JP2006146401A - 情報処理装置、情報処理方法、プログラム - Google Patents
情報処理装置、情報処理方法、プログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006146401A JP2006146401A JP2004332943A JP2004332943A JP2006146401A JP 2006146401 A JP2006146401 A JP 2006146401A JP 2004332943 A JP2004332943 A JP 2004332943A JP 2004332943 A JP2004332943 A JP 2004332943A JP 2006146401 A JP2006146401 A JP 2006146401A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- data
- transfer rate
- storage medium
- information
- data transfer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
【解決手段】はじめて接続されたメディアについてはデータ転送レートを測定して、このデータ転送レートに応じたデータ処理レベルを設定する。アプリケーションは、設定されたデータ処理レベルに応じて、例えばメディアに対する動画記録時の画サイズなど、特定のデータ処理動作についての所定の処理モードを変更する。これにより、データ転送レートが一定以下のメディアであっても、破綻のないデータ処理結果が得られる。
【選択図】図6
Description
そこで、しばしば、記憶媒体のホストとなる装置、アプリケーションを提供するベンダー側としては、データ処理に破綻を生じさせないことを保証するために、一定以上のデータ転送レートの記憶媒体の使用を指定することになる。具体的には、例えば装置やアプリケーションの取り扱い説明書(マニュアル)などで、動作が保証される記憶媒体の機種などを指定するようにされる。ユーザは、この記載を見て、動作保証範囲の記憶媒体を入手して使用する。
また、現実的なこととして、上記のようにしてマニュアルなどで一定以上のデータ転送レートの記憶媒体の使用を指定したとしても、必ずしも、この指定通りの機種の記憶媒体をユーザが入手して使用するとは限らないという実情がある。また、コンパクトフラッシュ(Compact Flash)の規格に従った半導体記憶装置などに顕著であるが、同一の規格下で製造されるものであっても、データ転送レートには例えば機種ごとなどに大きな差が存在する場合がある。
このために、例えばユーザが、一定未満のデータ転送レートの記憶媒体を入手して使用したとすると、或る装置、アプリケーションでは、この記憶媒体のデータ転送レートの低さが要因となって、本来の正常な動作が得られなくなるという事態が生じる可能性がある。このことは、例えばユーザによっては、予期せずして障害が発生したものとしてとらえてしまう場合があり、製品に対する信頼性を損なう原因につながるなどの不都合を招くこともあると考えられる。
そこで本発明としては、多様なデータ転送レートの記憶装置が使用されるような状況であっても、できる限り、正常な動作のデータ処理結果が得られるようにすることを目的とする。
つまり、外部記憶媒体が接続される記憶媒体接続手段と、この記憶媒体接続手段と接続された外部記憶媒体についてのデータ転送レートを判定する判定手段と、記憶媒体接続手段と接続された外部記憶媒体に対するデータの書き込み及び/又は読み出しを伴う所定のデータ処理を実行可能なデータ処理実行手段と、判定手段により判定されたデータ転送レートに応じて、データ処理実行手段が実行可能とされている特定のデータ処理についての実行の可否を設定する設定手段とを備えて構成する。
つまり、或る一定以下のデータ転送レートの外部記憶媒体が使用されたときに、全くデータ処理が実行されなくなってしまうような状況が避けられ、より低位のレベル、軽負荷でのデータ処理が実行されることで、できるかぎり、正常な動作のデータ処理結果が得られる。これにより、例えば製品としての信頼性が向上する。また、ユーザとしては、さほど外部記憶媒体のデータ転送レート(品質)に留意する必要もなくなるので、この面での負担が軽減されることにもなる。
この図に示すデジタルビデオカメラ1において、光学系部2は、撮像レンズ、絞りなどを備えて成り、入射された光を撮像光として、光電変換部3に結像させる。また、光学系部2においては、フォーカス(焦点)調整のためのフォーカス調整機構や、絞り値に応じて絞りを可変する絞り可変機構などを備えているものとされ、このような機構部の駆動は、カメラ機能部6から出力される駆動信号によって行われる。カメラ機能部6は、CPU10の制御に応じて、しかるべきフォーカス状態や絞りの状態等が得られるように所要の駆動信号を出力するようにされている。
また、例えば光学ズーム機能を与えることとした場合には、光学系部2においてズームレンズを移動させるズーム機構を設けると共に、上記と同様にして、CPU10の制御に応じて上記ズーム機構を移動させる駆動部を設けるようにすればよい。さらに、カメラ機能部6として、ストロボを設けたうえで、ストロボ発光機能を与えるように構成することもできる。
表示部7として採用される実際のディスプレイデバイスについては特に限定されるべきものではないが、現状においては、広く液晶ディスプレイパネルが採用されている。
また、本実施の形態のデジタルビデオカメラは、スチルカメラ機能も備える。つまり、撮像画像信号について、写真としての所定形式による静止画データファイルを生成することが可能とされているが、このような画像処理も、ビデオ信号処理部4によって行われる。
画像入出力部5は、外部から所定方式のビデオ信号を入力可能ともされており、この入力したビデオ信号をビデオ信号処理部4の処理を経て表示部7に表示させることが可能とされる。また、ビデオ信号処理部4は、画像入出力部5が入力したビデオ信号について、光電変換部3から入力されたアナログビデオ信号と同様にして、記録用データに変換してメディアコントローラ13に転送することもできる。
これに対応して、画像入出力部5は、例えば所定方式に従った映像(画像)信号出力端子/映像信号入力端子を備える。
先ず、音声入力については、音声入出力部9としてマイクロフォンなどを備え、外部音声の収音を行って音声信号に変換して音声を入力するようにされる。そして、このようにして入力した音声信号を音声処理部8に出力する。音声処理部8は、例えば、撮像画像の圧縮符号化に対応する音声圧縮符号化方式により符号化された圧縮オーディオデータに変換するなどの音声信号処理を施す。
上記AVファイルとしてのデータは、記録用データとして、例えばCPU10の制御によってメディアコントローラ13に転送される。また、CPU10は、ビデオ信号処理部4によって生成された写真画像としての所定形式の静止画データファイルについても、記録用データとしてメディアコントローラ13に転送することができる。
また、この場合のHDDとしては、例えばデジタルビデオカメラ1に固定的に内蔵されるものとしてもよいし、デジタルビデオカメラ1(ホスト)に対して装脱可能な、所定の規格に従ったリムーバブル形態とされてもよい。
光ディスク及び光磁気ディスクなどに対応する場合の実際としては、これらの記録(記憶)媒体に対応してデータの書き込み/読み出しが可能に構成されたドライブとしてのデバイスを備え、これらのデバイスとメディアコントローラ13とを接続することになる。
