JP2006120436A - 電子線装置及び該装置を用いたデバイス製造方法 - Google Patents

電子線装置及び該装置を用いたデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】一次電子の空間電荷効果による二次電子のボケの発生を少なくでき、軸上色収差や諸収差を少なくできる電子線装置及び該装置を用いるデバイスの製造方法の提供。
【解決手段】対物レンズを磁気レンズで構成し、その磁気ギャップを光軸側とし、試料と対物レンズ主面間距離を対物レンズのボーア半径より大きくする装置及びその装置を用いる半導体デバイスの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、最小線幅0.25μm以下のパターンを有する試料の評価を高精度・高スループットで行う電子線装置及びその装置を用いるデバイス製造方法に関するものである。
電子銃から放出される電子線を矩形に整形して試料に照射し、試料から放出される二次電子を写像投影光学レンズで拡大像を作り、TDI検出器などの検出器で検出させることにより試料像を得る電子線装置が知られている(特許文献1)。この装置では試料に照射する際の対物レンズとして静電レンズが用いられてきた(特許文献2、特許文献3)。また、二次電子の写像投影光学系は、5枚の電極を有する静電レンズを用いていること、さらに、リソグラフィ装置では、MOL(Moving Objective Lens)条件を満たす電子光学系も知られている。
対物レンズに静電レンズを用いる場合には、静電レンズの中央電極に与える電圧を高くすると放電が生じやすくなる。そこで、低い電圧を採用すると、軸上色収差が大きくなる。この軸上色収差を小さくするために、電界強度を大きくしようとすると、試料とレンズの間で放電が起こるという問題があった。いずれにしても、二次電子の透過率を大きくすることが困難な結果となる。
また、対物レンズに磁気レンズを用いることも公知である(特許文献4、特許文献5)。この場合には試料面上で軸上磁場が0でなく、試料から法線方向に放出された二次電子が光軸と交わらず、NA開口を通らないという問題があった。また、MOL方式ではビームを走査する必要があり、検査装置に合いにくいという問題があった。さらに、長方形の視野では面積の割に光軸からの距離が遠く、非点収差が大きいという問題点があった。また、一次電子線の空間電荷により2次電子線がボケる問題があった。
このようなことから、電子線装置において、試料と静電レンズ間に放電を起こすことなく、軸上色収差及び諸収差を低くし、又二次電子は光軸と交わりNA開口を通るようにし、二次電子による像の拡大率を可変にし、二次電子の透過率を向上させることができ、一次電子の空間電荷効果による二次電子のボケの発生を少なくできる電子線装置及び該装置を用いる半導体デバイスを製造する方法が求められている。
特開平2004−214044号公報 特開平11−132975号公報 再公表特許WO2002/045153号公報 特開平2003−168385号公報 特開平2003−173756号公報
本発明の課題は、電子銃から放出される電子線をコンデンサーレンズと開口により矩形に整形し、コンデンサーレンズ及び対物レンズにより試料面に合焦し、試料から放出される二次電子を写像投影光学レンズ系で拡大像を作り、TDI(Time Delayed Integration)検出器又はCCD検出器で検出させることにより試料像を得る電子線装置において、一次電子の空間電荷効果による二次電子のボケの発生を少なくでき、試料と静電レンズ間に放電を起こすことなく、軸上色収差を低くし、同時に諸収差も少なくし、又試料から法線方向に放出される二次電子又は反射電子を光軸と交わりNA開口を通るようにし、二次電子又は反射電子による像の拡大率を可変にし、二次電子の透過率を向上させることができる電子線装置及び該装置を用いる半導体デバイスを製造する方法を提供することである。
本発明は、以下の点を見出して、以下のようにして、前記課題を解決した。
(1)電子銃から放出される電子線はコンデンサーレンズと開口により矩形に整形され、偏向器の作用により、E×B分離器より下で、試料から放出される二次電子又は反射電子とずらした軌道を通るようにし、試料から放出される二次電子又は反射電子を写像投影光学レンズ系に入射し、該レンズ系で拡大像を作り、TDI検出器又はCCD検出器で検出させることにより試料像を得る電子線装置において、対物レンズを磁気レンズで構成し、試料と対物レンズ主面間距離を対物レンズのボーア半径より大きくすることにより、軸上色収差を低くし、E×B分離器より下で、試料から放出される二次電子又は反射電子とずらした軌道を通るようにし、その際に放電を回避でき、試料から法線方向に放出された二次電子又は反射電子は光軸と交わり、NA開口を通るようにすることができる。
