JP2006122332A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Fumiyasu Sakaguchi
文康 坂口
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Abstract

【課題】超音波診断装置において、被検体内の移動体の速度を絶対速度としてカラー表示すること。
【解決手段】超音波診断装置10は、被検体表面に接触させて超音波の送受信を行なうプローブ11と超音波診断装置本体12とを備える。超音波診断装置本体12は、超音波送受信手段21と、Bモード処理手段22、ドプラモード処理手段23、DSC25、角度補正コード算出手段26及び表示手段27を設ける。表示手段27のカラーLUT41bには、予め余弦成分速度コードとその余弦成分速度コードを補正するための補正角度コードとの二次元で決まるカラーバーを有し、DSC25が出力する余弦成分速度コードと、角度補正コード算出手段26が出力する補正角度コードをカラーバーに参照し、相当するカラーにて画素毎にマッピングしたカラー血流像を、Bモード像に重畳して表示する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波を送受する超音波振動子を駆動して超音波を放射し、被検体内からの反射波から得られる受信信号により被検体のBモード像(断層像)及びカラー血流像を表示し、医用診断に供する超音波診断装置に関するものである。
超音波ドプラ法は超音波のドプラ効果を利用して体表から血流情報を得るもので、心臓血管の領域では必須の検査であり、その他腹部の領域でも広い応用が進められている。
超音波ドプラ法を用いた超音波ドプラ診断装置には、Bモード像と二次元的なカラー血流像(CMF:Color flow Mapping)とをリアルタイムで重畳して表示するものがある。この超音波ドプラ診断装置では、超音波プローブを介して受信した信号を直交検波にかけることにより、血管内の血流(血球)や心臓壁等の移動体でドプラ偏移を受けた周波数成分のドプラ信号を抽出する。このドプラ信号から低周波成分(モーションアーチファクト)を除去し、血流でドプラ偏移を受けた周波数成分のみを取り出して周波数解析を行ない、絶対速度に対する余弦成分速度の速度コードをカラーマッピングしたCMFをBモード像に重畳して表示する(例えば、特許文献1参照。)。
図6は、超音波ドプラ診断装置に備えた超音波プローブからの超音波放射及び反射の一例を示す概略図である。
図6は、超音波ドプラ診断装置1を示し、この超音波ドプラ診断装置1は、被検体表面に接触させて超音波の送受信を行なう超音波プローブ2と、この超音波プローブ2から得られる信号によって画像を生成する超音波診断装置本体(図示しない)とを備える。また、図6に示された超音波プローブ2は、被検体表面に接触させられ、被検体の内部組織との超音波の送受信を行なう。なお、血管内3の各位置、例えば位置L及びLでは、血流が、真の血流速度を表す絶対速度Vで同一方向(図6では右下から左上方向)に流れているものとする。
図7は、図6に示された超音波ドプラ診断装置1の超音波放射によるBモード像とCFMとの従来の重畳表示の一例を示す概略図である。
図7では、Bモード像4の一部にCFM5が重畳表示されている。血流速度に応じてカラーマッピングしたCFM5であり、このCFM5は、Bモード像4に重畳して表示される。CFM5は、図6に示された超音波ドプラ診断装置1によって被検体表面側から超音波走査線方向Mの血管3に向かってCMF用の超音波を送波して取得したものである。
この超音波ドプラ診断装置1では、CFM5を表現する画素P(図6の位置Lに対応)について、血流の絶対速度Vに対する超音波走査線方向Mの超音波走査線方向成分(余弦成分)である余弦成分速度vが算出される。同様に、CFM5を表現する画素P(図6の位置Lに対応)について、血流の絶対速度Vに対する超音波走査線方向Mの余弦成分である余弦成分速度vが算出される。余弦成分速度v及びvの速度コードは、予め設定されるカラーバーにそれぞれ参照される。このカラーバーから、画素P及びPの余弦成分速度v及びvに相当するカラーを抽出する。