また、半導体記憶装置に対応する場合は、半導体記憶装置の実際の規格に従って、この半導体記憶装置が装脱されるスロットを、デジタルビデオカメラ1の本体に備える。このスロットに対して半導体記憶装置が適正に装填されると、半導体記憶装置のピン端子がスロットのコネクタ部位の電極と接続され、これにより、半導体記憶装置は、メディアコントローラ13との間で通信が可能に接続されることになる。
この場合のビデオ信号処理部4及び音声処理部8は、それぞれ、上記のようにして転送されてきた圧縮ビデオデータ、圧縮オーディオデータについて、復調処理を含む所要の再生信号処理を実行する。これにより、圧縮ビデオデータを再生した画像を表示部7にて表示するとともに、この画像の再生時間に同期して、圧縮オーディオデータを再生して得られる音声信号を、音声入出力部9が有するとされるスピーカにより音声として出力させたり、ヘッドフォン端子から出力させることができる。
また、不揮発性メモリ12aは、例えばフラッシュメモリなどをはじめとした、電源供給が停止しても記憶内容が消去されない性質のメモリ素子により形成され、CPU10の制御によって、データの書き込み/読み出しが実行される。この不揮発性メモリ12aに記憶されるべきデータ(情報)としては、適宜内容の変更が行われる設定情報などが一般的であるが、特に限定されるものではなく、実際のデジタルビデオカメラ1の仕様などに応じて所要の各種の情報を記憶することとされればよい。
上記のようにしてメディアに記憶されるファイルは、通常は、所定フォーマットによるファイルシステムにより管理されることになるのであるが、本実施の形態としては、FAT(File Allocation Table)ファイルシステムにより管理されるものとしている。FATファイルシステムは、周知のようにして、ツリー型のディレクトリ構造によりファイルを管理するようにされており、また、データの書き込み/読み出しについては、クラスタといわれる論理的な最小データ管理単位により行うものとされている。クラスタは、メディアにおける物理的なデータ書き込み/読み出しの最小単位であるセクタを所定数にまとめたものが1単位となる。
先ず、この階層モデルとしては、ソフトウェア層と、その下層となるハードウェア層に大別される。
ソフトウェア層は、この場合には、メディアに対してホスト(実施の形態ではデジタルビデオカメラ1)となるデバイスにおいて、CPUが実行するプログラム、及び各種ファームウェア、ミドルウェアなどにより実現されるソフトウェア処理が対応するものとされる。この場合のソフトウェア層は、図示するように、上層から下層にかけて、アプリケーション100、ファイルシステム101、デバイスドライバ102の各層が位置する。
ハードウェア層には、メディアそのものの物理的な記憶領域が位置するものとして考えることができる。
このファイルシステム101では、アプリケーション100からのファイルレベルによるアクセス要求を、FATファイルシステムのフォーマットにおけるデータの管理単位となるクラスタのレベルに変換して、デバイスドライバ102に対してアクセス要求を行う。
デバイスドライバ102は、メディア103からのセクタレベルでのアクセス応答、つまりセクタ単位でのデータの受け取りを行い、この受け取ったデータについて、クラスタ単位によるデータとして扱ってファイルシステム101に受け渡す(クラスタレベルでのアクセス応答)。
ファイルシステム101は、デバイスドライバ102から受け取ったデータを、ファイルレベルのデータとしてアプリケーション100に受け渡すようにされる。アプリケーション100は、ファイルとして受け取ったデータについて、例えばユーザによる操作入力などに応じたアプリケーションレベルでの所要の処理を実行する。
FATの形式としては複数が規定されているのであるが、ここでは、FAT16及びFAT32の各形式に対応するフォーマット構造を示すこととする。
先ず、図3の左側に示されるFAT16に対応するフォーマット構造から説明する。
この図に示す構造は、LBA(Logical Block Addressing)に従った論理的なものとなっている。つまり、最も上を先頭セクタ(LBA=0)として、以降、下に向かってブロック(セクタ)の番号が進んでいくものとなる。
また、FATのファイルシステムでは、1つの物理的記憶領域を複数のパーティションに分割可能とされているが、ここでは説明の便宜上、1パーティションとした場合のフォーマット構造を示している。
1セクタは512バイトのサイズであり、従って、MBRとしても512バイトとなる。図4(a)では、このMBRの領域における512バイトについて、先頭から最終のバイト位置を、0000h〜01FFhまでの16進法による番号を振って表現したうえで、16バイト単位を1列として配列して示している。なお、16進法の表記を行うのにあたっては、上記0000h、或いは01FFhのようにして、数値の最後尾に16進法表記であることを示すhを付すこととする。
先ず、バイト位置0000h〜01BDhまでの446バイトの領域は、OS(Operating System)起動用のメディアとして使用される場合において、その起動(ブート:boot)のためのコード(起動コード)が格納される領域である。
また、続くバイト位置01h〜03hによる3バイトの領域は、該当パーティションの開始セクタをCHS(Cylinder/Head/Sector)により表現した値が格納される。バイト位置05h〜07hから成る3バイトの領域により、該当パーティションの終了セクタをCHSにより表現した値が格納される。
また、バイト位置08h〜0Bhによる4バイトの領域により、該当パーティションの開始セクタをLBAにより示す値を格納することとしている。
MBRとしての先頭セクタに続けては所定セクタ数による空き領域を設けることとしている。そして、この空き領域より後となるセクタ領域により、パーティション単位の領域を形成する。
このシステム領域において先頭セクタから開始される所定バイト数の領域は、BPB(BIOS Parameter Block/Boot Parameter Block)とされ、ここでは現パーティションに関して、例えばホスト側のBIOS(Basic Input/Output System)などのように、ブロックデバイスコントロールのためのプログラムが利用すべき所要のデータが格納される。BPBに格納する情報においては、次に説明するFAT領域の数、メインのFAT領域の開始セクタ、FAT領域のセクタ数などの情報を含む。
FAT16フォーマットでは、クラスタ番号を2バイト(16ビット)により表すこととしており、これに応じて、FATエントリの個々のサイズも2バイトとされている。
FAT32対応のフォーマット構造としても、LBA=0で表される先頭セクタにMBRを配置している。そして、このMBRに続けて配置する所定セクタ数の空き領域に続けて、パーティション単位の領域を配置していくようにされる。
FSinfoは、該当パーティションにおける空き容量を計算するのに利用する所定の情報を格納する領域である。FAT1,FAT2のFAT領域は、FSinfoに続けて順次配置される。
