JP4383732B2 - 超音波画像生成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波装置などの、超音波センサから受信した信号に基づき、画像を生成する超音波画像生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
音を送信し、被写体からの反射波を受信して、その受信信号から画像を生成する装置の代表例として超音波装置がある。従来より超音波装置は非侵襲かつリアルタイムに対象物の2次元断層像を得ることができ、例えば臨床医学においては、生体に対しても安全性が高いことから必要不可欠な装置として、広く普及しており、またその他の領域でも同様の事がいえる。
【0003】
一般に超音波装置は、超音波プローブ(超音波送信部と超音波受信部を持つ)から送信された超音波が、被写体となる対象物内の組織構造の変化点(変化面)において、その一部が反射されることで得られるエコーを受信して対象物の断層画像を生成する(例えば非特許文献1を参照)。
【0004】
ここで図27に超音波プローブ2701の超音波送信部および超音波受信部の構成を模式的に示す。超音波送信部および超音波受信部は、超音波を発生するとともに、超音波を受信して振動する微細な振動素子2702が複数横一列に並べられた構造を有している。超音波送信部は、所定数(図中では6つ)の振動素子列2703から超音波を発振させる手段であって、各振動素子から発振した超音波の波面が一本の超音波ビームを形成する。このとき、一本の超音波ビームの焦点(もしくは一定の長さをもった焦点範囲)に対して、個々の振動素子から発振する超音波の経路長はそれぞれ異なる。例えば、図に示すように、振動素子列2703において、焦点2704から最も近い振動素子2702aの経路長Paは、焦点2704から最も遠い振動素子2702bの経路長Pbよりも短い。
【0005】
そこで、振動素子2702bの超音波発振のタイミングを、振動素子2702aのそれより早くすることで、両方の超音波が同時に焦点2704に到達するようにして、一本の超音波ビームが形成するようにしている。
【0006】
超音波送信部においては、さらに振動素子列2703の位置を、振動素子2702一個単位で、一方の端部から他方の端部へ向けて移動させる。これにより超音波ビームは振動素子2702単位でスキャンを行うことになり、実質的に一定の幅を持った超音波出射領域が形成される。この超音波出射領域内に対象物があると、その表面でエコーが発生し、超音波受信部としての超音波プローブ2701により受信されることにより、対象物の断層画像が形成されることになる。なお、ここで超音波受信部は、超音波を出力した後の振動素子2702が機能することになる。すなわち、振動素子2072は、超音波送信部、超音波受信部とで共用されている。
【0007】
この反射波は送信波に比べて微弱であるため、画像を生成する際には増幅処理が行われているが、この増幅度の調整、すなわち画質の調整には、従来、STC(Sensitivity Time Control)と呼ばれる、対象物の深度別に区分された複数(例えば16個)のスライダでゲインレベルの調整を行うようにしており、この調整はユーザが手動で行っている。また、その他にも対数アンプなどによる処理なども一般的に行われている。
【0008】
以上のように、従来の超音波装置における増幅処理は、STCレベルやダイナミックレンジの制御をはじめとして、ユーザが表示された画像を見ながら手動で画質制御を行なうということが一般的であった。
【0009】
【非特許文献1】
社団法人 日本電子機械工業会編「改訂医用超音波機器ハンドブック」コロナ社刊
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、先に述べた画質制御は、煩雑であり、また熟練を要するという問題があった。また、検査対象物の性状によっては、超音波信号の伝搬が良好でなく、受信超音波信号の信号レベルが落ち込み、画像全体にコントラストが得られにくい場合がある。これらの画質に関する問題の解決には、一旦画像が表示され、その画像を見ながらパラメータを変更し、逐次目的の画質に近づけていくという作業が必要となり、長時間を要する場合があった。
【0011】
また、次のような課題があった。超音波は、被写体となる対象物内の組織構造の変化点(変化面)に当たるとエコーを生ずる。このとき、組織構造の硬度等に応じて、その後の超音波の振る舞いは異なる。
【0012】
例えば、内蔵のような柔らかい組織が対象物である場合、超音波の一部は変化面で反射するが、他の一部は変化面のさらに向こう側も伝搬する。そしてその向こう側に新たな対象物がある場合は、超音波はその新たな対象物に反射して、さらに新たな画像が形成される。
【0013】
ところが、骨や結石などの硬い組織が対象物であるとき、対象物の表面で超音波は全て反射してしまう場合がある。すなわち図28に示すように、超音波プローブ2701から出射された超音波ビームにより形成される撮像対象領域2801において、対象物2802の変化面2803に衝突した超音波ビームが、全てプローブ側へ反射するような場合、対象物2802の真後ろは超音波が全く通過しない遮蔽領域2804となり、画像としての情報を持たない。従って、そこには何があるのか、たとえば、さらに被写体となるべき対象物があるのかどうか等を知ることはできない。
【0014】
この不具合を解消するには、利用者が超音波プローブ2701の位置を変えればよいが、そのためには利用者が、撮像の度に、画像の何処が遮蔽領域2804となっているかを画面を目視して確かめる必要があり、手間がかかっていた。また、元の画像と超音波プローブ2701の位置を変更した後の画像との対応が不明確になり、全体として得られる情報の信頼性が低下することとなっていた。
【0015】
本発明は、このような従来の画像表示装置の課題を考慮し、利用者側の操作の手間を省いて、撮像対象物によって超音波が遮蔽された領域を減じて、撮像領域内の画像をまんべんなく得ることのできる超音波画像生成装置を得ることを目的とする。
