JP2006112599A - スラストころ軸受用レースとスラストころ軸受 - Google Patents

スラストころ軸受用レースとスラストころ軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】 スラストころ軸受1bの大型化を防止しつつ、レース4aを、回転支持部を構成する一方の部材12に組み付け易くする。
【解決手段】 上記一方の部材12に設けた円孔14に内嵌する外輪側フランジ7aの先端部に、外輪レース部6から離れる方向に傾斜したテーパ部18を形成する。これにより、上記外輪側フランジ7aを上記円孔14に内嵌する際に、このテーパ部18が案内となり、上記レース4aの上記一方の部材12に対する組み付け性を良好にできる。この為、レース5の外周縁部にフランジ部を設けて上記レース4の径方向の位置決めを図る必要がなく、上記スラストころ軸受の大型化を防止できる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、自動車のトランスミッション、カーエアコン用コンプレッサ等の電装部品或いは、一般産業用の各種機械等の回転支持部分に装着し、この回転支持部分に加わるスラスト荷重を支承する為のスラストころ軸受(ニードル軸受を含む)及び、このスラストころ軸受に使用するスラストころ軸受用レースの改良に関する。
自動車のトランスミッション等の各種機械の回転支持部分には、例えば、特許文献1〜3に記載されている様な、ニードル軸受等のころ軸受を装着する。特に、トランスミッション等の回転部分でスラスト荷重が加わる部分には、このうちの特許文献2〜3に記載されている様に、スラストころ軸受を装着する。スラストころ軸受1は、例えば図7に示す様に、放射方向に配列された複数のころ2と、全体を円輪状に造られてこれら各ころ2を転動自在に保持する保持器3と、これら各ころ2を上下両側から挟持する1対のレース4、5とから成る。これら各レース4、5はそれぞれ、十分な硬度を有する金属板により円環状に造られている。このうち、一般的に外輪と呼ばれるレース4は、図8に示す様に、片側面(図7、8の下面)が上記各ころ2と当接する円輪状の外輪レース部6と、この外輪レース部6の内周縁から上記片側面とは反対側に、全周に亙って折り曲げる事により形成された円筒状の外輪側フランジ7とから成る。尚、図9に示す様に、外輪レース部6の外周縁部に円筒状の外輪側フランジ7aを形成する場合もある。これに対して、一般的に内輪と呼ばれるレース5は、他側面(図7の上面)が上記各ころ2と当接する円輪状の内輪レース部8と、この内輪レース部8の内周縁からこの他側面側に、全周に亙って折り曲げる事により形成された円筒状の内輪側フランジ9とから成る。
又、上記保持器3は、それぞれが断面コ字形で全体を円輪状に造られた金属板を最中状に組み合わせて成り、上記ころ2と同数のポケット10を放射方向に配列している。又、上記保持器3は、内周面を上記レース5の内輪側フランジ9の外周面に近接対向させる事により、径方向の位置決めを図っている。又、上記レース5の内輪側フランジ9の先端部には、上記内輪レース部8側に突出した突出部11を、円周方向に関して複数個所形成している。そして、この突出部11と上記保持器3の内周縁部とを係合させる事により、この保持器3と上記レース5との分離を防止している。
上述の様に構成されるスラストころ軸受1は、上記図7に示す様に、回転支持部分を構成する一方の部材12と、この一方の部材12に対して相対回転する他方の部材13との間に装着し、これら両部材12、13同士の間に生じるスラスト荷重を支承すると共に、これら両部材12、13同士の相対回転を自在としている。この様に、スラストころ軸受1を一方の部材12と他方の部材13との間に装着する際には、図7に示す様に、上下方向に各部材を積み上げる事により組み立てる。先ず、上記複数のころ2を保持した保持器3を組み込んだ上記レース5を上記他方の部材13に組み付ける。尚、このレース5をこの他方の部材13に組み付けてから、上記各ころ2を保持した保持器3を、このレース5に組み込んでも良い。何れにしろ、このレース5をこの他方の部材13に組み付ける際には、このレース5の内輪レース部8の片側面(図7の下面)をこの他方の部材13の端面に当接させると共に、このレース5の内輪側フランジ9を、この他方の部材13に設けた保持部15に外嵌する。
