JP2006112789A - 微量分析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、非常に簡単に被検出検体を濃縮でき、その結果、被検出検体を精度よく検出することのできる微量分析方法を提供する。
【解決手段】 被検出検体を含む検出溶媒溶液の溶媒を揮散し、検出溶媒溶液の体積を減少する工程及び電気化学測定方法又は光学測定方法により被検出検体を測定する工程よりなることを特徴とする微量分析方法及び電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部に被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、該溶媒を揮散し乾燥する工程、乾燥した電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部を液体に浸漬する工程及び電気化学測定用電極部に被検出検体の酸化電位より大きい電圧を印加することにより、被検出検体の定量を電気化学測定方法により行う工程よりなることを特徴とする微量分析方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電気化学的測定方法又は光学的測定方法により被検出検体を測定する微量分析方法に関する。
最近、医療診断、大気や水や土壌中の微量の環境ホルモン、ダイオキシン等の環境汚染物質のモニタリング、食品の安全性検査等において短時間に安価に診断したり分析する技術のニーズは非常に高くなってきている。
このような測定を簡易に行うためには、微量の試料で、高感度に分析検出が行えることが必要である。そのために、キャピラリーガスクロマトグラフィー(CGC)、キャピラリー液体クロマトグラフィー(ILC)、誘導型プラズマ(ICP)等で分離し、質量分析計(MS)で検出するGC−MS、LC−MS、ICP−MS等が微量、高感度で分析できる方法として広く使用されてきている。
しかしながら、これらの装置は高価で大掛かりな装置なので、簡単に持ち運んだり所望の場所に設置するには、非常に高いコストがかかるため、最近は電気化学測定方法又は光学測定方法が広く採用されてきている。
電気化学測定方法は、測定に供する電極と、電圧、電流を印加するシステムさえあれば、被検出検体を検出できるという極めて簡易な測定方法である。安価コストにて作製することが可能である点で、医療診断や環境診断現場にて、幅広く用い得る可能性を有するものである。
例えば、試料中に存在する検出されるべき細菌(生菌を含む)の細胞膜に存在する酵素の作用に対応して反応するメディエーターと反応させ、該反応したメディエーターを電気化学的手法により検出若しくは定量することにより、該細菌を検出若しくは定量することを特徴とする細菌の検出方法(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
特開2000−283945号公報
しかし、電気化学測定方法を用いた微量物質の測定には、被検出検体の種類や使用する電極の構造によっては、必ずしも充分な感度が得られない場合があるという欠点があった。
このような問題を解決するためには、検出の前段階で試料を濃縮しておけば、通常は高い感度を得ることのできない電気化学センサを使用しても高感度で検出することが可能となる。
実際、前出の特許文献1に記載の検出方法においても、定量精度を向上させるために、電気化学的手法により検出若しくは定量する前に膜分離装置又は遠心分離装置で濃縮する工程が提案されている。
しかし、このような濃縮あるいは分離工程を前工程で含むことは、工程が複数になる上、装置も複雑になるため簡単な電気化学分析装置には適用できなかった。
又、光学測定方法は、入射光光源及び出射光の受光部を含むシステムさえあれば、被検出検体を検出できるという極めて簡易な測定方法である。安価コストにて作製することが可能である点で、医療診断や環境診断現場にて、幅広く用い得る可能性を有するものである。
しかし、光学測定方法を用いた微量物質の測定には、被検出検体の種類によっては、必ずしも充分な感度が得られない場合があるという欠点があった。
このような問題を解決するためには、検出の前段階で試料を濃縮しておけば、通常は高い感度を得ることのできない被検体においても高感度で検出することが可能となるので、簡単な濃縮方法が望まれていた。
本発明の目的は、上記欠点に鑑み、非常に簡単に被検出検体を濃縮でき、その結果、被検出検体を精度よく検出することのできる微量分析方法を提供することにある。
請求項1記載の微量分析方法は、被検出検体を含む検出溶媒溶液の溶媒を揮散し、検出溶媒溶液の体積を減少する工程及び電気化学測定方法又は光学測定方法により被検出検体を測定する工程よりなることを特徴とする。
最初の工程は、被検出検体を含む検出溶媒溶液の溶媒を揮散し、検出溶媒溶液の体積を減少する工程であり、溶媒が揮散し検出溶媒溶液の体積が減少して、検出溶媒溶液中の被検出検体の濃度が向上する。溶媒の揮散方法は従来公知の任意の方法が採用されてよく、例えば、加熱する方法、気体を吹付ける方法等が挙げられる。
次の工程は、被検出検体の濃度が向上した検出溶媒溶液を用いて、電気化学測定方法又は光学測定方法により被検出検体を測定する工程であり、被検出検体の濃度が向上しているので精度よく検出することができる。
上記電気化学測定方法及び光学測定方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の任意の電気化学測定方法及び光学測定方法が採用されてよく、後述の電気化学測定方法及び光学測定方法が好適に採用される。
