JP2006107813A - 固体酸化物型燃料電池 - Google Patents

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健 斎藤
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Abstract

【課題】 線膨張係数の違いにより金属壁と絶縁部との間に生じる隙間流路部の発生を抑えることにより、燃料電池スタックに接触せず隙間流路部を流れる燃料が減少し、燃料の利用効率を高めることができる。さらには集電部と燃料電池セルとの接触抵抗を小さく維持することで発電効率を高めることができる。
【解決手段】 本発明では、複数の燃料電池セルを電気的に接続した燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックの外側に配置する絶縁部と、前記絶縁部のさらに外側に配置する金属壁を備える固体酸化物型燃料電池において、
前記絶縁部と前記金属壁との間の、隙間流路部の断面積を縮小させる隙間流路部断面積縮小手段を備えることを特徴とする固体酸化物型燃料電池システムを提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、円筒形固体酸化物型燃料電池に係り、特に燃料電池スタックの外側に配置する絶縁部と、そのさらに外側に配置する金属壁を備える燃料電池システムに好適な隙間流路部断面積縮小手段を備えた固体酸化物型燃料電池に関する発明である。
固体酸化物型燃料電池とは、異なった成分のセラミック材料を空気極、電解質および燃料極として積層して作られた燃料電池セルから成り、約700℃から1000℃で最も効率的に発電するタイプの燃料電池で、特に燃料電池セルの形状が円筒形のものを円筒形固体酸化物形燃料電池という。従来の代表的な円筒形固体酸化物形燃料電池の一例を図7に示す。金属壁4の内部に複数の燃料電池セル1を電気的に接続し集合体とした燃料電池スタック3を配し、この燃料電池スタック3と金属壁4の間に絶縁部5を配している。燃料電池セル1の開口部付近には仕切り板6が取付けられおり、この仕切り板6より燃料電池スタック3側を発電室8、燃料電池セル開口部側を燃焼室9としている。燃料供給配管11により供給された燃料ガスは燃料電池スタック3の下方に位置する燃料分配室7により効果的に分散されて発電室8に入り、上方の仕切り板6に向かって流れながら各燃料電池セル1の外表面に接触する。一方、空気は空気供給配管(図示せず)から空気分配器12に供給され、ここで効果的に分散され、燃料電池セル1の内側に挿入された導入管2を通じて空気が導入され燃料電池セル1の内表面に接触する。このように構成された固体酸化物型燃料電池を作動温度約700℃から1000℃まで昇温すると、燃料電池セル1の内側の空気極側から燃料電池セル1の外側の燃料極側にO2-イオンが移動して電気化学的反応が起こり、発電が行われる。発電の際に生成された水蒸気および未反応燃料ガスはある適正な圧力損失と通気機能を持った仕切り板6を通り抜けて燃焼室9に入り、ここで燃料電池セル1の内側で未反応となった空気と混合され、着火燃焼後排ガスダクト10から排出される。仕切り板6は適正な圧力損失を持つため、燃焼室9内のガスが発電室8に逆流するのを防いでいる。
また、燃料電池システムには一般的に複数の燃料電池セル1あるいは複数の燃料電池スタック3を電気的に接続するために集電部14を有しており、集電部14が複数の燃料電池スタック3の燃料電池セル1と接触することで電気的に橋渡ししている。この時燃料電池セル1と集電部14の微視的な接触面積の大小により生じる電気抵抗を一般に接触抵抗と呼ぶが、この接触抵抗を小さくするためには、集電部14は燃料電池セル1に向かって押圧された状態となっていることが望ましい。
このような従来の燃料電池の構成では、燃料電池セル1および導入管2はセラミック系材料、金属壁4および排ガスダクト10などの配管類、空気分配器13、集電部14はインコネルまたはステンレス、ニッケルなどの耐熱金属材料、仕切り板6はアルミナ繊維などのセラミック系材料を使用することが一般的である。
上述の燃料電池の組立て作業は常温下で行われる。その後、固体酸化物型燃料電池の作動温度である約700℃〜1000℃近傍まで昇温されるがその過程において金属壁4と絶縁部5との線膨張係数の違いにより寸法差が生じてしまい、金属壁4と絶縁部5との間に隙間流路部13が生じてしまう。
例えば金属壁4を構成する金属材料の線膨張係数はインコネルの場合約16μ/Kであり絶縁部5の線膨張係数6μ/Kよりかなり大きい。これは金属壁4の幅方向内寸が500mmの場合、1000℃作動時に金属壁4と仕切り板6との間に片側2.5mmの隙間が生じる計算となる。当然ながら燃料電池システムの発電容量を大型化するにつれて金属壁4の幅が大きくなり、前述した隙間流路部13の断面積が増加してしまう。
隙間流路部を流れる燃料は絶縁部5に遮られ燃料電池セル1の表面に接触せずつまり発電に寄与せずに燃焼室9へ流れ燃焼してしまうため、燃料の利用効率を低下させてしまう不具合がある。
従来の燃料電池システムでは絶縁部5を金属壁4に密着させる手段として、予め組立て時に金属壁4の内面に絶縁部5をボルトによる締結や鍵形による嵌合を施すことで密着させていた。(例えば、特許文献1参照。同文献中では断熱ボードが絶縁部5、ケーシングが金属壁4に相当する)
この手段によれば金属壁4と絶縁部5を密着させた面では金属壁4と絶縁部5との間に生じる隙間流路部13の発生を抑えることができるが、密着させた面と直角となる面では金属壁4と絶縁部5は線膨張係数の違いに従い隙間流路部13が生じてしまう。また、例え組立て時に集電部14を燃料電池セル1に押圧するように組立てても、700℃から1000℃に至る運転時において絶縁部5は密着された金属壁4の膨張に従い集電部14から離れてしまうため、集電部14と燃料電池セル1との接触抵抗を小さく維持することができない。
また逆に接触抵抗に関しては、金属壁4を貫通した集電棒により集電部14を燃料電池スッタク3に押付ける手段が使われていた。(例えば、特許文献2参照。同文献中では集電板が集電部14、ケーシングが金属壁4に相当する)
しかしこの手段では、接触抵抗は小さくすることができるが、集電部14を集電棒で押付けることで集電部14と金属壁4の間に隙間が生じてしまい、これが前述と同様隙間流路部13となり燃料の利用効率を著しく低下させる上、700℃〜1000℃にも昇る作動温度においては集電棒が金属壁4を貫通した貫通穴部分のシールを維持するのが非常に困難であり、金属壁4外へ燃料が洩れてしまい燃料の利用効率を低下させるだけでなく非常に危険である。
特開2001−176537号公報 特開平10−247509号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明の課題は、金属壁4と絶縁部5との間に生じる隙間流路部13の発生を抑えることであり、さらには集電部14と燃料電池セル1との接触抵抗を小さく維持することである。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明によれば、複数の燃料電池セルを電気的に接続した燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックの外側に配置する絶縁部と、前記絶縁部のさらに外側に配置する金属壁を備える固体酸化物型燃料電池において、
前記絶縁部と前記金属壁との間の、隙間流路部の断面積を縮小させる隙間流路部断面積縮小手段を備えることを特徴とする固体酸化物型燃料電池システムを提供する。
これにより、常温で組立てられた燃料電池を作動温度である約700℃〜1000℃近傍まで昇温させた時、前記絶縁部と前記金属壁との線膨張係数の違いにより生じる前記隙間流路部を、隙間流路部断面積縮小手段により著しく減少させることができる。よって、前記燃料電池スタックに接触せず前記隙間流路部を流れる燃料が減少し、燃料の利用効率を高めることができる。
また、請求項2記載の発明のよれば、前記隙間流路部断面積縮小手段が、前記金属壁を外部から押圧する押圧部であることを特徴とする請求項1記載の固体酸化物型燃料電池システムを提供する。
前記押圧部が前記金属壁を外部から押圧することで前記金属壁が前記絶縁部に密着し、前記隙間流路部断面積が著しく減少する。よって、前記燃料電池スタックに接触せず前記隙間流路部を流れる燃料が減少し、燃料の利用効率を高めることができる。
請求項3記載の発明のよれば、前記押圧部は、バネを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の固体酸化物型燃料電池システムを提供する。
これにより前記押圧部の押圧機能を単純な構造で実現することができ、安価に前記隙間流路部断面積を減少させることができる。
請求項4記載の発明のよれば、前記隙間流路部断面積縮小手段が、前記金属壁の熱膨張を前記金属壁の外側に断熱材を介して配置した構造体で支えることを特徴とした請求項1記載の固体酸化物型燃料電池システムを提供する。
常温で組立てられた燃料電池を作動温度である約700℃〜1000℃近傍まで昇温させた時、前記絶縁部と前記金属壁はほぼ前記燃料電池スタックの温度と同等となり膨張する。この時、前記絶縁部と前記金属壁との線膨張係数の違いにより前記絶縁部と前記金属壁との間に前記隙間流路部が生じようとするが、前記金属壁の外側に断熱材を介して配置された構造体では前記金属壁に比較して大幅に低温となっており、熱膨張量が非常に小さくなっている。よって、前記構造体が前記断熱材を介して前記金属壁の熱膨張を拘束するため、前記金属壁を外部から押圧するのと同様の効果を得ることができる。
これにより、前記金属壁が前記絶縁部に密着し、前記隙間流路部断面積が著しく減少することで、前記燃料電池スタックに接触せず前記隙間流路部を流れる燃料が減少し、燃料の利用効率を高めることができる。
請求項5記載の発明のよれば、前記金属壁に、前記押圧部による拘束を受けない変形促進部を備えていることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の固体酸化物型燃料電池システムを提供する。
前記金属壁を押圧する際、前記金属壁は変形しながら前記絶縁部への密着を維持するが、前記金属壁の一部に前記押圧部による押圧を受けない箇所を設け、そこに小さい押圧で容易に変形する変形促進部を設けることで、前記押圧部の押圧力を小さくすることができる。これにより前記押圧部の小型化、および前記金属壁の発生応力が低下することで前記金属壁の破壊を回避することができる。
請求項6記載の発明のよれば、前記隙間流路部断面積縮小手段が、前記隙間流路部の下流に位置することを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の固体酸化物型燃料電池システムを提供する。
前記隙間流路部の下流側の燃料電池セル開口部付近には燃料電池システム内の発電室と燃焼室とを区切る仕切り板が取付けられている。前記仕切り板は適正な圧力損失と通気機能が持たせてあるが、これは、前記発電室の内圧が前記燃焼室の内圧より高まることで前記燃焼室から空気の進入を防ぐ目的と、前記発電室の燃料の流れを均一化し全ての前記燃料電池セルの発電性能を最大に活用することを目的としている。
よって、前記仕切り板の通気機能を発揮するためには前記仕切り板と前記金属壁の境界部分の気密性確保は非常に重要であり、ここに前記隙間流路部がおよぶと燃料が優先的に前記隙間流路部を流れることになり、燃料の利用効率を大幅に低下させる。
請求項6記載の発明においては、前記隙間流路部断面積縮小手段が、前記隙間流路部の下流に位置することで特に前記仕切り板と前記金属壁の境界部分の気密性を確保することができ、燃料の利用効率を高めることができる。
請求項7記載の発明のよれば、前記燃料電池スタックと前記絶縁部の間に集電部を配置したことを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の固体酸化物型燃料電池システムを提供する。
これにより、前記隙間流路部断面積縮小手段として前記金属壁を押圧する力が、複数の前記燃料電池セルまたは複数の前記燃料電池スタックを電気的に接続するため配置された前記集電部に伝わり、前記燃料電池セルまたはスタックと前記集電部との接触抵抗を小さくすることができる。よって請求項1乃至6に記載した効果に加えてさらに燃料電池システムの内部電気抵抗が小さくなり、効率的な燃料電池の運転を行うことができる。
本発明によれば、前記絶縁部と前記金属壁との線膨張係数の違いにより生じる前記隙間流路部を、隙間流路部断面積縮小手段により著しく減少させることができ、これにより前記燃料電池スタックに接触せず前記隙間流路部を流れる燃料が減少し、燃料の利用効率を高めることができる。
またさらには前記燃料電池スタックと前記絶縁部の間に集電部を配置することで、前記金属壁を押圧する力が、複数の前記燃料電池セルまたは複数の前記燃料電池スタックを電気的に接続するため配置された前記集電部に伝わり、前記燃料電池セルまたはスタックと前記集電部との接触抵抗を小さくすることができる。
以下に図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
図1は本発明の第一の実施例を略示する円筒形固体酸化物型燃料電池の立体図であり、図2は同例を略示する円筒形固体酸化物型燃料電池の昇温時の平面断面図、図3は同例を略示する円筒形固体酸化物型燃料電池の昇温時の縦断面図である。
図1から3にあるように、金属壁4の内部に、複数の燃料電池セル1を電気的に接続し集合体とした燃料電池スタック3を配し発電室8としている。燃料電池スタック3の下方には適正寸法のガス導通孔が明いている燃料分配室7があり燃料供給配管11と接続されている。燃料電池スタック3の上方には適正なガス導通穴または気孔率を持つ仕切り板6によって区切られた燃焼室9があり、発電室内の燃料は仕切り板6が持つ圧力損失を経て燃焼室9に至るよう設計される。燃焼室9の中には空気分配器13とそれに接続された空気供給配管12が配されている。空気分配器13からは導入管2が燃料電池セル1の本数分接続されており、燃料電池セル1の内側に挿入されるように配置されている。また燃焼室9には排ガスダクト10が接続されており、一般的には金属壁4と溶接によりシールを保ちながら固定されている。金属壁4の外周には、押圧部16が金属壁4の外部に設けられた構造体19を基点にして、金属壁4を内部に向かって押付ける方向に取付けられている。ここの例では、押圧部16は金属壁4の外周四面全てに配置し、かつ押圧部は上段、中段、下段に分けて押圧している。
燃料供給配管11により供給された燃料ガスは燃料電池スタック3の下方に位置する燃料分配室7により効果的に分散されて発電室8に入り、上方の仕切り板6に向かって流れながら各燃料電池セル1の外表面に接触する。一方、空気は空気供給配管(図示せず)から空気分配器12に供給され、ここで効果的に分散され、燃料電池セル1の内側に挿入された導入管2を通じて空気が導入され燃料電池セル1の内表面に接触する。このように構成された固体酸化物型燃料電池を作動温度約700℃から1000℃まで昇温すると、燃料電池セル1の内側の空気極側から燃料電池セル1の外側の燃料極側にO2-イオンが移動して電気化学的反応が起こり、発電が行われる。発電の際に生成された水蒸気および未反応燃料ガスはある適正な圧力損失と通気機能を持った仕切り板6を通り抜けて燃焼室9に入り、ここで燃料電池セル1の内側で未反応となった空気と混合され、着火燃焼後排ガスダクト10から排出される。仕切り板6は適正な圧力損失を持つため、燃焼室9内のガスが発電室8に逆流するのを防いでいる。
燃料電池セル1は性質の異なる導電性セラミックの円筒積層構造体、絶縁部5はアルミナ短繊維を圧縮成形したもの、仕切り板6はアルミナ繊維を連続的に積層しブランケット状にしたもの、導入管2はアルミナ系セラミックの緻密体、空気分配器3・金属壁4および排ガスダクト10や燃料配管11などの各配管はインコネルやステンレスなどの耐熱合金で作られている。
このように構成された固体酸化物型燃料電池を、作動温度約700℃〜1000℃まで昇温すると、絶縁部5と金属壁4はほぼ燃料電池スタック3の温度と同等となり膨張する。この時、絶縁部5と金属壁4との線膨張係数の違いにより絶縁部5と金属壁4との間に隙間が生じようとするが、金属壁4は押圧部16により絶縁部5に密着するよう押圧され、金属壁4は弾性変形または塑性変形することで絶縁部5に密着する。押圧部16は図示したように直接金属壁4を押圧することも可能であるが、図示していないが金属壁4の外側周囲に設置された断熱材を介して押圧することも可能である。このようにすることで、隙間流路部断面積は大幅に減少して、隙間を流れる燃料が減少し燃料の利用効率が向上する。当然ながら押圧部16は金属壁4の周囲全て、つまり本実施例では四方向全てにおいて押圧部16を設けることで最も効果的に隙間流路部13を縮小することができる。
押圧部16は、最も単純な構成として、構造体19と押圧板17の間に押圧バネ18を取付け、押圧板17のバネの取付けられた面の裏面を断熱材(図示せず)または直接金属壁4の外面に当てる。こうすると構造体19を基点に押圧バネ18のバネ反力により押圧板17が断熱材(図示せず)または直接金属壁4を押圧して、金属壁4は絶縁部5に密着させることができる。
押圧面積としては、押圧部16は金属壁4が絶縁部5と接触する全ての面積に対して押圧するのが理想的であるが、押圧出力が大きくなってしまうため、図1に示すように押圧板17は燃料の流路方向に対して直角方向に長くし、流路方向の幅を短くすると、小さい押圧力でも隙間流路部13の燃料の流れを阻害しやすく効果的であり、図示のように上段、中段、下段や図示していないが上段、下段のように複数段に分割して押圧しても十分な効果を得られる。
押圧部16の配置は、特に隙間流路部13の燃料の流れる方向の下流側に配置すると特に有効となる。なぜなら、前記下流側には仕切り板6が配置されており、仕切り板6もアルミナ系のセラミックであるため、線膨張係数が金属系に比較してかなり小さい。よって図7に示す従来の実施例のような構成では、作動温度である700℃〜1000℃においては、この金属壁4と仕切り板6との線膨張係数の違いにより仕切り板6と金属壁4との接触部に隙間流路部13が生じてしまう。この時、前述したように仕切り板6には適正な圧力損失が生じるよう設計されているがため、燃料は圧力損失のない隙間流路部13を優先的に流れるようになってしまう。こうなると発電室8内の燃料の流れは金属壁4の内壁付近に偏ってしまい、発電室中央の燃料の流れが希薄になり、燃料の利用効率が著しく低下してしまう。よって、図1〜3の実施例で示すように押圧部16の配置を特に仕切り板6が位置する燃料の流れる方向の下流側、つまり図1および3に示す押圧部16の上段を仕切り板6付近に配することで、仕切り板6と金属壁4との密着を確保し、燃料の偏流を防ぎ分散性を高めることで高い燃料利用効率を維持することができる。
金属壁4は弾性変形または塑性変形することで絶縁部5に密着するため、この変形抵抗を小さくなるよう設計することが、押圧部16を小型化する意味でも金属壁4に発生する内部応力を小さくする意味でも重要となる。よって金属壁4は薄板である程、変形しやすく有効である。具体的には、溶接加工のしやすさや配管の取付け部の強度などを考慮すると、0.2mm〜1.0mm程度の薄肉の金属板を使用することが望ましく、本実施例では0.5mmの板を使用している。さらに、ステンレスを使用する場合は、線膨張係数の小さいフェライト系ステンレスを採用し変形変位量を小さくすることも有効である。
また、図2〜3に示すように絶縁部5と燃料電池スタック3との間に集電部14が配置されている場合、押圧部16により金属壁4に押圧された力が絶縁部5から集電部14に伝わり、集電部14が燃料電池スタック3に押圧され、集電部14と燃料電池スタック3との接触抵抗を低減することができる。
図4は本発明の第二の実施例を略示する円筒形固体酸化物型燃料電池の昇温時の縦断面図である。
この例では、第一の実施例と構成とほぼ同じであるが、押圧部が不要であり代わりに金属壁4の外側周囲に断熱材20が配置され、さらに断熱材20の外側に構造体19が配置されている点がことなっている。第一の実施例と同様、常温で組立てられた燃料電池を作動温度である約700℃〜1000℃近傍まで昇温させた時、絶縁部5と金属壁4はほぼ燃料電池スタック3の温度と同等となり膨張する。この時、絶縁部5と金属壁4との線膨張係数の違いにより絶縁部5と金属壁4との間に隙間が生じようとするが、金属壁4の外側周囲に断熱材を介して配置された構造体19では金属壁4に比較して大幅に低温となっており、熱膨張量が非常に小さくなっている。よって、構造体19は作動温度においても変位はほとんど変化せず、構造体19の内面を基点にして断熱材20が、膨張し外側に向かって変位しようとする金属壁4を押圧し、金属壁4の熱膨張を拘束する。このようにして金属壁4を押圧部により押圧するのと同様の効果を得ることができる。
図5は本発明の第三の実施例に係る固体酸化物型燃料電池システムを示す立体図であり、図6は同例を略示する円筒形固体酸化物型燃料電池の昇温時の平面断面図である。
この例においても構成は第一の実施例とほぼ同じであるが、金属壁4の一部に押圧部16による押圧を受けない箇所を設け、ここに変形促進部15を設けている点が異なっている。ここでいう変形促進部15とは、金属壁4が作動温度において内部の絶縁部5との熱膨張差により生じた寸法を吸収する空間を内包した部分のことを指し、少なくとも吸収したい寸法より大きい吸収幅Lを持ち、燃料が流れる方向と平行な軸方向に沿って加工している。図5および図6の例では、変形促進部15として金属壁4の端部をU字形に加工している。作動温度において金属壁4が膨張する際、金属壁4の押圧部16により押圧された部分は絶縁部5に密着したまま膨張するが、押圧されてない部分にある変形促進部15は拘束を受けていないため優先的に変形する。変形促進部15がない場合は、主に金属壁4の押圧板17が接触した境界部に応力が集中し、金属壁4に大きな内部応力が発生してかつ金属壁4を所定量変形させるために大きな押圧力が必要となるが、ここでは変形促進部15であるU字形部の円弧の曲率が小さくなる方向に変形するので変形応力が分散し、内部応力の減少および押圧力の削減が可能となる。
本発明の第一の実施例に係る固体酸化物型燃料電池システムを示す立体図である。 本発明の第一の実施例に係る昇温時の固体酸化物型燃料電池システムを示す平面断面図である。 本発明の第一の実施例に係る昇温時の固体酸化物型燃料電池システムを示す縦断面図である。 本発明の第二の実施例に係る昇温時の固体酸化物型燃料電池システムを示す縦断面図である。 本発明の第三の実施例に係る固体酸化物型燃料電池システムを示す立体図である。 本発明の第三の実施例に係る昇温時の固体酸化物型燃料電池システムを示す平面断面図である。 従来の固体酸化物型燃料電池システムを示す縦断面図である。
符号の説明
1…燃料電池セル
2…導入管
3…燃料電池スタック
4…金属壁
5…絶縁部
6…仕切り板
7…燃料分配室
8…発電室
9…燃焼室
10…排ガスダクト
11…燃料供給配管
12…空気分配器
13…隙間流路部
14…集電部
15…変形促進部
16…押圧部
17…押圧板
18…押圧バネ
19…構造体
20…断熱材

Claims (7)

  1. 複数の燃料電池セルを電気的に接続した燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックの外側に配置する絶縁部と、前記絶縁部のさらに外側に配置する金属壁を備える固体酸化物型燃料電池において、
    前記絶縁部と前記金属壁との間にある隙間流路部の断面積を縮小させる隙間流路部断面積縮小手段を備えることを特徴とする固体酸化物型燃料電池システム。
  2. 前記隙間流路部断面積縮小手段が、前記金属壁を外部から押圧する押圧部であることを特徴とする請求項1記載の固体酸化物型燃料電池システム。
  3. 前記押圧部は、バネを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の固体酸化物型燃料電池システム。
  4. 前記隙間流路部断面積縮小手段が、前記金属壁の熱膨張を前記金属壁の外側に断熱材を介して配置した構造体で支えることを特徴とした請求項1記載の固体酸化物型燃料電池システム。
  5. 前記金属壁に、前記押圧部による押圧を受けない変形促進部を備えていることを特徴とする請求項2または3に記載の固体酸化物型燃料電池システム。
  6. 前記隙間流路部断面積縮小手段が、前記隙間流路部の下流に位置することを特徴とする請求項2または3または5に記載の固体酸化物型燃料電池システム。
  7. 複数の前記燃料電池スタックを電気的に接続する集電部を前記絶縁部に隣接して配置したことを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の固体酸化物型燃料電池システム。


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