JP2006095000A - 超音波撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の異なる組織の境界や、境界の内部領域等について、境界及びそれぞれの組織の性状を明確に識別することができる超音波画像を生成する。
【解決手段】 被検体に向けて超音波を送信すると共に、被検体から反射された超音波を受信することにより受信信号を出力する複数の超音波トランスデューサを含む超音波用探触子10と、複数の超音波トランスデューサからそれぞれ出力された複数の受信信号に基づいて、複数の異なる組織の境界の位置を表す情報を生成する境界判定部33と、複数の受信信号に基づいて境界の性状を表す画像データを生成する表面性状画像生成用データ処理系30〜32と、複数の受信信号に基づいて境界の内部領域等の性状を表す画像データを生成する周波数画像生成用データ処理系23〜26と、境界の性状を表す画像と境界の内部領域等の性状を表す画像とを境界位置情報に基づいて所定の領域に配置することにより、組織性状画像データを生成する組織性状画像データ生成部34とを含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波を送受信して生体内の臓器や骨等の撮像を行うことにより、診断のために用いられる超音波画像を生成する超音波撮像装置に関する。
医療診断に用いられる超音波撮像装置においては、超音波の送受信機能を有する複数の超音波トランスデューサを含む超音波用探触子(プローブ)が用いられる。このような超音波用探触子から、複数の超音波の合波によって形成される超音波ビームを被検体に向けて送信すると、超音波ビームは、被検体内部における音響インピーダンスが異なる領域、即ち、互いに異なる組織の境界において反射される。そのようにして生じた超音波エコーを受信し、超音波エコーの強度に基づいて画像を構成することにより、被検体内部の様子を画面に再現することができる。
近年、超音波画像を生成するに際して、超音波エコーの強度以外の要素を用いることが検討されている。そのような要素として、超音波エコー信号における複数の周波数成分や、複数の超音波エコー信号の相互関係を表す統計的性質(統計量)を利用することが考えられる。
ところで、一般的な超音波画像は、被検体内の組織の形状を表すものである。そのため、腫瘍等の組織性状を判断したり、骨部近傍のように、筋肉等の軟部組織や、骨、腱、髄核等の硬部組織が複雑に入り組んでいる領域において軟部組織を硬部組織から分離して視認することは、極めて困難である。そのため、超音波を用いて、組織の境界の位置だけでなく、組織性状等も画像化できる超音波撮像装置が望まれている。
しかしながら、例えば、レイリー分布等の統計量を用いることにより内部領域に関する組織の性状を表すことはできるが、統計量算出のために用いられる受信信号の範囲(計算範囲)が狭いと計算精度が低くなるので、空間分解能が低下する。一方、複数の受信信号を位相整合することにより、境界に関する位置情報を得ることはできるが、均一な内部組織のように輪郭が明確でない領域については、適切に画像表示することができない。このように、従来の超音波撮像装置においては、境界及びその内部領域の両方を含む範囲について、その範囲全体の組織性状を明確に画像化することが困難である。
関連する技術として、特許文献1には、超音波画像において、非コヒーレント加算信号に基づく表示を抑制することにより、伝播時間のばらつきにより位相整合信号が非コヒーレント加算されて画像が劣化するのを防ぐために、取得したエコー信号を、従来のコヒーレントな受信ビームを形成するように設定された時間遅延を用いる受信信号処理経路と、例えば、時間遅延をゼロとすることにより非コヒーレント加算が適用されるように設定された時間遅延を用いる受信信号処理経路との両方の処理経路において処理し、それによって得られたコヒーレント加算信号と非コヒーレント加算信号とに基づいて超音波画像を生成することが開示されている。また、特許文献1においては、コヒーレンス度に基づいて画像を生成し、これをBモード画像上にオーバーレイしてカラーマップすることも行われている(第23頁)。ここで、コヒーレンス度とは、位相整合された信号(コヒーレントに加算された信号A)と位相整合されていない信号(非コヒーレントに加算された信号B)との類似の程度のことであり、信号Aと信号Bとの差や、信号Aの信号Bに対する比等によって表される。
特許文献1によれば、コヒーレンス度に基づいて得られた画像とBモード画像とを重ねて表示することにより、超音波画像の画質を改善することは期待できる。しかしながら、反射体組織の質的な違いを、境界と内部領域とに分けて画像上に表示することは行われていない。
特許文献2には、生体組織を透過した超音波の強度分布を利用することにより、生体組織の微視的な構造を解析するために、生体組織に対して超音波を送波する送波手段と、生体組織を透過して広がった超音波を受波して超音波の強度分布を求める強度分布取得手段と、得られた強度分布に基づき生体組織の評価値を算出する評価値演算手段とを具備する生体組織評価装置が開示されている。
しかしながら、特許文献2においては、透過による干渉現象を利用しているため、超音波ビームの奥行き方向に関する情報を得ることができず、組織内部の性質については、積分情報として得られるだけである。また、超音波の干渉が生じる物体以外については、情報を得ることができない。さらに、複数の超音波振動子によって得られた複数の受信信号間の強度分布を求め、その強度分布に基づいて生体組織を評価しているが、異なる組織の境界を検出することは行われていない。
また、特許文献3には、スペックルパタンの統計的性質(レイリー分布からの差)を利用して画像の平滑化を行い、微小構造物を抽出することにより、均質な組織構造の中にある微小な異常病変を観察するために、被検体に超音波パルスを照射することにより断層像を得る超音波診断装置において、被検体部位から発生するエコー信号の強度あるいは振幅情報の統計的性質を用いて特定の信号を抽出する解析演算手段と、該解析演算手段より抽出した結果を表示する表示手段とを備える超音波診断装置が開示されている。
しかしながら、特許文献3は、スペックルパタンを表す信号の統計的性質を用いることにより、スペックル以外の構造を残すことを目的としている。そのため、変形例として、その統計的性質に基づいて判断された組織性状をBモード画像と重ねて表示することは行われているものの、それによって画像化されるのは境界内部の組織性状のみであり、境界の性状を画像化することや、境界とその内部領域との違いを明確化することは行われていない。
特許文献4には、パルサ回路より台形あるいは矩形波のパルス信号を超音波トランスデューサに入力し、それによって発生した超音波を音響遅延媒体により遅延させ、超音波トランスデューサに帰還することによって発生した応答信号の周波数特性よりパラメータを抽出し、音響インピーダンスと相関の強いパラメータを利用して音響インピーダンスを測定し、画像表示する音響インピーダンス測定装置が開示されている。また、この音響インピーダンス測定装置においては、測定対象物の裏面における超音波エコーを抽出することにより、同様にして音響インピーダンスを求めることも行われている。
