JP2006104023A - ジルコニア複合焼結体およびそれを用いた生体材料 - Google Patents

ジルコニア複合焼結体およびそれを用いた生体材料 Download PDF

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Abstract

【課題】 Y23を固溶し、正方晶ジルコニア(t−ZrO2)の安定領域の温度で焼結した正方晶(または正方晶と立方晶)からなるY−TZPと、CeO2を固溶し、正方晶(または正方晶と立方晶)からなるCe−TZPの夫々の欠点を改善し、水熱環境下においても特性劣化せず、更には応力負荷状況下においても特性劣化しないジルコニア複合焼結体、並びに前記ジルコニア複合焼結体によって形成された生体材料を提供する。
【解決手段】 全ZrO2に対し、Y23:0.2〜1.5mol%、CeO2:4.7〜12mol%、およびTiO2:1mol%以下(0mol%を含まない)、を含むジルコニア複合焼結体である。

Description

本発明は、摺動部材や刃物、医療器材、食器、機械部品などの構造用材料、或いは特に人工骨や人工関節、人工歯根などの生体材料として好適に用いることのできるジルコニア複合焼結体に関するものである。
純粋なジルコニア(ZrO2)は、高温側から順に、立方晶(cubic)、正方晶(tetragonal)、単斜晶(monoclinic)の三つの結晶相を示す。平衡論上は、1170℃以下の低温では単斜晶、1170〜2370℃の間では正方晶、2370℃から融点(2715℃)までは立方晶になるとされている。単斜晶と正方晶との間の相転位はマルテンサイト変態であり、約4.6%の体積変化を伴う。純粋なジルコニアは転移温度を通過する際の上記体積変化によって破壊するため安定性を欠く。そこで一般的には、安定化剤としてY23やCaO、MgOなどの酸化物をZrO2に対して1.5〜15mol%程度添加することで立方晶として加熱によっても転移を生じ難い安定化ZrO2として広く使用されてきた。
中でも準安定な正方晶を一部残した部分安定化ジルコニアは、高強度・高靱性を持つことが明らかとなり、注目されている。例えば、正方晶ジルコニア多結晶体(Tetragonal Zirconia Polycrystal:TZP)、特にY23を固溶し、正方晶ジルコニア(t−ZrO2)の安定領域の温度(1300〜1550℃)で焼結した正方晶(または正方晶と立方晶)からなるY−TZPは、高強度・高靱性であるため、構造用部材として用いられている。この高強度・高靱性の発現は応力誘起相変態によってもたらされる。つまり、構造用部材の使用中に生じる応力場における亀裂先端で、準安定相である正方晶から単斜晶へ相変態することで破壊エネルギーを緩和するため、高強度・高靭性が発現するのである。しかしこのようなTZPは、t−ZrO2が単斜晶ジルコニアに変化すると同時に体積膨張を生じるため、変態しすぎると表面性状の荒れを引き起こしたり、かえって強度が低下するなどの問題があった。特に水分存在下の100〜300℃付近の温度域(以下、「水熱環境下」と称することがある)では相変態を起こしやすい。
また、CeO2を固溶した正方晶(または正方晶と立方晶)のCe−TZPは、応力が負荷される状況下で相変態を起こすしきい値が低いため、比較的低応力で相変態が誘起され、Y23で安定化する場合よりも広い相変態ゾーンがクラック先端で得られる。そのためY23で安定化したZrO2(即ち、Y−TZP)に比べて、CeO2で安定化したZrO2(即ち、Ce−TZP)は、10MPa・m1/2以上の高い破壊靱性を示す。また、Ce−TZPは水分存在下の100〜300℃付近の温度域でもほとんど相変態せず、さらに広い固溶範囲を持つなど優れた特性を有する材料としても知られている。しかし応力誘起相変態を起こすしきい値が低いため、逆に強度低下を起こしやすく、Y−TZPと比べて強度不足になることがある。
そこで本発明者らは、上記Y−TZPおよびCe−TZPの夫々の欠点を改善し、水熱環境下でも特性劣化せず、高強度で高靭性を有するジルコニア複合焼結体の提供を目指して先に特許文献1の技術を提案した。この技術では、上記Y−TZPとCe−TZPを特定の割合で含有させることによって水熱環境下で相変態を起こしにくく、しかも高強度と高靭性を両立できた。ところがこの技術では、応力が負荷される状況下での相変態(応力誘起相変態)については考慮されておらず、変態しすぎると表面性状の荒れを引き起こしたり、かえって強度が低下するなどの問題があり、改善の余地が残されていた。