【0016】
また、発明は、リアルタイムに画質の調整ができ、また、従来熟練を要した画質調整の作業も自動かつ短時間で行うことが可能となる画像表示装置などを提供することを目的とする。
【0017】
【発明が解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の本発明は、長辺短辺からなる所定の対象領域に超音波ビームを出力する超音波ビーム出力手段と、
前記対象領域から得られる、前記超音波ビームの反射波である反射超音波ビームを受信する超音波ビーム受信手段と、
前記超音波ビーム受信手段が受信した反射超音波ビームに基づき画像を生成する画像生成手段と、
前記画像生成手段が生成した画像を解析し、前記超音波ビームが撮像物により遮蔽されている遮蔽領域があるかどうかを解析する画像解析手段と、
前記対象領域に対する前記超音波ビーム出力手段の超音波ビームの出射方向を、一方の臨界角まで同一方向に段階的に変更する制御を行う超音波ビーム出力方向制御手段とを備え、
前記超音波ビーム出力方向制御手段は、次に前記超音波ビーム出力手段から出射される超音波ビームの透過する領域が、それまでの前記段階的な変更における各出射方向での前記遮蔽領域の全てが重なった共有領域の一部を含むように、前記超音波ビームの出射方向を変更させ、
前記臨界角とは、出射方向の変更後の前記超音波ビームの透過する領域が、出射方向の変更前の前記遮蔽領域の一部を含むことができなくなる角度である、超音波画像生成装置である。
【0018】
また、第2の本発明は、前記超音波ビーム出力方向制御手段は電気的に前記超音波ビームの出射方向を前記臨界角まで変更させる、第1の本発明の超音波画像生成装置である。
【0019】
また、第3の本発明は、前記超音波ビーム出力方向制御手段が、次に前記超音波ビーム出力手段から出射される超音波ビームの透過する領域が、それまでの前記段階的な変更における各出射方向での前記遮蔽領域の全てが重なった共有領域の一部を含むように、前記超音波ビームの出射方向を変更させる、とは、
出射方向の変更後の前記超音波ビームの対象領域が、それまでの前記段階的な変更における各出射方向での前記遮蔽領域の全てが重なった共有領域の全てを含み、かつ出射方向の変更後に前記共有領域がより小さくなるように、前記超音波ビームの出射方向を変更する制御を少なくとも1回実行することである、第1の本発明の超音波画像生成装置である。
【0020】
また、第4の本発明は、長辺短辺からなる所定の対象領域に超音波ビームを出力する超音波ビーム出力手段と、
前記対象領域から得られる、前記超音波ビームの反射波である反射超音波ビームを受信する超音波ビーム受信手段と、
前記超音波ビーム受信手段が受信した反射超音波ビームを解析し、前記超音波ビームが撮像物により遮蔽されている遮蔽領域の検出を行う反射超音波ビーム解析手段と、
前記対象領域に対する前記超音波ビーム出力手段の超音波ビームの出射方向を、一方の臨界角まで同一方向に段階的に変更する制御を行う超音波ビーム出力方向制御手段とを備え、
前記超音波ビーム出力方向制御手段は、次に前記超音波ビーム出力手段から出射される超音波ビームの透過する領域が、それまでの前記段階的な変更における各出射方向での前記遮蔽領域の全てが重なった共有領域の一部を含むように、前記超音波ビームの出射方向を変更させ、
前記臨界角とは、出射方向の変更後の前記超音波ビームの透過する領域が、出射方向の変更前の前記遮蔽領域の一部を含むことができなくなる角度である、超音波画像生成装置である。
【0021】
また、第5の本発明は、前記超音波ビーム出力方向制御手段が、次に前記超音波ビーム出力手段から出射される超音波ビームの透過する領域が、それまでの前記段階的な変更における各出射方向での前記遮蔽領域の全てが重なった共有領域の一部を含むように、前記超音波ビームの出射方向を変更させる、とは、
出射方向の変更後の前記超音波ビームの対象領域が、それまでの前記段階的な変更における各出射方向での前記遮蔽領域の全てが重なった共有領域の全てを含み、かつ出射方向の変更後に前記共有領域がより小さくなるように、前記超音波ビームの出射方向を変更する制御を少なくとも1回実行することである、第4の本発明の超音波画像生成装置である。
【0022】
また、第6の本発明は、前記対象領域は、前記反射超音波ビームが所定の強度で検出可能な距離内に定められている、第4の本発明の超音波画像生成装置である。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0033】
(実施の形態1)
図16は、本発明の実施の形態1による超音波画像生成装置の概略構成図を示している。図に示すように、超音波画像生成装置1600において、超音波受信部1601は、対象物から反射してきた超音波(反射超音波ビーム)の受信を行う手段であり、増幅手段1602は増幅器であり、信号増幅など、一般的な画像構成の為の信号処理が行なわれる。画像生成手段1603は、音情報から画像を生成し、図示しないフレームメモリなどの記憶装置に画像データを書き込む手段である。画像解析手段1604は画像データを解析する手段である。画像表示手段1605は画像生成手段1603内の画像データを表示する手段である。
【0034】
次に、超音波送信部1606は撮像対象に超音波(超音波ビーム)を出力する手段、超音波出力方向制御手段1607は、画像解析手段1604の解析結果に基づき超音波送信部1606が出力する超音波ビームの方向を制御する手段、条件設定手段1608は、外部からの設定入力に基づき画像生成手段1603、画像解析手段1604および超音波出力方向制御手段1607の動作条件を設定する手段である。なお、超音波受信部1601および超音波送信部1606は図18に示す超音波プローブ1801を構成し、超音波送信部1606および超音波受信部1601の詳細な構成は、図27に示す従来例と同様、振動素子列を共用し、動作毎にその役目が切り換えられる構成となっている。
【0035】
