JP2006130632A - 熱硬化性樹脂積層板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】金型打ち抜き加工後に積層体からの粉落ちを低減させることが可能な熱硬化性樹脂積層板の製造方法を提供する。
【解決手段】複数のガラス繊維を有する縦糸21および横糸22で構成されるガラス繊維基材2に熱硬化性樹脂組成物を担持してなる積層体を金型4により打ち抜いて熱硬化性樹脂積層板を製造する製造方法であって、前記ガラス繊維基材の縦糸に対して所定の傾斜角度を形成させて前記積層体を金型で打ち抜くことを特徴とする。また、熱硬化性樹脂積層板は、上記に記載の方法で製造されたことを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】複数のガラス繊維を有する縦糸21および横糸22で構成されるガラス繊維基材2に熱硬化性樹脂組成物を担持してなる積層体を金型4により打ち抜いて熱硬化性樹脂積層板を製造する製造方法であって、前記ガラス繊維基材の縦糸に対して所定の傾斜角度を形成させて前記積層体を金型で打ち抜くことを特徴とする。また、熱硬化性樹脂積層板は、上記に記載の方法で製造されたことを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、熱硬化性樹脂積層板の製造方法に関する。
リチウムイオン電池に代表される電池の異常発熱時の内部短絡防止用途において、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂材料の樹脂テープなどが使用されていた。(特許文献1参照)
しかし、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂材料の樹脂テープでは強度面・耐熱性が不十分であり、異常発熱時の内圧上昇や温度上昇時にその形状維持が困難であった。そのため、熱可塑性樹脂と比較して高強度・高耐熱という特性を持つガラス繊維織布基材フェノール樹脂積層板が検討されている。
しかし、ガラス繊維織布基材フェノール樹脂積層板を使用した場合、打ち抜き加工後に発生する樹脂やガラス繊維の粉落ちにより、製造ラインが汚染されたり、電池電解液へ混入したりして電極接続時の歩留まり低下する場合があった。
そこで、積層板の打ち抜き後に水洗や樹脂コートによる粉落ち防止処理を施しているが十分ではなかった。
そこで、積層板の打ち抜き後に水洗や樹脂コートによる粉落ち防止処理を施しているが十分ではなかった。
本発明の目的は、金型打ち抜き加工後に積層体からの粉落ちを低減させることが可能な熱硬化性樹脂積層板の製造方法を提供することにある。
このような目的は、以下(1)〜(4)に記載の本発明により達成される。
(1)複数のガラス繊維を有する縦糸および横糸で構成されるガラス繊維基材に熱硬化性樹脂組成物を担持してなるプリプレグを複数枚重ねてなる積層体を金型により打ち抜いて熱硬化性樹脂積層板を製造する製造方法であって、前記ガラス繊維基材の縦糸に対して所定の傾斜角度を形成させて前記積層体を金型で打ち抜くことを特徴とする熱硬化性樹脂積層板の製造方法。
(2)前記傾斜角度は、20〜60度である上記(1)に記載の熱硬化性樹脂積層板の製造方法。
(3)前記熱硬化性樹脂組成物は、フェノール樹脂組成物である上記(1)または(2)に記載の熱硬化性樹脂積層板の製造方法。
(4)上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の熱硬化性樹脂積層板の製造方法により製造されたことを特徴とする熱硬化性樹脂積層板。
(1)複数のガラス繊維を有する縦糸および横糸で構成されるガラス繊維基材に熱硬化性樹脂組成物を担持してなるプリプレグを複数枚重ねてなる積層体を金型により打ち抜いて熱硬化性樹脂積層板を製造する製造方法であって、前記ガラス繊維基材の縦糸に対して所定の傾斜角度を形成させて前記積層体を金型で打ち抜くことを特徴とする熱硬化性樹脂積層板の製造方法。