請求項2記載の微量分析方法は、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部に被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、該溶媒を揮散し乾燥する工程、乾燥した電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部を液体に浸漬する工程及び電気化学測定用電極部に被検出検体の酸化電位より大きい電圧を印加することにより、被検出検体の定量を電気化学測定方法により行う工程よりなることを特徴とする。
最初の工程は、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部に被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、該溶媒を揮散し乾燥する工程である。電気化学測定用電極素子は電気化学測定用電極部と非電極部よりなるのが好ましく、電気化学測定用電極部に被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、該溶媒を揮散し乾燥する。
上記電気化学測定用電極部の材質は、特に限定されるものではないが、被検出検体もしくはその溶媒、分散媒、溶存酸素等により腐食や酸化を受けない材質であることが必要である。
又、一般にどんな材質の電極でも、負電位側で電極表面に水素イオンを吸着し、正電位側で酸素皮膜を形成するが、水素イオン又は酸化皮膜が形成された状態は、通常の状態と電気伝導度が異なるため、この状態は電気化学測定に用いる電極として好ましい状態ではない。
従って、水素イオン膜を形成する電位と、酸化皮膜を形成する電位の電位差(=電位窓)が広ければ広いほど良く、このような条件を満たす金属種を、電極材料として用いることが好ましく、例えば、白金、金、水銀、銀、ビスマス等が挙げられる。また金属ではないが、カーボンもその電位窓が広いことから好ましく用いられる。
上記電気化学測定用電極素子の構造は、特に限定されるものではなく、例えば、ガラス等の基板上に上記電極材料を積層した電極が挙げられ、電極面積を微小化、即ち、一般に微小電極と言われる構造にすることにより、被検出検体の電気化学測定用電極部上の物質拡散を高速化することができる。
又、上記電極材料の積層方法は、従来公知の任意の方法が採用されてよく、例えば、蒸着、スパッタリング、CVD、電解めっき、無電解めっき、スクリーン印刷等が挙げられ、精度及び純度のよい電極を得るには蒸着やスパッタリングが好ましく、加工コストを安く簡単に製造するには、めっきやスクリーン印刷が好ましい。
電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部に被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、電気化学測定用電極部表面に被検出検体を含む検出溶媒溶液をスポイド、ピペット等で滴下する方法が挙げられる。
又、溶媒を乾燥する方法も従来公知の任意の方法が採用されてよく、例えば、ヒータで加熱する方法、熱風を吹付ける方法等が挙げられるが、接液部近傍にヒータを設置し、このヒータで加熱して溶媒を乾燥するのが好ましい。
電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部に被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、該溶媒を揮散し乾燥すると、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部の表面に被検出検体を含む皮膜が形成される。
非電極部表面にも被検出検体を含む皮膜が形成されてもよいが、被検出検体を含む皮膜が形成された電気化学測定用電極素子を用いて被検出検体の定量を電気化学測定方法で測定するには、被検出検体を含む皮膜は電極部のみに形成されているのが好ましい。
従って、被検出検体を含む皮膜が主に電気化学測定用電極部に形成されるように、非電極部表面は撥水処理がなされているのが好ましく、撥水処理がなされた部分の被検出検体を含む検出溶媒溶液との接触角は90度以上がより好ましい。
上記撥水処理方法は、従来公知の任意の方法が採用されてよく、例えば、処理面にフッ素樹脂層をコーティングする方法、アルキルケテンダイマーの単分子膜(LB膜、自己組織化膜等)を形成する方法、ポリテトラフルオロエチレン等の撥水性微小樹脂粒子(直径10μm以下、1μm程度が好ましい)の単粒子膜を形成する方法等が挙げられる。
次の工程は、乾燥した電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部を液体に浸漬する工程である。前記液体は電流が流れうる液体であればよく、例えば、水酸化カリウム、硝酸カリウム等の電解質を含む電解質水溶液が好ましく用いられる。また脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、塩素化炭化水素、エーテル類、アセトン、ニトロメタン、ニトロベンゼン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ピロリドン、フッ化水素、メタノール、エタノール等の溶媒に水酸化カリウム、硝酸カリウム等の電解質を含有させて用いてもよい。
