JP2006121891A - ファンモータ駆動装置および冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 冷却ファンの回転速度を柔軟に設定できるファンモータ駆動装置を提供する。
【解決手段】 ファンモータ駆動装置100は、制御電圧Vcontおよび周囲温度Taにもとづく回転数でファンを駆動し、冷却対象のCPUを冷却する。第1制御部10は、サーミスタRthと第1抵抗R1を含み、制御電圧Vcontに周囲温度Taに依存した第1係数を乗じて第1電圧V1として出力する。第2制御部20は、制御電圧に所定の係数を乗じて第2電圧V2として出力する。選択部30は、第1、第2電圧V1、V2のうち高い方の電圧を選択して電圧Vxを駆動制御部40へ出力する。駆動制御部40は電圧Vxにもとづいてファンモータ110を駆動する。
【選択図】 図1
【解決手段】 ファンモータ駆動装置100は、制御電圧Vcontおよび周囲温度Taにもとづく回転数でファンを駆動し、冷却対象のCPUを冷却する。第1制御部10は、サーミスタRthと第1抵抗R1を含み、制御電圧Vcontに周囲温度Taに依存した第1係数を乗じて第1電圧V1として出力する。第2制御部20は、制御電圧に所定の係数を乗じて第2電圧V2として出力する。選択部30は、第1、第2電圧V1、V2のうち高い方の電圧を選択して電圧Vxを駆動制御部40へ出力する。駆動制御部40は電圧Vxにもとづいてファンモータ110を駆動する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ファンモータ駆動装置に関し、特に温度検知して冷却制御を行う技術に関する。
近年のパーソナルコンピュータやワークステーションの高速化にともない、CPU(Central Processor Unit)やDSP(Digital Signal Processor)などの演算処理用LSI(Large Scale Integrated circuit)の動作速度は上昇の一途をたどっている。
このようなLSIは、その動作速度、すなわちクロック周波数が高くなるにつれて発熱量も大きくなる。LSIからの発熱は、そのLSI自体を熱暴走に導いたり、あるいは周囲の回路に対して影響を及ぼすという問題がある。したがって、LSIの適切な熱冷却はきわめて重要な技術となっている。
LSIを冷却するための技術の一例として、冷却ファンによる空冷式の冷却方法がある。この方法においては、たとえば、LSIの表面に対向して冷却ファンを配設し、冷たい空気を冷却ファンによりLSI表面に吹き付ける。このような冷却ファンによるLSIの冷却に際して、LSI付近の温度をモニタし、その温度に応じてファンの回転を変化させることにより冷却の程度を調整することが行われている(特許文献1、2)。
ところで、LSIの発熱量やその温度、熱暴走のしきい値温度などは、各LSIごとに異なる場合がある。したがって、冷却ファンの回転速度は、冷却対象となるLSIに応じて柔軟に設定できることが望ましい。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、温度に応じた冷却用ファンモータの回転数を柔軟に設定し、冷却対象を所望の程度で冷却することのできるファンモータ駆動装置および冷却装置の提供にある。
本発明のある態様はファンモータ駆動装置に関する。このファンモータ駆動装置は、ファンモータの回転数を制御する制御電圧に周囲温度に依存した第1係数を乗じて第1電圧として出力する第1制御部と、制御電圧に所定の第2係数を乗じて第2電圧として出力する第2制御部と、第1、第2電圧のいずれかを選択して出力する選択部と、選択部の出力にもとづいてファンモータを駆動する駆動制御部と、を備える。第1係数と第2係数は、ファンモータの回転数が上限に達すべき所定の温度で等しくなるように決定されている。選択部は、第1係数が正の温度特性を有する場合には、第1、第2電圧のうち低い方を選択し、第1係数が負の温度特性を有する場合には、第1、第2電圧のうち高い方を選択して出力する。
この態様によれば、所定の温度以下においては、ファンモータは、温度および制御電圧に依存する第1電圧にもとづいて定まる回転数で駆動される。一方、所定の温度を超えると、ファンモータは制御電圧にのみ依存する第2電圧にもとづいて定まる回転数で駆動される。すなわちこの態様は、ファンモータの回転数の上限値を制御電圧ごとに設定し、ある所定の温度以上となっても、ファンモータの回転数をその上限値に固定することができる。