また、図17に示すように、画像生成手段1603は、1次元データである超音波データを複数集積し、これらを所定の順番に並べて2次元の画像データに生成する画像生成演算部1701と、生成された画像データを保持するフレームメモリ1702とから構成される。画像生成演算部1701では、集積した複数の超音波データの並べ替えや、それに伴う補間演算等が行なわれる。
【0036】
以上のような構成を有する、本発明の実施の形態1による超音波画像生成装置の動作を以下に説明するとともに、これにより、本発明の超音波画像生成方法の一実施の形態を説明する。なお、以下の説明において、超音波画像生成装置の撮像対象は、人体組織であるものとして説明を行う。
【0037】
はじめに、利用者は、初期状態として、所望の撮像対象領域に対して超音波プローブ1801の方向を定め、プローブが動かないように固定する。超音波出力方向制御手段1607の超音波ビーム出射方向も所定の一方向に設定しておく。次に、超音波プローブ1801の超音波送信部1606から撮像領域に対して超音波ビームを出力する。撮像対象領域に対象物がある場合は、これに反射した超音波ビームは、反射超音波ビームとして超音波受信部1601で受信される。受信された反射超音波ビームは超音波データとして増幅手段1602に送られ、増幅手段1602にて増幅処理が行われた後、画像生成手段1603に入力される。画像生成手段1603においては、画像生成演算部1701が増幅された超音波データを順次蓄積し、2次元配列に並び替えることにより画像を生成する。生成された画像は、画像解析手段1604に出力するためにフレームメモリ1702に送られる。フレームメモリ1702に蓄えられた画像は、画像解析手段1604へ出力される。
【0038】
ここで図18に、以上の動作により表示された、初期状態における超音波画像を模式的に示す。図に示すように、超音波プローブ1801から出力された超音波ビームのスキャンにより撮像対象領域1802(図中黒太線で囲まれた領域)が形成される。撮像対象領域1802は、超音波プローブ1801の幅を短辺とし、反射超音波ビームにより、一定の輝度で画像が得られる臨界距離を長辺とする長方形である。なお、臨界距離は、その内部構造や材質が既知である試験対象物を超音波ビームにより撮像し、その物質の断層画像の輝度に基づき設定する。また、試験対象物として人体を用いる場合は、撮像対象領域1802となる部位の近傍であって、その内部についての情報があらかじめ分かっている部位を利用することが望ましい。
【0039】
撮像対象領域1802内に撮像の対象物1803があると、超音波ビームはその表面である変化面1804にて反射する。対象物1803が十分な硬度を有し、衝突した超音波を実質的に全反射するものであるとき、超音波プローブ1801から見た対象物1803の背後は、超音波ビームが遮蔽され遮蔽領域Aが形成されることになる。一方、遮蔽領域A以外の領域は、衝突した超音波ビームの一部のみを反射する対象物や、内部組織の乱反射等の情報が含まれるため、少なくとも臨界距離の輝度以上の輝度を有する画像情報として、目視可能に示される。
【0040】
次に、画像解析手段1604は、図18に示す超音波画像を解析し、遮蔽領域Aの検出を行う。検出は以下のように行われる。まず、画像解析手段1604は、撮像対象領域1802の輝度を測定し、あらかじめ定めた第1基準値以上の輝度を有する部分を、対象物1803の変化面1804(図中黒太線部分)として検出する。変化面1804を検出すると、画像解析手段1604はその周辺の輝度を測定して、変化面1804の輝度と、周辺の輝度との間に、あらかじめ定めた第2基準値以上の差がある場合は、変化面を含む領域に対象物1803があると判断する。
【0041】
さらに画像解析手段1604は、対象物1803であると見なした領域の周辺の輝度を測定して、上記臨界距離の輝度以下の輝度の領域がある場合は、対象物1803により超音波ビームが遮蔽されている遮蔽領域Aとして検出する。このとき、遮蔽領域Aは撮像対象領域1802の最遠部まで達するものとして検出される。遮蔽領域Aを定義する座標を含む画像解析結果は超音波出力方向制御手段1607へ出力される。
【0042】
超音波出力方向制御手段1607は、画像解析結果を取得すると、これに基づき、超音波出力方向制御手段1607の超音波ビーム出力方向を初期状態から変更する。この変更は、これから出力しようとする超音波ビームにより形成される撮像対象領域(ただし遮蔽領域を除く部分)が、前回撮像された画像の遮蔽領域Aを最大限カバーするように行う。具体的には、図19に示すように、新たな撮像対象領域1901の長辺がその長さ、すなわち臨界距離を一定に保ったまま、前回の画像撮像時における撮像対象領域1901と遮蔽領域Aとの境界部Pに一致するように超音波ビームの出射角を角θ1だけ回転させる。
【0043】
ここで超音波ビームの出射角の回転制御について説明を行う。図26に示すように、従来の技術で説明したのと同様、超音波プローブ1801の超音波送信部1606は、振動素子2601が複数横一列に並べられた構造を有しており、所定数の振動素子列から超音波を発振させて一本の超音波ビームを形成するようにしている。このとき、一本の超音波ビームの焦点(もしくは一定の長さをもった焦点範囲)の方向(振動素子列2602に対する法線となす角度)を変更するには、個々の振動素子の発振時刻の遅延量を変更することによって行う。
【0044】
図26(a)に示すように、振動素子列2602を発振させて焦点2603に超音波ビームを発振する場合を考える。焦点2603と振動素子列2602の中で、最も焦点2603と近い位置にある振動素子2601aとの距離をDaとすると、振動素子2601aが発振したときに、振動素子列2602の振動素子2601以外の素子が発振した超音波が、焦点2603を中心とする半径Daの円周上に到達しているように、各振動素子の発振時刻の遅延量2603を制御する。この様子を図26(b)に示す。
【0045】
このような遅延制御をすることで、振動素子列2602が発振した超音波ビームは方向2605に向かって進行し、焦点2603において収束する。
【0046】
なお、図26(c)には振動素子列2602の正面方向2607に向かって超音波ビームを出力した場合の遅延量の分布を示す。図26(b)と比較して、遅延量の設定の違いが明確であることが分かる。
【0047】
一方、焦点2603にて反射された超音波ビームを受信する場合も同様である。受信の場合、焦点から同心円上に広がる超音波を受信することになるため、振動素子1601が最も早く受信波を受信し、振動素子2601が一番最後に受信することになる。
【0048】
超音波受信部1601では、焦点2603から振動素子列2602の個々の振動素子までの距離の差を、遅延時間に換算し(早く受信した振動子には大きな遅延量を、遅く受信した振動素子には小さな遅延量を与える)、それぞれの振動素子が受信した超音波の位相を揃えて合成し、受信超音波ビームとする。
【0049】
以上の動作により、超音波プローブの位置は固定したまま、出射される超音波ビームの方向だけを変更させることができる。
【0050】
以下、超音波プローブ1801の超音波送信部1606から新たな撮像対象領域1901が形成されるように、出射角が変更された超音波ビームが出力され、上記と同様の画像生成動作が行われ、図19の、撮像対象領域1901における超音波画像が得られる。
【0051】
新たな撮像対象領域1901においては、遮蔽領域Bを除く領域の画像情報が得られたことになる。対象物1803に対して超音波ビームは角度θ1だけ傾斜して変化面1902で衝突するため、新たに形成される遮蔽領域Bは遮蔽領域Aとも角度θ1で交差し、遮蔽領域Aと重なる共有領域Cを含む。
【0052】
遮蔽領域Bは、前回の画像の撮像対象領域1802と重なる領域と共有領域Cとに分けられる。このうち前回の画像の撮像対象領域1802と重なる領域は、前回の撮像により画像情報がすでに得られているので影響はない。一方、共有領域Cにおいては、前回の画像の撮像時も今回の画像の撮像時も超音波ビームが遮蔽されているので、画像情報は得られていないことになる。
【0053】
次に、画像解析手段1604は、図19に示す超音波画像を解析し、遮蔽領域Aの場合と同様にして、遮蔽領域Bの検出を行う。このとき、画像解析手段1604は、遮蔽領域Aの境界線と遮蔽領域Bの境界線との交点Qの座標を算出し、この座標を含む画像解析結果を超音波出力方向制御手段1607へ出力する。
【0054】
超音波出力方向制御手段1607は、画像解析結果を取得すると、これに基づき、超音波出力方向制御手段1607の超音波ビーム出力角をθ1からさらに変更する。この変更は、図20に示すように、新たな撮像対象領域2001の長辺が遮蔽領域Aと遮蔽領域Bとの交点Qを通過するように超音波ビームの出射角を角θ2だけさらに回転させる。以下、超音波プローブ1801の超音波送信部1606から新たな撮像対象領域2001が形成されるように超音波ビームを出力し、図18と同様の画像生成動作が行われ、図20の、撮像対象領域2001における超音波画像が得られる。
【0055】
新たな撮像対象領域2001においては、遮蔽領域Dを除く領域の画像情報が得られたことになる。また、対象物1803に対して超音波ビームは前回から角度θ2だけ傾斜して変化面2002にて衝突するため、新たに形成される遮蔽領域Dは、遮蔽領域Bとも角度θ2で交差し、遮蔽領域Bと重なる共有領域C1およびC3を含む。このとき共有領域C1は遮断領域Aとも重なっている。
【0056】
前回の画像における共有領域Cは、遮蔽領域Dの境界線により共有領域C1および小領域C2に分割される。このうち小領域C2は遮蔽領域Dの外にあるので、超音波ビームが到達、反射して、今回初めて画像情報が得られたことになる。一方、共有領域C1は遮蔽領域Dと重なっており、今回の画像の撮像時においても超音波ビームが遮蔽されているので、画像情報は得られていないことになる。なお、共有領域C3は、図18の画像の撮像時に画像情報がすでに得られているので、今回遮蔽領域に含まれていても影響はない。
【0057】
次に、画像解析手段1604は、図20に示す超音波画像を解析し、遮蔽領域A、Bの場合と同様にして、遮蔽領域Dの検出を行う。このとき、画像解析手段1604は、遮蔽領域Bの境界線と遮蔽領域Dの境界線との交点Rの座標を算出し、この座標を含む画像解析結果を超音波出力方向制御手段1607へ出力する。
【0058】
超音波出力方向制御手段1607は、画像解析結果を取得すると、これに基づき、超音波出力方向制御手段1607の超音波ビーム出力角をさらに変更する。この変更は、図20に示す、遮断領域Bと遮断領域Dとの交点Rを、新たな撮像対象領域の長辺が通るように、超音波ビームの出射角を回転させる。
【0059】
以下、上記の一連の動作を繰り返し、超音波画像生成、解析に応じて超音波ビームの出力角を徐々に回転しながら画像を撮像する。撮像された各画像の全情報を合わせると、遮蔽領域が累積して減少することになる。
【0060】
ここで図21に、超音波ビームの出射角が、臨界角θTotal(これ以上出射角を回転させても新たな遮蔽領域が形成されない角)まで回転したときの撮像対象領域2101の画像を示す。図においては、対象物1803に対して超音波ビームは初期状態から角度θTotalだけ傾斜して変化面2102にて衝突するため、新たに形成される遮蔽領域Zは遮蔽領域Aとも角度θTotalで交差し、遮蔽領域Aと重なる臨界遮蔽領域Czを含む。臨界遮蔽領域Czは、初期状態から今回の画像の撮像時のいずれにおいても超音波ビームが遮蔽されている状態にあり、臨界角方向に出射方向を回転させる限り、画像情報は得られない領域として残されることになる。
【0061】
さらに画像解析手段1604は、図21に示す超音波画像を解析し、遮蔽領域Zの検出を行う。このとき、画像解析手段1604は、遮蔽領域Aの境界線と遮蔽領域Zの境界線との交点αの座標を算出し、この座標を含む画像解析結果を超音波出力方向制御手段1607へ出力する。
【0062】
超音波出力方向制御手段1607は、画像解析結果を取得すると、これに基づき、超音波出力方向制御手段1607の超音波ビーム出力角をさらに変更する。この変更は、図22に示すように、新たな撮像対象領域の長辺が交点αを通過するように超音波ビームの出射角を初期状態から角度φ(図21に示す状態から角度(φ+θTotal)だけ逆回転させるものである。