特開2004−75532号公報([特許請求の範囲]、[0007]参照)
本発明は、この様な状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記Y−TZPとCe−TZP夫々の欠点を改善し、水熱環境下においても特性劣化せず、更には応力負荷状況下においても特性劣化しないジルコニア複合焼結体、並びに該ジルコニア複合焼結体によって形成された構造部材、摺動部材、特には生体材料を提供することにある。
本発明者らは、Y−TZPの強度レベルとCe−TZPの靭性レベルを兼ね備えており、しかも水熱環境下であっても相変態し難く、更には応力負荷状況下であっても相変態し難く、特性劣化の少ないジルコニア複合焼結体を実現すべく鋭意検討を重ねた。その結果、安定剤としてY23とCeO2を含有させるのに加えて、更にTiO2を含有させれば、こうした課題が見事に解決されることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明に係るジルコニア複合焼結体とは、全ZrO2に対し、Y23:0.2〜1.5mol%、CeO2:4.7〜12mol%、およびTiO2:1mol%以下(0mol%を含まない)、を含む点に要旨を有する。
さらなる高強度化を達成する観点から前記ジルコニア複合焼結体には、全量中に占める比率で、Al23:30質量%以下(0質量%を含まない)が含まれていることが好ましい。また、さらなる高靭性化を達成する観点から前記ジルコニア複合焼結体には、全量中に占める比率で、MgOおよび/またはCaO:合計で8質量%以下(0質量%を含まない)が含まれていることが好ましい。なお、上記全量中とは、ジルコニア複合焼結体全体量を指す。
本発明には、上記ジルコニア複合焼結体によって形成された生体材料も包含される。前記ジルコニア複合焼結体を生体材料として用いる場合は、生体との接合性を強固にするため、前記ジルコニア複合焼結体の表面の少なくとも一部に、厚さ0.1〜3mm、気孔率25〜75%の多孔質層が形成されていることが好ましい。また、前記多孔質層の表面に、生体親和性材料によって形成されたコーティング層(例えば、ハイドロキシアパタイトなどのリン酸カルシウム系材料を含むコーティング膜)を有することも好ましい。
本発明によれば、ジルコニアの安定剤としてY23、CeO2およびTiO2の3種をバランス良く含有させることによって、水熱環境下と応力負荷状況下のいずれの場合であっても相変態し難くなるため、表面性状の荒れ等の特性劣化を起こし難く、且つ高強度で高靭性のジルコニア複合焼結体、およびそれを用いた生体材料を提供できる。
水熱環境下や応力負荷状況下における相変態を抑制すると共に、高強度と高靭性を維持するという相反する課題を達成するには、ジルコニア焼結体内における結晶構造が重要となる。即ち、ジルコニアの正方晶をどのように存在させるかがポイントとなり、安定化剤を多く含有させると、立方晶が多くなるため強度と靭性共に低下し、安定化剤が少な過ぎると、水熱環境下や応力負荷状況下において正方晶から単斜晶へ相変態が生じやすくなる。
そこで本発明者らは、ジルコニア焼結体中にジルコニアの正方晶をどのように存在させればよいかについて検討した。その結果、Y23とCeO2を含む系に適量のTiO2を共存させてやれば、ジルコニア複合焼結体中の結晶構造が最適化されることをつきとめた。
酸化物系のセラミックスはイオン結合性が強いため、結晶構造の安定化度合いは、陽イオンと陰イオンの半径比と、イオンの価数によってある程度近似的に定まる。Shannonによれば、主な元素のイオン半径は次の通りである。O2-:140pm、Zr4+:84pm、Y3+:101.5pm、Ce4+:114.3pm、Ti4+:60.5pm。従って、O2-に対するZr4+のイオン半径比は0.6となる。これに対し、ジルコニアの立方晶の理想イオン半径比は0.732であるため、O2-に対するZr4+のイオン半径比は、立方晶の理想イオン半径比と比べるとかなり小さくなり、結晶相は不安定になる。そこで結晶相を安定化させるために、安定化剤としてY23やCeO3などを添加する。
23については、O2-に対するY3+のイオン半径比は0.725であり、この値はジルコニアの立方晶の理想イオン半径比(0.732)とほぼ等しいため、結晶構造の歪みは殆ど生じず、応力誘起相変態を起こすしきい応力が高くなるため、高強度化する。しかしその反面、靭性は低下する。