駆動制御部は、選択部から出力される電圧に応じてデューティ比が変化するパルス幅変調信号を生成するパルス幅変調器と、パルス幅変調器により生成されるパルス幅変調信号にもとづいてファンモータを駆動する駆動部と、を備えてもよい。パルス幅変調器は、第2電圧に対応して定まるデューティ比を上限値としてパルス幅変調信号を生成してもよい。
パルス幅変調(Pulse Width Modulation:以下PWMと略す)方式でファンモータを駆動する場合には、第1、第2電圧にもとづいてデューティ比を決定し、そのデューティ比に対応した回転数でファンモータを回転させることができる。
パルス幅変調(Pulse Width Modulation:以下PWMと略す)方式でファンモータを駆動する場合には、第1、第2電圧にもとづいてデューティ比を決定し、そのデューティ比に対応した回転数でファンモータを回転させることができる。
第1制御部は、第1抵抗とサーミスタを含み、制御電圧を抵抗分圧することにより、制御電圧に周囲温度に依存した第1係数を乗じてもよい。
第1抵抗の抵抗値、サーミスタの抵抗値の温度特性の正負、第1抵抗とサーミスタの接続の方法によって第1係数の周囲温度に対する依存性を調節することができる。
第1抵抗の抵抗値、サーミスタの抵抗値の温度特性の正負、第1抵抗とサーミスタの接続の方法によって第1係数の周囲温度に対する依存性を調節することができる。
選択部は、出力端子と、第1、第2電圧を比較する電圧比較器と、出力端子に第1、第2電圧のいずれかを切り替えて印加するスイッチと、を備え、スイッチは、電圧比較器の出力にもとづいて切り替えられてもよい。
ファンモータの回転数を制御する制御電圧はパルス幅変調された信号であって、第1、第2制御部はそれぞれ、平滑化フィルタによって平滑化された制御電圧に第1、第2係数を乗じて出力してもよい。
本発明の別の態様もまた、ファンモータ駆動装置である。このファンモータ駆動装置は、ファンモータの回転数を制御する制御電圧に所定の係数を乗じて出力する制御部と、制御部の出力電圧と所定の基準電圧のいずれかを選択してファンモータの最低回転数を規定する電圧として出力する選択部と、制御電圧にもとづいてファンモータを駆動する駆動制御部と、を備える。駆動制御部は、選択部から出力される電圧に対応して定まる最低回転数以上でファンモータを駆動する。
この態様によれば、ファンモータの最低回転数は選択部から出力される電圧によって定められるため、制御電圧の電圧が低くなった場合においても、基準電圧で定められる回転数以下には下がらず、常に一定の回転数以上を保持することができる。
駆動制御部は、制御電圧に応じてデューティ比が変化するパルス幅変調信号を生成するパルス幅変調器と、パルス幅変調器により生成されるパルス幅変調信号にもとづいてファンモータを駆動する駆動部と、を備え、パルス幅変調器は、選択部から出力される電圧に対応して定まる最小デューティ比を下限値としてパルス幅変調信号を生成してもよい。
PWM方式でファンモータを駆動する場合には、制御電圧および選択部の出力電圧の両方にもとづいてパルス幅変調信号のデューティ比を決定し、そのデューティ比に対応した回転数でファンモータを回転させることができる。
PWM方式でファンモータを駆動する場合には、制御電圧および選択部の出力電圧の両方にもとづいてパルス幅変調信号のデューティ比を決定し、そのデューティ比に対応した回転数でファンモータを回転させることができる。
ファンモータの回転数を制御する制御電圧はパルス幅変調された信号であって、制御部は、平滑化フィルタによって平滑化された制御電圧に所定の係数を乗じて出力してもよい。
本発明のさらに別の態様は、冷却装置である。この冷却装置は、ファンモータと、上記ファンモータ駆動装置と、を備える。
この態様によれば、ファンモータの最低回転数、最高回転数を柔軟に設定することができ、冷却対象を所望の程度で冷却することができる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明に係るファンモータ駆動装置により、ファンモータの回転数を柔軟に設定することができ、冷却対象を所望の程度で冷却することができる。
(第1の実施の形態)
本発明の実施の形態について、パーソナルコンピュータやワークステーションなどの電子計算機に搭載され、CPUなどを冷却するためのファンモータを駆動させるためのファンモータ駆動装置を例に説明する。
