JP2006112027A - 刺激応答開繊性不織布の処理方法 - Google Patents
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Abstract
よりなる群から選ばれる少なくとも一種類のカチオン性基(上記式中、R1は、それぞれ
独立に、水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基である)を有する多数の繊維と、−COO-・H+、−SO3 -・H+、−SO4 -・H+および−PO4 -・H+よりなる群から選ばれ
る少なくとも一種類のアニオン性基を有する多数の繊維とを含有する刺激応答開繊性不織布を、pH値が8以上の水性媒体に浸漬して開繊することを特徴としている。
【効果】本発明によれば、酸性乃至中性領域では安定である刺激応答開繊性不織布を、アルカリ性にすれば、アルカリ性を感知してこれに応答して開繊する。
【選択図】なし
Description
く、下水に対して溶解しやすい水崩壊性の不織布およびバインダーが開示されている。
この公報には、具体的に以下のような組成のバインダーが開示されている。「エチレン性不飽和カルボン酸あるいはその無水物と、架橋性単量体と、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとを必須成分とする平均分子量5000〜10000の共重合体であって、カルボキシル基を一価のアルカリで中和したバインダー。」ここで架橋性不飽和単量体は、N-メチロール(メタ)アクリルアミドまたはそのエーテル化合物であることが示されている。
−N+R1 3・Cl-、
独立に、水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基である)を有する多数の繊維と、−COO-・H+、−SO3 -・H+、−SO4 -・H+および−PO4 -・H+よりなる群から選ばれ
る少なくとも一種類のアニオン性基を有する多数の繊維とを含有する刺激応答開繊性不織布を、pH値が8以上の水性媒体に浸漬して開繊することを特徴としている。
本発明の刺激応答開繊性不織布の処理方法は、カチオン性基を有する多数の繊維と、アニオン性基を有する多数の繊維とを、含有する刺激応答開繊性不織布を、pH値が8以上の水性媒体に浸漬して開繊することを特徴としている。
独立に、水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基である)を有する多数の繊維と、−COO-・H+、−SO3 -・H+、−SO4 -・H+および−PO4 -・H+よりなる群から選ばれ
る少なくとも一種類のアニオン性基を有する多数の繊維とを含有する繊維とからなり、こうした繊維に導入されている基は、酸性領域および中性領域では、繊維に導入されたカチオン性基とアニオン性基とがイオン的に安定に結合しており、繊維の結合が崩壊することはない。しかしながら、アルカリ性領域においては、この第2の刺激応答開繊性不織布を形成しているカチオン性基とアニオン性基とのイオン的な結合が崩壊するために不織布の接合力がなくなり、不織布は崩壊し、開繊される。
本発明の実施例に係る刺激応答開繊性不織布は、繊維自体がカチオン性基またはアニオン性基を有しており、カチオン性基を有する繊維とアニオン性基を有する繊維とがイオン的に接合することにより形成された不織布である。
あり、そして、本発明では通常は0.1〜20デニール、好ましくは0.5〜1.5デニー
ルの範囲内の繊維が使用される。
の炭化水素基または−CH2CH2OHである。また、これらのカチオン性基は、−(CH2CH2O)n−基、糖鎖、アルキル基などのスペーサーを介して繊維に導入されていても
よい。第2の刺激応答開繊性不織布を構成する繊維に導入されているアニオン性基の例としては、−COO-・H+、−SO3 -・H+、−SO4 -・H+、−PO4 -・H+を挙げること
ができ、これらのカチオン性基は単独であるいは組み合わされて繊維に導入されていてもよい。また、−(CH2CH2O)n−基、糖鎖、アルキル基などを介して繊維に導入され
ていてもよい。
る。また、例えば、セルロース系繊維に、−COO-・H+基を導入するには、極性基導入化合物としてClCH2COONaを使用して、繊維の主鎖中に存在するOH基に、この
極性基導入化合物を反応させる方法を採用することができる。これらのカチオン性基を有する繊維とアニオン性を有する繊維とは、別々に製造される。
本実施例に係る刺激応答開繊性不織布は、まず、上記のようなカチオン性基を有する繊維とアニオン性基を有する繊維とを別々に製造し、これらのカチオン性基を有する繊維とアニオン性基を有する繊維とを計量して水性媒体に投入して分散させる。さらに必要によりイオン性基を有しない繊維を水性媒体に分散させる。このときの水性媒体中における繊維の合計の含有率は、通常は0.01〜1重量%、好ましくは0.01〜0.1重量%の範
囲内に設定される。
〜1重量%、好ましくは0.01〜0.1重量%の範囲内に調整される。また、必要により水性媒体中に配合されるアルカリ応答性バインダーおよび/または水性バインダーの濃度は、通常は0〜0.05重量%、好ましくは0〜0.01重量%の範囲内に調整される。そして、この水性媒体中に分散されるカチオン性基を有する繊維とアニオン性基を有する繊維との配合重量比は、通常は1:9〜9:1の範囲内、好ましくは1:9〜6:4の範囲内になるようにそれぞれの繊維の配合量が設定される。
この水性分散液は、通常はpH値が2〜8、好ましくは2〜4の範囲内になるように調整される。即ち、この水性分散液を僅かに酸性にすることによりカチオン性基を有する繊維とアニオン性基を有する繊維とがイオン的に複合して酸性領域および中性領域では、この不織布は、安定である。従って、このように水性分散液のpH値を酸性領域にすることにより、繊維が有している極性基がイオン的に複合して全体として安定した不織布を得ることができる。水性分散液のpH値の調整には、カチオン性基を有する繊維とアニオン性基を有する繊維との配合量によって調整する方法、および、塩酸、硝酸、硫酸などを用いる方法を採用することができる。
、好ましくは15〜30g/m2である。また、抄紙する際に、この第2の刺激応答開繊
性不織布の乾燥後の平均厚さが、通常は100〜800μm、好ましくは200〜500μmの範囲内になるように抄紙する。
上記の刺激応答開繊性不織布は、この不織布を構成する繊維自体が、カチオン性基、および、アニオン性基を有している。このようにカチオン性基を有する繊維とアニオン性基を有する樹脂とは、酸性領域および中性領域では、イオン的に相互に接合して、安定な不織布を構成する。
7〜7.8の範囲内にある。従って、本発明の第1および第2の刺激応答開繊性不織布を
、例えば、清拭布、紙、生理用品、使い捨ておむつ、尿取りパット等の衛生用品に使用しても、使用中にこれらの刺激応答開繊性不織布が開繊して崩壊することはない。
即ち、人体からの分泌物、排泄物等は弱酸性であり、本発明の刺激応答開繊性不織布を使用している状態では、繊維が強固に接合されており、開繊・崩壊することはないが、一旦使用し終わって、これを廃棄する場合には、アルカリ性水溶液に接触させることにより、速やかに開繊し、このアルカリ性水溶液中に繊維の状態で分散する。こうして繊維の分散水溶液は、水洗トイレに流して処理することができるので、従来水に溶解しないために水洗トイレでは処理できずに一般ゴミとして廃棄されていた衛生用品を家庭で開繊し水洗トイレに流して処理することができる。
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