(2)前記電子線装置において、対物レンズを磁気レンズで構成し、磁気ギャップを光軸側とし、対物レンズのボーア径が視野の直径の80倍以上にすることにより収差を少なくし、E×B分離器より下で、試料から放出される二次電子又は反射電子とずらした軌道を通るようにし、対物レンズにより試料面に合焦し、試料から法線方向に放出された二次電子又は反射電子は光軸と交わりNA開口を通るようにすることができる。
(3)前記電子線装置において、前記磁気ギャップに関し、その磁気ギャップの近傍には軸対称の円筒電極を設けて、正の高電圧を与え、円筒電極と試料間は放電を回避できる十分な距離を確保するようにしたことにより、軸上色収差を小さくすることができ、試料と対物レンズ間に放電を起こすことなく、その際にE×B分離器より下で、試料から放出される二次電子又は反射電子と同じ通路を通らないようにずらした軌道を通るようにし、試料から法線方向に放出された二次電子又は反射電子は光軸と交わりNA開口を通るようにすることができる。
(4)前記電子線装置において、試料から放出される二次電子又は反射電子は、E×B分離器により偏向された後に、写像投影光学レンズ系に入射し、該レンズ系はNA開口をレンズ主面近傍に有する電磁レンズを少なくとも1段は有する構成とすることにより、二次電子又は反射電子の透過率を向上させて、拡大像を得るようにして、電気信号に変換される二次元像データが得られる。
(5)前記電子線装置において、写像投影光学レンズ系は、NA開口をレンズ主面近傍に有する電磁レンズを少なくとも1段は有する構成とし、さらに、静電レンズの補助レンズと拡大電磁レンズとを有する構成とし、上記静電レンズは電圧印加可能の電極を2枚以上有し、前段レンズが作る試料像位置を上記補助レンズの主面に結像させる光学系であり、上記静電レンズを駆動する電極を選択することにより、低収差として、二次電子又は反射電子の透過率を向上させて、拡大率を可変にして電気信号に変換される二次元像データが得られる。
(6)前記電子線装置において、最終段レンズを5枚の電極を有する静電レンズとし、その中央の電極に与える電圧を、その前後の電極に与える電圧と符号の異なる電圧を与えることにより、拡大率を最大とすることができ、又同じ拡大率での光路長を小さくでき、これを低収差の条件下に行うことができる。
(7)前記電子線装置において、対物レンズとして、試料側のボーア径が検出側のボーア径より小さい磁気レンズを用いることにより、試料面の法線方向に放出された二次電子又は反射電子がNA開口を通るようにすることができ、二次電子又は反射電子の透過率を向上させることができる。
(8)前記電子線装置において、対物レンズを磁気レンズで構成し、対物レンズの主面を挟んで前後に2段の電磁コイルを設け、これらの偏向器はMOL条件をほぼ満たすようにすることにより、軸上色収差を小さくした状態で、視野を大きくすることができる。
(9)前記電子線装置において、像面彎曲収差及び非点収差を補正し、視野の中央部と視野の端とでビーム分解能の差が小さくなるように調整することにより、視野全体で低収差にできる。さらに球面収差、非点収差、光軸方向の色収差が発生せず、光の放出方向が1/nに狭くなるボールレンズを使用し、後続の光学レンズで該ボールレンズの放射方向色収差や歪を補正することにより、光学レンズ系も簡単なものにできた。
(10)半導体デバイスを製造する方法において、(イ)ウェーハを準備し、(ロ)マスク基板を準備し、マスクを製作し、(ハ)ウェーハに必要な加工処理を行うウェーハプロセッシング工程を行い、(ニ)得られたウェーハを前記(1)から(8)のいずれか記載の前記電子線装置を用いて評価を行い、前記(ハ)(ニ)のステップを必要な回数繰り返した後、(ホ)ウェーハを切断し、デバイスに組み立てることにした。ここで、高精度で高スループットにウェーハの評価を行うことができる電子線装置を用いることにより製造の歩留まりの向上を期待できる。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)試料から放出される二次電子又は反射電子を写像投影光学レンズ系で拡大像を作り、TDI又はCCD検出器で検出させることにより試料像を得る電子線装置において、電子銃から放出された電子線を開口により矩形に整形し、E×B分離器より下で、試料から放出される二次電子又は反射電子とずらした軌道を通るようにし、対物レンズにより試料面に合焦し、該対物レンズを磁気レンズで構成し、試料と対物レンズ主面間距離を対物レンズのボーア半径より大きくすることを特徴とする電子線装置。
(2)前記電子線装置において、前記対物レンズのボーア径が視野の直径の80倍以上であるようにすることを特徴とする(1)記載の電子線装置。
(3)前記磁気レンズに関し、その磁気ギャップの近傍には軸対称の円筒電極を設けて、正の高電圧を与え、円筒電極と試料間は放電を回避できる十分な距離を確保するようにしたことを特徴とする(1)又は(2)記載の電子線装置。
(4)前記電子線装置において、試料から放出される二次電子又は反射電子は、E×B分離器により偏向された後に、写像投影光学レンズ系に入射し、該レンズ系はNA開口をレンズ主面近傍に有する電磁レンズを少なくとも1段は有する構成とすることを特徴とする(1)から(3)のいずれか記載の電子線装置。
