JP2006117276A - 片面段ボールシートを素材とする容器の製造方法および容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 カットマークで正確にカットされた片面段ボールシートを素材とする容器の製造方法および容器を提供することにある。また、片面段ボールシートを特定の位置で折るための罫線を入れた片面段ボールシートを素材とする容器の製造方法および容器を提供することにある。
【解決手段】 罫線で区画された一枚の片面段ボールシートを折り曲げて得られる四角形の底面と、この底面から四方に立ち上がった台形状側面と、側面に連接するフラップと、側面部間を連結する側面折り重ね片からなる四隅貼りの容器であって、底面を区画する各罫線がシングルフェイサーの糊ラインと45°の角度に入れられたことを特徴とする片面マイクロフルート段ボールシートを素材とする容器の製造方法および四隅貼り容器。
【選択図】 図1
【解決手段】 罫線で区画された一枚の片面段ボールシートを折り曲げて得られる四角形の底面と、この底面から四方に立ち上がった台形状側面と、側面に連接するフラップと、側面部間を連結する側面折り重ね片からなる四隅貼りの容器であって、底面を区画する各罫線がシングルフェイサーの糊ラインと45°の角度に入れられたことを特徴とする片面マイクロフルート段ボールシートを素材とする容器の製造方法および四隅貼り容器。
【選択図】 図1
Description
本発明は、片面段ボールシートを素材とする容器の製造方法および容器に関し、特に後加工が容易で大量生産が可能な片面マイクロフルート段ボールシートを素材とする容器の製造方法および四隅貼り容器に関する。
段ボールシートはJIS規格(Z−0108)によると、段の数により、A段、B段、C段に分けられ、この他にも、JIS規格外のE段と呼ばれるものがあり、一方、段の高さについてもJIS規格では定められていないが、概ね、A段では、段高5mm、B段では3mm、C段では3.6mm、E段では1.2mm程度である。近年、E段より更に段数が多く、かつ段高が0.4〜1.0mmと、段高の低い段ボールシートが開発され実用に供されるようになり、これらは、F段、G段、N段、ミニ段ボール、マイクロフルート段ボールなどと呼ばれている。本発明においては、30cm当りの段数が90以上、段高が1.0mm以下のものを対象とし、以下、これをマイクロフルート段ボールと称する。
従来、中芯に相当する段繰りされる原紙に絵柄が印刷された片面段ボールシートが製造されも広告用ツール材等使用されることがあった。しかしながら、片面段ボールシートの段高がE段以上で製造されたため、絵柄の一部分にカットマークを入れてもカットマークが段の側面にきた場合にはセンサーで読むことができず、カットミスが散発した。これを防ぐため定尺でカットすると、絵柄とカット位置のズレが次第に大きくなり、不良率が非常に高くなった。このため従来は、低速で肉眼で確認しながら手動でカットされることが多かった。そのため生産効率が悪く大量生産することが難しかった。
また、片面段ボールシートで容器をつくるために罫線を入れる場合、特許文献1のように長側部の罫線が通常の両面段ボールシートと同様にシングルフェイサーの糊ラインと平行に入っているので、折る際に必ずしも罫線で折れず、不特定の位置で折れ、容器が作り難いという問題がある。また、同文献は四隅貼りでなく、フラップを糊付けする構成となっており、切れ目の接着が確実でないと収納した食品からの水分、油分がこぼれることがある。
実新第02596025号公報
本発明の課題は、絵柄およびカットマークが印刷された中芯に相当する段繰りされる原紙とライナーに相当する原紙からなる片面段ボールシートにおいて、カットマークで正確にカットされた片面段ボールシートを素材とする容器の製造方法および容器を提供することにある。また、片面段ボールシートを特定の位置で折るための罫線を入れた片面段ボールシートを素材とする容器の製造方法および容器を提供することにある。
本発明は前記課題を解決するため以下の(1)〜(3)から構成される。
(1) 罫線で区画された一枚の片面段ボールシートを折り曲げて得られる四角形の底面と、この底面から四方に立ち上がった台形状側面と、側面に連接するフラップと、側面部間を連結する側面折り重ね片からなる四隅貼りの容器であって、底面を区画する各罫線がシングルフェイサーの糊ラインと45°の角度に入れられたことを特徴とする片面段ボールシートを素材とする容器の製造方法および四隅貼り容器。