図8は、従来のカラーバーを示す模式図である。
図8は、余弦成分速度vの速度コードのみの一次元パラメータで決まるカラーバーを示し、このカラーバーは、速度コードに応じてそれぞれカラーを予め配置させるものである。例えば、余弦成分速度vがv>0(図6の超音波プローブ2に近づく流れ)の場合には「暖色(赤⇔黄色)」のカラーを配置させる一方、余弦成分速度vがv<0(超音波プローブ2から遠ざかる流れ)の場合には「寒色(青⇔青緑)」のカラーを配置させる。また、同一カラーでも、余弦成分速度vの大きさに応じて色調を変化させる。
特開平6−90952号公報
しかしながら、図7に示されたように、画素P及びPにて絶対速度Vが等しい場合、画素Pの余弦成分速度vと、画素Pの余弦成分速度vとでは大きさに差異が生じる。よって、これら余弦成分速度v及びvの速度コードのみによるカラーマッピングでは、画素Pと画素Pとが異なるカラーでマッピングされるため、真の血流速度を表しているとは言えない。例えば図7では、θ>θであるのでv>vとなり、かつ、絶対速度Vは超音波プローブに近づく流れであるので、画素P付近の画素から画素P付近の画素にかけては、カラーが赤色から黄色に段階的に変化するようなカラーでマッピングされる。
よって、実際には血流速度に差異がないのに、CFM5は、血管の位置によって血流速度が変化しているかのように表示される。したがって、CFM5では、超音波走査線方向Mの異なる複数位置における血流速度を把握することができなかった。
また、被検体内には直線性のある血管、曲がった血管及び分岐した血管等があり、Bモード像に、それらの血管像が混在する場合がある。そのような場合でも、特許文献1に係る超音波ドプラ診断装置を用いると、余弦成分速度の速度コードによってカラーマッピングされたCFMが表示される。CFMからは、血流方向は認識できるが、超音波走査線方向による補正を行なっていないため、血管の各位置における血流速度を認識することができなかった。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、余弦成分速度の速度コードと補正角度コードとの二次元パラメータによって、被検体内の移動体の速度を絶対速度としてカラー表示することができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
本発明に係る超音波診断装置は、上述した課題を解決するために、被検体表面に接触させて超音波の送受信を行なう超音波プローブと、前記超音波を発生するための駆動信号を生成し、前記被検体内からの反射波から得られる超音波反射信号を受信する超音波送受信手段と、前記超音波送受信手段の受信信号を用いて断層像データを生成するための信号処理を行なう断層像処理手段と、前記被検体内の移動体の絶対速度に対する余弦成分速度の余弦成分速度コードを用いて速度分布データを生成するための信号処理を行なうドプラモード処理手段と、前記断層像データ及び前記速度分布データをそれぞれ標準TV信号に変換する表示フォーマット変換手段と、予め前記余弦成分速度コードとその余弦成分速度コードを補正するための補正角度コードとの二次元で決まるカラーバーを有し、前記速度分布データの標準TV信号よって各画素に与えられる余弦成分速度コード及び補正角度コードを前記カラーバーに参照し、前記余弦成分速度コード及び前記補正角度コードに相当するカラーにて画素毎にマッピングしたカラー血流像を、前記断層像に重畳して表示する表示手段とを設けた。
本発明に係る超音波診断装置によると、余弦成分速度の速度コードと補正角度コードとの二次元パラメータによって、被検体内の移動体の速度を絶対速度としてカラー表示することができる。
本発明に係る超音波診断装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る超音波診断装置の実施の形態を示すブロック図である。
図1は、被検体内部の組織断面を表す扇状のBモード像(断層像)の一部に、真の血流速度を表す絶対速度による二次元的な速度分布であるカラー血流像(CMF:Color flow Mapping)を重畳して表示する超音波診断装置10を示す。