FAT32のフォーマット構造では、ルートディレクトリはデータ領域内におかれることなっている。データ領域におけるルートディレクトリの開始クラスタ番号は、BPBにおける所定領域(RootClus)に格納される値により示されており、ルートディレクトリにアクセスするときには、上記RootClusを参照して認識したクラスタ番号にアクセスするようにされる。RootClusが示すルートディレクトリの開始クラスタ番号は、通常、2である。
実情的なこととして、このコンパクトフラッシュの規格に従った半導体記憶装置としては、現状においても、多様なメーカから、記憶容量の相違などをはじめとした多様な製品が出回っている状況にあるが、これらの製品では、例えば機種あるいは個体ごとのメディアのデータ転送レートについて一様ではなく、比較的大きな相違、ばらつきのあることが知られている。
例えばホストとしての装置においては、コンパクトフラッシュなどのメディアに対するデータの書き込み/読み出しを伴う何らかのデータ処理を実行するのであるが、そのデータ処理の内容によって単位時間あたりに必要なデータ処理量(処理負荷)が決まってくる。また、この単位時間あたりのデータ処理量に応じて、単位時間あたりのメディアに対するデータの読み出し量/書き込み量、つまり要求されるデータ転送レートも決まってくる。
このために、例えば接続されているコンパクトフラッシュのデータ転送レートが、上記データ処理が要求する値よりも低くなっているような状況のあることが考えられる。このような状況では、メディアのデータ転送レートが低いことが要因となって適正な処理結果が得られなくなることがある。
そこで、現状においては、ホストとなる装置に接続するコンパクトフラッシュについて、この装置が要求するデータ転送レートが保証される製品を指定することが行われている。この場合において、指定外のコンパクトフラッシュを使用した場合には正常な動作は保証されないことになる。
先にも説明したように、ホストとなる機器(デジタルビデオカメラ1)のデータ処理機能が適正に実行されるのに足るデータ転送レートを有さないメディアを使用したことで、ホスト機器が有するデータ処理機能を適正に実行できないような状況は、通念上致し方ないこととして扱われる。しかしながら、本実施の形態としては、このような状況においても、できるだけデータ処理機能が適正実行されるような環境を提供することで、ユーザが救済されるように便宜を図るようにされる。
本実施の形態のデジタルビデオカメラ1が、撮像画像としての動画像をAVファイルとして記録する際の解像度としては、解像度が高い順から、1024×768、800×600、640×480、320×240の4段階によるモードを選択設定可能とされているものとする。
そのうえで、上記のようにして解像度が4段階であることに対応して、コンパクトフラッシュのデータ転送レートtfrtについて、tfrt≧a(a以上)となるレベル3、b≦tfrt<a(b以上a未満)となるレベル2、c≦tfrt<b(c以上b未満)となるレベル1、tfrt<c(c未満)となるレベル0の4段階のレベルに区分すする。なお、値a,b,cについては、a<b<cの関係を満たしたうえで、所定値を設定する。値a,b,cを具体的にどのように設定するのかについては、この場合であれば、上記4段階の解像度ごとに対応して要求されるメディアのデータ転送レートを考慮して決定することになる。
つまり、コンパクトフラッシュのデータ転送レートが最高レベル(レベル3)のtfrt≧a(a以上)である場合には、最低レベルの解像度である320×240から、最高レベルの解像度である1024×768までの4段階全ての解像度を選択肢として設定することが許可される。
また、コンパクトフラッシュのデータ転送レートが2番目に高いレベル(レベル2)のb≦tfrt<a(b以上a未満)である場合には、4段階の解像度のうちで、最高レベルの解像度1024×768の設定が禁止され、残る解像度800×600、640×480、320×240の3段階の解像度が選択肢となるようにされる。
また、コンパクトフラッシュのデータ転送レートが3番目に高いレベル(レベル1)のc≦tfrt<b(c以上b未満)である場合には、4段階の解像度のうちで、最高レベルと2番目に高い解像度である1024×768、800×600の設定が禁止され、残る解像度640×480、320×240の2段階の解像度が選択肢となる。
また、コンパクトフラッシュのデータ転送レートが最低レベル(レベル0)のtfrt<c(c未満)である場合には、4段階の解像度のうちで、最低レベルの解像度320×240の1つの解像度のみが許可される。
例えば、従来のデジタルビデオカメラ1により撮像画像をAVファイルとして記録するのにあたっては、コンパクトフラッシュのデータ転送レートにかかわらず、常に、上記図5では最高レベルである1024×768の解像度を設定できることになる。すると、コンパクトフラッシュのデータ転送レートが、一定以下であるような場合には、1024×768の解像度のデータをコンパクトフラッシュに転送して正常に書き込むだけのデータ転送速度が得られないために、AVファイルの書き込みがエラーとなる状況になる可能性が生じる。
これに対して、本実施の形態であれば、例えば、コンパクトフラッシュのデータ転送レートが2番目に高いレベルのb≦tfrt<a(b以上a未満)であるような場合には、1024×768の解像度を選択して設定することはできなくなり、これより低い解像度800×600、640×480、320×240のいずれかを選択して設定することになる。この場合、最高解像度である1024×768に対応する最高品質の画像を得ることはできないものの、コンパクトフラッシュのデータ転送レートに起因するAVファイルの書き込みエラーについては発生しないことが保証される。
これにより、上記もしているように、例えば画質などの処理結果の品質は劣化する可能性があるものの、データ処理そのものは、コンパクトフラッシュのデータ転送レートに関わらず、破綻することがないようにされる。つまり、例えば、本来であれば、動作が保証できないようなデータ転送レートが低いコンパクトフラッシュを使用してデータ処理を実行させたとしても、その処理が破綻することなく正常に実行される環境が得られるものである。
・図5により説明した解像度設定を、静止画ファイルの記録に適用する。
・動画像/静止画としてのAVファイルを記録するのにあたり、所定方式による圧縮符号化を施すこととした場合における圧縮符号化のデータレート設定について、コンパクトフラッシュのデータ転送レートに応じて変更する。
・静止画による連写機能を有する場合において、単位時間あたりの最高連写枚数を、コンパクトフラッシュのデータ転送レートに応じて変更する。
・AVファイル(動画/静止画)のシャッフル再生を行うのにあたり、シャッフル対象とするファイルの最大数を変更する。
・AVファイル(動画)のシャッフル再生を行うのにあたり、シャッフル再生単位について変更する。例えば、AVファイルがMPEG方式により圧縮符号化されるものであることを考えた場合においては、上記シャッフル再生単位としてのGOP数を変更するものである。連続GOP数=1であれば、1つのAVファイルから1つのGOPを読み出してデコード出力し、連続GOP数=2であれば、1つのAVファイルから2つのGOPを連続的に読み出してデコード出力するというシャッフル再生の手順を繰り返す。
先ず、図6は、データ転送レート対応処理としてCPU10がプログラムに従って実行するとされる処理動作を示している。