最後の工程は、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部に被検出検体の酸化電位より大きい電圧を印加することにより、被検出検体の定量を電気化学測定方法により行う工程である。
上記定量においては、液体に対極及び/又は参照電極を浸漬し、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部に被検出検体の酸化電位より大きい電圧を印加し、電気化学測定するのが好ましい。
上記対極の材質は特に限定されるものではないが、被検出検体もしくはその溶媒、分散媒、溶存酸素等により腐食や酸化を受けない材質であることが必要であり、白金が好適に用いられる。
上記参照電極は、電位が安定していることが必要であり、例えば、水素電極、飽和カロメル電極(=水銀/塩化水銀電極)、銀/ハロゲン化銀電極等が挙げられ、材料の汎用性や加工コストの観点から、銀/塩化銀電極、銀/ヨウ化銀電極等の銀/ハロゲン化銀電極が好ましく、測定感度の優れた銀/ヨウ化銀電極がより好ましい。
参照電極として銀/ハロゲン化銀電極を使用する場合は、銀/ハロゲン化銀電極のハロゲン化銀が液体に溶出しないように、液体がハロゲン化銀のハロゲンと同一のハロゲンイオンを含有しているのが好ましい。即ち、銀/塩化銀電極の場合は塩素イオンを含有しているのが好ましく、銀/ヨウ化銀電極の場合はヨウ素イオンを含有しているのが好ましい。又、その濃度は、特に限定されないが、一般に0.01〜0.5M(mモル/l)が好ましい。
尚、液体にハロゲンイオンを含有させるには、塩素ガス、塩化水素、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化銀、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ素、臭化銀、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化銀等の化合物を溶解すればよい。更に、この中でも、塩化銀、臭化銀及びヨウ化銀は銀化合物であるため、銀/ハロゲン化銀電極中のハロゲン化銀の溶出をより効率よく抑制することができる。
上記電気化学測定方法としては、従来公知の任意の方法が採用されてよく、例えば、ボルタンメトリ法、ストリッピングボルタンメトリ法、アンペロメトリ法、ポテンシオメトリー法、クーロメトリ法が挙げられ、一般に、ボルタンメトリ法、アンペロメトリ法、クーロメトリ法が好ましく、被検出検体が重金属である場合はストリッピングボルタンメトリ法が好ましい。
又、これらの電気化学測定方法に際して印加する電圧や電流の波形としては、例えば、適宜パルス波、微分パルス波、三角波、ステップ波等が挙げられる。
上記ボルタンメトリ法とは、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部と対極の間に電位を印加し、その時に流れる電流と印加電位の関係を調べるものである。ボルタンメトリ法で使用する電極は、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部と対極に参照電極を加えた3電極系であることが望ましい。参照電極は、印加電位の大きさに関わらず、常時一定の電位を示すため、参照電極を基準にすることにより、電気化学測定用電極に印加した電位の絶対値の決定に有用である。
上記ストリッピングボルタンメトリ法とは、被検出検体の還元に適当な電位を電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部に印加ことにより電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部上に被検出検体の還元体を濃縮し、次いで被検出検体の酸化に適当な電位を印加することにより、被検出検体の還元体を電気化学測定用電極より脱離する手法である。このとき、脱離は被検出検体に特有の電位にて生じるため、被検出検体の種類を特定することができ、同時に生じる電流を測定することにより、被検出検体の濃度を特定することができる。
電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部上に被検出検体の還元体を濃縮するという工程を含むため、より感度の高い分析が可能である。この測定法においても、絶対的な電位を知るために、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部、対極及び参照電極から成る3電極系であることが望ましい。
上記アンペロメトリ法とは、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部と対極の間に一定電位を印加しておき、電流の時間変化をモニタリングする測定法である。この測定法においても、絶対的な電位を知るために、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部、対極及び参照電極から成る3電極系であることが望ましい。
上記ポテンシオメトリー法とは、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部と対極の間に適当な電流を流し、そのときの電位変化をモニタリングする測定法である。この測定法においても、絶対的な電位を知るために、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部、対極及び参照電極から成る3電極系であることが望ましい。