(2) 絵柄およびカットマークが印刷された中芯に相当する段繰りされる原紙とライナーに相当する原紙を、コルゲーターのシングルフェイサーで段高が1.0mm以下、30cm当りの段数が90以上に段成形されると同時に接着された片面マイクロフルート段ボールシートを素材とすることを特徴とする(1)項記載の容器の製造方法および四隅貼り容器。
(3) 中芯に相当する段繰りされた原紙が容器の外側になるように構成されたことを特徴とする(1)項と(2)項に記載の片面マイクロフルート段ボールシートを素材とする四隅貼り容器
本発明の片面マイクロフルート段ボールシートを素材とする四隅貼り容器は、意匠性、美粧性、断熱性、緩衝性等があり、効率の良い製造方法および容器を提供できたことは工業的に有用である。
本発明に用いられる中芯に相当する段繰りされる原紙には、絵柄およびカットマークが印刷されるが、印刷方式としてはオフ輪、グラビア等巻取り形状に仕上げられる方式が選択される。カットマークは用いるカッターの形式により適宜選択される。シングルフェイサーで段繰り加工されるため、印刷インキは耐熱性および耐磨耗性の高いインキを用いることが好ましい。中芯に相当する原紙は特に限定するものではないが、晒しおよび未晒しクラフト紙等が好適に使用できる。
本発明に用いられるライナーに相当する原紙には、通常の一般的な紙のほかに、フィルムをラミネートした加工紙、薬品をコーティングした加工紙等が使用できる。加工紙を用いる場合、中芯に相当する段繰りされる原紙と貼合される面は加工された面と反対側になる。シングルフェイサーで接着されるため、フィルムや塗工薬品は耐熱性を考慮する必要がある。
本発明は上記の中芯に相当する段繰りされる原紙とライナーに相当する原紙を、段高が1.0mm以下で30cm当りの段数が90以上、好ましくは段高が0.55mm以下で30cm当りの段数が120以上に段形成されると同時に接着された片面マイクロフルート段ボールシートである。この片面マイクロフルート段ボールシートは通常のシングルフェイサーで、通常の製造条件で製造可能であるが、段ロールは本発明の請求範囲に適合するものを用意する必要がある。
本発明に用いられる貼合糊は特に限定するものではないが、通常のシングルフェイサー用澱粉糊または必要に応じて耐水糊等が使用可能である。
本発明の片面マイクロフルート段ボールはシングルフェイサーで貼合後、カッター部でカットマークに従い正確に断裁される。次工程で絵柄に合わせて打抜きを行う際もカットマークで正確に断裁されているため効率的な打抜き作業が可能となる。
また、打抜きと同時に罫線が入れられる。本発明の片面マイクロフルート段ボールシートに罫線を入れる場合は、四角形の底面が基準となるように抜き型の罫線刃および面版の罫線部を糊ラインと45°をなす角度に設計・製作される。このように罫線を入れることにより、片面段ボールシートでも所定の位置で正確に折ることができる。
図1に、本発明の片面段ボールシートを素材とする容器の実施態様の一例として、四隅貼り容器の展開図を示すが、本発明はこれによって限定されるものではない。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
<実施例1>
100g/m2の晒しクラフト紙にグラビア印刷機で絵柄とカットマークを印刷した巻取りを作成した。300g/m2のカップ原紙と12μmのポリエチレンテレフタレートのフィルムをウェットラミネーターで貼合した巻取りを作成した。晒しクラフト紙を中芯側、カップ原紙をライナー側として、段高0.5mm、30cm当りの段数が175の段ロールのシングルフェイサーで、印刷面が外側になる片面マイクロフルート段ボールシートを作成し、カッター部でカットマークに従い断裁した(図5参照)。
断裁した片面マイクロフルート段ボールシートを打抜き機にて絵柄に合わせて打抜くと同時に、図1に示すように四角形の底面1を基準として片面マイクロフルート段ボールシートの糊ラインと45°をなす角度に罫線を入れた。打抜かれたブランクシートを製函機にて四隅貼りして、図2に示すように段繰りされた晒しクラフト紙が外側になる持ち帰り用惣菜容器を作成した。
100g/m2の晒しクラフト紙にグラビア印刷機で絵柄とカットマークを印刷した巻取りを作成した。300g/m2のカップ原紙と12μmのポリエチレンテレフタレートのフィルムをウェットラミネーターで貼合した巻取りを作成した。晒しクラフト紙を中芯側、カップ原紙をライナー側として、段高0.5mm、30cm当りの段数が175の段ロールのシングルフェイサーで、印刷面が外側になる片面マイクロフルート段ボールシートを作成し、カッター部でカットマークに従い断裁した(図5参照)。