(5)前記写像投影光学レンズ系は、静電レンズの補助レンズと拡大電磁レンズとを有する構成とし、上記静電レンズは電圧印加可能の電極を2枚以上有し、上記レンズ系は前段レンズが作る試料像位置を上記補助レンズの主面に結像させる構成であり、上記静電レンズを駆動する電極を選択することにより拡大率を可変とする(1)から(4)のいずれか記載の電子線装置。
(6)試料から放出される二次電子又は反射電子を写像投影光学レンズ系で拡大像を作り、TDI又はCCD検出器で検出させることにより試料像を得る電子線装置において、電子銃から放出される電子線を開口により矩形に整形し、E×B分離器より下で、試料から放出される二次電子又は反射電子とずらした軌道を通るようにして、対物レンズにより試料面に合焦し、最終段レンズを少なくとも5枚の電極を有する静電レンズとし、その中央の電極に与える電圧を、その前後の電極に与える電圧と符号の異なる電圧を与えることを特徴とする電子線装置。
(7)前記電子線装置において、対物レンズとして、試料側のボーア径が検出側のボーア径より小さい磁気レンズを用いることを特徴とする(6)記載の電子線装置。
(8)前記電子線装置において、対物レンズを磁気レンズで構成し、対物レンズの主面を挟んで前後に2段の電磁コイルを設け、これらの偏向器はMOL条件をほぼ満たすようにすることを特徴とする請求項6又は7記載の電子線装置。
(9)前記電子線装置において、像面彎曲収差及び非点収差を補正し、視野の中央部と視野の端とでビーム分解能の差を小さくするように調整することを特徴とする(6)から(8)のいずれか記載の電子線装置。
(10)半導体デバイスを製造する方法において、(イ)ウェーハを準備し、(ロ)マスク基板を準備し、マスクを製作し、(ハ)ウェーハに必要な加工処理を行うウェーハプロセッシング工程を経て、(ニ)得られたウェーハを(1)から(9)のいずれか記載の前記電子線装置を用いて評価を行い、前記(ハ)前記(ニ)のステップを必要な回数繰り返し、(ホ)ウェーハを切断し、デバイスに組み立てることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
本発明によれば、軸上色収差やその他の収差を小さくすることができ、試料と対物レンズ間に放電を起こすことなく、写像投影光学レンズ系で試料から放出される二次電子又は反射電子の像の拡大率を可変にし、透過率を向上させることができる電子線装置が得られ、その装置を用いて半導体デバイスを製造することができる。
図1は、本発明の電子線装置の全体を示す図である。この図により本発明を説明する。
電子銃(1)は、電子放出能を有するランタンヘキサボライド(以下、LaB6という)により構成されるカソードと、電極が光軸と直角なウェーネルト電極、及びアノードから構成されている。カソードを空間電荷制御領域で動作させることにより、ショット雑音を低減させて使用することができる。
電子銃から放出された電子線は、電磁レンズで構成されるコンデンサーレンズ(2)で集束され、成形開口(3)より電子銃側の点に、クロスオーバを形成する。
クロスオーバから発散した電子線は、成形開口(3)を一様な強度で照射することができる。この照射強度が小さ過ぎる場合には、クロスオーバ像を成形開口(3)側に近づけることにより、照射強度を上げることができる。又、照射強度が一様な領域が狭い場合には、クロスオーバ位置をより電子銃側に近づければよい。
成形開口(3)の作用により長方形状に成形された電子線は、電磁レンズで構成されるコンデンサーレンズ(4)と対物レンズ(9)により縮小され、試料面(12)に合焦され、成形像を形成する。コンデンサーレンズ(4)の下には、一次ビーム軌道調整用偏向器(5)が設けられている。
成形開口(3)の手前で形成されるクロスオーバ像は、コンデンサーレンズ(4)により対物レンズ(9)の主面に結像され、成形像とクロスオーバ像との分離を確実にしている。成形開口(3)が複数個設置されている理由は、汚れた場合の交換と画素寸法を変えるときに、それに応じて照射領域を変化させるためである。
成形開口の寸法を変化させたときには、コンデンサーレンズ(4)の励磁も変化させる。例えば、小さい成形開口の場合には、クロスオーバ像を成形開口(3)に近づけて電流密度を向上させる。このように調整すると、クロスオーバ像は対物レンズ(9)の主面から外れることになるが、このずれをレンズ(4)の励磁を変化させることにより補正する。
コンデンサーレンズ(2)及び(4)を電磁レンズとすることにより、一次電子線のエネルギーを変化させたとき、電源電流を大きく変化させる必要はなく、静電レンズを用いるときより電源への負担は小さくて済む。
コンデンサーレンズ(4)の後に、電磁偏向器(5)を2段で設ける。そして、その結果、E×B分離器〔E×Bの静電偏向器(6)、E×Bの電磁偏向コイル(7)、及びE×Bの偏向器用コア(8)から構成されている〕から下で、1次電子線ビームは二次電子線ビームと同じ通路を通らず、ずらした軌道を通るように調整することができる。