(2)前記傾斜角度は、20〜60度である上記(1)に記載の熱硬化性樹脂積層板の製造方法。
(3)前記熱硬化性樹脂組成物は、フェノール樹脂組成物である上記(1)または(2)に記載の熱硬化性樹脂積層板の製造方法。
(4)上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の熱硬化性樹脂積層板の製造方法により製造されたことを特徴とする熱硬化性樹脂積層板。
本発明によれば、金型で打ち抜き加工後に積層体からの粉落ちを低減させることが可能な熱硬化性樹脂積層板の製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、金型で打ち抜く加工後の積層体の断面の形状にも優れる熱硬化性樹脂積層板の製造方法を提供することもできる。
また、熱硬化性樹脂として特定のフェノール樹脂を用いた場合、熱硬化性樹脂積層板の機械的強度を特に向上することができる。
また、本発明によれば、金型で打ち抜く加工後の積層体の断面の形状にも優れる熱硬化性樹脂積層板の製造方法を提供することもできる。
また、熱硬化性樹脂として特定のフェノール樹脂を用いた場合、熱硬化性樹脂積層板の機械的強度を特に向上することができる。
以下、本発明の熱硬化性樹脂積層板の製造方法および熱硬化性樹脂積層板について詳細に説明する。
図1は、本発明のプリプレグを模式的に示す斜視図である。図2は、プリプレグを複数枚積層して得られる積層体の断面図である。図3は、積層体を金型で打ち抜く際の、打ち抜き角度を模式的に示す上面図である。
本発明の熱硬化性樹脂積層板の製造方法は、複数のガラス繊維を有する縦糸および横糸で構成されるガラス繊維基材に熱硬化性樹脂組成物を担持してなる積層体を金型により打ち抜いて熱硬化性樹脂積層板を製造する製造方法であって、前記ガラス繊維基材の縦糸に対して所定の傾斜角度を形成させて前記積層体を金型で打ち抜くことを特徴とする。
また、本発明の熱硬化性樹脂積層板は、上記に記載の方法で製造されたことを特徴とするものである。
図1は、本発明のプリプレグを模式的に示す斜視図である。図2は、プリプレグを複数枚積層して得られる積層体の断面図である。図3は、積層体を金型で打ち抜く際の、打ち抜き角度を模式的に示す上面図である。
本発明の熱硬化性樹脂積層板の製造方法は、複数のガラス繊維を有する縦糸および横糸で構成されるガラス繊維基材に熱硬化性樹脂組成物を担持してなる積層体を金型により打ち抜いて熱硬化性樹脂積層板を製造する製造方法であって、前記ガラス繊維基材の縦糸に対して所定の傾斜角度を形成させて前記積層体を金型で打ち抜くことを特徴とする。
また、本発明の熱硬化性樹脂積層板は、上記に記載の方法で製造されたことを特徴とするものである。
まず、積層体について説明する。
図1に示すようにプリプレグ1は、複数のガラス繊維を有する縦糸21および複数のガラス繊維を有する横糸22を織ってなるガラス繊維基材2に熱硬化性樹脂組成物を担持してなる。
縦糸21を構成するガラス繊維の繊維径は、特に限定されないが、10μm以下が好ましく、特に3〜8μmが好ましい。繊維径が前記範囲内であると、前記熱硬化性樹脂積層板を金型で打ち抜く際に生じる粉落ち量を特に低減することができる。
また、縦糸21を構成する前記ガラス繊維の本数は、特に限定されないが、50〜2,000本が好ましく、特に100〜400本が好ましい。
横糸22を構成するガラス繊維の繊維径は、縦糸21を構成するガラス繊維の繊維径と同じであっても異なっても良い。具体的に横糸22を構成するガラス繊維の繊維径は、10μm以下が好ましく、特に3〜8μmが好ましい。繊維径が前記範囲内であると、特に粉落ち量を低減することができる。
また、横糸22を構成する前記ガラス繊維の本数は、縦糸21を構成するガラス繊維の本数と同じであっても異なっても良い。具体的に横糸22を構成するガラス繊維の本数は、50〜2,000本が好ましく、特に100〜400本が好ましい。