特許文献5には、上記特許文献4を従来例として引用しつつ、測定対象によることなく、正確な診断を行うために、生体内で反射または透過した超音波パルスを受信して電気信号に変換し、この電気信号の持つ特徴量から生体の組織性状を診断する信号解析手段を供えた生体組織性状診断装置において、上記信号解析手段が、電気信号の信号パルス幅を設定するパルス幅設定手段と、該設定された信号パルス幅内から、少なくとも領域の一部が異なる複数の信号領域を抽出する領域抽出手段と、該抽出領域のそれぞれにおいて、所定の波形特徴量を計算する波形特徴量計算手段と、該計算された波形特徴量間の差異を演算する差異演算手段と、該差異演算手段の結果とその超音波パルスの受信時刻とを関連付けることで、上記差異演算手段の結果と上記受信超音波パルスを発生させた生体組織の位置を対応させる対応時刻決定手段とを含む生体組織性状診断装置が開示されている。この生体組織性状診断装置においては、波形を抽出する際に、ピーク値を用いて判断することが行われている。また、上記特徴量の例として、ピーク値、中心周波数、比帯域幅、6dB低下周波数1次モーメント、2次モーメントが挙げられている(第8頁)。
しかしながら、この生体組織性状診断装置においては、境界の周波数情報の奥行き方向に関する差分によって境界間の組織情報は表示されるものの、境界の性状を検出することに関しては記載されていない。
特表2002−534184号公報(第1頁、第23頁) 特開平8−117225号公報(第1頁) 特開2003−61964号公報(第2頁) 特開2000−5180号公報(第1頁) 特開2001−170046号公報(第1頁、第8頁)
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、複数の異なる組織の境界や、境界の内部領域等について、境界及びそれぞれの組織の性状を明確に識別することができる超音波画像を生成することを第1の目的とする。また、本発明は、反射体を表す超音波エコー信号と、スペックル成分を表す超音波エコー信号とを分離することにより、反射体の組織性状をわかりやすく描出することを第2の目的とする。さらに、本発明は、骨や腱等の硬部組織と軟部組織とを明確に区別して表示することにより、医療診断に適した画像表示を行うことを第3の目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る超音波撮像装置は、被検体に向けて超音波を送信すると共に、被検体から反射された超音波を受信することにより受信信号を出力する複数の超音波トランスデューサを含む超音波用探触子と、複数の超音波トランスデューサからそれぞれ出力された複数の受信信号に基づいて、互いに異なる組織の境界の位置を表す情報を生成する境界情報生成手段と、複数の受信信号に基づいて、境界の性状を表す画像データを生成する第1の画像データ生成手段と、複数の受信信号に基づいて、境界の内部領域及び/又は外部領域の性状を表す画像データを生成する第2の画像データ生成手段と、第1の画像データ生成手段によって生成された画像データによって表される画像と、第2の画像データ生成手段によって生成された画像データによって表される画像とを、境界の位置を表す情報に基づいてそれぞれ所定の領域に配置することにより、被検体内の所定の領域に関する組織性状を表す画像データを生成する組織性状画像データ生成手段とを具備する。
本発明によれば、互いに異なる組織の境界と、その境界の内部領域及び/又は外部領域とに、それぞれの領域に応じて適切なアルゴリズムを用いた処理によって生成された画像を配置するので、反射体の形状だけでなく、反射体の表面性状や、反射体の内部領域の性状等についても明確に画像化することができる。従って、超音波画像を用いた医療診断の質や効率を向上させることが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る超音波撮像装置は、超音波用探触子10と、操作卓11と、制御部12と、記録部13と、送受信位置設定部14と、送信遅延制御部15と、駆動信号発生部16と、送受信切換部17と、前置増幅器(PREAMP)18と、A/D変換器19とを含んでいる。
超音波用探触子10は、被検体に当接させて用いられることにより、被検体に向けて超音波ビームを送信及び受信する。超音波用探触子10は、印加される駆動信号に基づいて超音波ビームを送信すると共に、伝播する超音波エコーを受信して受信信号を出力する複数の超音波トランスデューサ10a、10b、…を含んでいる。これらの超音波トランスデューサ10a、10b、…は、1次元又は2次元状に配列されてトランスデューサアレイを構成している。
各超音波トランスデューサは、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛:Pb(lead) zirconate titanate)に代表される圧電セラミックや、PVDF(ポリフッ化ビニリデン:polyvinylidene difluoride)に代表される高分子圧電素子等の圧電性を有する材料(圧電体)の両端に電極を形成した振動子によって構成されている。このような振動子の電極に、パルス状の電気信号又は連続波の電気信号を送って電圧を印加すると、圧電体は伸縮する。この伸縮により、それぞれの振動子からパルス状の超音波又は連続波の超音波が発生し、これらの超音波の合成によって超音波ビームが形成される。また、それぞれの振動子は、伝播する超音波を受信することによって伸縮し、電気信号を発生する。これらの電気信号は、超音波の受信信号として出力される。
或いは、超音波トランスデューサとして、変換方式の異なる複数種類の素子を用いても良い。例えば、超音波を送信する素子として上記の振動子を用い、超音波を受信する素子として光検出方式の超音波トランスデューサを用いるようにする。光検出方式の超音波トランスデューサとは、超音波信号を光信号に変換して検出するものであり、例えば、ファブリーペロー共振器やファイバブラッググレーティングによって構成される。
操作卓11は、オペレータが命令や情報を超音波撮像装置に入力する際に用いられる。操作卓11は、キーボードや、調整ツマミや、マウスを含むポインティングデバイス等を含んでいる。
制御部12は、例えば、CPU及びソフトウェアによって構成されており、操作卓11から入力された命令や情報に基づいて、超音波撮像装置の各部を制御する。記録部13には、制御部12を構成するCPUに動作を実行させるプログラム等が記録されている。
送受信位置設定部14は、被検体内の所定の領域を超音波ビームによって走査するために、超音波用探触子10から送信される超音波ビームの送信方向及び受信方向並びに焦点の深さと、超音波トランスデューサアレイの開口径(即ち、使用される複数の超音波トランスデューサ)を設定する。また、送信遅延制御部15は、送受信位置設定部14によって設定された超音波ビームを送信するために、複数の超音波トランスデューサに与えられる遅延時間を設定する。
駆動信号発生部16は、複数の超音波トランスデューサにそれぞれ供給される複数の駆動信号を発生する複数の駆動回路によって構成されている。これらの駆動回路は、送信遅延制御部15において設定された遅延時間に基づいて、駆動信号を発生する。
送受信切換部17は、制御部11の制御の下、超音波用探触子10に駆動信号を供給する送信モードと、超音波用探触子10から受信信号を出力する受信モードとを切り換える。
前置増幅器18及びA/D変換器19は、複数の超音波トランスデューサ10a、10b、…に対応する複数のチャンネルを有しており、複数の超音波トランスデューサからそれぞれ出力される受信信号を入力し、各受信信号に対して前置増幅及びアナログ/ディジタル変換を行う。