図1は、第1の実施の形態に係るファンモータ駆動装置100を含む冷却装置300の構成を示す。冷却装置300は、ファンモータ駆動装置100およびファンモータ110を含む。ファンモータ110は、冷却対象のCPU(図示せず)に近接して配置されておいる。ファンモータ駆動装置100は、ファンモータ110に接続されており、制御電圧Vcontおよび周囲温度Taにもとづく回転数でファンを駆動し、冷却対象のCPUを冷却する。
本発明の実施の形態について、パーソナルコンピュータやワークステーションなどの電子計算機に搭載され、CPUなどを冷却するためのファンモータを駆動させるためのファンモータ駆動装置を例に説明する。
図1は、第1の実施の形態に係るファンモータ駆動装置100を含む冷却装置300の構成を示す。冷却装置300は、ファンモータ駆動装置100およびファンモータ110を含む。ファンモータ110は、冷却対象のCPU(図示せず)に近接して配置されておいる。ファンモータ駆動装置100は、ファンモータ110に接続されており、制御電圧Vcontおよび周囲温度Taにもとづく回転数でファンを駆動し、冷却対象のCPUを冷却する。
ファンモータ駆動装置100は、第1制御部10、第2制御部20、選択部30、駆動制御部40を含む。このファンモータ駆動装置100にはファンモータの回転数を指示する制御電圧Vcontが入力されている。
第1制御部10は、制御電圧Vcontに周囲温度Taに依存した第1係数を乗じて第1電圧V1として出力する。この第1制御部10は、サーミスタRthと第1抵抗R1を含む。サーミスタRthと第1抵抗R1は、制御電圧Vcontが印加された端子と接地電位間に直列に接続されており、抵抗分圧によって2つの抵抗の接続点の電位を第1電圧V1として出力する。サーミスタRthは、冷却対象となるCPUの周辺に設けられており、周囲温度Taによって抵抗値が変化する。
第1電圧V1は、制御電圧Vcont、第1抵抗R1およびサーミスタRthを用いて、V1=Vcont×Rth/(R1+Rth)で与えられる。いま、サーミスタRthの抵抗値は周囲温度Taの関数として与えられるから、比例定数Rth/(R1+Rth)は、周囲温度Taに依存することになる。この比例定数を第1係数a1とする。
サーミスタRthの抵抗値が負の温度特性を有するとき、第1係数a1も負の温度特性を有することになるから、第1電圧V1は周囲温度Taの上昇とともに小さくなる。
第2制御部20は、第2抵抗R2および第3抵抗R3を含む。第2制御部20は、制御電圧Vcontを第2抵抗R2および第3抵抗R3により抵抗分圧し、第2係数a2を乗じて第2電圧V2として出力する。第2係数a2は、第2抵抗R2および第3抵抗R3の抵抗値を用いて、a2=R3/(R2+R3)で与えられ、第2制御部20の出力電圧である第2電圧V2は、V2=a2×Vcont=R3/(R2+R3)×Vcontで与えられる。ここで、第2係数a2は周囲温度Taには依存しない一定値となる。
選択部30には、第1制御部10から出力される第1電圧V1および第2制御部20から出力される第2電圧V2が入力されている。選択部30は、第1、第2電圧のうち高い方を選択して出力する。この選択部30は、第1電圧比較器32、スイッチSWを含む。第1電圧比較器32は、第1電圧V1および第2電圧V2を比較し、V1>V2のときハイレベルを、V1<V2のときローレベルを出力する。
スイッチSWは、入力端子34、36および出力端子38を有している。入力端子34および入力端子36にはそれぞれ、第1電圧V1、第2電圧V2が印加されている。スイッチSWは、第1電圧比較器32から出力される電圧がハイレベルのとき入力端子34側にオンし、ローレベルのとき入力端子36側にオンする。その結果、出力端子38には、第1電圧比較器32における電圧比較の結果、V1>V2のときV1が出力され、V1<V2のときV2が出力される。
このようにして選択部30は、第1電圧V1および第2電圧V2のうち、高い方の電圧を選択して出力する。
このようにして選択部30は、第1電圧V1および第2電圧V2のうち、高い方の電圧を選択して出力する。
ここで、第1係数a1と第2係数a2は、ファンモータの回転数が上限に達すべき所定の温度で等しくなるように決定されている。
すなわち、ファンモータの回転数が上限に達すべき温度をTmaxとし、その温度の時のサーミスタRthの抵抗値をRth(Tmax)と書けば、Rth(Tmax)/(R1+Rth(Tmax))=R3/(R2+R3)が成り立つように各抵抗値は選ばれている。
すなわち、ファンモータの回転数が上限に達すべき温度をTmaxとし、その温度の時のサーミスタRthの抵抗値をRth(Tmax)と書けば、Rth(Tmax)/(R1+Rth(Tmax))=R3/(R2+R3)が成り立つように各抵抗値は選ばれている。