試料からの二次電子をE×B分離器の静電偏向器(6)によりα、電磁偏向器で−2α(符号は図で左へ偏向する方向を正とした)偏向させる。
この場合には、静電偏向量が電磁偏向量の半分で方向が逆であるから、E×B分離器の最大の収差である偏向色収差が殆どない設計とすることができる。
1次電子は二次電子より僅かにエネルギーが高いので、左側へ2.8α偏向され、試料(12)に入射する。
対物レンズのボーア半径(22:対物レンズの中心にある円筒部分(その円筒の内側直径がボーア径))と、試料と対物レンズ主面間距離(24)を、対物レンズのボーア半径より大きくすることが重要である。その結果、試料から法線方向に放出された二次電子は光軸と交わり、NA開口を通るようにすることができる。レンズギャップが試料側にある対物レンズの場合も、レンズのボーア半径より、試料と対物レンズ磁極の最下部間距離を大きくすることにより同様の効果が得られる。
対物レンズ(9)のレンズギャップ(10)は、2mm以下と小さくし、ボーア径を20mmφと大きくする。そして、通常の磁気レンズ、即ち磁気ギャップ(10)が光軸側にあるレンズとする。
この場合には、視野が200μmであったので、20mmのボーア径としたが、視野の最大直径の80倍以上をボーア径とすることにより、試料から法線方向に放出された二次電子又は反射電子は光軸と交わりNA開口を通るようにすることができる。但し、ここで視野の直径は、上記矩形の試料面での像の対角線の長さとする。
高次の倍率と回転の色収差(R3ΔV/Vに比例するボケ)が大きくならないようにするためにも、試料(12)とレンズギャップ(10)の中心までのZ方向寸法をボーア半径より大きくなるようにする。
また、レンズギャップ(10)近傍には、軸対称の円筒電極(11)を設け、この円筒電極(11)に正の高電圧を与えることによって、軸上色収差を小さくすることができる。
この円筒電極(11)と試料(12)の間は、放電を回避するために十分な距離を確保する。試料と対物レンズ間に放電を起こすことなく、対物レンズの軸上色収差を小さくできる。
二次電子又は反射電子像は対物レンズ(9)で5倍前後に拡大され、電磁レンズ(18)及び(19)でさらに5倍、10倍に拡大され、合計250倍に拡大され、シンチレータ(21)上に拡大像を作り、その像は光学レンズ系により倍率調整をされ、TDI検出器又はCCD検出器で検出させ電気信号に変換され、信号処理回路で二次元像データが作成される。
電極(13)、(14)、(15)、(16)は静電レンズを構成し、対物レンズが作るクロスオーバの像をレンズ(18)のほぼ主面に作る補助レンズの作用をもつ。このレンズのためにレンズ(18)位置ではビーム束が小さく、低収差とすることができる。また、対物レンズ(9)による試料像は、この静電レンズの主面に形成される。
したがって、この静電レンズは拡大率には影響を与えない。同様に、レンズ(18)が作る試料像は、補助レンズ(20)の主面に形成され、その像はレンズ(19)で、シンチレータ(21)面上に結像される。
また、レンズ(18)の主面に作られているクロスオーバ像は、補助レンズ(20)でレンズ(19)の主面に形成され、レンズ(19)でのビーム束を小さくし、収差低減が行われる。
高スループット低精度モードと低スループット高精度モードの画像形成を切り換えるには、照射面積の可変と拡大倍率の可変が必要である。前者は、成形開口(3)をモードに合った寸法のものに切り換えればよい。
後者の拡大率の可変には、電極(15)にレンズ電圧を与え、電極(13)、(14)、(16)を接地することと、レンズ(9)の励磁を弱めにして、第1拡大像を(15)の電極位置に合わせれば、高倍率を得ることができる。電極(14)にレンズ電圧を与え、第1拡大像を電極(14)の位置に合わせれば、低倍像をえることができる。電極(13)、(16)は常に接地されているから、絶縁する必要はない。
二次光学系のNA開口(17)は、電磁レンズ(18)の主面に設ける。
レンズ(2)、(4)、(19)、(20)は、収差と無関係であるから、静電でも電磁でもよいが、4KeV程度のビームエネルギーでは、電磁レンズの方が焦点距離を短くすることが容易であり、レンズの焦点距離を実用的な駆動電源により短くできるので、鏡筒長を短くすることができ、空間電荷効果によるビームボケを小さくすることができる。
図4は、本発明の電子線装置の電子光学系を示す他の実施の形態の図である。前記の場合と同様にこの図に基づいて本発明を説明する。
電子銃は、LaB6により構成されるカソード(101)と、電極が光軸と直角なウェーネルト電極(102)、及びアノード(103)から構成されている。カソードを空間電荷制御領域で動作させることにより、ショット雑音をショットキーカソードやFEガンに比較して数分の1に減少させる。
