JP2006130470A - 液滴吐出装置およびこれに適用されるワーク、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置、および電子機器 - Google Patents

液滴吐出装置およびこれに適用されるワーク、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 ロール状のワークをたるませた状態で送りながら描画処理を行う液滴吐出装置において、ワークのたるみに起因した悪影響を防止可能な液滴吐出装置等を提供する。
【解決手段】 機能液滴吐出ヘッド42と吸着テーブル31とを有し、吸着テーブル31に対して、機能液滴吐出ヘッド42を移動させながら機能液滴吐出ヘッドを吐出駆動して、吸着セットされたワークWに描画を行う描画手段2と、ワークWを間欠的に繰り出して、吸着テーブル32にワークWを供給する繰出し手段3と、描画済みのワークWを巻き取る巻取り手段5と、繰出されたワークWを吸着テーブルに送り込むと共に、描画済み分のワークWを吸着テーブル31から巻取り手段にたるませた状態で送り出す送り手段4と、を備え、吸着テーブル31と巻取り手段5との間のワークWの巻取り側たるみの曲率を所定の範囲内とすることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、機能液滴吐出ヘッドを用いて、可撓性を有する長尺のワークに描画を行う液滴吐出装置およびこれに適用されるワーク、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置、および電子機器に関する。
従来、液滴吐出装置の一種であるインクジェットプリンタでは、印刷動作と間欠的な紙送りとを行うことにより、ロール状に巻回した連続紙に対して連続印刷を行うものが知られている。この場合、連続紙の送り経路には連続紙を水平に吸着セットする吸着テーブルが配設されており、印刷動作では吸着テーブル(セット面)に吸着セットされた部分の連続紙に対して印刷を行うと共に、紙送りでは描画済み部分を吸着テーブルから送り出すようになっている。
従来のインクジェットプリンタでは、連続紙の送り方向における吸着テーブルの下流側に、印刷動作により連続紙に吐出したインク(機能液)を乾燥させるための乾燥エリアが吸着テーブルのセット面と略直交して設けられている。したがって、描画済みの連続紙は、吸着テーブルから略垂直に経路変更され乾燥エリアまで送られる。また、連続紙の紙送りに先立って予め紙送りに必要な分量(1タクト分)の連続紙を繰出しておく構成となっており、吸着テーブルの上流側には、次の紙送りで送られる少なくとも1タクト分の連続紙がたわんだ状態で保持されている。
特開2003−118184号公報
しかしながら、金属配線やチップ部品をロール状のワークに形成する工業応用の液滴吐出装置では、上記のインクジェットプリンタのように、描画処理直後のワークを大きくたわませると、描画処理によってワーク上に着弾させた機能液滴が液垂れ等を起こす惧れが生じ、描画処理によって形成した金属配線が断線したり、描画処理によって形成したチップ部品が破壊されてしまうといった問題が生じる。また、同様に、ワークに予め(別の)チップ部品や金属配線、バンク構造が形成されている場合には、ワークを大きくたわませることにより、既に形成されているチップ部品等に破壊が生じる可能性も生じる。
そこで、本発明は、ロール状のワークをたるませた状態で送りながら描画処理を行う液滴吐出装置において、ワークのたるみに起因した悪影響を描画処理結果や、ワークに予め形成されているチップ部品等に及ぼすことのない液滴吐出装置およびこれに適用されるワーク、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置、および電子機器を提供することを課題としている。
本発明は、可撓性のワークを繰出した後、これに描画を行うと共に描画後のワークを巻き取るようにした液滴吐出装置であって、機能液滴吐出ヘッドと吸着テーブルとを有し、吸着テーブルに対して、機能液滴吐出ヘッドを移動させながら、機能液滴吐出ヘッドを吐出駆動することにより、吸着セットされたワークに描画を行う描画手段と、ワークを間欠的に繰り出して、吸着テーブルにワークを供給する繰出し手段と、吸着テーブルから描画済みの前記ワークを巻き取る巻取り手段と、繰出されたワークを吸着テーブルに送り込むと共に、描画済み分のワークを吸着テーブルから巻取り手段にたるませた状態で送り出す送り手段と、を備え、吸着テーブルと巻取り手段との間のワークの巻取り側たるみの曲率を所定の範囲内とすることを特徴とする。
この構成によれば、描画済みのワークを吸着テーブルから巻取り手段にたるませた状態で送り出す場合に、そのたるみの曲率を所定の範囲内とすることができる。したがって、巻取り側たるみの曲率を、描画処理による機能液の吐出結果に悪影響を及ぼさないように予め設定しておき、その曲率の範囲内で巻取り側たるみの曲率をコントロールすることにより、描画処理による吐出結果に悪影響が生じることを防止することができる。
この場合、巻取り手段および送り手段を制御することにより、巻取り側たるみの曲率を所定の範囲内とする巻取り制御手段をさらに備えていることが好ましい。
この構成によれば、巻取り手段によるワークの巻取りタイミングと、送り手段によるワークの送りタイミングとを、巻取り制御手段で制御することにより、巻取り側たるみの曲率をコントロールして所定の曲率とすることができる。すなわち、巻取り側たるみの曲率が所定の曲率範囲内にあるときには、ワークの巻取り速度とワークの送り速度を略同一に保つことにより、巻取り側たるみの曲率を所定の曲率範囲に維持することができる。一方、巻取り側たるみの曲率が所定の曲率よりも大きい場合には、ワークの送り速度に比して、ワークの巻取り速度が遅いとして、ワークの送り速度に対してワークの巻取り速度を相対的に速め、巻取り側たるみの曲率が所定の曲率よりも小さい場合には、ワークの送り速度に比して、ワークの巻取り速度が速いとして、ワークの送り速度に対してワークの巻取り速度を相対的に遅らせるようにする。
この場合、ワークには、予め部品が実装されると共に、送り手段は、繰出されたワークをたるませた状態で吸着テーブルに送り込んでおり、繰出し手段および送り手段を制御することにより、繰出し手段と吸着テーブルとの間のワークの繰出し側たるみの曲率を所定の範囲内とする繰出し制御手段をさらに備えていることが好ましい。
この構成によれば、予め部品が実装されたワークをたるませた状態で吸着テーブルに送りこむ場合に、そのたるみ(繰出し側たるみ)の曲率を所定の範囲内とすることができるため、繰出し側たるみに起因して、予め実装された部品に悪影響を及ぼすことがない。なお、ここに言う部品とは、カラーフィルタのバンクや、フレキシブル基板におけるチップ部品(コイル、抵抗、コンデンサ等)、金属配線等を含んだ概念である。
この場合、繰出し手段および送り手段を制御することにより、繰出し側たるみの曲率を所定の範囲内とする繰出し制御手段をさらに備えていることが好ましい。
この構成によれば、繰出し手段によるワークの繰出しタイミングと、送り手段によるワークの送りタイミングとを、繰出し制御手段で制御することにより、巻取り側たるみの曲率をコントロールして所定の曲率とすることができる。なお、この場合の曲率コントロール方法は、上述した巻取り側たるみの曲率のコントロール方法に準ずるものとする。
本発明は、可撓性のワークを繰出した後、これに描画を行うと共に描画後のワークを巻き取るようにした液滴吐出装置であって、機能液滴吐出ヘッドと吸着テーブルとを有し、機能液滴吐出ヘッドに対して吸着テーブルをワークの送り方向に移動させながら、機能液滴吐出ヘッドを吐出駆動することにより、吸着セットされたワークに描画を行う描画手段と、ワークを間欠的に繰り出して、吸着テーブルにワークを供給する繰出し手段と、吸着テーブルから描画済みのワークを巻き取る巻取り手段と、描画手段による吸着テーブルの移動と同期して、巻取り手段を制御することにより、吸着テーブルと巻取り手段との間に生じるワークの巻取り側たるみの曲率を所定の範囲内とする巻取り制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、吸着テーブルの移動と同期して、ワークの巻取りが為されるので、繰り出したワークを吸着セットした吸着テーブルをワークの送り方向に対して移動させることにより、吸着テーブルと巻取り手段との間に生じるワークの巻取り側たるみの曲率を所定の範囲内とすることができる。したがって、巻取り側たるみの曲率を、描画処理による機能液の吐出結果に悪影響を及ぼさないように予め設定しておき、その曲率の範囲内で巻取り側たるみの曲率をコントロールすることにより、巻取り側たるみに起因して、描画処理による吐出結果に悪影響が生じることを有効に防止することができる。
この場合、巻取り側たるみの曲率の許容上限値および許容下限値に対応した巻取り側たるみの下端位置の上限位置および下限位置を検出する一対の巻取り用検出センサをさらに備え、巻取り制御手段は、一対の検出センサの検出結果に基づいて、巻取り手段を制御することが好ましい。
この構成によれば、巻取り側たるみの下端位置の上限位置および下限位置を検出し、これに基づいたワークの巻取り制御、すなわち巻取り手段によるワークの巻取り/繰出しタイミングと吸着テーブルの移動タイミングとを制御することにより、巻取り側たるみの曲率を所定の範囲内の収めることができる。
この場合、ワークには、予め部品が実装されており、描画手段による吸着テーブルの移動と同期して、繰出し手段を制御することにより、吸着テーブルと繰出し手段との間に生じるワークの繰出し側たるみの曲率を所定の範囲内とする繰出し制御手段をさらに備えていることが好ましい。
この構成によれば、描画処理を行うワークに予め部品が実装されている場合であっても、吸着テーブルの移動と同期して繰出し手段が制御され、繰出し手段から吸着テーブルの間のワークのたるみが所定の曲率に保持されるので、ワークのたるみ(たわみ)に起因して予めワークに実装されている部品が破壊されることを防止することができる。
この場合、繰出し側たるみの曲率の許容上限値および許容下限値に対応した繰出し側たるみの下端位置の上限位置および下限位置を検出する一対の繰出し用検出センサをさらに備え、繰出し制御手段は、一対の繰出し用検出センサの検出結果に基づいて、繰出し手段を制御することが好ましい。
この構成によれば、繰出し側たるみの下端位置の上限位置および下限位置を検出してワークの繰出し制御、すなわち、繰出し手段によるワークの繰出し/巻取りタイミングと吸着テーブルの移動タイミングとを制御することにより、繰出し側たるみの曲率を所定の範囲内の収めることができる。
本発明のワークは、上記のいずれかに記載の液滴吐出装置により描画され、かつフレキシブル基板であることを特徴とする。
この構成によれば、ロール状のワークを液滴吐出装置に導入して描画処理を行うことにより、フレキシブル基板を効率よく製造することができる。
本発明の電気光学装置の製造方法は、上記に記載の液滴吐出装置を用い、ワーク上に機能液滴による成膜部を形成することを特徴とする。また、本発明の電気光学装置は、上記に記載の液滴吐出装置を用い、ワーク上に機能液滴による成膜部を形成したことを特徴とする。
これらの構成によれば、上記の液滴吐出装置を用いているため、実描画領域に対して安定的に機能液を吐出させることができる。したがって、歩留まりよく成膜部を形成して、高精度な電気光学装置を効率よく製造することができる。なお、電気光学装置(デバイス)としては、液晶表示装置、有機EL(Electro-Luminescence)装置、電子放出装置、PDP(Plasma Display Panel)装置および電気泳動表示装置等が考えられる。なお、電子放出装置は、いわゆるFED(Field Emission Display)装置またはSED(Surface-Conduction Electron-Emitter Display)装置を含む概念である。さらに、電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等を包含する装置が考えられる。
本発明の電子機器は、上記に記載の電気光学装置の製造方法により製造した電気光学装置、または上記に記載の電気光学装置を搭載したことを特徴とする。
この場合、電子機器としては、いわゆるフラットパネルディスプレイを搭載した携帯電話、パーソナルコンピュータの他、各種の電気製品がこれに該当する。
以下、添付の図面を参照して、本発明を適用した液滴吐出装置について説明する。この液滴吐出装置は、小型のカメラや携帯電話等に組み込まれるフレキシブル基板を製造するためのものであり、機能液滴吐出ヘッドを用いた液滴吐出法により、可撓性のベースフィルム(ワーク)上に機能材料を溶解させた機能液を吐出させて、抵抗、コイル、コンデンサ等の素子(チップ部品:面実装部品)や金属配線等を形成するためのものである。
