JP2006109964A - 光生体計測装置 - Google Patents

光生体計測装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006109964A
JP2006109964A JP2004298355A JP2004298355A JP2006109964A JP 2006109964 A JP2006109964 A JP 2006109964A JP 2004298355 A JP2004298355 A JP 2004298355A JP 2004298355 A JP2004298355 A JP 2004298355A JP 2006109964 A JP2006109964 A JP 2006109964A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
δam
optical path
unit
artifact
change amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004298355A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4470681B2 (ja
Inventor
Osamu Kono
理 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2004298355A priority Critical patent/JP4470681B2/ja
Publication of JP2006109964A publication Critical patent/JP2006109964A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4470681B2 publication Critical patent/JP4470681B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

【課題】 アーチファクトを含むか否かを正確に判定することができる光生体計測装置を提供する。
【解決手段】 少なくとも3つの異なる波長λn(但しn≧3)にて吸光度変化量を測定して測定吸光度変化量ΔAm(λn)を取得する光学測定部10と、測定吸光度変化ΔAm(λn)に基づいて、最小自乗法により、オキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]、デオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[deoxyHb]を算出する濃度変化量・平均光路積演算部22と、計算により計算吸光度変化量ΔAc(λn)を算出する計算吸光度変化量演算部23と、測定吸光度変化量ΔAm(λn)と計算吸光度変化量ΔAc(λn)とに基づいて残差自乗和D、または、残差自乗和率Eを算出する残差自乗和/残差自乗和率演算部24と、残差自乗和D、または、残差自乗和率Eを、基準値Rと比較することにより、アーチファクトを含むか否かの判定を行う判定部25とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、近赤外光を用いて生体情報を計測する光生体計測装置に関する。本発明は、例えば、脳や筋肉の各部位の活動状況を非侵襲で計測し、それぞれの部位の機能を測定する近赤外光イメージング装置(脳機能測定装置など)や、生体中の各部の酸素消費量をモニタリングする生体酸素モニタとして用いられる。
近赤外光は、皮膚組織や骨組織を透過し、かつ、血液中のオキシヘモグロビン(oxyHb)、デオキシヘモグロビン(deoxyHb)により吸収される性質を有する。また、近赤外光は、オキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンとに対して、それぞれ異なる分光吸収スペクトル特性を有する。
近赤外光のこのような性質は、近年、脳、各種臓器、筋肉等の生体の活動状態を、非侵襲で計測する近赤外分光分析法(Near infrared spectroscopy、以下NIRSと略す)と呼ばれる計測方法に利用され、脳機能測定装置や酸素モニタとして実用されている。
例えば、NIRSによる脳機能測定では、図8に示すように、近赤外光源から光ファイバを介して送られてくる入射光を頭部に入射させる複数の入射プローブ51と、頭部内部を散乱し、再び頭部から放出される光を受光する複数の検出プローブ52とが用いられ、これらの入射プローブ51および検出プローブ52は、頭皮に取り付けたプローブホルダ53に固定される。この例では、プローブホルダ53に、12個の入射プローブ51と12個の検出プローブ52とが、それぞれ互いに隣接するように配置されている。
そして、各入射プローブ51から近赤外光を適当なタイミングで照射し、脳(脳皮質)によって散乱反射された光を、隣接する検出プローブ52で受光する。なお、隣接する検出プローブ以外の離れた検出プローブにより受光することもできるが、ここでは説明を簡単にするため、隣接する検出部で検出する場合のみを考えている。これにより、各入射プローブ51と各検出プローブ52との中間領域が、測定チャンネル(測定感度を有する領域)となるようにして、合計36個(#1〜#36)の測定チャンネルからの吸光度の信号を検出し、取得した信号から、いわゆるmodified Lambert Beerの法則(MLB則)に基づいて、測定部位でのオキシヘモグロビン濃度(正確にはオキシヘモグロビンの濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]であるが、平均光路長は一定として省略している)、デオキシヘモグロビン濃度(正確にはデオキシヘモグロビンの濃度変化量・平均光路長積[deoxyHb]であるが、平均光路長は一定として省略している)、さらには、これらから算出される全ヘモグロビン濃度([oxyHb]+[deoxyHb])を算出する。これらのヘモグロビン濃度変化を、生体信号データ(脳賦活データ)として取得し、平均化処理などの画像処理を行って脳画像を形成し、図示しない表示器に表示する。
また、NIRSによる脳機能測定では、測定中に、被検者に対し、所定のタイムスケジュールで、トレッドミル走行などの運動負荷を与えたり、思考課題によるメンタル的負荷を与えたりすることにより、運動負荷やメンタル的負荷を与えたことによる脳機能各部への影響を測定することもなされている。
図9は、トレッドミル走行によって運動負荷を与えたときの測定データに基づいて算出されたオキシヘモグロビン濃度、デオキシヘモグロビン濃度、全ヘモグロビン濃度の経時変化データを、図8に示した36個の測定チャンネル(#1〜#36)ごとに、並べて画面に一覧表示したときの画面表示例である。
ところで、NIRSを用いた脳機能測定装置などの光生体計測装置では、上述したように、光を生体に入射したり、生体から光を検出したりするために、生体に向けて光を照射するための入射プローブと、生体からの光を受光する検出プローブとを、生体表面(頭皮など)に密着させている。これらプローブの生体密着部分の位置や密着状態が変化すると、検出光の光量(すなわち吸光度)が、突然不連続に変化することとなり、生体自体の変化による信号の変化とは考えられないアーチファクト(擬似信号)を含んだ吸光度信号が発生することになる。
そして、吸光度信号にアーチファクトが重畳された信号を検出プローブで検出することにより、吸光度信号に基づいて算出されるオキシヘモグロビン濃度、デオキシヘモグロビン濃度、全ヘモグロビン濃度(オキシヘモグロビン濃度とデオキシヘモグロビン濃度の和)のような生体信号の経時データについても、アーチファクトの影響が重畳されてしまうようになる。
このような場合、従来は、測定者の経験による視覚的評価によって、生理学的に発生しえないと考えられる不連続な信号変化や経験上不自然と思われる信号変化を、アーチファクトとして捉えていた。