次に、上記レース5に組み込まれた各ころ2の上に上記レース4を載置する。そして、上記一方の部材12をこのレース4の上方に配置し、降下させる。この際、このレース4の内周縁部に形成した外輪側フランジ7が、この一方の部材12に設けた円孔14の端縁部に形成された面取り16に案内されつつ、この円孔14に内嵌される(前記図9に示した様に、外輪レース部6の外周縁部に外輪側フランジ7aを形成する構造の場合、回転支持部分を構成する部材の一部にこの外輪側フランジ7aが外嵌される)。そして、上記レース4の外輪レース部6の他側面(図7の上面)を上記一方の部材12の端面に当接させる。この結果、上記スラストころ軸受1がこの一方の部材12と上記他方の部材13との間に装着される。尚、この様に、一方の部材12と他方の部材13との間に上記スラストころ軸受1を装着する際には、上下方向に各構成部材を積み上げる事により行なうが、実際の使用状態では、後述する図11に示す様に、水平方向に作用するスラスト荷重を支承する様に配置される場合もある。
しかし、上述した構造の場合、一方の部材12を上記レース4に組み付けづらいという問題がある。即ち、上記スラストころ軸受1の場合、上記レース4は、上述した様に各ころ2の上に載置されているだけで、径方向に移動できる為、上記一方の部材12に対する位置関係がずれ易い。この為、この一方の部材12にレース4を組み付ける際に、この一方の部材12の円孔14の中心と、このレース4の外輪側フランジ7の中心とが一致しない場合がある。そして、これら中心同士のずれが、上記面取り16の径方向の寸法よりも大きい場合には、上記円孔14に上記外輪側フランジ7を内嵌する事ができない。この場合には、上記レース4の上記一方の部材12に対する位置関係を調整し直して、再度組み付け作業を行なう必要がある。この様に、上記図7に示した構造の場合、一方の部材12へのレース4の組み付け性が良くない。
上述の様な問題を解決する為には、上記レース4の径方向の動きを規制する必要があるが、解決策の1つとして、図10に示す様に、レース5aの内輪レース部8aの外周縁部に第二の内輪側フランジ17を設け、レース4の径方向の位置決めを行なう構造がある。即ち、上記内輪レース部8aの外周縁部をこのレース4側に折り曲げる事により、上記第二の内輪側フランジ17を形成する。この第二の内輪側フランジ17は、軸方向(図10の上下方向)寸法を大きくする事により、先端部内周面が上記レース4の外周縁部と近接対向する様にしている。これにより、上記レース4の径方向の位置決めを図る事ができ、このレース4の外輪側フランジ7の中心と一方の部材12の中心とがずれにくくなる。この結果、この一方の部材12にこのレース4を組み付け易くなる。但し、この様な構造の場合、上記第二の内輪側フランジ17を設けた分、上記レース5の径方向の寸法が大きくなり、スラストころ軸受1aが大型化する。この結果、重量の増大や製造コストの増大と言う問題が生じる。
又、上記図10に示した構造の場合、回転支持部分に組み込んで使用する際に、スラストころ軸受1aへの通油性が悪化する可能性がある。この点に就いて、図11により説明する。回転支持部分に供給される潤滑油は、図11に矢印で示す様に流れるが、上記スラストころ軸受1a内に流れる潤滑油の一部は、第二の内輪側フランジ17に堰き止められる為、このスラストころ軸受1a部分での、潤滑油の流れに対する抵抗が大きくなる。一方、回転支持部分に供給される潤滑油の一部は、上記スラストころ軸受1aが存在しない方向(図11の左方)にも流れる。この結果、このスラストころ軸受1aに供給される潤滑油が減少する。この様な原因での通油性の悪化を防止する手段として、第二の内輪側フランジ17に通孔や切り欠きを設ける構造が考えられる。しかし、相手部材の形状を考慮してこれら通孔や切り欠きを形成しなければ、十分な効果が得られない場合がある。
又、上記レース4の径方向の動きを規制する構造として、スラストころ軸受を構成する各部材を、総て非分離に組み合わせる構造が考えられる。即ち、外輪側のレースと内輪側のレースとを、ころを挟持した状態で非分離に組み合わせる構造とする。この様に構成すれば、部材を組み付ける際にレースがずれる事はない。但し、この様な構造とした場合、非分離とする為に構造が複雑となる可能性があり、これに伴い、スラストころ軸受の大型化や重量及び製造コストの増大を招く可能性がある。又、この様にスラストころ軸受の構成各部材を非分離とした場合には、回転支持部分の構造によっては装着できない場合がある。
