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114285497A (zh) * 2021-12-18 2022-04-05 安徽江淮汽车集团股份有限公司 一种车载收音机性能测试方法及系统

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