電子銃から放出された電子線は、軸合わせ偏向器(104)で軸合わせが行われて電磁レンズで構成されるコンデンサーレンズ(105)に入る。コンデンサーレンズ(105)により集束された電子線は、成形開口(108)より電子銃側の地点に、クロスオーバを形成する。
クロスオーバから発散した電子線は、成形開口(108)を一様な強度で照射することができる。
成形開口(108)により長方形に成形された電子線は成形レンズ(109)と対物レンズ(114)により縮小され、試料面(113)に成形像を作る。
成形開口(108)により長方形に成形された電子線は成形レンズ(109)と対物レンズ(114)により縮小され、試料面(113)に成形像を作る。
その際に、成形開口(108)の手前で作られたクロスオーバ像は、成形レンズ(109)で対物レンズ(114)に結像され、成形像とクロスオーバ像の分離を確実にしている。
成形開口(108)が複数個設置されている理由は、汚れた場合の交換と画素寸法を変えたときに、それに応じて照明領域を変化させるためである。成形開口寸法を変えたときは、コンデンサーレンズの励磁を変え、例えば、小さい成形開口の場合はクロスオーバー像を成形開口(108)に近づけ電流密度が向上するようにした。このように調整したときは、クロスオーバー像が対物レンズ主面から外れることになるが、大きな問題とならない。
一次電子線のエネルギーを変えるときは、レンズの励磁条件を変える必要があるが、コンデンサーレンズ(105)と成形レンズ(109)を電磁レンズとしたので、電源電流を大きく変化させる必要がないため、静電レンズを用いた場合に比較して電源への負担は少ない。
成形レンズ(109)の下には、2段の偏向器(110、111)を設け、電子ビームの主光線の軌道を(112)で示したように、二次電子又は反射電子線の主光線の軌道から外れた軌道を通るようにする。
成形開口(108)と成形レンズ(109)への軸合わせは、2段の静電偏向器(106、107)を用いて行う。この2段の静電偏向器の偏向比は、2種類に設定することができる。具体的には、(1)2段の偏向器の偏向支点を成形開口(108)に一致させる設定と、(2)成形レンズ(109)のレンズ主面に一致させる設定である。いずれかの設定を選べば、相互に影響を与えないようにして軸あわせを行うことができる。
対物レンズ(114)については、図5により説明する。
視野を分割して副視野毎に試料像を取る場合と、偏向器なしで一括して試料像を取る場合の2つの場合について述べる。
後者の場合(偏向器なしで一括して試料像を取る場合)は、視野端から法線方向に放出された二次電子又は反射電子がNA開口を通らない問題を解決しなければならない。対物レンズとして、試料側のボーア径が小さい磁気レンズを用いることにより、二次電子又は反射電子がNA開口を通るようにすることができ、二次電子又は反射電子の透過率を向上させることができる。本発明では、下側磁極のボーア径を、上側磁極のボーア径より小さくする。
理想的には、上側磁極のボーア径を下側磁極のボーア径の1.5倍にするのがよい。下側磁極のボーア径を8mm半径とし、試料と対物レンズ主面間距離を10mmとするシュミレーションの結果、試料面の法線に対して8度傾いた方向へ放出される二次電子が光軸と交わることが分かっている。したがって、余弦則で出る二次電子の内8度を中心とした成分が通ることになる。
一方、前者の視野を分割して副視野毎に試料像を取る分割写像方式では、視野を4〜20個の副視野に分割し、偏向器その他を用いて電子ビームの収差を補正して、低収差条件で試料像を取得することができる。この場合に、副視野は正方形か視野の長手方向にわずかに短い正方形に近い長方形がよい。
レンズの光軸から離れた場所を通るようにした電子ビームが収差を受けないようにする手法としてMOL法がリソグラフィの分野で知られている。
図5の対物レンズの場合、レンズ磁場(144)をはさんで上側偏向器(142)と下側偏向器(141)を配置し、例えば、光軸より右側を通る電子線に対しては下の偏向磁界が作る146の向きの偏向磁界、上の偏光器が作る偏向磁界は147の向きの偏向磁界となるようにすればよい。
量的には、対物レンズ(114)の軸上磁場分布のZに関する微分値に比例する偏向磁界が生じるようにすればよい。
対物レンズ(114)の軸上磁力分布は、対物レンズ磁場(144)の位置で最大値であり、それより上側ではZに関する微分は正の値としたとき、下側では負の値となる。
対物レンズを磁気レンズで構成し、対物レンズの主面を挟んで前後に2段の電磁コイルを設け、これらの偏向器はMOL条件をほぼ満たすようにすることにより、軸上色収差を小さくした状態で、視野を広くできる。
したがって、MOL条件を満たす偏向コイルは図5に示したように、レンズ主面をはさんで上下に2つの偏向コイル(141、142)を設け、上側偏向コイル(142)はピークの値が小さく、半値幅の大きいコイルとし、下側偏向コイルはピーク値が大きく、半値幅の小さいコイルとすればよい。
偏向コイルの外側の強磁性体(143)は、少なくとも表面にフェライトを貼り付けることにより高周波での応答をよくする必要がある。
また、ライナーチューブ(真空壁)(115)は、セラミックスなどの絶縁物の表面を導体でコーティングするものがよい。
また、真空中に収納する必要がある偏向コイル(141)は、表面を金属コーテイングする軸対称電極(145)の内部に収納することがよい。
図5の場合には、軸対称電極(145)のコーテイング部に正の高圧を印加すると、軸上色収差を小さくすることができるメリットがある。
試料からの二次電子又は反射電子は、対物レンズを通過して、E×B分離器(E×B分離器の静電偏向器(120)及びE×B分離器の電磁偏向器(121)で構成される)により、偏向される。図の右側へ10度傾いた方向に二次光学系の光軸がある。二次電子又は反射電子は、静電偏向器(120)で、10度左へ偏向され、電磁偏光器(121)で右側へ20度偏向される力を受けるので、差し引き10度右側へ偏向される。
ここで静電偏向量が電磁偏向量の半分で方向が逆であるから、E×B分離器の最大の収差である偏向色収差がほとんどない設計とすることができる。
補助レンズ(126)の作用は、試料からほぼ垂直に放出された二次電子又は反射電子がE×B分離器の少し手前で形成されるクロスオーバ像を集束して拡大レンズ(127)の主面に結像させる作用を行わせる。
対物レンズ(114)による試料像を補助レンズ(126)の3つの電極のどの位置を選ぶかということで、得られる拡大像はそれに応じて3種類が得られる。
例えば、試料像の位置を下から2番目の電極位置に形成したときには、拡大率は最も小さいものとなる。この場合には静電レンズの駆動電源(125)からの電圧は、この電極に与えられ、他の電極は切り換えスイッチ(124)により全て接地されている。この第1像は拡大レンズ(127)で拡大され、最終段の拡大レンズ(138)の第2電極位置に拡大像を作り、下から4段目の電極により与えられた負電圧によるレンズ作用で更に拡大され、溶融石英のボールレンズ(135)の平面部に塗布されるシンチレータ面に最終像を作る。
拡大レンズ(127)の主面には、NA開口(128)を有し、収差と二次電子透過率との妥協点を決めている。
NA開口128は、数10μm〜100μm前後の寸法である。補助レンズ(126)の収差は全く問題にならない。これは、試料像に対しては電極位置が像面であるからレンズ作用がなく収差を発生させないのである。したがって、電源(125)は負電圧とする。数kVの負電圧で合焦されるので、絶縁構造は簡単な構造でよい。
最終段レンズを5枚の電極を有する静電レンズとし、その中央の電極に与える電圧を、その前後の電極に与える電圧と符号の異なる電圧を与えることにより、拡大率を最大とすることができ、又場合によってはレンズ間の光学距離を機械的な寸法より小さくでき、これを低収差の条件下に行うことができる。そして、二次電子又は反射電子像の拡大率を向上させることができる
最大の拡大率を得るには、電源の切り換えスイッチ(123)より下から4番目の電極に電圧が与えられ、試料像はこの電極位置に結像される。このときには、他の電極は全て接地される。この場合は、対物レンズの像点が大きくなり、拡大レンズ(127)の物点が小さくなるので、拡大率は最大となる。
最終レンズ(130)の設計上注意する点は、以下の2点である。
(1)補助レンズ位置での電極のボーア径が、ここでの第2像の直径より十分大きくすること、及び(2)ここでの拡大像をあまり大きくしないで、その代わりに拡大率を大きくするために、補助レンズ主面と拡大レンズ主面間距離を小さくすることである。
当然その条件でこの主面間距離に対応する短い焦点距離を得る必要がある。
補助レンズの焦点距離と拡大レンズの焦点距離とを短くするために、本発明の場合には3番目の電極に2番目や4番目の電極に与える電圧と逆符号の電圧(131)を与えるようにする。
こうすることにより、通常のようにしこの電極を接地する場合に較べて、2番目と3番目の電極間電界強度が大きくなり、大きなレンズ作用を得ることができる。同時に正の電圧が与えられた電極側のレンズ作用が強くなることによりレンズ主面がこの電極側に移動するために2つのレンズ間の光学的距離が小さくなる利点もある。
また、拡大レンズ側を負電圧駆動にした場合と正電圧駆動にした場合とで、収差を比較した結果、両者の収差に優位差はない。拡大レンズを電磁レンズにした場合は、歪収差が静電レンズにした場合に比べて大きかったが、レンズ(127)は、NA開口を主面に配置する必要があったので、電磁レンズを用いるものである。このレンズが作る像はまだ小さいので、歪収差係数は大きいが、歪の値は問題とならない値(画素の1/10以下)とすることができる。
静電レンズである補助レンズ(126)と電磁レンズ(127)への軸合わせは、E×B分離器と軸合せ偏向器(122)とで、偏向中心を補助レンズ(126)に合わせたり、電磁レンズ(127)に合わせたりして行う。
拡大レンズ(130)のペアへの軸合せは、軸合せ偏向器(129)で行う。
軸合せ(134)は、シンチレータ(136)へのためのものである。