一方、上述した各構造とは異なるが、スラストころ軸受を構成する外輪、内輪に相当する両レース共に、フランジ部がレース部のころを配列した側に折り曲げられ、反対側には折り曲げられていない構造を有するものがある。この様な構造の場合、相手部材に対して、外輪に相当するレースと内輪に相当するレースとの何れのレース側からでも組み付けられる場合があり、組み付け方向を間違え易いという問題がある。
特開平10−274242号公報 特開平8−109925号公報 特開2001−41252号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、スラストころ軸受の構造によって生じる、相手部材との組み付け性の悪化、相手部材に対する誤組み付け等の問題を解消できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のスラストころ軸受用レースとスラストころ軸受のうち、請求項1に記載したスラストころ軸受用レースは、レース部と、フランジ部とを備える。
このうちのレース部は、ころの転動面を当接させる為の円輪状のものである。
又、上記フランジ部は、このレース部の周縁部に形成された円筒状のものである。
そして、全体を円環状に形成している。
特に、請求項1に記載したスラストころ軸受用レースに於いては、上記フランジ部の先端部が全周に亙って、先端に向かう程上記レース部から離れる方向に傾斜したテーパ状に形成されている。
又、請求項3に記載したスラストころ軸受は、複数のころと、少なくとも1枚のレースとを備える。
このうちの各ころは、放射方向に配列されている。
又、上記レースは、これら各ころの転動面を当接させる為の円輪状のレース部の周縁部に円筒状のフランジ部を形成して成る。
そして、回転支持部分に組み込まれて使用される。
特に、請求項3に記載したスラストころ軸受に於いては、上記レースが、上述の請求項1に記載したスラストころ軸受用レースである。
上述の様に構成する本発明のスラストころ軸受用レースとスラストころ軸受の場合、適用するスラストころ軸受の構造によって、次の様な効果が得られる。
(1)レースのフランジ部が複数のころを配列する側と反対側に折り曲げられている場合。
この場合には、このフランジ部を先端部から回転支持部分を構成する部材の一部に嵌合する事により、上記レースをこの部材に組み付ける際に、このフランジ部の先端部に形成したテーパ状の部分が、この部材の嵌合部への案内となる。この為、前述の図10に示した構造の様に、レースの径方向の位置決めを図る為の構造(図10の第二の内輪側フランジ17)を設けたり、スラストころ軸受の構成各部材を非分離とする構造としなくても、このレースのこの部材への組み付け性を良好にできる。
又、回転支持部分に上記スラストころ軸受を組み込んだ状態で、このスラストころ軸受内に潤滑油を供給する通油孔が、上記テーパ状の部分よりもこのスラストころ軸受側に存在する場合には、潤滑油がこのテーパ状の部分により捕集される。そして、この潤滑油が、上記スラストころ軸受内に効率良く送り込まれる。
(2)レースのフランジ部が複数のころを配列する側に折り曲げられている場合。
この場合には、このフランジ部を折り曲げた方向と逆の方向から、このフランジ部を回転支持部分を構成する部材の一部に嵌合する事により、上記レースをこの部材に組み付ける。この様な構造の場合に、組み付け方向を間違えると、上記フランジ部の先端部に形成したテーパ状の部分が相手部材と干渉して組み付けられなくなる。この為、組み付け方向を正しく規制できる。
本発明を実施する為に好ましくは、上記(1)の構造の場合に、レースのフランジ部が、径方向に関して一方の周縁部にのみ形成されており他方の周縁部には形成されておらず、スラストころ軸受の、複数のころが存在する空間の径方向他方が径方向に開放されている構造とする。