上記クーロメトリ法とは、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部と対極の間に電位を印加することにより被検出物質を電気析出させ、そのクーロン量を測定するものである。
請求項9記載の微量分析方法は、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極と該電気化学測定用電極の電位を決定しうる参照電極に被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、電気化学測定用電極上に検出溶媒溶液から被検出検体が析出しうる電位を電気化学測定用電極に印加しながら、溶媒を揮散して検出溶媒溶液の体積を減少する工程及び被検出検体の定量を電気化学測定方法により行う工程よりなることを特徴とする。
以下、請求項9記載の微量分析方法を説明するが、請求項2記載の微量分析方法と異なる点を説明するが、前述の通り、電気化学測定用電極素子は電気化学測定用電極部と非電極部よりなるのが好ましい。
最初の工程は、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部と該電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部の電位を決定しうる参照電極に被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部上に検出溶媒溶液から被検出検体が析出しうる電位を電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部に印加しながら、溶媒を揮散して検出溶媒溶液の体積を減少する工程であり、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部上に被検出検体が析出し捕集されると共に検出溶媒溶液の体積が減少される。
上記電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部と参照電極は別体であってもよいし、電気化学測定用電極素子上に参照電極が形成されてもよい。電気化学測定用電極素子上に参照電極が形成するには、例えば、ガラス板等の基板上に電気化学測定用電極部を構成する白金、ビスマス等の導電材料と参照電極を構成する銀、水銀等の導電材料をそれぞれスパッタリング、蒸着等の積層方法で積層する方法が挙げられる。
又、電気化学測定用電極素子上に参照電極を形成する場合は、被検出検体を含む検出溶媒溶液が減少しても両方の電極に接液した状態が保たれるように、点電極である電気化学測定用電極部の周囲に非電極部を介して円周状電極である参照電極が形成されるか、点電極である参照電極の周囲に非電極部を介して円周状電極である電気化学測定用電極部が形成されるのが好ましい。
更に、電気化学測定用電極部と参照電極に大部分の被検出検体を含む検出溶媒溶液が接液し、非電極部には被検出検体を含む検出溶媒溶液が接液しないように撥水処理されているのが好ましく、撥水処理がなされた部分の被検出検体を含む検出溶媒溶液との接触角は90度以上がより好ましい。撥水処理方法は前述の通りである。
上記参照電極は、電位が安定していることが必要であり、例えば、水素電極、飽和カロメル電極(=水銀/塩化水銀電極)、銀/ハロゲン化銀電極等が挙げられ、材料の汎用性や加工コストの観点から、銀/塩化銀電極、銀/ヨウ化銀電極等の銀/ハロゲン化銀電極が好ましく、測定感度の優れた銀/ヨウ化銀電極がより好ましい。
溶媒は揮散され検出溶媒溶液の体積は減少するが、溶媒は全て揮散され乾燥されてもよいし、溶媒が残存してもよい。
溶媒が残存する場合は、次工程で検出溶媒溶液に対極を接液して被検出検体を定量すればよい。
この際、参照電極として銀/ハロゲン化銀電極を使用する場合は、銀/ハロゲン化銀電極のハロゲン化銀が検出溶媒溶液に溶出しないように、検出溶媒溶液がハロゲン化銀のハロゲンと同一のハロゲンイオンを含有しているのが好ましい。即ち、銀/塩化銀電極の場合は塩素イオンを含有しているのが好ましく、銀/ヨウ化銀電極の場合はヨウ素イオンを含有しているのが好ましい
又、乾燥した場合は、前述の通り、液体に電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部と参照電極と対極を浸漬し、電気化学測定すればよい。尚、この場合、新たな参照電極を準備し、新たな参照電極と電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部と対極で電気化学測定してもよい。
この際、参照電極として銀/ハロゲン化銀電極を使用する場合は、前述の通り、銀/ハロゲン化銀電極のハロゲン化銀が液体に溶出しないように、液体がハロゲン化銀のハロゲンと同一のハロゲンイオンを含有しているのが好ましい。即ち、銀/塩化銀電極の場合は塩素イオンを含有しているのが好ましく、銀/ヨウ化銀電極の場合はヨウ素イオンを含有しているのが好ましい
請求項20記載の微量分析方法は、表面に、非撥水処理部及び撥水処理部が形成されている基板の非撥水処理部に、被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、該溶媒を揮散して検出溶媒溶液の体積を減少する工程及び被検出検体を光学測定方法により行う工程よりなることを特徴とする。