また、縦糸21および横糸22のガラス繊維の表面は、カチオニックシラン、エポキシシラン、アミノシラン等のシランカップリング処理で表面処理されていることが好ましい。前記シランカップリング処理を施すことにより樹脂ワニスの含浸性、後述する熱硬化性樹脂との密着性が向上する。
図1に示すようにプリプレグ1は、複数のガラス繊維を有する縦糸21および複数のガラス繊維を有する横糸22を織ってなるガラス繊維基材2に熱硬化性樹脂組成物を担持してなる。
縦糸21を構成するガラス繊維の繊維径は、特に限定されないが、10μm以下が好ましく、特に3〜8μmが好ましい。繊維径が前記範囲内であると、前記熱硬化性樹脂積層板を金型で打ち抜く際に生じる粉落ち量を特に低減することができる。
また、縦糸21を構成する前記ガラス繊維の本数は、特に限定されないが、50〜2,000本が好ましく、特に100〜400本が好ましい。
横糸22を構成するガラス繊維の繊維径は、縦糸21を構成するガラス繊維の繊維径と同じであっても異なっても良い。具体的に横糸22を構成するガラス繊維の繊維径は、10μm以下が好ましく、特に3〜8μmが好ましい。繊維径が前記範囲内であると、特に粉落ち量を低減することができる。
また、横糸22を構成する前記ガラス繊維の本数は、縦糸21を構成するガラス繊維の本数と同じであっても異なっても良い。具体的に横糸22を構成するガラス繊維の本数は、50〜2,000本が好ましく、特に100〜400本が好ましい。
また、縦糸21および横糸22のガラス繊維の表面は、カチオニックシラン、エポキシシラン、アミノシラン等のシランカップリング処理で表面処理されていることが好ましい。前記シランカップリング処理を施すことにより樹脂ワニスの含浸性、後述する熱硬化性樹脂との密着性が向上する。
ガラス繊維基材2の目付け量は、特に限定されないが、80〜240g/m2が好ましく、特に100〜220g/m2が好ましい。
前記熱硬化性樹脂組成物を構成する熱硬化性樹脂としては、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油等で変性した油変性レゾールフェノール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂等のトリアジン環を有する樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネートエステル樹脂等が挙げられる。これらの中でもフェノール樹脂が好ましい。これにより、耐熱性を向上することができる。
前記フェノール樹脂は、フェノール類とパラフォルムアルデヒド、ホルマリン水溶液等のホルムアルデヒドを反応させたものであり、通常はアミン類、アンモニア等の塩基性触媒によって得られるレゾール型フェノール樹脂が用いられる。また、乾性油又は半乾性油(以下、油という)で変性したフェノール樹脂を用いることができる。このような油としては、桐油、カシューナッツ油などである。ただし、油変性率は従来のフェノール樹脂積層板の場合に比較して小さい方が好ましく、該フェノール樹脂全体の30重量%以下が好ましく、特に25重量%以下が好ましい。油変性率が前記上限値を越えると、機械的強度が低下する場合がある。
前記熱硬化性樹脂組成物には、前記熱硬化性樹脂以外にタルク、シリカ等の無機充填材、硬化剤、触媒等を含有しても良い。
ガラス繊維基材2に熱硬化性樹脂組成物を担持する方法としては、例えばガラス繊維基材2に熱硬化性樹脂組成物のワニスを塗布する方法、ガラス繊維基材2を熱硬化性樹脂組成物のワニスに浸漬する方法等が挙げられる。
上述のような方法でガラス繊維基材2に熱硬化性樹脂組成物を担持して得られたプリプレグ1を複数枚重ねて、図2に示すような積層体3を得る。
積層体3を得る方法としては、例えばプリプレグ1を2〜10枚程度重ね、加熱・加圧成形により積層体3を得ることができる。
前記加熱温度・加熱時間は、特に限定されないが、150〜250℃×30〜150分間が好ましく、特に160〜230℃×45〜120分間が好ましい。