また、この超音波撮像装置は、受信遅延制御部20と、位相整合部21と、Bモード画像生成用データ生成部22と、周波数画像データ生成用データ処理系23〜26と、表面性状画像生成用データ処理系30〜32と、境界判定部33と、組織性状画像データ生成部34と、画像合成部40と、画像データ記憶部41と、画像処理部42と、表示部43とを含んでいる。
受信遅延制御部20は、超音波エコーの受信方向及び焦点深度に応じた複数の遅延パターン(位相整合パターン)を有しており、複数の受信信号に与えられる遅延パターンを、送受信位置設定部14によって設定された受信方向及び焦点深度に応じて選択し、位相整合部21及び空間強度分布解析部31に供給する。
位相整合部21は、受信遅延制御部20から供給された遅延パターンに基づいて、A/D変換された複数の受信信号(受信データ)にそれぞれ遅延を与え、それらを加算することにより、受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、超音波エコーの焦点が絞り込まれた音線信号(音線データ)が形成される。
Bモード画像データ生成部22は、位相整合部21において形成された音線データに対して包絡線検波処理及びSTC(センシティビティ・タイム・ゲイン・コントロール)を施すことにより、Bモード画像データを生成する。
周波数画像生成用データ処理系は、周波数解析部23と、周波数演算部25と、注目周波数決定部24と、周波数画像データ生成部26とを含んでいる。ここで、周波数画像とは、音線データに含まれる複数の周波数成分を画像化したものであり、当該領域における組織の特性を表出する画像である。本実施形態において、周波数画像生成用画像データ処理系は、境界の内部領域及び/又は外部領域の性状を表す画像を生成するために設けられている。
図2は、周波数画像生成用データ処理系の動作を説明するための図である。図4には、被検体内のある反射体100と、そこを通過する音線SB1、SB2、…と、音線SB1に対応する音線信号の波形が示されている。
周波数解析部23は、位相整合部21において順次生成される音線データを蓄積すると共に、それらの音線データが表す波形(図2)において、時間軸における所定の範囲(計算ウィンドウ)をフーリエ変換することにより、複数の周波数成分を求める。
ここで、一般に、反射体100の内部領域と外部領域とにおいては、音線データにおける周波数特性が大きく異なっている。そのため、図2に示すように、計算ウィンドウW1、W2、…を、境界BD1及びBD2をまたぐことがないように設定することが望ましい。そこで、本実施形態において、周波数解析部23は、後述する境界判定部33の判定結果に基づいて、計算ウィンドウを設定している。その際に、計算ウィンドウW1、W2、…の幅は、一定としても良いし、領域に応じて変化させても良い。例えば、境界付近においては、周波数特性の変化が大きいので、空間分解能を優先させるために、計算ウィンドウ幅を狭くする。反対に、肝臓等の組織の内部領域においては、周波数特性の変化が小さいので、計算精度を優先させるために、計算ウィンドウの幅を広げる。
なお、周波数解析部23において、高速フーリエ変換(FFT)を行う場合には、周波数解析部23の前段に、音線データを構成するデータ数が2個(Nは整数)になるように補間を行う補間処理部を設ける。また、計算単位数を領域毎に変更する場合には、ROI(region of interest:関心領域)を設定するためのGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)が用いられる。
注目周波数自動決定部24は、周波数解析部23において算出された複数の周波数の中から、注目すべき周波数を自動的に決定する。その際に、注目周波数自動決定部24は、予め定められている複数の周波数を自動的に決定しても良い。例えば、注目周波数自動決定部24は、被検体の深さ方向の全部又は一部の領域について、大きなピーク又はディップを有する少なくとも1つの周波数を自動的に決定しても良いし、所定の値だけ離れた周波数成分の組み合わせを用いても良い。さらに、全音線データにおける周波数成分の平均値や、最も多く検出された周波数成分を用いても良いし、0°方向(超音波トランスデューサの正面方向)に関する音線データに基づいて決定しても良い。
抽出周波数演算部25は、周波数解析部23によって算出された複数の周波数成分に基づいて、周波数画像を表示するために用いられる周波数成分を抽出し、また、抽出された周波数成分を用いて所定の演算処理を行う。これにより、音線データの各計算ウィンドウにおける波形に関する特徴量が求められる。例えば、複数の周波数成分の内から、強度の大きい1つの周波数成分を抽出して出力しても良いし、複数の周波数成分を抽出し、それらの間の差や比のように、強度の相対関係を算出して出力しても良い。超音波エコー強度の大きい部分における特定の組織の周波数特性に関する特徴に基づいて周波数成分を決定することにより、その特定の組織をより強調して表示することができる。一方、超音波エコー強度の小さい部分に着目して周波数成分を決定することにより、多数の弱いエコーが加算され干渉した結果として生じるスペックル成分を低減することも可能である。いずれにしても、各周波数成分のSN比を改善することができる。また、複数の周波数成分の相対値を算出する場合には、その相対値に基づいて、特定の組織の2次元的な分布を正確に求めることができる。
周波数画像データ生成部26は、抽出周波数演算部25から出力された特徴量に基づいて、周波数画像データを生成する。その際には、図2に示すように、各計算ウィンドウに対応する周波数画像上の領域(表示領域)D1、D2、…に、抽出周波数演算部25からの出力値に応じて色分けして表示、又は、輝度表示するためのデータが割り当てられる。
一方、表面性状画像生成用データ処理系は、信号前処理部30と、空間強度分布解析部31と、表面性状画像データ生成部32とを含んでいる。
信号前処理部30は、A/D変換された複数の受信信号について、必要に応じて以下の(i)〜(iii)に示す強度補正を行う。
(i)素子感度補正
超音波トランスデューサアレイを製造する際に生じる超音波トランスデューサの性能のばらつきを補正する。この補正は、標準反射源を用いて超音波用探触子10から超音波ビームの送受信を行うことにより、予め各超音波トランスデューサの特性を測定して補正テーブルを作成しておき、受信信号の処理時に、その補正テーブルを用いることによって行うことができる。
(ii)立体角強度補正
超音波トランスデューサアレイにおいては、開口の端に位置する超音波トランスデューサほど、超音波エコーの反射位置に対する立体角が小さくなるので、見かけの受信強度が小さくなる。そのため、受信深度(超音波エコーの反射位置の深さ)、各超音波トランスデューサとの位置関係、及び、開口によって定まる超音波トランスデューサ間の受信立体角の差に応じて、受信信号について強度補正を行う。
(iii)距離補正
受信深度と各超音波トランスデューサとの位置関係によって変化する超音波エコーの距離減衰量を補正する。補正量は観察部位によって変わるので、観察部位に応じた標準値をデフォルト値として予め設定しておいて、表示された画像を見ながらオペレータが設定値を調整するようにしても良い。