上記基板の素材は、特に限定されるものではなく、例えば、ガラス、蛍光ガラス、石英、セラミックス、シリコン等の無機材料;ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ乳酸系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリジメチルシロキサンなどのシリコン系樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
上記基板の表面は、非撥水処理部及び撥水処理部が形成されているが、撥水処理方法は前述の通りであり、非撥水処理部に供給された被検出検体を含む検出溶媒溶液が盛り上がって存在するように、非撥水処理部を取り囲むようにその周囲に撥水処理部が形成されていることが好ましく、又、撥水処理部の被検出検体を含む検出溶媒溶液との接触角が90度以上であることが好ましい。
次に、非撥水処理部に、被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、該溶媒を揮散して検出溶媒溶液の体積を減少するが、溶媒を揮散させる方法は前述の通りである。
溶媒は揮散され検出溶媒溶液の体積は減少するが、溶媒は全て揮散され乾燥されてもよいし、溶媒が残存してもよい。
溶媒を揮散して検出溶媒溶液の体積を減少した後、被検出検体を光学測定方法により行う。
上記光学測定方法は定量分析であってもよいし、定性分析であってもよく、例えば、吸光光度測定方法、蛍光光度測定方法等が挙げられる。
請求項1記載の微量分析方法の構成は上述の通りであり、被検出検体を含む検出溶媒溶液の溶媒を揮散し、検出溶媒溶液の体積を減少して、被検出検体の濃度を高くして電気化学測定方法又は光学測定方法で測定するので低濃度の被検出検体であっても精度よく検出することができる。
請求項2記載の微量分析方法の構成は上述の通りであり、電気化学測定用電極素子(電気化学測定用電極部)に被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、該溶媒を揮散し乾燥した後、乾燥した電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部を液体に浸漬して電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部に被検出検体の酸化電位より大きい電圧を印加することにより、被検出検体の定量を行うので、非常に簡単に被検出検体を濃縮でき、その結果、被検出検体を精度よく検出することができる。
請求項3記載の微量分析方法は、請求項1記載の電気化学測定方法において、電気化学測定用電極素子が電気化学測定用電極部と非電極部よりなり、非電極部が撥水処理されているのでより多くの検出溶媒溶液が電極部で乾燥され、被検出検体をより精度よく検出することができる。
請求項4記載の微量分析方法は、液体に参照電極を浸漬して被検出検体の定量を電気化学測定方法により行うので、被検出検体をより精度よく検出することができる。
又、参照電極として、銀/ハロゲン化銀電極、特に銀/ヨウ化銀電極を使用することにより、被検出検体を更に精度よく検出することができ、液体中に銀/ハロゲン化銀電極のハロゲンと同一のハロゲンイオンを存在させることにより、被検出検体を更に精度よく検出することができる。又、ハロゲンの中でも、ヨウ素は液体中に溶け出し難いために、電気化学測定用電極部の汚染を抑制することが可能であり、被検出検体を精度よく検出することができる。
請求項9記載の微量分析方法の構成は上述の通りであり、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部と該電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部の電位を決定しうる参照電極に被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部上に検出溶媒溶液から被検出検体が析出しうる電位を電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部に印加しながら、溶媒を揮散して検出溶媒溶液の体積を減少し、被検出検体の定量を行うのであるから、被検出検体は効率よく電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部上に捕集され、被検出検体を精度よく検出することができる。
請求項10記載の微量分析方法は、請求項9記載の電気化学測定方法において、電気化学測定用電極素子が電気化学測定用電極部と非電極部よりなり、非電極部が撥水処理されているのでより多くの検出溶媒溶液が電気化学測定用電極部で乾燥され、より被検出検体を精度よく検出することができる。
請求項11〜14記載の微量分析方法は、参照電極として、銀/ハロゲン化銀電極、特に銀/ヨウ化銀電極を使用することにより、被検出検体を更に精度よく検出することができ、液体中に銀/ハロゲン化銀電極のハロゲンと同一のハロゲンイオンを存在させることにより、被検出検体を更に精度よく検出することができる。
請求項15記載の微量分析方法は、請求項3又は10記載の微量分析方法において、撥水処理された部分の被検出検体を含む検出溶媒溶液との接触角が90度以上であるので、更に多くの検出溶媒溶液が電気化学測定用電極部で乾燥され、更に被検出検体を精度よく検出することができる。
