JP2006095446A - 活性汚泥処理方法および汚泥凝集剤 - Google Patents

活性汚泥処理方法および汚泥凝集剤 Download PDF

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Abstract

【課題】
沈澱槽内での懸濁汚泥の膨化現象が解消し、キャリーオーバーの発生を抑えられるとともに、好気性微生物の繁殖増進および使用済み活性炭の再利用がそれぞれ図れる活性汚泥処理方法および汚泥凝集剤を提供する。
【解決手段】
活性汚泥処理設備10の曝気工程で使用される汚泥凝集剤として、日本酒の醸造過程のうち、新酒を濾過する澱引作業により得られる使用済み活性炭aを採用したので、沈澱槽12内での懸濁汚泥の膨化現象を解消し、活性汚泥が外部流出されるキャリーオーバーの発生を抑えられる。しかも、曝気槽12内での好気性微生物の繁殖増進および使用済み活性炭aの再利用がそれぞれ図れる。
【選択図】図1

Description

この発明は活性汚泥処理方法および汚泥凝集剤、詳しくは下水などの有機性汚水(以下、汚水)を好気性微生物により処理する活性汚泥処理方法および汚泥凝集剤に関する。
好気性微生物を利用し、下水や有機性の産業排水などの有機性汚水に溶けている有機物を、吸着、分解、沈澱させる特許文献1のような活性汚泥処理方法が知られている。
特許文献1の活性汚泥処理方法は、主に、曝気工程と沈澱工程とを有している。
曝気工程とは、汚水を入れた曝気槽内で好気性微生物を曝気しながら増殖させ、汚水中の有機物を好気性微生物の栄養源として処理する工程である。この曝気処理により、曝気槽内の汚水は、好気性微生物の集合体である活性汚泥が均一に分散された懸濁汚泥となる。
また、沈澱工程とは、曝気槽で造られた懸濁汚泥の一部を沈澱槽に引き込み、沈澱槽内で所定の滞留時間をかけて活性汚泥を沈澱させるとともに、上澄み液の処理水を得る工程(固液分離工程)である。沈澱槽内に沈澱した活性汚泥は、返送汚泥として曝気槽に戻されて再使用される。一方、処理水は沈殿槽の外に排出され、pH調整などの最終処理が行われた後、河川に放流される。これらの曝気槽および沈澱槽は、活性汚泥処理設備の一部を構成する。
特開平6−39396号公報
ところで、沈澱工程においては、所定の滞留時間が経過しても、沈澱槽内で活性汚泥の沈降が始まらない膨化現象(バルキング現象)が生じることがある。その原因としては、(1) 懸濁汚泥中での糸状菌の発生、(2) 活性汚泥の量に対して有機物の量が多すぎる流入水濃度の高濃度状態、(3) 曝気槽および沈澱槽の各容量を超えた汚水の流入などが挙げられる。
膨化現象が発生すると、懸濁汚泥中の汚泥密度は極めて低下する。そのため、沈澱工程の最終段階で、沈澱槽の上部から処理水を排出する際、多量の活性汚泥を含んだ懸濁汚泥が槽外に排出されるキャリーオーバーが発生してしまう。
キャーリーオーバーが起きると、河川の水質汚染を招くおそれがあるとともに、活性汚泥処理設備全体での活性汚泥の量(全汚泥量)が減少する。すなわち、返送汚泥の汚泥濃度が低下し、曝気槽内の汚水中の有機物を処理するための活性汚泥の量が減少する。その結果、活性汚泥処理設備の汚水処理能力が低下するおそれがあった。
そこで、発明者は、鋭意研究の結果、日本酒の醸造過程から得られる使用済み活性炭に着目した。すなわち、使用済み活性炭を、曝気槽内の懸濁汚泥に添加してみたところ、短時間で懸濁汚泥中の活性汚泥が凝集し、膨化現象が解消された。また、この使用済み活性炭は、好気性微生物の繁殖を増進させる効果も有することを知見し、この発明を完成させた。
この発明は、沈澱槽内での懸濁汚泥の膨化現象を解消し、キャリーオーバーの発生を抑えることができるとともに、好気性微生物の繁殖増進および使用済み活性炭の再利用をそれぞれ図ることができる活性汚泥処理方法および汚泥凝集剤を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、好気性微生物の集合体としての活性汚泥と、汚水とが混合される曝気槽内で、前記好気性微生物を曝気しながら増殖させ、汚水中の有機物を処理する曝気工程と、曝気によって前記活性汚泥が汚水中に均一に分散された懸濁汚泥が、前記曝気槽から沈澱槽に移送され、該沈澱槽内で懸濁汚泥中の活性汚泥を沈澱させるとともに、上澄み液としての処理水を得る沈澱工程とを備えた活性汚泥処理方法において、前記曝気工程では、前記懸濁汚泥中に、日本酒の醸造過程のうち、新酒を濾過する澱引作業により得られた使用済み活性炭を汚泥凝集剤として添加する活性汚泥処理方法である。
請求項1に記載の発明によれば、曝気工程で、懸濁汚泥中に使用済み活性炭を曝気槽内に添加すると、懸濁汚泥中に分散された活性汚泥を活性炭が吸着し、これを凝集させて沈澱槽内に沈降させる。
例えば、沈澱槽内で懸濁汚泥の膨化現象が発生したとき、この使用済み活性炭を曝気槽に投入すれば、上述したように使用済み活性炭が活性汚泥を吸着してこれを沈下させ、膨化現象が解消される。これにより、多量の活性汚泥を含んだ懸濁汚泥が上澄み液として沈澱槽の外に排出されるキャリーオーバーの発生を抑えることができる。
しかも、使用済み活性炭には、醸造中の日本酒に含まれる澱粉、糖分、麹が豊富に吸着されている。これらは、好気性微生物に対して好適な栄養分である。そのため、使用済み活性炭の曝気槽への添加および沈澱槽に沈澱した活性汚泥を返送汚泥として曝気槽に戻すことで、曝気中の好気性微生物の繁殖を増進させることができる。
さらには、それまで産業廃棄物として処分されていた使用済み活性炭であるが、活性汚泥の凝集剤として再利用することができる。
有機性汚水としては、例えば下水、し尿、有機性の産業排水(各種の食品工場からの排水など)を採用することができる。
好気性微生物としては、例えば硝化細菌(亜硝酸菌、硝酸菌など)、その他、ズーグレア、フザリウム、ボルティセラなどの原生動物を採用することができる。
有機物としては、例えば、できるだけ油分を除去した有機物などを採用することができる。
曝気槽内での曝気の方法は限定されない。例えば、多孔性散気板や多孔性散気管などを用いる散気方式を採用することができる。また、多数枚の羽根を放射状に配置した回転羽根やロータなどを使用する機械攪拌式を採用することができる。
活性汚泥処理方法は、曝気工程および沈澱工程の他に、沈澱槽に沈澱した活性汚泥を曝気槽に返送汚泥として戻す返送工程を有している。
日本酒の醸造プロセスでは、主に、精米工程、洗米工程、浸漬工程、蒸米工程、麹工程、酵母工程、仕込み(醪の完成)工程および製品化工程の7つの工程が順次施される。
このうち、仕込み工程にあっては粥状の醪が得られる。この粥状の醪は圧搾機により搾られ、酒粕(固形物)と新酒(液体)とに分離される。
新酒には、酵母の死骸(澱)や分離できなかった残存物が含まれている。そこで、新酒に若干の粉末活性炭を添加し、粉末活性炭に澱や残存物を吸着させたのち、新酒を濾過して使用済みの活性炭を除去する澱引作業が行われている。この発明では、この澱引作業によって得られた使用済み活性炭を利用する。
使用済み活性炭の粒径は限定されない。
使用済み活性炭は多数の微細孔を有しており、これらの微細孔には日本酒(醪)の成分が吸着されて、粘土状となっている。使用済み活性炭に吸着された日本酒の成分としては、澱粉、糖分、麹(米麹)、酵母(澱を含む)、麹および酵母の働きを助ける微量金属(カリウム、リン酸、マグネシウムなど)、酵素の溶出を助ける微量金属(カルシウム、クロムなど)、各種のアミノ酸類、コハク酸、リンゴ酸、乳酸、アルコールなどが挙げられる。
使用済み活性炭の懸濁汚泥への添加量は限定されない。例えば、懸濁汚泥中の活性汚泥の濃度、使用済み活性炭の粒度、使用済み活性炭に吸着された日本酒成分などに応じて適宜増減される。
使用済み活性炭は、常時、曝気槽内および沈澱槽内の各懸濁汚泥に一定量が存在するように、懸濁汚泥に添加してもよい。また、沈澱槽内で活性汚泥の沈降が始まらない膨化現象が発生した時にだけ、使用済み活性炭を曝気槽内の懸濁汚泥に添加するようにしてもよい。
請求項2に記載の発明は、前記請求項1の曝気工程で、前記懸濁汚泥中に添加される汚泥凝集剤が、日本酒の醸造過程のうち、新酒を濾過する澱引作業により得られた使用済み活性炭である汚泥凝集剤である。
請求項2に記載の発明によれば、使用済み活性炭を、活性汚泥処理方法の曝気工程において活性汚泥の凝集剤として利用する。これにより、沈澱槽内での懸濁汚泥の膨化現象を解消し、キャリーオーバーの発生を抑えることができる。しかも、曝気槽内での好気性微生物の繁殖増進を図ることができ、さらには使用済み活性炭の再利用も図ることができる。
請求項1に記載の活性汚泥処理方法および請求項2に記載の汚泥凝集剤によれば、活性汚泥処理方法の曝気工程で活性汚泥の汚泥凝集剤として、日本酒の醸造過程のうち、新酒を濾過する澱引作業により得られる使用済み活性炭を利用するようにしたので、沈澱槽内での懸濁汚泥の膨化現象を解消し、キャリーオーバーの発生を抑えることができる。しかも、曝気槽内での好気性微生物の繁殖増進および使用済み活性炭の再利用をそれぞれ図ることができる。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。ここでは、冷凍食品工場(具体的には海老、魚介類の加工工場)から排出された汚水を活性汚泥により処理する活性汚泥処理方法およびそれに使用される汚泥凝集剤を例にとる。
図1の活性汚泥処理方法のフローチャートにおいて、10はこの発明の実施例1に係る活性汚泥処理方法が適用された活性汚泥処理設備で、主に、冷凍食品工場から排出された汚水中で好気性微生物を曝気しながら増殖させる曝気槽11と、曝気後の懸濁汚泥を貯液して活性汚泥を沈澱させる一方、上澄み液の処理水を得る沈澱槽12と、沈澱槽12に沈澱した余剰の活性汚泥を貯留する余剰汚泥貯留槽13とを備えている。
曝気槽11内では、汚水と、好気性微生物が集合した活性汚泥とが混合され、好気性微生物を曝気しながら増殖させ、汚水中の有機物を処理する。
曝気槽11には、曝気用の散気手段14が設けられている。散気手段14は、曝気槽11の底部に配置された多孔性散気管15と、槽外に配置された圧縮空気発生機16とを有している。多孔性散気管15と圧縮空気発生機16の圧縮空気排出部とは、エア供給管17により連通されている。圧縮空気発生機16により発生した圧縮空気は、エア供給管17を通して多孔性散気管15から曝気槽11の汚水中に散気される。これにより、曝気槽11内の好気性微生物を曝気しながら増殖させ、汚水中の有機物を処理する。
また、沈澱槽12内には、曝気槽11内での曝気によって活性汚泥が汚水中に均一に分散された懸濁汚泥の一部が、汚泥供給管18を介して、曝気槽11から引き込まれる。その後、沈澱槽12内では、所定の滞留時間が経過することで、懸濁汚泥中に分散された活性汚泥が沈澱するとともに、上澄み液としての処理水が得られる。
沈澱槽12の底部と曝気槽11内とは、返送管19により連通されている。これにより、沈澱槽12に沈澱した活性汚泥は曝気槽11に返送汚泥として戻される。また、返送管19の途中には、先部が余剰汚泥貯留槽13に連通された分岐管20の元部が連通されている。曝気による好気性微生物の増殖で活性汚泥の量が増大すると、曝気槽11内で均一に曝気された活性汚泥のうち、返送管19を通して曝気槽11に戻されている活性汚泥の一部が、分岐管20により抜き取られて余剰汚泥貯留槽13に貯留される。なお、図示しないものの汚泥供給管18、返送管19および分岐管20には、スラリーポンプ(エアーリフトポンプ)と、流量調整弁とがそれぞれ配設されている。
次に、図2を参照して、この発明の実施例1に係る活性汚泥処理方法に使用される汚泥凝集剤を説明する。
図2に示すように、ここで使用される汚泥凝集剤とは、日本酒の醸造プロセスの一部を構成する仕込み工程のうち、澱引作業によって得られた使用済み活性炭aである。仕込み工程で粥状の醪を圧搾機により搾ると、酒粕と新酒とに分離される。しかしながら、新酒には酵母の澱や分離できなかった残存物が含まれている。そこで、搾り立ての新酒に若干量の粉末活性炭を添加し、これらを粉末活性炭に吸着して除去する。その後、新酒を濾過して使用済みの活性炭を取り除く。この使用済み活性炭aを除去する作業が澱引作業である。
使用済み活性炭aの粒径は0.5mm以下である。使用済み活性炭aは、懸濁汚泥1リットルに当たり0.2g添加される。
使用済み活性炭aは多数の微細孔を有しているが、これらの微細孔には日本酒(醪)の成分が吸着されている。これにより、使用済み活性炭aは粘土状となっている。
使用済み活性炭aに吸着された日本酒の成分としては、澱粉、糖分、麹(米麹)、酵母(澱を含む)、麹および酵母の働きを助ける微量金属(カリウム、リン酸、マグネシウムなど)、酵素の溶出を助ける微量金属(カルシウム、クロムなど)、各種のアミノ酸類、コハク酸、リンゴ酸、乳酸、アルコールなどが含まれている。
次に、活性汚泥処理設備10により、実施例1の活性汚泥処理方法を説明する。
活性汚泥処理方法は、順次行われる、曝気槽11を利用した曝気工程と、沈澱槽12を利用した沈澱工程と、返送管19を利用した返送工程とを備えている。
曝気工程では、曝気槽11内に、食品工場から排出された汚水と、好気性微生物の集合体である活性汚泥とが混合され、好気性微生物を曝気しながら増殖させ、汚水中の有機物を処理する。曝気は、散気手段14を作動させて行う。すなわち、圧縮空気発生機16により発生した圧縮空気を、エア供給管17を通して、曝気槽11の底部に配置された多孔性散気管15から、曝気槽11内の汚水中に散気される。
曝気により活性汚泥が汚水中に均一に分散された懸濁汚泥の一部は、曝気槽11から汚泥供給管18を通して沈澱槽12内に引き込まれる。沈澱槽12内では、所定の滞留時間が経過することで、懸濁汚泥中に分散した活性汚泥が沈澱槽12の底部に沈澱する。また、上澄み液として、沈澱槽12の上部から処理水が排出される。
沈澱槽12の底部と曝気槽11内とは、返送管19により連通されている。そのため、沈澱槽12に沈澱した活性汚泥は、徐々に曝気槽11に返送汚泥として戻される。また、余剰の活性汚泥が発生した場合には、返送管19の途中から分岐管20を通して、その余剰分の活性汚泥を抜き取り、これを余剰汚泥貯留槽13に貯留する。
沈澱槽12内で懸濁汚泥の膨化現象が発生した際には、曝気槽11内の懸濁汚泥中に、懸濁汚泥1リットル当たり0.2gの使用済み活性炭aを添加する。これにより、沈殿槽12内において、使用済み活性炭aが懸濁汚泥中に分散された活性汚泥を吸着し、これを凝集させて沈澱槽12内に沈降させる。これにより、膨化現象を解消することができる。その結果、多量の活性汚泥を含んだ懸濁汚泥が上澄み液として沈澱槽12の外に排出されるキャリーオーバーの発生を抑えることができる。
しかも、使用済み活性炭aには、醸造中の日本酒(醪)に含まれる澱粉、糖分、麹といった好気性微生物には好適な栄養分が豊富に吸着されている。そのため、使用済み活性炭の曝気槽11への添加、および、沈澱槽12に沈澱した活性汚泥を、返送汚泥として曝気槽11に戻すことで、曝気中の好気性微生物の繁殖を増進させることができる。
さらには、それまで産業廃棄物として処分されていた使用済み活性炭aであるが、活性汚泥の汚泥凝集剤として再利用することができる。
ここで、図3を参照して、海老、魚介類を冷凍する冷凍食品工場から排出された汚水を対象として、この発明の活性汚泥処理方法と従来方法とにより、汚水の処理を実施した結果をそれぞれ報告する。
まず、図3に示すように、1リットル用のメスシリンダを2本用意し、沈殿槽で膨化現象を起こしている最中に、曝気槽内の懸濁汚泥を1リットルずつ採取した。懸濁汚泥の水温は20℃である。その後、一方のメスシリンダ内だけに使用済み活性炭aを0.2g添加し、これを攪拌棒により数十秒間攪拌した。これにより、懸濁汚泥全体に使用済み活性炭aが均一に分散された(試験例、図3(b))。一方、他方のメスシリンダ内の懸濁汚泥には、何も添加しなかった(比較例、図3(a))。
使用済み活性炭aは、日本酒の醸造過程のうちの引作業後に得られるもので、その平均粒径は外観で0.5mm以下である。使用済み活性炭aに存在する多数の微細孔には、日本酒の成分が吸着されている。その成分には、澱粉、糖分、麹、酵母、麹および酵母の働きを助ける微量金属のカリウム、リン酸、マグネシウムなど、酵素の溶出を助ける微量金属のカルシウム、クロムなど、各種のアミノ酸類、コハク酸、リンゴ酸、乳酸、アルコールなどが含まれている。
使用済み活性炭aを攪拌してから30分の滞留時間の経過後、2本のメスシリンダ内の懸濁汚泥を目視により観察した。その結果、比較例のものは懸濁汚泥中、約1%の活性汚泥だけしかメスシリンダの底に沈降しなかった。これに対して、試験例のものは約50%の活性汚泥がメスシリンダの底に沈降した。
これから明らかなように、使用済み活性炭aを懸濁汚泥中に添加することで、使用済み活性炭aが汚泥凝集剤の役割を果たし、懸濁汚泥の膨化現象を解消することができた。また、産業廃棄物として処分されていた使用済み活性炭aを、活性汚泥の凝集剤として再利用することもできた。
また、実際に実施例1の活性汚泥処理設備10を使用し、沈澱槽12内で膨化現象が発生しているとき、曝気槽11の懸濁汚泥中に、使用済み活性炭aを所定量添加した。このとき、沈澱槽12の内容積は70mで、使用済み活性炭aの添加量は30kgである。
その結果、30分の滞留時間後に、沈澱槽12内での膨化現象は解消された。これにより、沈澱槽12の上部から活性汚泥が流出されるキャリーオーバーの発生を抑えることができた。使用済み活性炭aを添加してから2週間後の水質検査では、沈澱槽12の上部から排出された処理水(上澄み水)のCOD(化学的酸素要求量)は、適正範囲内の5.0ppmであった。
しかも、使用済み活性炭aには、醸造中の日本酒に含まれる澱粉、糖分、麹といった好気性微生物の栄養分が豊富に吸着されている。そのため、使用済み活性炭の曝気槽11への添加、および、沈澱槽12に沈澱した活性汚泥を返送汚泥として曝気槽11に戻すことで、曝気中の好気性微生物の繁殖を増進できた。
この発明の実施例1に係る活性汚泥処理方法の全体構成を示すフローシートである。 この発明の実施例1に係る汚泥凝集剤の拡大正面図である。 (a)従来手段に係る膨化現象を起こした懸濁汚泥が所定の滞留時間を経過した状態を示す正面図である。(b)この発明に係る膨化現象を起こした懸濁汚泥に汚泥凝集剤を添加後、所定の滞留時間が経過した状態を示す正面図である。
符号の説明
10 活性汚泥処理設備、
11 曝気槽、
12 沈澱槽、
a 使用済み活性炭。

Claims (2)

  1. 好気性微生物の集合体としての活性汚泥と、汚水とが混合される曝気槽内で、前記好気性微生物を曝気しながら増殖させ、汚水中の有機物を処理する曝気工程と、
    曝気によって前記活性汚泥が汚水中に均一に分散された懸濁汚泥が、前記曝気槽から沈澱槽に移送され、該沈澱槽内で懸濁汚泥中の活性汚泥を沈澱させるとともに、上澄み液としての処理水を得る沈澱工程とを備えた活性汚泥処理方法において、
    前記曝気工程では、前記懸濁汚泥中に、日本酒の醸造過程のうち、新酒を濾過する澱引作業により得られた使用済み活性炭を汚泥凝集剤として添加する活性汚泥処理方法。
  2. 前記請求項1の曝気工程で、前記懸濁汚泥中に添加される汚泥凝集剤が、日本酒の醸造過程のうち、新酒を濾過する澱引作業により得られた使用済み活性炭である汚泥凝集剤。
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CN106477748A (zh) * 2016-09-23 2017-03-08 重庆市红槽坊酒业有限公司 酒类生产废水处理装置

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