但し、Y3+はZr4+よりも低原子価の元素であるため、電気的に中性を保つために、Y23の添加量に応じて酸素イオンに基づく空孔を形成しようとする。そのため水熱環境下ではこの酸素イオンに基づく空孔が水分と反応し、H+を生成するためZr−Oの結合が切断されて格子歪みが生じ、この歪みが変態の核生成を容易にして相変態を起こしやすくなる。
これに対しCeO2については、O2-に対するCe4+のイオン半径比は0.816となり、この値はジルコニアの立方晶の理想イオン半径比(0.732)よりもやや大きいため、結晶構造に歪みを生じる。そのため応力誘起相変態を起こすしきい応力が低くなって靭性が向上する。しかしその反面、強度は低下する。
なお、Ce4+はZr4+と等価元素であるため、電気的に中性を保つことができる。そのため酸素イオンに基づく空孔を形成して電気的な均衡を保とうとはせず、結果的にZr−Oの結合は切断されず、水熱環境下においても相変態を起こし難い。
以上の通り、安定化剤としてY23とCeO2を併用すれば、夫々の安定化剤を単独で添加することによる欠点を互いに補うことができる。即ち、安定化剤としてY23のみを使用すると、水熱環境下において相変態を起こしやすくなるが、水熱環境下で相変態を起こしにくいCeO2を併用すれば、Y23の使用量を低減できる。そのためジルコニア複合焼結体全体として見た場合、安定化剤としてY23を単独で使用するのと比べて水熱環境下における相変態を起こす程度を低減できる。
これに対し、応力負荷状況下における相変態についても同様に、結晶構造に歪みを殆ど生じさせないY23と、歪みを生じさせるCeO2を併用すれば、ジルコニア複合焼結体全体として見た場合、安定化剤としてCeO2を単独で使用するのと比べて応力負荷環境下で生じる相変態を抑制できる。しかしY23とCeO2を併用したとしても、応力負荷環境下における相変態を防止する根本的な解決にはなっていない。つまり、CeO2については、O2-に対するCe4+のイオン半径比が、ジルコニアの立方晶の理想イオン半径比よりもやや大きいため、結晶構造に歪みを生じるが、Y23については、O2-に対するY3+のイオン半径比と、ジルコニアの立方晶の理想イオン半径比がほぼ等しいため、結晶構造に歪みを生じさせない。従ってCeO2とY23を併用したとしても、CeO2を添加することによって生じる結晶構造の歪み量は低減できない。
そこで本発明者らは、CeO2を添加することによって生じるイオン半径比の違いによる結晶構造の歪みを緩和する方策について検討した。その検討過程で、イオン半径比がジルコニアの立方晶の理想イオン半径比よりもやや小さい安定化剤を併用すれば、CeO2を添加することによる結晶構造の歪みを緩和できるのではないかと考え、安定化剤のイオン半径比に注目して検討を重ねた。その結果、TiO2はこうした目的に合致する優れた安定剤になり得ることが判明した。
TiO2については、O2-に対するTi4+のイオン半径比は0.432となり、この値はジルコニアの立方晶の理想イオン半径比(0.732)よりも小さい。そのため、上述したように、CeO2を添加することによる結晶格子の歪みを緩和でき、結晶構造が安定化する。
このとき、Ti4+はZr4+と等価元素のため、電気的に中性を保つことができる。そのため酸素イオンに基づく空孔を形成して電気的な釣り合いを保とうとはしないため、結果的にZr−O結合の切断も起こらず、水熱環境下において相変態を起こすこともなくなる。よってTiO2を併用したとしても、水熱環境下での相変態は誘起されないため、応力誘起相変態に対する耐性のみが適度に発揮される。
こうした知見を基に、安定化剤の好適配合量を明確にすべく更に研究を進めた結果、全ZrO2に対し、Y23:0.2〜1.5mol%、CeO2:4.7〜12mol%、およびTiO2:1mol%以下(0mol%を含まない)を含有させることが好ましいことをつきとめた。以下、このような範囲を定めた理由について説明する。
23:0.2〜1.5mol%
23は、ジルコニア複合焼結体の強度を確保するために含有させる安定化剤であり、0.2mol%以上とする。好ましくは0.5mol%以上である。しかし多すぎるとジルコニア複合焼結体の靭性を低下し、さらに水熱環境下における相変態を誘起するため1.5mol%以下とする。好ましくは1.0mol%以下である。