請求項16記載の微量分析方法は、溶媒の揮散が、接液部近傍に設置されたヒータにより行われるので、溶媒をより効率的に揮散すことができ、効率的に被検出検体を濃縮でき、その結果、被検出検体を精度よく検出することができる。
請求項17記載の微量分析方法は、被検出検体の定量が、アンペロメトリ法、ボルタンメトリ法又はクーロメトリ法であるので被検出検体を精度よく検出することができる。
又、本発明の微量分析方法では、重金属を精度よく検出することができ、特に、ストリッピングボルタンメトリ法により精度よく検出することができる。
請求項20記載の微量分析方法の構成は上述の通りであり、基板上で、被検出検体を含む検出溶媒溶液の溶媒が容易に揮散し、検出溶媒溶液の体積が減少して、被検出検体の濃度を高くして光学測定方法で測定するので低濃度の被検出検体であっても精度よく検出することができる。
請求項21記載の微量分析方法は、請求項20記載の微量分析方法において、非撥水処理部を取り囲むようにその周囲に撥水処理部が形成されているので、非撥水処理部に供給された被検出検体を含む検出溶媒溶液が盛り上がって存在するので、検出溶媒溶液を多量に供給でき、より多くの検出溶媒溶液が電気化学測定用電極部で乾燥され、より被検出検体を精度よく検出することができる。
請求項22記載の微量分析方法は、請求項20又は21記載の微量分析方法において、撥水処理された部分の被検出検体を含む検出溶媒溶液との接触角が90度以上であるので、更に多くの検出溶媒溶液が電気化学測定用電極部で乾燥され、更に被検出検体を精度よく検出することができる。
請求項23記載の微量分析方法は、入射光光源と出射光受光部さえあれば測定が可能な吸光光度測定および蛍光光度測定法を用いているので、システムが簡便であるにも関わらず、被検出検体を精度よく検出することができる。
次に、本発明の実施例を図面を参照しながら説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
図1は電気化学測定用電極素子の一例を示す平面図であり、図2は電気化学測定用電極素子1に被検出検体を含む検出溶媒溶液2を接液した状態で、溶媒を揮散し乾燥する状態を示す説明断面図である。尚、図2における電気化学測定用電極素子1は図1におけるA−A断面である。
図中11はガラス基板であり、ガラス基板11の略中央部にビスマスをスパッタリングすることにより積層された電気化学測定用電極部12が形成されている。13はガラス基板11の端部にクロムと金をスパッタリングすることにより積層された電極パッドであり、電気化学測定用電極部12と電極パッド13を接続するようにクロムと金をスパッタリングすることにより積層されたリード線14により接続されている。
15は電気化学測定用電極部12と電極パッド13を除いて、ガラス基板11に積層された撥水層である。撥水層15はポリテトラフルオロエチレン粒子(平均粒子径1μm)の単粒子膜であり、接触角は130度であった。
ホットプレート3上に電気化学測定用電極素子1を載置し、電気化学測定用電極部12及び撥水層15上に100ppbの鉛およびカドミウムを含む水溶液を5μl滴下し、ホットプレート3で100℃に加熱し、該水溶液を揮散して乾燥した。
乾燥された電気化学測定用電極素子1を0.1Mの硝酸カリウムを含む0.1M酢酸―酢酸ナトリウム緩衝液(電解液)に浸漬すると共に対極及び参照電極を浸漬し、各電極をポテンショスタットに接続して、直ちに―1.0〜―0.2V(vs. Ag/AgCl)の範囲をスクエアウェーブボルタンメトリ法により電位掃引し、電気化学測定用電極部12上の重金属皮膜をイオンとして溶出させ、溶出時に得られたピーク電流値を記録した。
尚、スクエアウェーブボルタンメトリとは、矩形波を連続的に印加して電位を掃引する方法であり、矩形波の上昇時に流れる電流と下降時に流れる電流の差分をとることで大きな電流応答が獲得することが出来る。用いた矩形波の周波数は100Hzであり、電位振幅は25mV、電位変化量は2.5mVにて測定を行った。得られた電流値は、鉛に対応する電流値が250μA、カドミウムに対応する電流値が140μAであった。
(比較例1)
0.1Mの硝酸カリウムを含む0.1M酢酸―酢酸ナトリウム緩衝液に100ppbの鉛およびカドミウムを添加し、ここに実施例1で使用した電極を直接浸漬し、また対極および参照電極を共に浸漬した状態にて、―1.0Vの電位を60sec 印加し、その後実施例1で行ったと同様にしてスクエアウェーブボルタンメトリ法により電位掃引し、電気化学測定用電極部12上の重金属皮膜をイオンとして溶出させ、溶出時に得られたピーク電流値を記録した。
得られた電流値は、鉛に対応する電流値が20μA、カドミウムに対応する電流値が15μAであった。
(実施例2)
図3は電気化学測定用電極素子4の異なる例を示す平面図であり、図4は電気化学測定用電極素子4に被検出検体を含む検出溶媒溶液2を接液した状態で、溶媒を揮散し乾燥する状態を示す説明断面図である。尚、図4における電気化学測定用電極素子4は図3におけるB−B断面である。
図中11はガラス基板であり、ガラス基板11の略中央部にビスマスをスパッタリングすることにより積層された点状の電気化学測定用電極部12が形成されている。電気化学測定用電極部12の周囲には撥水層15を介して円状の参照電極16が形成されている。参照電極16は銀をスパッタリングすることによりガラス基板11に積層されている銀/塩化銀電極である。
