JP2006106917A - 駆動軸用ワイヤレスユニット、ベアリングカップグリース注入孔用蓋、及び駆動軸監視システム - Google Patents

駆動軸用ワイヤレスユニット、ベアリングカップグリース注入孔用蓋、及び駆動軸監視システム Download PDF

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Abstract

【課題】 圧延設備の駆動軸などに用いられる場合でも、バッテリー電源の電池消耗を低減することができ、よってバッテリー電源の長寿命化を図ることができる駆動軸用ワイヤレスユニット、及びこれを用いたベアリングカップグリース注入孔用蓋並びに駆動軸監視システムを提供する。
【解決手段】 バッテリー電源33を有し、駆動軸に取り付けられる子機(ワイヤレスユニット)1において、ソーラーパネル(発電手段)40と、駆動軸の損傷を検出するためのセンサに接続されてそのセンサからの検出データを送信する送受信モジュール(送信手段)37とを設ける。
【選択図】 図4

Description

本発明は、圧延設備などの駆動軸に関するデータを送信する駆動軸用ワイヤレスユニット、上記データの送信が可能なベアリングカップグリース注入孔用蓋、及び上記駆動軸を監視する駆動軸監視システムに関する。
例えば鉄鋼用圧延設備では、圧延ローラと駆動モータとの間に接続された駆動軸の途中部分に十字軸継手を設けることにより、上記ローラが圧延中の鋼材に対し上下に動くのを許容した状態で、圧延処理を行っている。また、このような圧延設備では、その駆動軸の動作状態が圧延処理される鋼材品質に直結することから当該駆動軸を監視する監視システムを構築することが要望されており、さらには駆動軸自体が回転動作するために有線方式の送信機を用いることは困難であるということから、無線方式の送信機(ワイヤレスユニット)にてセンサ検出結果を送信させることが検討されている。
一方、十字軸継手を備えた駆動軸に取り付けられる従来システムには、例えば下記特許文献1に記載されているように、十字軸継手での温度を検出する温度センサとこのセンサ出力を無線送信するワイヤレスユニットとを設けたものが提案されている。
特開2001−304975号公報(第3〜4頁、図2)
ところで、上記のような従来システムでは、その電力源として電池を用いたバッテリー電源が使用されており、このバッテリー電源からの電力供給にてワイヤレスユニット及びこのユニットに接続されたセンサを動作していた。このため、バッテリー電源の寿命が短く早期に電池交換を行う必要があった。とりわけ、圧延設備などの駆動軸のように、センサの監視対象となる物理量が比較的高周波なものである場合、その監視精度を向上させるためには、センサの監視結果を高い周波数でサンプリングしてデータ処理する必要がある。すなわち、上記のような駆動軸に用いられるワイヤレスユニットでは、上記監視結果を高速処理して送信することが要求されるため、当該ワイヤレスユニットでの電力消費が大きく、バッテリー電源の長寿命化を行うことが困難であるという問題点を生じた。
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、圧延設備の駆動軸などに用いられる場合でも、バッテリー電源の電池消耗を低減することができ、よってバッテリー電源の長寿命化を図ることができる駆動軸用ワイヤレスユニット、及びこれを用いたベアリングカップグリース注入孔用蓋並びに駆動軸監視システムを提供することを目的とする。
本発明の駆動軸用ワイヤレスユニットは、バッテリー電源を有し、駆動軸に取り付けられるワイヤレスユニットであって、
発電手段と、前記駆動軸の損傷を検出するためのセンサに接続されてそのセンサからの検出データを送信する送信手段とを備えたことを特徴とするものである。
上記のように構成された駆動軸用ワイヤレスユニットでは、発電手段が設けられているので、この発電手段によって発電した電力を上記送信手段に供給することができ、バッテリー電源の電池消耗を低減することができる。
また、駆動軸用ワイヤレスユニットにおいて、前記バッテリー電源が、一次電池を用いて構成されるとともに、
前記発電手段が、前記バッテリー電源の補助電源に使用され、かつ、この補助電源からの電力供給と前記一次電池からの電力供給とを切り替える切替手段を設けることが好ましい。
この場合、切替手段が補助電源からの電力供給と一次電池からの電力供給とを切り替えるので、当該一次電池を用いたバッテリー電源の電池消耗をより確実に低減することができる。
また、上記駆動軸用ワイヤレスユニットにおいて、前記発電手段が、ソーラーパネルを用いて構成されてもよい。
この場合、ソーラーパネルによって発電された電力によって上記送信手段を動作させることができ、バッテリー電源の電池消耗を低減することができる。
また、上記駆動軸用ワイヤレスユニットにおいて、前記駆動軸は、ベアリングカップを有する十字軸継手を備えるとともに、
前記バッテリー電源及び前記送信手段が、前記ベアリングカップに形成されたグリース注入用の孔の内部に配置され、前記ソーラーパネルが、前記ベアリングカップの表面に取り付けられていることが好ましい。
この場合、圧延設備などのように十字軸継手の十字軸が外部にほとんど露出されない駆動軸に用いるときでも、上記バッテリー電源及び送信手段を容易に取り付けることができるとともに、ベアリングカップ表面に取り付けたソーラーパネルによってバッテリー電源の電池消耗を確実に低減することができる。
また、上記駆動軸用ワイヤレスユニットにおいて、前記ソーラーパネルと前記ベアリングカップの表面との間に防振材を設けてもよい。
この場合、上記防振材により、駆動軸の回転動作に伴って発生する振動等の衝撃でソーラーパネルが破損するのを防ぐことができる。
また、上記駆動軸用ワイヤレスユニットにおいて、前記発電手段は、前記駆動軸の回転動作に応じて発電することが好ましい。
この場合、発電手段が駆動軸の動作時に自動的に発電することができ、上記バッテリー電源の電池消耗を低減することができる。
また、上記駆動軸用ワイヤレスユニットにおいて、前記発電手段が、前記駆動軸の回転動作に応じて歪むことにより、発電する圧電素子を用いて構成されてもよい。
この場合、圧電素子によって発電された電力によって上記送信手段を動作させることができ、バッテリー電源の電池消耗を低減することができる。
また、上記駆動軸用ワイヤレスユニットにおいて、前記発電手段には、前記駆動軸の回転動作に応じて移動し、前記圧電素子と衝突することによって当該圧電素子を歪ませる動作体が設けられてもよい。
この場合、上記動作体との衝突によって圧電素子を大きく歪ませることができ、当該圧電素子に効率よく電力を発生させることができ、バッテリー電源の電池消耗をより低減することができる。
また、上記駆動軸用ワイヤレスユニットにおいて、前記駆動軸は、ベアリングカップを有する十字軸継手を備えるとともに、
前記バッテリー電源及び前記送信手段が、前記ベアリングカップに形成されたグリース注入用の孔の内部に配置され、前記圧電素子が、前記ベアリングカップに取り付けられていることが好ましい。
この場合、圧延設備などのように十字軸継手の十字軸が外部にほとんど露出されない駆動軸に用いるときでも、上記バッテリー電源及び送信手段を容易に取り付けることができるとともに、ベアリングカップに取り付けた圧電素子によってバッテリー電源の電池消耗を確実に低減することができる。
また、本発明のベアリングカップグリース注入孔用蓋は、十字軸継手を備えた駆動軸において、前記十字軸継手のベアリングカップに形成されたグリース注入用の孔に取り付けられる蓋であって、
バッテリー電源と、発電手段と、前記駆動軸の損傷を検出するためのセンサに接続されてそのセンサからの検出データを送信する送信手段とを備えるワイヤレスユニットが装着されていることを特徴とするものである。
上記のように構成されたベアリングカップグリース注入孔用蓋では、バッテリー電源、発電手段、及び送信手段を有し、上記センサからのデータ送信が可能なワイヤレスユニットが当該蓋に装着されているので、既設の駆動軸の十字軸継手に形成されたグリース注入用の孔に上記ワイヤレスユニットを取り付けることができる。従って、損傷の進行度合いを監視できなかった駆動軸に対しても、バッテリー電源の電池消耗を低減したワイヤレスユニットにより、その監視を行うことが可能となる。
また、本発明の駆動軸監視システムは、駆動軸側に設けられた子機と、この子機と無線通信が可能な親機とを有し、前記子機からの送信信号を基に前記駆動軸を監視する監視システムであって、
前記子機に、上記いずれかの駆動軸用ワイヤレスユニットを使用したことを特徴とするものである。
上記のように構成された駆動軸監視システムでは、バッテリー電源の電池消耗を低減したワイヤレスユニットを備えているので、電池交換作業の頻度が少なく長期間のメンテナンスフリー性を有するシステムを構築することができる。
本発明によれば、圧延設備の駆動軸などに用いられる場合でも、バッテリー電源の電池消耗を低減することができるので、当該バッテリー電源の長寿命化を図ることができる。
以下、本発明の駆動軸用ワイヤレスユニット、ベアリングカップグリース注入孔用蓋、及び駆動軸監視システムの好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、以下の説明では、本発明を圧延設備の駆動軸に適用した場合を例示して説明する。
[実施形態1]
図1は鉄鋼メーカの圧延設備に使用される駆動軸を示す斜視図であり、図2は十字軸継手の主要部を駆動軸の軸方向から見た図である(一部断面を含む。)。図において、駆動軸10の両端部近傍には十字軸継手11が使用されており、この継手11を介在させて当該駆動軸10の一端側及び他端側には図示を省略した駆動モータ及び鉄鋼用圧延ローラがそれぞれ連結されている。つまり、駆動軸10には、2つの十字軸継手11の間に配置される中間軸部(第1軸部)10aに加えて、上記モータ及びローラ側にそれぞれ接続される駆動軸部(第2軸部)10b及び従動軸部(第3軸部)10cが設けられており、一方の十字軸継手11にて中間軸部10aと駆動軸部10bとが連結され、他方の十字軸継手11にて中間軸部10aと従動軸部10cとが連結されている(図1参照)。また、圧延設備では、2本の駆動軸10が互いに平行に配置されており、各駆動軸10に連結された2つの上記ローラ間にスラブ等を通すことで圧延処理が施された鋼材を製造するように構成されている。また、この圧延処理の際に、駆動軸10は、各十字軸継手11によって軸方向から傾くのを許容された状態で図1の矢印R方向に回転することにより上記駆動モータの回転力を圧延ローラに伝達する。さらに、この圧延設備では、本発明の駆動軸監視システムにより、各駆動軸10の動作状態が監視され、その運転時間に伴う損傷の進行度合いが判別されるようになっている。
上記十字軸継手11は、十字軸12と、4個のベアリングカップ13とを備えており、ベアリングカップ13が十字軸12の軸方向周りの部分を覆うように当該十字軸12の4つの各軸12aに揺動可能に装着されている。各ベアリングカップ13は、カップ部131と、その内部に保持され、上記軸12aに転がり接触する複数のころ132とを具備しており、カップ部131の内周面及び軸12aの外周面をそれぞれ外輪軌道及び内輪軌道としている。また、図2における上下一対のベアリングカップ13が当該十字軸継手11から見て軸方向一方側の駆動軸10の軸部(例えば、上記駆動軸部10b)に、左右一対のベアリングカップ13は軸方向他方側の駆動軸10の軸部(例えば、上記中間軸部10a)に、それぞれ接続されている。
上記カップ部131の周方向中央にはグリース注入用の孔131aが形成されている。また、この孔131aと同軸的に、軸12aの中心軸周りに孔12bが形成されている。カップ部131の孔131aには支持部材14がねじ止めにより取り付けられている。支持部材14は、平底碗状の取付部14aと、その底部から軸12aの軸方向に延設された丸棒状の支持部14bとを有しており、支持部14bは孔12bに挿入されている。挿入された支持部14bの先端近傍には、例えば渦電流式の変位センサ151が孔12bの壁面に対向するよう取り付けられている。
上記取付部14a内には、無線方式のデータ送受信が可能な子機1が取り付けられている。この子機1には、支持部材14の内部又は表面に設けた溝を通したケーブル16により、上記変位センサ151が接続されている。変位センサ151は、所定の基準位置に取り付けられて孔12bの上記壁面との距離変化を検出することにより、軸12aに生じた表面剥離などの損傷の程度に応じて増加する、軸12aとベアリングカップ13との相対的な変位(位置ずれ)を示す変位信号を子機1に出力する。
他の3箇所の軸12aについても同様に、支持部材14(図示せず)、変位センサ152,153,154、及び、子機2,3,4が設けられ、合計4個の子機1,2,3,4からそれぞれ変位信号データを発信することができる。また、子機1〜4は、常に変位信号データを発信するのではなく、後述する親機から要求があったときにのみ同信号データを発信するハンドシェイク方式のデータ通信チャンネルを形成するよう構成されている。
図3に示すように、上記駆動軸監視システムTは、上記変位センサ151〜154と、子機1〜4と、これらの各子機1〜4と双方向の無線通信が可能な単一の親機5とを備えている。各子機1〜4にはそれぞれ識別子としての連続した整数のID番号0,1,2,3が割り当てられており、駆動軸監視システムT内で各子機1〜4と、これらにそれぞれ直結された変位センサ151〜154とを特定可能になっている。尚、このように各子機1〜4に互いに異なるID番号を付与することにより、子機に接続されるセンサを変更した場合でも当該子機のID番号を変更する手間を省略することができる。
また、上記親機5には、例えばRS232Cに準拠した通信線6aを介して圧延設備内に配置されたパネルコンピュータ7が接続されている。また、このパネルコンピュータ7には、例えば10Base−T線を用いたLAN 6bを介して、圧延設備から離れた監視室内などに設置されたパソコン(以下、“PC”と略称する。)8が接続されており、このPC 8は、インターネット等の通信ネットワーク20を介在させて例えば十字軸継手11の製造メーカやそのメンテナンス会社などの情報処理端末21に接続可能に構成されている。なお、駆動軸監視システムTでは、上記2本の駆動軸10に組付けられた4つの各十字軸継手11に子機1〜4が装着されており、親機5は当該システムT内に含まれた全ての子機と個別にデータ通信を行って十字軸継手11単位に駆動軸10の監視を行えるようになっている。但し、以下の説明では、説明の簡略化のために、図3に示すように1つの十字軸継手11に設けられた子機1〜4について説明する。
上記の各子機1〜4は、全て同一の構成部材をユニット化したトランシーバタイプのワイヤレス送受信機であり、図4に例示するように、子機1には、上記変位センサ151に接続されてその検出信号を入力するとともに、図示しないボルトなどの固定手段によって取付部14aの底部に固定されるセンサ基板31と、このセンサ基板31の上方に配置されたワイヤレス基板32と、このワイヤレス基板32の上方に配置されたバッテリー電源33とを備えている。また、この子機1では、互いに接離自在なコネクタにて各基板31、32と電源33とが順次接続されるようになっており、当該子機1はビス穴14c内に挿入されるビス(図示せず)によって上記孔131aに装着される蓋14の内部に収納されている。すなわち、センサ基板31及びワイヤレス基板32は、それぞれ設けられた勘合コネクタ31a及び32aとが互いに連結されることでこれらの基板31及び32が電気的に接続され、またワイヤレス基板32及びバッテリー電源33は、それぞれ設けられた勘合コネクタ32b及び33bとが互いに連結されることでこれらの基板32及び電源33が電気的に接続されている。尚、図4では、図面の簡略化のために、上記支持部14bの図示は省略している。また、各基板31及び32は、モールド樹脂によりコーティングされたものであり、これら基板31及び32の回路等の電子部品にグリースや湿気などによる悪影響が極力生じないよう構成されている。
また、子機1では、第1及び第2の2つの電源が設けられており、上記バッテリー電源33が一方の電源を構成し、発電手段としてのソーラーパネル40が他方の電源に使用されている。すなわち、子機1では、図5も参照して、ソーラーパネル40は、防振材41を介して密閉部材15の表面に取り付けられており、圧延設備の照明光などの光によって発電し、子機各部への電力供給を行えるようになっている(詳細は後述。)。また、このソーラーパネル40は、バッテリー電源33の補助電源として用いられている。
また、密閉部材15は、上記蓋14に含まれたものであり、当該蓋14内部にバッテリー電源33等を収納した状態で、その取付部14aの開口部側端部に上記ビスにより当該取付部14aとともに上記孔131aに着脱自在に取り付けられる。すなわち、密閉部材15には、取付部14aに形成された例えば4つの上記ビス穴14cに応じて、4つのビス穴15aが設けられており、これらのビス穴14c、15aにビスが挿通され孔131aに固定されると、この密閉部材15が取付部14aの開口部を密閉した状態で当該密閉部材15を含んだ蓋14がベアリングカップ13に取り付けられるよう構成されている。また、この密閉部材15では、一端部側が上記ワイヤレス基板32に接続されたアンテナ39用の円状の溝15b及び貫通孔15cが形成されており、この貫通孔15cを通してアンテナ39は密閉状態の内部から引き出されるとともに、略円状に形成されたアンテナ39の他端部側が溝15bに沿って配置されている。尚、この説明以外に、アンテナ39をベアリングカップ13の外表面に沿わせて配置する構成でもよい。
また、子機1では、図6も参照して、変位センサ151からのアナログ式の検出信号を増幅するプリアンプ36a、及びこのプリアンプ36aに順次接続されたPIC(Peripheral Interface Controller)35aと送受信モジュール37とが設けられている。また、PIC 35aには、プリアンプ36aにて増幅された一周期分の検出信号を例えば12ビットの検出データに変換するA/D変換機能35bが付与されている。また、送受信モジュール37は、ワイヤレスチップにより構成されたものであり、親機5からの指示信号を受信する受信手段と、変位センサ151の検出(監視)結果を親機5に送信する送信手段とを一体的に構成したものである。さらに、子機1では、送受信モジュール37で親機5からの指示信号を受信する受信モードと、親機5に対し送受信モジュール37から送信信号を送信する送信モードと、当該子機1が待機状態となるスリープモードとのいずれかのモードが選択可能に構成されており、スリープモードによる間欠運転が行われるようになっている。
また、子機1には、当該子機1の電力源を構成するとともに、バッテリーホルダー33a(図4)に保持された一次電池、例えば二本の単三電池34(図4)を用いた上記バッテリー電源33と、このバッテリー電源33に接続された切替手段としての電源制御回路38aとが設けられている。また、この子機1は、PIC 35aに接続されたタイマー回路35c、プリアンプ36aと電源制御回路38aとの間に設置された電圧レギュレータ36b、及び電源制御回路38aとソーラーパネル40との間に設けられ、蓄電機能がない当該パネル40にて発電された電力を蓄えるコンデンサ充電回路38bを備えている。そして、子機1では、PIC 35a及びタイマ回路35cが変位センサ151の検出信号を処理する処理部35を構成し、さらにはプリアンプ36aと電圧レギュレータ36bとが同検出信号を増幅するアンプ部36を構成して、上記センサ基板31(図4)上に取り付けられている。また、電源制御回路38aとコンデンサ充電回路38bとが子機各部への電力供給を行う電源回路部38を構成し、送受信モジュール37とともに上記ワイヤレス基板32(図4)上に装着されている。さらには、このコンデンサ充電回路38bと上記ソーラーパネル40とにより、バッテリー電源33の補助電源が構成されている。
また、子機1では、図6に太線の矢印で示す電力線を介して子機1の各部に対して電力供給を行うように構成されており、後に詳述するように、電源制御回路38aがバッテリー電源33からの電力供給とソーラーパネル40からの電力供給とを切り替えるようになっている。すなわち、PIC 35a、タイマー回路35c、及び受信モジュール37は、同図に示すように、各々電源制御回路38aと直接接続されており、バッテリー電源電圧又はソーラーパネル40で発電された電力を蓄電したコンデンサ充電回路38bからのコンデンサ充電電圧が印加されるようになっている。また、プリアンプ36aでは、その電源電圧として例えば±2.5Vの電圧を印加することが要求されているため、電源制御回路38aからの供給電圧は電圧レギュレータ36bによって上記の電圧に変換された後当該アンプ36aに与えられる。但し、タイマ回路35c以外のPIC 35a、プリアンプ36a、電圧レギュレータ36b、及び送受信モジュール37は、常時、待機(スリープ)状態(つまり、上記スリープモード)に設定されており、子機1では、電源制御回路38aでの切替動作を行わせる点とも相まって、バッテリー電源33の電池34を極力消耗しないようになっている(詳細は後述)。尚、変位センサ151は、電圧レギュレータ36bのオン・オフ状態に連動するプリアンプ36aがオン状態のときに、このプリアンプ36aからケーブルを介して電力の供給を受けており、プリアンプ36aのオン・オフに連動してオン・オフ状態が切り替わる。
また、上記PIC 35aは、ワンチップのマイコンにより構成されたものであり、上記プリアンプ36aで信号増幅された変位センサ151の検出信号に対し所定のデータ処理を行う。また、このPIC 35aは、例えば20MHzのクロック周波数にて動作するように構成されたものであり、変位センサ151の検出結果による親機5側での監視精度が低下するのを極力防げるようになっている。具体的にいえば、PIC 35aでは、そのA/D変換機能35bでのサンプリング周波数が例えば3kHzに設定されており、100Hzの高周波信号である変位センサ151の検出信号に対し十分な精度でサンプリング処理を行い、さらに上記送受信モジュール37にてデータ送信するためにPIC 35aはそのサンプリング処理で得られたセンサ検出データを上記高速クロックにてブロック化するようになっている。
また、PIC 35aには、そのオン状態の時間を規定する上記タイマ回路35cが接続されており、PIC 35aは、そのオン状態期間において子機各部に対する電力供給のオン/オフ制御を含んだ駆動制御を行うようになっている。つまり、このタイマ回路35cは、所定の周期(例えば、10sec)毎に、PIC 35aを起動させる起動信号を当該PIC 35aに出力するように構成されており、PIC 35aでは、起動信号が入力されると、待機状態からオン状態に切り替えられ、さらにオン状態に切り替えられた時点から所定時間(例えば、10msec)の間オン状態を継続する。そして、PIC 35aは、オン状態になると、送受信モジュール37に対して、スリープ状態からオン状態に切り替えるON信号を直ちに出力し、電源制御回路38aからの電力供給を許容するとともに、送受信モジュール37を受信モードにして、子機1でのモードをもスリープモードから受信モードに移行させる。
また、PIC 35aは、上記所定時間のオン状態期間に、送受信モジュール37が親機5からの送信波を受信すると、その送信波に含まれた親機5からの指示信号の内容を判別する判別処理を行う。そして、PIC 35aは、受信した指示信号に変位センサ151の検出結果を要求する要求信号が含まれていることを検知したときのみ、PIC 35aは電圧レギュレータ36bに対しスリープ状態からオン状態に切り換えるON信号を出力して、プリアンプ36aから変位センサ151への電力供給を許容する。また、PIC 35aは、送受信モジュール37を送信モードにして、子機1でのモードを受信モードから送信モードに移行させるとともに、PIC 35aは、そのA/D変換機能35bを起動する。これにより、PIC 35aは、変位センサ151からのセンサ検出信号をデータ処理してセンサ検出データを取得し、この取得したデータを送受信モジュール37を介して親機5に発信する。
また、親機5から受信した指示信号に上記要求信号が含まれていなければ、PIC 35aは、当該指示信号に応じた処理を行うようになっている。
また、PIC 35aは、親機5からの指示信号が入力されずに、上記オン状態期間が経過すると、送受信モジュール37に対し、オン状態からスリープ状態に切り替えるOFF信号を出力することで電源制御回路38aから送受信モジュール37への電力供給を遮断して、当該送受信モジュール37を動作不能状態のスリープモードする。さらには、PIC 35a自体も、A/D変換機能35bを停止させてオン状態からスリープ状態に移行し、子機1では、受信モードからスリープモードに移行される。
また、PIC 35a等の上記子機各部でのスリープ状態は、消費電流が0.1mA以下であるスリープ状態であり、上記のように、タイマ回路35cがPIC 35aを起動し、PIC 35aが子機各部を起動することにより、子機1では、バッテリー電源33の消費電力量を極力抑えるように構成されている。つまり、子機1のスリープモードでは、その接続された変位センサ151を含め、消費電力量が極めて少ないICからなる上記タイマ回路35cのみが常時、動作するようになっており、PIC 35aが親機5からの上記要求信号を確認したときのみ、バッテリー電源33が使用されて変位センサ151のセンサ検出データが親機5に伝達される。しかも、ソーラーパネル40によって発電された電力がコンデンサ充電回路38bに所定電力量以上に蓄積されている場合では、電源制御回路38aはバッテリー電源33からの電力供給からコンデンサ充電回路38bからの電力供給に切り替える。これにより、バッテリー電源33の電池34が消耗するのを極力抑制することができ、バッテリー電源33の電池寿命を延ばしてその交換時期を長くすることが可能となる。
また、PIC 35aには、バッテリー電源33の電池容量の残量を検出する機能がソフトウェアによって付与されており、現時点でのバッテリー電源33の電圧を検出するように構成されている。この電池残量検出処理は、PIC 35aが上記要求信号を受信し、かつ電源制御回路38aを介してバッテリー電源33から電力供給を受けているときに実施されるようになっており、PIC 35aは、上記センサ検出データとともに、検出した電池残量(検出電圧)データを親機5に送信させる。また、PIC 35aでは、現時点でのバッテリー電源電圧が所定電圧以下であることを判別したときには、PIC 35aは親機5に対しバッテリー電源33の電池34を交換することを要求する電池交換信号を生成して、上記電池残量データに含めて送信させるよう構成されている。
尚、上記の説明以外に、親機5が電池残量検出処理だけを単独で実施させる指示信号を子機1に送信し、その処理結果のみを親機5に返信させることもできる。このような変位センサ151の検出信号を処理しない場合には、PIC 35aは、電源制御回路38a(バッテリー電源33)からプリアンプ36aへの電力供給を許容するオン信号を出力せずに当該プリアンプ36aを動作不能状態で維持し電池消耗を極力抑えるようになっている。
上記送受信モジュール37には、所定周波数の送信波(搬送波)を発振する発振器、センサ検出データを送信波に乗せるための変調を行う変調器、及び親機5からの送信波を復調する復調器が設けられており、接続されたアンテナ39を介して親機5と双方向の無線通信を行う。また、送受信モジュール37は、PIC 35aからの指示信号に従って送信モード又は受信モードを択一的に選択するよう構成されており、1送信サイクル(上記搬送波の1周期)毎に、所定のビット数のデータブロックをシリアル伝送方式にて送信するようになっている。
上記電源制御回路38aは、マルチプレクサ等のアナログスイッチを用いて構成されたものであり、バッテリー電源33から常時電圧が印加されている。また、この電源制御回路38aには、例えば電気二重層キャパシタを含んで構成された上記コンデンサ充電回路38bからも常時電圧が印加されており、当該制御回路38aでは、バッテリー電源33よりもコンデンサ充電回路38bを優先するように構成されている。すなわち、電源制御回路38aでは、コンデンサ充電回路38bからの印加電圧が所定の電圧値以上のときに、ソーラーパネル40によって発電された電力が当該充電回路38bで所定電力量以上蓄積されていると判断される。そして、電源制御回路38aは、子機各部への電力供給経路をバッテリー電源33からコンデンサ充電回路38bに自動的に切り替えて、バッテリー電源33の電池消耗を極力低減する。
上記親機5には、図7に示すように、子機1〜4の各送受信モジュール37との間で共通の周波数を用いて無線通信を行う送受信モジュール51と、当該親機各部の制御を行う制御部を構成するPIC 52と、パネルコンピュータ7(図3)に接続されたRS232Cドライバ53とが設けられている。また、親機5は、子機1〜4と同様に、トランシーバタイプのワイヤレス送受信機を構成しており、その電力源としてのバッテリー電源などが含まれている。このバッテリー電源電圧は、子機1〜4と同様に、PIC 52に設けられた検出機能によって常時監視されており、その検出電圧値(現時点でのバッテリー電源電圧値)がパネルコンピュータ7側に通知されるとともに、検出電圧値が所定電圧以下に低下した時点で電池交換信号が同コンピュータ7側に出力される。また、送受信モジュール51は、上記送受信モジュール37と同様に、発振器、変調器、及び復調器を備えたものであり、PIC 52からの指示信号に従って送信モード又は受信モードを択一的に選択するとともに、1送信サイクル毎に、所定のビット数のデータブロックをアンテナ50から発信するよう構成されている。
また、親機5は、パネルコンピュータ7側からの指示(リクエスト信号)に従って、各子機1〜4に対応するセンサの検出データを送信することを要求するとともに、各子機1〜4から受信したセンサ検出データ及び電池残量データをパネルコンピュータ7側に転送する。さらに、親機5は、一つの子機に対してその子機に接続されたセンサの検出データの送信を要求するときに、当該子機の識別子を含んだ要求信号を作成し、この作成した信号を含むデータブロックを発信するようになっている。
上記パネルコンピュータ7には、そのコンピュータ機能として、上記変位センサ151〜154からのセンサ検出データに基づいた対応する軸12a(駆動軸10)での損傷の程度(進行度合い)についての判別・診断機能が付与されている。また、このコンピュータ7には、各検出データの波形や上記進行度合いの変化等の所定の履歴情報をディスプレイに表示するモニタリング機能、各センサへのセンシングの開始や子機1〜4及び親機5の各バッテリー電源での電池残量の確認等を行わせる動作指示機能がソフトウェアにて与えられている。
また、PC 8には、パネルコンピュータ7が有する上記のコンピュータ機能に加えて、入力した検出データやそれに基づく損傷の診断結果などのデータを保存したり、他の情報処理端末21に上記の保存データを提供するWebサーバとして働いたりするようなサーバ機能が付与されている。
以上のように構成された本実施形態では、各子機(ワイヤレスユニット)1〜4において、ソーラーパネル(発電手段)40を設けて、このソーラーパネル40をバッテリー電源33の補助電源に用いているので、当該バッテリー電源33の単三電池(一次電池)34が消耗するのを低減することができる。この結果、上記従来例と異なり、バッテリー電源33の長寿命化を図ることができる。しかも、本実施形態では、電源制御回路(切替手段)38aにより、バッテリー電源33からの電力供給よりもコンデンサ充電回路(補助電源)38bからの電力供給を優先的に行わせているので、バッテリー電源33の電池消耗をより確実に低減して、その長寿命化を容易に行うことが可能となる。また、このように、バッテリー電源33の長寿命化を図ることができるので、その電池交換作業の頻度が少なく長期間のメンテナンスフリー性を有する駆動軸監視システムを容易に構築することができる。
また、本実施形態では、バッテリー電源33及び送受信モジュール(送信手段)37がベアリングカップ13に形成されたグリース注入用の孔131aの内部に配置され、ソーラーパネル40が蓋14の密閉部材15表面上に取り付けられているので、圧延設備などのように十字軸継手の十字軸が外部にほとんど露出されない駆動軸に用いるときでも、バッテリー電源33の電池消耗を低減した子機を容易に取り付けることができる。この結果、センサの設置箇所を確保し難く、かつ回転動作する駆動軸に対して、その損傷の程度(進行度合い)を正確に把握することができ、十字軸継手等の交換作業が必要な時期を正確に判断することが可能となる。
また、本実施形態では、ベアリングカップ13に対し着脱可能な蓋14にセンサに接続された子機を取付・取外し可能に取り付けているので、既設の駆動軸に対しても、センサ及びその検出データを送信する子機を容易に設置することが可能となり、損傷の進行度合いを監視できなかった駆動軸に対しても、長寿命なバッテリー電源を有する子機により、その監視を行うことができる。しかも、蓋14をベアリングカップ13から取り外すことにより、十字軸継手11等の分解作業を実施することなく、これらセンサ及び子機の交換作業を容易に行うことができる。
[実施形態2]
図8は、別の実施形態に係る子機及びベアリングカップグリース注入孔用蓋の要部構成例を示す図である。図において、本実施形態と上記実施形態との主な相違点は、ソーラーパネルに代えて、発電手段に圧電素子及び球を設けた点である。
図8において、本実施形態では、密閉部材25の表面上に、圧電セラミックス等により構成された圧電素子42aが取り付けられている。また、上記密閉部材25は、図9も参照して、互いに分離可能に構成された蓋部材25aと有底状の筒部材25bとにより構成されている。これら蓋部材25a及び筒部材25bには、上記取付部14aのビス穴14cに応じて形成されたビス穴25a1及び25b1がそれぞれ設けられており、上記密閉部材15と同様に、ビスによって当該蓋部材25a及び筒部材25bがベアリングカップ13に着脱可能に取り付けられる。また、蓋部材25aの上面側には、上記アンテナ39の略円状部分が配置される溝25a2が形成されている。さらに、蓋部材25a及び筒部材25bには、アンテナ39が挿通される貫通孔25a3及び25b4がそれぞれ設けられている。
また、上記蓋部材25aでは、その上側表面に取り付けられた上記圧電素子42aに加えて、下側表面にも圧電素子42bが設置されている。
また、上記筒部材25bでは、その内部が壁25b2によって矩形状に仕切られており、さらにこの壁25b2にて仕切られた矩形状空間は図の上下左右方向に設けられた小壁25b3により、例えば8つの小区画に区切られている。そして、各区画には、上記駆動軸10の回転動作に応じて移動可能な動作体としての球43が配置されている。これらの各球43は、例えば鉄により構成されたものであり、上記の回転動作に応動して図9(c)の上下方向に移動し、上記圧電素子42bに衝突するようになっている。
上記圧電素子42a、42bは、図10も参照して、コンデンサ充電回路38bに接続されており、駆動軸10の回転動作に応じて歪むことにより発電して、その発電した電力を当該充電回路38bに蓄電するよう構成されている。つまり、駆動軸10が回転動作したときに、その回転動作に応動して、球43が圧電素子42bに衝突し、これにより当該圧電素子42bに歪みが発生する。そして、この発生した歪みによって電力が生じてコンデンサ充電回路38bをチャージする。また、球43と圧電素子42bとの衝突によって生じる衝撃は、蓋部材25aを介して圧電素子42aに伝えられて、当該圧電素子42aにも歪みが生じ電力を発生してコンデンサ充電回路38bをチャージする。尚、蓋部材25aの厚みは、この部材25aの材質にも異なるが、10mm程度以下の薄いものを使用することが上記衝撃による圧電素子42aでの歪みを大きくして効率よく発電できる点で好ましい。
以上のように、本実施形態では、圧電素子(発電手段)42a、42bが、駆動軸10の回転動作に応動して発電するので、上記実施形態1と同様に、バッテリー電源33の電池消耗を低減することができ、当該バッテリー電源33を長寿命化を図ることができる。また、圧電素子42a、42b及び球43(発電手段)を蓋14の密閉部材25に取り付けているので、バッテリー電源33の電池消耗を低減した子機を構成して、実施形態1と同様な効果を奏することができる。
尚、上記の説明では、ソーラーパネル(太陽電池)や圧電素子からなる発電手段を、一次電池を用いたバッテリー電源の補助電源とした構成について説明したが、本発明のワイヤレスユニットは、バッテリー電源と、発電手段と、駆動軸の損傷を検出するためのセンサに接続されてそのセンサからの検出データを送信する送信手段とを備えたものであれば何等限定されない。具体的には、バッテリー電源に鉛蓄電池などの二次電池を用いるとともに、発電手段にて発電した電力を二次電池に逐次充電する構成でもよい。また、上記アンテナに接続されたコイルと、このコイルとともにLC共振回路を構成するキャパシタとを用いて、発電手段を構成して、アンテナが所定(共振)周波数の電波を受信することにより、LC共振回路が発電しキャパシタにチャージする構成でもよい。また、発電手段が発電した電力を電気二重層キャパシタ以外の蓄電池等の他の蓄電部材に蓄える構成でもよい。
また、上記の説明では、1個のワイヤレスユニットに直結された1個の変位センサを用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ワイヤレスユニットやセンサの設置数あるいはセンサ種類(形式)などは上記のものに何等限定されない。つまり、センサは、駆動軸の損傷(軸での表面剥離)に起因して変化する物理量を検出するものであればよく、例えば振動センサを十字軸の中央部に対向配置して当該十字軸の振動を検出する構成でもよい。また、力や温度、あるいは上記剥離に応じて増加するグリース内の鉄粉濃度等の検出データを取得するものでもよい。また、複数のセンサを1個のワイヤレスユニットに接続して、このユニットからセンサ毎にその検出データを発信させるものでもよい。
また、上記の説明では、バッテリー電源やセンサ基板などをグリース注入用孔の内部に配置した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、駆動軸の動作を阻害しない場合ではベアリングカップ外側にバッテリー電源等を取り付けてもよい。また、例えばベアリングカップ表面に凹部等を設け、バッテリー電源等を当該カップ内側に配置するものでもよい。但し、上記のように、ベアリングカップに形成されたグリース注入用孔内部にバッテリー電源等を配置する場合の方が、当該ユニットを簡単、かつコスト安価に取り付けることができる点で好ましい。
また、上記の説明では、バッテリーホルダー、ワイヤレス基板、及びセンサ基板を上下三段にしたワイヤレスユニットについて説明したが、例えば一つの基板上に、バッテリーホルダーなどのユニット構成部材を配置するものでもよい。
また、上記実施形態1の説明では、蓋の密閉部材の表面上にソーラーパネルを設置した構成について説明したが、ベアリングカップの外表面や駆動軸の各軸部の外周面上などの駆動軸表面上にソーラーパネルを設けてもよい。但し、上記のように、防振材を介在させて、上記駆動軸表面上にソーラーパネルを設置する場合の方が、駆動軸の回転動作に伴って発生する振動等の衝撃でソーラーパネルが破損するのを防止できる点で好ましい。
また、上記実施形態2の説明では、圧電素子及び球(動作体)を有する発電手段について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、駆動軸の回転動作に伴って生じる当該駆動軸での運動エネルギーを電気エネルギーに変換することにより、駆動軸の動作時に自動的に発電するものであれば何等限定されない。具体的には、上記蓋部材の内面にソレノイドコイルを配置するとともに、一端部が上記筒部材の底側に固定された弾性バネの他端側に永久磁石を取り付ける。そして、弾性バネが駆動軸の回転動作に応動して伸縮運動することにより、ソレノイドコイルを通る永久磁石からの磁界を変動させて、当該コイルに電圧を誘起させ電力を発生させる構成でもよい。また、球を設けることなく、矩形状の上記圧電素子の一辺側のみを上記密閉部材の表面に固定し、この圧電素子の他辺(対向辺)側が駆動軸の回転動作に応動して振動することにて歪みを発生し発電する構成でもよい。但し、上記のように、駆動軸の回転動作に応動して圧電素子に衝突する上記球を用いる場合の方が、当該圧電素子を大きく歪ませて効率よく電力を発生させることができ、バッテリー電源の電池消耗をより低減することができる点で好ましい。
鉄鋼メーカの圧延設備に使用される駆動軸を示す斜視図である。 十字軸継手の主要部を駆動軸の軸方向から見た図である(一部断面を含む。)。 本発明の一実施形態に係る駆動軸監視システムの構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る子機及びベアリングカップグリース注入孔用蓋の要部構成例を示す図である。 (a)は図4に示したソーラーパネル及び密閉部材を示す上面図であり、(b)は(a)のVb−Vb線断面図である。 図4に示した子機の具体的な構成を示すブロック図である。 図3に示した親機の具体的な構成を示すブロック図である。 別の実施形態に係る子機及びベアリングカップグリース注入孔用蓋の要部構成例を示す図である。 (a)は図8に示した圧電素子及び密閉部材を示す上面図であり、(b)は蓋部材を取り外した状態での密閉部材及び球を示す上面図であり、(c)は(a)のIXc−IXc線断面図である。 図8に示した子機の具体的な構成を示すブロック図である。
符号の説明
1〜4 子機(ワイヤレスユニット)
5 親機
10 駆動軸
11 十字軸継手
13 ベアリングカップ
131a グリース注入用の孔
14 (ベアリングカップグリース注入孔用)蓋
15、25 密閉部材
33 バッテリー電源
34 単三電池(一次電池)
37 送受信モジュール(送信手段)
38a 電源制御回路(切替手段)
38b コンデンサ充電回路(補助電源)
40 ソーラーパネル(発電手段、補助電源)
41 防振材
42a、42b 圧電素子(発電手段、補助電源)
43 球(発電手段、動作体)
151〜154 変位センサ
T 駆動軸監視システム

Claims (11)

  1. バッテリー電源を有し、駆動軸に取り付けられるワイヤレスユニットであって、
    発電手段と、
    前記駆動軸の損傷を検出するためのセンサに接続されてそのセンサからの検出データを送信する送信手段と
    を備えたことを特徴とする駆動軸用ワイヤレスユニット。
  2. 前記バッテリー電源が、一次電池を用いて構成されるとともに、
    前記発電手段が、前記バッテリー電源の補助電源に使用され、かつ、この補助電源からの電力供給と前記一次電池からの電力供給とを切り替える切替手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の駆動軸用ワイヤレスユニット。
  3. 前記発電手段が、ソーラーパネルを用いて構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動軸用ワイヤレスユニット。
  4. 前記駆動軸は、ベアリングカップを有する十字軸継手を備えるとともに、
    前記バッテリー電源及び前記送信手段が、前記ベアリングカップに形成されたグリース注入用の孔の内部に配置され、
    前記ソーラーパネルが、前記ベアリングカップの表面に取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の駆動軸用ワイヤレスユニット。
  5. 前記ソーラーパネルと前記ベアリングカップの表面との間に防振材を設けたことを特徴とする請求項4に記載の駆動軸用ワイヤレスユニット。
  6. 前記発電手段は、前記駆動軸の回転動作に応じて発電することを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動軸用ワイヤレスユニット。
  7. 前記発電手段が、前記駆動軸の回転動作に応じて歪むことにより、発電する圧電素子を用いて構成されていることを特徴とする請求項6に記載の駆動軸用ワイヤレスユニット。
  8. 前記発電手段には、前記駆動軸の回転動作に応じて移動し、前記圧電素子と衝突することによって当該圧電素子を歪ませる動作体が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の駆動軸用ワイヤレスユニット。
  9. 前記駆動軸は、ベアリングカップを有する十字軸継手を備えるとともに、
    前記バッテリー電源及び前記送信手段が、前記ベアリングカップに形成されたグリース注入用の孔の内部に配置され、
    前記圧電素子が、前記ベアリングカップに取り付けられていることを特徴とする請求項8に記載の駆動軸用ワイヤレスユニット。
  10. 十字軸継手を備えた駆動軸において、前記十字軸継手のベアリングカップに形成されたグリース注入用の孔に取り付けられる蓋であって、
    バッテリー電源と、発電手段と、前記駆動軸の損傷を検出するためのセンサに接続されてそのセンサからの検出データを送信する送信手段とを備えるワイヤレスユニットが装着されていることを特徴とするベアリングカップグリース注入孔用蓋。
  11. 駆動軸側に設けられた子機と、この子機と無線通信が可能な親機とを有し、前記子機からの送信信号を基に前記駆動軸を監視する監視システムであって、
    前記子機に、請求項1〜9のいずれかに記載の駆動軸用ワイヤレスユニットを使用したことを特徴とする駆動軸監視システム。
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