JP2006110208A - 医用画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数画像間で各部の位置関係を容易に把握できるようにしながら、簡単な操作で、複数画像の比較・観察ができるように改善する。
【解決手段】PET画像データとCT画像データとをCPU11に取り込み、画像処理ユニット15で処理することにより、それらの画像の位置およびサイズを整えた上で、それらを重ね合わせ合成してフュージョン画像を作成し、その画像データを画像メモリ14に格納するとともに画像表示装置17に送って所定のウインドウ上にフュージョン画像を表示する。上記の位置・サイズの整えられた画像のデータは画像メモリ12、13に格納されており、キーボード16の特定のキーが押されると、それらの画像データが読み出されて、その押されている間だけ、同じウインドウに、フュージョン画像に代わって、元のフュージョン画像に重なるように、PET画像またはCT画像が表示される。
【選択図】図1
【解決手段】PET画像データとCT画像データとをCPU11に取り込み、画像処理ユニット15で処理することにより、それらの画像の位置およびサイズを整えた上で、それらを重ね合わせ合成してフュージョン画像を作成し、その画像データを画像メモリ14に格納するとともに画像表示装置17に送って所定のウインドウ上にフュージョン画像を表示する。上記の位置・サイズの整えられた画像のデータは画像メモリ12、13に格納されており、キーボード16の特定のキーが押されると、それらの画像データが読み出されて、その押されている間だけ、同じウインドウに、フュージョン画像に代わって、元のフュージョン画像に重なるように、PET画像またはCT画像が表示される。
【選択図】図1
Description
この発明は、核磁気共鳴映像装置(MRI装置)やX線CT装置あるいはポジトロンCT装置(PET装置)などの種々の医用画像撮像装置で得たさまざまな医用画像データを取り込んで表示する医用画像表示装置に関する。
医学的な診断を行うため、一人の患者の同一部位についてMRI装置やX線CT装置あるいはポジトロンCT装置(PET装置)などで撮像し、これらのMR画像、CT画像、PET画像等を比較・観察することはきわめて有効であり、現にさかんに行われている。たとえば、CT画像とPET画像とを合成したフュージョン画像と元のCT画像とを比較している。また、造影剤の有無の各場合に撮像したX線画像の比較・観察や、術前術後での画像の比較や、定期検査で得た各画像の比較などもよく行われている。
これら、関連する2つ以上の画像を比較・観察しようとする場合、たとえば下記特許文献1に示すように、画像モニター装置などの画像表示装置において、その画面上で複数のウインドウ(表示領域)を設けてその各々に一つずつ画像を配置するというようにして、画面のなかで並べて表示するのが一般的である。
特開平6−339467号公報
しかし、このように比較対象となっている複数画像を画像表示装置の画面上に並べて表示する場合、たとえば比較したい画像が隣接していても、視線の移動は避けられない。特定の位置にある病巣が複数画像のそれぞれでどのように撮影されているかを観察し、一方の画面に現れている病巣が他方の画像でどうなっているかを知りたい場合などには、一つの画像のある位置が他方の画像のどの位置に相当するかを考えながら、視線を動かさなければならない。特定の位置がどこであるかは目視では厳密には判別しがたい場合もあり、画面に定規を当てて位置を探すことなども行われているが、きわめて面倒な作業である。また、画面上に複数の画像を並べて表示するには、広い表示スペースを必要とし、たとえ大画面の画像モニター装置を用いたとしてもそのサイズには限りがあるため、各々の画像のサイズが制限され、大きく表示できないことから観察がしずらいという問題も避けられない。
この発明は、きわめて簡単な操作で、比較対象となっている複数の医用画像を同じ表示領域に切換表示できるようにして、視線の移動や特定位置の探索の問題を解決した、医用画像表示装置を提供することを課題とする。
上記の目的を達成するため、請求項1記載の発明による医用画像表示装置においては、比較対象となっている複数の医用画像データを保持する画像データ保持手段と、画面上に少なくとも一つの医用画像表示領域を有し、この領域に上記の保持された医用画像データによる医用画像を表示する画像表示手段と、入力手段と、あらかじめ定めた入力手段の操作がなされている間、上記画像表示手段における医用画像表示領域に表示されている比較対象の一方の医用画像を、比較対象の他方の医用画像に切り換えて表示するとともに、上記の操作が終了したときには元の医用画像の表示状態に戻るように制御する制御手段とが備えられることが特徴となっている。
請求項1記載の医用画像表示装置によれば、比較対象となっている複数の医用画像データが保持され、これらのデータにより、画面上の表示領域にその医用画像の表示がなされる。そして比較対象の一方の医用画像が表示されているときに、あらかじめ定めた入力手段の操作がなされると、その操作がなされている間だけ、比較対象の他方の医用画像がその表示領域に表示される。そのため、たとえばキーボードの特定のキーを押したときだけ、同じウインドウで画像が切り換って表示されることになる。同じウインドウでの表示切換なので、視線の動きはない。また、比較対象の複数の医用画像は同じウインドウにおいて切換表示され、位置的に重なるので、一方の画像での特定の位置が他方の画像でどこに相当するかは一目瞭然である。そのため比較対照したい医用画像どうしで位置の関連付けが容易である。さらに画像を並べて表示せず、時間的に切り換えて表示するので、大きな表示スペースを必要としないで、医用画像の大きなサイズでの表示ができる。