図1および図2に示すように、液滴吐出装置1は、機能液滴吐出ヘッド42を有し、ワークW上に機能液滴による描画を行う描画装置2と、ロール状に巻回された長尺のワークWを繰出す繰出し装置3と、繰出されたワークWを所定の送り経路に沿って送るための送り装置4と、ワークWを巻き取る巻取り装置5と、を備えている。すなわち、この液滴吐出装置1は、ロール・ツー・ロール方式で処理を行うものであり、先ず、繰出し装置3により繰出されたワークWを、送り装置4が送り経路に沿って描画装置2に送ってゆく。そして、描画装置2によりワークWに描画処理を行った後、送り装置4により描画装置2からワークWの処理済みの部分を送り出すと共に、送り出された処理済みのワークWを巻取り装置5で順次巻き取るようになっている。このとき、繰出し装置3から送り装置4の間、および送り装置4から巻取り装置5の間において、ワークWは、たるみを持たせた状態で送られる。なお、図示省略したが、液滴吐出装置1には、各装置を統括制御する制御装置6が設けられており、上記一連の動作は、制御装置6による制御に基づいて行われる。
一方、図1(b)に示すように、液滴吐出装置1に導入されるワークWには、描画処理により所定の描画パターン(単位描画パターン)が描画される実描画領域aが長手方向に所定の間隙を有して複数連続的に設けられている。そして、実描画領域aと実描画領域aとの間には、略ワークWの幅一杯に開口したフラッシング開口bが形成されていると共に、各実描画領域aに対応する一対(2個)のワークアライメントマークcが設けられている。この一対のワークアライメントマークcは、後述の吸着テーブル31に吸着セットした実描画領域aをθ補正すると共に、X・Y軸方向のデータ補正を行うために用いられる。なお、ワークWは、最終的には、フラッシング開口bおよびワークアライメントマークcが形成された各実描画領域a間の領域で切除される。そして、実描画領域a毎に切り離されたワークWに対して所定の工程を行うことにより、複数のフレキシブル基板が製造される。
なお、本実施形態に用いられるワークWには、チップ部品(または金属配線)の一部が既に作り込まれている。そして、ワークWを巻回させたときに、作り込まれたチップ部品が損傷することがないように、ワークWの上には、エンボス加工が施された長尺のスペーサシートSが重ね合わされており、ワークWはスペーサシートSを積層させた状態でロール状に巻回され、搬入・搬出される。
次に、液滴吐出装置1の各装置について説明する。図1および図2に示すように、描画装置2は、機台11と、機台11上の全域に広く載置され、機能液滴吐出ヘッド42を有する描画手段12と、描画手段12に添設するように機台11上に載置したヘッド保守手段13と、を備えている。
描画手段12は、送り装置4によって導入されたワークWをセットするセットテーブル21と、複数の機能液滴吐出ヘッド42を搭載したヘッドユニット22と、ヘッドユニット22を垂設するキャリッジ23と、キャリッジ23を介し、機台11上においてヘッドユニット22をX軸方向およびY軸方向に移動させるX・Y移動機構24と、を有している。なお、ここでは、ワークWの送り方向(ワークWの長手方向)をX軸方向とし、X軸方向と直交し、かつ水平な方向をY軸方向として説明を行うものとする。
セットテーブル21は、機台11上に設定された描画スペースに設置されると共にワークWの送り経路に臨んで設けられており、ワークWを吸着セットする吸着テーブル31と、吸着テーブル31をθ回転可能に支持し、機台11に支持されたθテーブル32と、を有している。吸着テーブル31の表面(セット面)には、ワークWを吸着するための吸着孔(図示省略)が複数形成されている。詳細は後述するが、本実施形態では、実描画領域単位で描画処理が行われるようになっており、吸着テーブル31(の表面)は、1つの実描画領域aを吸着セットできる大きさに構成されている。
図3に示すように、ヘッドユニット22は、ヘッドプレート41に複数の機能液滴吐出ヘッド42を搭載して構成されている。図4に示すように、機能液滴吐出ヘッド42は、いわゆる2連のものであり、2連の接続針52を有する機能液導入部51と、機能液導入部51に連なる2連のヘッド基板53と、機能液導入部51の下方に連なり、内部に機能液で満たされるヘッド内流路が形成されたヘッド本体54と、を備えている。接続針52は、図外の機能液タンクに接続され、機能液導入部51に機能液を供給する。ヘッド本体54は、キャビティ55(ピエゾ圧電素子)と、多数の吐出ノズル58が開口したノズル面67を有するノズルプレート56と、で構成されている。機能液滴吐出ヘッド42を吐出駆動すると、(ピエゾ圧電素子に電圧が印加され)キャビティ55のポンプ作用により、吐出ノズル58から機能液滴が吐出される。
なお、多数の吐出ノズル58は、等ピッチ(2ドットピッチ間隔)に整列して、2列の分割ノズル列が形成されていると共に、2列の分割ノズル列同士は、相互に1ドットピッチ分位置ずれしている。すなわち、機能液滴吐出ヘッド42には、2列の分割ノズル列により1ドットピッチ間隔のノズル列が形成され、1ドットピッチ(高解像度)の描画が可能となっている。
ヘッドプレート41には、複数の機能液滴吐出ヘッド42の各ノズル列がY軸方向に連続(一部が重複)するように配置され、全機能液滴吐出ヘッド42のノズル列により1描画ラインが形成されている。1描画ラインの長さは、上記したワークWの実描画領域aの幅長に対応しており、いわゆるラインプリント方式でワークWに対して効率よく描画を行うことができるようになっている。
キャリッジ23は、ヘッドユニット22を支持するキャリッジ本体61と、キャリッジ本体61を介して、ヘッドユニット22のθ方向に対する(水平面内の)位置補正を行うためのθ回転機構62と、θ回転機構62を介して、キャリッジ本体61(ヘッドユニット22)をX・Y移動機構24に支持させる略I字状の吊設部材63と、を有している。
なお、キャリッジ本体61には、一対(2個)のカメラ支持アーム71を介して、一対(2個)のワークアライメントカメラ72が搭載されており、位置補正を行うためにワークW(実描画領域a)の撮像を行うようになっている(図2参照)。本実施形態では、吸着テーブル31に吸着セットされた実描画領域aに隣接する一方の側(本実施形態では繰出し装置3側)に位置する一対のワークアライメントマークcがアライメントの基準として用いられている。そして、ワークアライメントカメラ72による撮像結果に基づいて、基準となる一対のワークアライメントマークcが所定位置となるように、ワークWが位置補正される。
X・Y移動機構24は、X軸方向に延在したX軸テーブル81と、キャリッジ23を介してヘッドユニット22をY軸方向にスライド自在に支持すると共に、X軸テーブル81に支持され、X軸方向にスライド自在に構成されたY軸テーブル82と、を備えている。
X軸テーブル81は、一対のX軸移動機構83から構成されており、各X軸移動機構83は、機台11に立設された複数本の支柱(図示省略)上に架け渡され、かつワークWの送り経路を挟むように配設された一対の支持ベース(図示省略)上にそれぞれ設置されている。図示省略したが、各X軸移動機構83は、X軸方向の駆動系を構成するX軸モータ駆動のX軸スライダを有しており、各X軸スライダには、Y軸テーブル82の端がスライド自在に支持されている。
Y軸テーブル82は、X軸テーブル81の一対のX軸スライダに両端を支持されたY軸支持プレート86に、Y軸方向の駆動系を構成するY軸モータ(図示省略)と、Y軸モータ駆動のY軸スライダ(図示省略)と、を搭載して構成されており、Y軸スライダには、キャリッジ23(吊設部材63)がY軸方向に移動自在に支持されている。
ここで、描画処理時における一連の動作について説明する。先ず、X軸テーブル81を駆動して、キャリッジ23(ヘッドユニット22)を所定位置に臨ませ、ワークアライメントカメラ72によりワークWを撮像する。そして、その撮像結果に基づいて、θテーブル32を駆動し実描画領域aのθ補正を行うと共に、X軸方向およびY軸方向のデータ補正を行う。
続いて、X軸テーブル81を駆動して、ヘッドユニット22をX軸方向に往動させると共に、これと同期して機能液滴吐出ヘッド42を吐出駆動させ、機能液滴の選択的な吐出を行わせる。ヘッドユニット22の往動が終了すると、Y軸テーブル82が駆動され、ヘッドユニット22を所定距離だけY軸方向に移動させる。そして、再度、X軸テーブル81の駆動と、これに同期した機能液滴吐出ヘッド42の吐出駆動とが為され、ヘッドユニット22のX軸方向の復動とワークWに対する機能液滴の選択的な吐出とが行われる。描画処理では、このようなヘッドユニット22のX軸方向への移動およびこれに同期した機能液滴吐出ヘッド42の吐出駆動(主走査)と、ヘッドユニット22のY軸方向への移動(副走査)と、を交互に繰り返すことにより、描画スペース内を機能液滴吐出ヘッド42が移動して、吸着テーブル31上にセットされたワークWの実描画領域aに単位描画パターンが描画されてゆく。その後、単位描画パターン分の送りと上記描画動作とが繰り返される。なお、1個の実描画領域aに対して、描画処理が開始されてから単位描画パターンの描画が終了するまでの動作を1タクトとする。
次に、ヘッド保守手段13について説明する。ヘッド保守手段13は、機能液滴吐出ヘッド42の機能維持・回復を図るためのものであり、フラッシングユニット91、吸引ユニット92、ワイピングユニット93、および吐出不良検査ユニット94を備えている。そして、これらユニットは、ヘッドユニット22の移動軌跡上に臨んで配置されており、ヘッドユニット22に搭載された機能液滴吐出ヘッド42に対して下側から臨んで、保守動作を行うようになっている。
なお、吸引ユニット92、ワイピングユニット93、および吐出不良検査ユニット94は、機台11上に立設した共通支持スタンド101上に設置されている。共通支持スタンド101は、吸引ユニット92、ワイピングユニット93および吐出不良検査ユニット94を支持する共通支持プレート102と、Y軸方向に並んで配設され、共通支持プレート102の両端を支持する支柱部材(図示省略)と、で構成されている。機台11および共通支持プレート102の間には間隙が生じており、ワークWは、この間隙を潜って吸着テーブル31に送られる(図2(a)参照)。
図2に示すように、フラッシングユニット91は、機能液滴吐出ヘッド42の全吐出ノズル58からの捨て吐出(フラッシング)により吐出された機能液滴を受けるためのものであり、上記した描画スペースに配置され、機能液を受ける一対のフラッシングボックス111と、一対の各フラッシングボックス111を吸着テーブル31(またはθテーブル32)に支持させる一対のボックス支持部材(図示省略)と、で構成されている。
各フラッシングボックス111は、上記したフラッシング開口bを包含可能な平面視長方形の細長い箱状に形成されており、その底部には、機能液を吸収させる吸収材(図示省略)が敷設されている。各フラッシングボックス111は、ボックス支持部材を介して吸着テーブル31に支持されているため、吸着テーブル31をθ補正して回転させるとこれと共に回転する。なお、フラッシング開口bのワーク幅方向の長さは、ヘッドユニット22の1描画ラインの長さに対応して形成されており、全機能液滴吐出ヘッド42からフラッシングを受け得るように構成されている。
各ボックス支持部材は、各フラッシングボックス111が吸着テーブル31のY軸に延在する一対の辺(周縁)に沿うように(ワークWの外側)、吸着テーブル31から張り出すようにフラッシングボックス111を支持している(図2参照)。これにより、吸着テーブル31に吸着セットされた実描画領域aに隣接する、描画スペース内の2つのフラッシング開口bに、各フラッシングボックス111がそれぞれ臨むようになっている。そして、描画処理のためにワークWをX軸方向に往復動すると、ヘッドユニット22の機能液滴吐出ヘッド42は、ワークWに臨む直前にフラッシング開口bを介してフラッシングボックス111に順次臨んでゆき、フラッシングを行うようになっている(描画前フラッシング)。なお、各フラッシングボックス111は、その上端面が吸着テーブル31のセット面と面一になるように支持されており、吸着テーブル31および一対のフラッシングボックス111上に導入されたワークWは水平に保持される。
図1および図2に示すように、吸引ユニット92は、機能液滴吐出ヘッド42(吐出ノズル58)を吸引することにより、吐出ノズル58から機能液を強制的に排出させるためのものであり、機能液滴吐出ヘッド42のノズル面67に密着させる複数のキャップ121と、機能液滴吐出ヘッド42(ノズル面67)に対してキャップ121を離接させるキャップ離接機構(図示省略)と、キャップ121を介して機能液滴吐出ヘッド42を吸引可能な単一の吸引手段(エゼクタまたは吸引ポンプ)と、を有している。機能液の吸引は、機能液滴吐出ヘッド42の目詰まりを解消/防止するために行われる他、液滴吐出装置1を新設した場合や、機能液滴吐出ヘッド42のヘッド交換を行う場合などに、図外の機能液タンクから機能液滴吐出ヘッド42に至る機能液流路に機能液を充填するために行われる。