CeO2:4.7〜12mol%
CeO2は、ジルコニア複合焼結体の靭性を確保すると共に、水熱環境下における相変態を防止するために含有させる安定化剤であり、4.7mol%以上とする。好ましくは5.0mol%以上であり、更に好ましくは7mol%以上である。しかし多すぎると立方晶を形成してジルコニア複合焼結体の強度や靭性を低下させるため、12mol%以下とする。好ましくは11mol%以下である。
TiO2:1mol%以下(0mol%を含まない)
TiO2は、上記CeO2を添加することによる結晶構造の歪みを低減し、応力誘起相変態を抑制する安定化剤である。こうした効果を有効に発揮させるために、1mol%以下の範囲で含有させる。即ち、TiO2のO2-に対するTi4+のイオン半径比は、ジルコニアの立方晶の理想イオン半径比よりも小さいため、TiO2を過剰に添加すると、却って結晶構造に歪みを生じ、応力負荷状況下で相変態を起こし易くなる。そこでTiO2の上限は1mol%とした。好ましい上限は0.5mol%である。なお、TiO2含有量の下限値は特に限定されないが、0.01mol%以上とすることが好ましく、更に好ましくは0.03mol%以上である。
本発明のジルコニア複合焼結体には、全量中に占める比率で、Al23:30質量%以下(0質量%を含まない)が含まれていることが好ましい。Al23を混合、分散させるとジルコニア粒子が微粒化すると共に、Al23粒子と複合化してジルコニア複合焼結体が高強度化するからである。そのためにはAl23を混合、分散させることが必要であるが、Al23が30質量%を超えるとAl23自体が凝集しやすくなり、却って強度や靭性の低下を招くので、30質量%以下に抑えるのがよい。更に好ましくは20質量%以下である。
なお、本発明のジルコニア複合焼結体には、Al23粒子がZrO2粒子内に分散しているか、あるいはZrO2粒子がAl23粒子内に分散しているナノコンポジット、または、それらが複合した相互ナノコンポジット組織が見られることもあるが、これらの組織が存在しても本発明の特性に悪影響を与えるものではない。
本発明のジルコニア複合焼結体には、全量中に占める比率で、MgOおよび/またはCaO:合計で8質量%以下(0質量%を含まない)が含まれていることが好ましい。MgOまたはCaOを混合、分散させるとジルコニア複合焼結体を高靱性化できるからである。また、MgOやCaOは焼結助剤としても作用し、ジルコニア複合焼結体の密度を高めて、靱性を向上させる。そのためにはMgOまたはCaOを混合、分散させるのが有効であるが、過剰になると互いに凝集し、却って強度や靭性の低下を招くため、上限は合計で8質量%とする。更に好ましくは5質量%以下である。MgOまたはCaOは夫々単独で添加してもその効果を充分に発揮するが、もちろん併用しても構わない。
また、ジルコニア複合焼結体の強度や靭性などを一層向上させるために、La23を少量(例えば、2質量%以下程度)含有させてもよい。
本発明のジルコニア複合焼結体は、上述した成分のみから形成されることが好ましく、不可避的不純物はできるだけ少ない方がよいが、特性に影響を及ぼさない範囲として3質量%程度以下であれば、不可避的不純物の含有を許容できる。特に、ZrO2原料中に存在し、分離することの難しい例えばHfO2の混入は特性に全く影響を及ぼさない。
本発明に係るジルコニア複合焼結体の製法は特に限定されないが、例えば以下のように、(1)原料粉末の混合、(2)混合粉末の圧粉成形、(3)成形体の焼結、の各工程を通して製造される。これらの各工程について順に説明する。
(1)原料粉末の混合方法は常法に従えばよい。湿式混合した後、乾燥および造粒して二次粒子としておけば作業上の取り扱い性や成分偏析防止上好ましい。即ち、(a)湿式法でY23粉末、CeO2粉末およびTiO2粉末を含む混合ジルコニア粉末を予め調製しておき、この粉末を(必要に応じて、Al23粉末やMgO粉末、CaO粉末などを混合した粉末を)原料粉末として用いればよい。また、(b)湿式法でY23を含有するYジルコニア粉末、CeO2を含有するCeジルコニア粉末、およびTiO2粉末を(必要に応じて、Al23粉末やMgO粉末、CaO粉末などを配合した粉末を)予め混合しておき、これを乾燥させたものを原料粉末として用いてもよい。なお、上記Yジルコニア粉末やCeジルコニア粉末としてTiO2を含有する粉末を使用してもよい。このときYジルコニア粉末やCeジルコニア粉末に含まれるTiO2量に応じて上記TiO2粉末を混合すればよい。更に、(c)湿式法でY23、CeO2およびTiO2を含有するジルコニア粉末を予め調整しておき、このジルコニア粉末にAl23粉末、並びにMgO粉末および/またはCaO粉末を湿式法で混合した後、乾燥し、これを原料粉末として用いてもよい。