ここでは先ず、ステップS101として示すように、コンパクトフラッシュ(以下「CF」と略す場合がある)が新規に接続されるのを待機している。そして、例えばデジタルビデオカメラ1のCF用のスロットに対して新規にCFが装填されて、メディアコントローラ13と接続されたことが、メディアコントローラ13側から通知されると、ステップS101にてCFの新規接続が検出されることとなってステップS102の処理に進む。
ここで、周知のようにして、CFの動作モードとしては、True IDモードと、PC Cardモード(PC Card ATAモード)とが規定されている。
メディア識別情報を取得するのにあたっては、先ず、図7のステップS201として示すように、動作モードについて、True IDモードとPC Cardモードのいずれであるのかについての判別を行うようにされる。例えば、コンパクトフラッシュは、True IDモードとPC Cardモードとではピン端子の用途の割り当てが異なっている。メディアコントローラ13では、コンパクトフラッシュが新規接続されたときの通信処理時において、その通信結果から上記ピン端子の用途の割り当てを判断し、これにより、True IDモードとPC CardモードのいずれのCFであるのかを判定することができる。ステップS201では、例えばCPU10が、新規接続されたCFの動作モードがいずれであると判定したのかについてメディアコントローラ13に問い合わせるようにされる。この問い合わせに応答したレスポンスを受信することで、CPU10は、動作モードを判別できることになる。
PC Card モードでは、メディア側においてアトリビュートメモリ空間を設けることが規定されている。
ステップS202では、メディア識別情報を取得するために、このアトリビュートメモリ空間にアクセスして、CIS(Card Information Structure)を読み出す。そして、このCISにおいて、CISTPL_VERS_1(タプルコード(Tuple Code)=15hで指定される)の情報を、メディア識別情報として保持するようにされる。このCISTPL_VERS_1は、メディアのモデル(機種)名を示す情報であり、従って、このステップS202の処理を実行した段階で、新規接続されたCFについてのメディア識別情報として、モデルを識別する情報は取得できたことになる。
ステップS203において、シリアルナンバのレベルまで識別するモードは設定されていないとして否定の判別結果が得られた場合には、このままメディア識別情報取得のための処理を終了する。これに対して、シリアルナンバのレベルまで識別するモードが設定されているとして肯定の判別結果が得られた場合には、メディア識別情報としてシリアルナンバも取得するために、ステップS204以降の処理を実行するようにされる。
そして、ステップS205に続くステップS206及びS207によっては、上記戻り値に格納されるシリアルナンバと、モデルナンバの情報を抽出して、それぞれ、今回、新規接続されたCFを識別可能なメディア識別情報として保持するようにされる。
なお、この処理経過では、メディア識別情報として、ステップS202においてモデル名を識別する情報(CISTPL_VERS_1)を取得し、さらにステップS207においてモデルナンバの情報を取得することとなり、モデルを識別するための情報を2重に取得していることになる。このようにして、モデルについての識別情報を複数取得したとしても特に問題は無いのであるが、重複を避けたい場合には、例えば先にステップS202にて取得したメディア識別情(CISTPL_VERS_1)は破棄して、ステップS207により取得したモデルナンバの情報を有効にする、あるいは、先にステップS202にて取得したメディア識別情(CISTPL_VERS_1)を有効として、ステップS207の処理を省略するように構成すればよい。
ステップS208においては、メディア識別情報の取得のために、True IDEモードで規定されているコマンドの1つである、IDENTIFY DEVICE(ATA/ATAPI)によるトランザクションを新規接続されたCFとの間で実行する。そして、このコマンドに応答してCFから返送されてきたレスポンスを受信すると、次のステップS209により、このレスポンスのオペランドとして格納されている戻り値を取得する。
そこで、続くステップS210、S211により、上記戻り値に格納されるシリアルナンバと、モデルナンバの情報を抽出して、それぞれ、今回、新規接続されたCFを識別可能なメディア識別情報として保持するようにされる。なお、この場合においても、メディア識別情報として、モデルを特定するレベルまでの情報しか必要としない場合には、ステップS211の処理は省略されてよい。
本実施の形態のデジタルビデオカメラ1では、例えば不揮発性メモリ12aに対して、メディア登録テーブル(媒体別転送レート情報)としての情報を書き込んで記憶させている。このメディア登録テーブルは、図8に示すように、これまでに一度でも接続されたことがあるメディア(ここでは説明の便宜上、CFのみとする)について、そのメディア識別情報とデータ処理レベルとを対応させて格納した構造のテーブル情報とされる。
このメディア登録テーブルにおけるメディア識別情報は、そのメディアが初めて接続されたときのステップS102の処理により取得したものとされる。ステップS102の処理によりメディア識別情報を取得するのにあたり、モデルのレベルまでの識別情報を取得するモードが設定されている場合には、このメディア登録テーブルにおけるメディア識別情報は、モデル名を識別する情報のみから成り、メディアのモデルごとに対応したものとなる。これに対して、シリアルナンバのレベルまでの識別情報を取得するモードが設定されている場合には、メディア登録テーブルにおけるメディア識別情報は、モデルナンバ(モデル名)のみ、若しくはモデルナンバ(モデル名)とシリアルナンバとの組み合わせから成り、メディアの個体ごとに対応したものとなる。
また、データ処理レベルは、メディアのデータ転送レートに応じて決まるデータ処理のレベルを示している。図5を例にとれば、コンパクトフラッシュのデータ転送レートtfrtに応じて設定される、レベル3(tfrt≧a)、レベル2(b≦tfrt<a)、レベル1(c≦tfrt<b)、レベル0(tfrt<c)の4段階のレベルとなる。
なお、このメディア登録テーブルがどのようにして作成されるのかについては、この図6に示す処理を以降説明していく過程において後述する。
そして、ステップS102に続くステップS103においては、不揮発性メモリ12aからメディア登録テーブルを読み込む。
なお、メディア登録テーブルのデータ処理レベルは、図8にて説明したように、そのメディアのデータ転送レートが、どのレベル範囲に属するのかによって決まるものであり、従って、新規接続されたCFについてのデータ処理レベルを判定するということは、範囲区分によるものではあるが、そのCFについてのデータ転送レートを判定していることに他ならない。
このステップS108の処理の具体例について図5を例に説明する。
例えば、ステップS105により、データ処理レベルが図5におけるレベル3であると判定されたとする。これに応じたステップS108の処理としては、例えば撮像画像を動画として記録するためのアプリケーションプログラムが、レベル3に対応した処理モードを設定することになる。
このときには、例えば上記アプリケーションプログラムは、図5に示すような構造による、データ処理レベルに対する4段階の解像度(1024×768、800×600、640×480、320×240)についての実行の可否を示すテーブル情報を持つようにされる。そして、このテーブルを参照して、ステップS105により判定されたデータ処理レベルに対応した4段階の解像度についての可否内容に従って、処理モードを設定するようにされる。