像面彎曲収差及び非点収差を補正し、視野の中央部と視野の端とでビーム分解能の差が小さくなるように調整することにより、視野全体を低収差にできる。
ボールレンズ(135)は、球の中心と平面間距離が球の半径の1/n(nは材料の屈折率であり、溶融石英の場合は2.1)とした。この条件の場合は、アプラナティックハイパーヘミスフェアと呼ばれ、球面収差、非点収差、光軸方向の色収差が発生せず、光の放出方向が1/nに狭くなり、光学レンズ(138)から見たシンチレータの見かけ寸法がn2倍になる利点がある。光学レンズ(138)でボールレンズのその他の色収差や歪を補正すれば、光学レンズ(138)のfナンバーが大きくても、光レンズ系の透過率を大きくすることができる。このレンズの解像度がわるくても、実際のシンチレータ像がn2倍であるから、問題はなく、光学レンズ(138)はfナンバーが大きいので、簡単なレンズでよい。
前記の電子線による検査機能を有する電子線装置を、半導体デバイス製造工程におけるウェーハの評価に適用するものである。
半導体デバイス製造工程の一例を図2のフローチャートによって説明する。この方法は、以下の通りである。
(1)ウェーハを準備するウェーハ製造工程(又はマスクを準備する準備工程)(ステップ100)
(2)露光に使用するマスクを製作するマスク製造工程(又はマスクを準備するマスク準備工程)(ステップ101)
(3)ウェーハに必要な加工処理を行うウェーハプロセッシング工程(ステップ102)
(4)ウェーハ上に形成されたチップを1個づつ切り出し、動作可能にならしめるチップ組立工程(ステップ103)
(5)組み立てられたチップを、本発明の電子線装置を用いて欠陥を検査する検査工程(ステップ104)
(6)前記(2)及び(3)の工程を必要に応じて繰り返し行う工程
(7)ウェーハを切断し、デバイスに組立てる工程
なお、これらの工程は、更に幾つかのサブ工程からなっている。
これらの主工程の中で、半導体デバイスの性能に決定的な影響を及ぼす主工程がウェ−ハプロセッシング工程である。この工程では、設計された回路パターンをウェ−ハ上に順次積層し、メモリーやMPUとして動作するチップを多数形成する。このウェーハプロセッシング工程は以下の各工程を含む。
(イ)絶縁層となる誘電体薄膜や配線部、或いは電極部を形成する金属薄膜等を改正する薄膜形成工程(CVDやスパッタリング等を用いる)
(ロ)形成された薄膜層やウェーハ基板を酸化する酸化工程
(ハ)薄膜層やウェーハ基板などを選択的加工するためにマスク(レチクル)を用いてレジストのパターンを形成するリソグラフィー工程
(ニ)レジストパターンにしたがって、薄膜層や基板を加工するエッチング工程(例えば、ドライエッチング技術を用いる)
(ホ)イオン・不純物注入拡散工程
(ヘ)レジスト剥離工程
(ト)加工されたウェーハを、本発明の電子照射線装置により検査する検査工程
なお、ウェーハプロセッシング工程は、必要な層数だけ繰り返し行い、設計どおり動作する半導体デバイスを製造する。
上記ウェーハプロセッシング工程の中核をなすリソグラフィー工程を、図3のフローチャートに示す。このリソグラフィー工程は、以下の工程を含む。
(a)前段の工程で回路パターンが形成されたウェーハ上にレジストをコートするレジスト塗布工程(ステップ200)。
(b)レジストを露光する露光工程(ステップ201)
(c)露光されたレジストを現像してレジストのパターンを得る現像工程(ステップ202)
(d)現像されたパターンを安定化させるためにアニール工程(ステップ203)
以上の半導体デバイス製造工程、ウェーハプロセッシング工程、リソグラフィー工程には周知の工程が適用される。
前記(ト)のウェーハ検査工程において、本発明の上記実施形態に係る電子線装置を用いた場合、試料と対物レンズの間の放電を起こすことなく2次電子の透過率を向上することができるので、効率良く高精度の検査が可能となり、製品の歩留りを向上させることができる。
本発明の電子線装置を示す図 半導体デバイスを製造するプロセスを示すフローチャートである。 図2の半導体デバイスの製造プロセスのうちリソグラフィプロセスを示すフローチャートである。 本発明の他の電子線装置を示す図 本発明の他の電子線装置の対物レンズの全体を示す図
符号の説明
1:電子銃
2:コンデンサーレンズ
3:成形開口
4:コンデンサーレンズ
5:一次ビーム軌道調整用偏向器
6:E×B分離器の静電偏向器
7:E×B分離器の電磁偏向コイル
8:E×B分離器の偏向器用コア
9:対物レンズ
10:レンズギャップ
11:軸対称電極
12:試料
13:静電補助レンズ用接地電極
14:静電補助レンズ用第2電極
15:静電補助レンズ用第3電極
16:静電補助レンジ用接地電極
17:NA開口
18:電磁レンズ(拡大レンズ)
19:電磁レンズ(拡大レンズ)
20:補助レンズ
21:シンチレータ面
22:対物レンズのボーア半径
23:対物レンズ主面
24:試料と対物レンズ主面間距離
101:電子銃のカソード
102:電子銃のウエーネルト電極