【0063】
この変更により撮像された画像は、図22に示す撮像対象領域2201においては、遮蔽領域RAを除く領域の画像情報が得られたことになる。また、対象物1803に対して超音波ビームは角度φだけ逆方向に傾斜して変化面2202にて衝突するため、新たに形成される遮蔽領域RAは遮蔽領域Aとも角度φで交差し、遮蔽領域Aと重なる共有領域Cz1およびCz3を含む。
【0064】
前回の画像における遮断領域Zは、遮蔽領域RAの境界線により共有領域Cz1および小領域Cz2に分割される。このうち小領域CZ2は、臨界遮蔽領域CZに含まれていたが、今回遮蔽領域RAの外にあるので、超音波ビームが到達、反射して、今回初めて画像情報が得られたことになる。一方、共有領域CZ1は遮蔽領域RAと重なっており、今回の画像の撮像時においても超音波ビームが遮蔽されているので、画像情報は得られていないことになる。なお、共有領域Cz3は、図19〜図21までの画像の撮像時に画像情報がすでに得られているので、今回遮蔽領域RAに含まれていても影響はない。
【0065】
さらに画像解析手段1604は、図22に示す超音波画像を解析し、遮蔽領域RAの検出を行う。このとき、画像解析手段1604は、遮蔽領域Zの境界線と遮蔽領域RAの境界線との交点βの座標を算出し、この座標を含む画像解析結果を超音波出力方向制御手段1607へ出力する。
【0066】
以下、図19〜図21の画像を得るのと同様の動作を行い、角φ方向の臨界角に達するまで撮像動作を継続する。
【0067】
画像生成手段1603により作成される画像は、それぞれ対象物1803の形状に応じた遮蔽領域を有しているが、画像毎に遮蔽領域の位置は異なる。したがって、全画像において重なっていて、共有されている遮蔽領域以外の領域は、画像情報が得られていることになる。これら画像を重ね合わせることで、初期状態の遮蔽領域Aの画像情報を得ることができる。
【0068】
図23は、上記の一連の動作により得られた各画像を合成して得られた合成画像を模式的に示したものである。初期状態の撮像にて得られた画像には遮蔽領域Aが含まれていたが、遮蔽領域Aの位置を検出し、これに基づいて、撮像を繰り返すたびに、超音波ビームの出射方向を左右の臨界角まで回転させたことにより(図中には超音波ビームの出射方向から見て右側の臨界角の時の撮像対象領域2101および左側の臨界角の時の撮像対象領域2301のみを示した)、合成画像においては、遮蔽領域Aにおいて、対象物1803の直後の領域にあって、全ての遮蔽領域に重なり合っている最終遮蔽領域ZZと、方向が変更された超音波ビームの臨界距離の外にあるため、初めから撮像が不可能な撮像不可能領域ZIとを除く、ほとんどの領域の画像が得られていることがわかる。このとき、一枚の画像とした場合の画質を調整するために、合成前の各画像の輝度やコントラストをあらかじめ調整しておくことが望ましい。
【0069】
なお、図23の合成画像は、一枚の静止画像として説明を行ったが、超音波画像生成装置は、実際には動画像として画像を表示することが多い。このとき、上述したように、1フレーム毎に超音波ビームの出射方向が変更された画像で動画像を生成したとすると、表示される動画は実質的に合成画像と同様に目視される。一般に超音波画像生成装置において、1秒あたりに生成可能なフレーム数は100fps以下、80〜90fps程度であるので、少なくとも1秒以内に、初期状態から左右の臨界角まで角度を変更した画像を撮像、表示することができ、人間の目には実質的に重なった状態でとらえられるからである。したがって、合成画像を作成する動作は省略してもよい。
【0070】
また、画像解析手段1604による画像解析および出射方向変更の動作は、一枚の画像の生成毎に行う必要はなく、所定の複数枚の画像生成毎に行ってもよい。この場合、超音波ビームの出射方向が同一である複数枚の画像が得られることになり、この画像をフレームとして動画像を得る場合は、アニメーション的に、遮蔽領域の位置がが初期状態から徐々に回転していき、初期状態の遮蔽領域Aの内部が、徐々に表示されることになる。このとき、生成するフレーム数は60fpsか30fpsとし、このフレーム内のいくつかを同一方向から生成した画像で構成する。
【0071】
また、上記の輝度の検出動作において、第1基準値および、第2基準値は、臨界距離を定めた場合と同様、既知の硬度、大きさを有する対象物を、あらかじめ撮像しておき、その輝度、および撮像位置における周りの輝度との差を求めることにより設定すればよい。また、画像解析手段1604による解析に不具合がある場合は、条件設定手段1608から第1基準値、第2基準値のパラメターを変更してやるようにすればよい。
【0072】
(実施の形態2)
図24は、本発明の実施の形態2による超音波画像生成装置の概略構成図を示している。図16と同一部または相当部には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。本実施の形態の超音波画像生成装置2400は、画像解析手段1604を省き、その代わりに増幅手段1602と画像生成手段1603との間に超音波解析手段2401を設け、超音波出射方向制御手段1607は、超音波解析手段2401の解析結果に基づき、超音波送信部1606が出力する超音波ビームの方向を制御するようにした点が異なる。
【0073】
以下、このような構成を有する、本発明の実施の形態2による超音波画像生成装置の動作を以下に説明するとともに、これにより、本発明の超音波画像生成方法の一実施の形態を説明する。ただし、実施の形態1と同様な点は省略し、相違点を中心に述べる。
【0074】
実施の形態1と同様の初期状態で出射された超音波ビームは、撮像対象領域に対象物がある場合は、これに反射して、反射超音波ビームとして超音波受信部1601で受信される。受信された反射超音波ビームは超音波データとして増幅手段1602に送られ、増幅手段1602にて増幅処理が行われた後、超音波解析手段2401に入力される。