断裁した片面マイクロフルート段ボールシートを打抜き機にて絵柄に合わせて打抜くと同時に、図1に示すように四角形の底面1を基準として片面マイクロフルート段ボールシートの糊ラインと45°をなす角度に罫線を入れた。打抜かれたブランクシートを製函機にて四隅貼りして、図2に示すように段繰りされた晒しクラフト紙が外側になる持ち帰り用惣菜容器を作成した。
<比較例1>
実施例1と同様に片面マイクロフルート段ボールシートを作成し、カッター部で断裁した。断裁した片面マイクロフルート段ボールシートに罫線を入れるときに図3に示すように糊ラインと平行になるように罫線を入れた。打抜かれたブランクシートを用い製函機にて四隅貼り容器を作成した。
実施例1と同様に片面マイクロフルート段ボールシートを作成し、カッター部で断裁した。断裁した片面マイクロフルート段ボールシートに罫線を入れるときに図3に示すように糊ラインと平行になるように罫線を入れた。打抜かれたブランクシートを用い製函機にて四隅貼り容器を作成した。
上記実施例は所定の罫線で正確に折ることができて四隅貼り容器が作成でき、切れ目がないので、収納した惣菜の汁等のこぼれも無かった。また、片面マイクロフルート段ボールシートを素材とした容器であるので、断熱性に優れ、熱いものを入れても素手で持つことが出来る。更に、事前に印刷した後に段繰りされた晒しクラフト紙が容器の外側になっているので、意匠性と美粧性にも富む。
比較例では罫線とは関係ないところで折れ、四隅貼り容器がうまく作成できず、箱の強度も弱かった。
比較例では罫線とは関係ないところで折れ、四隅貼り容器がうまく作成できず、箱の強度も弱かった。
本発明は、片面マイクロフルート段ボールを素材とする四隅貼り容器に利用できる。
1:底面、2:側面、3:フラップ、4:側面折り重ね片(四隅貼り部)
5:中芯に相当する段繰りされた原紙、6:ライナーに相当する原紙
7:図柄、8a:カットマーク(1本目)、8b:カットマーク(2本目)
5:中芯に相当する段繰りされた原紙、6:ライナーに相当する原紙
7:図柄、8a:カットマーク(1本目)、8b:カットマーク(2本目)
Claims (3)
- 罫線で区画された一枚の片面段ボールシートを折り曲げて得られる四角形の底面と、この底面から四方に立ち上がった台形状側面と、側面に連接するフラップと、側面部間を連結する側面折り重ね片からなる四隅貼りの容器であって、底面を区画する各罫線がシングルフェイサーの糊ラインと45°の角度に入れられたことを特徴とする片面段ボールシートを素材とする容器の製造方法および四隅貼り容器。
- 絵柄およびカットマークが印刷された中芯に相当する段繰りされる原紙とライナーに相当する原紙を、コルゲーターのシングルフェイサーで段高が1.0mm以下、30cm当りの段数が90以上に段成形されると同時に接着された片面マイクロフルート段ボールシートを素材とすることを特徴とする請求項1に記載の容器の製造方法および四隅貼り容器。
- 中芯に相当する段繰りされた原紙が容器の外側になるように構成されたことを特徴とする請求項1と2に記載の片面マイクロフルート段ボールシートを素材とする四隅貼り容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004306479A JP2006117276A (ja) | 2004-10-21 | 2004-10-21 | 片面段ボールシートを素材とする容器の製造方法および容器 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2006117276A true JP2006117276A (ja) | 2006-05-11 |
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JP2004306479A Pending JP2006117276A (ja) | 2004-10-21 | 2004-10-21 | 片面段ボールシートを素材とする容器の製造方法および容器 |
Country Status (1)
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