さらに、信号前処理部30は、補正された受信信号に対して、スムージング、検波等の処理を行い、それらの受信信号をディジタル信号に変換する。このように、表面性状画像生成のためのデータ解析の前に検波を行うことにより、ノイズによる影響を抑制することができると共に、その後の処理における計算量を低減することができる。また、後述するように、生成された表面性状画像を、そのままBモード画像に重ね合わせることができるようになる。
空間強度分布解析部31は、信号前処理部30において処理された複数の受信信号の内で、同一の位相整合線上にある複数の受信信号の空間強度分布(以下において、単に強度分布という)を求め、それを解析することにより、強度分布解析情報を生成する。これらの同一位相整合線上にある複数の受信信号は、受信遅延制御部20から供給された遅延パターンに基づいて決定される。ここで、強度分布解析情報には、複数の受信信号の統計量が含まれ、それらの統計量は、反射体の表面(境界)が硬い(例えば、骨部や、腱や、靭帯)又は軟らかい(例えば、皮膚や筋肉)といった解析対象となる領域の性状を表すパラメータとなる。
表面性状画像データ生成部32は、空間強度分布解析部31において生成された強度分布解析情報に基づいて、反射体の表面性状を表す画像データ(表面性状画像データ)を生成する。
境界判定部33は、空間強度分布解析部31において生成された強度分布解析情報に基づいて、対象となっている領域が互いに異なる組織の境界か否かを判定することにより、境界の位置を表す境界位置情報を生成する。
この表面性状画像生成用データ処理系における画像生成の原理及び境界判定方法については、後で詳しく説明する。
組織性状画像データ生成部34は、表面性状画像データと、周波数画像データと、境界位置情報とに基づいて、境界に表面性状画像が配置され、境界の内部領域及び/又は外部領域に周波数画像が配置された画像を表す画像データを生成する。以下において、このような各領域の組織性状を表す画像のことを組織性状画像という。また、組織性状画像データは、超音波画像を画面に表示する際における色信号を表しており、組織性状画像において、境界や内部領域及び/又は外部領域は、それらの特性に応じて色分けして表示される。
画像合成部40は、Bモード画像データ生成部22において生成されたBモード画像データと、組織性状画像データ生成部34において生成された組織性状画像データとに基づいて、Bモード画像の対応する領域に組織性状画像が重ね合わせられた合成画像データを生成する。組織性状画像が重ね合わせられるBモード画像上の領域は、画像合成部40によって自動的に決定されても良いし、操作卓11を用いることにより、オペレータがマニュアル指定しても良い。
画像データ記憶部41は、生成された合成画像データを記憶する。また、画像処理部42は、合成画像データについて、走査変換や階調処理等を含む所定の画像処理を施すことにより、画面表示用の画像データを生成する。表示部43は、例えば、CRTやLCD等のディスプレイ装置を含んでおり、画像処理部42において画像処理が施された画像データに基づいて、超音波画像を表示する。
次に、表面性状画像を生成する原理について説明する。
まず、図3の(a)に示すように、超音波トランスデューサ10a〜10eを含む超音波トランスデューサアレイを用いて、反射体101に向けて超音波ビームを送信し、深度Dに位置する反射体101の表面において反射された超音波エコーを受信する場合を考える。図3の(b)は、超音波トランスデューサ10a〜10eにおける超音波エコーの受信波形を表している。なお、図3の(b)において、横軸は、時刻(t)を示しており、縦軸は、受信信号の電圧を示している。また、図3の(c)は、超音波トランスデューサ10a〜10eから出力される受信信号の強度分布を表している。図3の(c)において、横軸は超音波トランスデューサ(素子)の位置を示し、縦軸は、受信信号の強度を示している。
反射点101aにおいて反射した超音波エコーは、図3の(b)に示すように、反射点101aの正面に位置する超音波トランスデューサ10cによってまず受信され、その後、超音波トランスデューサ10b及び10d、超音波トランスデューサ10a及び10eによって順に受信される。このとき、反射体101が、骨部のように、超音波エコーをあまり散乱させることなく反射する物体である場合には、超音波エコーは、図3の(c)に示すように、超音波トランスデューサ10cの位置をピークとする強度分布で、超音波トランスデューサ10a〜10eに受信される。以下において、そのような反射体(反射面)のことを、正反射体(正反射面)といい、反射体表面の正反射し易さ(即ち、散乱し難さ)のことを、正反射度という。
Bモード画像を生成する場合には、同じ位相整合線L1上の受信信号に所定の遅延時間を与えて加算する。それにより、反射点101aに関する超音波情報を表す音線信号SLが形成される。
次に、軟部組織のように、超音波を散乱し易い反射体に向けて超音波ビームを送信する場合について考える。以下において、そのような反射体(反射面)のことを散乱反射体(散乱反射面)という。図4の(a)に示すように、深度Dに位置する散乱反射体102に向けて超音波ビームを送信すると、その超音波ビームは、反射点102aにおいて様々な方向に反射される。そのようにして生じた超音波エコーは、図4の(b)に示すように、深度D及び反射点102aの位置に応じたタイミングで、超音波トランスデューサ10a〜10eによって受信される。これらのタイミングは、図3の(b)に示す超音波エコーの受信波形と同様に、位相整合線L1上に乗っているので、Bモード画像を生成するために位相整合を行うと、図3の(b)に示すのと同様の音線信号SLが形成される。
しかしながら、超音波ビームが散乱反射体によって反射された場合には、超音波エコーの強度が様々な方向に分散してしまうので、超音波トランスデューサ10a〜10eから出力される受信信号の強度分布は、図4の(c)に示すように、比較的平坦なものとなる。
次に、正反射体が、超音波トランスデューサアレイに対して傾いている場合について考える。図5の(a)に示すように、深度Dに位置する正反射体103に向けて超音波ビームを送信すると、その超音波ビームは、正反射体103の傾きに応じて、超音波ビームが送信された方向とは異なる方向に反射される。そのようにして生じた超音波エコーは、深度D及び反射点103aの位置に応じたタイミングで、超音波トランスデューサ10a〜10eによって受信される。これらのタイミングは、図3の(b)に示す超音波エコーの受信波形と同様に、位相整合線L1上に乗っているので、位相整合を行うと、やはり、図3の(b)に示すのと同様の音線信号SLが形成される。
しかしながら、超音波ビームが、超音波トランスデューサアレイに対して傾いている反射体によって反射された場合には、超音波エコーの伝播方向が変化しているので、図5の(c)に示すように、超音波トランスデューサ10a〜10eから出力される受信信号の強度分布において、ピークがシフトする。
このように、受信信号を位相整合する場合には、超音波エコーの反射位置(境界位置)を表す音線信号が一様に決定されるが、複数の受信信号の相互関係(例えば、強度分布)に注目することにより、反射体の表面状態や傾きを求めることが可能になる。特に、骨部の反射率は軟部組織の100倍程度に及ぶので、各受信信号レベルで解析することは可能であり、反射体の表面状態を十分に判別することができる。
次に、複数の受信信号の相互関係に基づいて組織性状を画像化する方法について、図6を参照しながら説明する。