【0075】
実施の形態1と同様、撮像対象領域1802内に、十分な硬度を有し、衝突した超音波を実質的に全反射する対象物1803があるときは、超音波プローブ1801から見た対象物1803の背後は、超音波ビームが遮蔽され遮蔽領域Aが形成され、それ以外の領域は、変化面1804に衝突した超音波ビームの一部のみを反射する対象物や、内部組織の乱反射等の情報が含まれるため、少なくとも臨界距離の輝度以上の輝度を有する画像情報として、目視可能に示される。
【0076】
一方、超音波解析手段2401は、図18に示す超音波画像が生成される前に、超音波データを直接解析することにより、遮蔽領域Aの検出を行う。検出は以下のように行われる。
【0077】
超音波解析手段2401は、超音波ビームのスキャン時において、撮像対象領域1802の長辺を構成する一次元データについて、反射超音波ビームの強度を測定し、臨界距離の輝度以下の輝度の部分がある場合は、反射超音波ビームが検出されない非検出部分として検出する。ここでの臨界距離は、あらかじめ所定の距離に配置した、既知の組成を有する反射板を超音波ビームにより撮像し、その反射板からの反射超音波ビームの強度に基づき設定するようにすればよい。また、試験対象物として人体を用いる場合は、撮像対象領域1802となる部位の近傍であって、その内部についての情報があらかじめ分かっている部位を利用することが望ましい。例えば、奥行きの長さがあらかじめ分かっており、内部組織の配置が既知である場合は、その奥行きにおける反射超音波ビームの強度に基づき臨界距離を定めるようにすればよい。
【0078】
超音波解析手段2401は、一次元の超音波データをスキャンに応じて2次元配列に並び替え、非検出部分が二次元平面的に展開された場合、その集合を非検出領域として検出し、それを定義する座標情報とともに超音波出力方向制御手段1607へ出力する。
【0079】
超音波出力方向制御手段1607は、解析結果を取得すると、これに基づき、超音波出力方向制御手段1607の超音波ビーム出力方向を初期状態から変更する。超音波ビーム出力方向の変更動作、画像生成動作は、超音波出力方向制御手段1607の制御の元となるデータの生成工程を除けば、実施の形態1と同様に行われ、図19〜図23に示す各画像を得られる。画像の表示については、実施の形態1と同様に実行すればよい。
【0080】
なお、画像生成手段1605により生成された画像から、超音波解析手段2401による解析に不具合があると判断した場合は、条件設定手段1608から、臨界距離や非検出領域を与える輝度のパラメターを変更してやるようにすればよい。
【0081】
また、上記の実施の形態1,2において、超音波出力方向制御手段1607は、臨界角まで超音波ビームの出射方向を変更するとして説明を行ったが、条件設定手段1608から、臨界角未満の任意の角度までで制御を止めるよう設定してもよい。
【0082】
(実施の形態3)
図25は、本発明の実施の形態3による超音波画像生成装置の概略構成図を示している。図16と同一部または相当部には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。本実施の形態の超音波画像生成装置2500は、画像解析手段1604を省き、超音波出射方向制御手段1607は、条件設定手段1608からの設定入力に基づき、超音波送信部1606が出力する超音波ビームの方向を非フィードバック的に制御するようにした点が実施の形態1と異なる。
【0083】
以下、このような構成を有する、本発明の実施の形態3による超音波画像生成装置の動作を以下に説明するとともに、これにより、本発明の超音波画像生成方法の一実施の形態を説明する。ただし、実施の形態1と同様な点は省略し、相違点を中心に述べる。
【0084】
はじめに、利用者は、初期状態として、所望の撮像対象領域に対して超音波プローブ1801の方向を定め、プローブが動かないように固定する、また超音波出力方向制御手段1607の超音波ビーム出射方向も所定の一方向に設定しておく。次に、超音波プローブ1801の超音波送信部1606から撮像領域に対して超音波ビームを出力する。撮像対象領域に対象物がある場合は、これに反射した超音波ビームは、反射超音波ビームとして超音波受信部1601で受信される。受信された反射超音波ビームは超音波データとして増幅手段1602に送られ、増幅手段1602にて増幅処理が行われた後、画像生成手段1603に入力される。画像生成手段1603においては、画像生成演算部1701が増幅された超音波データを順次蓄積し、2次元配列に並び替えることにより画像を生成する。生成された画像は、フレームメモリ1702に送られる。フレームメモリ1702に蓄えられた画像は、画像表示手段1604へ出力される。
【0085】
このとき、超音波出力方向制御手段1607は、条件設定手段1608の設定に基づいて、撮像された画像の状態に関係なく、電気的、すなわち自動的に超音波ビームの出射方向を電気的制御により変更する。出射角や変更の周期などのパラメターは任意でよいが、利用者が初期状態で撮像された画像を参照して、これに基づいて条件設定手段1608から適宜修正してやるようにしてもよい。
【0086】
このような構成とすることにより、図18〜図23に示す例と類似した撮像位置の変化を実現し、撮像対象領域内に、撮像対象物によって超音波ビームが遮られている領域をあらかじめ軽減した超音波画像を得ることができる。
【0087】
また、本実施の形態は、画像解析もしくは超音波ビーム解析を省略するため、解析に要する時間を省略して、リアルタイムの動画表示に追従しやすい画像を得られると言う効果もある。
【0088】
なお、上記実施の形態1〜3において、撮像対象領域は長方形または平行四辺形であるとして説明もしくは図示したが、撮像対象領域は楕円形、扇形など他の形状でもあってもよい。ただしその形状は臨界距離をパラメターとして含む必要がある。
【0089】
なお、上記実施の形態1〜3において、超音波受信部1601は本発明の超音波ビーム受信手段に相当し、画像生成手段1603は本発明の画像生成手段に相当する。また、超音波送信部1606は本発明の超音波ビーム出力手段に相当し、超音波出力方向制御手段1607は本発明の超音波ビーム出力方向制御手段に相当する。また、画像解析手段1604は本発明の画像解析手段に相当し、超音波解析手段2401は本発明の反射超音波ビーム解析手段に相当する。したがって上記実施の形態から増幅手段1602,条件設定1608は省いた構成としてもよい。
【0100】
なお、以上説明した様に、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
【0101】
(実施の形態4)
図1は、後述する発明の実施の形態4による超音波画像生成装置の概略構成図を示している。以下に、その構成を動作とともに説明する。
【0102】
超音波センサ101は音の受信を行うものであり、増幅手段102は増幅器であり、一般的な画像構成の為の信号処理が行なわれる。画像生成手段103は、音情報から画像を生成し、フレームメモリなどの記憶装置に画像データを書き込む。画像計測手段104は生成された画像に対して輝度値の計測を行なう手段である。指標計算手段107は、画像計測手段104により計測された輝度値を受け取り、その総和や平均値を画像指標として計算し、増幅率制御手段105に送る。増幅率制御手段105はこの画像指標に基づいて受信信号の増幅率の制御を行なう。画像表示手段106は画像生成手段103内の画像データを表示する。
【0103】
次に、図2は、超音波画像生成装置の画像生成手段103および画像計測手段104の内部構成を示すブロック図である。図2において、図1と同一部または相当部には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0104】
画像生成手段103は、1次元データである音データを複数集積し、これらを所定の順番に並べて2次元の画像データに生成する画像生成演算部301と、生成された画像データを保持するフレームメモリ302からなる。画像生成演算部301では、集積した複数の音データの並べ替えや、それに伴う補間演算等が行なわれる。
【0105】
画像計測手段104は、一般のCPUもしくはDSPなどに相当する演算処理部303と、それを制御する演算制御部304からなる。
【0106】
演算処理部303は、画像データの輝度値を計測し、計測結果を演算制御部304へと送る。画像データは画像生成演算部301もしくはフレームメモリ302から取得する。演算制御部304は、演算を行なう画像領域とその計測結果を処理し、指標計算手段107へと送信する。
【0107】
図示しない対象物からの反射波として発信され、超音波センサ101で受信された音信号は増幅手段102に送られ、増幅手段102にて増幅処理が行われた後、画像生成手段103に入力される。画像生成手段103においては、画像生成演算部301は増幅された音データを順次蓄積し、2次元配列に並び替えることにより画像を生成する。生成された画像は、画像表示手段106に出力するためにフレームメモリ302に送られる。
【0108】
ここで図3は、増幅手段102における増幅処理を説明するための図である。超音波信号は、超音波センサ101から反射波の波源である対象物までの距離が大きいものほど減衰が大きくなるため、超音波センサ101からの距離に応じて、高い増幅率で増幅するようにする。このような増幅処理の結果、超音波センサ101から対象物までの距離にかかわらず、一定の強度を持つ超音波信号を得るようにしている。
【0109】
ところで、超音波センサを健康診断に用いた場合、超音波が透過する体組織の皮脂厚が大きい等の原因で、反射波の波源から超音波センサ101までの距離以外の理由で超音波信号の減衰が大きくなる場合がある。
【0110】
このとき、図3のような単純に超音波センサ101からの距離に応じて増幅率制御手段105の増幅率を制御する処理を行うと、その状態は図4に示すように、増幅後の音信号の強度が、超音波の伝播する方向である、体組織の深さ方向に対して一定に対応しなくなる。
【0111】
本実施の形態では、この不具合を解消するために、画像計測手段104が画像生成手段103内の画像データの輝度値を計測し、指標計算手段107が計測された輝度値に基づき画像指標を生成し、表示されている画像の明暗を増幅手段103にフィードバックすることで、従来は手動で行なっていたSTCやゲイン調整を自動的に行うものである。
【0112】
ここで、指標計算手段107による、画像指標として輝度値の和または平均値を用いた画像調整の方法について説明を行う。
【0113】
輝度値の和、平均を用いた画像調整は、図5(a)に示すように、画像データを所定の大きさを有する矩形の小領域に分割し、その小領域毎に輝度値の和、もしくは平均を算出する。小領域は1次元的に対象物の位置から超音波センサ101までの距離方向または超音波センサのスキャン方向に設定してもよく、また、2次元的に、対象物の位置から超音波センサ101までの距離方向と、超音波センサのスキャン方向との両方に設定してもよい。
【0114】
次に、算出された輝度値の和、または平均値のばらつき具合が所定の値以上かどうかを、各領域に割り当てた領域番号毎に調べる。
【0115】
ここで図5(b)および図5(c)に、各領域番号毎の輝度値の和または平均値の対応の一例を示す。
【0116】
図5(b)に示す例は、対象物の位置から超音波センサ101までの距離方向における各小領域の輝度値の和または平均値の対応を示すグラフであり、図中の領域番号11,12のように、所定の値α以上である場合は、充分な輝度によって検査対象物が描出されていると考えられる。
【0117】
一方、所定の値以下である場合は、検査対象物を描出するのに充分な輝度が得られていないとみなし、その距離方向の増幅が適切でないと考える。図5(b)に示す領域13,14のように、所定の値αより低い値である場合は、超音波プローブからの距離方向の増幅が適切でない。この場合は、領域番号13,14にそれぞれ対応する距離およびスキャン位置における増幅率を上げるようにすれば、充分な輝度を得ることができる。一方、領域番号1kは、対象物の位置からの距離が、領域番号13,14より遠い位置を示すが、ここの輝度は所定の値αより高い値を持つので、増幅率は変更しない。
