JP2006100151A - 押しボタンユニットおよび操作装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 部品点数が少なく簡単な構成で組立て作業が容易な照光式の押しボタンユニットを提供する。
【解決手段】 操作パネル11に開設されたボタン孔18に、該パネル11の裏面側からボタン本体3を遊嵌するとともに、ボタン押さえ部材5によってボタン本体3を操作パネル11に装着する。ボタン押さえ部材5は、導光部材7を備えた透明樹脂による一体成形品とされ、当該樹脂の弾性を利用してボタン本体3を操作パネル11に出没自在に支持するとともに、ボタン本体3の押圧操作によって作動する感圧式スイッチの光源から入射する光をボタン本体3に導光する。
【選択図】 図11
【解決手段】 操作パネル11に開設されたボタン孔18に、該パネル11の裏面側からボタン本体3を遊嵌するとともに、ボタン押さえ部材5によってボタン本体3を操作パネル11に装着する。ボタン押さえ部材5は、導光部材7を備えた透明樹脂による一体成形品とされ、当該樹脂の弾性を利用してボタン本体3を操作パネル11に出没自在に支持するとともに、ボタン本体3の押圧操作によって作動する感圧式スイッチの光源から入射する光をボタン本体3に導光する。
【選択図】 図11
Description
この発明は押しボタンユニットおよび操作装置に関し、より詳細には、光源を備えた感圧式スイッチを操作する為の押しボタンユニットおよび同ユニットを備えた操作装置に関する。
従来、給湯装置の遠隔操作装置などにおいては、該操作装置の筐体内部に設けられる電装基板上に光源を備えた感圧式スイッチが実装されたもの、いわゆる照光式のスイッチを備えたものが提供されている。この種の操作装置では、上記操作装置の筐体前面の操作パネルに設けられた押しボタンを押圧操作することによって上記感圧式スイッチが作動すると、上記感圧式スイッチに備えられた光源が点灯し、この光源から出射される光が導光部材を通じて上記押しボタンに導かれ、上記押しボタンがこの光によって点灯するように構成されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、その一方で、この種の操作装置では、押しボタンの操作感を良くするために、上記押しボタン(ボタン本体)が、操作パネルに開設されたボタン孔に遊嵌される構造(いわゆるコマフリー)のものが提案されている。この種の操作装置では、ボタン本体は、該ボタン本体を操作パネルに装着するためのヒンジ(ボタン押さえ部材)によって上記操作パネルに出没自在に装着されており、上記ボタン本体を押圧操作することで、感圧式スイッチが該ボタン本体により押圧操作されて作動するように構成されている(たとえば、特許文献2参照)。
しかしながら、このような従来の操作装置では、以下のような問題点がありその改善が望まれていた。
すなわち、上述したいわゆるコマフリータイプの押しボタンにおいて、上述した照光式の押しボタンスイッチを採用しようとすると、ボタン本体、ボタン押さえ部材に加え、導光部材が必要となり、部品点数が増加するとともに、その組立て作業が煩雑となり、製造コストの上昇を招いていた。
特に、従来のようにボタン本体とボタン押さえ部材と導光部材とがそれぞれ別体であると、まず、ボタン本体と導光部材とを接着し、その後、ボタン押さえ部材を操作パネル裏面に溶着する必要があるため、接着の工程がある分、組立て作業が煩雑であり、また、接着部分に位置ずれが生じ易いといった問題があった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、部品点数が少なく簡単な構成で組立て作業が容易な照光式の押しボタンユニットを提供することを主たる目的とし、押しボタンの操作感が良く、しかも製造コストの安価な操作装置を提供することを従たる目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の押しボタンユニットは、操作パネルに開設されたボタン孔に該パネルの裏面側からボタン本体が遊嵌されるとともに、該ボタン本体が弾性を有するボタン押さえ部材により上記操作パネルに出没自在に装着されてなる押しボタンユニットであって、上記ボタン本体は、光源からの光を上記操作パネルの外部に導くための射光孔を備え、上記ボタン押さえ部材は、上記射光孔と嵌合する嵌合凸部と、上記ボタン本体の没入時に感圧式スイッチを押圧する押圧作用部と、上記感圧式スイッチに設けられた光源から入射する光を反射させて上記嵌合凸部に導光する導光部とを備え、これらが透光性を有する樹脂材料により一体成形されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の押しボタンユニットは、請求項1に記載の押しボタンユニット において、上記導光部は、上記光源から入射する光を反射させる第1の反射部と、この第1の反射部によって反射された光を上記嵌合凸部に導くための第2の反射部とを備えてなり、これら第1および第2の反射部が上記ボタン押さえ部材の所定部位を鏡面加工することにより形成されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の押しボタンユニットは、請求項2に記載の押しボタンユニット において、上記導光部は、上記第1の反射部と上記第2の反射部との間に形成される導光通路の外周部がシボ加工されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の押しボタンユニットは、請求項2または3に記載の押しボタンユニットにおいて、上記導光部は、上記第1の反射部と上記第2の反射部との間に形成される導光通路の一部に肉抜き用の切欠き部が形成されていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の押しボタンユニットは、請求項1から4のいずれかに記載の押しボタンユニットにおいて、上記嵌合凸部は、上記ボタン本体の表面に露出するように半球状の射光部を備え、この射光部の表面がシボ加工されていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の押しボタンユニットは、上記ボタン本体が、非透光性の樹脂材料により成形されるとともに、その底面に上記導光部材の上面および左右両側面の全部または一部を被覆する導光部覆いを備えていることを特徴とする。
さらに、請求項7に記載の操作装置は、筐体内部に光源を備えた感圧式スイッチが実装された電装基板を有する操作装置において、上記装置筐体前面の操作パネルに、請求項1から6のいずれかに記載の押しボタンユニットが装置され、上記ボタン本体の押圧操作により上記電装基板上の上記感圧式スイッチの押圧操作がなされるように構成されていることを特徴とする。
また、請求項8に記載の操作装置は、筐体内部に光源を備えた感圧式スイッチが実装された電装基板を有する操作装置であって、上記装置筐体前面の操作パネルに開閉蓋が設けられ、該開閉蓋の内部に上記電装基板上の感圧式スイッチを操作するための本体側操作ボタンが設けられるとともに、上記開閉蓋に請求項1から6のいずれかに記載の押しボタンユニットが装置され、上記ボタン本体の押圧操作により上記本体側操作ボタンを介して電装基板上の感圧式スイッチの押圧操作がなされるように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、押しボタンユニットは、ボタン本体と、該ボタン本体を操作パネルに出没自在に装着するボタン押さえ部材の2点で構成されることから、少ない部品点数で押しボタンユニットを構成することができる。
しかも、このボタン押さえ部材は、ボタン本体に形成された射光孔と嵌合する嵌合凸部と、上記ボタン本体の没入時に感圧式スイッチを押圧する押圧作用部と、上記感圧式スイッチに設けられた光源から入射する光を反射させて上記嵌合凸部に導光する導光部とを備え、かつ、これらが透光性を有する樹脂材料により一体成形されていることから、ボタン押さえ部材を操作パネルに装着することにより、操作パネルへのボタン本体の装着と、感圧式スイッチの光源から出射される光のボタン本体外部への導光経路の形成とを一工程で行うことができ、製作が容易な押しボタンユニットを提供できる。
特に、感圧式スイッチの光源から出射される光は、導光部材によってボタン本体の射光孔に導かれるので、ボタン本体の射光孔を感圧式スイッチの光源の直上に位置させることができないような場合(たとえば、ボタン本体は感圧式スイッチの直上にあるが、該感圧式スイッチの光源が該感圧式スイッチの近傍に配置されボタン本体の射光孔の直下にない場合や、感圧式スイッチ自体に光源が設けられているが、感圧式スイッチ自体がボタン本体の射光孔の直下にない場合など)でも照光式の押しボタンスイッチを提供することができる。
また、操作ボタン本体そのものにヒンジを設けて操作パネルに溶着すると操作ボタン本体に位置ずれの影響が出やすかったが、本発明の押しボタンユニットによれば、ボタン本体はいわゆるコマフリーの状態とされ、これにボタン押さえ部材の嵌合凸部を嵌合し、その状態でボタン押さえ部材を操作パネル裏面に溶着することによって押しボタン構造を得ることができるため、押しボタン部分の位置ずれが少なくなり、品質や生産性の向上を図ることができる。
また、光源から入射する光を反射させて嵌合凸部に導光する導光部は、光を反射させる反射部が上記ボタン押さえ部材の所定部位を鏡面加工することにより形成されるので、別途反射板などの他の部材を用意することなく導光部を他の嵌合凸部などとともに一体成型することができる。
また、上記導光部に形成される導光通路の外周部がシボ加工されていることから、導光通路内を通過する光が導光通路の外周から外部に出射することが防止され、嵌合凸部に効率よく光を導くことができる。そのため、感圧式スイッチの光源として小さな光源(たとえば小型のLEDなど)を用いても操作時のボタン本体の点灯表示を明るく見せることができる。
また、上記導光部に形成される導光通路の一部に肉抜き用の切欠き部が形成されことにより、導光部を樹脂材料によって一体成型しても導光通路の外周にヒケ(凹み)が生じるのが抑制されるので、ヒケによる余分な光の屈折を防止でき、しかも、部品不良が低減される。また、成形時間の短縮も図られ、生産性の高い押しボタンユニットを提供することができる。
さらに、上記嵌合凸部に、上記ボタン本体の表面に露出するように半球状の射光部が設けられるとともに、この射光部の表面がシボ加工されていることにより、導光部によって嵌合凸部に導かれた光はこの射光部を経て外部に出射される。その際、光は射光部の形状や表面加工(シボ加工)による拡散効果によって外部に拡散出射され、ボタン本体の周囲のどの方向からでも容易に光源からの光を視認できるようになり、視認性の高い照光式の押しボタンユニットを提供できる。
また、上記ボタン本体が、非透光性の樹脂材料により成形され、その底面に上記導光部材の上面および左右両側面の全部または一部を被覆する導光部覆いが備えられることから、導光部材を通過する光が周囲に漏れることがないので、ボタン本体の射光孔から出射される光が弱められることが抑制される。そのため、表示の明るい照光式の押しボタンユニットを提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る押しボタンユニットを用いた給湯器の操作装置の外観構成の一例を示す正面図である。この図1に示す操作装置1は、該装置1の筐体前面の操作パネル11(以下、第1の操作パネル11と称する)がヒンジ部12を軸として開閉可能に構成された開閉蓋の形態とされており、この第1の操作パネル11の開閉により後述する制御部の動作モード(感圧式スイッチからの信号入力モード)が切り替えられるように構成されている。
図1は、本発明に係る押しボタンユニットを用いた給湯器の操作装置の外観構成の一例を示す正面図である。この図1に示す操作装置1は、該装置1の筐体前面の操作パネル11(以下、第1の操作パネル11と称する)がヒンジ部12を軸として開閉可能に構成された開閉蓋の形態とされており、この第1の操作パネル11の開閉により後述する制御部の動作モード(感圧式スイッチからの信号入力モード)が切り替えられるように構成されている。
そして、この第1の操作パネル11には、後述する押しボタンユニット2が装着され、この押しボタンユニット2によって該第1の操作パネル11の前面に第1の操作スイッチ群13が形成されている。これら第1の操作スイッチ群13は、上記第1の操作パネル11を閉蓋した状態で押圧操作することにより、上記押しボタンユニット2を介して、後述する第2の操作スイッチ群16の所定の操作スイッチを押圧操作するものであり、これにより、押しボタンユニット2を介して押圧操作された第2の操作スイッチ群16のうちの所定の操作スイッチは、その直下の筐体内部に配置される感圧式スイッチが作動するように構成されている(その詳細については後述する)。なお、図示例では、この第1の操作スイッチ群13として、ふろ自動スイッチ13a,追いだきスイッチ13b,通話スイッチ13cが設けられている。
図2は、上記第1の操作パネル11を開蓋した状態を示す正面図であり、図示のように、この操作装置1は、開蓋された第1の操作パネル11の下に、第2の操作パネル14を備えており、この第2の操作パネル14には、図示しない給湯器の設定や動作状態などを表示する表示部15と、第2の操作スイッチ群16とが設けられている。図示例では、この第2の操作スイッチ群16として、運転入/切スイッチ16a,給湯設定温度のアップスイッチ16b,同ダウンスイッチ16c,音量設定スイッチ16d,通話スイッチ16e,ふろ設定温度のアップスイッチ16f,同ダウンスイッチ16g,ふろ設定湯量のアップスイッチ16h,同ダウンスイッチ16iとが設けられている。
そして、この第2の操作パネル14の内側、つまり装置筐体内部には電装基板(図示せず)が備えられ、この電装基板上に操作装置1の制御部(具体的には、マイクロコンピュータなど)と、上記表示部15を構成する表示装置(たとえば、蛍光管ドットマトリクス表示装置など)、上記第2の操作スイッチ群16を形成する個々のスイッチ16a〜16iに対応する位置(つまり個々のスイッチ16a〜16iの直下)に、それぞれのスイッチの押圧操作によって作動する感圧式スイッチが実装されている。
ここで図示のように、本実施形態では、こられ第2の操作スイッチ群16のうち、上記運転入/切スイッチ16a,給湯設定温度のアップスイッチ16b,同ダウンスイッチ16c,音量設定スイッチ16d,通話スイッチ16eが照光式スイッチとされ、これら各操作スイッチ16a〜16eに対応する感圧式スイッチにはスイッチ操作に応じて点灯/消灯する光源(たとえばLED)が備えられている。また、これら操作スイッチ16a〜16eには、各スイッチ直下の光源からの光を出射するための透光窓Aが設けられている(図2参照)。
なお、上記第1の操作パネル11および第2の操作パネル14に符号17で示すのは、上記電装基板に設けられたスピーカ(図示せず)から出力されるメロディーや音声メッセージ等を外部に出力するための音響出力孔であり、この音響出力孔17は上記第1の操作パネル11を閉蓋した際に、第2の操作パネル14に設けられた音響出力孔17の直上に位置するように設定されている。
そこで、上記押しボタンユニット2について、図3乃至図12を基に詳細に説明する。押しボタンユニット2は、図11に示すように、上記第1の操作パネル11に開設されたボタン孔18に上記第1の操作スイッチ群13を構成するボタン本体3を装着するためのユニットであって、ボタン本体3を備えたボタン本体部材4とボタン押さえ部材5を主要部として構成される(図3乃至5参照)。
図3は、ボタン本体部材4の一例を示す平面図であり、図4は同ボタン本体部材4の底面図である。また、図5は同ボタン本体部材4を下方から見た斜視図である。
図示のように、本実施形態に示すボタン本体部材4は、上記第1の操作スイッチ13a〜13cに対応して3個のボタン本体3(3a〜3c)を連結杆41で連結することにより形成されてなる部材であり、その全体が樹脂による一体成形品として構成されている。なお、このボタン本体部材4は、非透光性の樹脂により形成されるのが好ましいが、透光性の程度の低い樹脂を用いて形成することもできる。特に、本実施形態では、後述するように、ボタン本体3の裏面に、透明樹脂によって形成される導光部材7を通過する光が漏れないように該導光部材7の周囲を被覆する導光部覆い35が形成されるので、ボタン本体3は、上記導光部材7を通過する光の色調に影響を与えないように、白色やクリーム色など色目の薄い樹脂が好適に使用される。
上記ボタン本体3は、上記第1の操作スイッチ13a〜13cを形成する部材であり、第1の操作パネル11に開設されるボタン孔18に嵌合可能な形状(本実施形態では小判形)とされ、その外周部にフランジ31が形成されるとともに、該フランジ31の内側に形成される平面部32の所定位置には後述するボタン押さえ部材5の嵌合凸部73と係合する射光孔33が開設されている。上記フランジ31は、ボタン本体部材4を上記第1の操作パネル11に装着した際に、ボタン本体3が該操作パネル11から飛び出さないように設けられた飛び出し防止用のフランジであり、このフランジ31がボタン孔18の裏面側内周縁と当接することによりボタン本体3の飛び出しが防止される。
また、このボタン本体3の底面(裏面)側には、後述するボタン押さえ部材5の導光部材7内を通過する光が周囲に漏れないように、少なくとも該導光部材7の上面および左右両側面の全部または一部を被覆するように導光部覆い35が形成されている。なお、この導光部覆い35は、図5に示すように、後述する導光部材7の形状に合わせて形成されており、本実施形態では、導光部材7の第1の反射部71がテーパ面71aを形成しているので(図10参照)、このテーパ面71aについても被覆するようにボタン本体3の裏面にもテーパ面35aが形成されている。
そして、上記連結杆41は、各ボタン本体3a〜3cを上記第1の操作パネル11に装着する際に、各ボタン本体3a〜3cが上記第1の操作パネル11に開設された各ボタン孔18に対応して位置されるように配置するとともに、ボタン本体部材4が上記第1の操作パネル11に装着された際に、各ボタン本体3a〜3cが各ボタン孔18に対して出没自在となるように弾性をもって各ボタン本体3a〜3cを相互に連結する。
なお、図1に示す上記操作スイッチ13a〜13cは、「ふろ自動」,「追いだき」,「通話」の各文字が表示されているが、これは上記平面部32上にこれらの文字を印刷したシールを貼付してなるもので、各シールの上記射光孔33上を被覆する部分(換言すれば、嵌合凸部73が露出する部分)は、当該部分が射光孔33からの光の出射を妨げないように透明またはこの部分を切欠いたものが用いられる。
また、上記平面部32の周縁(図示例では下部長辺縁)に形成された略矩形状の凸部36は、目の不自由な者などが各操作スイッチ13a〜13cを識別できるように設けた突起であり、この凸部36の表面には、図1に示すように、スイッチ識別用の半球状の突起部37(図示例では、操作スイッチ13aには突起が1つ、操作スイッチ13bには突起が2つ、さらに操作スイッチ13cには突起が3つ)が設けられている。
図6は、上記ボタン押さえ部材5の一例を示す平面図であり、図7は同ボタン押さえ部材5の正面図であり、図8は同ボタン押さえ部材5の底面図である。また、図9は同ボタン押さえ部材5を上方から見た斜視図である。
図示のように、本実施形態に示すボタン押さえ部材5は、上記ボタン本体部材4の各ボタン本体3a〜3cに対応して、3個の押圧作用部材6(6a〜6c)が連結枠体51を介して連結されることによって形成されている。そして、このボタン押さえ部材5は、その全体が透光性を有する樹脂によって一体成形されている。なお、このボタン押さえ部材5は上述したように透光性を有する樹脂により構成されるが、より好ましくは透明樹脂を用いて形成される。
上記連結枠体51は、上記各押圧作用部材6a〜6cを上記各ボタン本体3a〜3cに対応する位置に配置するとともに、上記ボタン本体部材4を上記第1の操作パネル11の裏面に装着する際に、該操作パネル11の裏面に熱溶着される部材である。そして、上記各押圧作用部材6a〜6cは、ボタン押さえ部材5を形成する樹脂材料自体の弾性によって、この連結枠体51に対して揺動可能に設けられている。
上記各押圧作用部材6a〜6cは、上記操作ボタン本体3a〜3cが押圧操作された際に第2の操作パネル14上の第2の操作スイッチ群16のうちの所定の操作スイッチと当接し、当該操作スイッチの直下にある感圧式スイッチを作動させるための部材であって、作動した感圧式スイッチの光源からの光を操作ボタン本体3a〜3cに導光する役目も併有している。
ここで、上記第1の操作パネル11に設けられる第1の操作スイッチ群13と第2の操作パネル14に設けられる第2の操作スイッチ群16との関係について具体的に説明する。
すなわち、本実施形態に示す操作装置1は、上述したように、第1の操作パネル11を閉蓋した状態で、第1の操作パネル11上に設けられた第1の操作スイッチ群13のうちのいずれかのボタンを押圧操作すると、押しボタンユニット2を介して、第2の操作スイッチ群16の照光式スイッチが押圧操作されるように構成されているが、図1および図2に示すように、第1の操作パネル11を閉蓋状態にしても、上記第1の操作スイッチ群13は第2の操作スイッチ群16の直上に配置されていない(また、そのためにこのままでは第2の操作スイッチ群16の透光窓Aから出射する光を第1の操作スイッチ群13の光源として使用することができない)。これは、第1の操作スイッチ群13を第2の操作スイッチ群16の直上に設けようとすると、第1の操作スイッチ群13の配置が第2の操作スイッチ群16の配置に拘束され、第1の操作スイッチ群13を使い勝手良く配置できなくなるからである。
本実施形態に示す操作装置1では、操作装置1の表面(第1の操作パネル11の表面)に配置する操作スイッチの数を少なくすることで、高齢者など機械操作に不慣れな者においても操作しやすいように第1の操作スイッチ群13の構成・配置を選定した結果、第1の操作スイッチ群13と第2の操作スイッチ群16との位置関係にずれが生じている。そのため、本実施形態に示す操作装置1では、第1の操作パネル11を閉蓋した状態で、ふろ自動スイッチ13aが操作されると第2の操作パネル14の音量設定スイッチ16dが押圧操作され、また追いだきスイッチ13bが押圧操作されると給湯設定温度のダウンスイッチ16cが押圧操作され、さらに通話スイッチ13cが押圧操作されると第2の操作パネル14の通話スイッチ16eが押圧操作されるように上記ボタン押さえ部材5が構成されている。
そこで、次に、上記各押圧作用部材6a〜6cの具体的な構造について、押圧部材6cを例に説明する。押圧作用部材6cは、上述したように、第1の操作パネル11の通話スイッチ13c(ボタン本体3c)の直下に位置する。そして、この押圧作用部材6cには、その表面にボタン本体3cの射光孔33に光を導くための導光部材7と、ボタン本体3cの平面部32の裏面と当接してボタン本体3cの押圧操作の伝達を助けるリブ8とが設けられている。また、その裏面には、上記ボタン本体3cの没入時(押圧操作時)に、上記第2の操作パネル14上に設けられた通話スイッチ16eを押圧するための突起からなる押圧作用部9が設けられている。
図10は、押圧作用部材6c上に設けられた導光部材7の構造を示すための説明図である。図示のように、この導光部材7は、光源から入射する光を反射させる第1の反射部71と、この第1の反射部によって反射された光を嵌合凸部73に導くための第2の反射部72とを備えて構成される。
すなわち、上記第1の反射部71は、通話スイッチ16eの透光窓Aから出射され、押圧作用部材6cの底面(裏面)側から導光部材7に入射する光を第2の反射部72に向けて反射(屈折)させるように(図中の鎖線参照)、導光部材7に図示のような傾斜角度が45°のテーパ面71aを設けることによって形成される。
また、同様に、第2の反射部72は、上記第1の反射部71で反射(屈折)された光を嵌合凸部73に向けて反射(屈折)させるように、導光部材7に図示のような傾斜角度が45°のテーパ面72aを設けることにより形成される。ここで、これら第1および第2の反射部71,72は、当該部位に反射板を配設し、この反射板によって光を反射させるように構成することも可能であるが、本実施形態では、押圧作用部材6cが透明樹脂で形成されているので、上記テーパ面71a,72aを鏡面加工することにより反射部が形成される。
このようにして、上記第1の反射部71と上記第2の反射部72との間には光が通過する導光通路が形成されるが、導光部材7は、この導光通路を通過する光が外部に拡散するのを抑制するため、導光通路の外周部で導光する光の直進や反射(屈折)に影響を与えない部分には(具体的には、上面74および左右両側面75)シボ加工が施される。
なお、図10に示す押圧作用部材6cに設けられる導光部材7は、第1の操作パネル11に設けられた通話スイッチ13cと第2の操作パネル14に設けられた通話スイッチ16eとの距離が離れており、導光通路が長くなることから、ボタン押さえ部材5全体を樹脂により一体成形すると、この導光通路部分の外周部にへこみ(ヒケ)が生じるおそれがある。そのため、この押圧作用部材6cに設けられる導光部材7は、導光通路の一部に肉抜き用の切欠き部76が形成されている。この切欠き部76は、第1の反射部71で反射(屈折)された光の直進を妨げないように導光通路を直進する光と直交するように切欠面76aが形成される。なお、この切欠面76aについては、上述したようなシボ加工は行わない。
上記嵌合凸部73は、上記第2の反射部72の直上に位置して、上記ボタン本体3cに開設される射光孔33と嵌合するように形成された突起部であり、図示例では矩形の突起部とされている。そして、この嵌合凸部73の上面には、該嵌合凸部73を上記射光孔33に係合させた際に、上記ボタン本体3cの表面に露出するように略半球状の射光部77が突出形成されている。この射光部77は、上記第2の反射部72で反射(屈折)された光を導光部材7の外部に出射させるための部位であり、射光部77の表面はシボ加工され、出射する光が効率良く拡散するように構成されている。
このように、導光部材7は、第1の反射部71と第2の反射部72とを用いて入射する光を反射(屈折)させてボタン本体3に導くものである。したがって、各押圧作用部材6a〜6cに設けられる導光部材7は、それぞれ導光する第2の操作スイッチ群16の直上に第1の反射部71が位置するように配置される。
つまり、ふろ自動スイッチ13aの押圧作用部材6aに設けられる導光部材7は、その第1の反射部71が上記第2の操作パネル14の音量設定スイッチ16dに設けられた透光窓Aの直上に、また、追いだきスイッチ13bの押圧作用部材6bに設けられる導光部材7は、その第1の反射部71が給湯設定温度のダウンスイッチ16cに設けられる透光窓Aの直上に、さらに通話スイッチ13cの押圧作用部材6cに設けられる導光部材7は、その第1の反射部71が第2の操作パネル14上の通話スイッチ16eに設けられる透光窓Aの直上にそれぞれ位置するように配置される。
なお、通話スイッチ13c(ボタン本体3c)の押圧作用部材6cについては、上述したように、第1の操作パネル11に設けられた通話スイッチ13cと第2の操作パネル14に設けられた通話スイッチ16eとの距離が離れているため導光通路の一部に肉抜き用の切欠き部76を形成したが、ふろ自動スイッチ13aおよび追いだきスイッチ13bの押圧作用部材6a,6bについては、導光すべき第2の操作パネル14上の操作スイッチ16d,16cとの射光孔33との距離が離れていないため切欠き部76は設けていない。
上記リブ8は、図12に示すように、押圧作用部材6の表面の適所に配設され、ボタン押さえ部材5を第1の操作パネル11に装着した際に、その上面がボタン本体3(図示例では3c)の平面部32の裏面に当接する(または近接する)ようにその高さ寸法が設定されている。そして、ボタン本体3が押圧操作されると、これに伴って押圧作用部材6をその弾性に抗して没入させるように機能する。これにより、ボタン本体3の押圧操作が押圧作用部材6に確実に伝達されるとともに、ボタン操作時の操作感の向上が図られている。
一方、上記押圧作用部9は、図8に示すように、押圧作用部材6の裏面に半球状の突起を形成してなるもので、この押圧作用部9の高さ寸法は、第1の操作パネル11を閉蓋した状態では第2の操作パネル14に接触せず(または感圧式スイッチを作動させない程度に軽く接触し)、上記ボタン本体3が押圧操作されると(ボタン本体3の没入時に)、第2の操作スイッチ群16のうちの対応する操作スイッチの作動を確保できるように、その高さ寸法が設定される。なお、この押圧作用部9の配設位置は、ボタン本体3の押圧操作によって作動させたい感圧式スイッチの直上となるように適宜設定される。
このように、構成されてなる押しボタンユニット2は、図11に示すように、第1の操作パネル11の裏面側から、該操作パネル11に形成されたボタン孔18に上記ボタン本体3を遊嵌させつつボタン本体部材4を上記操作パネル11に当接し、その状態で上記ボタン押さえ部材5をボタン本体部材4の裏面側から当接して連結枠体51を上記操作パネル11の裏面に熱溶着させることにより、第1操作パネル11に装着される。
したがって、本発明によれば、ボタン本体3と、該ボタン本体3を操作パネルに出没自在に装着するボタン押さえ部材の2点で押しボタンユニットが構成されることから、少ない部品点数で押しボタンユニットを構成することができる。
しかも、このボタン押さえ部材5は、ボタン本体3に形成された射光孔33と嵌合する嵌合凸部73と、上記ボタン本体3の没入時に感圧式スイッチを押圧する押圧作用部9と、上記感圧式スイッチに設けられた光源から入射する光を反射させて上記嵌合凸部73に導光する導光部材7とを備え、かつ、これらが透光性を有する樹脂材料により一体成形されていることから、ボタン押さえ部材5を操作パネルに装着するだけで、第1の操作パネル11へのボタン本体3の装着と、感圧式スイッチの光源から出射される光のボタン本体3への導光経路の形成とを一工程で行うことができ、製作が容易な押しボタンユニットを提供できる。
しかも、感圧式スイッチの光源から出射される光は、導光部材7によってボタン本体3の射光孔33に導かれるので、ボタン本体3が感圧式スイッチの光源の直上に位置していない場合(たとえば、ボタン本体3は感圧式スイッチの直上にあるが、該感圧式スイッチの光源が該感圧式スイッチの近傍に配置されボタン本体3の射光孔33の直下にない場合や、感圧式スイッチ自体に光源が設けられているが、感圧式スイッチ自体がボタン本体3の射光孔33の直下にない場合など)でも照光式の押しボタンスイッチを提供することができる。
なお、上述した実施形態はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれらに限定されることなくその範囲内で種々の設計変更が可能である。
たとえば、上述した実施形態では、装置筐体前面の第1の操作パネル11が開閉蓋とされ、該開閉蓋の内側に装置筐体内の電装基板上に実装された感圧式スイッチを操作するための第2の操作スイッチ群16(本体側操作ボタン)が設けられた操作装置に本発明の押しボタンユニットを適用した場合を示したが、本発明の押しボタンユニット2は、開閉蓋を備えていない操作装置にも適用可能である。すなわち、上述したような開閉蓋を有さない操作装置(電装基板上に操作パネルが1層だけ設けられる構成の操作装置)において、本発明の押しボタンユニット2を当該操作パネルに装置し、ボタン本体3の没入時に押圧作用部によって電装基板上の感圧式スイッチを直接押圧するように構成することもできる。このように構成することにより、たとえば電装基板上の感圧式スイッチの光源が該感圧式スイッチとは別体として感圧式スイッチの近傍に配置されている場合や、感圧式スイッチ自体に光源が備えられていても、電装基板や操作パネルのレイアウトの関係上、感圧式スイッチの直上にボタン本体3の射光孔33を配置できないような場合でも照光式の押しボタンスイッチを提供できる。
また、上述した実施形態では、ボタン本体部材4にボタン本体3が3個設けられる場合を示したが、ボタン本体部材4に設けられるボタン本体3の数は適宜設定変更可能である。なお、ボタン本体3が1個のみの場合は、上記連結杆41は不要であり、ボタン本体3そのものを直接ボタン押さえ部材5で操作パネルに装着することとなる。
1 操作装置
11 第1の操作パネル(操作パネル)
12 ヒンジ部
13 第1の操作スイッチ群
14 第2の操作パネル
16 第2の操作スイッチ群(本体側操作ボタン)
2 押しボタンユニット
3 ボタン本体
33 射光孔
35 導光部覆い
4 ボタン本体部材
5 ボタン押さえ部材
6 押圧作用部材
7 導光部材
71 第1の反射部
72 第2の反射部
73 嵌合凸部
76 切欠き部
77 射光部
9 押圧作用部
A 透光窓
11 第1の操作パネル(操作パネル)
12 ヒンジ部
13 第1の操作スイッチ群
14 第2の操作パネル
16 第2の操作スイッチ群(本体側操作ボタン)
2 押しボタンユニット
3 ボタン本体
33 射光孔
35 導光部覆い
4 ボタン本体部材
5 ボタン押さえ部材
6 押圧作用部材
7 導光部材
71 第1の反射部
72 第2の反射部
73 嵌合凸部
76 切欠き部
77 射光部
9 押圧作用部
A 透光窓
Claims (8)