しかしながら、アーチファクトが含まれているか否かの判別を、測定者の経験に基づく視覚的な評価のみで、的確に行うことは困難である。
そのため、アーチファクトを判定する方法として、生体信号の単位時間あたりの変化率を算出し、予め定めた基準値と比較することにより、基準値よりも変化率が大きければ、体動によるアーチファクトを含んでいると判断し、基準値よりも大きくなければ体動は起こっていないと判断し、状況に応じて、生体信号レベルをシフトすることにより、アーチファクトの影響を除去することが開示されている(特許文献1参照)。
特開平5−154136号公報
上述したように、生体信号の単位時間あたりの変化率を算出する方法を用いれば、生体信号にアーチファクトが含まれているかを、定量的に判定することが一応可能である。
しかしながら、実際に、この方法を用いて判定した場合であっても、信号のなかには、生体信号と考えられるが、信号が元の値に戻りきらない判定困難なデータも出現することがある。
例えば、運動負荷を与えながら、計測を行っている場合に、体動にともなって、入射プローブ51や検出プローブ52(図8参照)に位置ずれが生じた場合には、位置ずれが生じた時点で階段状の変化が生じるため、検出信号の単位時間あたりの変化率をモニタすることで、アーチファクトとして容易に判定することができる。
しかしながら、運動負荷によって汗が徐々に発生し、入射プローブ51または検出プローブ52の光路に汗が入り込んで影響をおよぼす場合には、急激な変化が発生することがないため、階段状の変化が見られないアーチファクトとなる。
このような急激な変化が見られないアーチファクトは、汗に起因するものだけではなく、その他の原因によっても生じることがあり(原因が不明の場合もある)、その場合は、検出信号の単位時間あたりの変化率をモニタする方法では、アーチファクトと判定することが困難であった。
そこで、本発明は、検出した信号が、アーチファクトを含まない生体信号であるか、生体信号にアーチファクトが含まれている混合信号であるかの判定を的確に行うことができる光生体計測装置を提供することを目的とする。
また、アートファクトが含まれる生体信号である場合に、どの時点でアーチファクトが含まれるようになったかを、的確に判断することができる光生体計測装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の光生体計測装置は、光を照射して生体内を散乱させ、生体内から再放出された光を検出することにより検出光に基づいて生体に関する情報を得る光生体計測装置であって、生体内に光を照射する入射プローブと生体内から再放出された光を検出する検出プローブとにより、少なくとも3つの異なる波長λ(但し、n≧3)にて吸光度変化量を測定して測定吸光度変化量ΔAm(λn)を取得する光学測定部と、オキシヘモグロビンの濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]およびデオキシヘモグロビンの濃度変化量・平均光路長積 [deoxyHb]と、吸光度変化量ΔAとの間の関係式(LB)を利用して、前記測定吸光度変化ΔAm(λn)に基づいて、最小自乗法により、オキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]、デオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[deoxyHb]を算出する濃度変化量・平均光路積演算部と、算出したオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]、デオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[deoxyHb]に基づいて、再度、関係式(LB)を利用して、計算により計算吸光度変化量ΔAc(λn)を算出する計算吸光度変化量演算部と、測定吸光度変化量ΔAm(λn)と計算吸光度変化量ΔAc(λn)とに基づいて残差自乗和D、または、残差自乗和率Eを算出する残差自乗和/残差自乗和率演算部と、残差自乗和D、または、残差自乗和率Eを、基準値Rと比較することにより、アーチファクトを含むか否かの判定を行う判定部とを備えるようにしている。
ここで、関係式(LB)は、modified Lambert-Beerの法則が成立するとして、次式(1)で定義されるものである。
ΔA(λ)=E(λ)×[oxyHb]+E(λ)×[deoxyHb] ・・・・(1)
ただし、E(λ)はオキシヘモグロビンの吸光度係数、E(λ)はデオキシヘモグロビンの吸光度係数である。
なお、[oxyHb]はオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積であり、[deoxyHb]はデオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積であるが、光吸収量の変化が小さい条件では、平均光路長を一定として扱うことができるので、その場合、(1)式は、[oxyHb]をオキシヘモグロビン濃度変化量、[deoxyHb]をデオキシヘモグロビン濃度変化量として扱うことができるので、かかる場合も一形態として含まれるものとする。
また、残差自乗和Dは、次式(2)で定義される。
D=(ΔAm(λ)−ΔAc(λ))+(ΔAm(λ)−ΔAc(λ))+・・・+(ΔAm(λn)−ΔAc(λn)) ・・・・(2)
また、残差自乗和率Eは、次式(3)で定義される。
E=D/((ΔAm(λ))+(ΔAm(λ))+・・・+(ΔAm(λn))
・・・・(3)
この発明によれば、光生体計測装置の光学測定部は、入射プローブから生体内に測定光を照射するとともに、入射プローブから離れた位置に取り付けた検出プローブにより、生体内を散乱(透過)し再放出された光を検出し、吸光度変化量を測定する。このとき、少なくとも3つの異なる波長λ(但し、n≧3)にて、吸光度変化量を測定し、測定吸光度変化量ΔAm(λn)を取得する。
測定を始めてからの吸光度変化量は、吸収変化が小さい場合は、modified Lambert Beerの法則(MLB則)が成立し、吸光度変化ΔAと吸収体の濃度変化と、平均光路長との間に上述した(1)式が成立する。
したがって、例えば、3つの近赤外波長(λ、λ、λ)で吸光度を測定すると、そのとき、測定吸光度変化量ΔAm(λ)、ΔAm(λ)、ΔAm(λ)は、次式(4)で与えられる。
ΔAm(λ)=E(λ)×[oxyHb]+E(λ)×[deoxyHb]
ΔAm(λ)=E(λ)×[oxyHb]+E(λ)×[deoxyHb]
ΔAm(λ)=E(λ)×[oxyHb]+E(λ)×[deoxyHb]
・・・(4)
濃度変化量・平均光路積演算部は、オキシヘモグロビンの濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]およびデオキシヘモグロビンの濃度変化量・平均光路長積 [deoxyHb]と、吸光度変化量ΔAとの間の関係式(LB)を利用して、前記測定吸光度変化ΔAm(λn)に基づいて、最小自乗法により、オキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]、デオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[deoxyHb]を算出する。すなわち、3つ(あるいはそれ以上)の異なる波長で測定した結果、未知数は、オキシヘモグロビンの濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]およびデオキシヘモグロビンの濃度変化量・平均光路長積 [deoxyHb]の2つであるのに対し、方程式が3つ(あるいはそれ以上)与えられることになるので、方程式を同時に満たす解が1つに決まらないことから、最小自乗法により最適な解を求めるようにする。
その結果、[oxyHb]および[deoxyHb]は、次式(5)の形の解で表すことができる。