つぎに、この発明を実施した医用画像表示装置について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施例にかかる医用画像表示装置のブロック図である。医用画像表示装置は、この図1に示すように、CPU11と、複数の(ここでは3つの)画像メモリ12、13、14と、画像処理ユニット15と、入力装置であるキーボード16と、画像モニター装置などの画像表示装置17を備えている。
PET装置やX線CT装置で撮影したPET画像データやCT画像データなどが、ネットワークなどを介して、あるいはMOディスク、DVDディスクなどの持ち運び可能なメディアを介して、CPU11に取り込まれ、画像メモリ12、13にそれぞれ格納される。この例では、これらの画像データを画像メモリ12、13から読み出して画像処理ユニット15によりフュージョン画像を作成する。
そのため、まずキーボード16の操作によってCPU11においてフュージョン処理のためのアプリケーションを起動させ、CPU11による画像メモリ12、13の読み出し制御と画像処理ユニット15の制御とが行われるようにする。読み出されるPET画像データとCT画像データは同じ患者の同じ部位に相当するものが選ばれ、これらが画像処理ユニット15においてサイズおよび位置合わせされた後、画像メモリ12、13に格納されるとともに、これらを重ね合わせ合成する処理が行われる。その結果得られたフュージョン画像が画像メモリ14に格納されるとともに医画像表示装置17のディスプレイ画面上に表示される。
たとえば、図2の(a)に示すようにこのディスプレイ画面21には一つのウインドウ22が設けられていて、このウインドウ22のなかにフュージョン画像23が表示されることになる。このとき、操作者(観察者)がキーボード16の特定のキーたとえば「C」キーを押すと、このフュージョン画像を作成する元となったCT画像データが画像メモリ13から読み出されて、この同じウインドウ22に、図2の(b)に示すように、フュージョン画像23に代わって、かつフュージョン画像23と同じ位置にCT画像24が表示される。この「C」キーを押している間はCT画像24の表示が行われ、「C」キーの押下をやめれば再び図1(a)のようにフュージョン画像23が表示される。したがって、「C」キーの押下・解放を繰り返すことにより、同一部位で同一サイズのフュージョン画像とCT画像が同じ位置に繰り返し現れるので、これらの画像の各位置での対応関係は容易にとらえることができる。
また、たとえば「P」キーを押したとき、同じウインドウ22内にフュージョン画像23に代わってPET画像が表示されるようにもできる。この場合も、フュージョン画像を作成する元となったPET画像のデータは画像メモリ13に格納されており、このPET画像は、フュージョン画像を構成するために位置およびサイズが調整されたものとなっているので、そのまま画像メモリ13から読み出して画像表示装置17に送るだけでよい。
また、図3の(a)に示すように、ディスプレイ画面21に多数(この場合4つ)のウインドウ22を設けてその各々に異なる部位(スライス位置)のフュージョン画像23を表示させるマルチウインドウ表示も可能で、この場合に、上記と同様に「C」キーを押すと、それが押された期間だけ、4つのウインドウ22の全部において、フュージョン画像23からCT画像24へと表示画像が切り換えられる。この「C」キーの押下をやめれば、元のフュージョン画像23が表示された状態に戻る。また、「P」キーを押したときに4つのウインドウ22の全部でPET画像の表示に切り換るようにすることもできる。したがって、一つのキー操作だけで4つのウインドウ22のすべての表示が切り換ることになるので、操作がきわめて容易になる(従来であれば、通常、多数のウインドウ22の一つずつにフォーカスを移して表示画像を切り換える操作が必要となって、非常に多くの操作をしなければならない)。
なお、ここでは、PET画像データとCT画像データとを取り込み、これらからフュージョン画像を作成し、このフュージョン画像とそれの元となったCT画像ないしPET画像とを切換表示するようにしたが、他の比較対照したい医用画像についても同様に切換表示することができる。たとえば、X線CT装置を用いて単純撮像および造影撮像をした場合、単純画像と造影画像との比較だけでなく、造影画像と単純画像との差分画像とを比較することがある。造影画像は異なるフェーズ(撮像時刻)で撮像した複数のものであることもあり、そのなかから選んだ特定のフェーズの造影画像と、単純画像と、これらの差分画像との3種類の画像を比較・観察したい場合、差分画像が表示された状態で「N」キーを押せばその押した間だけ単純画像が表示され、「E」キーを押した状態では造影画像が表示され、これらのキーの押下をやめれば差分画像が表示された状態に戻る、というようにできる。
また、X線CT装置により短い時間間隔で造影撮像を行い、多数のCT画像を得て、それら画像における画素ごとの時間軸方向の画素値変化よりCBF、CBV、MTTなどの機能パラメータを求め、これらのパーフュージョン画像を作成する場合は、CBF画像が表示された状態で「V」キーを押せばその押した間だけCBV画像が表示され、「M」キーを押した場合にはそれが押されている間だけMTT画像が表示され、押下をやめればCBF画像が表示された状態に戻る、というようにして切換表示しながら、これら複数の機能画像の間の比較・観察ができる。
さらにX線CT装置により隣接した多数のスライス面での断層画像を撮像すれば、それらの多数の画像から3D(3次元)画像を作成できるが、この場合でも画像の比較に有効である。この3D画像作成では、同じ視点から閾値やカラーマップを変えることにより、たとえば頭部において、骨の部分だけを白色で表した3D画像、動脈血管を赤色で表した3D画像および静脈血管を青色とした3D画像を得るとともに、これら3種類の画像を合成した3D画像を得ることができる。この場合、3種類の画像を合成した3D画像が表示された状態で、「B」キーを押したときその押した間だけ骨の3D画像が表示され、「A」キーを押したときにはその押した間だけ動脈の3D画像が表示され、「V」キーを押したときにはその押した間だけ静脈の3D画像が表示され、キーの押下をやめれば元の3種類の画像の合成3D画像の表示状態に戻る、というようにして、これらの画像の間の比較・観察を有効に行うことができる。
このように各種の画像を同じウインドウに位置的に重なるようにして2つの(またはそれより多い)画像を切換表示するため、それらの画像どうしで位置およびサイズが合致していることが望ましい。そのため画像の位置やサイズが一致していないならばそれらを合わせるような処理をあらかじめ画像処理ユニット15で行っておき、それら処理後の画像データをいつでも取り出せるように画像メモリ12〜13などに格納しておく。たとえば、造影剤の有り・無しで撮像したX線画像の比較・観察や、術前術後での画像の比較や、定期検査で得た各画像の比較の場合には、比較したい画像どうしのサイズや位置が異なっていることもあるため、あらかじめ画像処理ユニット15で位置・サイズを合わせる処理を行い、画像メモリ12〜14などに格納しておくことになる。
これらの画像メモリ12〜14は個別のものとして表現しているが、一つの画像メモリの各記憶領域を使うこともできるし、CPU11に備えられたメモリを用いてもよい。また、画像処理ユニット15も独立したハードウェアとして構成するだけでなく、CPU11によって処理するものとして、つまり画像処理ソフトウェアによってCPU11が処理するよう、構成することも可能である。
各ウインドウ22における表示画像を切り換えるために操作する特定のキーについては、あらかじめ自由に設定できるようにしておくことが望ましい。そのためにはCPU11にキー設定プログラムを組み込んでおけばよい。キーボード16上のキーだけでなく、なんらかの操作可能なスイッチ類を指定することができるようにしてもよいし、マウスのボタンに指定することができるようにしてもよい。
さらに、この医用画像表示装置は、PCやワークステーションに上記の機能を実現するソフトウェアを走らせることにより実現可能であるが、PET装置やX線CT装置などの種々の医用画像撮像装置にに同様なソフトウェアを組み込んで実現することもできる。その他、具体的な構成などは、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々に変更可能である。
この発明の医用画像表示装置によれば、きわめて簡単な操作で、比較対照したい複数の医用画像を同じウインドウ上に切換表示することができ、それらの画像が位置的に重なるようにして切り換えられるので、画像の各部の位置の対応関係を直截的にとらえることができ、比較観察が容易になる。
11…………………………CPU
12、13、14…………画像メモリ
15…………………………画像処理ユニット
16…………………………キーボード
17…………………………画像表示装置
21…………………………ディスプレイ画面
22…………………………ウインドウ
23…………………………フュージョン画像
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Claims (1)
- 比較対象となっている複数の医用画像データを保持する画像データ保持手段と、画面上に少なくとも一つの医用画像表示領域を有し、この領域に上記の保持された医用画像データによる医用画像を表示する画像表示手段と、入力手段と、あらかじめ定めた入力手段の操作がなされている間、上記画像表示手段における医用画像表示領域に表示されている比較対象の一方の医用画像を、比較対象の他方の医用画像に切り換えて表示するとともに、上記の操作が終了したときには元の医用画像の表示状態に戻るように制御する制御手段とを有することを特徴とする医用画像表示装置。
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2004
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