JP2006098367A - 糖鎖の解析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 試料中に含まれる微量かつ多様な糖鎖を同時に検出し、定量するための簡便な手段を提供すること。
【解決手段】 1)固相上に固定されかつ糖鎖の還元末端領域以外の糖鎖構造を認識する糖鎖捕捉分子を介して、各糖鎖を特異的に捕捉し、2)捕捉された各糖鎖に、糖鎖の還元末端領域のN-アセチルグルコサミンを含む共通構造を認識する抗体を結合させ、3)前記抗体を予め標識化しておくことにより、あるいは前記抗体に予め標識化した二次抗体をさらに結合させることにより、捕捉された各糖鎖を検出することを特徴とする、複数のN結合型糖鎖を解析するための糖鎖の解析方法。
【選択図】 図4

Description

本発明は糖鎖の解析方法、特にタンパク質に結合している糖鎖の種類と量を簡便かつ効率的に解析する方法に関する。
タンパク質に結合している糖鎖はグルコースやガラクトース等の単糖がグリコシル結合で繋がっており、分子の中に数々の枝分かれも存在することから非常に複雑な構造の分子として知られている。糖鎖の解析方法としては、高速液体クロマトグラフィーによる解析方法や、電気泳動による解析方法が一般に知られている。これらの方法は、糖鎖の同定や定量は可能であるものの、簡便性やスループットの点では解決すべき課題がある。
例えば、HPLCによる糖鎖の解析方法では、タンパク質から糖鎖を無水ヒドラジンにより化学的に遊離、あるいはPNGase等の酵素によって遊離させた後、糖鎖をピリジルアミンなどの蛍光色素で修飾し、2種類のカラムを用いてその各々の保持時間を測定し、その保持時間を標準物質に対して精密に校正した後、既知の糖鎖の保持時間と比較することにより糖鎖構造を決定する(非特許文献1および特許文献1)。この方法では一つの解析対象毎に2種類のカラムの保持時間を計測しなければならず、多数の試料を短時間に解析することは困難である。また、保持時間を厳密に制御するためには、温度やカラムのロット等の管理が不可欠で正確な結果を得るためにはかなりの熟練を要する。
HPLCによる解析では、2種類のカラムとして逆相のカラムとアミドカラムがしばしば用いられているが、さらに複雑な糖鎖の場合は前処理としてレクチンカラムで処理する場合やイオン交換カラムであらかじめ大きく分画を区切って解析することもある。この場合、より分離は精緻になるが、要求される試料の量が増大し、解析にさらに多くの時間と手間がかかる。
HPLCに代わる方法として、電気泳動により解析する方法も提案されている(特許文献2)。すなわち、糖鎖をタンパク質から遊離させた後、糖鎖にマイナスの電荷を有する蛍光色素を結合させ、電気泳動で分離し、そのパターンを蛍光により可視化して検出、解析する方法である。この方法では、糖鎖をゲル内で直接可視化する代りに、ウエスタンブロット法と類似のやり方で、ニトロセルロースやポリビニリデンジフルオライド(PVDF)の膜に電気泳動で分離した糖鎖を写し取り、その膜上の糖鎖を認識するレクチンや抗体を用いて検出するやり方も知られている。しかしながら、電気泳動では十分な分離を得ることが困難で、また、ウエスタンブロットと同様に定量的な計測が難しいなどの問題がある。そこで、近年では、HPLCや電気泳動により分離された糖鎖を質量分析装置によって同定する方法も検討されている。
一方、特定の糖鎖構造に特異的に結合するレクチンや抗体を用いて、糖鎖や糖タンパク質を測定する方法もある。例えば、癌抗原に、その変異した糖鎖構造を特異的に認識するタンパク質(抗体やレクチン)と不変領域に特異的な抗体を結合させ、生成する複合体を検出することによって、当該癌抗原を測定する方法が知られている(特許文献3)。しかしながら、この方法では特定の変異糖鎖は検出できても、多様な糖鎖を網羅的に解析することはできない。
他方、固相での糖鎖の解析方法として、糖鎖が持つ還元末端を酸アミド結合を利用して、アミノ基が表面に露出している固相表面に糖鎖を結合させ、これを糖鎖を認識する抗体やレクチンなどのプローブ分子によって検出する方法も提案されている(特許文献4)。この方法では固定化した糖鎖に対して、該糖鎖を特異的に認識するプローブ分子を用いるため、固相表面に複数の糖鎖が固定された場合には、それに対応した複数のプローブ分子を用意する必要がある。そのためには、複数の異なる固相の独立した区画に試料を固定する必要があり、各区画には分析対象とならない糖鎖が存在することから、試料が無駄になるという問題点がある。