[oxyHb] =K11ΔAm(λ)+K12ΔAm(λ)+K13ΔAm(λ)
[deoxyHb]=K21ΔAm(λ)+K22ΔAm(λ)+K23ΔAm(λ)
・・・(5)
ここで、K11〜K23の値は、E(λ)、E(λ)、E(λ)、E(λ)、E(λ)、E(λ)の値から定まる値、すなわち、測定波長(λ、λ、λ)を決定することで求まる値である。
例えば、λ=780nm、λ=805nm、λ=830nmとした場合は、Matcher S. J. らにより、E(λ)〜E(λ)は、以下のように求められている。
(780)=0.7360、E(805)=0.8973、E(830)=1.0507
(780)=1.1050、E(805)=0.8146、E(830)=0.7804
(Matcher S. J., Elwell C.E., et al. Performance comparison of several published tissue near-infrared spectroscopy algorithms. Analytical Biochemistry 227:54-68(1995))
この値を用いて、最小自乗法による演算を行うことによって、K11〜K23の値は、以下のように求められる。
11=−1.4887、K12=0.5970、K13=1.4847
21=1.8545、K22=−0.2394、K23=−1.0947

以上の計算により、算出されたオキシヘモグロビン濃度変化・平均光路長積[oxyHb]およびデオキシヘモグロビン濃度変化・平均光路長積[deoxyHb]は、生体(例えば脳)の活動データを示す生体信号として、利用することになる。
続いて、計算吸光度変化量演算部、残差自乗和/残差自乗和率演算部、判定部により、算出された[oxyHb]および[deoxyHb]に、アーチファクトが含まれているか否かの判定を定量的に行うための演算処理を行う。
計算吸光度変化量演算部は、算出したオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]、デオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[deoxyHb]に基づいて、再度、modified Lambert-Beerの法則である(1)の関係式を利用して、計算により計算吸光度変化量ΔAc(λn)を算出する。
例えば、上述したように、3つの近赤外波長(λ、λ、λ)で吸光度を測定したときは、計算吸光度変化量ΔAc(λ)、ΔAc(λ)、ΔAc(λ)は、次式(4)で与えられる。