この場合には、データ処理レベルがレベル3として判定されているので、上記のようにしてテーブル情報を参照する結果、アプリケーションプログラムは、4段階の解像度のうちで、最高解像度である1024×768を最上位モードとして、残る下位の3つの解像度によってもAVファイル生成のためのビデオ信号処理を実行可能な処理モードを設定することとなる。
あるいは、ステップS105によりデータ処理レベルはレベル2であると判定され、ステップS108ではこのレベル2をセットしたとする。これにより、アプリケーションの処理モードとしては、解像度800×600を最上位モードとするAVファイル生成のためのビデオ信号処理を実行可能なモードが設定されることになる。
あるいは、ステップS105によりデータ処理レベルはレベル0であると判定され、ステップS108ではこのレベル0をセットしたとする。この場合、アプリケーションの処理モードとしては、最低解像度の320×240によってのみAVファイル生成のためのビデオ信号処理を実行可能なモードが設定されることになる。
ステップS104からステップS106に至った場合においては、今回新規接続されたCFは、メディア登録テーブルには登録されておらず、従って、デジタルビデオカメラ1に対してはじめて接続されたものであることになる。この場合には、先ず、この新規接続されたCFについてのデータ処理レベルを判定して、このCFに対応する適切なアプリケーションの処理モードが設定されるようにすることが必要となる。また、このはじめて接続されたCFについて、メディア登録テーブルに新規登録することも必要となる。これらの必要事項を満足するために、ステップS106では、今回新規接続されたCFについてのデータ転送レートを測定するための処理を実行する。
先の図3の説明では、FAT1がメイン領域とされる場合、FAT2は、通常はFAT1のミラー領域、予備領域とされることを説明したが、本実施の形態では、データ転送レートを測定するためのデータの試し書き領域として使用されることになる。
また、ここで確認のために述べておくと、FAT領域としてメインとなるFAT1の領域は、ステップS301の処理によっては単に読み出しが行われるのみであって、その内容が変化することはないものであり、従って、ステップS301の処理により、以降のファイル管理に支障を来すようなことにはならない。
なお、具体的な測定値A1の求め方としては、次のような手法が挙げられる。つまり、ステップS301の処理ごとに読み出し/書き込みが行われたデータ量を積算していくとともに、この読み出し/書き込みに要したとされる時間も積算するようにされる。そして、ステップS302において肯定の判別結果が得られてステップS301の処理が完了したとされる段階に至ったら、これらのデータ量と時間とにより演算を行ってデータ転送レートを算出する。
例えば説明をわかりやすくするために、ここでは、HDDなどの記憶媒体を考えてみる。HDDをFATファイルシステムによりフォーマットした場合には、例えば図3に示すようなフォーマット構造を、通常はLBA(セクタ番号)の上位から下位に従って、外周から内周にかけて形成していくのが通常である。このために、ステップS301においてデータの書き込み/読み出し領域となるFAT1,FAT2は、磁気ディスクにおける物理的な位置としては、パーティション内において実際にはかなり外周側に位置していることになる。周知のようにして、HDDのような一定角速度で回転するディスク状記録媒体に対するデータ読み出し/書き込みのデータ転送レートは、外周と内周では異なってくる。
このことからすると、FAT1,FAT2に対するデータの読み出し/書き込みにより測定したデータ転送レートは、パーティション全体においては相当に外周側となる位置にて測定して得たものであるので、これだけでは信頼性が高いとはいえない場合も生じてくると考えられる。そこで、さらに内周側におけるデータ転送レートも測定して、外周側と内周側との両位置での測定値を使用すれば、より高精度で、また信頼性の高い測定結果を得ることができるといえる。ステップS304以降は、本来は、このために、FAT領域よりも内周側となる領域についてのデータ転送レートの測定値を得るための処理となる。
ただし、本実施の形態では、記憶媒体としてコンパクトフラッシュであることとしている。コンパクトフラッシュは、フラッシュメモリといわれる半導体メモリ素子を記憶媒体として静的記録再生が行われるものなので、上記したような外周と内周とでのデータ転送レートの差の問題は生じない。従って、ステップS304以降の処理の必要性は、HDDなどの場合ほど高くはない。
しかしながら、ここでの図9の処理としては、HDDなどを対象とした場合にも、高い信頼性の測定結果が得られるようにして構成されたプログラムに基づくものであることとしている。つまり、対象メディアに対して汎用性を有するように配慮された処理手順とされているものである。また、半導体メモリ素子であっても、LBA(セクタ番号)の離れた物理領域にデータを書き込む場合には、何らかの要因によって、データ転送レートに差が生じる可能性も完全に排除することはできないので、ステップS304以降の処理が必ずしも蛇足であることにはならないと考えられる。
本実施の形態では、FAT1,FAT2以外のデータ転送レート測定のための読み出し用領域、書き込み用領域として、そのパーティションにおいて、LBA(セクタ番号)の終端側に近いとされる所定領域を設定する。これらの領域は、例えばデータ領域内に在るものとされ、LBA(セクタ番号)としてみた場合には、FAT1,FAT2に対してより下位となる領域なので、それぞれ、読み出し用下位LBA領域、書き込み用下位LBA領域ということにする。
ステップS306においては、ステップS304の処理により測定したデータ転送レートの値について、測定値A2として保持するようにされる。
このようにして取得した本測定値A3が、ステップS106におけるデータ転送レート測定処理の測定結果として扱われる。
ここで、上記ステップS402により取得した開始セクタ(LBA)が示す数値をAとすると、この開始セクタ(LBA)は、MBRが位置するLBA=0を起点として、LBA=Aとなるセクタ位置を示すことになる。そして、LBA=Aとなるセクタ位置が、図11に示すようにして、対象パーティションの開始位置となる。
そこで、ステップS402に続くステップS403では、対象パーティションの先頭となるBPBにアクセスして、その内容を参照し、次のステップS404の処理によりBPBから、BPB_RsvdSecCntとしての値を取得する。このBPB_RsvdSecCntは、パーティション開始セクタ(BPBの開始セクタ)から、FAT領域の開始位置までの予約セクタ数を示すものであり、従って、対象パーティションの開始セクタ(BPBの開始セクタ)を起点として、FAT領域の開始セクタを示す情報となるものである。
また、ステップS405では、同じく、ステップS403によりBPBを参照した結果として、BPBからBPB_FATSz32としての値を取得する。BPB_FATSz32は、1つのFAT領域のサイズを示す。
この算出処理例としては、例えば前述もしたように、ステップS402にて取得した対象パーティションの開始セクタ(LBA)の値をAとするとともに、ステップS404において取得したBPB_RsvdSecCntの値をBとして、A+Bの演算を実行する。
このA+Bの演算結果としての値が、メディア上における対象パーティション内のFAT1の開始位置を、絶対セクタ番号(絶対LBA値)により表すものとなる。つまり、図11に示すようにして、メディアにおける先頭セクタ(絶対LBA値=0)を起点として絶対LBA値=Aとなるセクタは、対象パーティションの先頭セクタ(BPBの開始セクタでもある)となる。そして、この対象パーティションの先頭セクタである絶対LBA値=Aを起点として、BPB_RsvdSecCntの値Bの分シフトさせた相対セクタ位置が、同じ対象パーティションのFAT1の開始位置となる。従って、FAT1の開始位置は、絶対LBAの値としてはA+Bで表されることになる。
このためには、上記のようにして、ステップS402にて取得した対象パーティションの開始セクタ(LBA)の値をA、ステップS404において取得したBPB_RsvdSecCntの値をBとし、さらにステップS405により取得したBPB_FATSz32の値をCとして、A+B+Cの演算を実行する。
このA+B+Cの演算により得られる値は、図11に示すようにして、FAT2の先頭セクタを絶対LBA値により示すものとなる。つまり、上記しているように、A+Bにより得られる値が、対象パーティションのFAT1の先頭セクタを絶対LBA値により示しているのであるから、このFAT1の先頭セクタを起点として、値C分をシフトさせたセクタ位置は、FAT2の開始セクタであることになる。このようにして、A+B+Cは、FAT2の先頭セクタを示していることが分かる。
また、同じステップS301の処理の1回目においてFAT2にデータを書き込むときには、上記ステップS407により算出して取得した絶対LBA値(A+B+C)のセクタにアクセスすることで、FAT2の先頭クラスタにアクセスできることになる。また、この場合にも、2回目以降のステップS301の処理を実行するときには、その都度、256(セクタ)を加算した絶対LBA値が示すセクタにアクセスするようにされる。
これまでの説明のようにして、ステップS106としての新規接続されたCFについてのデータ転送レートの測定結果が、本測定値A3として得られたとすると、続いては、ステップS107の処理を実行する。
このためには、先ず、図12のステップS501として示すようにして、転送レート−レベル変換テーブルを参照する。この転送レート−レベル変換テーブルは、ステップS106により得られたデータ転送レートの測定値(本測定値A3)を、データ処理レベルに変換するためのテーブル情報であり、例えば、不揮発性メモリ12a或いはROM11などに記憶される。
この場合には、説明を分かりやすいものとするために、データ転送レベルの測定値については、具体的数値を示している。この場合には、データ転送レートの測定値について、良好なほうから、[40Mbps以上]、[20Mbps以上〜40Mbps未満]、[10Mbps以上〜20Mbps未満]、[10Mbps未満]の4つの範囲に区分している。そして、[40Mbps以上]の区分には、データ処理レベルとして最高のレベル3を対応させる。以降、[20Mbps以上〜40Mbps未満]の区分には、2番目のレベル2を対応させ、[10Mbps以上〜20Mbps未満]の区分にはレベル1を対応させ、[10Mbps未満]にはレベル0を対応させる。
このようにして、図6のステップS107としてのメディア登録テーブルへの新規登録処理が実行される。
例えばメディアに書き込むためのデータが、ファイル単位の処理としてアプリケーション100から渡されてきたとすると、クラスタ制御部203は、このファイルレベルのデータをクラスタレベルによるデータに変換する。そして、このクラスタレベルによるデータについてのメディアへの書き込みを、メディア制御部210の位置算出部211に指示する。
位置算出部211では、FAT制御部202により管理しているFAT領域の内容を参照して認識されるメディアの未使用領域のうちから、ファイルのデータを書き込むべきクラスタの位置(クラスタ番号)を算出する。そして、デバイスドライバ102に対して、書き込むべきクラスタ単位のデータを受け渡すと共に、このデータを書き込むべきクラスタ番号を指示する。デバイスドライバ102は、指示されたクラスタ番号について最終的には、メディア上の記憶領域の物理セクタのアドレスに変換して、セクタレベルによりメディアへのデータの書き込みを実行するようにされる。
例えば先ず、ディレクトリエントリ制御部201により今回記録するファイルについてのディレクトリエントリを作成する。このときには、FAT制御部202と連携して、FAT領域における空き領域から、ファイルを記録すべきクラスタを決定する。これに伴い、ディレクトリエントリにおける開始クラスタに格納する値も決まることになる。また、ファイルを記録すべきクラスタが決定されるのに応じて、FAT制御部202は、FAT領域において、このファイルについてのクラスタチェインなどの内容が示されるように、所要のクラスタ番号のFATエントリの値を書き換える。
そして、このようにして作成したディレクトリエントリ、及びFAT領域の書き換え内容を、先の説明と同様にして、クラスタ制御部203及びメディア制御部210(位置算出部211)の処理によって、メディアの所定領域に書き込んで記憶させる。
このときに、複数のパーティションを形成してフォーマットしたメディア(CF)を対象とした場合、データ読み出し/書き込みが行われるFAT1、FAT2を含むパーティションと、読み出し用下位LBA領域及び書き込み用下位LBA領域を含むパーティションとについて同一とすべきか否かを考える必要が出てくるが、本実施の形態としては、同一であることとしても、それぞれ異なるものであるとしてもよい。
両者のパーティションをそれぞれ異なるものとした場合には、例えば、最上位のセクタ領域のパーティションと、最下位のセクタ領域のパーティションとに分けることとすれば、1つのメディア全体のデータ転送レートの測定値についてほぼ最良に近い値と、最低に近い値が得られるので、相応に高い信頼性の測定結果を得ることが可能になる。
これに対して、例えば複数のパーティションを形成しているとしても、常に使用するパーティションは特定の1つのみに限定されるような使用環境では、両者を含むパーティションについて、この常に使用されるパーティションで同一とすることで、データ転送レートの測定結果はかえって高い信頼性が得られることになる。また、使用するパーティションが特定されないような環境であれば、例えばメディア登録テーブルのメディア識別情報として、パーティションのレベルまで識別可能な情報構造を与えるようにすることで、パーティションごとのデータ転送レートに応じたデータ処理レベルが設定可能になる。
また、データ転送レート測定のためのデータ読み出し/書き込みの領域として、FAT領域(FAT1,FAT2の各領域)を使用することは、FAT領域の各サイズが、データ転送レート測定のために必要なデータ読み出し/書き込み量との兼ね合いで適正であることや、パーティション、メディアにおいて先頭セクタに近い位置にあってアクセスがしやすいことなどの理由できわめて妥当ではある。しかしながら、本発明の概念としては、必ずしもFAT領域を使用すべきとする必要はなく、例えばファイルの記録再生に支障がない限り、他の領域が使用されてかまわない。
この問題を解決する手法としてはいくつ考えられるが、ここで2例を挙げておくこととする。