なお、上記(a)〜(c)の方法を比べると、本発明では上記(b)の方法を採用して原料粉末を調整することが推奨される。上記(b)の方法によって得られる原料粉末を用いて得られるジルコニア複合焼結体は、高強度で高靭性のものとなり、しかも水熱変態も起こし難くなる。
Yジルコニア粉末を用いる場合は、Y23を2〜5mol%含有していることが好ましい。このYジルコニア粉末の比表面積(B.E.T.値)は10〜20m2/g程度であることが推奨される。Ceジルコニア粉末を用いる場合は、CeO2を8〜15mol%含有していることが好ましい。このCeジルコニア粉末の比表面積(B.E.T.値)は10〜20m2/g程度であることが推奨される。TiO2粉末は、純度が2N(nine)以上であれば限定されないが、比表面積(B.E.T.値)は25〜100m2/g程度の粉末が推奨される。Al23粉末は、純度が2N(nine)以上であれば限定されないが、比表面積(B.E.T.値)は5m2/g以上の粉末が推奨される。
MgOやCaOを添加する形態は特に限定されず、例えば、MgCO3やMg(OH)2、CaCO3、Ca(OH)2などの化合物の形態で添加してもよい。これらの化合物として添加する場合は、その添加量がMgOまたはCaOに換算した量で8質量%以下であればよい。
上記湿式法では、φ10mm程度以下の混合ボールを用いて混合することが好ましい。大きすぎると均一に混合し難いからである。混合ボールとしてはジルコニア製のものを用いることが好ましい。混合時間については特に限定されないが、均一に混合するには10時間以上とすることが好ましい。
(2)所望組成となるように配合され、混合された原料粉末は、成形圧98〜196MPa(1〜2ton/cm2)で静水圧プレス法により圧粉成形される。成形圧が低すぎると成形体を高密度化できない。一方、成形圧が高すぎると脱脂時にバインダー成分が成形体から抜けにくくなる。
(3)このジルコニア成形体は、1350〜1550℃程度の正方晶安定域で1〜4時間程度(例えば、2時間程度)焼結して焼結体とし、次いで熱間静水圧加圧焼結(HIP)する。但し、HIPをArのみの雰囲気下で行うと、CeO2が還元されて表面にクラックを生じるため酸素含有雰囲気下で行うことが推奨される。具体的には、前記焼結体を1400℃、1500気圧、80%Ar−20%O2雰囲気中で2時間HIP焼結すればよい。
本発明のジルコニア複合焼結体は、摺動部材や刃物、医療器材、食器、機械部品などの構造用材料として用いることができるが、人工骨や人工関節、人工歯根などの生体材料としても好適に用いることができる。
本発明のジルコニア複合焼結体を生体材料として用いる場合は、例えばインプラントと骨との接合性を強固にするために、材料表面の少なくとも一部に多孔質層が形成されていることが好ましい。上記ジルコニア複合焼結体の表面の少なくとも一部に形成される多孔質層は、厚さ:0.1〜3mm、気孔率:25〜75%であることが好ましい。
多孔質層が薄すぎるとその効果を発揮し難いので、層厚は0.1mm以上とする。しかし厚すぎると素材の強度が低下するので層厚は3mm以下とする。
多孔質層の気孔率は高いほど骨が侵入しやすくなるが、逆に素材の強度低下を招くので、気孔率は75%以下とする。一方、気孔率が低ければ骨が侵入し難くなり、骨との接合力が低下するため気孔率は25%以上とする。気孔率の測定方法については、実施例で詳述する。
ここで、気孔径が大き過ぎると素材の強度低下を招き、小さ過ぎると骨が侵入し難くなる。骨の侵入を可能とするためには、主体とする気孔径(円相当径)を10〜1500μm程度に制御することが好ましい。前記主体とは、焼結断面を観察したときに認められる気孔のうち、50%以上の個数の気孔を意味する。さらに、発明者らの経験では骨を適度に入りやすくするには、気孔径が200〜1000μm程度のものを主体とすることがより好ましい。なお、上記範囲は気孔の主体が満足しておればよく、その範囲から外れる気孔を含んでいても差支えない。また、気孔は互いに連通している方がより好ましい。