第1係数a1は負の温度特性を有し、第2係数a2は温度によらない一定値をとる。したがって、周囲温度Ta<Tmaxのとき、a1>a2が成り立ち、Ta>Tmaxのとき、a1<a2が成り立つ。
図2(a)、(b)は、第1電圧V1、第2電圧V2、出力電圧Vxと周囲温度Taの関係を示す。図2(a)に示すように、第1電圧V1および第2電圧V2は、いずれも制御電圧Vcontにそれぞれ係数a1、a2を乗じた値であるから、第1電圧V1と第2電圧V2の大小関係は、Ta<TmaxのときV1>V2であり、Ta>TmaxのときV2<V1となる。
その結果、選択部30から出力される電圧Vxは周囲温度Taによって決定され、図2(b)に示すようにTa<Tmaxのとき第1電圧V1が、Ta>Tmaxのとき第2電圧V2が選択されて電圧Vxとして出力される。
図2(a)、(b)は、第1電圧V1、第2電圧V2、出力電圧Vxと周囲温度Taの関係を示す。図2(a)に示すように、第1電圧V1および第2電圧V2は、いずれも制御電圧Vcontにそれぞれ係数a1、a2を乗じた値であるから、第1電圧V1と第2電圧V2の大小関係は、Ta<TmaxのときV1>V2であり、Ta>TmaxのときV2<V1となる。
その結果、選択部30から出力される電圧Vxは周囲温度Taによって決定され、図2(b)に示すようにTa<Tmaxのとき第1電圧V1が、Ta>Tmaxのとき第2電圧V2が選択されて電圧Vxとして出力される。
選択部30から出力された電圧Vxは、駆動制御部40に入力される。駆動制御部40は、パルス幅変調器50および駆動部60を含み、入力された電圧Vxにもとづいてファンモータ110を駆動する。
パルス幅変調器50は、第2電圧比較器52、発振器54を含み、入力された電圧Vxにもとづき、オン期間の変化するPWM信号Vpwmを生成する。
発振器54は、三角波あるいはのこぎり波状の周期電圧Voscを出力する。
なお、パルス幅変調器50は、入力された電圧Vxを所定の増幅率で増幅する増幅器を備えてもよく、電圧Vxを適切な信号レベルに変換することにより、サーミスタRthの特性にあわせて幅広い設定が可能となる。
発振器54は、三角波あるいはのこぎり波状の周期電圧Voscを出力する。
なお、パルス幅変調器50は、入力された電圧Vxを所定の増幅率で増幅する増幅器を備えてもよく、電圧Vxを適切な信号レベルに変換することにより、サーミスタRthの特性にあわせて幅広い設定が可能となる。
第2電圧比較器52には、選択部30および発振器54からそれぞれVxおよびVoscが入力されている。第2電圧比較器52は、電圧Vxと周期電圧Voscを比較し、Vosc>Vxのときハイレベルを、Vosc<VxのときローレベルをPWM信号として出力する。このPWM信号Vpwmは、電圧Vxの大きさによってハイレベルおよびローレベルの期間が変化するパルス幅変調された信号となる。
図3は、電圧Vxと周期電圧VoscおよびPWM信号Vpwmの関係を示す。電圧Vxの値がVx1、Vx2と小さくなるに従って、PWM信号Vpwmのオン期間は長くなっていく。ここで、選択部30の出力電圧Vxは、図2に示すように第2制御部20により定められる第2電圧V2より低くなることはない。すなわち、PWM信号のオン期間は、TONmaxが上限となる。
パルス幅変調器50により生成されたPWM信号Vpwmは、駆動部60へと入力される。
パルス幅変調器50により生成されたPWM信号Vpwmは、駆動部60へと入力される。
駆動部60は、PWM信号Vpwmにもとづいてファンモータ110を駆動し、ドライバ回路62、スイッチングトランジスタM1〜M4、検出抵抗Rdを含む。
スイッチングトランジスタM1〜M4は、MOSFETであり、ゲート端子に印加される電圧に応じてスイッチング動作し、ファンモータ110に間欠的に駆動電圧を供給する。これらのスイッチングトランジスタM1〜M4はHブリッジ回路を構成している。スイッチングトランジスタM2、M3をオフしておき、スイッチングトランジスタM1、M4を同期してオンオフさせることにより、ファンモータ110の一端子には電源電圧Vddが、他端子には接地電位に近い電圧が印加され、ファンモータ110をある方向に回転させることができる。検出抵抗Rdは、ファンモータ110に流れるモータ電流を電圧に変換し、ドライバ回路62にフィードバックする。