また、前記加圧圧力は、特に限定されないが、5〜20MPaが好ましく、特に8〜15MPaが好ましい。
積層体3を得る方法としては、例えばプリプレグ1を2〜10枚程度重ね、加熱・加圧成形により積層体3を得ることができる。
前記加熱温度・加熱時間は、特に限定されないが、150〜250℃×30〜150分間が好ましく、特に160〜230℃×45〜120分間が好ましい。
また、前記加圧圧力は、特に限定されないが、5〜20MPaが好ましく、特に8〜15MPaが好ましい。
次に、積層体3を金型で打ち抜いて熱硬化性樹脂積層板を得る。この際、本発明の熱硬化性樹脂積層板の製造方法では、積層板4を構成するガラス繊維基材2の縦糸21に対して所定の傾斜角度を形成させて打ち抜くことを特徴とする。前記傾斜角度は、特に限定されないが、縦糸21に対して20〜60度が好ましく、特に30〜50度が好ましい。傾斜角度が前記範囲内であると、特に打ち抜き時の粉落ち量を低減することができる。そのため、リチウムイオン電池に代表される電池の内容物保持のための補強蓋用途に好適に用いることができる。すなわち、補強蓋用熱硬化性樹脂積層板の製造方法に優れる。
従来、このような熱硬化性樹脂組成物で構成される積層体を打ち抜く際には、ガラス繊維基材を構成するガラス繊維の縦糸に対して垂直の方向で打ち抜いていた。しかし、縦糸に対して垂直に打ち抜く場合、ガラス繊維に毛羽やほつれが発生するため積層体からの粉落ち量が多くなってしまう。
これに対して、本発明では、ガラス繊維の縦糸に対して所定の傾斜角度を形成させて積層体を打ち抜くことを特徴とする。これにより、積層体からの粉落ち量を低減することができるものである。このように所定の角度を形成して打ち抜くことにより、粉落ち量が低減する理由は、次のように考えられる。
従来のように積層体を構成するガラス繊維の縦糸に対して垂直に積層体を打ち抜く場合、ガラス繊維の横糸に平行な破断面となり、ガラス繊維の横糸に毛羽やほつれが発生し、その部分からのガラス繊維や樹脂の粉落ち量が増大してしまう。
これに対して、本発明の熱硬化性樹脂積層板の製造方法では、積層体を構成するガラス繊維の縦糸に対して所定の傾斜角度を形成させて積層体を打ち抜くことにより、ガラス繊維の縦糸・横糸に対し破断面が平行になることが無くなる。そのため、ガラス繊維の縦糸と横糸に毛羽やほつれが発生しにくくなり、その部分からのガラス繊維や樹脂の粉落ち量を低減できる。
これに対して、本発明では、ガラス繊維の縦糸に対して所定の傾斜角度を形成させて積層体を打ち抜くことを特徴とする。これにより、積層体からの粉落ち量を低減することができるものである。このように所定の角度を形成して打ち抜くことにより、粉落ち量が低減する理由は、次のように考えられる。
従来のように積層体を構成するガラス繊維の縦糸に対して垂直に積層体を打ち抜く場合、ガラス繊維の横糸に平行な破断面となり、ガラス繊維の横糸に毛羽やほつれが発生し、その部分からのガラス繊維や樹脂の粉落ち量が増大してしまう。
これに対して、本発明の熱硬化性樹脂積層板の製造方法では、積層体を構成するガラス繊維の縦糸に対して所定の傾斜角度を形成させて積層体を打ち抜くことにより、ガラス繊維の縦糸・横糸に対し破断面が平行になることが無くなる。そのため、ガラス繊維の縦糸と横糸に毛羽やほつれが発生しにくくなり、その部分からのガラス繊維や樹脂の粉落ち量を低減できる。
さて、積層体3を打ち抜く金型としては、例えば順配置ストリッパレス構造金型、順配置固定ストリッパ構造金型、順配置可動ストリッパ構造金型、順配置下型可動ストリッパ構造金型、逆配置ストリッパレス構造金型、逆配置可動ストリッパ構造金型等が挙げられる。
金型で打ち抜く形状としては、例えば正方形の形状、長方形の形状等が挙げられる。
以下、本発明を実施例および比較例を用いて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