13、13はガラス基板11の端部にクロムと金をスパッタリングすることにより積層された電極パッドであり、電気化学測定用電極部12及び参照電極16と電極パッド13を接続するようにクロムと金をスパッタリングすることにより積層されたリード線14により接続されている。
又、撥水層15は参照電極16の外周部に電極パッド13部を除いて、ガラス基板11に積層されている。撥水層15はポリテトラフルオロエチレン粒子(平均粒子径1μm)の単粒子膜であり、接触角は130度であった。
ホットプレート3上に電気化学測定用電極素子4を載置し、電極部12、参照電極16及び撥水層15上に重金属(鉛、カドミウム)と10mM塩化カリウムを含む0.1M酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液を5μl滴下し、ポテンシオスタットで電極部12に−1.0V(vs.Ag/AgCl)の電位をかけながら、ホットプレート3で60秒間100℃で加熱し、液滴の体積を略10分の1に減少した。
0.1Mの硝酸カリウムを含む0.1M酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液を満たしたビーカーに、銀/塩化銀参照電極と白金板対極を浸漬した。参照電極と白金板対極をポテンショスタット及びパソコンに接続すると共に、乾燥された電気化学測定用電極部12と接続して、−1.0V(vs.Ag/AgCl)を電気化学測定用電極部12に印加しながら浸漬し、直ちに−1.0〜−0.2V(vs.Ag/AgCl)の範囲をスクエアウェーブボルタンメトリ法を用いて電位掃引し、電極部12に捕集された重金属をイオンとして溶出させ、溶出時に得られたピーク電流値を記録した。用いた矩形波の周波数は100Hzであり、電位振幅は26mV、電位変化量は2.5mVにて測定を行った。
重金属(鉛、カドミウム)を50〜200ppbの間で50ppb間隔で変化し測定した。得られたアノーディックストリッピングボルタモグラム及びそれぞれのピ−ク電流値を重金属濃度に対しプロットした検量線を図5及び図6に示した。
(実施例3)
電気化学測定用電極素子4において、参照電極12として銀/ヨウ化銀電極を使用した以外は実施例2で使用した電気化学測定用電極素子4を使用した。
ホットプレート3上に電気化学測定用電極素子4を載置し、電気化学測定用電極部12、参照電極16及び撥水層15上に重金属(鉛、カドミウム)と10mM硝酸及び0.1mMのヨウ化銀を含む溶液を5μl滴下し、ポテンシオスタットで電気化学測定用電極部12に−0.8V(vs.Ag/AgI)の電位をかけながら、ホットプレート3で60秒間100℃で加熱し、液滴の体積を略10分の1に減少した。
10mM硝酸及び0.1mMのヨウ化銀を含む溶液を満たしたビーカーに、銀/塩化銀参照電極と白金板対極を浸漬した。参照電極と白金板対極をポテンショスタット及びパソコンに接続すると共に、乾燥された電気化学測定用電極部12と接続して、−0.8V(vs.Ag/AgCl)を電極部12に印加しながら浸漬し、直ちに−0.8〜−0.2V(vs.Ag/AgCl)の範囲をスクエアウェーブボルタンメトリ法を用いて電位掃引し、電気化学測定用電極部12に捕集された重金属をイオンとして溶出させ、溶出時に得られたピーク電流値を記録した。用いた矩形波の周波数は100Hzであり、電位振幅は26mV、電位変化量は2.5mVにて測定を行った。
重金属(鉛、カドミウム)を50〜200ppbの間で50ppb間隔で変化し測定した。得られたアノーディックストリッピングボルタモグラム及びそれぞれのピ−ク電流値を重金属濃度に対しプロットした検量線を図7及び図8に示した。
(実施例4)
図9は光学測定用素子5の一例を示す断面図である。図中17はガラス基板であり、ガラス基板17の略中央部にテーパー状の貫通孔18が形成され、貫通孔18の底部に可視光透過ガラス20が設置されている。又、ガラス基板17の貫通孔18の周囲の表面にはには撥水層19が形成されている。撥水層19はポリテトラフルオロエチレン粒子(平均粒子径1μm)の単粒子膜であり、接触角は130度であった。
ホットプレート上に光学測定用素子5を載置し、重金属(鉛)100ppbと10mMジチゾンを含むオクタノール溶液を5μl滴下し、ホットプレート上で60秒間100℃で加熱し、滴下した液滴の体積を減少した。
液滴の体積が略10分の1に減少した後、可視光透過ガラス20に対して垂直に、ガラス基板17の上方から、ハロゲン−タングステンランプ光源(オーシャンオプティクス社製、商品名「LS−1」)から光線を照射し、ガラス基板17の下方に出射した光線について、吸光光度計(オーシャンオプティクス社製、商品名「USB2000」)で受光して波長515nmで吸光度を測定したところ0.8Absであった。これは、あらかじめ作成した検量線によれば、鉛濃度12ppmに相当する。
(比較例2)
石英セルに重金属(鉛)100ppbと10mMジチゾンを含むオクタノール溶液を満たし、セルの一方の側面よりハロゲン−タングステンランプ光源(オーシャンオプティクス社製、商品名「LS−1」)から光線を照射し、セルの反対側面に出射した光線について、吸光光度計(オーシャンオプティクス社製、商品名「USB2000」)で受光して波長515nmで吸光度を測定したところ、十分な受光感度は得られなかった。