多孔質層(多孔質構造)の製法は特に限定されないが、次のような方法を採用できる。例えば原料粉末と、アクリル樹脂やポリエチレンなどの有機物(気孔形成剤)などを混合したものを成形し、その後、焼結時の加熱により前記気孔形成剤を分解除去すればよい。気孔形成剤のサイズ(粒子径)や添加量等により気孔率や気孔径を制御できる。
また、ラウリルベタインやノニルフェノール系界面活性剤などの起泡剤を原料粉末の混合時に添加しておき、この起泡剤を焼結時に加熱発泡させて気孔を形成させてもよい。この場合も起泡剤の添加量等により気孔率や気孔径を制御できる。
本発明のジルコニア複合焼結体を生体材料として用いる場合は、前記多孔質層の表面に、生体親和性材料によって形成されたコーティング層を設けることが推奨される。前記多孔質層の表面に、ハイドロキシアパタイトなどのリン酸カルシウム系材料によってコーティング層を形成すれば生体親和性を向上させることができる。
多孔質層の表面にコーティングする方法は特に制限されないが、次のような方法が挙げられる。上記多孔質層の表層部のうち、表面のみをコーティングするにはプラズマスプレー法やプラズマ溶射法などを適用できる。また、多孔質層の表層部のうち、内部の表面までコーティングするには、コーティング剤をスラリー塗布法やゾルゲル法などにより塗布した後、焼結する方法を採ることができる。焼結により強固な薄膜を被覆することができる。なお、被覆強度を確保するために、被覆前処理として、サンドブラストや化学エッチングなどにより、焼結体表面を粗面化しておくことが望ましい。
以下、本発明を実験例によって更に詳細に説明するが、下記実験例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
実験例1
湿式法によりY23、CeO2およびTiO2を含む混合ジルコニア粉末を調製し、この混合粉末と、Al23粉末および、MgO粉末またはCaCO3粉末を混合したものを、φ3mmのジルコニア製ボールと共にポリエチレン製容器に入れ、エタノール溶媒中で24時間湿式混合した[上記(c)法に相当]。湿式混合後、乾燥したものをメッシュパスして原料粉末を得た。
上記Al23粉末の比表面積は14.5m2/gであり、純度は4N(nine)である。上記MgO粉末の比表面積は160m2/gであり、純度は3N(nine)である。上記CaCO3粉末の比表面積は2.5m2/gであり、純度は3N(nine)である。但し、下記表1および2には、CaCO3量をCaO量に換算して示した。
下記表1の試料No.16と17については、Y23を3mol%含有するYジルコニア粉末、CeO2を12mol%含有するCeジルコニア粉末、TiO2粉末およびAl23粉末を、φ3mmのジルコニア製ボールと共にポリエチレン製容器に入れ、エタノール溶媒中で24時間湿式混合した[上記(b)法に相当]。湿式混合後、乾燥したものをメッシュパスして原料粉末を得た。原料粉末の成分組成を下記表1に示す。
上記Yジルコニア粉末の比表面積は16m2/gである。上記Ceジルコニア粉末の比表面積は11m2/gである。上記TiO2粉末の比表面積は50m2/gであり、純度は3N(nine)である。上記Al23粉末の比表面積は14.5m2/gであり、純度は4N(nine)である。
下記表1または表2に示した成分組成のうち、Y23量、CeO2量およびTiO2量については、全ZrO2に対するmol%で、Al23量、MgO量、CaO量については、全原料粉末量に対する質量%で夫々示した。
得られた原料粉末を、冷間静水圧プレスにより147MPa(1.5ton/cm2)で成形した。次いで、得られた成形体を大気中で、1450℃、2時間焼結した。但し、下記表2の試料No.21については、成形体を1400℃、1500気圧、Ar雰囲気下で2時間HIP焼結した。
焼結して得られたジルコニア複合焼結体の一部を粉砕し、その成分組成を下記ICP法で確認した。その結果、得られたジルコニア複合焼結体の成分組成は、下記表1または2に示した原料粉末の成分組成と等しいことを確認した。具体的な測定手順は次の通りである。供試材を白金るつぼに測り取り、アルカリ融剤(Na2CO3+Na247)を加えて溶融し、溶融物を塩酸で抽出した後、メスフラスコに移し入れ測定溶液とする。その測定溶液をICP質量分析装置(セイコーインスツルメンツ社製「SPQ8000」)にて金属成分を定量分析し、その値を酸化物換算してY23量、CeO2量、TiO2量、Al23量、MgO量およびCaO量を求める。