ΔAc(λ)=E(λ)×[oxyHb]+E(λ)×[deoxyHb]
ΔAc(λ)=E(λ)×[oxyHb]+E(λ)×[deoxyHb]
ΔAc(λ)=E(λ)×[oxyHb]+E(λ)×[deoxyHb]
・・・(6)
残差自乗和/残差自乗和率演算部は、光学測定部による測定で取得した測定吸光度変化量ΔAm(λn)と、上記(6)式で算出した計算吸光度変化量ΔAc(λn)とに基づいて、(2)式で示される残差自乗和D、または、これを規格化し(3)式で示される残差自乗和率Eを算出する。
残差自乗和を算出するのは、以下の理由による。すなわち、濃度変化量・平均光路積演算部が(5)式の計算を行う際に、上述したように最小自乗法を用いているが、これは、(2)式の残差自乗和の値が最小になるように、[oxyHb]および[deoxyHb]の値を算出していることを意味する。したがって、残差自乗和を利用すれば、算出した[oxyHb] [deoxyHb]の値の最小自乗誤差の大きさを、定量的に判断することができることになる。
そして、体動にともなう急激な変化が生じるアーチファクトであれ、その他の急激な変化が生じない場合のアーチファクトであれ、その原因に関わらず、アーチファクトの影響の大きさは、最小自乗誤差の大きさの変化として現れる。
そこで、判定部が、判定のために予め設定した基準値Rと、残差自乗和D(あるいは残差自乗和率E)とを比較する。これにより、定量的に、信号にアーチファクトが含まれるか否かを判定する。
本発明によれば、アーチファクトが含まれていない生体信号であるか、アーチファクトが含まれている生体信号であるかを、定量的に、かつ、精度よく判定することができる。特に、階段的な変化が見られないような、一見しただけでは生体信号と考えられるが、変化後に信号が元の値に戻らないような信号の場合でも、定量的に判定できる。
(課題を解決するためのその他の手段および効果)
上記発明において、光学測定部は、時々刻々、測定吸光度変化量ΔAm(λn)を取得するとともに、濃度変化量・平均光路積演算部、計算吸光度変化量演算部、残差自乗和/残差自乗和率演算部、判定部が、取得した測定吸光度変化量ΔAm(λn)に基づいて経時的に算出、判定を行い、さらに、判定部によりアーチファクトを含む判定がなされた場合にアーチファクト発生時点を記憶するアーチファクト発生時記憶部を備えるようにしてもよい。
これによれば、光学測定部が、時々刻々変化する吸光度信号を経時的に測定し、測定した吸光度信号に基づいて、濃度変化量・平均光路積演算部、計算吸光度変化量演算部、残差自乗和/残差自乗和率演算部、判定部がそれぞれ動作して、アーチファクトが含まれるか否かの判定を経時的に行う。そして、判定部によりアーチファクトを含む判定がなされた場合に、アーチファクト発生時記憶部がアーチファクト発生時点を記憶するので、生体信号の経時的な変化において、アーチファクトが含まれるようになった時点を決定することができる。
したがって、測定者が測定結果を検討する際に、アーチファクトが発生する時点までのデータのみを採用したり、アーチファクト発生時点以後のデータについては、適当は補間を行って生体信号を利用したりすることができるようになる。
また、光生体計測装置は、さらに表示部および表示部の表示内容を制御する表示制御部とを備え、表示制御部は、経時的に算出されるオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]、デオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[deoxyHb]、これら2つの和である全ヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[totalHb]の少なくともいずれかを、経時的データとして表示部に表示するとともに、判定部によりアーチファクトを含む判定がなされた場合に、アーチファクト発生時記憶部に記憶されたアーチファクト発生時点を参照して、表示した経時的データにおけるアーチファクトを含む領域を表示する制御を行うようにしてもよい。
これによれば、オキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]、デオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[deoxyHb]、全ヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[totalHb]の少なくともいずれかの経時データが、表示部に表示されるとともに、アーチファクトが含まれると判定された場合には、アーチファクトを含む領域と含まない領域とが識別可能に表示されるので、測定者は、アーチファクトの影響の有無を考慮しながら、測定結果を検討することができる。
また、上記発明において、光生体計測装置は、表示部および表示部の表示内容を制御する表示制御部とをさらに備え、光学測定部は、複数の入射プローブと複数の検出プローブとを有し、入射プローブと検出プローブとの組み合わせによって定まる複数の測定チャンネルについて、それぞれの測定チャンネルの吸光度変化量を測定して複数の測定吸光度変化量ΔAm(λn)を取得し、取得した複数の測定吸光度変化量ΔAm(λn)に対して、濃度変化量・平均光路積演算部、計算吸光度変化量演算部、残差自乗和/残差自乗和率演算部、判定部が、アーチファクトを含むか否かを判定するための演算、判定を行い、表示制御部は、表示部に複数の測定チャンネルのデータを並べて表示するとともに、判定部の判定結果に基づいてアーチファクトを含む測定チャンネルと含まない測定チャンネルとを識別可能に表示する制御を行うようにしてもよい。
これによれば、複数の測定チャンネルからのデータが並べて表示され、さらに、アーチファクトを含む測定チャンネルと含まない測定チャンネルとを識別する識別記号が表示されるので、アーチファクトが含まれる場合に、アーチファクトが含まれる測定チャンネルの位置関係を検討することで、そのアーチファクトの発生原因(例えば、入射プローブが原因か、検出プローブが原因かの識別)を特定することが容易になる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態である光生体計測装置の構成を示す図であり、より具体的には、オキシヘモグロビン濃度やデオキシヘモグロビン濃度から脳活動状態を測定する脳機能測定装置の構成を示す図である。この光生体計測装置は、主として、光学測定部10、光生体計測装置全体の制御を行う制御部20、アプリケーションプログラムや測定データを記憶する記憶部30、設定画面や測定結果を表示する表示部40とから構成される。
光学測定部10は、光源12、複数の送光ファイバ13、送光ファイバに接続される複数の入射プローブ14により形成される入射部15と、複数の検出プローブ16、複数の検出プローブに接続される受光ファイバ17、検出器18により形成される検出部19とからなる。
光源12は、発光波長が異なる3つのレーザ光源が用いられ、例えば、λ(780nm)、λ(805nm)、λ(830nm)の3波長の光が、図示しない切替え機構により選択的に発光するように構成されている。
入射プローブ14は、送光ファイバ13を介して送られてくる光が頭部へ入射するように、先端が頭皮に密着する状態にしてプローブホルダ53により固定してある。
検出プローブ16についても、同様であり、プローブ先端が頭皮に密着する状態にしてプローブホルダ53により固定してある。そして、検出プローブ16により検出した光は、検出器18に送られるようにしてある。検出器18には、フォトマルチプライヤ、フォトダイオードなどの受光素子が用いられている。
なお、入射プローブ14と検出プローブ16とは、互いに隣接するように配置されており、隣接する入射プローブ14と検出プローブ16とにより挟まれた中間領域が、測定チャンネル(感度を有する領域)となるようにしてある。
そして、後述する光学測定部制御部21による制御により、一対の入射プローブ14と検出プローブ16の組み合わせが選択され、その組み合わせにより定められる測定チャンネル(図8の♯1〜♯36)のひとつについての測定が行われる。このとき、互いに光が干渉しないような組み合わせを選択することで、複数の測定チャンネルを同時に測定してもよい。
検出器18で受光した信号(吸光度信号)は、増幅器36、A/D変換器37を介して、制御部20に送られる。
制御部20は、CPUにより構成され、記憶部30に記憶されているプログラムを実行することで各種の機能を実行する。
この制御部20を、実行する機能に基づいて分けると、光学測定部制御部21、濃度変化量・平均光路積演算部22、計算吸光度変化量演算部23、残差自乗和/残差自乗和率演算部25、判定部25、表示制御部26とに分類することができる。
光学測定部制御部21は、脳活動信号のマッピングデータをとるために、光学測定部10の複数の入射プローブ14と複数の検出プローブ16から、適当なタイミングで、順次、一対の入射プローブ14aと検出プローブ16aの組み合わせを選択し、適当なタイミングで入射プローブ14aから送光し、検出プローブ16aで受光する動作を行うことで、対応する測定チャンネル(#1〜#36)についての吸光度信号を採取する制御を行う。
濃度変化量・平均光路積演算部22は、オキシヘモグロビンの濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]およびデオキシヘモグロビンの濃度変化量・平均光路長積 [deoxyHb]と、吸光度変化量ΔAとの間の関係式である(1)式を利用して、測定吸光度変化ΔAm(λ=780、805、830nm)に基づいて、最小自乗法により、オキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]、デオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[deoxyHb]((5)式)、および、全オキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[totalHb](=[oxyHb]+[deoxyHb])を算出する演算を行う。
なお、光吸収量の変化が小さいときは、簡略化のため、平均光路長を一定として扱うことができる。この場合(1)式において、平均光路長は省略でき、[oxyHb]をオキシヘモグロビン濃度変化量、[deoxyHb]をデオキシヘモグロビン濃度変化量として扱うことができる。通常の測定では、この条件が満たされている。本実施形態でも、平均光路長は一定であるとして以後の説明では、これを省略することとする。
計算吸光度変化量演算部23は、算出したオキシヘモグロビン濃度変化量[oxyHb]、デオキシヘモグロビン濃度変化量[deoxyHb]に基づいて、(1)式を利用して、計算により計算吸光度変化量ΔAc(λn)を算出する演算を行う((6)式)。
残差自乗和/残差自乗和率演算部24は、光学測定部11による測定により取得した測定吸光度変化量ΔAm(λn)と、(6)式で算出した計算吸光度変化量ΔAc(λn)とに基づいて、残差自乗和D((2)式)を算出し、さらに、これを規格化した残差自乗和率E((3)式)を算出する。
判定部25は、予め実験的に求めて設定した基準値Rと、残差自乗和D(あるいは残差自乗和率E)とを大小比較して、アーチファクトを含むか否かを判定する演算を行う。この基準値Rは、アーチファクトを含む信号と含まない信号の測定データから、統計的に求めるのが好ましいが、測定者の経験に基づいて適当な値を任意に設定することもできる。
表示制御部26は、表示部40に表示する画面の制御を行う。表示の一形態として、算出したオキシヘモグロビン濃度変化量[oxyHb]、デオキシヘモグロビン濃度変化量[deoxyHb]を、生体信号(脳活動信号)の経時データとして表示する。この表示において、後述するアーチファクト発生時記憶部27に、アーチファクト発生時のデータが記憶されている場合は、測定した生体信号の経時データを表示するとともに、アーチファクトの発生時点にマークを表示したり、発生時点以降の経時データの色を変えたりする。
また、複数の測定チャンネルについての経時データを並べて表示する(図9参照)。この場合に、アーチファクト発生時のデータが記憶されている測定チャンネルについては、該当する経時データの背景色を他のチャンネルの背景色と異なる色にしたり、該当する経時データを太枠で囲んだりして、目立つようにする。
記憶部30は、HDDなどの記憶装置により構成され、制御に必要なアプリケーションプログラムを記憶する。また、測定したデータを随時、記憶し、後に利用するために保存する。さらに、アーチファクト発生時記憶部27が形成されており、判定部25により、アーチファクトが含まれるとの判定がなされたときは、その発生時点を記憶する。
表示部40は、フラットパネル、液晶パネルなどで構成され、表示制御部26による制御の下で、経時データや設定画面が表示できるようにしてある。
次に、上記装置の動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。
まず、各測定チャンネル(#1〜#36)について、3つの異なる波長にて、測定により、吸光度変化量(ΔAm)を採取する(s101)。
続いて、測定吸光度変化量(ΔAm)を用いて、平均光路長は一定として最小自乗法により、(5)式による計算を行い、オキシヘモグロビン濃度変化量[oxyHb]、デオキシヘモグロビン濃度変化量[deoxyHb]を算出し、さらに全ヘモグロビン濃度変化量[totalHb]を算出する(s102)。
続いて、(6)式による計算を行い、計算吸光度変化量(ΔAc)を算出する(s103)。
さらに、測定吸光度変化(ΔAm)と計算吸光度変化(ΔAc)とに基づいて、残差自乗和D((2)式)、残差自乗和率E((3)式)を算出する(s104)。
そして、残差自乗和D、残差自乗和率Eと、基準値R(閾値)との比較を行い(S105)、比較の結果、設定した基準値Rより小さいときは、アーチファクトが含まれていないと判定され、何も対策がとられることなく、通常の表示が行われる(S106)。
比較の結果、基準値Rより大きいときは、アーチファクトが含まれていると判定され、アーチファクトが発生したチャンネルであることを示す背景色で表示し、また、経時データを表示しているときは、経時データのなかでアーチファクトが発生している領域の色を変えたり、マークをつけたりして目立つように表示する(S107)。
次に、生体信号データ(脳賦活データ)におけるアーチファクト判定例について説明する。生体信号データを採取する際に、トレッドミル歩行による運動付加を与えた。運動負荷は、速度が3km/hの歩行タスクであり、30秒のレスト、90秒のタスク、30秒のレスト(合計150秒)のタイムコースにしたがうものである。
測定チャンネルは、図8に示したものと同様の配置となるように設定し、合計36個のチャンネルで信号を採取した。測定終了後に、36個の測定チャンネルからの生体信号データは、並べて表示された(図9参照)。
以下に、これらのチャンネルで採取した信号のなかから典型的な信号データについて説明する。
図3(a)は、アーチファクトを含まない典型的な脳賦活データ信号([oxyHb]と[deoxyHb])であり、図3(b)は、これに対応する残差自乗和率E((3)式参照)である。また、図4(a)は、アーチファクトを含んでいるときの典型的な脳賦活データ信号であり、図4(b)は、これに対応する残差自乗和率Eである。また、図5(a)は、脳賦活データ信号であると考えるが、タスク終了後に信号が元の値まで戻らない、視覚的評価ではアーチファクトを含むか否かを判定することが困難な中間的な脳賦活データ信号であり、図5(b)は、これに対応する残差自乗和率Eである。
図3(a)の典型的な脳賦活データの場合は、残差自乗和率Eが、ほぼ10−6以下(図3(b)参照)となっているのに対し、図4(a)のアーチファクトが含まれる賦活データの場合は、残差自乗和率Eが脳賦活信号値の変化に対応して増大し、10−4以上となっている(図4(b)参照)。また、図5(a)の中間的な脳賦活データの場合は、100秒以降に残差自乗和率Eが急激に増加し(したがって90秒のときはアーチファクトが含まれていない)、残差自乗和Eが増加後は10−3以上となっている。
例えば、90秒の時点における図4(a)、図5(a)の具体的には、0.0005、0.00006であった。
したがって、残差自乗和率Eにより、アーチファクトを含むか否かを判定しようとする場合には、上記データから、基準値Rを0.00006よりも大きく、0.0005よりも小さい値を選ぶこととし、例えば0.0001程度に設定することにより、Rがこれより小さいときにはアーチファクトが含まれていないと判定できるようにする。
このようにして、Rを設定した以後は、設定したRを基準値としてアーチファクトの有無が判定される。そして残差自乗和率Eが基準値Rを超える場合は、脳賦活データの該当する領域の色を変えた表示がなされることにより、アーチファクトの有無が明確に見えるようになる。
また、36個の測定チャンネルからの脳賦活データを、並べて表示画面に表示したときは(図9参照)、基準値Rを超えたチャンネルは、脳賦活データの背景色が変えられて表示される。図9の表示例によれば、例えば、#2、#3、#8、#9の4つの測定チャンネルについて、異なる背景色で表示される。この結果、これら4つチャンネルの測定の際に共通して使用されていた特定の入射プローブ14が位置ずれしたものと、簡単に判断することができるようになる。
図4(a)、図5(a)における90秒の時点の値を用いて、modified Lambert Beerの法則(MLB則)((6)式)を、プロットしたときの解のデータを図6、図7に示す。
図6、図7に見られる3本の直線は、(6)式の3つの方程式それぞれに対応し、2本の直線の交点は、(6)式の3つの式うち、2つの方程式を用いて解いた場合の解を示している。このときの2つの方程式は、3通りの組み合わせを取りうるので、交点が3つ、すなわち解が3つできることになる。
この交点のばらつきが小さい場合は、MLB則に合致した、すなわち、アーチファクトの影響がない脳賦活信号であることになる。一方、ばらつきが大きい場合は、脳賦活信号だけではなく、アートファクトが含まれた信号であることになる。なお、ばらつきが大きい場合は、残差自乗和率Eが大きくなる。
図6と図7を比較すると、明らかに図7の場合の方が交点のばらつきが小さく、MLBの法則に合致した(アーチファクトの影響がない)脳賦活信号であることになる。図5(a)の90秒後のデータには、アーチファクトが含まれていないことがわかる。一方、図6の場合は、MLB則からかなり大きく外れており、脳賦活信号だけではなく、アートファクトが含まれた信号であることになる。
本発明は、生体信号に、アーチファクトが含まれているか否かの判定を、的確に行うことができる光生体計測装置を製造する際に利用できる。
本発明の一実施形態である光生体計測装置の構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態である光生体計測装置による動作を説明するフローチャート。 アーチファクトを含まない脳賦活データを示す図。 アーチファクトを含んだ脳賦活データを示す図。 アーチファクトを含むか否かが不明な脳賦活データを示す図。 図4のデータをMLB則でプロットしたときのデータを示す図。 図5のデータをMLB則でプロットしたときのデータを示す図。 光生体計測装置の入射プローブおよび検出プローブの配置および測定チャンネルを示す図。 測定チャンネルごとのデータを一覧表示したときの画面を示す図。
符号の説明
10:光学測定部
12:光源
14:入射プローブ
15:入射部
16:検出プローブ
18:検出器
19:検出部
20:制御部
21:光学測定制御部
22:濃度変化量・平均光路長積演算部
23:計算吸光度変化量演算部
24:残差自乗和/残差自乗和率演算部
25:判定部
26:表示制御部
27:アーチファクト発生時記憶部
30:記憶部
40:表示部

Claims (4)

  1. 光を照射して生体内を散乱させ、生体内から再放出された光を検出することにより検出光に基づいて生体に関する情報を得る光生体計測装置であって、
    生体内に光を照射する入射プローブと生体内から再放出された光を検出する検出プローブとにより、少なくとも3つの異なる波長λn(但し、n≧3)にて吸光度変化量を測定して測定吸光度変化量ΔAm(λn)を取得する光学測定部と、
    オキシヘモグロビンの濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]およびデオキシヘモグロビンの濃度変化量・平均光路長積 [deoxyHb]と、吸光度変化量ΔAとの間の関係式(LB)を利用して、前記測定吸光度変化ΔAm(λn)に基づいて、最小自乗法により、オキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]、デオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[deoxyHb]を算出する濃度変化量・平均光路積演算部と、
    算出したオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]、デオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[deoxyHb]に基づいて、再度、関係式(LB)を利用して、計算により計算吸光度変化量ΔAc(λn)を算出する計算吸光度変化量演算部と、
    測定吸光度変化量ΔAm(λn)と計算吸光度変化量ΔAc(λn)とに基づいて残差自乗和D、または、残差自乗和率Eを算出する残差自乗和/残差自乗和率演算部と、
    残差自乗和D、または、残差自乗和率Eを、基準値Rと比較することにより、アーチファクトを含むか否かの判定を行う判定部とを備えたことを特徴とする光生体計測装置。
    ここで、
    関係式(LB);
    ΔA(λ)=E(λ)×[oxyHb]+E(λ)×[deoxyHb]
    ただし、E(λ)はオキシヘモグロビンの吸光度係数、E(λ)はデオキシヘモグロビンの吸光度係数
    残差自乗和D;
    D=(ΔAm(λ)−ΔAc(λ))+(ΔAm(λ)−ΔAc(λ))+・・・+(ΔAm(λn)−ΔAc(λn))
    残差自乗和率E;
    E=D/((ΔAm(λ))+(ΔAm(λ))+・・・+(ΔAm(λn))
  2. 光学測定部は、時々刻々、測定吸光度変化量ΔAm(λn)を取得するとともに、濃度変化量・平均光路積演算部、計算吸光度変化量演算部、残差自乗和/残差自乗和率演算部、判定部が、取得した測定吸光度変化量ΔAm(λn)に基づいて経時的に算出、判定を行い、
    さらに、判定部によりアーチファクトを含む判定がなされた場合にアーチファクト発生時点を記憶するアーチファクト発生時記憶部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の光生体計測装置。
  3. 光生体計測装置は、さらに表示部および表示部の表示内容を制御する表示制御部とを備え、
    表示制御部は、経時的に算出されるオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[oxyHb]、デオキシヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[deoxyHb]、これら2つの和である全ヘモグロビン濃度変化量・平均光路長積[totalHb]の少なくともいずれかを、経時的データとして表示部に表示するとともに、判定部によりアーチファクトを含む判定がなされた場合に、アーチファクト発生時記憶部に記憶されたアーチファクト発生時点を参照して、前記経時的データにおけるアーチファクトを含む領域が識別可能なように表示する制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の光生体計測装置。
  4. 光生体計測装置は、さらに表示部および表示部の表示内容を制御する表示制御部とを備え、
    光学測定部は、複数の入射プローブと複数の検出プローブとを有し、入射プローブと検出プローブとの組み合わせによって定まる複数の測定チャンネルについて、それぞれの測定チャンネルの吸光度変化量を測定して複数の測定吸光度変化量ΔAm(λn)を取得し、
    取得した複数の測定吸光度変化量ΔAm(λn)に対して、濃度変化量・平均光路積演算部、計算吸光度変化量演算部、残差自乗和/残差自乗和率演算部、判定部が、アーチファクトを含むか否かを判定するための演算、判定を行い、
    表示制御部は、表示部に複数の測定チャンネルのデータを並べて表示するとともに、判定部の判定結果に基づいてアーチファクトを含む測定チャンネルと含まない測定チャンネルとを識別可能に表示する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の光生体計測装置。


JP2004298355A 2004-10-13 2004-10-13 光生体計測装置 Expired - Fee Related JP4470681B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004298355A JP4470681B2 (ja) 2004-10-13 2004-10-13 光生体計測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004298355A JP4470681B2 (ja) 2004-10-13 2004-10-13 光生体計測装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006109964A true JP2006109964A (ja) 2006-04-27
JP4470681B2 JP4470681B2 (ja) 2010-06-02

Family

ID=36378974

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004298355A Expired - Fee Related JP4470681B2 (ja) 2004-10-13 2004-10-13 光生体計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4470681B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009082595A (ja) * 2007-10-02 2009-04-23 Shimadzu Corp 光生体測定装置
WO2013166461A1 (en) * 2012-05-03 2013-11-07 Vioptix, Inc. Tissue oximetry probe geometry for robust calibration and self-correction
JP2014526367A (ja) * 2011-09-19 2014-10-06 パーシスト ディベロップメント コーポレーション Eeg記録を分析するための方法及びシステム
US9125626B2 (en) 2009-01-29 2015-09-08 Shimadzu Corporation Light measurement device
JP2016007300A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 株式会社日立メディコ 生体光計測装置及び生体光計測方法
US10299710B2 (en) 2009-07-21 2019-05-28 Shimadzu Corporation Organism optical measurement device
WO2022138063A1 (ja) * 2020-12-25 2022-06-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 生体計測装置、生体計測方法、及び、コンピュータプログラム
CN114795117A (zh) * 2022-04-14 2022-07-29 南开大学 基于图信号处理的脑信号分析方法

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009082595A (ja) * 2007-10-02 2009-04-23 Shimadzu Corp 光生体測定装置
US9125626B2 (en) 2009-01-29 2015-09-08 Shimadzu Corporation Light measurement device
US10299710B2 (en) 2009-07-21 2019-05-28 Shimadzu Corporation Organism optical measurement device
JP2014526367A (ja) * 2011-09-19 2014-10-06 パーシスト ディベロップメント コーポレーション Eeg記録を分析するための方法及びシステム
KR102085712B1 (ko) 2012-05-03 2020-03-06 바이압틱스 인코포레이티드 로버스트 캘리브레이션 및 자가-수정을 위한 조직 옥시메트리 프로브 기하학
US10939853B2 (en) 2012-05-03 2021-03-09 Vioptix, Inc. Tissue oximetry probe geometry for robust calibration and self-correction
US10213142B2 (en) 2012-05-03 2019-02-26 Vioptix, Inc. Using Monte Carlo and iterative techniques to determine tissue oxygen saturation
KR20150005700A (ko) * 2012-05-03 2015-01-14 바이압틱스 인코포레이티드 로버스트 캘리브레이션 및 자가-수정을 위한 조직 옥시메트리 프로브 기하학
US10335069B2 (en) 2012-05-03 2019-07-02 Vioptix, Inc. Oximeter probe with light wavelengths to avoid surgical dyes
US10456066B2 (en) 2012-05-03 2019-10-29 Vioptix, Inc. Wireless, handheld tissue oximetry device
US10492715B2 (en) 2012-05-03 2019-12-03 Vioptix, Inc. Robust calibration and self-correction for tissue oximetry probe
US10524705B2 (en) 2012-05-03 2020-01-07 Vioptix, Inc. Tissue oximetry probe with tissue marking feature
WO2013166461A1 (en) * 2012-05-03 2013-11-07 Vioptix, Inc. Tissue oximetry probe geometry for robust calibration and self-correction
US10682080B2 (en) 2012-05-03 2020-06-16 Vioptix, Inc. Determining tissue oxygen saturation using Monte Carlo and iterative techniques
US10912503B2 (en) 2012-05-03 2021-02-09 Vioptix, Inc. Using Monte Carlo and iterative techniques to determine tissue oxygen saturation
US11890095B2 (en) 2012-05-03 2024-02-06 Vioptix, Inc. Tissue oximetry probe geometry for robust calibration and self-correction
US11058333B2 (en) 2012-05-03 2021-07-13 Vioptix, Inc. Wireless, handheld tissue oximetry device
US11786152B2 (en) 2012-05-03 2023-10-17 Vioptix, Inc. Tissue oximetry probe with tissue marking feature
US11771349B2 (en) 2012-05-03 2023-10-03 Vioptix, Inc. Determining tissue oxygen saturation using monte carlo and iterative techniques
US11478170B2 (en) 2012-05-03 2022-10-25 Vioptix, Inc. Oximeter probe with light wavelengths to avoid surgical dyes
US11627896B2 (en) 2012-05-03 2023-04-18 Vioptix, Inc. Robust calibration and self-correction for tissue oximetry probe
US11653861B2 (en) 2012-05-03 2023-05-23 Vioptix, Inc. Using monte carlo and iterative techniques to determine tissue oxygen saturation
US11771348B2 (en) 2012-05-03 2023-10-03 Vioptix, Inc. Wireless, handheld tissue oximetry device
JP2016007300A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 株式会社日立メディコ 生体光計測装置及び生体光計測方法
WO2022138063A1 (ja) * 2020-12-25 2022-06-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 生体計測装置、生体計測方法、及び、コンピュータプログラム
CN114795117A (zh) * 2022-04-14 2022-07-29 南开大学 基于图信号处理的脑信号分析方法
CN114795117B (zh) * 2022-04-14 2024-05-14 南开大学 基于图信号处理的脑信号分析方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4470681B2 (ja) 2010-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Farzam et al. Validation of a novel wearable, wireless technology to estimate oxygen levels and lactate threshold power in the exercising muscle
JP3619969B2 (ja) 複数光源を備えた光センサー
US7254425B2 (en) Method for detecting artifacts in data
EP2034893B1 (en) Measuring tissue oxygenation
US7933723B2 (en) Living body light measuring device
US7244027B2 (en) Perimeter
JP5324999B2 (ja) 生体光計測装置及び生体光計測方法
JP5234186B2 (ja) 光生体測定装置
US9498134B1 (en) Diffuse optical tomography methods and system for determining optical properties
Tenhunen et al. Non-invasive glucose measurement based on selective near infrared absorption; requirements on instrumentation and spectral range
JPH11244267A (ja) 血中成分濃度測定装置
JP4642279B2 (ja) 生体光計測装置
JP5248758B2 (ja) 光計測装置
JP5370475B2 (ja) 光生体計測装置及び解析方法
JP4470681B2 (ja) 光生体計測装置
JP2009095380A (ja) 光生体計測装置
JP4136704B2 (ja) 光計測装置用のプローブとそれを用いたマルチチャンネル光計測装置
JP5652599B2 (ja) 濃度定量装置、濃度定量方法及びプログラム
JP5822444B2 (ja) 光測定装置
JPH07120384A (ja) 光計測方法および装置
JP3825459B2 (ja) 生体光計測装置
JP2009082595A (ja) 光生体測定装置
JP3952275B2 (ja) 生体光計測装置
JP4946847B2 (ja) 光脳機能イメージング装置
JP2010029399A (ja) 血糖値非侵襲測定法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070202

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090909

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4470681

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140312

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees