JP2006103720A - 容器 - Google Patents

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JP2006103720A
JP2006103720A JP2004290595A JP2004290595A JP2006103720A JP 2006103720 A JP2006103720 A JP 2006103720A JP 2004290595 A JP2004290595 A JP 2004290595A JP 2004290595 A JP2004290595 A JP 2004290595A JP 2006103720 A JP2006103720 A JP 2006103720A
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Abstract

【課題】 蓋体を除去した後の開口面積を十分に確保し、しかも、蓋体を簡単に引き剥が
すことができる容器を提供することにある。
【解決手段】容器本体の蓋部の外周部を形成する封止板体と、前記封止板体に引き剥がし可能な切取り溝を介して一体的に形成された蓋体とを備え、前記蓋体が前記切取り溝に沿って引き剥がされて開封される容器であって、
切取りの終了部に、前記切取り溝を含んで膨らみ部、窪み部、または、膨らみ部/窪み部を備えていることを特徴とする容器。
【選択図】 図1

Description

本発明は、缶詰或いは液体調味料や調理油等の充填容器に係り、特に、切取りの開始部から終了部に向けて引き剥がされて開封される蓋体を備えた容器に関する。
−般に、容器本体の蓋部に形成され、この容器の内部を密封するための板状の封止板体
を備え、この封止板体にはループ状の切取り溝を介して切取りの開始部から終了部に向け
て引き剥がされて開封されるプルオープン式の蓋体を備えた、例えば、缶詰或いは液体調味料や調理油等の充填容器が知られている。
この種のものでは、一般的に、プルタブを掴んで蓋体を引き剥がすが、プルオープン式
の場合、切取りの終了部において、特に、強い引き剥がし力が必要になり、これを余り強
く引き剥がすと、この蓋体が封止板体から離れる際に、その衝撃力によって容器の内容物
が飛散する等の問題があった。
これを解消するため、従来、切取りの開始部および終了部の各々にせん断力が集中し易
いように、開始部および終了部において、これらの各々を項点として左右に延びる切取り
溝が、開始部と終了部とを結ぶ円周直径に対して直線状で鋭角をなすように構成したもの
が提案されている(特許文献1参照)。
実開昭63−102660号公報
しかし、従来の構成では、切取りの開始部から終了部に至るすべての範囲で、切取り溝
が、同一面内に延在するため、例えば、缶詰等のように、蓋体を大きくし、その開口面積
を大きくした場合には、切取りの終了部において、どうしても蓋体が一度に引き剥がされ
る切取り溝の長さが長くなり、強い引き剥がし力が必要になり、その際の衝撃力を小さく
抑えることが困難になる等の問題があった。
また、従来の構成では、開始部と終了部とを結ぶ円周直径に対して、左右に延びる切取
り溝が、開始部および終了部において、直線状で鋭角をなすように構成されているため、
その分だけ蓋体の大きさが小さくなり、蓋体を除去した後の開口が小さくなって、内容物
を取り出し難くなるといった問題があった。
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、蓋体を除去した
後の開口面積を十分に確保し、しかも、蓋体を簡単に引き剥がすことができるようにした
容器を提供することにある。
この発明の容器の第1の態様は、容器本体の蓋部の外周部を形成する封止板体と、前記封止板体に引き剥がし可能な切取り溝を介して一体的に形成された蓋体とを備え、前記蓋体が前記切取り溝に沿って引き剥がされて開封される容器であって、
切取りの終了部に、前記切取り溝を含んで膨らみ部、窪み部、または、膨らみ部/窪み部を備えていることを特徴とする容器である。
この発明の容器の第2の態様は、前記切取り溝上における前記膨らみ部、前記窪み部または前記膨らみ部/窪み部を形成する傾斜変換点をα、β、引き剥がしの最終切断部をγとするとき、αとβの間の距離が、引き剥がし終了部において溝部の一部に加わる応力の急激な変化を生じさせない距離であることを特徴とする容器である。
この発明の容器の第3の態様は、前記容器本体が金属製のプルオープン缶からなっており、前記蓋体はプルタブを備えており、前記蓋体が前記プルタブを掴んで引き剥がされて開封されることを特徴とする容器である。
この発明の容器の第4の態様は、前記容器本体がボトルからなっており、前記蓋部はボトルの口部に装着されたキャップからなっており、前記蓋体はプルタブを備えており、前記蓋体が前記プルタブを掴んで引き剥がされて開封されることを特徴とする容器である。
この発明の容器の第5の態様は、前記膨らみ部、前記窪み部または前記膨らみ部/窪み部の一部が前記封止板体の一部であって缶体を保持する壁部に連続することを特徴とする容器である。
この発明の容器の第6の態様は、αからγおよびβからγに向かって前記膨らみ部が上昇し、または、前記窪み部が下降していることを特徴とする容器である。
この発明の容器の第7の態様は、前記膨らみ部のαからγおよびβからγに向かって直線的に上昇し、または、前記窪み部のαからγおよびβからγに向かって直線的に下降していることを特徴とする容器である。
この発明の容器の第8の態様は、前記膨らみ部のαからγおよびβからγに向かって曲線的に上昇し、または、前記窪み部のαからγおよびβからγに向かって曲線的に下降していることを特徴とする容器である。
この発明の容器の第9の態様は、前記曲線的な上昇が、前記膨らみ部のαからγおよびβからγに向かって上方に膨らむ曲線からなっており、または、前記曲線的な下降が前記窪み部のαからγおよびβからγに向かって下方に膨らむ曲線からなっていることを特徴とする容器である。
この発明の容器の第10の態様は、前記曲線的な上昇が、前記膨らみ部のαからγおよびβからγに向かって下方に膨らむ曲線からなっており、または、前記曲線的な下降が前記窪み部のαからγおよびβからγに向かって上方に膨らむ曲線からなっていることを特徴とする容器である。
この発明の容器の第11の態様は、前記曲線的な上昇が、前記膨らみ部のαからγおよびβからγに向かって連続した複数の異なる曲率半径からなる上方に膨らむ曲線からなっており、または、前記曲線的な下降が前記窪み部のαからγおよびβからγに向かって連続した複数の異なる曲率半径からなる下方に膨らむ曲線からなっていることを特徴とする容器である。
この発明の容器の第12の態様は、前記膨らみ部/窪み部において、αからγおよびβからγに向かって交互に上昇・下降または下降・上昇することを特徴とする容器である。
この発明の容器の第13の態様は、前記膨らみ部の頂点は前記γと異なっており、または、前記窪み部の最下点が前記γと異なっていることを特徴とする容器である。
この発明の容器の第14の態様は、前記αからγおよびβからγに向かう上昇または下降は、γを中心に対称であることを特徴とする容器である。
この発明の容器の第15の態様は、前記αおよびβの外側に別の傾斜変換点HおよびLをそれぞれ備え、前記γ、HおよびLがそれぞれ前記蓋体の水平面に位置し、αからHおよびβからLに向かって曲線的に上昇していることを特徴とする容器である。
本発明では、切取りの終了部において、切取り溝を含んで膨らむ膨らみ部または切取り
溝を含んで窪む窪み部を備えたから、蓋体を除去する際には、立体的に膨らむ膨らみ部ま
たは立体的に窪む窪み部において、引き剥がし力が緩和されて引き剥がされる。従って、
この蓋体が封止板体から離れる際の衝撃力が緩和され、容器の内容物の容器外への飛散が
抑制される。また、引き剥がし力が、いわば立体的な構造によって緩和されるため、切取
り溝を目一杯大きく取ることが可能になり、蓋体を除去した後の開口面積を、従来通り大
きく確保することが可能になる。
以下、本発明の一実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1において、1は缶詰の容器としての金属製のプルオープン缶を示し、このプルオー
プン缶1は、缶体3と蓋部5との2ピースからなる。
上記缶体3は、図示は省略したが、例えば缶胴部成形工程と、缶底部成形工程と、トリ
ミング、洗浄、塗装、印刷工程と、缶口成型工程とを経て製造される。缶胴部成形工程で
は、まず、板状の金属製素材を胴型に絞り成形すると共に、同素材から缶胴部となる底付
き外形缶を押し抜きで抜き取る。
ついで、抜き取られた缶胴部を、しごき型の間を通して薄く形成すると共に、缶底部成
形工程では、缶底を、ドーム状に成形する。
つぎに、缶胴部の開口縁をトリミング加工し、缶体に付着した油分等を洗浄し、外面に
着色塗装を施してから、印刷する。さらに、缶口成型工程では、缶口に剛性の高いフラン
ジを取り付ける。
一方、蓋部5は、封止板体7と蓋体11とからなる。
蓋部5は、平板状の金属製素材を打ち抜いて成形され、略平板状の蓋部5には
、円形ループ状の切取り溝9を介して、封止板体7と、封止板体7から切取り自在に、蓋体11とが一体的に形成され、この蓋体11には、いわゆるプルタブ13が連結される。
そして、缶詰の最終製造工程では、上述した缶体3に内容物を詰めた後、缶口のフラン
ジ(封止板体の一部であって缶体を保持する壁部15と重なる部分である。)に対して、封止板体7の周縁部がいわゆる巻締め加工されて、当該蓋部5と缶体3とが一体化される。
本実施形態では、略平板状の蓋部5に、図2に示すように、切取り溝9の一部9A
を含んで、蓋部5の平板部7Aよりも、わずかに上に凸状に膨らむラウンド(膨らみ
部)7Bが、いわゆるプレス加工によって形成され、このラウンド7Bは、プルタブ13と対向する位置に形成されている。
このラウンド7Bは、蓋部5に切取り溝9を形成した後に、或いはそれを形成する
と同時に形成され、しかも、このラウンド7Bは、プレス時の歪み等を考慮して、例えば、プルタブ13を取り付けた位置側から、かつ、境界線10側から、その高さが徐々に高くなるように形成されている。
図3は、図2のIII−III面図、図4は、図2のIV−IV断面図である。
ラウンド7Bは、図3及び図4に示すように、中央部7Cを頂点にして、平板部7Aから徐々に高く膨らむように形成され、従って、このラウンド7Bに形成された、上記切取り溝9の一部9Aは、同様に、中央部7Cに対応する部位が最も高く、平板部7Aに対応する部位に向かうに連れて、徐々に低くなるように形成され、ついには、平板部7Aに形成された円形ループ状の切取り溝9に連続する。なお、一部9Aを含む上記切取り溝9は、図2に示すように、平面視で真円弧になる。
また、図4に示すように、ラウンド7Bは、中央部7C近傍が断面視略平面に形成され、この平面部に切取り溝9を形成することとしている。このようにすることで、平板部7Aの一部を膨らませてラウンド7Bを形成した際に切取り溝9にかかる応力を小さくでき、当該切取り溝9が不意に破断してしまうのを防止できる。
なお、ラウンド7Bの頂点付近に切取り溝9を設ける構成に限らず、プルタブ13を取り付けた位置側から所定の傾斜角でなだらかに盛り上げ、ラウンド7Bが断面視略直線的に傾斜する構成とすると共に、この傾斜途中の個所を横断するように切取り溝9を形成する構成としても良い。この構成においても、ラウンド7Bの平面部に切取り溝9が形成されることとなるため、ラウンド7Bを形成した際に切取り溝9にかかる応力を小さくできる。
つぎに、動作を説明する。
缶詰の開封に当たっては、図2に示すように、プルタブ13を掴んで、蓋体11を、切取りの開始部Aから終了部Bに向けて引っ張ることにより、この蓋体11を、切取り溝9を介して、封止板体7から引き剥がす。
ラウンド7Bの形成部位に至るまでの間は、蓋体11が、切取り溝9を介して、従来と同様に徐々に切り取られて行き、本実施形態では、蓋体11の剥がれ位置が、ラウンド7Bの形成部位に至ると、図3及び図4に示すように、まず、ラウンド7Bの膨らみ始める部位7Xが剥がれ始める。ここで、プルタブ13を引き続けると、剥がれ位置が、部位7Xから部位7Yに向けて移動し、さらに部位7Yから部位7Zに向けて移動して行く。要するに、この剥がれ現象はラウンド7Bの頂点の中央部7Cに向けて徐々に伝播する。ところで、ラウンド7Bが存在せず、切取り溝9が、従来同様に同一面内に延在する場合には、切取りの終了部B(ラウンド7Bの形成部位にほぼ相当する。)において、切取り溝9が「パキッ」と一度に切れ、蓋体11が、ばね性衝撃力によって、蓋体11の裏面に付着していた液体や、蓋体11によって叩かれた内容物などが外部に飛散する恐れがある。
本実施形態では、切取りの終了部Bに、切取り溝9の一部9Aを含んで、凸状に膨らむラウンド7Bが形成されたため、蓋体11の剥がれ位置が、上述のようにラウンド7Bの形成部位に至ると、蓋体11の剥がれ現象が、ラウンド7Bの項点の切取り溝9に向けて徐々に伝播し、従って、切取りの終了部Bにおいて、切取り溝9が「パキッ」と一度に切れることがなくなり、蓋体11の剥がれ時の衝撃が緩和され、これによって、内容物の外部への飛散が防止される。
また、立体的なラウンド7Bが存在するため、この部分の剛性が高くなる。これにより、本構成では、蓋体11の切り離し時の衝撃の発生が無くなるため、内容物の飛散が防止される。また、蓋体11の剥がれ現象が、ラウンド7Bの項点の切取り溝9に向けて徐々に伝播し、蓋体11の引き剥がし直前において、蓋体11と封止板体7とが、ラウンド7Bの項点近傍の略一点で繋がった状態となるため、この蓋体11を引き剥がしきる際に力を要せず、スムーズに蓋体11を引き剥がすことができる。
本実施形態では、図2に示すように、一部9Aを含む上記切取り溝9が、平面視で真円弧になるため、従来同様に、蓋体11を除去した後の開口を大きくとることができ、内容物を取り出し易い構造が提供される。
上記ラウンド7Bは、封止板体7の一部であって缶体を保持する壁部15に至るまで延長させて、封止板体7の一部であって缶体を保持する壁部15に連続させることが望ましい。立体的ラウンド7Bを容器壁15に連続させれば、さらに剛性が高められ、蓋体11の切り離し時に発生する衝撃を、さらに緩和させることができる。また、このように、立体的ラウンド7Bの剛性が高められるため、当該立体的ラウンド7Bに切取り溝9を形成したときに、当該切取り溝9が破断しにくくなり、製造を容易とすることができる。
なお、立体的ラウンド7Bを封止板体7の一部であって缶体を保持する壁部15に連続させた構成においては、立体的ラウンド7Bを横断する上記切取り溝9を、封止板体7の一部であって缶体を保持する壁部5の直近(封止板体7の一部であって缶体を保持する壁部15に接する場合も含む)に形成する構成が望ましい。すなわち、この構成においては、図2に示す円形ループ状の切取り溝9が、立体的ラウンド7Bを横断する部分だけ封止板体7の一部であって缶体を保持する壁部15側に引き寄せられた形状となる。この構成によれば、切取り溝9により切り取られる蓋体11の面積が大きくなるため、当該蓋体11を除去した後の開口がより大きくなる。
上記ラウンド7Bの形状は、図3に示すように、略三角形状に突出するものに限定されず、半円弧形鋲に突出するもの、台形状に突出するもの、矩形状に突出するもの等、いずれの形状であってもよい。望ましくは、図5に示すように、ラウンド7Bの両肩部41が、下に凸状に凹むような形状であり、この形状では、ラウンド7Bの膨らみ始める部位7Xで剥がれ始めた、その剥がれ位置が、部位7Xから部位7Yに向けて移動し、さらに部位7Yから部位7Zに向けて移動する段階で、強い引っ張り力を要することなく、蓋体11を円滑に剥がすことができる。
上記構成では、蓋部5の平板状部(分)に、その平板部7Aよりも上にわずかに凸状に膨らむラウンド7Bが形成されるため、例えば、缶詰保管時、移送時等において、当該缶詰を重ねる場合、当該ラウンド7Bが邪魔になる恐れがある。
これを解消するため、例えば、ラウンド7Bの項点が、平板部7Aの最高位よりも上方に突出しないように構成することが望ましい。
あるいは、上記の問題を解消するために、缶体3の上面視形状を、下面視形状よりも僅かに小さくして、プルオープン缶1を重ねたときに、下の缶体3の上側に設けられた容器壁15が、上の缶体3の下側に設けられた容器壁(図示せず)の内側に入り込むように構成すると共に、ラウンド7Bの頂点が缶体3の上側に設けられた容器壁15よりも上方に突出しないように構成しても良い。
図6及び図7は、別の実施形態を示している。
上記実施形態では、ラウンド7Bが上に膨らむ構成であったが、本実施形態では、これとは上下を反対にして、切取りの終了部Bにおいて、切取り溝9の一部9Aを含んで、下方に窪む窪み部7Dが形成されている。
この場合において、窪み部7Dの形成部位に至るまでの間は、蓋体11が、切取り溝9を介して、従来と同様に徐々に切り取られて行く。
本構成では、蓋体11の剥がれ位置が、窪み部7Dの形成部位に至った後に、さらにプルタブ13を引き続けると、例えば、図6及び図7に示すように、窪み部7Dの窪み始める部位7Xの連結が維持された状態で、まず、窪み部7Dの中央部7Cにおける部位7Zが剥がれ、この剥がれ位置が、部位7Zから部位7Yに向けて移動し、さらに部位7Yから部位7Xに向けて移動する。
要するに、この際の剥がれ現象は、中央部7Cにおける部位7Zから始まり、窪み部7Dの窪み始める部位7Xに向けて徐々に伝播する。
ただし、この際の剥がれ現象は、部位7Zから部位7Xに伝播する現象に限らず、場合によっては、多少の時間差をおいて、同時に剥がれることが起こりえる。
いずれの場合であっても、従来のように、切取り溝9が「パキッ」と一度に切れることがなくなり、蓋体11の剥がれ時の衝撃が緩和され、これによって、内容物の外部への飛散が防止される。なお、この構成において、円形ループ状の切取り溝9のうち、少なくとも窪み部7Dを横断する部分は、蓋体11の裏面側に形成する構成が望ましい。このように構成することで、蓋体11の引き剥がしを、より容易とすることができる。
図8は、さらに別の実施形態を示す。
21は、例えば焼き肉のたれ等の液体調味料やごま油等の調理油等を収容するガラス瓶(ボトル)を示し、このボトル21の口部21Aには、樹脂製のキャップ23が装着され、このキャップ23の本体23Aには、開閉自在にキャップ蓋23Bが取り付けられている。
図9Aは、本体23Aの上面図である。
この本体23Aには、ボトル21の口部21Aを封止するための略平板状の封止板体27が樹脂で一体成形され、この封止板体27には、ループ状の切取り溝29を介して、封止板体27から切取り自在に、蓋体31が一体的に形成され、この蓋体31には、いわゆるプルタブ33が連結されている。
本実施形態では、封止板体27に、図9A乃至Cに示すように、切取り溝29の一部29Aを含んで、封止板体27の平板部27Aよりも、凸状に膨らむラウンド(膨らみ部)27Bが、樹脂成形によって一体形成され、このラウンド27Bは、プルタブ33と対向する位置に形成されている。
ラウンド27Bは、図9Bに示すように、中央部27Cを項点にして、平板部27Aから徐々に高く膨らむように形成され、このラウンド27Bには、図9A及びCに示すように、上記切取り溝29の一部29Aが、ラウンド27Bの傾斜に沿って、ほぼ三角形状に延出して形成されている。なお、一部9Aを含む上記の切取り溝9は、図9Aに示すように、平面視で略楕円形状になり、図9Cに示すように、ラウンド27Bを横断する部分は容器壁35近傍に形成されている。このように、切取り溝9を容器壁35近傍に位置させることで、容器内の液体を注ぎ出す際に、ラウンド27Bへの液溜りを防止し、液体を最後の一滴まで注ぎ出し易くなる。
つぎに、動作を説明する。
開封に当たっては、図9Aに示すように、プルタブ33を掴んで、蓋体31を、切取りの開始部KAから終了部KBに向けて引っ張ることにより、この蓋体31を、切取り溝29を介して、封止板体27から引き剥がす。
ラウンド27Bの形成部位に至るまでの間は、蓋体31が、切取り溝29を介して、従来と同様に徐々に切り取られて行く。
本実施形態では、蓋体31の剥がれ位置が、ラウンド27Bの形成部位に至ると、図9Cに示すように、まず、ラウンド27Bの膨らみ始める部位27Xが剥がれ始める。ここで、プルタブ33を引き続けると、剥がれ位置が、部位27Xから部位27Yに向けて移動し、さらに部位27Yから部位27Zに向けて移動して行く。この剥がれ現象はラウンド27Bの頂点の中央部27Cに向けて徐々に伝播する。ラウンド27Bが存在せず、切取り溝29が、従来同様に同一面内に延在する場合には、切取りの終了部KBで、プルタブ33の引っ張り力が強力になり、場合によっては、プルタブ33を引っ張りながら、それを繰り返し稔る動作が必要になり、開封が困難になると共に、その際の衝撃によって内容物が飛散する恐れがある。
本実施形態では、切取りの終了部KBに、切取り溝29の一部29Aを含んで、凸状に膨らむラウンド27Bが形成されたため、蓋体31の剥がれ位置が、ラウンド27Bの形成部位に至ると、蓋体31の剥がれ現象が、上述のように、ラウンド27Bの頂点の切取り溝29に向けて徐々に伝播する。
この場合、切取り溝29の一部29Aは、ラウンド27Bの傾斜に沿って、ほぼ三角形状に延出するため、プルタブ33の引っ張り力が一様になり、切取りの終了部KBに至ってから、それが特に強大化することがない。従って、プルタブ33を引っ張りながら、それを繰り返し捻るといった動作が不要になり、開封が容易になると共に、その際の衝撃による内容物の飛散が防止される。
本実施形態では、ラウンド27Bが、図9Cに示すように、板状の封止板体27を保持する剛性の高い容器壁35に連続するため、その部位の剛性が高められ、蓋体31の切り離し時に発生する衝撃が緩和される。
上記ラウンド27Bの形状は、図9Bに示すように、略三角形状に突出するものに限定されず、半円弧形状に突出するもの、台形状に突出するもの、矩形状に突出するもの等、いずれの形状であってもよい。
望ましくは、図5相当のものであり、すなわち、ラウンド27Bの両肩部が、下に凸状に凹むような形状であり、この形状では、ラウンド27Bの膨らみ始める部位27Xで剥がれ始めた、その剥がれ位置が、部位27Xから部位27Yに向けて移動し、さらに部位27Yから部位27Zに向けて移動する段階で、強い引っ張り力を要することなく、蓋体31が円滑に剥がされる。
なお、本実施形態では、ガラス瓶のボトル21に樹脂製のキャップ23を設けた容器について例示したが、ボトル21に樹脂製のものを用いても良い。このような容器は、例えば醤油等の液体調味料や、サラダ油等の調理油等に用いられる。
各種態様について詳細に説明したが、この発明の容器の範囲についての理解を容易にするために、以下にまとめて説明する。この発明の容器は、容器本体の蓋部の外周部を形成する封止板体と、封止板体に引き剥がし可能な切取り溝を介して一体的に形成された蓋体とを備え、蓋体が切取り溝に沿って引き剥がされて開封される容器であって、切取りの終了部に、前記切取り溝を含んで膨らみ部、窪み部、または、膨らみ部/窪み部を備えている容器である。更に、切取り溝上における膨らみ部、窪み部または膨らみ部/窪み部を形成する傾斜変換点をα、β、引き剥がしの最終切断部をγとするとき、αとβの間の距離が、望ましくは引き剥がし終了部において溝部の一部に加わる応力の急激な変化を生じさせない距離であることを特徴とする容器である。
即ち、上述した膨らみ部等は、単体の膨らみ部、単体の窪み部、または、膨らみ部と窪み部の組み合わせ(膨らみ部/窪み部として示している)の何れか1つであればよい。上述した単体の膨らみ部、単体の窪み部、または、膨らみ部と窪み部の組み合わせは、切取り溝を含んで蓋部のどこに形成されてもよい。具体的には、例えば、(a)切取り溝自体(b)切取り溝と蓋体、(c)切取り溝と封止板体、(d)切取り溝と蓋体と封止板体、(e)切取り溝と蓋体と保持壁を含む封止板体の何れかに形成される。膨らみ部は全体として膨らんでおり、途中で凹凸部を含んでいてもよい。同様に窪み部は全体として窪んでおり、途中で凹凸部を含んでいてもよい。但し、何れも蓋体の平らな面の逆方向に膨らんだり窪んだりすることはない。膨らみ部/窪み部、即ち、膨らみ部と窪み部の組み合わせは、蓋体の平らな面を境に上方に膨らんだ部分と下方に窪んだ部分が交互に形成されることをいう。膨らみ部と窪み部の組み合わせは、1個の限らず複数個の組み合わせであってもよい。但し、膨らみ部と窪み部の組み合わせの中の個々の膨らみ部と窪み部においても途中で凹凸部を含んでいてもよい。
上述した切取り溝上における膨らみ部、窪み部または膨らみ部/窪み部を形成する傾斜変換点であるα、βは、膨らみ部等が形成される最も外側の傾斜変換点を言う。
引き剥がしの最終切断部であるγは、点でもよく、直線部分であってもよい。
なお、αとβの間は望ましくは所定の距離が必要であり、その距離は、引き剥がし終了部において溝部の一部に加わる応力の急激な変化を生じさせない距離である。このようにαとβの間の距離を設定すると、切取り溝部に加わる応力に急激な変化が生じることなく、円滑に最終切断部まで引き剥がしが進み、無理な力が加わることなく蓋体が切取り溝に沿って引き剥がされて開封される。即ち、αとβの間の距離が短すぎると、その効果を充分に発揮することができずに、従来と同様に引き剥がし終了部において、傾斜変換点の手前で溝部に加わる応力が急激に変化し、強い力で引き剥がさなければならないという状態が生じることがある。
更に詳細に説明すると、αからγおよびβからγに向かって膨らみ部が上昇し、または、窪み部が下降している。なお、上述したように、α、β、γは、何れも切取り溝上に位置している。即ち、膨らみ部はαからγおよびβからγに向かって直線的に上昇し、または、窪み部はαからγおよびβからγに向かって直線的に下降していてもよい(図10(b)参照)。更に、膨らみ部はαからγおよびβからγに向かって曲線的に上昇し、または、窪み部はαからγおよびβからγに向かって曲線的に下降していてもよい(図10(a)参照)。更に詳細に説明すると、膨らみ部はαからγおよびβからγに向かって上方に膨らむ曲線からなっており、または、窪み部はαからγおよびβからγに向かって下方に膨らむ曲線からなっていてもよい。逆に、膨らみ部がαからγおよびβからγに向かって下方に膨らむ曲線からなっており、または、窪み部がαからγおよびβからγに向かって上方に膨らむ曲線からなっていてもよい(図10(c)参照)。
更に、曲線的な上昇が、膨らみ部のαからγおよびβからγに向かって連続した複数の異なる曲率半径からなる上方に膨らむ曲線からなっており、または、曲線的な下降が窪み部のαからγおよびβからγに向かって連続した複数の異なる曲率半径からなる下方に膨らむ曲線からなっていてもよい(図10(d)参照)。
更に、膨らみ部/窪み部においては、αからγおよびβからγに向かって交互に上昇・下降または下降・上昇していてもよい(図11(f)参照)。例えば、αから上昇して膨らみ部が形成され、次いで窪み部が形成され、次いで膨らみ部が形成されてβに至ると、2つの膨らみ部の間に形成される窪み部の一部がγを形成する。切取り溝に沿って引き剥がしが2つの膨らみ部の頂に進むと、窪み部に応力が加わりγに引き剥がしが生じて、その引き剥がしが膨らみ部の頂に向かって伝播する。この場合にはγが点の場合もあり、所定の弧である場合もある。
更に、αからγおよびβからγに向かって膨らみ部が上昇し、または、窪み部が下降する態様の変形例として概ね台形状であってもよい(図11(g)参照)この態様においては、γは点ではなくある長さを有する部分である。この場合においても、引き剥がし終了部において溝部の一部に加わる応力の急激な変化が生じないことが重要である。