スイッチングトランジスタM1〜M4は、MOSFETであり、ゲート端子に印加される電圧に応じてスイッチング動作し、ファンモータ110に間欠的に駆動電圧を供給する。これらのスイッチングトランジスタM1〜M4はHブリッジ回路を構成している。スイッチングトランジスタM2、M3をオフしておき、スイッチングトランジスタM1、M4を同期してオンオフさせることにより、ファンモータ110の一端子には電源電圧Vddが、他端子には接地電位に近い電圧が印加され、ファンモータ110をある方向に回転させることができる。検出抵抗Rdは、ファンモータ110に流れるモータ電流を電圧に変換し、ドライバ回路62にフィードバックする。
ドライバ回路62は、パルス幅変調器50から出力されるPWM信号Vpwmおよび検出抵抗Rdからの帰還電圧にもとづいてスイッチングトランジスタM1〜M4のオンオフを制御する。ドライバ回路62は、PWM信号Vpwmのオン期間Tonの間、スイッチングトランジスタM1、M4のペア、あるいはM2、M3のペアをオンしてファンモータ110に駆動電圧を印加する。したがって、ファンモータ110には、PWM信号Vpwmのオン期間が長いほど駆動電圧が印加され、大きなトルクで、すなわち高回転数で回転することになる。
図4は、ファンモータ110の回転数と周囲温度Taの関係を、制御電圧Vcontをパラメータとして示している。図3に示したように、PWM信号Vpwmのオン期間は、選択部30から出力される電圧Vxによって決定され、電圧Vxは図2(b)に示す温度依存性を有している。また、第1電圧V1、第2電圧V2はいずれも、制御電圧Vcontに比例するため、選択部30の出力電圧Vxも制御電圧Vcontに比例することになる。選択部30の出力電圧Vxが低いほど、すなわち制御電圧Vcontが低いほどPWM信号のオン期間は長くなりファンモータ110の回転数が上がる。
ここで、周囲温度Taが上昇すると図2に示すように選択部30の出力電圧Vxは低くなるため、ファンモータ110の回転数は上昇することになるが、ある一定温度Tmaxに達したところで、出力電圧Vxは一定値をとり、PWM信号Vpwmのオン期間はTONmaxとなって、ファンモータ110の回転数は一定値に保たれることになる。
以上のように本実施の形態に係るファンモータ駆動装置100によれば、制御電圧Vcontおよび周囲温度Taに応じてファンモータ110の回転数を変化させつつも、ある一定温度Tmax以上となったときに回転数をそれ以上上昇させずに一定値に保つことができる。この回転数が上限値に達する温度Tmaxは、第1制御部10、第2制御部20の抵抗値によって調節することができるため、冷却装置による冷却の程度をCPUに応じて柔軟に変化させることができる。
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態に係るファンモータ駆動装置200の構成を示す。第1の実施の形態に係るファンモータ駆動装置100がファンモータ110の回転数の上限を制限するための技術であったのに対し、本実施の形態に係るファンモータ駆動装置200は、ファンモータ110の回転数の下限値を制御するための技術を付加したものである。
図5は、第2の実施の形態に係るファンモータ駆動装置200の構成を示す。第1の実施の形態に係るファンモータ駆動装置100がファンモータ110の回転数の上限を制限するための技術であったのに対し、本実施の形態に係るファンモータ駆動装置200は、ファンモータ110の回転数の下限値を制御するための技術を付加したものである。
ファンモータ駆動装置200は、図1のファンモータ駆動装置100の構成要素に加えて、第3制御部210および第2選択部230を備えている。図5において、図1と同様の構成要素には同一の符号を付し、都度説明を省略する。
第3制御部210は、第4抵抗R4および第5抵抗R5を含む。第3制御部210は、制御電圧Vcontを第4抵抗R4および第5抵抗R5により抵抗分圧し、第3係数a3を乗じて第3電圧V3として出力する。第3係数a3は、第4抵抗R4および第5抵抗R5の抵抗値を用いて、a3=R5/(R4+R5)で与えられ、第3制御部210の出力電圧である第3電圧V3は、V3=a3×Vcont=R5/(R4+R5)×Vcontで与えられる。第3係数a3は周囲温度Taには依存しない一定値となる。
第2選択部230には、第3制御部210から出力される第3電圧V3および基準電圧Vrefが入力されている。第2選択部230は、第3電圧V3もしくは基準電圧Vrefのうち低い方を選択して出力する。この第2選択部230は、第3電圧比較器232、第2スイッチSW2を含む。第3電圧比較器232は、第3電圧V3および基準電圧Vrefを比較し、V3>Vrefのときハイレベルを、V3<Vrefのときローレベルを出力する。