例えば、FAT2に対するデータの試し書きは、そのメディア(CF)が1つのホストに対してはじめて接続されたときに、データ転送レートの測定のために1回のみ実行されるもので頻繁には行われるものではない。また、データ転送レートの測定が終了した段階のFAT2の内容は、単に試し書きのデータが書き込まれているのにすぎず、特に意味を成すものとはいえず、従って、その後に試し書き後の内容が変更されたとしても、ファイルシステムの動作に支障はない。
そこで、データ転送レート測定が終了した所定のタイミングで、FAT2については、FAT1の内容を完全にコピーする、あるいは所定のデータ内容に初期化するなどして、実際の用途に適合させた内容を形成するようにすればよい。
あるいは、FAT領域について、メイン領域となるFAT1と、データ転送レート測定の試し書き領域としてのFAT2のほかに、さらにバックアップ、予備領域などとしての所要数のFAT領域を有する、3以上のFAT領域を形成するフォーマットを採用する。BPB内には、BPB_NumFATsといわれる、FAT領域数を示す情報が格納されている。そこで、このBPB_NumFATsについて、実際に必要とされるFAT領域数に応じた3以上の所要値を設定してメディアフォーマットを実行すれば、3以上のFAT領域が形成される構造を得ることができる。
また、データ処理レベルの段階数と、データ処理レベルごとに対応させたデータ転送レートの範囲区分は、実際のデータ処理内容に応じて適宜変更されるべきものとなる。
従って、上記のようにして、データ処理レベルに応じた処理モードの変更を、複数のアプリケーションプログラムや、1アプリケーションプログラムにおける複数のデータ処理を対象として実行する場合には、それぞれのデータ処理内容に応じて、上記データ処理レベルの段階数と、データ転送レートの範囲区分との対応を変更して良いものであり、また、そのほうが好ましい。
Claims (6)
- 外部記憶媒体が接続される記憶媒体接続手段と、
上記記憶媒体接続手段と接続された上記外部記憶媒体についてのデータ転送レートを判定する判定手段と、
上記記憶媒体接続手段と接続された上記外部記憶媒体に対するデータの書き込み及び/又は読み出しを伴う所定のデータ処理を実行可能なデータ処理実行手段と、
上記判定手段により判定されたデータ転送レートに応じて、上記データ処理実行手段が実行可能とされている特定のデータ処理についての実行の可否を設定する設定手段と、
を備えていることを特徴とする情報処理装置。 - 上記記憶媒体接続手段と接続された上記外部記憶媒体についてのデータ転送レートを測定する測定手段をさらに備え、
上記判定手段は、上記測定手段の測定結果に基づいて判定を行うようにされている、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 上記記憶媒体を単体ごとに識別可能な媒体識別情報と、この媒体識別情報により識別される記憶媒体のデータ転送レートを示す情報である転送レート情報とを少なくとも対応付けて形成される媒体別転送レート情報を保持する保持手段と、
上記記憶媒体接続手段と接続された上記外部記憶媒体から、上記媒体識別情報を取得する取得手段とをさらに備え、
上記判定手段は、
上記媒体識別転送レート情報を参照して、上記取得手段により取得した媒体識別情報と一致する媒体識別情報が検索された場合には、この検索された媒体識別情報に対応付けられた転送レート情報に基づいて判定を行い、
上記取得手段により取得した媒体識別情報と一致する媒体識別情報が検索されなかった場合には、上記測定手段の測定結果に基づいて判定を行うようにされている、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 上記判定手段が上記媒体識別転送レート情報を参照して、上記取得手段により取得した媒体識別情報と一致する媒体識別情報が検索されなかった場合において、上記取得手段により取得した媒体識別情報と、上記測定手段の測定結果に基づいて得た転送レート情報とを対応付けた情報内容が付加されるようにして、上記媒体別転送レート情報を生成する生成手段と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。 - 少なくともデータの書き込み/読み出しを含む通信が可能に接続された外部記憶媒体についてのデータ転送レートを判定する判定手順と、
上記接続された外部記憶媒体に対するデータの書き込み及び/又は読み出しを伴う所定のデータ処理を実行可能なデータ処理実行手順と、
上記判定手順により判定されたデータ転送レートに応じて、上記データ処理実行手順が実行可能とされている特定のデータ処理についての実行の可否を設定する設定手順と、
を実行することを特徴とする情報処理方法。 - 少なくともデータの書き込み/読み出しを含む通信が可能に接続された外部記憶媒体についてのデータ転送レートを判定する判定手順と、
上記接続された外部記憶媒体に対するデータの書き込み及び/又は読み出しを伴う所定のデータ処理を実行可能なデータ処理実行手順と、
上記判定手順により判定されたデータ転送レートに応じて、上記データ処理実行手順が実行可能とされている特定のデータ処理についての実行の可否を設定する設定手順と、
を情報処理装置に実行させるプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004332943A JP4734898B2 (ja) | 2004-11-17 | 2004-11-17 | 情報処理装置、情報処理方法、プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004332943A JP4734898B2 (ja) | 2004-11-17 | 2004-11-17 | 情報処理装置、情報処理方法、プログラム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006146401A true JP2006146401A (ja) | 2006-06-08 |
JP4734898B2 JP4734898B2 (ja) | 2011-07-27 |
Family
ID=36626027
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004332943A Expired - Fee Related JP4734898B2 (ja) | 2004-11-17 | 2004-11-17 | 情報処理装置、情報処理方法、プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4734898B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008118294A (ja) * | 2006-11-01 | 2008-05-22 | Canon Inc | 撮像装置及びその制御方法 |
JP2012108884A (ja) * | 2010-10-20 | 2012-06-07 | Canon Inc | 通信制御装置およびその制御方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08329469A (ja) * | 1995-06-02 | 1996-12-13 | Sony Corp | データ記録装置 |
JPH09322106A (ja) * | 1996-05-31 | 1997-12-12 | Canon Inc | 撮像記録装置 |