- 操作パネルに開設されたボタン孔に該パネルの裏面側からボタン本体が遊嵌されるとともに、該ボタン本体が弾性を有するボタン押さえ部材により前記操作パネルに出没自在に装着されてなる押しボタンユニットであって、
前記ボタン本体は、光源からの光を前記操作パネルの外部に導くための射光孔を備え、
前記ボタン押さえ部材は、前記射光孔と嵌合する嵌合凸部と、前記ボタン本体の没入時に感圧式スイッチを押圧する押圧作用部と、前記感圧式スイッチに設けられた光源から入射する光を反射させて前記嵌合凸部に導光する導光部とを備え、これらが透光性を有する樹脂材料により一体成形されている
ことを特徴とする押しボタンユニット。 - 前記導光部は、前記光源から入射する光を反射させる第1の反射部と、この第1の反射部によって反射された光を前記嵌合凸部に導くための第2の反射部とを備えてなり、これら第1および第2の反射部が前記ボタン押さえ部材の所定部位を鏡面加工することにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の押しボタンユニット。
- 前記導光部は、前記第1の反射部と前記第2の反射部との間に形成される導光通路の外周部がシボ加工されていることを特徴とする請求項2に記載の押しボタンユニット。
- 前記導光部は、前記第1の反射部と前記第2の反射部との間に形成される導光通路の一部に肉抜き用の切欠き部が形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の押しボタンユニット。
- 前記嵌合凸部は、前記ボタン本体の表面に露出するように半球状の射光部を備え、この射光部の表面がシボ加工されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の押しボタンユニット。
- 前記ボタン本体は、非透光性の樹脂材料により成形されるとともに、その底面に前記導光部材の上面および左右両側面の全部または一部を被覆する導光部覆いを備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の押しボタンユニット。
- 筐体内部に光源を備えた感圧式スイッチが実装された電装基板を有する操作装置において、
前記装置筐体前面の操作パネルに、請求項1から6のいずれかに記載の押しボタンユニットが装置され、前記ボタン本体の押圧操作により前記電装基板上の前記感圧式スイッチの押圧操作がなされるように構成されていることを特徴とする操作装置。 - 筐体内部に光源を備えた感圧式スイッチが実装された電装基板を有する操作装置であって、前記装置筐体前面の操作パネルに開閉蓋が設けられ、該開閉蓋の内部に前記電装基板上の感圧式スイッチを操作するための本体側操作ボタンが設けられるとともに、前記開閉蓋に請求項1から6のいずれかに記載の押しボタンユニットが装置され、前記ボタン本体の押圧操作により前記本体側操作ボタンを介して電装基板上の感圧式スイッチの押圧操作がなされるように構成されていることを特徴とする操作装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004285781A JP2006100151A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | 押しボタンユニットおよび操作装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004285781A JP2006100151A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | 押しボタンユニットおよび操作装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006100151A true JP2006100151A (ja) | 2006-04-13 |
Family
ID=36239737
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004285781A Pending JP2006100151A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | 押しボタンユニットおよび操作装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006100151A (ja) |
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-
2004
- 2004-09-30 JP JP2004285781A patent/JP2006100151A/ja active Pending
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