超音波診断装置10には、被検体表面に接触させて超音波の送受信を行なう超音波プローブ(以下、単に「プローブ」という。)11と、このプローブ11から得られる信号によって画像を生成する超音波診断装置本体12とが備えられる。
プローブ11は、一次元に配列された複数個(N個)の超音波振動子を先端部分に有し、被検体に対してその先端部分を接触させ超音波の送受信を行なう。また、超音波振動子は電気音響変換素子であり、超音波送信時には電気パルスを超音波パルスに変換し、また超音波受信時には超音波信号を電気信号に変換する機能を有する。
超音波診断装置本体12には、超音波を発生するための駆動信号を生成し、被検体内からの反射波から得られる超音波反射信号を受信する超音波送受信手段21と、この超音波送受信手段21の受信信号を用いてBモード像を生成するための信号処理を行なうBモード処理手段22と、被検体内の移動体、例えば血流の絶対速度に対する超音波走査線方向成分(以下、「余弦成分」という。)の余弦成分速度コード(例えば、8bit,256階調)を用いて、速度分布データを生成するための信号処理を行なうドプラモード処理手段23と、Bモード処理手段23からの出力信号(Bモード像データ)、及び、ドプラモード処理手段23からの出力信号(速度分布データ)をそれぞれ標準TV信号(TVフォーマットの信号)に変換する表示フォーマット変換手段としてのDSC(Digital Scan Converter)25と、速度分布データの標準TV信号によって各画素(座標)に与えられる余弦成分速度コードから補正角度コードを算出する補正角度コード算出手段26と、各画素の余弦成分速度の余弦成分速度コード及び補正角度コードに相当するカラーにて画素毎にマッピングしたカラー血流像をBモード像に重畳して表示する表示手段27と、超音波送受信手段21、補正角度コード算出手段26及び表示手段27等の各ユニットの制御やシステム全体を統括して制御するコントローラ28とが設けられる。
超音波送受信手段21は、図示しないが、超音波送信部及び超音波受信部を有する。超音波送信部には、被検体の内部に放射する超音波パルスの繰り返し周期を決定するレートパルスを発生するレートパルス発生器と、超音波送信時における超音波ビームの収束時間や偏向角度を決定するための遅延回路であり、N個の超音波振動子を駆動するタイミングを決定する送信遅延回路と、超音波振動子を駆動するための高圧パルスを生成するパルサとが具備される。
超音波送受信手段21の超音波送信部に具備するレートパルス発生器は、被検体内に放射する超音波パルスの繰り返し周期を決定するレートパルスを送信遅延回路に供給する。送信遅延回路は、超音波送信に使用される超音波振動子の2倍(2N)の独立な遅延回路から構成されており、超音波送信において細いビーム幅を得るために所定の深さに超音波を収束するための遅延時間と、所定の方向に超音波を送信するための遅延時間とをレートパルスに与え、パルサに供給する。
パルサは、送信遅延回路と同数の2Nの独立な駆動回路を有しており、超音波プローブに内蔵された超音波振動子を駆動し、被検体内に超音波を放射するための駆動パルスを形成する。
被検体内に放射された超音波の一部は、音響インピーダンスの異なる被検体内の臓器間の境界面、又は組織にて反射する。また、この超音波が心臓へ気や血球等の運動体で反射する場合は、その超音波周波数はドプラ偏移を受ける。さらに、これらの超音波は、被検体組織の非線型特性により、中心周波数が2fの超音波パルスが新たに発生する。よって、被検体組織内で反射してプローブ11に戻る超音波は、超音波送信時の中心周波数fの超音波パルス(基本波成分)と、中心周波数が2fの超音波パルス(高調波成分)が混在したものとなる。超音波送受信手段21に有する超音波受信部は、受信信号の基本波成分又は高調波成分を抽出するBPF(Band Pass Filter)と、超音波振動子によって電気信号に変換された微小信号を増幅するプリアンプと、このプリアンプの受信信号をデジタル変換するA/D(Analog/Digital)変換器と、ビームフォーマ及び加算器を備えた整相加算器とが具備される。
超音波送受信手段21の整相加算器に備えたビームフォーマは、細い受信ビーム幅を得るために、所定の深さから超音波を収束するための収束用遅延時間を超音波ビームの受信指向性を順次変更し、被検体内を走査するための遅延時間を、デジタル信号に変換された受信信号に与える。加算器は、ビームフォーマからの出力を加算する。