まず、図1に示す空間強度分布解析部31は、解析対象となる領域(解析領域)に関する複数の受信信号の強度分布を求める。即ち、横軸をトランスデューサの位置座標とし、縦軸を受信信号の強度とするグラフにおいて、超音波トランスデューサアレイの内、開口径DAに含まれる複数の超音波トランスデューサから出力された同位相整合線上の受信信号の強度をプロットする。次に、その強度分布図において、横軸をデータ数値と読み替え、縦軸を度数と読み替える。図6に示すように、それによって得られた関係図を、以下において、確率変数xと確率密度関数f(x)との関係を表す度数分布図として取り扱う。
図6において、曲線(1)は、度数分布がある値に集中している場合、即ち、超音波ビームが正反射体によって反射された場合における度数分布を表している。また、曲線(2)は、度数がランダムに分布している場合、即ち、超音波ビームが散乱反射体によって反射された場合における度数分布を表している。さらに、比較のために示す曲線(3)は、超音波ビームが複数の方向に同一強度で反射された仮想的な場合における度数分布を表している。
空間強度分布解析部31は、この度数分布に基づいて、以下の(1)〜(4)に示すパラメータを算出する。
(1)平均
度数の定量的特性を表す値として、平均が用いられる。超音波トランスデューサアレイの正面方向から伝播する超音波エコーを受信すると、通常は平均がゼロ(中央)となるが、反射体が超音波トランスデューサアレイに対して傾いている場合には、平均が中央から端部にずれてくる。平均としては、通常の算術平均(相加平均)の他に、メディアン(中央値)やモード(最頻値)も用いられる。なお、これらの算術平均、メディアン、モードの大小関係は、度数の分布状態に応じて変化するので、度数のばらつきを推定する際に用いることもできる。
(1−1)メディアン
度数を最小値から順に並べた場合において、データ数の中央に位置する値のことをいう。データ数が偶数個である場合には、中央の2つの値の算術平均が用いられる。
(1−2)モード
度数の中で、最も頻度の高い値のことをいう。
(2)分散
分散は、度数のばらつきを示す尺度の1つであり、各検出データと算術平均との差である偏差の2乗和を、データ数(又は、データ数−1)で割ることによって求められる。曲線(1)のように、度数分布が正規分布に近く、ピークが立っている場合には、分散の値が小さくなる。反対に、曲線(2)のように、度数分布がランダムである場合や、曲線(3)のように、度数分布が一様である場合には、分散の値は大きくなる。
(3)歪度
歪度とは、度数の平均の周りにおける非対称の度合いを表す尺度であり、次式により求められる。
歪度=(偏差の3乗和/データ数)/標準偏差の3乗
歪度がゼロとは、度数分布が偏っていないことを表し、この場合に、算術平均とメディアンとモードとが等しくなる。また、歪度が正とは、度数分布が負に偏っていることを表し、この場合に、算術平均>メディアン>モードという関係になる。さらに、歪度が負とは、度数分布が正に偏っていることを表し、この場合に、算術平均<メディアン<モードという関係になる。
(4)尖度
尖度とは、度数の平均の周りにおける集中度(尖っている度合い)を表す尺度であり、次式により求められる。
尖度=(偏差の4乗和/データ数)/標準偏差の4乗
ここで、平均が0であり、分散が1である標準正規分布においては、尖度が3となる。そのため、尖度は、数値3を基準として評価される。即ち、尖度が3である場合に、度数分布は正規分布に近い状態になっている。また、尖度が3より小さくなるほど、度数分布は平坦な状態となる。さらに、尖度が3より大きくなるほど、度数分布は平均周りが尖った状態となる。
図1に示す表面性状画像データ生成部32は、空間強度分布解析部31において算出されたパラメータに基づいて、解析領域に対応する超音波画像上の表示領域に所定の色を割り当てることにより、表面性状画像データを生成する。例えば、図7の曲線(4)に示すように、分散が所定の閾値より小さい領域(正反射体の反射点)に青系の色を割り当てることとし、分散や尖度の値に応じて、対応する表示領域に割り当てる色の濃度や彩度を変化させる。
また、図1に示す境界判定部33は、空間強度分布解析部31において算出されたパラメータの内で、例えば、分散が所定の閾値より小さい領域を境界であると判定する。或いは、尖度が所定の閾値より大きい領域を境界として判定しても良い。
図7は、Bモード画像と組織性状画像との合成画像を模式的に示している。図7に示す超音波画像において、表面性状画像データによって表される境界、即ち、骨部111や腱及び靭帯112の表面は、正反射度に応じて異なる濃さによって表示されている。また、周波数画像データによって表される境界の内部領域及び/又は外部領域、即ち、骨部111内の均一な組織や、筋肉組織113や、スペックル領域114は、別の色によって表示されている。このように、被検体のある撮像領域を、境界と、その内部領域及び/又は外部領域とに分離し、それぞれの組織について適切なデータ処理を行うことによって得られた画像を合成することにより、境界及び各領域の特性が明確に表され、識別性の優れた超音波画像を生成することができる。特に、スペックル領域114を分離して表示することにより、実組織をわかりやすく描出することができる。また、周波数画像においては、反射体の表面を境として計算ウィンドウが適切に設定されるので、腫瘍等の病変部の内部領域を、外部領域から明確に区別して画像化することができ、悪性又は良性の判断を容易に行うことができるようになる。さらに、それらの領域を合成画像により同時に表示することにより、正確な組織情報を把握することができるので、医療診断の質や効率を向上させることが可能になる。例えば、骨部近傍のように、筋肉等の軟部組織や、骨、腱、髄核等の硬部組織が複雑に入り組んでいる領域についても、各組織を明確に表示することができるので、整形分野において有効であると考えられる。
以上説明した本実施形態においては、Bモード画像及び周波数画像を生成するためのデータ処理系と表面性状画像生成用データ処理系とにおいて、異なる信号前処理を行っているが、共通の信号前処理を行っても良い。例えば、図1に示す信号前処理部30を、位相整合部21と空間強度分布解析部31とに分岐する前に配置すれば良い。なお、その場合には、そのような信号前処理を、受信信号のA/D変換前に行っても良いし、A/D変換後に行っても良い。
また、本実施形態において、周波数画像生成用データ処理系と、表面性状画像生成用データ処理系との間で、信号ゲインやノイズフィルタの係数を変化させても良い。例えば、境界の内部領域及び/外部領域の性状を表す画像を生成するための周波数画像生成用データ処理系において、高周波成分をカットすることにより、SN比を向上させることができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る超音波撮像装置について説明する。図8は、本実施形態に係る超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。図8に示すように、この超音波撮像装置は、図1に示す境界判定部33の替わりに、境界抽出部35を有している。その他の構成については、図に示す超音波撮像装置と同様である。