次に、上記のようにして製作された各種ジルコニア複合焼結体の密度を、アルキメデス法により測定して相対密度が98%以上であることを確認したものに対して、(1)曲げ試験、(2)靭性試験、(3)相変態試験、および(4)生物学的試験を行った。
(1)曲げ試験は、JIS R1601に準じて行った。即ち、上記ジルコニア複合焼結体を3×4×40mmのテストピースに加工し、上スパン10mm、下スパン30mmの4点曲げ試験を行った。テストピースは15本用意し、これらの平均値を曲げ試験の結果とした。
(2)靱性試験は、JIS R1607に準じて行った。テストピースとしては、上記ジルコニア複合焼結体を平面研削機で研削した後,表面を3μmダイヤモンド砥粒で鏡面仕上げしたサンプルを用いた。5点の平均値を靭性試験の結果とした。
(3)相変態試験として、水熱変態試験と応力誘起相変態試験を行った。
(3-1)水熱変態試験は、水熱環境下における相変態の程度を測定する試験であり、次に示す手順で行った。上記ジルコニア複合焼結体を平面研削機で研削した後、表面を3μmのダイヤモンド砥粒を用いて充分にポリッシングし、鏡面仕上げした。このサンプルを、150℃で、水蒸気圧が約0.47MPaの雰囲気下に48時間保持した。このとき保持前後においてサンプルのX線回折を測定し、ZrO2のピーク強度を測定した。ピーク強度の測定には、理学電機製「RINT−1500」を用い、測定条件は、ターゲット:Cu、ターゲット出力:50kV、モノクロメータ受光スリット:0.6mm、走査速度:4°/minとした。得られた測定結果より、下記(1)式で単斜晶率を求めた。
単斜晶率=〔Im(111)+Im(11−1)〕/〔Im(111)+Im(11−1)+It(111)+Ic(111)〕×100 …(1)
なお、上記式中、Iは各反射のピーク強度、添字m、tおよびcはそれぞれ単斜晶、正方晶、立方晶を示す。
(3-2)応力誘起相変態試験は、応力負荷状況下における相変態の程度を測定するための試験であり、次に示す手順で行った。上記ジルコニア複合焼結体を平面研削機で研削した後、表面を3μmのダイヤモンド砥粒を用いて充分にポリッシングし、鏡面仕上げした。このサンプルを、日立精工社製の平面研削盤GHL−B406に旭ダイヤモンド工業社製の#170のダイヤモンド砥粒のレジンボンドホイールを取り付けた研磨機を用い、砥石軸の回転数を1700r.p.m、切り込み1μmで研磨した。研磨前後におけるサンプルのピーク強度を上記(3-1)の場合と同じ手順で測定し、得られた測定結果より単斜晶率を求めた。
相変態試験の結果は、水熱変態試験および応力誘起相変態試験共に、試験前後における単斜晶率の差を変態量とした。
(4)生物学的試験は、『医療用具および医療材料の基礎的な生物学的試験のガイドライン』(平成7年6月27日発行、薬機第99号)に準拠し、V79細胞を用いて、コロニー形成阻害試験を行った。上記焼結体を平面研削機で研削した後、表面を3μmのダイヤモンド砥粒で鏡面仕上げしたサンプルをクリーンベンチ中で表裏30分間ずつ紫外線照射滅菌し、表面積5cm2に対しMO5培地を1mLの割合で加えて、37℃の5%CO2インキュベーター中で24時間抽出し、これを試験原液(100%)とした。この試験原液を、MO5培地を用いて希釈し、0.5〜100%および3.13〜100%の濃度で試験を繰り返し行い、細胞毒性の有無を確認した。
各試験結果を表1または2に示す。
Figure 2006104023
Figure 2006104023
表1および2から明らかなように、試料No.1〜17は、900MPa以上の高強度と、8MPa・m1/2以上の高靭性を達成でき、しかも水熱変態試験の結果は2質量%未満、応力誘起相変態試験の結果は10質量%以下であり、水熱環境下や応力負荷状況下においても殆ど相変態を起こしていないことがわかる。そのため表面性状に荒れを生じることもない。特に、試料No.16と17は、Yジルコニア粉末とCeジルコニア粉末を用いているため、Y23とCeO2が適度に不均一に分散しているため、特性が特に優れている。
これに対して、試料No.20〜27では、強度、靱性、水熱変態試験による変態、応力誘起相変態試験による変態のいずれかが劣っている。試料No.28〜30は参考例であり、Al23、MgOまたはCaOの含有量が好ましい範囲から外れているため、強度と靭性が若干劣化している。
なお、細胞毒性は、全ての例(試料No.1〜17、20〜30)において認められなかった。