第2スイッチSW2は、入力端子234、236および出力端子238を有している。入力端子234および入力端子236にはそれぞれ、第3電圧V3、基準電圧Vrefが印加されている。第2スイッチSW2は、第3電圧比較器232から出力される電圧がローレベルのとき入力端子234側にオンし、ハイレベルのとき入力端子236側にオンする。その結果、出力端子238には、第3電圧比較器232における電圧比較の結果、V3>VrefのときVrefが出力され、V3<VrefのときV3が出力される。
このようにして第2選択部230は、第3電圧V3および基準電圧Vrefのうち、低い方の電圧を選択し、出力電圧Vminとして出力する。
このようにして第2選択部230は、第3電圧V3および基準電圧Vrefのうち、低い方の電圧を選択し、出力電圧Vminとして出力する。
この出力電圧Vminは、選択部30からの出力電圧Vxとともに駆動制御部40’へと入力される。第2電圧比較器52’は、Vosc、Vx、Vminの3つの電圧にもとづいてPWM信号Vpwmを生成する。第2電圧比較器52’は、電圧Vxと電圧Vminを比較し、低い方の電圧と周期電圧VoscにもとづいてPWM信号を生成する。
図6は、電圧Vx、Vminと周期電圧VoscおよびPWM信号Vpwmの関係を示す。選択部30の出力電圧Vxが上昇するに従ってPWM信号Vpwmのオン期間は短くなるが、Vx>Vminとなるとオン期間は下限値に達し、それ以上短くならない。すなわちファンモータ110の回転数は、第2選択部230の出力電圧Vminで定まる最低回転数以下になることはない。
図7は、第2選択部230の出力電圧Vminと制御電圧Vcontの関係を示す。第2選択部230は、制御電圧Vcontに比例する第3電圧V3と基準電圧Vrefのうち、低い方の電圧を選択して出力する。したがって、制御電圧Vcontを上げていくと、第3電圧V3もそれに比例して上がっていくが、第2選択部230の出力電圧Vminは、基準電圧Vref以上には上がらない。
図8は、本実施の形態に係るファンモータ110の回転数と周囲温度Taの関係を、制御電圧Vcontをパラメータとして示している。制御電圧Vcontが上がるにつれて、ファンモータ110の最低回転数は下がっていくが、Vmin=Vrefのときの最低回転数以下には下がらない。
このように、本実施の形態に係るファンモータ駆動装置200によれば、制御電圧Vcontによらず、ファンモータ110の回転数を最低回転数以上で回すように設定することができる。
上記実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施の形態においては、制御電圧Vcontが直流電圧で与えられる場合について説明したがパルス幅変調された信号であってもよい。この場合、制御電圧を平滑化フィルタによって平滑化して第1制御部10、第2制御部20、第3制御部210に入力すればよい。平滑化フィルタとしては、一般的なRCフィルタなどを用いることができる。
本実施の形態において、選択部30や第2選択部230の機能は、最小値回路や最大値回路を用いても実現することができる。また、本実施の形態においてサーミスタは負の温度特性を有する場合について説明したが、正の温度特性を有するポジスタであってもよい。この場合、選択部30は、第1電圧V1と第2電圧V2のうち、低い方の電圧を選択して出力すればよい。
実施の形態において、ファンモータ駆動装置100、200を構成する素子はすべて一体集積化されていてもよく、または別の集積回路に分けて構成されていてもよく、さらにはその一部がディスクリート部品で構成されていてもよい。どの部分を集積化するかは、コストや占有面積、用途などに応じて決めればよい。
また、実施の形態において、冷却装置300を電子計算機に搭載してCPUを冷却する場合について説明したが、本発明の用途はこれには限定されず、発熱体を冷却するさまざまなアプリケーションに用いることができる。
10 第1制御部、 20 第2制御部、 30 選択部、 32 第1電圧比較器、 SW スイッチ、 40 駆動制御部、 50 パルス幅変調器、 52 第2電圧比較器、 54 発振器、 60 駆動部、 62 ドライバ回路、 M スイッチングトランジスタ、 100 ファンモータ駆動装置、 110 ファンモータ、 200 ファンモータ駆動装置、 210 第3制御部、 230 第2選択部、 232 第3電圧比較器、 300 冷却装置。
Claims (7)
- ファンモータの回転数を制御する制御電圧に周囲温度に依存した第1係数を乗じて第1電圧として出力する第1制御部と、