積層板の製造
ガラス繊維基材として日東紡社製(WEA−7628−S236、9μm径、目付209g/m2)を用いた。担持する熱硬化性樹脂組成物としては、フェノール1000gと、37%ホルムアルデヒド水溶液980gと、トリエチルアミン20gとからなる混合物を60℃で2時間反応させ、次に減圧下で濃縮し、これをメタノールで希釈して樹脂分50%の樹脂ワニスを得た。
そして、樹脂ワニスにガラス繊維基材を含浸した後、乾燥して樹脂付着量が35重量%のプリプレグを得た。
得られたプリプレグを3枚積層し、これを2枚のステンレス製の鏡面板で挟み、プレス熱板間で160℃×120分間、10.3MPaで加熱・加圧して積層板を得た。最終的に得られた積層板の厚さは、0.5mmであった。
(実施例1)
積層板の製造
ガラス繊維基材として日東紡社製(WEA−7628−S236、9μm径、目付209g/m2)を用いた。担持する熱硬化性樹脂組成物としては、フェノール1000gと、37%ホルムアルデヒド水溶液980gと、トリエチルアミン20gとからなる混合物を60℃で2時間反応させ、次に減圧下で濃縮し、これをメタノールで希釈して樹脂分50%の樹脂ワニスを得た。
そして、樹脂ワニスにガラス繊維基材を含浸した後、乾燥して樹脂付着量が35重量%のプリプレグを得た。
得られたプリプレグを3枚積層し、これを2枚のステンレス製の鏡面板で挟み、プレス熱板間で160℃×120分間、10.3MPaで加熱・加圧して積層板を得た。最終的に得られた積層板の厚さは、0.5mmであった。
金型による打ち抜き
得られた積層板を構成するガラス繊維基材の縦糸に対して45度の角度を形成するように、順配置ストリッパレス構造金型の正面を傾けて打ち抜きを行ない、熱硬化性樹脂積層板を得た(図3)。
得られた積層板を構成するガラス繊維基材の縦糸に対して45度の角度を形成するように、順配置ストリッパレス構造金型の正面を傾けて打ち抜きを行ない、熱硬化性樹脂積層板を得た(図3)。
(実施例2)
積層体を打ち抜く際の金型の角度を20度に傾けた以外は、実施例1と同様にした。積層体の厚さは、0.51mmであった。
積層体を打ち抜く際の金型の角度を20度に傾けた以外は、実施例1と同様にした。積層体の厚さは、0.51mmであった。
(実施例3)
積層体を打ち抜く際の金型の角度を60度に傾けた以外は、実施例1と同様にした。積層板の厚さは、0.51mmであった。
積層体を打ち抜く際の金型の角度を60度に傾けた以外は、実施例1と同様にした。積層板の厚さは、0.51mmであった。
(実施例4)
ガラス繊維基材として、日東紡社製(WEA−116E−S136、7μm径、目付105g/m2)用い、積層するプリプレグの枚数を5枚とし、樹脂付着量を45重量%とした以外は、実施例1と同様にした。積層板の厚さは、0.52mmであった。
ガラス繊維基材として、日東紡社製(WEA−116E−S136、7μm径、目付105g/m2)用い、積層するプリプレグの枚数を5枚とし、樹脂付着量を45重量%とした以外は、実施例1と同様にした。積層板の厚さは、0.52mmであった。
(実施例5)
積層するプリプレグの枚数を5枚にした以外は、実施例1と同様にした。積層板の厚さは、0.85mmであった。
積層するプリプレグの枚数を5枚にした以外は、実施例1と同様にした。積層板の厚さは、0.85mmであった。
(比較例1)
積層体を打ち抜く際の金型の角度をガラス繊維基材の縦糸に対して垂直となるようにした以外は、実施例1と同様にした。積層板の厚さは、0.51mmであった。
積層体を打ち抜く際の金型の角度をガラス繊維基材の縦糸に対して垂直となるようにした以外は、実施例1と同様にした。積層板の厚さは、0.51mmであった。
各実施例および比較例で得られた熱硬化性樹脂積層板について、以下の評価を行なった。評価項目を内容と共に示す。得られた結果を表1に示す。
1.粉落ち率
粉落ち量は、打ち抜き加工片(形状:正方形、20×20mmサイズ)200個から発生する粉を採取・秤量し、打ち抜き前の加工片重量に対する比率を粉落率として算出した。