Bモード処理手段22には、図示しないが、デジタル入力信号の振幅を対数変換し、弱い信号を相対的に強調する対数変換器と、この対数変換器で対数変換されたデジタル信号に対して包絡線検波の演算を行ない、振幅の包絡線を検出する包絡線検波器とが具備される。
ドプラモード処理手段23には、図示しないが、デジタル入力信号を実部と虚部を有する複素(ドプラ)信号に変換する直交検波回路と、互いに直交する複素成分をFFT(Fast Fourier Transform)分析するFFT分析器と、FFT分析によって得られるスペクトルの中心(血流方向に対する余弦成分の平均速度)や分散値(血流の乱れの状態)等を演算する演算器とが具備される。
図2は、補正角度コード算出手段26の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示された補正角度コード算出手段26は、DSC25が出力した、速度分布データの標準TV信号によって与えられる全画素から、中心画素をカーネルとして二次元的に区切られた区画内の画素を抽出する区画内画素抽出手段31と、この区画内画素抽出手段31にて抽出された区画内画素の濃淡によって区画内画素の余弦成分速度コードを多値化して区画内画素の多値化余弦成分速度コードを得る多値化手段32と、区画内画素の多値化余弦成分速度コードから区画内の中心画素を通る直線近似式F(y=sx)を算出する血流方向直線近似式算出手段33と、中心画素における超音波走査線方向Mをコントローラ28(図1に示す)から検出する超音波走査線方向検出手段34と、血流方向直線近似式算出手段33の直線近似式Fと、超音波走査線方向検出手段34の超音波走査線方向Mとのなす角度を補正角度θとして計算する補正角度計算手段35と、この補正角度計算手段35で求めた中心画素の補正角度を二元平滑化して、中心画素の補正角度コードを得、表示手段(図1に示す)に出力する平滑化処理手段36と、補正角度コードと中心画素(座標)とを対応させて記録するメモリ37とが具備される。
また、図1に示された表示手段27は、BモードLUT(Look Up Table)41a及びカラーLUT41bで構成されるRGB(Red Green Blue)変換器41と、画像データをアナログ変換するD/A変換器42と、Bモード像及びカラー血流像を重畳して表示するモニタ43とが具備される。
表示手段27のRGB変換器41を構成するBモードLUT41aは、Bモード像データの各画素を白黒データに変換する。また、RGB変換器41を構成するカラーLUT41bは、余弦成分速度コードとその余弦成分速度コードを補正するための補正角度コードとの二次元で決まるカラーバーを予め有し、DSC25が出力する余弦成分速度コードと、補正角度コード算出手段26が出力する補正角度コードとに相当するカラーにて画素毎にカラーマッピングしてカラー血流像データを取得する。
図3は、余弦成分速度コードと補正角度コードとの二次元パラメータで決まるカラーバーを示す模式図である。
図3に示されたカラーバーは、余弦成分速度コード(例えば256階調)を縦軸に、補正角度コード(例えば10階調)を横軸に対応させている。予め余弦成分速度と補正角度から血流の絶対速度を算出し、その絶対速度の大きさによって相当するカラーを配置させておく。例えば、図3のように、(余弦成分速度)>0でありプローブ11に近づく流れの場合には「暖色(赤⇔黄色)」のカラーを配置させる一方、(余弦成分速度)<0でありプローブ11から遠ざかる流れの場合には「寒色(青⇔青緑)」のカラーを配置させる。また、同一カラーでも、余弦成分速度の大小に応じて色調を変化させる。なお、カラーバーでは、余弦成分速度が略「0」である部分には「黒」のカラーを配置させ、また、補正角度が所定角度、例えば略「90°」である部分には、特殊なカラー又はハッチングを配置させて誤差のリスクを検者に伝える。
診断時にDSC25が出力する余弦成分速度コードと、補正角度コード算出手段26が出力する補正角度コードとを画素毎に、図3に示されたカラーバーに参照し、このカラーバーから、余弦成分速度コード及び補正角度コードに相当するカラーが画素毎に抽出される。よって、図3に示されたカラーバーでカラーマッピングされた画素毎のカラー表示は、余弦成分に補正角度を加味した絶対速度を表すことになる。
図1に示された表示手段27のRGB変換器41でカラーマッピングされた絶対速度による1フレームのカラー血流像データと、Bモード像データ(白黒データ)とはD/A変換器42によってアナログ画像信号に変換された後、モニタ43に画面上に重畳されて表示される。
続いて、超音波診断装置10を用いた超音波診断方法について説明する。
図1に示された超音波診断装置10の超音波送受信手段21に具備したレートパルス発生器は、コントローラ28からの制御信号に従って被検体内に放射する超音波パルスの繰り返し周期を決定するレートパルスを送信遅延回路に供給する。この送信遅延回路は、送信において細かいビーム幅を得るために所定の深さに超音波を収束するための遅延時間と、所定の方向に超音波を送信するための遅延時間とをレートパルスに与え、このレートパルスをパルサに供給する。
パルサは、レートパルスの駆動によって発生する超音波振動子駆動パルスによってプローブ11に内蔵される超音波振動子を駆動し、被検体内に中心周波数fの超音波パルスを放射する。
被検体内に放射された超音波の一部は、音響インピーダンスの異なる被検体内の臓器間の境界面又は組織にて反射する。また、この超音波が心臓壁や血球等の運動体で反射する場合は、その超音波周波数はドプラ偏移を受ける。さらに、これらの超音波は、被検体組織の非線型特性により、中心周波数が2fの超音波パルスが新たに発生する。よって、被検体組織内で反射してプローブ11に戻る超音波は、超音波送信時の中心周波数fの超音波パルス(基本波成分)と、中心周波数が2fの超音波パルス(高調波成分)が混在されたものとなる。
被検体内からの受信信号は、超音波送信時と同じ超音波振動子によって受信されて超音波から電気信号に変換される。プローブ11で電気信号に変換された受信信号から、超音波送受信手段21のBPFで超音波パルス(高調波成分)の高調波受信信号が選択される。この高調波受信信号は、プリアンプにて所定の大きさに増幅された後、A/D変換器にてデジタル信号に変換される。さらに、デジタル変換された受信信号は、整相加算器のビームフォーマで所定の遅延時間が与えられた後、加算器で加算合成される。
加算器の高調波受信信号はBモード処理手段22に送られ、Bモード処理手段22に具備する対数変換器で対数変換され、包絡線検波器で包絡線検波がなされた後、DSC23に出力される。
一方、プローブ11で電気信号に変換された受信信号から、超音波送受信手段21のBPFで超音波パルス(基本波成分)の基本波受信信号が選択される。この基本波受信信号は、プリアンプにて所定の大きさに増幅された後、A/D変換器にてデジタル信号に変換される。さらに、デジタル変換された受信信号は、整相加算器のビームフォーマで所定の遅延時間が与えられた後、加算器で加算合成される。
加算器の基本波受信信号はドプラモード処理手段23に送られ、このドプラモード処理手段23に具備された直交検波回路で基本波受信信号に対して直交位相検波を行なって実部と虚部を有する複素(ドプラ)信号に変換する。次いで、FFT分析器は、複数の基本波受信信号を用いて、ドプラ信号の周波数スペクトルを求める。さらに、演算器は、FFT分析器から出力される周波数スペクトルに対して、その中心(血流方向に対する余弦成分の平均速度)や分散値(血流の乱れの状態)を算出する。
Bモード処理手段23からの出力信号(Bモード像データ)と、ドプラモード処理手段23からの出力信号(速度分布データ)とは、DSC25で標準TV信号にそれぞれ変換される。
補正角度コード算出手段26は、DSC25が出力した速度分布データの標準TV信号によって与えられる画素(座標)毎に補正角度コードを算出する。
補正角度コード算出手段26の動作の一例として、図2に示された補正角度コード算出手段26を用いて説明する。
図2に示された補正角度コード算出手段26に具備する区画内画素抽出手段31では、DSC25が出力した、余弦成分速度の速度データの標準TV信号によって与えられる全画素から、中心画素をカーネルとして二次元的に区切られた区画内の画素が抽出される。区画内画素抽出手段31にて抽出された区画内画素は、多値化手段32で、その区画内画素の濃淡によって区画内画素の余弦成分速度コードが多値化され区画内画素の多値化余弦成分速度コードが得られる。血流方向直線近似式算出手段33では、区画内画素の多値化余弦成分速度コードから区画内の中心画素を通る直線近似式Fが取得される。
また、超音波走査線方向検出手段34では、中心画素における超音波走査線方向Mがコントローラ28(図1に示す)から検出され、補正角度計算手段35で、血流方向直線近似式算出手段33の直線近似式Fと、超音波走査線方向検出手段34の超音波走査線方向Mとのなす角度が補正角度θとして計算される。平滑化処理手段36では、補正角度計算手段35で求めた中心画素の補正角度θが二元平滑化されて補正角度コードが得られ、表示手段27に出力される。また、補正角度コードと中心画素(座標)とが対応されてメモリ37に記録される。
図4は、補正角度コード算出手段26を構成する各手段における処理の一例を表す説明図である。
図4(a)に、DSC25が標準TV信号として出力した速度分布データの一部を示す。区画内画素抽出手段31では、この速度分布データから、中心画素をカーネルとして二次元的に区切られた区画、例えば図4(b)のように5×5画素で区切られた区画Aが抽出される。区画内画素抽出手段31で抽出された区画A内の画素は、多値化手段32で、区画A内の画素の濃淡によって画素の余弦成分速度コードが多値化、例えば図4(c)のように4値化され区画A内の画素の4値化余弦成分速度コードが得られる。なお、DSC25が出力する速度分布データ全体を、まず多値化手段32によって4値化し、次いで、4値化余弦成分速度コードの分布から、区画内画素抽出手段31によって区画Aを抽出してもよい。
血流方向直線近似式算出手段33では、区画A内の画素の4値化余弦成分速度コードから区画A内の中心画素Pを通る直線を近似する。血流方向直線近似式算出手段33では、区画A内について、4値化余弦成分速度コードの等高線分布が図4(d)のように求められ、中心画素Pを通る直線近似式Fが算出される。なお、中心画素Pを通る直線近似式Fは、4値化余弦成分速度コードの等高線分布から最小二乗法によって求めてもよい。この最小二乗法によると、区画A内の中心画素Pと同じ4値化余弦成分速度コードと推定したi(i=1,2,…,n)組のデータ(x,y)を回帰式y=sx+tに近似する場合、誤差は、y−(sx+t)の回帰式で表される。最も確からしい回帰式を与える定数p及びqは、誤差の平方の総和z=■{y−(sx+t)}が最小になるように選ばれる。
また、超音波走査線方向検出手段34では、中心画素Pにおける超音波走査線方向Mがコントローラ28(図1に示す)から検出される。補正角度計算手段35では、図4(e)のように、血流方向直線近似式算出手段33の直線近似式Fと、超音波走査線方向検出手段34の超音波走査線方向Mとのなす角度が補正角度θとして計算される。図4(f)のように、中心画素Pにおける補正角度θが計算される(図4(f)ではθ=60°とする)。
さらに、カーネルを上下左右に1画素ずつ変化させ、それぞれのカーネルの位置で抽出された区画内にてその中心画素Pの補正角度θを計算し、補正角度コードの取得を繰り返し行なう。このように、補正角度計算手段35では、図4(g)のような1フレーム当たりの略全画素の補正角度θを計算することができる。
平滑化処理手段36では、補正角度計算手段35で求めた各画素の補正角度θを二元平滑化して、図4(h)のように、各画素の補正角度コードを得る。例えば、補正角度コードは、各画素の補正角度θを10で割って整数に丸めた0〜9の10階調とする。メモリ49は、10階調の補正角度コードと、画素の座標とを対応させて記録する。なお、平滑化処理の際、余弦成分速度コード(多値化余弦成分速度コード)が示す血流速度が略「0」である画素は、処理に含めない。なお、補正角度計算手段35で1フレーム当たりの略全画素の補正角度θを計算する場合、必ずしもカーネルを上下左右に1画素ずつ変化させる必要はなく、例えば、カーネルを任意に間引いてその中心画素Pの補正角度コードを求め、間引かれた画素の補正角度コードを、求められた補正角度コードで補間してもよい。
また、区画内画素抽出手段31で、DSC25が標準TV信号として出力した速度分布データから、例えば、図4(i)のような区画Bが抽出されたとする。この区画B内の画素では余弦成分速度コード(4値化余弦成分速度コード)が類似しており、補正角度計算手段35で計算される直線近似式の精度が多少劣る。よって、図4(i)のように余弦成分速度の速度コードが類似している場合、カーネルを任意に間引いてその中心画素Pの補正角度コードを求め、間引かれた画素の補正角度コードを、求められた補正角度コードで補間してもよい。
図1に示されたDSC25が出力する余弦成分速度コードと、補正角度コード算出手段26が出力する補正角度コードとは、表示手段27に送られる。
RGB変換器41を構成するカラーLUT41aでは、DSC25が出力したBモード像データを白黒データに変換する。一方、RGB変換器41を構成するカラーLUT41bでは、余弦成分速度コードと補正角度コードとが図3に示されたカラーバーに参照される。余弦成分速度コード及び補正角度コードに相当するカラーにて画素毎にカラーマッピングされ、カラー血流像データが取得される。
表示手段27のRGB変換器41でカラーマッピングされた絶対速度による1フレームのカラー血流像データと、Bモード像データ(白黒データ)とはD/A変換器42によってアナログ画像信号に変換される。その後、モニタ43に画面上に、Bモード像及びカラー血流像が重畳されて表示される。
図5は、Bモード像とカラー血流像の重畳表示と、二次元パラメータで決まるカラーバーとの対応関係の一例を示す説明図である。
図5では、Bモード像51の一部にカラー血流像52が重畳表示されている。画素Pのカラーは、余弦成分速度vの速度コードと、余弦成分速度vから取得した補正角度θの補正角度コードとによってカラーバーから抽出される。一方、画素Pのカラーは、余弦成分速度vの速度コードと、余弦成分速度vから取得した補正角度θの補正角度コードとによってカラーバーから抽出される。よって、画素Pと画素Pとの絶対速度Vが等しい場合でも、画素P及びPで血流の絶対速度Vを反映させて、画素Pと画素Pとで同一カラーをマッピングすることができる。
なお、被検体内には直線性のある血管、曲がった血管及び分岐した血管等があり、Bモード像に、それらの血管像が混在する場合がある。そのような場合でも、余弦成分速度の速度コードと補正角度コードとの二次元のカラーバーによってカラーマッピングされた絶対速度に相当するカラー血流像を表示することができる。
本発明に係る超音波診断装置10によると、表示手段27のRBG変換器41に有し、余弦成分速度の速度コードと補正角度コードとの二次元パラメータで決まるカラーバーによって、血流速度を絶対速度としてカラー表示することができる。
本発明に係る超音波診断装置の実施の形態を示すブロック図。 補正角度コード算出手段の構成の一例を示すブロック図。 余弦成分速度コードと補正角度コードとの二次元パラメータで決まるカラーバーを示す模式図。 (a),(b),(c),(d),(e),(f),(g),(h),(i)は補正角度コード算出手段を構成する各手段における処理の一例を表す説明図。 Bモード像とカラー血流像の重畳表示と、二次元パラメータで決まるカラーバーとの対応関係の一例を示す説明図。 超音波ドプラ診断装置に備えた超音波プローブからの超音波放射及び反射の一例を示す概略図。 Bモード像とCFMとの従来の重畳表示の一例を示す概略図。 従来のカラーバーを示す模式図。
符号の説明
10 超音波診断装置
11 (超音波)プローブ
12 超音波診断装置本体
21 超音波送受信手段
22 Bモード処理手段
23 ドプラモード処理手段
25 DSC
26 補正角度コード算出手段
27 表示手段
31 画素区画抽出手段
32 多値化手段
33 血流方向直線近似手段
34 超音波走査方向検出手段
35 補正角度計算手段
36 平滑化処理手段
37 メモリ
41 RBG変換器
41b カラーLUT

Claims (9)

  1. 被検体表面に接触させて超音波の送受信を行なう超音波プローブと、
    前記超音波を発生するための駆動信号を生成し、前記被検体内からの反射波から得られる超音波反射信号を受信する超音波送受信手段と、
    前記超音波送受信手段の受信信号を用いて断層像データを生成するための信号処理を行なう断層像処理手段と、
    前記被検体内の移動体の絶対速度に対する余弦成分速度の余弦成分速度コードを用いて速度分布データを生成するための信号処理を行なうドプラモード処理手段と、
    前記断層像データ及び前記速度分布データをそれぞれ標準TV信号に変換する表示フォーマット変換手段と、
    予め前記余弦成分速度コードとその余弦成分速度コードを補正するための補正角度コードとの二次元で決まるカラーバーを有し、前記速度分布データの標準TV信号よって各画素に与えられる余弦成分速度コード及び補正角度コードを前記カラーバーに参照し、前記余弦成分速度コード及び前記補正角度コードに相当するカラーにて画素毎にマッピングしたカラー血流像を、前記断層像に重畳して表示する表示手段とを設けたことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記カラーバーにおける補正角度が所定角度である部分には、特殊なカラー又はハッチングを配置させることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記補正角度コードを算出する補正角度コード算出手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  4. 前記補正角度コード算出手段には、前記速度分布データの標準TV信号によって与えられる全画素から、中心画素をカーネルとして二次元的に区切られた区画内の画素を抽出する区画内画素抽出手段と、この区画内画素抽出手段にて抽出された前記区画内画素の余弦成分速度コードを多値化して前記区画内画素の多値化余弦成分速度コードを得る多値化手段と、前記区画内画素の多値化余弦成分速度コードから前記中心画素を通る直線近似式を算出する血流方向直線近似式算出手段と、前記中心画素における超音波走査線方向を検出する超音波走査線方向検出手段と、前記直線近似式と前記超音波走査線方向とのなす角度を補正角度として計算する補正角度計算手段と、この補正角度計算手段で計算した前記中心画素の補正角度を平滑化して前記中心画素の補正角度コードを得、この補正角度コードを前記表示手段に出力する平滑化処理手段とを具備したことを特徴とする請求項3に記載の超音波診断装置。
  5. 前記補正角度コード算出手段には、前記速度分布データの標準TV信号によって与えられる全画素の余弦成分速度コードを多値化して前記全画素の多値化余弦成分速度コードを得る多値化手段と、前記全画素から、中心画素をカーネルとして二次元的に区切られた区画内の画素を抽出する区画内画素抽出手段と、この区画内画素抽出手段にて抽出された前記区画内画素の多値化余弦成分速度コードから前記中心画素を通る直線近似式を算出する血流方向直線近似式算出手段と、前記中心画素における超音波走査線方向を検出する超音波走査線方向検出手段と、前記直線近似式と前記超音波走査線方向とのなす角度を補正角度として計算する補正角度計算手段と、この補正角度計算手段で計算した前記中心画素の補正角度を平滑化して前記中心画素の補正角度コードを得、この補正角度コードを前記表示手段に出力する平滑化処理手段とを具備したことを特徴とする請求項3に記載の超音波診断装置。
  6. 前記血流方向直線近似式算出手段は、前記区画内画素の多値化余弦成分速度コードの等高線分布を求め、この等高線分布から前記中心画素を通る直線近似式を算出することを特徴とする請求項4又は5に記載の超音波診断装置。
  7. 前記血流方向直線近似式算出手段は、前記区画内画素の多値化余弦成分速度コードから最小二乗法によって、前記中心画素を通る直線近似式を算出することを特徴とする請求項4又は5に記載の超音波診断装置。
  8. 前記平滑化処理手段は、前記中心画素の補正角度を10で割って整数に丸めた10階調の角度コードを得ることを特徴とする請求項4又は5に記載の超音波診断装置。
  9. 前記補正角度コード算出手段には、前記補正角度コードと前記中心画素とを対応させて記録するメモリを具備したことを特徴とする請求項4又は5に記載の超音波診断装置。
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