Analytical Chemistry (1998) vol.178 p73-90 特開平8−228795号公報 特開平10−318981号公報 特開2001−4632号公報 特開平8-201383号公報
以上のとおり、これまでの糖鎖の解析では、1種類または数種類の糖鎖を同定して定量するために煩雑な操作と多くの時間を必要としていた。本発明の課題は、核酸やタンパク質解析におけるDNAマイクロアレイやプロテインマイクロアレイのように、試料中に含まれる多様な糖鎖を網羅的に検出し、定量するための簡便な手段を提供することにある。
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、発明者らは多様なN結合型糖鎖中に共通した構造領域と、それ以外の各糖鎖に固有の構造領域があることに着目した。そして、特定の糖鎖構造を認識する分子を固相化し、該分子を介して糖鎖をその種類毎に固相上に区別して捕捉することで、多様な糖鎖を網羅的に検出・定量できることを見出した。
すなわち、複数のN結合型糖鎖を解析するための糖鎖解析方法であって、
1)固相上に固定されかつ糖鎖の還元末端領域以外の糖鎖構造を認識する複数の糖鎖捕捉分子を介して、各糖鎖を特異的に捕捉し;
2)捕捉された各糖鎖に、糖鎖の還元末端領域のN-アセチルグルコサミンを含む共通構造を認識する抗体を結合させ;そして、
3)前記抗体を予め標識化しておくことにより、あるいは前記抗体に予め標識化した二次抗体をさらに結合させることにより、捕捉された各糖鎖を検出することを特徴とする、糖鎖の解析方法に関する。図1に本発明の糖鎖解析のフローを示す。
本発明の方法において、糖鎖捕捉分子としては、例えば、レクチンまたは抗糖鎖特異的抗体を挙げることができる。また、糖鎖の還元末端領域のN-アセチルグルコサミンは、標識物質で修飾されており、前記共通構造を認識する抗体は、この標識物質と還元末端領域のN-アセチルグルコサミンを含む共通構造の少なくとも一部とを認識する。
前記標識物質としては、例えば、2−アミノピリジン、2−アミノベンズアミド、2−アミノベンジル酸、および3−アセチルアミノ−6−アミノアクリジンを挙げることができるが、特に本発明では2−アミノピリジンが好ましい。
糖鎖の検出方法は特に限定されないが、例えば、蛍光物質で標識化された抗体または二次抗体の発光反応によって行うことができる。
本発明の好ましい態様において、複数の糖鎖捕捉分子は該糖鎖捕捉分子が認識する特定の糖鎖構造に応じて固相上の特定区画に固定されており、その区画情報と検出された糖鎖を照合することにより、試料中の糖鎖の種類と量を解析することができる。
本発明はまた、複数のN結合型糖鎖を解析するための糖鎖解析キットであって、
a) 糖鎖の還元末端領域以外の糖鎖構造を認識する複数の抗糖鎖特異的抗体を表面に固定した基盤、
b) 前記糖鎖の還元末端領域のN-アセチルグルコサミンを含む共通構造の少なくとも一部と前記N-アセチルグルコサミンに結合させた標識物質とを認識する、発色酵素で修飾された検出用抗体、および
c) 前記発色酵素による発光反応を行うための試薬、を含む糖鎖解析キットを提供する。
本発明はまた、複数のN結合型糖鎖を解析するための糖鎖解析キットであって、
a) 糖鎖の還元末端領域以外の糖鎖構造を認識する複数の抗糖鎖特異的抗体を表面に固定した基盤、
b) 前記糖鎖の還元末端領域のN-アセチルグルコサミンを含む共通構造の少なくとも一部を認識する、発色酵素で修飾された検出用抗体、および
c) 前記発色酵素による発光反応を行うための試薬、を含む糖鎖分析キットも提供する。
前記した2種類のいずれのキットにおいても、複数の抗糖鎖特異的抗体は、該抗体が認識する特定の糖鎖構造に応じて基盤上の特定区画に、1次元状あるいは2次元状に配列されていることが好ましい。
また、前記N-アセチルグルコサミンに結合させる標識物質としては、2−アミノピリジン、2−アミノベンズアミド、2−アミノベンジル酸、および3−アセチルアミノ−6−アミノアクリジン等を利用することができ、特に2−アミノピリジンが好ましい。
本発明によれば、糖タンパク中に含まれる複数の糖鎖を同時に検出し定量することができる。さらに、微量な糖鎖も高感度に検出することができる。
1.糖タンパク質からの糖鎖の遊離
糖タンパク質からのN結合型糖鎖の遊離は、酵素的または化学的方法によって実施することができる。
酵素的方法では、糖タンパク質から酵素によって糖鎖を遊離させるが、当該酵素が有効に作用するように、トリプシンやキモトリプシン等のタンパク質分解酵素で糖タンパク質を予め処理しておくことが好ましい。糖鎖を遊離させる酵素としては、例えば、アーモンド由来のグリコアミダーゼA、Flavobacterium由来のPNGaseF等を用いることができる。特に、PNGaseFは未変性タンパク質に作用し易く、作用pHも中性付近であるという点で、好適である。各酵素はその至適作用条件で作用させる。例えば、タンパク質分解酵素は通常pH8前後で作用させるが、この後、引き続きグリコアミダーゼAを作用させる場合は、クエン酸−リン酸バッファーなどでpH6以下に調整して作用させる。一方、PNGaseFを作用させる場合は、特にタンパク質分解酵素で用いたバッファーからのpH調整の必要はなく、pH8前後で作用させればよい。
化学的方法としては、無水ヒドラジンを用いるヒドラジン分解法が一般に用いられる。ヒドラジン分解法では、密封できる容器の中に糖タンパク質試料を5 nmol程度に無水ヒドラジンを100μl程度加えて密封し、100℃で8から10時間加熱する。その後トルエンを少量加えて減圧下でヒドラジンを完全に共沸留去する。ヒドラジン分解法は酵素を用いる方法に比べると煩雑であり、反応中に糖鎖の修飾等が起きることもあるため、本発明においては酵素法がより好適である。
2.糖鎖の還元末端の修飾
糖タンパク質から遊離したN結合型糖鎖の還元末端には、タンパク質との切断された部位があり、この部位を標識物質により修飾する。修飾は、例えば、2−アミノピリジン、2−アミノベンズアミド、2−アミノベンジル酸、3−アセチルアミノ−6−アミノアクリジン等の蛍光物質を用いて行うことができる。特に、2−アミノピリジンによる糖鎖の修飾は、HPLC分析によるデータベースが充実しており、自動化装置も販売されているという点で好適である。
2−アミノピリジンによる糖鎖の修飾は、例えば、良く乾燥した糖鎖をpH6.8に調整した2−アミノピリジンと塩酸の混合液に溶かし、これをスクリューキャップの付いた容器等の密閉容器に封入して約90℃で10分程度加熱し、さらに水素化シアノホウ素ナトリウム水溶液を加えて約90℃で1時間程度加熱することで実施できる。未反応の2−アミノピリジンは、ピリジルアミンによって蛍光標識された糖鎖(「PA化糖鎖」という)からゲルろ過あるいはアミノカラムにより分離する。
3.N結合型糖鎖の検出用抗体
タンパク質から遊離されたN結合型糖鎖は、典型的には還元末端に2つのN-アセチルグルコサミンが結合し、その次に3つのマンノースが枝分かれして結合した共通構造を有する(図2)。すなわち、前項で得られたPA化糖鎖は、すべてが3つのマンノースと2つのN-アセチルグルコサミンという共通構造と該N-アセチルグルコサミンに結合したピリジルアミンを有する(図3)。
本発明では、PA化糖鎖試料の還元末端の共通構造を利用して、この共通部分に特異的に結合する抗体を共通の検出用抗体として利用する。具体的には還元末端のアセチルグルコサミンと2−ピリジルアミンの部分を認識する抗体を検出用抗体として利用する。このような抗体としては、還元末端のアセチルグルコサミンだけを検出する抗体の利用も考えられるが、アセチルグルコサミンだけを抗原として抗体を単離することは困難なため、2−ピリジルアミンを結合させたアセチルグルコサミンを抗原とする抗体を検出用抗体として利用することができる。
前記検出用抗体は適当な標識物質、例えば、蛍光物質、放射性物質、酵素、ビオチン等で修飾することにより、後述する糖鎖の検出に利用することができる。例えば、検出用抗体を蛍光標識すれば、その蛍光量を計測することにより該検出用抗体が結合した糖鎖の検出、定量を行うことができる。あるいは、蛍光色素の代わりに、市販のキット(例えば、同仁化学研究所製等)を用いてパーオキシダーゼやアルカリフォスファターゼ等の酵素で標識してもよい。また、検出用抗体そのものを標識せずに、該抗体に対する標識化二次抗体を用いて検出を行ってもよい。例えば、検出用抗体がたとえばイムノグロブリンGであれば市販の標識化された抗イムノグロブリンG抗体を二次抗体として利用することにより、検出することが可能である。
4.特定の糖鎖構造を特異的に認識する分子
一方、蛍光標識された糖鎖の還元末端の反対側は糖鎖の種類によって様々な構造をとり得る。このバリエーションによって、N結合型糖鎖は、1)マンノースのみにより構成されるオリゴ糖がついていてリボヌクレアーゼBや大豆レクチン等に見られる高マンノース型、2)Galβ1−4GlcNac構造を持ち、基本構造の先が枝分かれしており、トランスフェリンやフェリチンなどに見られる複合型、3)上記マンノース型と複合型が混ざったような構造で卵白アルブミンなどで見られる混成型、に大きく分類される。また、昆虫や植物由来の糖タンパク質にしばしば見られるが、還元末端のアセチルグルコサミンにフコースが結合している場合もある。
蛍光標識されたN結合型糖鎖を種類別に解析するためには、上記のような各糖鎖に固有の構造を認識し、これに特異的に結合する分子を用いる。そのような分子としては、例えば、特定の糖鎖構造を認識し特異的に結合する抗糖鎖特異的抗体やレクチンを用いることができる。
前記項糖鎖特異的抗体としては、最近では精製糖脂質などを免疫源として用いて作製する効率の良いマウス抗糖鎖特異モノクローナル抗体作製法が開発され、このような方法を用いて糖脂質のガングリオ系、ガラ系、クロボ系、や糖タンパク質のN結合糖鎖に対する一連の抗糖鎖特異抗体が作製されつつある(Pure and Appl.Chem. 69. 1903-1910, 1999)。これらの一部は市販されており、糖脂質の抗体としては生化学工業株式会社から入手可能である。
前記レクチンとしては、例えば、ConA(タチナタ豆レクチン)、RCA120(ヒママメレクチン)、WGA(小麦胚芽レクチン)、PNA(ピーナッツレクチン)、UEA-1(ハリエニシダレクチン)、PHA-L4(インゲンマメレクチン)、PHA-E4(インゲンマメレクチン)など多くのレクチン(生化学工業株式会社製品、株式会社J-オイルミルズ製造)がその認識糖鎖構造とともに公知であり、それらを適宜用いることができる。
本発明においては、これらの特定の糖鎖構造を認識する分子を固相表面上の異なった区画に固定し、該分子を介して前記PA化糖鎖をその構造に応じて固相上の特定区画に捕捉する。その意味で、本発明では、前記分子を糖鎖捕捉分子とも呼ぶ。次いで、それぞれの区画に捕捉されたPA化糖鎖に、上記した検出用抗体を結合させる(図4)。なお、本発明で用いられる固相は特に限定されず、金属、合成樹脂、あるいはガラス製の基盤、フィルター、メンブレンフィルター、またはキャピラリー等を目的に応じて適宜利用することができる。
5.検出
図5を用いて、本発明の方法によるN結合型糖鎖の解析方法を説明する。特定の糖鎖構造を認識する複数の分子(レクチンまたは抗体)をそれぞれ固相上の特定区画に区別しうるように固定した基盤(固相)に、糖タンパクから調製したPA化糖鎖を適用する。各PA化糖鎖はその固有の構造に応じて、対応する糖鎖構造を認識する分子を介して固相上の特定区画に捕捉される。次に、それぞれの区画に捕捉されたPA化糖鎖に共通の検出用抗体、あるいは該検出用抗体とその二次抗体を結合させて、検出する。
検出は、例えば、検出用抗体あるいはその二次抗体が蛍光標識されている場合は、市販の蛍光プレートリーダーや蛍光イメージスキャナー等を用いて、各区画の蛍光量を測定することによって行う。また各区画をスライドガラス上に設けた場合は、DNAマイクロアレイの解析に用いられるスキャナーにより解析できる。固相上の特定区画は、そこに捕捉された糖鎖の特定構造の情報と一致するため、これにより糖タンパク質中に含まれるN結合型糖鎖の種類と量を簡便に解析することができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
1.試験方法
目的のタンパク質試料として免役グロブリンの一つであるIgG 5mgを50μリットルの0.05MのTris-HCl緩衝液(pH8.0)に溶かし、1.5ml用の微量遠心チューブに入れ密閉した。これを100℃の恒温水槽に5分以上置くことにより、タンパク質を変性させ、さらにタンパク質消化酵素を添加した。タンパク質消化酵素は、トリプシン2mgとキモトリプシン2mgを、0.1Mの塩化カルシウムを含む200μl 0.1Mの Tris-HCl緩衝液(pH8.0)に溶かして調製した。このタンパク質消化酵素を変性させたタンパク質試料に5μl添加した。添加と同時に固化しているタンパク質試料はピペットの先端等を用いて突き崩し、ここにトルエン10μl添加して蓋を閉じ、37℃に設定したインキュベータで16時間反応させた。
反応させた試料は、100℃の恒温水槽に10分以上置くことでタンパク質消化酵素を失活させた後、凍結乾燥した。凍結乾燥した試料に、0.5M クエン酸―リン酸緩衝液(pH5.0)を20μl加え、グリコペプチダーゼA酵素溶液(グリコペプチダーゼA 10mUを500μl 0.5M クエン酸−リン酸緩衝液(pH5.0)に溶かしたもの)を10μl加え、さらにトルエンを10ul加えた。これを37℃のインキュベータで16時間保持した。次に、この試料にプロナーゼ 1mgを2ml 1M Tris-HCl(pH8.0)に溶かして調製したプロナーゼ溶液100μlを添加し、37℃のインキュベータで16時間保持した。
プロナーゼ処理した試料を遠心して得た上清をあらかじめ純水で膨潤させておいたBio-Gel-P4をカラム(直径1cm、長さ50cm)に添加してゲルろ過を行った。溶出液を1mlづつ分取し、各分画の10μlを薄層クロマトグラフィー上にできるだけ小さくスポットして乾燥させ、0.2%のオルシノールを含む2Mの硫酸溶液を噴霧して100℃以上のホットプレート上に置いて加熱した。その結果、発色したスポットの画分を集めて凍結乾燥した。
凍結乾燥した単離糖鎖に2アミノピリジン/塩酸溶液(2アミノピリジン1gに精密分析用塩酸0.65mlの割合で加え、超純水で10倍希釈したもの:pH 6.8)を40μl加え、よく撹拌し、蓋をして密閉した状態でヒートブロック(90℃)で10分間加熱した。そこにシアノ水素化ホウ素ナトリウム(1 g/0.6ml)を4μl加え、よく撹拌し、蓋をして密閉した状態でヒートブロック(90℃)で1時間加熱して糖鎖に2アミノピリジンで標識した。この反応液をゲル濾過カラム(Sephadex G‐15,30ml)にかけ、280nmの吸光度をモニタリングしながら、10mM NH4HCO3で溶出し、1mlずつ分取した。各分画の50μlを乾固し、それぞれ蒸留水 3μlに溶解して薄層クロマトグラフィーにスポットした。乾燥後、2%オルシノール/50%濃硫酸を噴霧し、100℃に加熱した。その結果、発色した糖鎖分画を集めて乾固し、水200μlに溶解した。
糖鎖の還元末端以外を認識する捕捉分子として、抗糖鎖抗体(生化学 Vol.75 No8 P777 2003に記載の方法で取得したもの)あるいはインゲンマメレクチンL4(生化学工業株式会社製品 コード300105)や、ヒママメレクチン120(生化学工業株式会社製品 コード300162)等のレクチン(市販品なら製造元を記載してください)をそれぞれ2μg/μlの濃度になるように溶かした溶液を調製した。溶媒としてはリン酸塩緩衝液(8gの塩化ナトリウム、0.2gの塩化カリウム、1.44gのリン酸水素2ナトリウム、0.24gのリン酸2水素カリウムを1lの蒸留水に溶かして、pHを7.2に調製したもの)を用いた。
ELISA用96穴マイクロタイタープレート(ヌンク社製)を用意し、1ウエルあたり上記捕捉分子を溶かした溶液を45μl滴下した。蓋またはシールをして37℃で45分または4℃で一晩静置し、プレート表面に前記捕捉分子を固相化した。次に、捕捉分子を溶かした溶液をピペットを用いて丁寧に取り除き、100μlのリン酸塩緩衝液に溶かした10%ウシ胎児血清(またはブロックエース(大日本製薬))を添加してプレートシェーカーに5秒かけた。10%FBS(またはブロックエース(大日本製薬))をピペットで丁寧に除き、この手順を後2回繰り返した。溶液をピペットで丁寧に除いた後、プレートを逆さまにしてペーパータオルに軽く叩き付け、ウェル中の液を完全に除去した。ここに、100μlの10%ウシ胎児血清(またはブロックエース(大日本製薬))を添加した後、蓋またはシールをして37℃で45分または4℃で一晩静置し、プレート表面をブロッキングした。溶液をピペットで丁寧に除いた後、プレートを逆さまにしてペーパータオルに軽く叩き付け、ウェルの中の液を完全に除去した。
200μlの水に溶解したピリジルアミノ化した糖鎖試料(PA化糖鎖試料)から10μlをとり、80μlのリン酸塩緩衝液に溶かして前記捕捉分子を固相化したウエルに添加した。蓋またはシールして37℃に45分または4℃に一晩静置し、固相化した捕捉分子にPA化糖鎖の一部を固定した。溶液をマイクロピペッターを用いて丁寧に除き、100μlの0.05%のTween20を含むリン酸塩緩衝液を添加してプレートシェーカーに5秒かける。0.05%のTween20を含むリン酸塩緩衝液をマイクロピペッターで除き、この手順をさらに2回繰り返す。
2-ピリジルアミンを結合させたアセチルグルコサミンに対する抗体(生化学 Vol.75 No8 P777 2003に記載の方法で取得したもの)を蛍光色素で標識した。標識にはピアス社から発売されているEZ−Label Fluorescen Protein Labeling KitあるいはEZ−Label Rhodamine Protein Labeling Kitにより行った。リン酸塩緩衝液に10mg/mlの濃度で溶解してあるIgGに対して添付のプロトコールに従って蛍光色素を標識した。
リン酸塩緩衝液で1000倍に希釈した上記蛍光化共通検出抗体を各ウェルに90μlずつ添加した。蓋またはシールして37℃で45分または4℃で一晩静置し、PA化糖鎖のPA化された還元末端に共通検出抗体を結合させた。抗体溶液をマイクロピペッターを用いて丁寧に除き、100μlの0.05%のTween20を含むリン酸塩緩衝液を添加してプレートシェーカーに5秒かけた。0.05%のTween20を含むリン酸塩緩衝液をマイクロピペッターで除き、この手順をさらに2回繰り返した。次にプレートを市販のプレートリーダー(スペクトラフルオロプラス、テカン社製)を用いてFluorescene(励起波長494nnで蛍光波長520nm)で標識した場合は、付属の485nmの励起フィルタと535nmの蛍光フィルタで計測した。Rhodamine(励起波長554nmで蛍光波長577nm)で標識した場合は、それぞれ485nmと595nmの付属のフィルターで計測した。
2.結果
幾つかのレクチンを最初に固定して、IgGから調整した糖鎖を用いた場合と用いない場合でに蛍光強度を測定した例について述べる。表の蛍光値はリン酸塩緩衝液のみのウェルの測定値を1としたときの相対値である。ConAを固定したウェルではもっとも蛍光値が高くなり15程度の値となった。このときの糖鎖検体なしの対照実験では1.5程度であった。次のレクチンであるPNAを用いた場合は3前後の値となり、この対照実験ではやはり1.5前後となった。DSA(チョウセンアサガオレクチン)を用いた場合は1.7前後の値となり、この対照実験では1.6前後となり、両者の間では有意な差が見られなかった。このことにより、最初に固定化するレクチンなどの糖鎖認識分子と、共通検出抗体を用いることにより糖鎖の種類と量を特定できることが確認できた。
検出方法は上記蛍光色素を共通検出抗体に標識する方法の他に、蛍光色素の代わりにアルカリフォスファターゼで標識する方法がある。これによりプレート上で吸光あるいは視覚により判別できる。酵素による標識は、同仁化学研究所から市販されている標識キット(アルカリフォスファターゼ標識キット、メーカーコード:LK12)により添付のプロトコールに従って標識した。標識した抗体は、上記蛍光化共通検出抗体と同様に用いてPA化糖鎖のPA化された還元末端に結合させた。続いてアルカリフォスファターゼの検出試薬が含まれる市販のキット(Biopyrrin EIA Kit メーカーコードB433 同人科学研究所)のアルカリフォスファターゼの発色反応で検出した。その結果は図6に示す。
〔実施例2〕
本実施例では、固相上にまず糖鎖の捕捉分子を固定し、そこにタンパク質から切り出した糖鎖を結合させ、さらにその糖鎖の共通領域を認識する共通検出抗体を介して捕捉された糖鎖分子を検出した。すなわち、糖鎖の捕捉分子をスライドガラス上に2次元状に配置して複数の糖鎖を同時に解析した。
固相として表面にアルデヒド基を持つ市販のスライドグラス(SuperAldehyde Microarray Substrates Telechem社)を用いた。レクチン(ConA、PNA、DSA)をホウ酸緩衝液あるいは、市販のスポット液(Protein Printing Buffer、 Telechem社)に10mg/mlの濃度になるように調整し、市販のスポッター(日立ソフトウェアエンジニアリング製 SPBIO)を用いてスライドガラス上に2次元状にスポットした。スポットが乾かないように濡れた濾紙など供に密閉した容器に入れて4℃で16時間放置した。その後、リン酸塩緩衝液で3回スライドガラスを洗浄し、乾かないようにリン酸塩緩衝液の中で保持した。次に10mlの10%ウシ胎児血清(またはブロックエース(大日本製薬))を小さなバットに入れ、スライドグラス全体が浸るようにして蓋またはシールして37℃に45分または4℃に一晩静置し、スライドグラス全表面をブロッキングした。リン酸塩緩衝液で3回スライドガラスを洗浄した。
次に、実施例1と同様の方法でPA化糖鎖を調製したPA化糖鎖試料(200μlの水に溶解したもの)25μlを25μlのリン酸塩緩衝液と混合し、スライドガラスのサンプルがスポットされている面に滴下した後、カバーガラスにより泡が入らないように静かに覆った。37℃に45分または4℃に一晩静置し、前記捕捉分子にPA化糖鎖の一部を固定する。カバーガラスを静かに除いた後、0.05%のTween20を含むリン酸塩緩衝液を小さなバットに入れ、スライドグラス全体が浸るようにして15分洗浄した。0.05%のTween20を含むリン酸塩緩衝液を除き、この手順をさらに2回繰り返した。
次に、実施例1で調製した、リン酸塩緩衝液で1000倍に希釈した蛍光化共通検出抗体(ウサギポリクローナル抗体、あるいはマウスモノクローナル抗体)50μlをスライドガラスのサンプルがスポットされている面に滴下した後、カバーガラスにより泡が入らないように静かに覆った。37℃に45分または4℃に一晩静置し、PA化糖鎖のPA化された還元末端と抗体を結合させた。カバーガラスを静かに除いた後、0.05%のTween20を含むリン酸塩緩衝液を小さなバットに入れ、スライドグラス全体が浸るようにして15分間洗浄した。0.05%のTween20を含むリン酸塩緩衝液を除き、この手順をさらに2回繰り返した。次にスライドガラスを市販のDNAマイクロアレイのスキャナー、例えば日立ソフトウェアエンジニアリングのCRBIOIIにセットして各スポットの蛍光強度を測定した。
2.結果
図7に得られた結果について示す。本結果では固定化されたレクチンに応じて蛍光強度の差が見られる。また対照実験であるPA化糖鎖試料を用いない場合はほとんど信号が得られないことから、アレイ状の検出でも共通検出抗体を用いることにより糖鎖の種類と量を特定できることが確認できた。
本発明によれば、タンパク質に結合している糖鎖の種類と量を簡便に、効率的かつ高感度に解析することができる。したがって、本発明は、糖鎖構造研究はもとより、細胞の分類、糖鎖の変異を伴う各種疾患の診断等に利用できる。
図1は、本発明の糖鎖解析のフロー図である。 図2は、N結合型糖鎖の典型的な構造と共通構造(ワク内)を模式的に示した図である。 図3は、2−アミノピリジンにより修飾された糖鎖の構造を模式的に示した図である。 図4は、固相表面上へのPA化糖鎖の捕捉と検出方法を示した図である。 図5は、2次元状に糖鎖捕捉分子を配列して固定したマイクロアレイ様基盤による糖鎖解析方法を示した図である。 図6は、実施例1における固相表面に固定された糖鎖の検出結果を示す写真である。 図7は、実施例2における固相表面に固定された糖鎖の検出結果を示す写真である。
符号の説明
1…N結合型糖鎖、2…タンパク質の主鎖、3…アミノ酸残基、4…切断されたペプチド鎖、5…ピリジルアミン残基、6…ピリジルアミン化修飾された糖鎖1、7…ピリジルアミン化修飾された糖鎖2、8…糖鎖1を捕捉する分子、9…糖鎖2を捕捉する分子、10・・・固相、11・・・糖鎖の共通領域を認識する抗体、21・・・マンノース残基、22・・・N-アセチルグルコサミン残基、23・・・糖鎖の還元末端、24・・・N結合型糖鎖の共通構造領域、25・・・糖鎖の還元末端に結合したピリジルアミン、31・・・蛍光色素、32・・・糖鎖1が捕捉される領域、33・・・糖鎖2が捕捉される領域、41・・・任意の1番目の糖鎖が捕捉される領域、42・・・任意の2番目の糖鎖が捕捉される領域、43・・・基板、44・・・任意のn番目の糖鎖が捕捉される領域、51・・・任意の1番目の糖鎖の解析、52・・・任意の1番目の糖鎖の対照実験、53・・・任意の2番目の糖鎖の解析、54・・・任意の2番目の糖鎖の対照実験、55・・・任意の3番目の糖鎖の解析、56・・・任意の3番目の糖鎖の対照実験、61・・・ConAを用いた場合の糖鎖の解析、62・・・ConAを用いた場合の糖鎖の対照実験、63・・・PNAを用いた場合の糖鎖の解析、64・・・PNAを用いた場合の糖鎖の対照実験、65・・・DSAを用いた場合の糖鎖の解析、66・・・DSAを用いた場合の糖鎖の対照実験

Claims (16)

  1. 複数のN結合型糖鎖を解析するための糖鎖解析方法であって、
    1)固相上に固定されかつ糖鎖の還元末端領域以外の糖鎖構造を認識する複数の糖鎖捕捉分子を介して、各糖鎖を特異的に捕捉し;
    2)捕捉された各糖鎖に、糖鎖の還元末端領域のN-アセチルグルコサミンを含む共通構造を認識する抗体を結合させ;そして、
    3)前記抗体を予め標識化しておくことにより、あるいは前記抗体に予め標識化した二次抗体をさらに結合させることにより、捕捉された各糖鎖を検出することを特徴とする、前記方法。
  2. 前記糖鎖捕捉分子がレクチンまたは抗糖鎖特異的抗体である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記糖鎖捕捉分子が抗糖鎖特異的抗体である、請求項1に記載の方法。
  4. 糖鎖の還元末端領域のN-アセチルグルコサミンが標識物質で修飾されており、前記共通構造を認識する抗体がこの標識物質と還元末端領域のN-アセチルグルコサミンを含む共通構造の少なくとも一部とを認識するものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記標識物質が2−アミノピリジン、2−アミノベンズアミド、2−アミノベンジル酸、および3−アセチルアミノ−6−アミノアクリジンから選ばれるものである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記標識物質が2−アミノピリジンである、請求項4に記載の方法。
  7. 糖鎖の検出が、蛍光物質で標識化された抗体または二次抗体の発光反応によって行われる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 複数の糖鎖捕捉分子を該糖鎖捕捉分子が認識する特定の糖鎖構造に応じて固相上の特定区画に固定し、その区画情報と検出された糖鎖を照合することにより、試料中の糖鎖の種類と量を解析することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 複数のN結合型糖鎖を解析するための糖鎖解析キットであって、
    a) 糖鎖の還元末端領域以外の糖鎖構造を認識する複数の抗糖鎖特異的抗体を表面に固定した基盤、
    b) 前記糖鎖の還元末端領域のN-アセチルグルコサミンを含む共通構造の少なくとも一部と前記N-アセチルグルコサミンに結合させた標識物質とを認識する、発色酵素で修飾された検出用抗体、および
    c) 前記発色酵素による発光反応を行うための試薬、を含む前記キット。
  10. 前記N-アセチルグルコサミンに結合させた標識物質が、2−アミノピリジン、2−アミノベンズアミド、2−アミノベンジル酸、および3−アセチルアミノ−6−アミノアクリジンから選ばれる、請求項9に記載の糖鎖解析キット。
  11. 前記N-アセチルグルコサミンに結合させた標識物質が2−アミノピリジンである、請求項9に記載の糖鎖解析キット。
  12. 複数の抗糖鎖特異的抗体が、該抗体が認識する特定の糖鎖構造に応じて基盤上の特定区画に、1次元状あるいは2次元状に配列されていることを特徴とする、請求項9〜11のいずれか1項に記載の糖鎖解析キット。
  13. 複数のN結合型糖鎖を解析するための糖鎖解析キットであって、
    a) 糖鎖の還元末端領域以外の糖鎖構造を認識する複数の抗糖鎖特異的抗体を表面に固定した基盤、
    b) 前記糖鎖の還元末端領域のN-アセチルグルコサミンを含む共通構造の少なくとも一部を認識する、発色酵素で修飾された検出用抗体、および
    c) 前記発色酵素による発光反応を行うための試薬、を含む前記キット。
  14. 前記N-アセチルグルコサミンに結合させた標識物質が、2−アミノピリジン、2−アミノベンズアミド、2−アミノベンジル酸、および3−アセチルアミノ−6−アミノアクリジンから選ばれる、請求項13に記載の糖鎖解析キット。
  15. 前記N-アセチルグルコサミンに結合させた標識物質が2−アミノピリジンである、請求項13に記載の糖鎖解析キット。
  16. 複数の抗糖鎖特異的抗体が、該抗体が認識する特定の糖鎖構造に応じて基盤上の特定区画に、1次元状あるいは2次元状に配列されていることを特徴とする、請求項13〜15のいずれか1項に記載の糖鎖解析キット。
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