実験例2
次に、上記表1の試料No.3に示す配合割合の原料粉末(以下、「ジルコニア粉末A」と称する)を準備し、このジルコニア粉末Aと粒子径:300μmのアクリルビーズとをV型混合機にて3時間乾式混合してアクリルビーズを含む混合ジルコニア粉末(以下、「ジルコニア粉末B」と称する)を準備した。ジルコニア粉末Bについては、ビーズ量が異なる種々のものを準備した。
ジルコニア粉末AおよびBを1軸プレスの型内に2層になるように装入し、49MPa(500kg/cm2)でプレス成形した。このプレス成形体をさらに冷間静水圧プレス147MPa(1.5ton/cm2)で成形した。得られた成形体を大気中、焼結温度1450℃で2時間焼結して多孔質層を有するジルコニア複合焼結体を得た。得られたジルコニア複合焼結体の多孔質層を平面研削盤によって研削して約1mmの厚さに調整した。このようにして得られたジルコニア複合焼結体の多孔質層の気孔率を表3に示す。
なお、本明細書では、このジルコニア複合焼結体において、多孔質層中に存在する空隙を「気孔」とし、ある一定領域における空隙の存在する割合(体積)を「気孔率」とした。その測定方法は、次の通りである。
供試材を切り出し、切断面を鏡面研磨した。その断面を走査型電子顕微鏡(SEM:日立製作所製S−4500)にて加速電圧20kVで気孔径に応じ200〜1000倍で写真撮影した。SEMの観察領域はおよそ0.06mm2程度である。そのSEM写真を画像解析(使用ソフト:Media Cybernetics社製のImage-Pro Plus Version 4.0 for Windows。なお、Windowsは登録商標。)によりマトリックス部分と気孔部分とに2値化して気孔率を算出した。
次に、表3の試料No.31〜34については、多孔質層を200mMのCaCl2と50mMのTris/HCLとの混合溶液に5分間浸漬して液切りし、120mMのNa2HPO4と50mMのTris/HClとの混合溶液に5分間浸漬して水洗・乾燥し、リン酸カルシウムを多孔質層にコーティングした。その後、37℃の疑似体液中(Na+:142.0mM、K+:5.0mM、Mg2+:1.5mM、Ca2+:2.5mM、Cl-:148.8mM、HCO3-:4.2mM、HPO4 2-:1.0mM、SO4 2-:0.5mM)に3日間浸漬し、アパタイトのコーティング層を多孔質層の表面に形成した。
これらの多孔質層を有するジルコニア複合焼結体を犬の大腿骨に埋め込み、4週間経過後および16週間経過後に大腿骨ごと取り出し、組織学的評価を行った。試験結果を表3に示す。
Figure 2006104023
その結果、試料No.31〜33では、4週間経過後に骨が焼結体に侵入し、生体骨との直接的な結合が認められ、16週間経過後には気孔全体に新生骨が入り、強固に結合していることが確認された。一方、試料No.34および35では、4週間経過後に新生骨の侵入が認められるものの、上記試料No.31〜33と比較すると、その程度はわずかであった。また、16週間経過後においても、新生骨と気孔表面との結合は確認できたが、骨が全気孔に侵入するには至らなかった。

Claims (6)

  1. 全ZrO2に対し、
    23:0.2〜1.5mol%、
    CeO2:4.7〜12mol%、および
    TiO2:1mol%以下(0mol%を含まない)、
    を含むことを特徴とするジルコニア複合焼結体。
  2. 前記ジルコニア複合焼結体には、全量中に占める比率で、Al23:30質量%以下(0質量%を含まない)が含まれている請求項1に記載のジルコニア複合焼結体。
  3. 前記ジルコニア複合焼結体には、全量中に占める比率で、MgOおよび/またはCaO:合計で8質量%以下(0質量%を含まない)が含まれている請求項1または2に記載のジルコニア複合焼結体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のジルコニア複合焼結体によって形成された生体材料。
  5. 前記ジルコニア複合焼結体の表面の少なくとも一部に、厚さ0.1〜3mm、気孔率25〜75%の多孔質層が形成された請求項4に記載の生体材料。
  6. 前記多孔質層の表面に、生体親和性材料によって形成されたコーティング層を有する請求項5に記載の生体材料。
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