なお、キャップ121は、ワークWの送り時のように、ワークWに対する描画処理を一時的に停止するときに行われる機能液滴吐出ヘッド42の捨て吐出(定期フラッシング)により吐出された機能液を受ける(定期)フラッシングボックスの機能を有している。そして、1タクト分の描画処理が終了すると、ヘッドユニット22が吸引ユニット92上に移動して、定期フラッシングが行われるようになっている。これにより、ワーク送り時における機能液滴吐出ヘッド42の目詰まりを有効に防止することができる。この場合、キャップ離接機構により、キャップ121は、その上面が機能液滴吐出ヘッド42のノズル面67から僅かに離間する位置まで移動している。
また、キャップ121は、液滴吐出装置1の非稼動時に、機能液滴吐出ヘッド42を保管するためにも用いられる。この場合、吸引ユニット92にヘッドユニット22を臨ませ、機能液滴吐出ヘッド42のノズル面67にキャップを密着させることにより、ノズル面67を封止し、機能液滴吐出ヘッド42(吐出ノズル58)の乾燥を防止する。
ワイピングユニット93は、洗浄液を噴霧したワイピングシート131で機能液滴吐出ヘッド42のノズル面67を拭き取る(ワイピングを行う)ものであり、ロール状に巻回したワイピングシート131を繰り出しながら巻き取ってゆく巻取りユニット132と、繰り出したワイピングシート131に洗浄液を散布する洗浄液供給ユニット(図示省略)と、洗浄液が散布されたワイピングシート131でノズル面67を拭取る拭取りユニット133と、を備えている。
機能液滴吐出ヘッド42に対するワイピング動作は、主に、吸引ユニット92による機能液滴吐出ヘッド42の吸引後等に行われ、ノズル面67に付着した汚れを払拭する。そして、ワイピングユニット93は、X軸方向において吸着テーブル31と吸引ユニット92との間に設置されており、吸引ユニット92による吸引後、描画処理のために描画スペース内を移動する機能液滴吐出ヘッド42に臨んで、効率よくワイピング動作を行うことができるようになっている(図1および図2参照)。
吐出不良検査ユニット94は、ヘッドユニット22に搭載された全機能液滴吐出ヘッド42(の吐出ノズル58)から機能液が適切に吐出されているか否かを検査するためのものであり、ヘッドユニット22の全機能液滴吐出ヘッド42の全吐出ノズル58から検査吐出された機能液を受け、所定の検査パターンを描画させるための被描画ユニット141と、被描画ユニット141に描画された検査パターンを撮像して検査する撮像ユニット(図示省略)と、を備えている。撮像ユニットで撮像した検査パターンの撮像結果は、制御装置6に送信されて画像認識され、この画像認識に基づいて、各機能液滴吐出ヘッド42の各吐出ノズル58が正常に機能液を吐出しているか(ノズル詰まりがないか)否かが制御装置6によって判断される。
なお、吐出不良検査ユニット94も吸着テーブル31と吸引ユニット92との間に設置されている(図1および図2参照)。このため、定期フラッシングのために、吸着テーブル31まで移動中のヘッドユニット22に吐出不良検査ユニット94が臨んで吐出不良検査を行うことでき、(敢えてヘッドユニット22を移動させることなく)効率的に機能液滴吐出ヘッド42の吐出不良を検査することができる。
次に、繰出し装置3、送り装置4、および巻取り装置5について順に説明する。図1および図2に示すように、繰出し装置3は、機台11の上流側に添設された繰出し機台151に設置されており、図外の繰出し支持フレームに回転自在に軸支され、ロール状のワークWを装着した繰出しリール152と、繰出しリール152を正逆回転させる繰出しモータ153と、図外の動力伝達機構と、を備えている。そして、繰出しモータ153を正駆動して繰出しリール152を正回転させると、繰出しリール152から送り装置4にワークWが繰出されるようになっている。
なお、繰出しリール152の上方に位置して、繰出し機台151には、ワークWと共に繰出しリール152に巻回されたスペーサシートSを巻き取るスペーサ巻取りリール154が設けられている。スペーサ巻取りリール154は、繰出しリール152からのワークWの繰出しと同期してスペーサシートSを巻取ってゆくため、送り装置4には、ワークWのみが供給されるようになっている。なお、繰出しモータ153をスペーサ巻取りリール154の駆動源として兼用してもよい。かかる場合、スペーサ巻取りリール154をスリップ回転させてスペーサシートSを巻き取るようにする。
ワークWの繰出しは、上記した描画処理と並行して行われ、描画処理時に、少なくとも実描画領域aのX軸方向の長さ分、すなわち次の描画処理のために送られるワークWの送り量分(1タクト分)が繰出されるようになっている。この場合、繰り出されたワークWは、繰出しリール152と送り装置4(繰出し側送りローラ161:後述する)との間でたるむこととなる。すなわち、繰出しリール152と繰出し側送りローラ161との間は、ワークWのバッファ領域(空間)となる。そして、本実施形態では、このバッファ領域において、繰出し側たるみの下端位置を検出することにより、ワークWの繰出し量を検出する繰出し量検出センサ155が設けられており、繰出し量検出センサ155の検出結果に基づいて繰出しモータ153の駆動が制御される。具体的には、繰出し量検出センサ155は、1タクト分のワークWを繰出したときに生じる繰出し側たるみの下端位置に対応した位置に配置されており、繰出し量検出センサ155が繰出し側たるみの下端位置を検出すると、繰出しモータ153の駆動が停止されるようになっている。このように、本実施形態では、ワークWの繰出し側たるみのたるみ量に基づいて繰出しモータ153を制御しているため、繰出しリール152のロール径に影響されることなく、(所定量の)ワークWの繰出しを行うことが可能であり、また、描画動作時等の空き時間に(時間をかけて)ワークWの繰出しを行うことが可能である。なお、図2における符号156は、繰出し側たるみの下端位置を検出することにより、ワークWの繰出し過ぎを検出する繰出し側下限センサである。
図1および図2に示すように、送り装置4は、繰出し機台151上に配設され、繰出しリール152から繰出されたワークWを受け取る繰出し側送りローラ161と、機台11上に配設され、繰出し側送りローラ161から送られたワークWが上記の共通支持スタンド101(共通支持プレート102の下)を潜るように経路変更する第1経路変更ローラ162と、第1経路変更ローラ162により経路変更されたワークWが吸着テーブル31に水平に送られるように再度これを経路変更する第2経路変更ローラ163と、巻取り装置5が設置された巻取り機台171(後述する)上に配設され、描画済みのワークWを巻取り装置5(巻取りリール172:後述する)に送る巻取り側送りローラ164と、巻取り側送りローラ164を正逆回転させる送りモータ165と、を備えている。巻取り側送りモータは、エンコーダ付のサーボモータまたはステッピングモータで構成されており、その回転量からワークWの送り量が制御装置6で把握される。
送り装置4によるワークWの送りは、上記した1タクトの描画処理が終了した後行われ、1タクトの描画処理が終了すると、巻取り送りモータが駆動される。これにより、駆動ローラである巻取り側送りローラ164が回転すると共に、従動ローラである繰出し側送りローラ161、第1経路変更ローラ162、および第2経路変更ローラ163が従動回転する。そして、1タクト分のワーク送りが行われ、セットテーブル21から、描画済みのワークWが送り出されると共に、セットテーブル21に新たな部分(実描画領域a)が送り込まれる。上述したように、本実施形態では、ワークWの送りを開始する前に、1タクト分のワークWが予め繰り出されているため、繰出し装置3によるワークWの繰出しに影響されることがなく、迅速かつ精度よくワーク送りを行うことができるようになっている。
図1および図2に示すように、巻取り装置5は、機台11の下流側に添設された巻取り機台171に設置されており、図外の巻取り支持フレームに回転自在に軸支され、送り装置4から送られてきた描画済みのワークWを巻き取る巻取りリール172と、巻取りリール172を正逆回転させる巻取りモータ173と、を備えている。そして、巻取りモータ173を正駆動して巻取りリール172を正回転させると、巻取り側送りローラ164からのワークWが巻取りリール172に巻き取られるようになっている。
ワークWの巻取り動作は、ワークWの繰出し動作と同様、描画処理と並行して行われる。送り装置4(巻取り側送りローラ164)からの送られてきた(1タクト分の)ワークWは、一旦たるんだ状態で巻取り装置5側に送られる。そして、ワークWの送りが終了して描画処理が開始すると、巻取りモータ173が駆動され、たるんだワークWが巻取りリール172に巻き取られてゆく。この場合、巻取りモータ173の制御は、たるみ(巻取り側たるみ)を検出することによって行われる。具体的には、1タクト分のワークWを巻き取ったときの巻取り側たるみの下端位置に対応して巻取り量検出センサ174を配置し、巻取り量検出センサ174が巻取り側たるみの下端位置を検出すると、巻取りモータ173の駆動が停止されるようになっている。また、送り装置4には、ワークWの巻取り過ぎを検出するために、巻取り側たるみの下端位置の上限位置を検出する巻取り側上限センサ175が設けられている。
なお、同図に示す符号176は、スペーサシートSを供給するスペーサ供給リールであり、巻き取られる描画済みのワークW上にスペーサシートSを供給する。供給されたスペーサシートSは、ワークWと共に巻取りリール172に巻き取られ、描画処理によってワークWに形成されたチップ部品や既に形成済みの素子等が破壊されることを防止する。
次に、図5を参照しながら液滴吐出装置1の主制御系について説明する。液滴吐出装置1は、描画手段12を有する描画部181と、ヘッド保守手段13を有するヘッド保守部182と、繰出し装置3を有するワーク繰出し部183と、送り装置4を有するワーク送り部184と、巻取り装置5を有するワーク巻取り部185と、各装置の各種センサ類(繰出し量検出センサ155、繰出し側下限センサ156、巻取り量検出センサ174、巻取り側上限センサ175等)を有し、各種検出を行う検出部186と、各部を駆動する各種ドライバを有する駆動部187と、各部に接続され、液滴吐出装置1全体の制御を行う制御部188(制御装置6)と、を備えている。
制御部188は、各装置を接続するためのインタフェース191と、一時的に記憶可能な記憶領域を有し、制御処理のための作業領域として使用されるRAM192と、各種記憶領域を有し、制御プログラムや制御データを記憶するROM193と、ワークWに描画を行うための描画データや、各装置からの各種データ等を記憶すると共に、各種データを処理するためのプログラム等を記憶するハードディスク194と、ROM193やハードディスク194に記憶されたプログラム等に従い、各種データを演算処理するCPU195と、これらを互いに接続するバス196と、を備えている。
そして、制御部188は、各装置から送られてきた各種データを、インタフェース191を介して入力すると共に、ハードディスク194に記憶された(または、CD−ROMドライブ等の外部入力装置から順次読み出される)プログラムに従ってCPU195に演算処理させ、その処理結果を、インタフェース191を介して各装置に出力する。これにより、各装置が統括制御され、上記したワークWに対する一連の処理が行われるようになっている。
ところで、液滴吐出装置1では、描画済みのワークW(1タクト分)を一旦巻取り装置5側に送り、巻取り側たるみを生じさせた後、巻取りモータ173を駆動して、これを巻き取る構成となっている。この場合、巻取り側たるみのたるみの程度(曲率)が大きくなると、ワークW上に描画された描画パターン(すなわち、描画処理によって形成されたチップ部品や金属配線等)が破壊される惧れが生じる。そこで、本実施形態では、巻取り側たるみの曲率として、描画パターンに悪影響を生じさせない曲率C1が予め設定されており、1タクト分のワーク送りにより巻取り側たるみが曲率C1を超えないように、X軸方向における巻取り側送りローラ164と巻取りリール172との間の距離が十分に確保されている。
同様に、本実施形態のワークWには、予めチップ部品等が作り込まれているため、繰出しリール152からワークWを繰出すときに生じる繰出し側たるみにも、これを破壊しないための曲率C2が設定されている。そして、1タクト分のワークWを繰出しても、繰出し側たるみが所定の曲率C2を超えないように、繰出しリール152と繰出し側送りローラ161との距離が設定されている。なお、上記した繰出し側下限センサ156は、曲率C2に対応した位置に配置されており、ワークWの繰出し過ぎにより繰出し側たるみがC2を超えないようになっている。
このように、本実施形態の液滴吐出装置1では、巻取り側送りローラ164と巻取りリール172との距離、および繰出しリール152と繰出し側送りローラ161との距離を十分に確保することにより、ワークWに生じるたるみの曲率を所定の曲率に収めているため、ワークWの(過剰な)たるみに起因して、描画処理によって描画された描画パターンや、ワークWに予め作り込まれたチップ部品および金属配線等が破壊されることがなく、製造上の歩留まりを向上させることが可能である。