前記制御電圧に所定の第2係数を乗じて第2電圧として出力する第2制御部と、
前記第1、第2電圧のいずれかを選択して出力する選択部と、
前記選択部の出力にもとづいて前記ファンモータを駆動する駆動制御部と、
を備え、前記第1係数と前記第2係数は、ファンモータの回転数が上限に達すべき所定の温度で等しくなるように決定されており、
前記選択部は、前記第1係数が正の温度特性を有する場合には、前記第1、第2電圧のうち低い方を選択し、前記第1係数が負の温度特性を有する場合には、前記第1、第2電圧のうち高い方を選択して出力することを特徴とするファンモータ駆動装置。 - 前記第1制御部は、第1抵抗とサーミスタを含み、前記制御電圧を抵抗分圧することにより、前記制御電圧に前記周囲温度に依存した第1係数を乗ずることを特徴とする請求項1に記載のファンモータ駆動装置。
- 前記選択部は、
出力端子と、
前記第1、第2電圧を比較する電圧比較器と、
前記出力端子に前記第1、第2電圧のいずれかを切り替えて印加するスイッチと、
を備え、前記スイッチは、前記電圧比較器の出力にもとづいて切り替えられることを特徴とする請求項1に記載のファンモータ駆動装置。 - 前記ファンモータの回転数を制御する制御電圧はパルス幅変調された信号であって、前記第1、第2制御部はそれぞれ、平滑化フィルタによって平滑化された前記制御電圧に前記第1、第2係数を乗じて出力することを特徴とする請求項1に記載のファンモータ駆動装置。
- ファンモータの回転数を制御する制御電圧に所定の係数を乗じて出力する制御部と、
前記制御部の出力電圧と所定の基準電圧のいずれかを選択して前記ファンモータの最低回転数を規定する電圧として出力する選択部と、
前記制御電圧にもとづいて前記ファンモータを駆動する駆動制御部と、
を備え、前記駆動制御部は、前記選択部から出力される電圧に対応して定まる最低回転数以上で前記ファンモータを駆動することを特徴とするファンモータ駆動装置。 - 前記ファンモータの回転数を制御する制御電圧はパルス幅変調された信号であって、前記制御部は、平滑化フィルタによって平滑化された前記制御電圧に前記所定の係数を乗じて出力することを特徴とする請求項5に記載のファンモータ駆動装置。
- ファンモータと、
請求項1から6のいずれかに記載のファンモータ駆動装置と、
を備えたことを特徴とする冷却装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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PCT/JP2005/015532 WO2006033214A1 (ja) | 2004-09-24 | 2005-08-26 | ファンモータ駆動装置および冷却装置 |
TW094130587A TW200625785A (en) | 2004-09-24 | 2005-09-06 | Fan motor drive device and cooling device |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005182878A Pending JP2006121891A (ja) | 2004-09-24 | 2005-06-23 | ファンモータ駆動装置および冷却装置 |
Country Status (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101246049B1 (ko) | 2008-09-23 | 2013-03-26 | 에어로바이론먼트 인크 | H-브리지로 구동되는 공심형 영구자석 머신의 pwm 듀티 사이클 결정방법 및 시스템 |
US8803454B2 (en) | 2008-09-23 | 2014-08-12 | Aerovironment, Inc. | Sensorless optimum torque control for high efficiency ironless permanent magnet machine |
JP2016223974A (ja) * | 2015-06-02 | 2016-12-28 | エスアイアイ・セミコンダクタ株式会社 | 温度補償回路およびセンサ装置 |
-
2005
- 2005-06-23 JP JP2005182878A patent/JP2006121891A/ja active Pending
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