電気化学測定用電極素子の一例を示す平面図である。 電気化学測定用電極素子に被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、溶媒を揮散し乾燥する状態を示す説明断面図である。 電気化学測定用電極素子の異なる例を示す平面図である。 電気化学測定用電極素子に被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、溶媒を揮散し乾燥する状態を示す説明断面図である。 実施例2で得られたアノーディックストリッピングボルタモグラムである。 実施例2で得られたそれぞれのピ−ク電流値を重金属濃度に対しプロットした検量線である。 実施例3で得られたアノーディックストリッピングボルタモグラムである。 実施例3で得られたそれぞれのピ−ク電流値を重金属濃度に対しプロットした検量線である。 光学測定用素子の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 電気化学測定用電極素子
2 検体溶媒溶液
3 ホットプレート
4 電気化学測定用電極素子
5 光学測定用素子
11 ガラス基板
12 電気化学測定用電極部
13 電極パッド
14 リード線
15 撥水層
16 参照電極
17 ガラス基板
18 貫通孔
19 撥水層
20 可視光線透過ガラス

Claims (23)

  1. 被検出検体を含む検出溶媒溶液の溶媒を揮散し、検出溶媒溶液の体積を減少する工程及び電気化学測定方法又は光学測定方法により被検出検体を測定する工程よりなることを特徴とする微量分析方法。
  2. 電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部に被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、該溶媒を揮散し乾燥する工程、乾燥した電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部を液体に浸漬する工程及び電気化学測定用電極部に被検出検体の酸化電位より大きい電圧を印加することにより、被検出検体の定量を電気化学測定方法により行う工程よりなることを特徴とする微量分析方法。
  3. 電気化学測定用電極素子が電気化学測定用電極部と非電極部よりなり、非電極部が撥水処理されていることを特徴とする請求項2記載の微量分析方法。
  4. 液体に参照電極を浸漬して被検出検体の定量を電気化学測定方法により行うことを特徴とする請求項2又は3記載の微量分析方法。
  5. 参照電極が、銀/ハロゲン化銀電極であることを特徴とする請求項4項記載の微量分析方法。
  6. 液体が、ハロゲンイオンを含有することを特徴とする請求項5項記載の微量分析方法。
  7. 銀/ハロゲン化銀電極が、銀/ヨウ化銀電極であることを特徴とする請求項5項記載の微量分析方法。
  8. 液体が、ヨウ素イオンを含有することを特徴とする請求項7項記載の微量分析方法。
  9. 電気化学測定用電極素子の電気化学測定用電極部と該電気化学測定用電極部の電位を決定しうる参照電極に被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、電気化学測定用電極部上の検出溶媒溶液から被検出検体が析出しうる電位を電気化学測定用電極部に印加しながら、溶媒を揮散して検出溶媒溶液の体積を減少する工程及び被検出検体の定量を電気化学測定方法により行う工程よりなることを特徴とする微量分析方法。
  10. 電気化学測定用電極素子は、電気化学測定用電極部と参照電極が非電極部を介して形成されており、非電極部が撥水処理されていることを特徴とする請求項9記載の微量分析方法。
  11. 参照電極が、銀/ハロゲン化銀電極であることを特徴とする請求項9又は10のいずれか1項記載の微量分析方法。
  12. 検出溶媒溶液が、ハロゲンイオンを含有することを特徴とする請求項11項記載の微量分析方法。
  13. 銀/ハロゲン化銀電極が、銀/ヨウ化銀電極であることを特徴とする請求項11項記載の微量分析方法。
  14. 検出溶媒溶液が、ヨウ素イオンを含有することを特徴とする請求項13項記載の微量分析方法。
  15. 撥水処理された部分の被検出検体を含む検出溶媒溶液との接触角が90度以上であることを特徴とする請求項3又は10記載の微量分析方法。
  16. 溶媒の揮散が、接液部近傍に設置されたヒータにより行われることを特徴とする請求項2〜15のいずれか1項記載の微量分析方法。
  17. 被検出検体の定量が、アンペロメトリ法、ボルタンメトリ法又はクーロメトリ法であることを特徴とする請求項2〜16のいずれか1項記載の微量分析方法。
  18. 被検出検体が重金属であることを特徴とする請求項2〜17のいずれか1項記載の微量分析方法。
  19. 重金属の定量が、ストリッピングボルタンメトリ法であることを特徴とする請求項18項記載の微量分析方法。
  20. 表面に、非撥水処理部及び撥水処理部が形成されている基板の非撥水処理部に、被検出検体を含む検出溶媒溶液を接液した状態で、該溶媒を揮散して検出溶媒溶液の体積を減少する工程及び被検出検体を光学測定方法により行う工程よりなることを特徴とする微量分析方法。
  21. 非撥水処理部を取り囲むようにその周囲に撥水処理部が形成されていることを特徴とする請求項20項記載の微量分析方法。
  22. 撥水処理部の被検出検体を含む検出溶媒溶液との接触角が90度以上であることを特徴とする請求項20又は21記載の微量分析方法。
  23. 光学測定方法が、吸光光度測定方法又は蛍光光度測定方法であることを特徴とする請求項20〜22のいずれか1項記載の微量分析方法。
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