なお、膨らみ部の頂点はγと一致する必要は無く、異なっていてもよい、また、窪み部の最下点がγと一致する必要は無く、異なっていてもよい。膨らみ部の頂点とγとが異なっている場合には、上述したように、切取り溝が不意に破断してしまうのを防止することができる。上述した膨らみ部/窪み部の例として、αおよびβの外側に別の傾斜変換点HおよびLをそれぞれ備え、γ、HおよびLがそれぞれ蓋体の水平面に位置し、αからHおよびβからLに向かって曲線的に上昇していてもよい(図10(e)参照)。
上述したαからγおよびβからγに向かう各種の上昇または下降は、γを中心に対称であってもよい。
上述したように、α、β、γを通る立体的な形状は、多種多様に存在している。図3から図7を参照して説明した形状はこれらの一部である。何れの場合も、引き剥がし終了部において溝部の一部に加わる応力の急激な変化が生じないことが重要である。
以上、一実施形態に基づいて、本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、種々の変更実施が可能である。例えば、切取り溝を介して切取りの開始部から終了部に向けて引き剥がされて開封される蓋体を備えるものであれば、すべての容器に対し、その適用が可能である。
本発明による容器の一実施形態を示す斜視図である。 同じく上面図である。 蓋体を開く過程を示すIII−III断面図である。 蓋体を開く過程を示すIV−IV断面図である。 別の実施形態を示す図3相当図である。 別の実施形態を示す図3相当図である。 別の実施形態を示す図4相当図である。 容器の別の実施形態を示す正面図である。 Aは、キャップ本体の上面図、Bは、図9AのB−B断面図、Cは、図9AのC−C断面図である。 蓋体を水平方向から見たときのα、β、γの関係位置を説明する図である。 蓋体を水平方向から見たときのα、β、γの関係位置を説明する図である。
符号の説明
1 プルオープン缶
3 缶体
5 蓋部
7,27 封止板体
7B,27B ラウンド(膨らみ部)
7D 窪み部
9,29 切取り溝
9A,29A 一部
11,31 蓋体
13,33 プルタブ
21 ボトル
23 キャップ
A,KA 切取りの開始部
B,KB 切取りの終了部
α 傾斜変換点
β 傾斜変換点
γ 最終切断部

Claims (5)

  1. 容器本体の蓋部の外周部を形成する封止板体と、前記封止板体に引き剥がし可能な切取り溝を介して一体的に形成された蓋体とを備え、前記蓋体が前記切取り溝に沿って引き剥がされて開封される容器であって、
    切取りの終了部に、前記切取り溝を含んで膨らみ部、窪み部、または、膨らみ部/窪み部を備えていることを特徴とする容器。
  2. 前記切取り溝上における前記膨らみ部、前記窪み部または前記膨らみ部/窪み部を形成する傾斜変換点をα、β、引き剥がしの最終切断部をγとするとき、αとβの間の距離が、引き剥がし終了部において溝部の一部に加わる応力の急激な変化を生じさせない距離であることを特徴とする請求項1に記載の容器。
  3. 前記容器本体が金属製のプルオープン缶からなっており、前記蓋体はプルタブを備えており、前記蓋体が前記プルタブを掴んで引き剥がされて開封されることを特徴とする、請求項1または2に記載の容器。
  4. 前記容器本体がボトルからなっており、前記蓋部はボトルの口部に装着されたキャップからなっており、前記蓋体はプルタブを備えており、前記蓋体が前記プルタブを掴んで引き剥がされて開封されることを特徴とする、請求項1または2に記載の容器。
  5. 前記膨らみ部、前記窪み部または前記膨らみ部/窪み部の一部が前記封止板体の一部であって缶体を保持する壁部に連続することを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015209231A (ja) * 2014-04-28 2015-11-24 株式会社村春製作所 缶詰の蓋

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