JPH10233986A (ja) * | 1997-02-21 | 1998-09-02 | Hitachi Ltd | 映像信号記録装置 |
JP2001036904A (ja) * | 1999-07-16 | 2001-02-09 | Fuji Photo Film Co Ltd | 信号処理装置 |
JP2004227676A (ja) * | 2003-01-23 | 2004-08-12 | Sony Corp | 記録装置および記録制御方法、ならびに、記録再生装置 |
-
2004
- 2004-11-17 JP JP2004332943A patent/JP4734898B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08329469A (ja) * | 1995-06-02 | 1996-12-13 | Sony Corp | データ記録装置 |
JPH09322106A (ja) * | 1996-05-31 | 1997-12-12 | Canon Inc | 撮像記録装置 |
JPH10233986A (ja) * | 1997-02-21 | 1998-09-02 | Hitachi Ltd | 映像信号記録装置 |
JP2001036904A (ja) * | 1999-07-16 | 2001-02-09 | Fuji Photo Film Co Ltd | 信号処理装置 |
JP2004227676A (ja) * | 2003-01-23 | 2004-08-12 | Sony Corp | 記録装置および記録制御方法、ならびに、記録再生装置 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008118294A (ja) * | 2006-11-01 | 2008-05-22 | Canon Inc | 撮像装置及びその制御方法 |
JP2012108884A (ja) * | 2010-10-20 | 2012-06-07 | Canon Inc | 通信制御装置およびその制御方法 |
US9256561B2 (en) | 2010-10-20 | 2016-02-09 | Canon Kabushiki Kaisha | Communication control apparatus and method of controlling the same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4734898B2 (ja) | 2011-07-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6675276B2 (en) | Method for providing extensible dos-fat system structures on one-time programmable media | |
JP5378378B2 (ja) | 変更検出を許容するコード化リムーバブル記憶装置 | |
US20070198595A1 (en) | Information processing apparatus, information processing method, and program | |
US8296272B2 (en) | Information processing apparatus, information processing method, and program | |
US20080212225A1 (en) | Information processing apparatus, information recording medium, and information processing method, and computer program | |
EP1826663A2 (en) | Apparatus, method and computer program for processing information | |
JP4487954B2 (ja) | データ記録装置、データ記録方法、及びプログラム | |
JP4734898B2 (ja) | 情報処理装置、情報処理方法、プログラム | |
JP2007108853A (ja) | 情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラム | |
JP2006178633A (ja) | 情報処理装置、情報処理方法、プログラム | |
JP2006260158A (ja) | 情報処理装置、情報処理方法、プログラム | |
JP2007059004A (ja) | 情報処理装置および方法、プログラム並びに記録媒体 | |
JP2006155461A (ja) | 情報処理装置、情報処理方法、並びにプログラム | |
JP4561323B2 (ja) | 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム | |
JP2005086737A (ja) | 記録装置、記録方法、撮像装置および撮像方法 | |
JP2006252096A (ja) | 記録装置および方法、並びにプログラム | |
JP2006146812A (ja) | 情報処理装置、情報処理方法、プログラム | |
JP2006164017A (ja) | 情報処理装置、情報処理方法、プログラム | |
US7424573B2 (en) | Information processing apparatus, method, and program for formatting multiple recording media integrated as one | |
JP2006133855A (ja) | 情報処理装置、情報処理方法、プログラム | |
JP2006178632A (ja) | 情報処理装置、情報処理方法、プログラム | |
JP4586533B2 (ja) | 記録装置、アドレス変換装置、記録制御方法および記録制御プログラム | |
JP2010049734A (ja) | 情報処理装置、転送システム | |
JP2007264870A (ja) | 情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラム | |
JP2006139845A (ja) | 情報処理装置、情報処理方法、プログラム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070822 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100527 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100601 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100715 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110329 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110411 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |