JP2006105635A - 船舶姿勢角測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】船舶の移動加速度に起因する誤差を低減することが可能な船舶姿勢角測定装置を提供する。
【解決手段】船舶100に固定された加速度センサ60は、2軸方向の加速度の測定値を処理部50に入力する。第1の受信部12は、衛星から送信された信号の搬送波周波数を測定する。測位部20は、第1の受信部12の受信信号に基づいて測位を行う。移動速度測定部16と移動加速度測定部18は、衛星から送信された信号の搬送波周波数と測位結果に基づいて、船舶100の移動加速度を算出して処理部50に入力する。方位測定部22は、アンテナ72で受信された信号とアンテナ74で受信された信号の位相差と、測位部50の測位結果に基づいて、船首方位角ψを算出して処理部50に入力する。処理部50は、2軸方向の加速度と、船舶100の移動加速度と、船首方位角ψに基づいて船舶100のロール角φおよびピッチθを算出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、船舶に設けられた加速度センサによって船舶の姿勢角を測定する船舶姿勢角測定装置に関する。
船舶の姿勢角を測定する船舶姿勢角測定装置としては、船舶に固定して設けられた加速度センサを利用するものが広く用いられている。この加速度センサは、船舶の甲板に固定されたx−y平面を仮定したときに、x軸方向およびy軸方向に分解された重力加速度を測定し、測定値を電気信号として出力するものである。船舶姿勢角測定装置は、x軸方向およびy軸方向に分解された重力加速度の測定値に基づいて、船首軸を回転軸とするロール角と、船首軸と直交する軸を回転軸とするピッチ角を算出する。なお、加速度センサに関する技術ついては、次の文献に開示されている。
トランジスタ技術2002年5月号、p201〜p212、特設記事"マイクロマシン技術のすべて"
船舶が水上を移動している場合、船舶姿勢角測定装置が算出する姿勢角、すなわちロール角およびピッチ角には船舶の地球上での移動加速度に起因する誤差が含まれている。そこで、船舶の移動加速度を船舶の駆動装置の駆動状態に基づいて算出し、当該移動加速度を算出値から減算することで誤差を取り除くことが考えられる。しかしながら、海上あるいは河川上の船舶は水流や風の影響を受けるため、船舶の移動加速度の方向は船首方向とは異なっている。すなわち、船舶は駆動装置によって与えられる加速度と、水流や風によって与えられる加速度とのベクトル合成によって定まる方向に移動加速度を有し、必ずしも船首方向と移動加速度の方向とは一致しない。したがって、船舶の駆動装置の駆動状態によって船舶の移動加速度を算出し、ロール角およびピッチ角に含まれる誤差を取り除くことは困難である。
また、仮に移動加速度が算出されたとしても、ロール角およびピッチ角は地球上での方位を表す方位座標系および鉛直方向を基準とする水平座標系に基づいて算出されなければならないため、方位座標系を基準にした船首方向を何らかの手段で算出しなければならない。
本発明は、このような課題に対してなされたものであり、測定される姿勢角に含まれる誤差を低減することが可能な船舶姿勢角測定装置を提供する。
本発明に係る船舶姿勢角測定装置は、船舶の船首方位角を測定する方位角測定手段と、船舶の移動加速度を測定する移動加速度測定手段と、複数方向への加速度を測定する船舶に固定された複数方向加速度測定手段と、を含み、複数方向加速度測定手段が測定した複数方向への加速度に基づいて、船舶の姿勢角の推定値である姿勢角推定値を算出し、方位角測定手段が測定した船首方位角と、移動加速度測定手段が測定した船舶の移動加速度と、に基づいて姿勢角推定値に含まれる誤差を低減し、誤差が低減された姿勢角推定値を、船舶の姿勢角の測定値として出力することを特徴とする。
また、本発明に係る船舶姿勢角測定装置においては、方位角測定手段は、衛星から送信された信号に基づいて船舶の船首方位角を測定する構成とすることが好適である。
また、本発明に係る船舶姿勢角測定装置においては、方位角測定手段は、衛星から送信された信号を受信する第1の受信部と、衛星から送信された信号を受信する第2の受信部と、を含み、第1の受信部で受信された信号の位相と、第2の受信部で受信された信号の位相と、に基づいて方位角を測定する構成とすることが好適である。
また、本発明に係る船舶姿勢角測定装置においては、方位角測定手段は、衛星から送信された信号を受信して測位を行う第1の測位部と、衛星から送信された信号を受信して測位を行う第2の測位部と、を含み、第1の測位部による測位結果と、第2の測位部による測位結果と、に基づいて方位角を測定する構成とすることが好適である。
また、本発明に係る船舶姿勢角測定装置においては、移動加速度測定手段は、衛星から送信された信号を受信する受信部を含み、当該受信部で受信された信号に観測されるドップラ周波数偏移量に基づいて船舶の移動加速度を測定する構成とすることが好適である。
また、本発明に係る船舶姿勢角測定装置においては、複数方向加速度測定手段は、直交する2軸方向への加速度を測定し、船舶の姿勢角は、ロール角とピッチ角の2つの回転角を以て表される構成とすることが好適である。
本発明によれば、衛星から送信された信号に基づいて測定された船舶の移動加速度および船首方向によって姿勢角推定値に含まれる誤差が低減されるため、船舶の姿勢角を正確に測定することができる。
本発明の第1の実施形態につき説明する。図1は本発明に係る船舶姿勢角測定装置が搭載される船舶100の姿勢角の定義を示す図である。ここでは、船舶100内のある点を原点とする船舶100に固定された船舶座標系Oと、原点OHを船舶座標系Oと同じくし、zH軸の負方向を鉛直方向とする水平座標系OHを仮定する。船首方向をx軸としたx−y平面は船舶100の甲板と平行な平面であるものとし、水平座標系OHのyH軸をピッチ軸、船舶座標系Oのx軸をロール軸とする。ピッチ角θはx軸が原点OHを中心としてxH−zH平面内で反時計回りに回転する方向を正とし、ロール角φは、x軸がピッチ角θで回転している状態から更に、x軸を回転軸としてy軸をx軸の正方向を見て時計回りに回転させた方向を正とするものとする。
図2に水平座標系OHと方位座標系OEとの関係を示す。水平座標系OHは、xE軸の正方向を北方向、zE軸の負方向を鉛直方向とする方位座標系OEのxE軸を、zE軸を回転軸として船首方位角ψだけ回転したものとして表される。船舶100が地球上において移動加速度α’を有するものとすると、水平座標系OHの原点OHおよび方位座標系OEの原点OEは地球上において移動加速度α’を有することになる。
このように定義される船舶100の姿勢角、すなわちロール角φおよびピッチ角θは、本発明に係る船舶姿勢角測定装置によって測定することができる。図3に船舶姿勢角測定装置1の構成を示す。加速度センサ60は船舶100の原点Oに固定されており、重力加速度のx軸方向成分gxとy軸方向成分gyを測定して処理部50に入力する。従来は、gxとgyとに基づいてロール角φおよびピッチ角θをそのまま算出していたのであるが、上述の船舶100の移動加速度α’の影響によって、正確な値が得られなかった。処理部50は、衛星コンパス10から船首方位角ψと移動加速度α’のベクトル値α’(αx’,αy’,αz’)を更に取得し、ロール角φおよびピッチ角θに含まれる移動加速度α’の影響を取り除く処理を行う。
次に衛星コンパス10の構成および動作について説明する。衛星コンパス10は、第1の受信部12、第2の受信部14、移動速度測定部16、移動加速度測定部18、測位部20、および方位測定部22を備える。また、第1の受信部12はアンテナ72から給電線76を介して、第2の受信部14はアンテナ74から給電線76を介して衛星から送信された信号を受信するが、以下の説明においては、第1の受信部12が受信した信号の搬送波の位相は、アンテナ72の給電端F1の位相を基準とし、第2の受信部14が受信した信号の搬送波の位相は、アンテナ74の給電端F2の位相を基準とするものとする。
第1の受信部12は、n個の衛星から送信された信号を受信し、n個の衛星それぞれについて衛星に関する情報Ii(i=1,2,・・・,n)を抽出して測位部20に入力する。ここに、nは4以上の整数であること、すなわち、4個以上の衛星から信号を受信することが好適である。また、信号を受信する衛星としては、GPSやGLONASSなどの衛星測位システムを構成するものを利用することができ、以下の説明についても同様である。衛星に関する情報Iiには、軌道情報、信号送信時刻などが含まれており、これによって衛星の軌道上における現在位置などを算出することができる。
船舶姿勢角測定装置1は時計(図示せず)を備えており、測位部20はその時計によって各衛星からの信号を受信した時刻を測定する。そして、各衛星の信号送信時刻と、各衛星からの信号を受信した時刻と、電磁波の伝搬速度とから、各衛星までの距離を算出し、これらと各衛星の軌道情報とに基づいて船舶100の地球上における位置を算出する。これは、原点OEまたは原点OHの地球上における位置に他ならない。測位部20は、このようにして算出された船舶100の地球上における位置を表すデータと、衛星に関する情報Ii(i=2,3,・・・,n)を移動速度測定部16および方位測定部22に入力する。
第1の受信部12は、衛星に関する情報Ii(i=1,2,・・・,n)を抽出する他、n個の衛星から送信された信号それぞれについて搬送波周波数を測定し、衛星に関する情報Iiと測定された搬送波周波数のデータとを移動速度測定部16に入力する。移動速度測定部16は、衛星から送信される信号の搬送波周波数を予め記憶しており、測定された搬送波周波数との差を算出することでn個の衛星それぞれについてドップラ周波数偏移量を算出する。このドップラ周波数偏移量はn個の衛星それぞれについて測定されることから、n次元のベクトル量で表される。
また、このドップラ周波数偏移量には、船舶の移動速度による周波数偏移量と、衛星が軌道上を移動する際の速度による周波数偏移量とが含まれているため、船舶100の移動速度を純粋に算出するためには、衛星が軌道上を移動する際の速度による周波数偏移量を減算する補正計算を行わなければならない。この補正計算は次に示す処理によって行う。
(1)先述のように、衛星に関する情報Iiには、軌道情報、信号送信時刻などが含まれており、これを用いてn個の衛星それぞれについて軌道上を移動する際の速度を算出する。一方、移動速度測定部16は、船舶100の移動速度算出の際の初期値(推定値)、あるいは先に算出した船舶100の移動速度の値を記憶している。
(2)移動速度測定部16は、記憶されていた船舶100の移動速度から、衛星に関する情報Iiに基づいて算出された衛星が軌道上を移動する際の速度を減算し、それを衛星の位置と船舶100の位置とを結ぶ直線上に投影した補正速度を算出する。なお、この補正速度の算出は、n個の衛星それぞれについて行う。
(3)衛星の位置と船舶100の位置とを結ぶ直線上への投影計算は、測位部20から入力された船舶100の位置を表すデータと、衛星に関する情報Iiから算出された衛星の軌道上における位置に基づいて算出される、投影比率を行列の成分とする方向余弦行列を用いて行う。すなわち、移動速度測定部16に記憶されていた船舶100の移動速度から、衛星が軌道上を移動する際の速度を減算した速度ベクトルに、方向余弦行列を乗ずる計算を行う。なお、ここでの方向余弦行列は、n個の衛星に対する投影計算を4次元のベクトル量に対して作用させるものであるため、n行4列の行列となる。ただし、4次元のベクトルのうち3成分は空間座標における速度、変位などの3次元ベクトルであり、残りの1成分は衛星測位システムにおける時間補正に関する成分である。
(4)移動速度測定部16は、n個の衛星それぞれについて算出された、衛星が軌道上を移動する際の速度の影響を取り除いた補正速度に基づいて、船舶の移動速度のみによるドップラ周波数偏移量(以下、補正ドップラ周波数偏移量とする。)を算出する。
補正ドップラ周波数偏移量はn次元のベクトル量である。船舶100の地球上における移動速度は、補正ドップラ周波数偏移量を、n個の衛星それぞれの位置と船舶100の位置とを結ぶ直線上に投影した量に基づいて算出することができる。そこで、移動速度測定部16は、補正ドップラ周波数偏移量に上述の方向余弦行列の逆行列を乗じた量に基づいて、船舶100の地球上における移動速度をベクトル量で算出し、移動速度ベクトルとして移動加速度測定部18に入力する。
更に、移動速度測定部16は、上述の処理に従い、定められた時間間隔Δtで移動速度ベクトルを順次算出する。移動加速度測定部18は、時間間隔Δt毎に移動速度ベクトルの変化量を算出し、これをΔtで除すことによって移動加速度を移動加速度ベクトルα’(αx’,αy’,αz’)として算出して処理部50に入力する。
第1の受信部12は、搬送波周波数の測定、衛星に関する情報Iiの抽出を行う他、搬送波の位相を測定して方位測定部22に入力する。また、第2の受信部14もまた、衛星から送信された信号の搬送波の位相を測定して方位測定部22に入力する。第1の受信部12のアンテナ72は原点Oの位置に設置され、第2の受信部14のアンテナ74は第1の受信部12のアンテナ72から見て船首軸方向、すなわちx軸方向に、第1の受信部12のアンテナ72からLの距離を隔てて船舶100上の点O2に設置されている。このような構成によって、第1の受信部12によって測定された搬送波の位相と、第2の受信部14によって測定された搬送波の位相とからは、アンテナ72から衛星までの距離とアンテナ74から衛星までの距離の行路差dが算出される。行路差dは原点Oから見た衛星の方位角および仰角と、アンテナ間距離Lと、xH軸のxE軸に対する角度、すなわち船首方位角ψとによって定まる。したがって、算出された行路差dと原点Oから見た衛星の方位角および仰角とを与えれば、逆に船首方位角ψを算出することができる。原点Oから見た衛星の方位角および仰角は、測位部20で算出された船舶100の地球上における位置と、衛星に関する情報Iiから算出することができる。すなわち、方位測定部22は、衛星に関する情報Iiに含まれる軌道情報および信号受信時刻に基づいて、衛星の軌道上の現在位置を算出し、これと船舶100の地球上における位置とから衛星の方位角および仰角を算出するわけである。
方位測定部22は、行路差dと原点Oから見た複数の衛星の方位角および仰角を用いて船首方位角ψを算出する。また、船首方位角ψを算出する際の精度を高めるためには、特開平2001−264406号公報に記載されている発明のように、次の(1)から(6)の処理に従って船首方位角ψを算出することが好適である。
(1)船首方位角ψの値をm個仮定し、これを仮定船首方位角ψi(i=1,2・・・,m)とする。
(2)第1の受信部12が信号を受信している衛星の、原点Oから見た方位角および仰角とアンテナ間距離Lとから、仮定船首方位角ψiに対する行路差diを計算により算出する。このようにして算出された行路差diを計算行路差diとする。ここに、diはラジアンなど受信信号の波長で規格化されたもので表すことが好適である。
(3)n個の衛星から送信された信号それぞれに基づいて計算行路差diを算出し、n個算出された計算行路差diに基づいて計算行路差diの評価値δiを定義して算出する。この評価値δiは、例えば仰角の最も大きい衛星に対する計算行路差diを基準値とした、各衛星に対して算出された計算行路差diの当該基準値との差として定義することが好適である。ここで、評価値δiは複数の衛星に対する評価値を要素とするベクトル値としてもよい。
(4)第1の受信部12によって測定された搬送波の位相と、第2の受信部14によって測定された搬送波の位相とから、測定によって算出された行路差である測定行路差dを算出する。
(5)n個の衛星から送信された信号それぞれに基づいて測定行路差dを算出し、n個算出された測定行路差dに基づいて、先の評価値δiを算出したものと同一の定義によって測定行路差dの評価値δを算出する。
(6)評価値δと評価値δiとの差異を表すパラメータσi(i=1,2・・・,m)を算出し、σiが最も小さくなるiの値である、jを検索し、仮定船首方位角ψjを真の船首方位角ψとする。
特開平2001−264406号公報においては、計算行路差diの評価値δiとして、ある1つの衛星から送信された信号に基づいて算出された計算行路差diを基準値とした場合の、他の衛星から送信された信号に基づいて算出された計算行路差diの当該基準値との差として定義される「2重位相差」を用いている。
衛星コンパス10は、このようにして算出された船舶100の移動加速度ベクトルα’(αx’,αy’,αz’)および船首方位角ψを処理部50に入力する。
処理部50は、次式に基づいて加速度センサ60から入力された加速度g(gx0,gy0)と、船舶座標系Oにおけるロール角の初期値φ0およびピッチ角の初期値θ0を算出する。
Figure 2006105635
このようにして算出されたロール角φ0およびピッチ角θ0は、移動加速度α’(αx’,αy’,αz’)に起因する誤差を含んでいる。そこで、処理部は次に示す計算処理によって誤差を含むロール角φ0およびピッチ角θ0の修正を行う。
(1)式で算出された、ロール角φ0、ピッチ角θ0、および衛星コンパス10から入力された船首方位角ψを用いて、地球上における移動加速度ベクトルα’(αx’,αy’,αz’)を、船舶座標系Oにおける移動加速度ベクトルα(αx,αy,αz)に変換する。変換には、次に示すオイラーの変換式を用いる。
Figure 2006105635
次に、加速度センサ60から入力された加速度g(gx0,gy0)のx軸方向成分から船舶座標系Oにおける移動加速度ベクトルα(αx,αy,αz)のx軸方向成分を、加速度センサ60から入力された加速度g(gx0,gy0)のy軸方向成分から船舶座標系Oにおける移動加速度ベクトルα(αx,αy,αz)のy軸方向成分を減算する。すなわち、
Figure 2006105635
ここで、ベクトルuxはx軸方向単位ベクトルを、ベクトルuyはy軸方向単位ベクトルを意味する。このようにして算出された加速度g(gx1,gy1)を次式に代入することによって、新たにロール角φ1およびピッチ角θ1を算出する。
Figure 2006105635
(1)式から(4)式は、加速度センサ60から入力された加速度の初期値g(gx0,gy0)に対し、移動加速度ベクトルα’(αx’,αy’,αz’)に基づいて1回の修正を行って加速度g(gx1,gy1)を算出し、これから、1回の修正が行われたロール角φ1およびピッチ角θ1を算出するものである。1回の修正が行われたロール角φ1およびピッチ角θ1に対しては(2)式から(4)式と同様の処理によって、更に2回、3回、・・・、k回、k+1回、・・・・と修正を行うことができ、(2)式から(4)式を一般的に表したものを以下の(5)式から(7)式に示す。
Figure 2006105635
Figure 2006105635
Figure 2006105635
(5)式から(7)式に基づいて繰り返し計算を行い、ロール角φpおよびピッチ角θpに対して次の関係が成立した場合に、ロール角φおよびピッチ角θの真値が得られたものと判断し、繰り返し計算を終了してロール角φpおよびピッチ角θpを出力する。
Figure 2006105635
ここに、ε1、ε2は収束を判定するための任意の正数である。
なお、図3では船首方位角ψを衛星コンパス10によって算出する構成となっているが、船首方位角ψを測定する手段としてはこの他にも様々なものが適用可能であり、例えばジャイロコンパスや、マグネットコンパスなどが考えられる。
次に本発明の第2の実施形態につき図4を参照して説明する。図3の第1の実施形態の船舶姿勢角測定装置1と同一の構成部分については同一の記号を付し、説明を省略する。
第1の実施形態においては、衛星コンパス10が備える第1の受信部12が受信した信号の搬送波位相と、第2の受信部14が受信した信号の搬送波位相とに基づいて方位角を測定している。本実施形態は、衛星コンパス30が備える第1の受信部32が受信した信号による測位結果と、第2の受信部34が受信した信号による測位結果とに基づいて船首方位角ψを測定するものである。図4の衛星コンパス30は、第1の受信部32、第2の受信部34、移動速度測定部16、移動加速度測定部18、第1の測位部36、第2の測位部38および方位測定部40を備える。第1の受信部32のアンテナ72は原点Oの位置に設置され、第2の受信部34のアンテナ74は、x軸上に第1の受信部32のアンテナ72からLの距離を隔てて船舶100上の点O2に設置されている。
第1の受信部32は、n個の衛星から送信される信号を受信し、これらn個の衛星に関する情報Ii(i=1,2,・・・,n)を取得し第1の測位部36に入力する。ここに、nは4以上の整数であること、すなわち、4個以上の衛星から信号を受信することが好適である。船舶姿勢角測定装置3は時計(図示せず)を備えており、第1の測位部36はその時計によって各衛星からの信号を受信した時刻を測定する。そして、各衛星の信号送信時刻と、各衛星からの信号を受信した時刻と、電磁波の伝搬速度とから、各衛星までの距離を算出し、これらと各衛星の軌道情報とに基づいて船舶100の地球上における位置を算出する。これは、原点OEまたは原点OHの地球上における位置に他ならない。
次に、第2の受信部34も第1の受信部32と同様、n個の衛星に関する情報Ii(i=1,2,・・・,n)を取得し第2の測位部38に入力する。そして、n個の衛星に関する情報Ii(i=1,2,・・・,n)に基づいて第2のアンテナ74の地球上における位置を算出する。
第1の測位部36による測位結果と第2の測位部38による測位結果は、方位測定部40に入力され、方位測定部40は、原点Oの地球上における位置と、第2の受信部34のアンテナ74の地球上における位置とから、船首方位角ψを算出して処理部50に入力する。
移動速度測定部16および移動加速度測定部18、は第1の実施形態と同様の処理によって移動加速度ベクトルα’(αx’,αy’,αz’)を算出して処理部50に入力する。
処理部50は衛星コンパス30から入力された船首方位角ψ、移動加速度ベクトルα’(αx’,αy’,αz’)、加速度センサ60から入力された加速度g(gx0,gy0)によって(5)式から(8)式で表される処理を実行し、ロール角φおよびピッチ角θを算出して出力する。
以上、第1の実施形態と第2の実形態について説明した。本発明は、これらの実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて様々な実施形態が可能であることはいうまでもない。
本発明に係る船舶姿勢角測定装置が搭載される船舶の姿勢角の定義を示す図である。 方位座標系OEと水平座標系OHとの関係を示す図である。 第1の実施形態の船舶姿勢角測定装置の構成を示す図である。 第2の実施形態の船舶姿勢角測定装置の構成を示す図である。
符号の説明
1,3 船舶姿勢角測定装置、10,30 衛星コンパス、12,14,32,34 受信部、16 移動速度測定部、18 移動加速度測定部、20,36,38 測位部、22,40 方位測定部、50 処理部、60 加速度センサ、72,74 アンテナ、76 給電線、100 船舶。

Claims (6)

  1. 船舶の船首方位角を測定する方位角測定手段と、
    船舶の移動加速度を測定する移動加速度測定手段と、
    複数方向への加速度を測定する船舶に固定された複数方向加速度測定手段と、
    を含み、
    複数方向加速度測定手段が測定した複数方向への加速度に基づいて、船舶の姿勢角の推定値である姿勢角推定値を算出し、
    方位角測定手段が測定した船首方位角と、移動加速度測定手段が測定した船舶の移動加速度と、に基づいて姿勢角推定値に含まれる誤差を低減し、
    誤差が低減された姿勢角推定値を、船舶の姿勢角の測定値として出力することを特徴とする船舶姿勢角測定装置。
  2. 請求項1に記載の船舶姿勢角測定装置であって、
    方位角測定手段は、衛星から送信された信号に基づいて船舶の船首方位角を測定することを特徴とする船舶姿勢角測定装置。
  3. 請求項2に記載の船舶姿勢角測定装置であって、
    方位角測定手段は、衛星から送信された信号を受信する第1の受信部と、
    衛星から送信された信号を受信する第2の受信部と、
    を含み、
    第1の受信部で受信された信号の位相と、第2の受信部で受信された信号の位相と、に基づいて方位角を測定することを特徴とする船舶姿勢角測定装置。
  4. 請求項2に記載の船舶姿勢角測定装置であって、
    方位角測定手段は、衛星から送信された信号を受信して測位を行う第1の測位部と、
    衛星から送信された信号を受信して測位を行う第2の測位部と、
    を含み、
    第1の測位部による測位結果と、第2の測位部による測位結果と、に基づいて方位角を測定することを特徴とする船舶姿勢角測定装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の船舶姿勢角測定装置であって、
    移動加速度測定手段は、衛星から送信された信号を受信する受信部を含み、
    当該受信部で受信された信号に観測されるドップラ周波数偏移量に基づいて船舶の移動加速度を測定することを特徴とする船舶姿勢角測定装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の船舶姿勢角測定装置であって、
    複数方向加速度測定手段は、直交する2軸方向への加速度を測定し、
    船舶の姿勢角は、ロール角とピッチ角の2つの回転角を以て表されることを特徴とする船舶姿勢角測定装置。
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