次に、図6を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態の液滴吐出装置の変形例であり、第1実施形態の液滴吐出装置1と略同様に構成されているが、ワークWに生じるたるみの曲率管理方法において異なっている。具体的には、第1実施形態の液滴吐出装置1では、巻取り側送りローラ164と巻取りリール172との距離、および繰出しリール152と繰出し側送りローラ161との距離を十分に確保することにより、ワークWに生じるたるみの曲率を所定の曲率に収めていたが、第2実施形態では、巻取り側送りローラ164と同期して、繰出しリール152および巻取りリール172を回転させることにより、ワークWの繰出し側たるみおよび巻取り側たるみの曲率を所定の範囲内に収めるようになっている。なお、以下の第2実施形態の説明において、第1実施形態の液滴吐出装置の各構成に対応する構成については、同様の符号を付すものとする。
第2実施形態の液滴吐出装置1では、巻取り側送りローラ164と巻取りリール172との距離、および繰出しリール152と繰出し側送りローラ161との距離が、基本形の液滴吐出装置1よりも短縮されている。巻取り側送りローラ164と巻取りリール172との間の空間、および繰出しリール152と繰出し側送りローラ161との間の空間は、ワークWのバッファ領域となっており、ワークWが僅かにたるんだ状態で架け渡されている。
巻取り側送りローラ164と巻取りリール172との間には、たるみ量に起因して変化する巻取り側たるみの下端の移動軌跡上に位置して、巻取り用検出センサ201と、フェールセーフ用の巻取り用限界センサ211と、が設けられている。巻取り用検出センサ201は、巻取り側たるみの曲率を予め設定されたC1±αの範囲内に収めるためのセンサであり、許容上限値C1+αに対応する巻取り側たるみの下端位置を検出する巻取り用上限センサ202と、許容下限値C1−αに対応する巻取り側たるみの下端位置を検出する巻取り用下限センサ203と、から成る一対のセンサで構成されている。巻取り用限界センサ211は、巻取り側たるみの曲率が許容上限値C1+αを超え、ワークWの巻き取り過ぎを検出する巻取り用第1限界センサ212と、巻取り側たるみの曲率が許容下限値C1−αを下回り、描画処理によって描画された描画パターンが破壊されない限界位置を検出する巻取り用第2限界センサ213と、で構成されている。
同様に、繰出しリール152と繰出し側送りローラ161との間の繰出し側たるみの下端の移動軌跡上には、繰出し側たるみの曲率の許容上限値C2+βに対応して繰出し側たるみの下端位置を検出する繰出し用上限センサ222と、許容下限値C2−αに対応して繰出し側たるみの下端位置を検出する繰出し用下限センサ223と、から成る繰出し用検出センサ221と、繰出し側たるみの曲率が許容上限値C2+βを超え、ワークWの繰出し不足を検出する繰出し用第1限界センサ232と、繰出し側たるみの曲率が許容下限値C2−βを下回り、ワークWに予め作り込まれたチップ部品等が破壊されない限界位置を検出する繰出し用第2限界センサ233と、から成る繰出し用限界センサ231と、が設けられている。
ここで、第2実施形態の液滴吐出装置1におけるワークWの繰出し、送り、および巻取りの一連の動作について説明する。第2実施形態の液滴吐出装置では、繰出し側たるみおよび巻取り側たるみが僅かに生じるようにワークWがセットされており、この状態で1タクトの描画処理が為される。なお、繰出し側たるみの下端は、繰出し用上限センサ222と繰出し用下限センサ223との間に位置しており、巻取り側たるみの下端は、巻取り用上限センサ202と巻取り用下限センサ203との間に位置している。
1タクトの描画処理が終了すると、繰出しモータ153、送りモータ165、および巻取りモータ173が(同時に)同期して(正)駆動される。これにより、繰出しリール152からワークWが繰出され、吸着テーブル31に未処理のワークWが送り込まれると共に、吸着テーブル31から描画済みのワークWが送り出され、巻取りリール172に描画済み部分が巻き取られてゆく。本実施形態では、繰出し側たるみが形成されているため、巻回状態のワークWの慣性やモータの立ち上がり特性等に起因して、巻取り側送りローラ164の回転開始よりもワークWの繰出しが遅れても、繰出し側たるみがバッファとして機能(ワークW繰出しの遅れを吸収)する。また、巻取り側たるみは、ワークWの巻取り開始時における巻取り側送りローラ164および巻取りリール172によるワークWの巻取り速度のばらつきを吸収する。
このとき、繰出し用検出センサ221に基づいて、繰出しモータ153の制御が行われる。具体的には、巻取り側送りローラ164によるワークWの送りに比して、繰出しリール152からのワーク繰出し速度が遅く、繰出し用上限センサ222により繰出し側たるみの下端が検出された場合には、繰出しモータ153の回転数を上げ、ワークWの繰出し速度を上げるようになっている。一方、巻取り側送りローラ164によるワークWの送りに比して、繰出しリール152からのワーク繰出し速度が速く、繰出し用下限センサ223により繰出し側たるみの下端が検出された場合には、繰出しモータ153の回転数を下げ、ワーク繰出し速度を下げるようになっている。したがって、繰出し側たるみの下端は、繰出し用上限センサ222および繰出し用下限センサ223の間で推移し、その曲率はC2±βの範囲内にコントロールされている。
なお、繰出し用第1限界センサ232により繰出し側たるみの下端が検出された場合には、繰出しモータ153を駆動させたまま、送りモータ165を一旦停止してワークWの送りを停止させる。そして、ワークWを所定量繰出した後に(例えば、繰出し用上限センサ222によりワークWの下端が検出されてから)、再度送りモータ165を駆動して、ワークWの送りを開始させる。また、繰出し用第2限界センサ233により繰出し側たるみの下端が検出された場合には、送りモータ165の駆動はそのままに、繰出しモータ153の駆動を停止させ、ワークWの過剰供給に起因して、繰出し側たるみの曲率が過小に成ることを防止する。この場合、繰出し側たるみの下端が繰出し用下限センサ223に検出されたときに、繰出しモータ153の駆動を再度開始する。
また、繰出しモータ153の制御と並行して、巻取り用検出センサ201に基づいた巻取りモータ173の制御も行われる。すなわち、巻取り側送りローラ164によるワークWの送りに比して、巻取りリール172のワーク巻取り速度が速く、巻取り用上限センサ202により巻取り側たるみの下端が検出された場合には、巻取りモータ173の回転数を下げ、ワークWの巻取り速度を下げるようになっている。一方、巻取り側送りローラ164によるワークWの送りに比して、巻取りリール172のワーク巻取り速度が遅く、巻取り用下限センサ203により巻取り側たるみの下端が検出された場合には、巻取りモータ173の回転数を上げ、ワークWの巻取り速度を上げるようになっている。したがって、巻取り側たるみの下端は、巻取り用上限センサ202および巻取り用下限センサ203の間で推移し、その曲率は、予め設定された曲率C1±αの範囲内にコントロールされている。
なお、繰出しモータ153の制御中に、巻取り用第1限界センサ212により巻取り側たるみの下端が検出された場合には、ワークWの巻取り過ぎと判断して、送りモータ165を駆動させたまま、巻取りモータ173を一旦停止し、ワークWの巻取りを停止させる。そして、ワークWが巻取り装置5側に所定量送り出されてから(例えば、巻取り用上限センサ202によりワークWの下端が検出されてから)、再度巻取りモータ173を駆動して、ワークWの巻取り動作を開始させる。また、巻取り用第2限界センサ213により巻取り側たるみの下端が検出された場合には、巻取りモータ173の駆動はそのままに、送りモータ165の駆動を停止させる。これにより、ワークWの過剰供給に起因して、巻取り側たるみの曲率が過小となり、描画処理により描画された描画パターンの破壊を防止する。そして、繰出し用下限センサ223により巻取り側たるみの下端が検出されたときに、送りモータ165の駆動を再度開始する。
このように、第2実施形態の液滴吐出装置1では、送りモータ165に同期させて、繰出しモータ153および巻取りモータ173を駆動させると共に、繰出し用検出センサ221および巻取り用検出センサ201に基づいてこれらの駆動を制御することにより、巻取り側たるみおよび繰出し側たるみの曲率を所定の範囲内に維持している。したがって、上述の液滴吐出装置1に比べ、繰出しリール152と繰出し側送りローラ161との間の距離、および巻取り側送りローラ164と巻取りリール172との間の距離を短縮することができるため、液滴吐出装置1の設置スペースを削減することができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態の液滴吐出装置301は、上述の液滴吐出装置1と略同様にワークWに処理を行うものであるが、描画装置302および送り装置304の構成においてが上述のものとは異なっていると共に、描画処理時において、セットテーブル316がX軸方向に移動する点で異なっている。以下、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図7に示すように、第3実施形態のX・Y移動機構312は、機台311上の描画スペースに配設され、描画スペース内においてワークWをX軸方向に移動させるX軸テーブル313と、機台に立設された一対の支柱318を介してX軸テーブル313を直交に跨いで配設され、キャリッジ321を介してヘッドユニット322をY軸方向に移動させるY軸テーブル314と、を有している。X軸テーブル313は、X軸方向の駆動系であるX軸モータ(図示省略)駆動のX軸スライダ315に、セットテーブル316をX軸方向に移動自在に搭載して構成されている。同様に、Y軸テーブル314は、Y軸方向の駆動系であるY軸モータ(図示省略)駆動のY軸スライダ317を有し、これにキャリッジ321をY軸方向に移動自在に搭載して構成されている。
描画処理は、第1実施形態の液滴吐出装置と略同様に行われ、X軸テーブル313の駆動によるワークWのX軸方向への移動およびこれに同期した機能液滴吐出ヘッド323の吐出駆動から成る主走査と、ヘッドユニット322のY軸方向への移動である副走査と、を交互に繰り返すことにより、1タクト分の描画動作が行われる。
ヘッド保守手段331のフラッシングユニット332は、第1実施形態のものと同様に構成され、セットテーブル316に支持されている。他方、ヘッド保守手段331の吸引ユニット333、ワイピングユニット334、および吐出不良検査ユニット335は、描画スペースおよびワークWの送り経路からY軸方向に外れた位置に配設されたユニット移動テーブル336により、X軸方向に移動可能に支持されている。上記のY軸テーブル314は、描画スペースからY軸方向に外れた位置までヘッドユニット322を移動可能に構成されており、ユニット移動テーブル336とY軸テーブル314が交差する領域が機能液滴吐出ヘッド323に保守を行う保守スペースとなっている。そして、保守スペースに臨んだヘッドユニット322に対し、吸引ユニット333、ワイピングユニット334、および吐出不良検査ユニット335を用いて保守を行う場合には、ユニット移動テーブル336を駆動して、各ユニットを保守スペース(ヘッドユニット322)に適宜臨ませるようになっている。なお、吸引ユニット333、ワイピングユニット334、および吐出不良検査ユニット335も第1実施形態のものと同様に構成されている。
送り装置304は、繰出し機台351上に配設され、繰出しリール352から繰出されたワークWをセットテーブル316に送り込む繰出し側送りローラ341と、巻取り機台361に配設され、セットテーブル316から処理済みのワークWを送り出す巻取り側送りローラ342と、繰出し側送りローラ341を正逆回転させる繰出し側送りモータ343と、巻取り側送りローラ342を正逆回転させる巻取り側送りモータ344と、を備えている。繰出し側送りモータ343および巻取り側送りモータ344は、エンコーダ付のサーボモータまたはステッピングモータで構成されており、その回転量からワークWの送り量が制御装置(図示省略)で把握される。
繰出し装置303および巻取り装置305は、第1実施形態のものと同様に構成されている。繰出し装置303は、描画処理中に1タクト分のワークWを送り装置304(繰出し側送りローラ341)に繰出すようになっている。本実施形態の液滴吐出装置301は、描画処理時にセットテーブル316をX軸方向に移動させる構成となっており、描画処理中にワークWを繰出しリール352から繰出すことにより、セットテーブル316の移動を許容する。
図8を参照して、第3実施形態におけるワークWの繰出し・送り動作について具体的に説明する。図8(a)は、送り装置304によるワーク送りが終了した状態を示している。同図に示すように、描画処理開始前において、繰出しリール352と繰出し側送りローラ341との間に、僅かな(所定量の)繰出し側たるみが形成されている。描画処理が開始され、セットテーブル316がX軸方向に往動すると、これと同期して繰出し側送りモータ343および繰出し側送りモータ343が(正)駆動される。これにより、セットテーブル316の移動量に対応した量のワークWが繰出しリール352から繰出されると共に、セットテーブル316側にワークWが供給され、ワークWをセットした状態でのセットテーブル316の移動が可能となる(図8(b)参照)。また、繰出し側送りモータ343の駆動に同期して、巻取り側送りモータ344も駆動されるようになっており、巻取り側送りローラ342と巻取りリール362との間には、セットテーブル316の移動距離に対応した巻取り側たるみが形成される。
なお、本実施形態では、描画処理開始前に、繰出しリール352と繰出し側送りローラ341との間にワークWのたるみ(繰出し側たるみ)が形成されているため、ワークWの慣性やモータの立ち上がり特性等に起因して、セットテーブル316の移動開始よりもワークWの繰出しが遅れても、繰出し側たるみがバッファとして機能し(ワークW繰出しの遅れを吸収し)、セットテーブル316の移動を許容する。
ワークWの往動が終了すると、繰出しモータ353の駆動が停止され、ワークWの繰出しが停止する。X軸テーブル313は、描画スペース内において移動するため、このときまでに1タクト分以上のワークWが繰出されており、1タクト分以上のワークWにより巻取り側たるみが形成されている。次に、副走査が終了して、巻取り側送りモータ344および繰出し側送りモータ343を逆駆動して、セットテーブル316の復動と共に巻取り側送りローラ342および繰出し側送りローラ341を逆回転させると、繰出しリール352と繰出し側送りローラ341との間に、1タクト分を超える繰出し側たるみが形成される(図8(c)参照)。そして、描画処理後には、送り装置304により1タクト分のワークWの送りが行われるが、繰出し側たるみが1タクト分を超えているため、ワークWの送り後にも繰出しリール352と繰出し側送りローラ341との間に繰出し側たるみが残された状態となる(図8(a)参照)。なお、1タクトの描画処理で、複数回セットテーブル316の往復動を繰り返す場合、2回目以降のセットテーブル316の往動においてワークWの繰出しは行わない。
このように、本実施形態の液滴吐出装置301は、セットテーブル316をX軸方向に往復動させる構成であるため、繰出しリール352と繰出し側送りローラ341との間、および巻取り側送りローラ342と巻取りリール362との間で、ワークWのたるみ(繰出し側たるみおよび巻取り側たるみ)が生じるようになっている。
そこで、本実施形態の液滴吐出装置301でも、繰出し側たるみおよび巻取り側たるみの曲率をそれぞれコントロールして、ワークWに既に作り込まれたチップ部品(または金属配線)や、描画処理によって形成したチップ部品(または金属配線)が(断線等により)破壊されてしまうことを防止している。具体的には、第1実施形態の基本形と同様に、繰出しリール352と繰出し側送りローラ341との間、および巻取り側送りローラ342と巻取りリール362との間の距離が十分に確保されており、1タクト分程度のワークWをたるませても、繰出し側たるみおよび巻取り側たるみのそれぞれに設定された許容曲率範囲を超えないようになっている。
もっとも、繰出しリール352に装着されたワークWのロール径が変化することに起因して、セットテーブル316の移動と同期して繰出しリール352を繰出し回転させても、ワークWの繰出し量に多少の誤差が生じる。このため、繰出し側たるみの下端の移動軌跡上には、繰出し側たるみの下端を検出することにより、繰出し側たるみの曲率の許容上限値C2+βを検出する繰出し用上限センサ373および繰出し側たるみの曲率の許容下限値C2−βを検出する繰出し側下限センサ374から成る繰出し用検出センサ372と、が設けられている。そして、これらセンサの検出結果に基づいて、ワークWの繰出しを制御することにより、繰出しリール352に装着されたワークWのロール径に関係せず、繰出し側たるみの曲率を許容曲率範囲内に収めるようになっている。この場合、描画処理時におけるセットテーブル316の復動時に、繰出し用検出センサ372がワークWの繰出し側たるみの曲率が許容下限値C2−βを下回ったことを検出すると、繰出しモータ353が(逆)駆動される。そして、繰出し側たるみ量検出センサ371により繰出し側たるみの下端が検出されるまで、繰出しリール352を巻取り回転させ、繰出し側たるみの曲率を調整する。
なお、図中の符号381は、ワークWの繰出し不足を検出する繰出し側第1限界センサであり、符号382は、ワークWに予め作り込まれたチップ部品等が破壊されない限界位置を検出する繰出し側第2限界センサである。これら両センサ381、382により、繰出し用限界センサが構成されている。そして、セットテーブル316の往動中に、繰出し側第1限界センサにより繰出し側たるみの下端が検出されると、繰出し用検出センサ372が繰出し側たるみの許容上限値C2+βを検出するまで、繰出しモータ353を(正)駆動させたまま、セットテーブル316の往動を停止させると共に、繰出し側送りモータ343および巻取り側送りモータ344の(正)駆動を停止させる。一方、セットテーブル316の復動中に、繰出し側第2限界センサにより繰出し側たるみの下端が検出されると、繰出し用検出センサ372が繰出し側たるみの許容下限値C2−βを検出するまで、繰出しモータ353を逆駆動させたまま、セットテーブル316の復動を停止させると共に、繰出し側送りモータ343および巻取り側送りモータ344の(逆)駆動を停止させる。
なお、巻取りリール362によるワークWの巻取り動作は、第1実施形態の基本形に倣って行われるため、ここでは説明を省略した。
次に、第4実施形態の液滴吐出装置について説明する。第4実施形態の液滴吐出装置は第3実施形態の変形例であり、その装置構成は、第3実施形態のものと略同様であるが、ワークWに生じるたるみの曲率管理方法において異なっている。具体的には、第4実施形態の液滴吐出装置301では、巻取り側送りローラ342と巻取りリール362との距離、および繰出しリール352と繰出し側送りローラ341との距離が第3実施形態のものよりも短く構成されており、描画処理時には、セットテーブル316の往復動と同期させて、繰出しモータ353、繰出し側送りモータ343、巻取り側送りモータ344、および巻取りモータ363を駆動すると共に、ワークWの送り時には、繰出しモータ353、繰出し側送りモータ343、巻取り側送りモータ344、および巻取りモータ363を同期して駆動することにより、ワークWのたるみ(巻取り側たるみおよび繰出し側たるみ)をコントロールしている。なお、以下の第4実施形態の説明において、第3実施形態の液滴吐出装置の各構成に対応する構成については、同様の符号を付すものとする。
ここで、描画処理時における繰出し装置303、送り装置304、および巻取り装置305の一連の動作について、図9を参照しながら具体的に説明する。描画処理の開始によりX軸テーブル313が駆動され、セットテーブル316が往動すると、これと同期して繰出しモータ353、繰出し側送りモータ343、巻取り側送りモータ344、および巻取りモータ363が(正)駆動される。これにより、繰出しリール352からセットテーブル316の往動距離に対応した長さのワークWが繰出されると共に、繰出し側送りローラ341により繰出されたワークWが描画装置302側へ送られるため、セットテーブル316の往動が許容される。また、巻取り側送りローラ342がセットテーブル316の下流側に位置するワークWをセットテーブル316の往動距離に対応させて巻取り装置305側に送ると共に、これを巻取りリール362が適宜巻き取ってゆく。
セットテーブル316の往動が終了(X軸テーブル313の駆動が停止)すると、繰出しモータ353、繰出し側送りモータ343、巻取り側送りモータ344、および巻取りモータ363の駆動も停止される。続いて、セットテーブル316の復動が開始されると、繰出しモータ353、繰出し側送りモータ343、巻取り側送りモータ344、および巻取りモータ363が(逆)駆動される。これにより、セットテーブル316の往動時とは逆の動作が行われ、セットテーブル316の復動と同期して、巻取りリール362から繰出されたワークWが巻取り側送りローラ342により描画装置302側に送られると共に、セットテーブル316の上流側に位置するワークWが繰出し側送りローラ341により繰出し装置303側に送られ、繰出しリール352に巻き取られてゆく。
このように、第4実施形態の液滴吐出装置301では、描画処理中のセットテーブル316の往復移動に同期させて、ワークWの繰出しおよび巻取りを行っているため、繰出しリール352と繰出し側送りローラ341との間、および巻取り側送りローラ342と巻取りリール362との間に、セットテーブル316の移動に起因して所定の曲率範囲を超えるワークWの(余分な)たるみが生じない。もっとも、繰出しリール352と繰出し側送りローラ341との間、および巻取り側送りローラ342と巻取りリール362との間には、予め僅かな(所定の曲率範囲内)繰出し側たるみおよび巻取り側たるみが形成されており、これらたるみが、繰出しリール352によるワークWの繰出しと繰出し側送りローラ341によるワーク送りとの(タイミングの)ずれ、および巻取り側送りローラ342によるワークWの送り出しと巻取りリール362によるワークWの巻取りとの(タイミングの)ずれを吸収するバッファ(領域)として機能している。
なお、1タクトの描画処理後に行う1タクト分のワークWの送りは、セットテーブル316の往動時における動作と略同様であり、繰出しモータ353、繰出し側送りモータ343、巻取り側送りモータ344、および巻取りモータ363を同時に(正)駆動させる。これにより、1タクト分のワークWが繰出しリール352から繰出されると共に、繰出し側送りローラ341により、未処理のワークW1タクト分をセットテーブル316に送り込まれる。また、巻取り側送りローラ342により描画済みのワークW1タクト分がセットテーブル316から送り出され、順次巻取りリール362に巻き取られるようになっている。
なお、本実施形態においても、繰出しリール352におけるワークWのロール径、および巻取りリール362におけるワークWのロール径の違いに起因して、ワークWの繰出し量および巻取り量にばらつきが生じる。そこで、ワークWの繰出し量がばらついても、繰出し側たるみの曲率を所定の曲率範囲C2±β内にコントロールするために、繰出し側たるみの下端の移動軌跡上には、許容上限値C2+βを検出する繰出し用上限センサ373、および許容上限値C2−βを検出する繰出し用下限センサ374から成る繰出し用検出センサ372が設けられていると共に、フェールセーフ用に、ワークWの繰出し不足を検出する繰出し用第1限界センサ381と、ワークWに予め作り込まれたチップ部品等が破壊されない限界位置を検出する繰出し用第2限界センサ382と、が設けられている(図9参照)。
同様に、巻取り側たるみの下端の移動軌跡上には、巻取り側たるみの曲率を所定の曲率範囲C1±α内にコントロールするために、許容上限値C1+αを検出する巻取り用上限センサ392、および許容上限値C1−αを検出する巻取り用下限センサ393から成る巻取り用検出センサ391が設けられていると共に、フェールセーフ用に、ワークWの巻取り過ぎを検出する巻取り用第1限界センサ401と、描画処理により形成したチップ部品等が破壊されない限界位置を検出する巻取り用第2限界センサ402と、が設けられている。
そして、ワークWの送りおよび巻取りと同期させてワークWを繰出しリール352から繰出す場合、繰出し用上限センサ373が繰出し側たるみの下端を検出すると、(繰出し側送りローラ341による)ワークWの送り速度に比べてワークWの繰出し速度が遅いとして繰出しモータ353の回転速度(駆動速度)を速め、繰出し用下限センサ374が繰出し側たるみの下端を検出すると、ワークWの送り速度に比べてワークWの繰出し速度が速いとして繰出しモータ353の回転速度を遅くする。これにより、繰出し側たるみの曲率を所定の曲率範囲C2±β内にコントロールする。
なお、繰出し用第1限界センサ381により、繰出し側たるみの下端が検出された場合には、繰出しモータ353の駆動を続け、繰出しリール352からのワークWの繰出しを続けたまま、繰出し用上限センサ373が繰出し側たるみの下端を検出するまで、繰出し側送りモータ343、巻取り側送りモータ344、および巻取りモータ363の駆動を停止させ、ワークWの送りおよび巻取りを停止させる。また、繰出し用第2限界センサ382により、繰出し側たるみの下端が検出された場合には、繰出し側送りモータ343、巻取り側送りモータ344、および巻取りモータ363の駆動、すなわちワークWの送りおよび巻取りを続けたまま、繰出し用下限センサ374が繰出し側たるみの下端を検出するまで、繰出しモータ353の駆動を停止させる。
一方、ワークWの巻取り側では、巻取り用上限センサ392が巻取り側たるみの下端を検出すると、(巻取り側送りローラ342による)ワークWの送り速度に比べてワークWの巻取り速度が速いとして巻取りモータ363の回転速度(駆動速度)を遅くし、巻取り用下限センサ393が巻取り側たるみの下端を検出すると、ワークWの送り速度に比べてワークWの巻取り速度が遅いとして巻取りモータ363の回転速度を速くする。なお、巻取り用第1限界センサ401により、巻取り側たるみの下端が検出された場合には、ワークWの繰出しおよび送りを続けたまま、巻取り用上限センサ392が巻取り側たるみの下端を検出するまでワークWの巻取りを停止させ、巻取り用第2限界センサ402により、巻取り側たるみの下端が検出された場合には、ワークWの巻取りを続けたまま、巻取り用下限センサ393が巻取り側たるみの下端を検出するまでワークWの繰出しおよび送りを停止させる。
以上のように、本発明の液滴吐出装置によれば、長尺のワークWのたるませた状態で送りながら描画処理を行う場合に、そのたるみの曲率を予め設定した所定の曲率範囲内に収めているので、たるみに起因して、描画処理結果等に悪影響を及ぼすことがない。なお、上述した実施形態において、繰出しリールおよび巻取りリールのリール径は、ワークを繰出すときのワークの曲率またはワークを巻取ったときのワークの曲率が、予め設定された繰出し側たるみおよび巻取り側たるみの許容曲率範囲を超えないように設定されている。
次に、本発明の液滴吐出装置を用いて製造される電気光学装置(フラットパネルディスプレイ)として、カラーフィルタ、液晶表示装置、有機EL装置、プラズマディスプレイ(PDP装置)、電子放出装置(FED装置、SED装置)、更にこれら表示装置に形成されてなるアクティブマトリクス基板等を例に、これらの構造およびその製造方法について説明する。なお、アクティブマトリクス基板とは、薄膜トランジスタ、及び薄膜トランジスタに電気的に接続するソース線、データ線が形成された基板を言う。
先ず、液晶表示装置や有機EL装置等に組み込まれるカラーフィルタの製造方法について説明する。図10は、カラーフィルタの製造工程を示すフローチャート、図11は、製造工程順に示した本実施形態のカラーフィルタ600(フィルタ基体600A)の模式断面図である。
まず、ブラックマトリクス形成工程(S101)では、図11(a)に示すように、基板(W)601上にブラックマトリクス602を形成する。ブラックマトリクス602は、金属クロム、金属クロムと酸化クロムの積層体、または樹脂ブラック等により形成される。金属薄膜からなるブラックマトリクス602を形成するには、スパッタ法や蒸着法等を用いることができる。また、樹脂薄膜からなるブラックマトリクス602を形成する場合には、グラビア印刷法、フォトレジスト法、熱転写法等を用いることができる。
続いて、バンク形成工程(S102)において、ブラックマトリクス602上に重畳する状態でバンク603を形成する。即ち、まず図11(b)に示すように、基板601及びブラックマトリクス602を覆うようにネガ型の透明な感光性樹脂からなるレジスト層604を形成する。そして、その上面をマトリクスパターン形状に形成されたマスクフィルム605で被覆した状態で露光処理を行う。
さらに、図11(c)に示すように、レジスト層604の未露光部分をエッチング処理することによりレジスト層604をパターニングして、バンク603を形成する。なお、樹脂ブラックによりブラックマトリクスを形成する場合は、ブラックマトリクスとバンクとを兼用することが可能となる。
このバンク603とその下のブラックマトリクス602は、各画素領域607aを区画する区画壁部607bとなり、後の着色層形成工程において機能液滴吐出ヘッド42(323)により着色層(成膜部)608R、608G、608Bを形成する際に機能液滴の着弾領域を規定する。
以上のブラックマトリクス形成工程及びバンク形成工程を経ることにより、上記フィルタ基体600Aが得られる。
なお、本実施形態においては、バンク603の材料として、塗膜表面が疎液(疎水)性となる樹脂材料を用いている。そして、基板(ガラス基板)601の表面が親液(親水)性であるので、後述する着色層形成工程においてバンク603(区画壁部607b)に囲まれた各画素領域607a内への液滴の着弾位置精度が向上する。
次に、着色層形成工程(S103)では、図11(d)に示すように、機能液滴吐出ヘッド42(323)によって機能液滴を吐出して区画壁部607bで囲まれた各画素領域607a内に着弾させる。この場合、機能液滴吐出ヘッド42(323)を用いて、R・G・Bの3色の機能液(フィルタ材料)を導入して、機能液滴の吐出を行う。なお、R・G・Bの3色の配列パターンとしては、ストライプ配列、モザイク配列およびデルタ配列等がある。
その後、乾燥処理(加熱等の処理)を経て機能液を定着させ、3色の着色層608R、608G、608Bを形成する。着色層608R、608G、608Bを形成したならば、保護膜形成工程(S104)に移り、図11(e)に示すように、基板601、区画壁部607b、および着色層608R、608G、608Bの上面を覆うように保護膜609を形成する。
即ち、基板601の着色層608R、608G、608Bが形成されている面全体に保護膜用塗布液が吐出された後、乾燥処理を経て保護膜609が形成される。
そして、保護膜609を形成した後、カラーフィルタ600は、次工程の透明電極となるITO(Indium Tin Oxide)などの膜付け工程に移行する。
図12は、上記のカラーフィルタ600を用いた液晶表示装置の一例としてのパッシブマトリックス型液晶装置(液晶装置)の概略構成を示す要部断面図である。この液晶装置620に、液晶駆動用IC、バックライト、支持体などの付帯要素を装着することによって、最終製品としての透過型液晶表示装置が得られる。なお、カラーフィルタ600は図11に示したものと同一であるので、対応する部位には同一の符号を付し、その説明は省略する。
この液晶装置620は、カラーフィルタ600、ガラス基板等からなる対向基板621、及び、これらの間に挟持されたSTN(Super Twisted Nematic)液晶組成物からなる液晶層622により概略構成されており、カラーフィルタ600を図中上側(観測者側)に配置している。
なお、図示していないが、対向基板621およびカラーフィルタ600の外面(液晶層622側とは反対側の面)には偏光板がそれぞれ配設され、また対向基板621側に位置する偏光板の外側には、バックライトが配設されている。
カラーフィルタ600の保護膜609上(液晶層側)には、図12において左右方向に長尺な短冊状の第1電極623が所定の間隔で複数形成されており、この第1電極623のカラーフィルタ600側とは反対側の面を覆うように第1配向膜624が形成されている。
一方、対向基板621におけるカラーフィルタ600と対向する面には、カラーフィルタ600の第1電極623と直交する方向に長尺な短冊状の第2電極626が所定の間隔で複数形成され、この第2電極626の液晶層622側の面を覆うように第2配向膜627が形成されている。これらの第1電極623および第2電極626は、ITOなどの透明導電材料により形成されている。
液晶層622内に設けられたスペーサ628は、液晶層622の厚さ(セルギャップ)を一定に保持するための部材である。また、シール材629は液晶層622内の液晶組成物が外部へ漏出するのを防止するための部材である。なお、第1電極623の一端部は引き回し配線623aとしてシール材629の外側まで延在している。
そして、第1電極623と第2電極626とが交差する部分が画素であり、この画素となる部分に、カラーフィルタ600の着色層608R、608G、608Bが位置するように構成されている。
通常の製造工程では、カラーフィルタ600に、第1電極623のパターニングおよび第1配向膜624の塗布を行ってカラーフィルタ600側の部分を作成すると共に、これとは別に対向基板621に、第2電極626のパターニングおよび第2配向膜627の塗布を行って対向基板621側の部分を作成する。その後、対向基板621側の部分にスペーサ628およびシール材629を作り込み、この状態でカラーフィルタ600側の部分を貼り合わせる。次いで、シール材629の注入口から液晶層622を構成する液晶を注入し、注入口を閉止する。その後、両偏光板およびバックライトを積層する。
実施形態の液滴吐出装置は、例えば上記のセルギャップを構成するスペーサ材料(機能液)を塗布すると共に、対向基板621側の部分にカラーフィルタ600側の部分を貼り合わせる前に、シール材629で囲んだ領域に液晶(機能液)を均一に塗布することが可能である。また、上記のシール材629の印刷を、機能液滴吐出ヘッド42(323)で行うことも可能である。さらに、第1・第2両配向膜624,627の塗布を機能液滴吐出ヘッド42(323)で行うことも可能である。
図13は、本実施形態において製造したカラーフィルタ600を用いた液晶装置の第2の例の概略構成を示す要部断面図である。
この液晶装置630が上記液晶装置620と大きく異なる点は、カラーフィルタ600を図中下側(観測者側とは反対側)に配置した点である。
この液晶装置630は、カラーフィルタ600とガラス基板等からなる対向基板631との間にSTN液晶からなる液晶層632が挟持されて概略構成されている。なお、図示していないが、対向基板631およびカラーフィルタ600の外面には偏光板等がそれぞれ配設されている。
カラーフィルタ600の保護膜609上(液晶層632側)には、図中奥行き方向に長尺な短冊状の第1電極633が所定の間隔で複数形成されており、この第1電極633の液晶層632側の面を覆うように第1配向膜634が形成されている。
対向基板631のカラーフィルタ600と対向する面上には、カラーフィルタ600側の第1電極633と直交する方向に延在する複数の短冊状の第2電極636が所定の間隔で形成され、この第2電極636の液晶層632側の面を覆うように第2配向膜637が形成されている。
液晶層632には、この液晶層632の厚さを一定に保持するためのスペーサ638と、液晶層632内の液晶組成物が外部へ漏出するのを防止するためのシール材639が設けられている。
そして、上記した液晶装置620と同様に、第1電極633と第2電極636との交差する部分が画素であり、この画素となる部位に、カラーフィルタ600の着色層608R、608G、608Bが位置するように構成されている。
図14は、本発明を適用したカラーフィルタ600を用いて液晶装置を構成した第3の例を示したもので、透過型のTFT(Thin Film Transistor)型液晶装置の概略構成を示す分解斜視図である。
この液晶装置650は、カラーフィルタ600を図中上側(観測者側)に配置したものである。
この液晶装置650は、カラーフィルタ600と、これに対向するように配置された対向基板651と、これらの間に挟持された図示しない液晶層と、カラーフィルタ600の上面側(観測者側)に配置された偏光板655と、対向基板651の下面側に配設された偏光板(図示せず)とにより概略構成されている。
カラーフィルタ600の保護膜609の表面(対向基板651側の面)には液晶駆動用の電極656が形成されている。この電極656は、ITO等の透明導電材料からなり、後述の画素電極660が形成される領域全体を覆う全面電極となっている。また、この電極656の画素電極660とは反対側の面を覆った状態で配向膜657が設けられている。
対向基板651のカラーフィルタ600と対向する面には絶縁層658が形成されており、この絶縁層658上には、走査線661及び信号線662が互いに直交する状態で形成されている。そして、これらの走査線661と信号線662とに囲まれた領域内には画素電極660が形成されている。なお、実際の液晶装置では、画素電極660上に配向膜が設けられるが、図示を省略している。
また、画素電極660の切欠部と走査線661と信号線662とに囲まれた部分には、ソース電極、ドレイン電極、半導体、およびゲート電極とを具備する薄膜トランジスタ663が組み込まれて構成されている。そして、走査線661と信号線662に対する信号の印加によって薄膜トランジスタ663をオン・オフして画素電極660への通電制御を行うことができるように構成されている。
なお、上記の各例の液晶装置620,630,650は、透過型の構成としたが、反射層あるいは半透過反射層を設けて、反射型の液晶装置あるいは半透過反射型の液晶装置とすることもできる。
次に、図15は、有機EL装置の表示領域(以下、単に表示装置700と称する)の要部断面図である。
この表示装置700は、基板(W)701上に、回路素子部702、発光素子部703及び陰極704が積層された状態で概略構成されている。
この表示装置700においては、発光素子部703から基板701側に発した光が、回路素子部702及び基板701を透過して観測者側に出射されるとともに、発光素子部703から基板701の反対側に発した光が陰極704により反射された後、回路素子部702及び基板701を透過して観測者側に出射されるようになっている。
回路素子部702と基板701との間にはシリコン酸化膜からなる下地保護膜706が形成され、この下地保護膜706上(発光素子部703側)に多結晶シリコンからなる島状の半導体膜707が形成されている。この半導体膜707の左右の領域には、ソース領域707a及びドレイン領域707bが高濃度陽イオン打ち込みによりそれぞれ形成されている。そして陽イオンが打ち込まれない中央部がチャネル領域707cとなっている。
また、回路素子部702には、下地保護膜706及び半導体膜707を覆う透明なゲート絶縁膜708が形成され、このゲート絶縁膜708上の半導体膜707のチャネル領域707cに対応する位置には、例えばAl、Mo、Ta、Ti、W等から構成されるゲート電極709が形成されている。このゲート電極709及びゲート絶縁膜708上には、透明な第1層間絶縁膜711aと第2層間絶縁膜711bが形成されている。また、第1、第2層間絶縁膜711a、711bを貫通して、半導体膜707のソース領域707a、ドレイン領域707bにそれぞれ連通するコンタクトホール712a,712bが形成されている。
そして、第2層間絶縁膜711b上には、ITO等からなる透明な画素電極713が所定の形状にパターニングされて形成され、この画素電極713は、コンタクトホール712aを通じてソース領域707aに接続されている。
また、第1層間絶縁膜711a上には電源線714が配設されており、この電源線714は、コンタクトホール712bを通じてドレイン領域707bに接続されている。
このように、回路素子部702には、各画素電極713に接続された駆動用の薄膜トランジスタ715がそれぞれ形成されている。
上記発光素子部703は、複数の画素電極713上の各々に積層された機能層717と、各画素電極713及び機能層717の間に備えられて各機能層717を区画するバンク部718とにより概略構成されている。
これら画素電極713、機能層717、及び、機能層717上に配設された陰極704によって発光素子が構成されている。なお、画素電極713は、平面視略矩形状にパターニングされて形成されており、各画素電極713の間にバンク部718が形成されている。
バンク部718は、例えばSiO、SiO2、TiO2等の無機材料により形成される無機物バンク層718a(第1バンク層)と、この無機物バンク層718a上に積層され、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性、耐溶媒性に優れたレジストにより形成される断面台形状の有機物バンク層718b(第2バンク層)とにより構成されている。このバンク部718の一部は、画素電極713の周縁部上に乗上げた状態で形成されている。
そして、各バンク部718の間には、画素電極713に対して上方に向けて次第に拡開した開口部719が形成されている。
上記機能層717は、開口部719内において画素電極713上に積層状態で形成された正孔注入/輸送層717aと、この正孔注入/輸送層717a上に形成された発光層717bとにより構成されている。なお、この発光層717bに隣接してその他の機能を有する他の機能層を更に形成しても良い。例えば、電子輸送層を形成する事も可能である。
正孔注入/輸送層717aは、画素電極713側から正孔を輸送して発光層717bに注入する機能を有する。この正孔注入/輸送層717aは、正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物(機能液)を吐出することで形成される。正孔注入/輸送層形成材料としては、公知の材料を用いる。
発光層717bは、赤色(R)、緑色(G)、又は青色(B)の何れかに発光するもので、発光層形成材料(発光材料)を含む第2組成物(機能液)を吐出することで形成される。第2組成物の溶媒(非極性溶媒)としては、正孔注入/輸送層717aに対して不溶な公知の材料を用いることが好ましく、このような非極性溶媒を発光層717bの第2組成物に用いることにより、正孔注入/輸送層717aを再溶解させることなく発光層717bを形成することができる。
そして、発光層717bでは、正孔注入/輸送層717aから注入された正孔と、陰極704から注入される電子が発光層で再結合して発光するように構成されている。
陰極704は、発光素子部703の全面を覆う状態で形成されており、画素電極713と対になって機能層717に電流を流す役割を果たす。なお、この陰極704の上部には図示しない封止部材が配置される。
次に、上記の表示装置700の製造工程を図16〜図24を参照して説明する。
この表示装置700は、図16に示すように、バンク部形成工程(S111)、表面処理工程(S112)、正孔注入/輸送層形成工程(S113)、発光層形成工程(S114)、及び対向電極形成工程(S115)を経て製造される。なお、製造工程は例示するものに限られるものではなく必要に応じてその他の工程が除かれる場合、また追加される場合もある。
まず、バンク部形成工程(S111)では、図17に示すように、第2層間絶縁膜711b上に無機物バンク層718aを形成する。この無機物バンク層718aは、形成位置に無機物膜を形成した後、この無機物膜をフォトリソグラフィ技術等によりパターニングすることにより形成される。このとき、無機物バンク層718aの一部は画素電極713の周縁部と重なるように形成される。
無機物バンク層718aを形成したならば、図18に示すように、無機物バンク層718a上に有機物バンク層718bを形成する。この有機物バンク層718bも無機物バンク層718aと同様にフォトリソグラフィ技術等によりパターニングして形成される。
このようにしてバンク部718が形成される。また、これに伴い、各バンク部718間には、画素電極713に対して上方に開口した開口部719が形成される。この開口部719は、画素領域を規定する。
表面処理工程(S112)では、親液化処理及び撥液化処理が行われる。親液化処理を施す領域は、無機物バンク層718aの第1積層部718aa及び画素電極713の電極面713aであり、これらの領域は、例えば酸素を処理ガスとするプラズマ処理によって親液性に表面処理される。このプラズマ処理は、画素電極713であるITOの洗浄等も兼ねている。
また、撥液化処理は、有機物バンク層718bの壁面718s及び有機物バンク層718bの上面718tに施され、例えば4フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理によって表面がフッ化処理(撥液性に処理)される。
この表面処理工程を行うことにより、機能液滴吐出ヘッド42(323)を用いて機能層717を形成する際に、機能液滴を画素領域に、より確実に着弾させることができ、また、画素領域に着弾した機能液滴が開口部719から溢れ出るのを防止することが可能となる。
そして、以上の工程を経ることにより、表示装置基体700Aが得られる。この表示装置基体700Aは、図1等に示した液滴吐出装置のセットテーブル21(316)に載置され、以下の正孔注入/輸送層形成工程(S113)及び発光層形成工程(S114)が行われる。
図19に示すように、正孔注入/輸送層形成工程(S113)では、機能液滴吐出ヘッド42(323)から正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物を画素領域である各開口部719内に吐出する。その後、図20に示すように、乾燥処理及び熱処理を行い、第1組成物に含まれる極性溶媒を蒸発させ、画素電極(電極面713a)713上に正孔注入/輸送層717aを形成する。
次に発光層形成工程(S114)について説明する。この発光層形成工程では、上述したように、正孔注入/輸送層717aの再溶解を防止するために、発光層形成の際に用いる第2組成物の溶媒として、正孔注入/輸送層717aに対して不溶な非極性溶媒を用いる。
しかしその一方で、正孔注入/輸送層717aは、非極性溶媒に対する親和性が低いため、非極性溶媒を含む第2組成物を正孔注入/輸送層717a上に吐出しても、正孔注入/輸送層717aと発光層717bとを密着させることができなくなるか、あるいは発光層717bを均一に塗布できない虞がある。
そこで、非極性溶媒ならびに発光層形成材料に対する正孔注入/輸送層717aの表面の親和性を高めるために、発光層形成の前に表面処理(表面改質処理)を行うことが好ましい。この表面処理は、発光層形成の際に用いる第2組成物の非極性溶媒と同一溶媒またはこれに類する溶媒である表面改質材を、正孔注入/輸送層717a上に塗布し、これを乾燥させることにより行う。
このような処理を施すことで、正孔注入/輸送層717aの表面が非極性溶媒になじみやすくなり、この後の工程で、発光層形成材料を含む第2組成物を正孔注入/輸送層717aに均一に塗布することができる。
そして次に、図21に示すように、各色のうちの何れか(図21の例では青色(B))に対応する発光層形成材料を含有する第2組成物を機能液滴として画素領域(開口部719)内に所定量打ち込む。画素領域内に打ち込まれた第2組成物は、正孔注入/輸送層717a上に広がって開口部719内に満たされる。なお、万一、第2組成物が画素領域から外れてバンク部718の上面718t上に着弾した場合でも、この上面718tは、上述したように撥液処理が施されているので、第2組成物が開口部719内に転がり込み易くなっている。
その後、乾燥工程等を行う事により、吐出後の第2組成物を乾燥処理し、第2組成物に含まれる非極性溶媒を蒸発させ、図22に示すように、正孔注入/輸送層717a上に発光層717bが形成される。この図の場合、青色(B)に対応する発光層717bが形成されている。
同様に、機能液滴吐出ヘッド42(323)を用い、図23に示すように、上記した青色(B)に対応する発光層717bの場合と同様の工程を順次行い、他の色(赤色(R)及び緑色(G))に対応する発光層717bを形成する。なお、発光層717bの形成順序は、例示した順序に限られるものではなく、どのような順番で形成しても良い。例えば、発光層形成材料に応じて形成する順番を決める事も可能である。また、R・G・Bの3色の配列パターンとしては、ストライブ配列、モザイク配列およびデルタ配列等がある。
以上のようにして、画素電極713上に機能層717、即ち、正孔注入/輸送層717a及び発光層717bが形成される。そして、対向電極形成工程(S115)に移行する。
対向電極形成工程(S115)では、図24に示すように、発光層717b及び有機物バンク層718bの全面に陰極704(対向電極)を、例えば蒸着法、スパッタ法、CVD法等によって形成する。この陰極704は、本実施形態においては、例えば、カルシウム層とアルミニウム層とが積層されて構成されている。
この陰極704の上部には、電極としてのAl膜、Ag膜や、その酸化防止のためのSiO2、SiN等の保護層が適宜設けられる。
このようにして陰極704を形成した後、この陰極704の上部を封止部材により封止する封止処理や配線処理等のその他処理等を施すことにより、表示装置700が得られる。
次に、図25は、プラズマ型表示装置(PDP装置:以下、単に表示装置800と称する)の要部分解斜視図である。なお、同図では表示装置800を、その一部を切り欠いた状態で示してある。
この表示装置800は、互いに対向して配置された第1基板801、第2基板802、及びこれらの間に形成される放電表示部803を含んで概略構成される。放電表示部803は、複数の放電室805により構成されている。これらの複数の放電室805のうち、赤色放電室805R、緑色放電室805G、青色放電室805Bの3つの放電室805が組になって1つの画素を構成するように配置されている。
第1基板801の上面には所定の間隔で縞状にアドレス電極806が形成され、このアドレス電極806と第1基板801の上面とを覆うように誘電体層807が形成されている。誘電体層807上には、各アドレス電極806の間に位置し、且つ各アドレス電極806に沿うように隔壁808が立設されている。この隔壁808は、図示するようにアドレス電極806の幅方向両側に延在するものと、アドレス電極806と直交する方向に延設された図示しないものを含む。
そして、この隔壁808によって仕切られた領域が放電室805となっている。
放電室805内には蛍光体809が配置されている。蛍光体809は、赤(R)、緑(G)、青(B)の何れかの色の蛍光を発光するもので、赤色放電室805Rの底部には赤色蛍光体809Rが、緑色放電室805Gの底部には緑色蛍光体809Gが、青色放電室805Bの底部には青色蛍光体809Bが各々配置されている。
第2基板802の図中下側の面には、上記アドレス電極806と直交する方向に複数の表示電極811が所定の間隔で縞状に形成されている。そして、これらを覆うように誘電体層812、及びMgOなどからなる保護膜813が形成されている。
第1基板801と第2基板802とは、アドレス電極806と表示電極811が互いに直交する状態で対向させて貼り合わされている。なお、上記アドレス電極806と表示電極811は図示しない交流電源に接続されている。
そして、各電極806,811に通電することにより、放電表示部803において蛍光体809が励起発光し、カラー表示が可能となる。
本実施形態においては、上記アドレス電極806、表示電極811、及び蛍光体809を、図1等に示した液滴吐出装置を用いて形成することができる。以下、第1基板801におけるアドレス電極806の形成工程を例示する。
この場合、第1基板801を液滴吐出装置のセットテーブル21(316)に載置された状態で以下の工程が行われる。
まず、機能液滴吐出ヘッド42(323)により、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴としてアドレス電極形成領域に着弾させる。この液体材料は、導電膜配線形成用材料として、金属等の導電性微粒子を分散媒に分散したものである。この導電性微粒子としては、金、銀、銅、パラジウム、又はニッケル等を含有する金属微粒子や、導電性ポリマー等が用いられる。
補充対象となる全てのアドレス電極形成領域について液体材料の補充が終了したならば、吐出後の液体材料を乾燥処理し、液体材料に含まれる分散媒を蒸発させることによりアドレス電極806が形成される。
ところで、上記においてはアドレス電極806の形成を例示したが、上記表示電極811及び蛍光体809についても上記各工程を経ることにより形成することができる。
表示電極811の形成の場合、アドレス電極806の場合と同様に、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴として表示電極形成領域に着弾させる。
また、蛍光体809の形成の場合には、各色(R,G,B)に対応する蛍光材料を含んだ液体材料(機能液)を機能液滴吐出ヘッド42(323)から液滴として吐出し、対応する色の放電室805内に着弾させる。
次に、図26は、電子放出装置(FED装置あるいはSED装置ともいう:以下、単に表示装置900と称する)の要部断面図である。なお、同図では表示装置900を、その一部を断面として示してある。
この表示装置900は、互いに対向して配置された第1基板901、第2基板902、及びこれらの間に形成される電界放出表示部903を含んで概略構成される。電界放出表示部903は、マトリクス状に配置した複数の電子放出部905により構成されている。
第1基板901の上面には、カソード電極906を構成する第1素子電極906aおよび第2素子電極906bが相互に直交するように形成されている。また、第1素子電極906aおよび第2素子電極906bで仕切られた部分には、ギャップ908を形成した導電性膜907が形成されている。すなわち、第1素子電極906a、第2素子電極906bおよび導電性膜907により複数の電子放出部905が構成されている。導電性膜907は、例えば酸化パラジウム(PdO)等で構成され、またギャップ908は、導電性膜907を成膜した後、フォーミング等で形成される。
第2基板902の下面には、カソード電極906に対峙するアノード電極909が形成されている。アノード電極909の下面には、格子状のバンク部911が形成され、このバンク部911で囲まれた下向きの各開口部912に、電子放出部905に対応するように蛍光体913が配置されている。蛍光体913は、赤(R)、緑(G)、青(B)の何れかの色の蛍光を発光するもので、各開口部912には、赤色蛍光体913R、緑色蛍光体913Gおよび青色蛍光体913Bが、上記した所定のパターンで配置されている。
そして、このように構成した第1基板901と第2基板902とは、微小な間隙を存して貼り合わされている。この表示装置900では、導電性膜(ギャップ908)907を介して、陰極である第1素子電極906aまたは第2素子電極906bから飛び出す電子を、陽極であるアノード電極909に形成した蛍光体913に当てて励起発光し、カラー表示が可能となる。
この場合も、他の実施形態と同様に、第1素子電極906a、第2素子電極906b、導電性膜907およびアノード電極909を、液滴吐出装置を用いて形成することができると共に、各色の蛍光体913R,913G,913Bを、液滴吐出装置を用いて形成することができる。
第1素子電極906a、第2素子電極906bおよび導電性膜907は、図27(a)に示す平面形状を有しており、これらを成膜する場合には、図27(b)に示すように、予め第1素子電極906a、第2素子電極906bおよび導電性膜907を作り込む部分を残して、バンク部BBを形成(フォトリソグラフィ法)する。次に、バンク部BBにより構成された溝部分に、第1素子電極906aおよび第2素子電極906bを形成(液滴吐出装置によるインクジェット法)し、その溶剤を乾燥させて成膜を行った後、導電性膜907を形成(液滴吐出装置によるインクジェット法)する。そして、導電性膜907を成膜後、バンク部BBを取り除き(アッシング剥離処理)、上記のフォーミング処理に移行する。なお、上記の有機EL装置の場合と同様に、第1基板901および第2基板902に対する親液化処理や、バンク部911,BBに対する撥液化処理を行うことが、好ましい。
また、他の電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等の装置が考えられる。上記した液滴吐出装置を各種の電気光学装置(デバイス)の製造に用いることにより、各種の電気光学装置を効率的に製造することが可能である。
本発明の実施形態に係る液滴吐出装置の説明図であり、(a)は液滴吐出装置の平面図、(b)はワークの拡大平面図である。 本発明の実施形態に係る液滴吐出装置の説明図であり、(a)は液滴吐出装置の側面図、(b)はセットテーブル廻りの拡大側面図である。 ヘッドユニット廻りの平面図である。 機能液滴吐出ヘッドの外観斜視図である。 液滴吐出装置の主制御系について説明したブロック図である。 第2実施形態にかかる液滴吐出装置の説明図であり、繰出し装置、送り装置、および巻取り装置廻りの模式側面図である。 第3実施形態にかかる液滴吐出装置の平面模式図である。 セットテーブルの移動に伴うワークの繰出し動作を説明した図である。 第4実施形態にかかる液滴吐出装置の説明図であり、セットテーブルの移動に伴う繰出し装置、送り装置、および巻取り装置の動作についての模式図である。 カラーフィルタ製造工程を説明するフローチャートである。 (a)〜(e)は、製造工程順に示したカラーフィルタの模式断面図である。 本発明を適用したカラーフィルタを用いた液晶装置の概略構成を示す要部断面図である。 本発明を適用したカラーフィルタを用いた第2の例の液晶装置の概略構成を示す要部断面図である。 本発明を適用したカラーフィルタを用いた第3の例の液晶装置の概略構成を示す要部断面図である。 有機EL装置である表示装置の要部断面図である。 有機EL装置である表示装置の製造工程を説明するフローチャートである。 無機物バンク層の形成を説明する工程図である。 有機物バンク層の形成を説明する工程図である。 正孔注入/輸送層を形成する過程を説明する工程図である。 正孔注入/輸送層が形成された状態を説明する工程図である。 青色の発光層を形成する過程を説明する工程図である。 青色の発光層が形成された状態を説明する工程図である。 各色の発光層が形成された状態を説明する工程図である。 陰極の形成を説明する工程図である。 プラズマ型表示装置(PDP装置)である表示装置の要部分解斜視図である。 電子放出装置(FED装置)である表示装置の要部断面図である。 表示装置の電子放出部廻りの平面図(a)およびその形成方法を示す平面図(b)である。
符号の説明
1 液滴吐出装置 2 描画装置
3 繰出し装置 4 送り装置
5 巻取り装置 6 制御装置
24 X・Y移動機構 31 吸着テーブル
42 機能液滴吐出ヘッド 301 液滴吐出装置
302 描画装置 303 繰出し装置
304 送り装置 305 巻取り装置
312 X・Y移動機構 316 セットテーブル
323 機能液滴吐出ヘッド 372 繰出し用検出センサ
373 繰出し用上限センサ 374 繰出し用下限センサ
391 巻取り用検出センサ 392 巻取り用上限センサ
393 巻取り用下限センサ W ワーク

Claims (12)

  1. 可撓性のワークを繰出した後、これに描画を行うと共に描画後のワークを巻き取るようにした液滴吐出装置であって、
    機能液滴吐出ヘッドと吸着テーブルとを有し、前記吸着テーブルに対して、前記機能液滴吐出ヘッドを移動させながら、当該機能液滴吐出ヘッドを吐出駆動することにより、吸着セットされた前記ワークに描画を行う描画手段と、
    前記ワークを間欠的に繰り出して、前記吸着テーブルに前記ワークを供給する繰出し手段と、
    前記吸着テーブルから描画済みの前記ワークを巻き取る巻取り手段と、
    繰出された前記ワークを吸着テーブルに送り込むと共に、描画済み分のワークを吸着テーブルから巻取り手段にたるませた状態で送り出す送り手段と、を備え、
    前記吸着テーブルと前記巻取り手段との間の前記ワークの巻取り側たるみの曲率を所定の範囲内とすることを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記巻取り手段および前記送り手段を制御することにより、前記巻取り側たるみの曲率を所定の範囲内とする巻取り制御手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記ワークには、予め部品が実装されると共に、
    前記送り手段は、繰出された前記ワークをたるませた状態で前記吸着テーブルに送り込んでおり、
    前記繰出し手段および前記送り手段を制御することにより、前記繰出し手段と前記吸着テーブルとの間の前記ワークの繰出し側たるみの曲率を所定の範囲内とする繰出し制御手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記繰出し手段および前記送り手段を制御することにより、前記繰出し側たるみの曲率を所定の範囲内とする繰出し制御手段をさらに備えていることを特徴とする請求項3に記載の液滴吐出装置。
  5. 可撓性のワークを繰出した後、これに描画を行うと共に描画後のワークを巻き取るようにした液滴吐出装置であって、
    機能液滴吐出ヘッドと吸着テーブルとを有し、前記機能液滴吐出ヘッドに対して前記吸着テーブルを前記ワークの送り方向に移動させながら、当該機能液滴吐出ヘッドを吐出駆動することにより、吸着セットされた前記ワークに描画を行う描画手段と、
    前記ワークを間欠的に繰り出して、前記吸着テーブルに前記ワークを供給する繰出し手段と、
    前記吸着テーブルから描画済みの前記ワークを巻き取る巻取り手段と、
    前記描画手段による前記吸着テーブルの移動と同期して、前記巻取り手段を制御することにより、前記吸着テーブルと前記巻取り手段との間に生じる前記ワークの巻取り側たるみの曲率を所定の範囲内とする巻取り制御手段と、を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
  6. 前記巻取り側たるみの曲率の許容上限値および許容下限値に対応した前記巻取り側たるみの下端位置の上限位置および下限位置を検出する一対の巻取り用検出センサをさらに備え、
    前記巻取り制御手段は、前記一対の検出センサの検出結果に基づいて、前記巻取り手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出装置。
  7. 前記ワークには、予め部品が実装されており、
    前記描画手段による前記吸着テーブルの移動と同期して、前記繰出し手段を制御することにより、前記吸着テーブルと前記繰出し手段との間に生じる前記ワークの繰出し側たるみの曲率を所定の範囲内とする繰出し制御手段をさらに備えていることを特徴とする請求項5または6に記載の液滴吐出装置。
  8. 前記繰出し側たるみの曲率の許容上限値および許容下限値に対応した前記繰出し側たるみの下端位置の上限位置および下限位置を検出する一対の繰出し用検出センサをさらに備え、
    前記繰出し制御手段は、前記一対の繰出し用検出センサの検出結果に基づいて、前記繰出し手段を制御することを特徴とする請求項7に記載の液滴吐出装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の液滴吐出装置により描画され、かつフレキシブル基板であることを特徴とするワーク。
  10. 請求項1ないし8のいずれかに記載の液滴吐出装置を用い、前記ワーク上に機能液滴による成膜部を形成することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  11. 請求項1ないし8のいずれかに記載の液滴吐出装置を用い、前記ワーク上に機能液滴による成膜部を形成したことを特徴とする電気光学装置。
  12. 請求項10に記載の電気光学装置の製造方法により製造した電気光学装置または請求項11に記載の電気光学装置を搭載したことを特徴とする電子機器。
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