境界抽出部35は、位相整合部21において生成された音線データに基づいて被検体内における境界を抽出することにより、境界位置情報を生成する。ここで、再び図2を参照すると、反射体の境界においては、音線を表す信号の電圧が急激に変化する。そこで、境界抽出部35は、音線を表す信号の電圧がピークとなる位置を境界として抽出することができる(例えば、境界BD2)。或いは、隣接する2つの音線において、対応する位置における電圧のピーク値の差が所定の閾値より大きい場合に、その位置を境界として抽出しても良い(例えば、境界BD1)。
さらに、本発明の第2の実施形態に係る超音波撮像装置の変形例として、境界抽出部が、位相整合部21において生成された音線データと、空間強度分布解析部31において生成された反射体の表面性状を表す情報とに基づいて、境界位置情報を生成するようにしても良い。例えば、音線データにおいて波形のピークが見られる位置について、分散や尖度等の統計量に基づいて正反射度を判定することにより、計算量を大幅に増やすことなく、境界をより正確に抽出することが可能になる。
その他、本実施形態においては、公知の手段を用いて境界抽出を行っても良い。
次に、本発明の第3の実施形態に係る超音波撮像装置について、図9及び図10を参照しながら説明する。図9は、本実施形態に係る超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。図9に示すように、この超音波撮像装置は、図1に示す超音波撮像装置に加えて、境界補正部50をさらに有している。その他の構成については、図1に示す超音波撮像装置と同様である。
図10は、境界補正部50の動作を説明するための図である。図10において、グレーの領域は、超音波画像を構成する複数の画素120の内、境界判定部33によって境界と判定された画素121を表している。
ここで、先に説明したように、境界判定部33は、音線上の各領域について境界であるか否かを判定している。そのため、超音波ビームの走査密度や分解能によっては、領域122や及び123のように、実際には境界であるにもかかわらず、境界と判定されない場合がある。その結果、境界の位置を基準として決定される周波数画像の配置を誤る等、不自然な画像が生成されるおそれがある。
そのようなアーティファクト(虚像)を避けるために、境界補正部50は、音線データを1画面分蓄積すると、水平方向(音線方向と垂直な方向)又は斜め方向における隣接画素間の境界の連続性を解析し、複数画素分の境界が連続した後に、数画素分のみ境界が途切れている場合には、それらの画素領域を境界とみなす補正を行う。
次に、本発明の第4の実施形態に係る超音波撮像装置について説明する。図11は、本実施形態に係る超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。図11に示すように、この超音波撮像装置は、図1に示す超音波撮像装置に対して、反射率補正部51をさらに有している。その他の構成については、図1に示す超音波撮像装置と同様である。
反射率補正部51は、空間強度分布解析部31によって算出されたパラメータに基づいて、Bモード画像データ生成部22に対して、Bモード画像データを補正するための補正量を与える。
ここで、再び図3及び図5を参照しながら、同じ表面性状を有する正反射体101及び103に、同じ強度の超音波ビームを送信する場合について考える。図5に示すように、正反射体103が超音波ビームの入射方向に対して傾いていると、超音波ビームは、入射方向とは異なる方向に反射されてしまうため、その一部しか超音波トランスデューサ10a、10b、…に受信されない場合が生じる。その結果、受信信号の強度が小さくなるので、本来、強い正反射体であるにもかかわらず、弱い拡散分布としてしか認識されなくなってしまう。そのため、本実施形態においては、反射体の傾きに基づいて、Bモード画像データが反射体表面の真の反射率を表すように、データ値を補正する。
反射率補正部51は、反射率補正用パラメータに対応する補正量が記録された反射率補正用テーブルを有しており、空間強度分布解析部31によって算出された各解析領域に関するパラメータに対応する補正量を、Bモード画像データ生成部22に出力する。反射率補正用パラメータとしては、モードや尖度等を用いることができる。例えば、図3に示すように、モードがゼロの場合とは、反射体が傾いていないことを表しており、その場合には、Bモード画像データの補正量もゼロとなる。また、図5に示すように、モードの絶対値が大きくなるほど、反射体の傾きは大きくなるので、Bモード画像データの補正量も大きくなる。
反射率補正用テーブルは、例えば、次のようにして作成することができる。即ち、標準反射源の傾きを変化させて超音波用探触子10から超音波ビームの送受信を行い、それによって得られた受信信号を用いてパラメータ(例えば、モード)を算出する。一方、標準反射源の傾きに応じて生じた超音波ビームの検出強度の減少率を求め、その減少率を補正量として、標準反射源の傾きを介してパラメータと関連付ければ良い。
このように、本実施形態によれば、真の反射率、即ち、正確な音響インピーダンスの差に基づいてBモード画像を表示することができる。
なお、反射率補正用パラメータによって求められた反射体の傾きを、Bモード画像における輪郭補正(補間)に用いても良い。それにより、輪郭の連続性を向上させることができるので、反射体の形状が明確に表された、見やすい超音波画像を生成することができる。
また、本実施形態における反射率補正部を、本発明の第2又は第3の実施形態に係る超音波撮像装置に設けても良い。
次に、本発明の第5の実施形態に係る超音波撮像装置について説明する。図12は、本実施形態に係る超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。図12に示すように、この超音波撮像装置は、図1に示す超音波撮像装置における空間強度分布解析部31及び表面性状画像データ生成部22の替わりに、ヒストグラム解析部36及び表面性状画像データ生成部37を有している。その他の構成については、図1に示す超音波撮像装置と同様である。
ヒストグラム解析部36は、信号前処理部30によって強度補正された複数の受信信号の内、同一位相整合線上にある複数の受信信号に基づいてヒストグラムを作成して解析することにより、ヒストグラム解析情報を生成する。ヒストグラム解析情報には、複数の受信信号の統計量が含まれ、この統計量は、解析対象となる領域の性状を表すパラメータとして用いられる。また、表面性状画像データ生成部37は、ヒストグラム解析部36において生成されたヒストグラム解析情報に基づいて、表面性状画像データを生成する。
以下において、ヒストグラム解析部36及び表面性状画像データ生成部37の動作について、詳しく説明する。
図13は、第1の例に係る図12に示すヒストグラム解析部36及び表面性状画像データ生成部37の動作を示すフローチャートである。
図13のステップS11において、解析対象となる反射体上の領域(解析領域)に関する受信信号について、図14の(a)に示すような強度分布を求め、さらに、その強度分布に基づいて、図14の(b)に示すヒストグラムを作成する。ここで、図14の(a)は、超音波トランスデューサアレイの内、開口径DAに含まれる複数の超音波トランスデューサから出力された受信信号の強度分布を示している。
次に、ステップS12において、作成されたヒストグラムを、値の範囲(ヒストグラムの横軸)が0〜1となるように規格化する。
次に、ステップS13及びS14において、規格化されたヒストグラムの分布状態を、ベータ分布を用いて定量化する。ベータ分布は、形状パラメータα及びβを用いて、X〜B(α、β)と表され、ベータ分布における確率密度関数f(x)、原点の周りのr次のモーメント(積率)、平均E(x)、分散VAR(x)、及び、モードMODは、次式(1)〜(5)によって表される。
ベータ分布を求めるために、まず、ステップS13おいて、規格化されたヒストグラムから、次式(6)及び(7)を用いて標本平均xAVE及び分散σを求める。
次に、ステップS14において、次式(8)及び(9)を用い、モーメント法によりベータ分布パラメータα及びβを推定により求める。
これにより、ベータ分布に近似する分布が求められる。
ステップS15において、図15に示すように、ベータ分布パラメータをクラス化し、α及びβの値に応じて、解析領域に対応する超音波画像上の表示領域に所定の色を割り当てることにより、表面性状画像データを生成する。する。ここで、図15における「U字」、「J字」、「一山」とは、ベータ分布における確率密度関数の形状を表している。
(i)α<1、β<1の場合
この場合には、図16の(a)〜(c)に示すように、確率密度関数f(x)はU字型となる。これは、図14の(a)に示すように、受信信号の強度分布においてピークが立っており、反射体表面が超音波を正反射する硬部組織であることを表している。そこで、そのような解析領域に対応する表示領域の表面性状画像データに、青系の色を割り当てることとする。その際に、図16の(a)又は(b)に示すように、|α×β|の値が小さいほど、確率密度関数f(x)のU字勾配が急になり、強い正反射を表すので、濃い青色を割り当てるようにする。反対に、図16の(c)に示すように、|α×β|の値が大きいほど、確率密度関数のU字勾配が緩やかになり、正反射が弱くなるので、薄い青色を割り当てるようにする。
(ii)(α−1)×(β−1)≦0の場合
この場合には、図17の(a)〜(d)に示すように、確率密度関数はJ字型となる。これは、受信信号の強度分布において、ある程度ピークが立っている正反射であるが、強度のピーク中心が、トランスデューサアレイの開口外にあることを表している。
この場合には、解析領域に対応する表示領域の表面性状画像データには青系の色を割り当てても良いし、反射体の角度を上記(i)の場合から区別するために、緑系の色を割り当てても良い。また、図17の(a)又は(b)に示すように、|α/β|の値が1から離れるほどJ字の勾配が急になり、強い正反射を表すので、濃い青色又は緑色を割り当てるようにする。反対に、図17の(c)又は(d)に示すように、|α/β|の値が1に近いほど、J字の勾配が緩やか(例えば、勾配0)になり、弱い正反射を表すので、薄い青色又は緑色を割り当てるようにする。
(iii)α>1、β>1の場合
この場合には、図18の(a)〜(c)に示すように、確率密度関数f(x)は単峰(一山)型となる。これは、即ち、受信信号の強度分布が正規分布であり、解析領域が超音波を散乱反射する組織であることを表している。
次に、第2の例に係るヒストグラム解析部36及び表面性状画像データ生成部37(図12)の動作について説明する。
この例において、ヒストグラム解析部36は、第1の例において説明したのと同様に、解析領域に関する受信信号について強度分布を求めてヒストグラムを作成し、それを規格化することによって得られたヒストグラムに基づいて、各種の統計量を算出する。統計量としては、モード、メディアン、四分位偏差、歪度、頻度等が用いられる。ここで、四分位偏差とは、度数の散布度を表す指標であり、度数全体の内、半分を占める度数の範囲Xを表す。四分位偏差QRは、次式によって求められる。
QR=0.75×X−0.25×X)/2
また、その他の統計量については、第1の実施形態において説明したものと同様である。
次に、表面性状画像データ生成部37は、算出された統計量に基づいて、解析領域に対応する表示領域に所定の色を割り当てることにより、表面性状画像データを生成する。例えば、度数分布の平均からのばらつきが大きい状態においては、分散σ、四分位偏差、又は、尖度は大きくなる。そこで、これらの統計量が所定の閾値より大きい場合に、解析領域が境界であるとして、対応する表示領域の表面性状画像データに、値に応じて異なる濃さの青系の色を割り当てる。なお、この場合には、ベータ分布は、U字型又はJ字型となる。その際には、図6の曲線(3)のように、度数が一様分布であるときの各統計量を閾値として用いても良い。
次に、第3の例に係るヒストグラム解析部36及び表面性状画像データ生成部37(図12)の動作について説明する。この例においては、第1の例において説明したのと同様にベータ分布を求め、その分布形状に応じて、使用される統計量を選択する。例えば、ベータ分布の形状がJ字である場合には、パラメータとして分散が用いられる。また、図19に示すように、ベータ分布の形状がU字型である場合には、データを図の破線において2分割し、A及びBの各領域について算出された分散の平均値がパラメータとして用いられる。
形状を認識する際には、パターンマッチングや、最小2乗法等を用いた類似度判定や、統計パラメータの理論値との類似度判定を行っても良い。その場合には、統計パラメータとして、モード、メディアン、平均周りのr次モーメントを用いることができる。
なお、本実施形態に係る超音波撮像装置に、第3の実施形態における境界補正部(図9)及び第4の実施形態における反射率補正部(図11)のいずれか一方又は両方をさらに設けても良い。
次に、本発明の第6の実施形態に係る超音波撮像装置について説明する。図20は、本実施形態に係る超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。図20に示すように、この超音波撮像装置は、図1に示す超音波撮像装置に対して、ヒストグラム解析部36及びアルゴリズム選択部38をさらに有しており、表面性状画像データ生成部32の替わりに、表面性状画像データ生成部39を有している。その他の構成については、図1に示す超音波撮像装置と同様である。また、ヒストグラム解析部36の動作については、本発明の第5の実施形態において説明したものと同様である。
アルゴリズム選択部38は、空間強度分布解析部31において生成された空間強度分布解析情報と、ヒストグラム解析部36において生成されたヒストグラム解析情報との内から、表面性状画像データを生成するために用いられる統計量と、その統計量の種類に応じた表面性状画像データ生成のためのアルゴリズムとを、表面性状画像データ生成部39に与える。表面性状画像データ生成部39は、与えられたアルゴリズムを用いて統計量を処理することにより、表面性状画像データを生成する。統計量の種類に応じたアルゴリズムは、本発明の第1及び第5の実施形態において説明したものと同様である。
空間強度分布解析情報とヒストグラム解析情報との内のいずれを使用するかについては、超音波トランスデューサアレイの開口に応じた受信信号の数や、送信超音波ビームの強度等の条件に応じて予め設定しておいても良い。また、統計量の種類に応じて、空間強度分布解析情報とヒストグラム解析情報とを組み合わせて使用するように予め設定しておいても良い。例えば、反射体の表面性状を表す統計量(分散等)については、ヒストグラム解析情報を用い、反射体の傾きを表す統計量(尖度等)については、空間強度分布解析情報を用いるようにする。或いは、操作卓11を用いて入力されるオペレータの命令によって、使用される統計量を選択するようにしても良い。その場合には、表示部43に表示された超音波画像を見ながら、オペレータが命令を入力できるようにしても良い。
このように、本実施形態によれば、空間強度分布解析情報とヒストグラム解析情報とを組み合わせて用いることにより、診断により適した超音波画像を表示することが可能になる。
なお、本実施形態に係る超音波撮像装置にも、第3の実施形態における境界補正部(図9)及び第4の実施形態における反射率補正部(図11)のいずれか一方又は両方をさらに設けても良い。
以上説明した第1〜第6の実施形態においては、境界の性状を表す画像データ及び境界の内部領域及び/又は外部領域の性状を表す画像データをする際には、他の公知の方法を用いることもできる。例えば、特許文献5に開示されているように、奥行き方向の2つの位置における超音波エコーの差分を用いて、それらの位置の間の領域における組織性状画像データを生成しても良い。或いは、被検体に圧力を印加しながら超音波を送受信することによって検出される被検体の弾性的な性質を用いて、境界の内部領域及び/又は外部領域の性状を表す画像データを生成しても良い。なお、そのような被検体の弾性的な性質を表す弾性画像の詳細については、例えば、特許第2629734号公報を参照されたい。
本発明は、超音波を送受信して生体内の臓器や骨等の撮像を行うことにより、診断のために用いられる超音波画像を生成する超音波撮像装置において利用することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。 周波数画像生成用データ処理系の動作を説明するための図である。 正反射体に向けて超音波ビームを送受信した場合における受信信号の強度分布を表す図である。 散乱反射体に向けて超音波ビームを送受信した場合における受信信号の強度分布を表す図である。 傾きのある正反射体に向けて超音波ビームを送受信した場合における受信信号の強度分布を表す図である。 受信信号の空間強度分布を表す図である。 Bモード画像と表面性状画像との合成画像を表す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。 図9に示す境界補正部の動作を説明するための図である。 本発明の第4の実施形態に係る超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第5の実施形態に係る超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。 第1の例に係るヒストグラム解析部及び表面性状画像データ生成部の動作を示すフローチャートである。 受信信号の空間強度分布と、それに基づいて作成されたヒストグラムを示す図である。 クラス化されたベータ分布のパラメータを示す表である。 ベータ分布がU字型となる場合を示す図である。 ベータ分布がJ字型となる場合を示す図である。 ベータ分布が単峰(一山)型となる場合を示す図である。 第3の例に係るヒストグラム解析部及び表面性状画像データ生成部の動作を説明するための図である。 本発明の第6の実施形態に係る超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
10 超音波用探触子
10a、10b、… 超音波トランスデューサ
11 操作卓
12 制御部
13 記録部
14 送受信位置設定部
15 送信遅延制御部
16 駆動信号発生部
17 送受信切換部
18 前置増幅器
19 A/D変換器
20 受信遅延制御部
21 位相整合部
22 Bモード画像生成部
23 周波数解析部
24 注目周波数決定部
25 抽出周波数演算部
26 周波数画像データ生成部
30 信号前処理部
31 空間強度分布解析部
32、37、39 表面性状画像データ生成部
33 境界判定部
34 組織性状画像データ生成部
35 境界抽出部
36 ヒストグラム解析部
38 アルゴリズム選択部
40 画像合成部
41 画像データ記憶部
42 画像処理部
43 表示部
50 境界補正部
51 反射率補正部
100 反射体
101a、102a、103a 反射点
101、103 正反射体
102 散乱反射体
111 骨部
112 腱及び靭帯
113 筋肉組織
114 スペックル領域
120、121 画素
122、123 領域

Claims (7)

  1. 被検体に向けて超音波を送信すると共に、被検体から反射された超音波を受信することにより受信信号を出力する複数の超音波トランスデューサを含む超音波用探触子と、
    前記複数の超音波トランスデューサからそれぞれ出力された複数の受信信号に基づいて、複数の異なる組織の境界の位置を表す情報を生成する境界情報生成手段と、
    前記複数の受信信号に基づいて、前記境界の性状を表す画像データを生成する第1の画像データ生成手段と、
    前記複数の受信信号に基づいて、境界の内部領域及び/又は外部領域の性状を表す画像データを生成する第2の画像データ生成手段と、
    前記第1の画像データ生成手段によって生成された画像データによって表される画像と、前記第2の画像データ生成手段によって生成された画像データによって表される画像とを、前記境界の位置を表す情報に基づいて所定の領域にそれぞれ配置することにより、被検体内の所定の領域に関する組織性状を表す画像データを生成する組織性状画像データ生成手段と、
    を具備する超音波撮像装置。
  2. 前記境界情報生成手段が、複数の受信信号について位相整合を施すことによって得られた音線を表す信号において、電圧がピークとなる位置を境界とすることにより、前記境界の位置を表す情報情報を生成する、請求項1記載の超音波撮像装置。
  3. 前記境界情報生成手段が、前記複数の受信信号間の相互的な関係を求めることによって得られたパラメータに基づいて、前記境界の位置を表す情報を生成する、請求項1記載の超音波撮像装置。
  4. 前記境界情報生成手段が、前記複数の受信信号について位相整合を施すことによって得られた音線を表す信号における電圧がピークとなる位置が境界であるか否かを、前記複数の受信信号間の相互的な関係を求めることによって得られたパラメータに基づいて判定することにより、前記境界の位置を表す情報を生成する、請求項1記載の超音波撮像装置。
  5. 前記第1の画像データ生成手段が、前記複数の受信信号間の相互的な関係を求め、該相互的な関係をパラメータとして用いることにより、前記境界の性状を表す画像データを生成する、請求項1〜4のいずれか1項記載の超音波撮像装置。
  6. 前記第2の画像データ生成手段が、前記複数の受信信号について位相整合を施すことによって得られた音線信号における周波数特性を求めることにより、前記組織の内部領域及び/又は外部領域の性状を表す画像データを生成する、請求項1〜5のいずれか1項記載の超音波撮像装置。
  7. 前記複数の受信信号について位相整合を施すことにより、被検体内の所定の領域に関するBモード画像データを生成するBモード画像生成手段と、
    前記Bモード画像データによって表される画像と、前記組織性状画像データ生成手段により生成された画像データによって表される画像とを重ね合わせることにより、合成画像データを生成する手段をさらに具備する請求項1〜6のいずれか1項記載の超音波撮像装置。
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