103:電子銃のアノード
104:軸合わせ偏向器
105:電磁レンズからなるコンデンサーレンズ
106:静電偏向器
107:静電偏向器
108:成形開口
109:電磁レンズからなる成形レンズ
110:偏向器
111:偏向器
112:一次ビームの主光線の軌道
113:試料面
114:対物レンズ
115:ライナーチューブ(真空壁)
116:下側磁極のボーア
117:上側磁極のボーア
118:oリング
119:oリング
120:E×B分離器の静電偏向器
121:E×B分離器の電磁偏向器
122:軸合せ偏向器
123:電源の切換えスイッチ
124:電源の切換えスイッチ
125:電源
126:補助レンズ
127:拡大レンズ
128:NA開口
129:最終段レンズ用軸合せ
130:レンズ
131:変えたい電圧
132:補助レンズ駆動電源
133:最終段拡大レンズ駆動電源
134:軸合せ
135:ボールレンズ
136:シンチレータ
137:レンズギャップ
138:光学レンズ
139:oリング
140:TDI又はCCD(分割写像の場合)検出器
141:下側偏向器
142:上側偏向器
143:フェライトリング
144:レンズ磁場
145:軸対称電極
146:偏向磁界の向き
147:偏向磁界の向き

Claims (10)

  1. 試料から放出される二次電子又は反射電子を写像投影光学レンズ系で拡大像を作り、TDI又はCCD検出器で検出させることにより試料像を得る電子線装置において、電子銃から放出された電子線を開口により矩形に整形し、E×B分離器より下で、試料から放出される二次電子又は反射電子とずらした軌道を通るようにし、対物レンズにより試料面に合焦し、該対物レンズを磁気レンズで構成し、試料と対物レンズ主面間距離を対物レンズのボーア半径より大きくすることを特徴とする電子線装置。
  2. 前記電子線装置において、前記対物レンズのボーア径が視野の直径の80倍以上であるようにすることを特徴とする請求項1記載の電子線装置。
  3. 前記磁気レンズに関し、その磁気ギャップの近傍には軸対称の円筒電極を設けて、正の高電圧を与え、円筒電極と試料間は放電を回避できる十分な距離を確保するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の電子線装置。
  4. 前記電子線装置において、試料から放出される二次電子又は反射電子は、E×B分離器により偏向された後に、写像投影光学レンズ系に入射し、該レンズ系はNA開口をレンズ主面近傍に有する電磁レンズを少なくとも1段は有する構成とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載の電子線装置。
  5. 前記写像投影光学レンズ系は、静電レンズの補助レンズと拡大電磁レンズとを有する構成とし、上記静電レンズは電圧印加可能の電極を2枚以上有し、上記レンズ系は前段レンズが作る試料像位置を上記補助レンズの主面に結像させる構成であり、上記静電レンズを駆動する電極を選択することにより拡大率を可変とする請求項1から4のいずれか記載の電子線装置。
  6. 試料から放出される二次電子又は反射電子を写像投影光学レンズ系で拡大像を作り、TDI又はCCD検出器で検出させることにより試料像を得る電子線装置において、電子銃から放出される電子線を開口により矩形に整形し、E×B分離器より下で、試料から放出される二次電子又は反射電子とずらした軌道を通るようにして、対物レンズにより試料面に合焦し、最終段レンズを少なくとも5枚の電極を有する静電レンズとし、その中央の電極に与える電圧を、その前後の電極に与える電圧と符号の異なる電圧を与えることを特徴とする電子線装置。
  7. 前記電子線装置において、対物レンズとして、試料側のボーア径が検出側のボーア径より小さい磁気レンズを用いることを特徴とする請求項6記載の電子線装置。
  8. 前記電子線装置において、対物レンズを磁気レンズで構成し、対物レンズの主面を挟んで前後に2段の電磁コイルを設け、これらの偏向器はMOL条件をほぼ満たすようにすることを特徴とする請求項6又は7記載の電子線装置。
  9. 前記電子線装置において、像面彎曲収差及び非点収差を補正し、視野の中央部と視野の端とでビーム分解能の差を小さくするように調整することを特徴とする請求項6から8のいずれか記載の電子線装置。
  10. 半導体デバイスを製造する方法において、(イ)ウェーハを準備し、(ロ)マスク基板を準備し、マスクを製作し、(ハ)ウェーハに必要な加工処理を行うウェーハプロセッシング工程を経て、(ニ)得られたウェーハを請求項1から9のいずれか記載の前記電子線装置を用いて評価を行い、前記(ハ)前記(ニ)のステップを必要な回数繰り返し、(ホ)ウェーハを切断し、デバイスに組み立てることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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