1.粉落ち率
粉落ち量は、打ち抜き加工片(形状:正方形、20×20mmサイズ)200個から発生する粉を採取・秤量し、打ち抜き前の加工片重量に対する比率を粉落率として算出した。
2.断面形状
打ち抜き後の断面形状を目視で観察し、毛羽の発生の有無で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:毛羽の発生がほとんど無い。
○:毛羽の発生が少しあるが、実用可能。
△:毛羽の発生が少しあり、実用不可能。
×:毛羽の発生が多く使用不可能。
打ち抜き後の断面形状を目視で観察し、毛羽の発生の有無で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:毛羽の発生がほとんど無い。
○:毛羽の発生が少しあるが、実用可能。
△:毛羽の発生が少しあり、実用不可能。
×:毛羽の発生が多く使用不可能。
3.曲げ強度
得られた熱硬化性樹脂積層板の曲げ強度を評価した(試験:JIS K 6911に準ずる)。
得られた熱硬化性樹脂積層板の曲げ強度を評価した(試験:JIS K 6911に準ずる)。
表1から明らかなように実施例1〜5は、粉落ち率が低く、金型で打ち抜き加工後に積層体からの粉落ち量を低減させることが可能であることが示された。
また、実施例1および4は、断面形状に関しても特に優れていた。
また、実施例1〜5は、曲げ強度にも優れていた。
また、実施例1および4は、断面形状に関しても特に優れていた。
また、実施例1〜5は、曲げ強度にも優れていた。
本発明の製造方法で得られる熱硬化性樹脂積層板は、リチウムイオン電池に代表される電池の内容物保持のための補強蓋、自動車用モータのブラシフォルダー等に特に好適に用いることができる。
1 プリプレグ
2 ガラス繊維基材
21 縦糸
22 横糸
3 積層体
4 金型
2 ガラス繊維基材
21 縦糸
22 横糸
3 積層体
4 金型
Claims (4)
- 複数のガラス繊維を有する縦糸および横糸で構成されるガラス繊維基材に熱硬化性樹脂組成物を担持してなるプリプレグを複数枚重ねてなる積層体を金型により打ち抜いて熱硬化性樹脂積層板を製造する製造方法であって、
前記ガラス繊維基材の縦糸に対して所定の傾斜角度を形成させて前記積層体を金型で打ち抜くことを特徴とする熱硬化性樹脂積層板の製造方法。 - 前記傾斜角度は、20〜60度である請求項1に記載の熱硬化性樹脂積層板の製造方法。
- 前記熱硬化性樹脂組成物は、フェノール樹脂組成物である請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂積層板の製造方法。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂積層板の製造方法により製造されたことを特徴とする熱硬化性樹脂積層板。
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JP2009046603A (ja) * | 2007-08-21 | 2009-03-05 | Fuji Impulse Kk | インパルス式ヒートシーラー用樹脂シート及びこれを備えたインパルス式ヒートシーラー |
CN108714577A (zh) * | 2018-05-15 | 2018-10-30 | 李爱根 | 一种锂电池极板刷耳机 |
WO2023013350A1 (ja) * | 2021-08-05 | 2023-02-09 | 住友電気工業株式会社 | 光モジュール及び光コネクタケーブル |
WO2023013348A1 (ja) * | 2021-08-05 | 2023-02-09 | 住友電気工業株式会社 | 光モジュール、光コネクタケーブル及び光モジュールを製造する方法 |
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