この様に構成すれば、スラストころ軸受内径側、外径側両端部のうち、上記他方の周縁部側の端部で潤滑油が堰き止められる事がなくなり、通油性を良好にできる。又、このスラストころ軸受の径方向の寸法を小さくできる為、このスラストころ軸受の軽量化及び製造コストの低減を図れる。
又、上記(1)の構造で、スラストころ軸受が存在する側と反対側にも潤滑油を流したい場合には、請求項2に記載した様に、フランジ部の先端部に形成したテーパ状の部分の円周方向複数個所に、切り欠き或いはこのフランジ部の径方向に関して貫通した透孔を設けても良い。
この様に構成すれば、通油孔から流れる潤滑油の一部が、上記切り欠き或いは透孔により上記スラストころ軸受と反対側にも流れる。
図1〜4は、本発明の実施例1を示している。尚、本実施例の特徴は、スラストころ軸受1bを構成し外輪に相当するレース4aを、回転支持部分を構成する一方の部材12に組み付け易くすると共に、このスラストころ軸受1b内への通油性を良好にする為の構造にある。即ち、このレース4aを構成する外輪レース部6の内周縁部に形成された、特許請求の範囲に記載したフランジ部に相当する、外輪側フランジ7aの形状を工夫した点にある。その他の構造及び作用は、前述の図7に示した従来構造と同様であるから、同等部分には同一符号を付して重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本実施例の特徴部分を中心に説明する。
本実施例の場合、上記外輪側フランジ7aを、複数のころ2の転動面を当接させる為の上記レース部6の内周縁から、これら各ころ2を配列した側と反対側(図1、2の上側、図4の左側)に折り曲げる事により形成している。そして、上記外輪側フランジ7aの先端部を、全周に亙って、先端に向かう程上記レース部6から離れる方向である径方向内方に傾斜させた、テーパ部18としている。このテーパ部18の傾斜角度は、上記外輪側フランジ7aの中間部に対して90゜未満に設定する。又、上記テーパ部18のこの外輪側フランジ7aの中間部外周面からの張り出し量δは、スラストころ軸受1bの設置部分の周囲の構造を考慮して、このテーパ部18と周囲に存在する部材とが干渉しない様に設定する。
一方、上記スラストころ軸受1bを構成し内輪に相当するレース5には、前述の図7に示した構造と同様に、内輪レース部8の内周縁から複数のころ2を配列した側に折り曲げる事により、内輪側フランジ9を形成している。上記内輪レース部8の外周縁部には、前述の図11に示した様な、第二の内輪側フランジ17は設けてはいない。この様な構造を有するレース5及び上記レース4aは、プレス加工により形成する。但し、このうちのレース4aの場合、例えばテーパ部18の張り出し量δを厳密に規制する場合等、プレス加工のみによる加工が困難な場合には、機械加工を施す事によって所望の形状に仕上げても良い。
上述の様に構成される本実施例のスラストころ軸受1bを回転支持部分に装着する場合には、前述の図7に示した場合と同様に、複数のころ2を保持した保持器3を組み込んだ上記レース5を、この回転支持部分を構成する他方の部材13に組み付けた状態で、これら各ころ2の上側に上記レース4aを配置する。そして、上記回転支持部分を構成する一方の部材12に、このレース4aを組み付ける。本実施例の場合、このレース4aを構成する上記外輪側フランジ7aの先端部をテーパ部18としている為、上記一方の部材12を構成する円孔14に、この外輪側フランジ7aを嵌合する際に、このテーパ部18が案内となる。従って、この外輪側フランジ7aの中心と上記円孔14の中心とが多少ずれていても、このテーパ部18の案内により、これら外輪側フランジ7aと円孔14との中心同士が一致し、この外輪側フランジ7aをこの円孔14内に内嵌できる。言い換えれば、本実施例の場合、上記図7の構造と比べて、上記テーパ部18の径方向寸法分、これら外輪側フランジ7aと円孔14との中心同士のずれを矯正できる範囲が大きい。従って、前述の図10に示した様に、第二の内輪側フランジ17を設けてレース4の径方向の位置決めを図ったり、スラストころ軸受を構成する各部材を非分離とする構造としなくても、組み付け性を良好にできる。又、本実施例の場合、上記外輪側フランジ7aのテーパ部18以外の部分を、径が変化しない円筒部としている為、上記円孔14との嵌合面積を広くでき、上記外輪側フランジ7aとこの円孔14との嵌合強度を十分に確保できる。
又、本実施例の場合、上述した様に、レース5に第二の内輪側フランジ17を設ける必要がない為、上記スラストころ軸受1bの径方向寸法を小さくできる。この為、このスラストころ軸受1bの軽量化と製造コストの低減とを図れる。又、本実施例のスラストころ軸受1bを、図4に示す様な回転支持部分に組み込んだ場合、このスラストころ軸受1b内に供給される潤滑油の通油性を良好にできる。即ち、本実施例の場合、このスラストころ軸受1bの上記各ころ2が存在する空間25の径方向外方が開放されている。この為、潤滑油が図4の矢印方向に流れる場合、このスラストころ軸受1b内に流れ込んだ潤滑油が、大きな抵抗を受けずに、上記空間25内を、径方向内側から外側に通過する。この結果、上記スラストころ軸受1bの通油性を良好にできる。
更に、本実施例の場合、上記外輪側フランジ7aの先端部に設けたテーパ部18により囲まれた空間内を、油溜として機能させられる。即ち、他方の部材13に設けた通油孔19から供給された潤滑油は、上記テーパ部18に捕集され、上記スラストころ軸受1bが存在する側と反対側(図4の左側)に流失しにくくなる。この結果、上記テーパ部18と上記他方の部材13に設けた保持部15の外周面との間に囲まれた空間内に潤滑油が貯溜され、図4に斜格子で示す様に、上記油溜ができる。そして、前記各ころ2の公転運動に伴うポンプ作用により、この油溜から上記スラストころ軸受1b内に効果的に十分量の潤滑油を取り込める為、厳しい運転条件の下でも、このスラストころ軸受1bに、著しい摩耗や焼き付き等の故障が発生する事を有効に防止できる。尚、上記通油孔19から供給される潤滑油の一部を、上記スラストころ軸受1bが存在する側と反対側にも流したい場合も考えられる。例えば、この反対側の下流部分に設けた別の軸受に潤滑油を供給したり、或は、上記スラストころ軸受1bに供給する潤滑油の量を制限(過剰になる事を防止)したい場合等が考えられる。この様な場合には、請求項2に記載した様に、上記テーパ部18の円周方向複数個所に、切り欠きや上記外輪側フランジ7aの径方向に貫通する透孔を設けても良い。
尚、上述した実施例1の場合、レース4aを構成する外輪レース部6の内周縁部に、フランジ部である外輪側フランジ7aを形成した構造に就いて説明した。但し、実施例1の様に、レース4aを一方の部材12に組み付ける構造は、次述する実施例2の構造にも適用可能である、図5に示す様な、一方のレース20のフランジ部22をレース部21の外周縁部に形成した構造でも実施可能である。即ち、回転支持部分を構成する部材12(図4参照)の一部にこのフランジ部22を外嵌する事により、上記一方のレース20をこの部材12に組み付ける構造が考えられる。この様な構造の場合、上記フランジ部22の先端部を径方向外方に傾斜したテーパ部18aとすれば、このテーパ部18aがこのフランジ部22を上記部材12の一部に外嵌する際の案内となる。又、上記実施例1では、本発明を外輪に相当するレース4aに適用した場合に就いて説明したが、内輪に相当するレースに適用しても良い。この場合も、レースの周縁から内輪側フランジを、複数のころを配列する方向と反対方向に折り曲げる事により形成する。そして、この内輪側フランジの先端部をテーパ部とする。要は、スラストころ軸受を組み込む回転支持部分の構造に合わせて、内輪或いは外輪に相当するレースのうちの一方或いは双方のレースに本発明が適用可能である。
図5〜6は、本発明の実施例2を示している。本実施例の場合、複数のころ2を挟持した1対のレースのうちの何れか一方のレース20に本発明を適用した場合を示している。尚、この一方のレース20が内輪或いは外輪に相当するレースのうちの何れに該当するかは、回転支持部分の構造によって異なる。この一方のレース20は、図5に示す様に、複数のころ2の転動面を当接させる為のレース部21と、このレース部21の外周縁からこれら各ころ2を配列した方向に折り曲げる事により形成されたフランジ部22とから成る。このフランジ部22の先端部には、全周に亙って、先端に向かう程上記レース部21から離れる方向である径方向外方に傾斜したテーパ部18aを設けている。
上述の様な構造を有する上記一方のレース20は、図6に示す様に、上記複数のころ2を保持した保持器3と、他方のレース23と組み合わせる事により、スラストころ軸受1cを構成する。このうちの複数のころ2と保持器3とは、実施例1の構造を示す図1、4及び前述の図7、10に示した従来構造と同様の構造を有する。又、上記他方のレース23は、上記各ころ2の転動面を当接させる為のレース部21aと、このレース部21aの内周縁から上記各ころ2を配列した側に折り曲げる事により形成したフランジ部22aとから成る。そして、上記一方のレース20と上記他方のレース23との間に、上記保持器3に保持された各ころ2を挟持する事により、上記スラストころ軸受1cを構成する。
上述の様な構成を有する本実施例のスラストころ軸受1cは、図6(A)に示す様に、回転支持部分を構成する部材24の円孔14a内に装着される。即ち、上記スラストころ軸受1cを構成する一方のレース20側から、この一方のレース20を構成する上記フランジ部22を、上記円孔14a内に内嵌させる。この際、正規な組み付け方向の場合には、このフランジ部22の先端部に設けた上記テーパ部18aが、上記円孔14aの内周縁部と干渉する事はない。これに対して、図6(B)に示す様に、誤った組み付け方向の場合には、上記テーパ部18aが上記円孔14aの内周縁部と干渉する為、上記スラストころ軸受1cを、上記部材24に組み付ける事はできない。この様に、本実施例の構造の場合、組み付け方向を規制できる。尚、一方のレースを構成するレース部の内周縁部に設けたフランジ部を、回転支持部分を構成する部材の一部に外嵌する構造の場合、前述の実施例1の構造を示す図2、3と同様に、このフランジ部の先端部に、先端に向かう程径方向内方に向かう方向に傾斜したテーパ部を全周に亙って設ける。この様に構成すれば、誤った組み付け方向の場合には、このテーパ部が、上記部材の一部の外周縁部と干渉する為、組み付け方向を規制できる。
本発明の実施例1のスラストころ軸受を回転支持部分に装着する工程のうち、レースを一方の部材に組み付ける状態を示す半部断面図。 本発明の対象となるレースの1例を示す断面図。 本発明の対象となるレースの1例の斜視図。 実施例1の構造の使用状態の1例を示す半部断面図。 本発明の対象となるレースの別例を示す断面図。 実施例2のスラストころ軸受を回転支持部分への組み付ける際の、(A)は正規の組み付け方向を、(B)は誤った組み付け方向をそれぞれ示す半部断面図。 従来構造のスラストころ軸受の第1例を、回転支持部分に装着する状態で示す、図1と同様の図。 従来構造のレースの1例を示す断面図。 従来構造のレースの別例を示す断面図。 従来構造のスラストころ軸受の第2例を、回転支持部分に装着する状態で示す、図1と同様の図。 従来構造の第2例の使用状態を示す半部断面図。
符号の説明
1、1a、1b、1c スラストころ軸受
2 ころ
3 保持器
4、4a レース
5、5a レース
6 外輪レース部
7、7a 外輪側フランジ
8、8a 内輪レース部
9 内輪側フランジ
10 ポケット
11 突出部
12 一方の部材
13 他方の部材
14、14a 円孔
15 保持部
16 面取り
17 第二の内輪側フランジ
18、18a テーパ部
19 通油孔
20 一方のレース
21、21a レース部
22、22a フランジ部
23 他方のレース
24 部材
25 空間

Claims (3)

  1. ころの転動面を当接させる為の円輪状のレース部と、このレース部の周縁部に形成された円筒状のフランジ部とを備え、全体を円環状に形成したスラストころ軸受用レースに於いて、このフランジ部の先端部が全周に亙って、先端に向かう程上記レース部から離れる方向に傾斜したテーパ状に形成されている事を特徴とするスラストころ軸受用レース。
  2. フランジ部の先端部に形成したテーパ状の部分の円周方向複数個所に、切り欠き或いはこのフランジ部の径方向に関して貫通した透孔を設けた、請求項1に記載したスラストころ軸受用レース。
  3. 放射方向に配列された複数のころと、これら各ころの転動面を当接させる為の円輪状のレース部の周縁部に円筒状のフランジ部を形成した少なくとも1枚のレースとを備え、回転支持部分に組み込まれて使用されるスラストころ軸受に於いて、このレースが、請求項1〜2の何れかに記載したスラストころ軸受用レースであるスラストころ軸受。
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