【0118】
次に、図5(c)に示す例は、超音波センサのスキャン方向における各小領域の輝度値の和または平均値の対応を示すグラフであり、図中の領域番号11,21のように、所定の値β以上である場合は、十分な輝度によって検査対象物が描出されていると考えられる。
【0119】
一方、所定の値以下である場合は、超音波信号を透過しにくい対象物が存在する場合、あるいは逆に、対象物そのものが存在しない場合が考えられる。
【0120】
前者の場合、領域に対応する距離およびスキャン位置における増幅率を上げるようにすることで、暗く描出されている対象物を明確に画像表示することが可能となる。これは、同一音線上の、暗くなっている領域よりも、超音波プローブに近い領域に明るく描出されている部分がある(つまり超音波を強く反射している部分がある)ので、この関係を目印として処理を行う。
【0121】
後者の場合は、超音波を反射する音響インピーダンスの境界がなく、均等な物質であると判断できるので、増幅処理は行わない。この判断は、後述の標準偏差や分散といった統計指標を併用することで可能となる。
【0122】
一方、単に上記α、βのような閾値を設定して、増幅率の制御を行うと、図15(a)に示すように、各領域について、画面全体はほぼ同一の輝度で表示されていることとなり、コントラストに乏しい画像となってしまう恐れがある。
【0123】
本実施の形態では、このような不具合を防ぐために、領域の所定の値域δを設定し、各領域の画素値の和または平均値の領域の個数が値域δに集中する(所定の個数以上の領域は含まず、その値域の上下の値に分散させる)ことを防ぐように増幅率の制御を行う。図15(b)はこの制御を行った一例である。図に示すように、各領域の輝度値の和または平均値について、所定の値αを満たすものであっても、値域δから逸脱するものがある場合、画面全体は異なる輝度分布にて表示されていることとなり、コントラストのある画像となる。
【0124】
ここで図6に、本実施の形態により理想的に増幅された音波強度と、超音波センサ101から対象物までの距離に応じた増幅を行った音波強度とを示す。図に示すように、本実施の形態の場合は、増幅後の音信号の強度を、超音波の伝播する方向である、体組織の深さ方向に対して一定に対応させることができる。
【0125】
なお、上記の説明においては、所定の値αまたはβ以下である領域の増幅率を上げるものとしたが、所定の値αまたはβ以下である領域以外の領域の増幅率を下げるようにしてもよい。この場合、全体の輝度は低下するが、輝度の均一化が実現できる。
【0126】
(実施の形態5)
図7は、発明の実施の形態5による超音波画像生成装置の概略構成図を示している。以下に、その構成を動作とともに説明する。
【0127】
図において図1と同一部または相当部には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。また、画像補正手段701は、画像計測手段104により計測された輝度値を受け取り、これに対応したヒストグラムを作成し、その輝度値の分散、標準偏差を画像指標として用い、画像を補正する。
【0128】
次に、図8は、超音波画像生成装置の画像補正手段701の内部構成を示すブロック図である。図8において、指標計算手段107′は、輝度値の計測値を受け取り、その総和や平均値、輝度値の分散、標準偏差、ヒストグラム、累積度数、画像のコントラスト値などを画像指標として計算する。画像加工手段801は、画像指標に基づき画像生成手段103から出力された画像を加工する。
【0129】
以上のような構成を有する、発明の実施の形態5による超音波画像生成装置の動作を以下に説明するとともに、これにより、発明の超音波画像生成方法の一実施の形態を説明する。ただし、実施の形態4と同様の部分は省略し、相違点を中心に述べる。
【0130】
実施の形態4においては、輝度に基づき増幅手段の増幅率を制御するようにしたが、検査対象物が存在するかどうかの判断は、輝度値の和または平均値だけから行うことはできない。
【0131】
そこで、本実施の形態では、画像補正手段701が、輝度値に基づき、後述する標準偏差、分散といった指標を用いて画像を加工して、検査対象物とノイズとの識別を可能とし、ノイズを抑圧するような補正を行う。
【0132】
はじめに、図9〜図11を参照して、ヒストグラムまたは累積度数を用いた画質調整法について説明を行う。
【0133】
指標計算手段107′は、図5(a)に示した小領域、または画像データ全体について、輝度値のヒストグラムまたは累積度数を調べることにより、画像データの画質をある程度推測することができる。また、ヒストグラムを操作することにより、画質を変化させることができる。
【0134】
ここで図9(a)に輝度値を基準にした画像データ全体のヒストグラムを、また図9(b)に、ヒストグラムに対応した累積度数の分布を示す。
【0135】
図9(a)に示すように、ヒストグラムがある一つの輝度値をピークにしてなだらかな分布を示している場合、累積度数は図9(b)のようになる。
【0136】
次に、図10(a)に画像データ全体の輝度値の理想的なヒストグラムを示し、これに対応する累積度数の分布を10(b)に示す。
【0137】
図9(b)に示す累積度数の分布を図10(b)に示すような形状に近づけるためには、処理を行う。図9(a)に見られる輝度値の分布を変更すればよい。例えば、輝度値が「5」である画素全てに対して輝度値を8に変換する等の操作を行うことにより、累積度数の分布曲線の形状を、図10(b)に近づけることができる。
【0138】
ここで図11(a)(b)に、図9(a)(b)のヒストグラムおよび累積度数を変更させた例を示す。図において、「○」は変更前の値であり、「×」は変更後の値を示す。ただし図11における変更前の値は、説明のため図9より誇張して示した。
【0139】
図11(a)(b)の場合、点数(画像中において同一の輝度値を持つ画素の数)の多い輝度値を右、すなわち輝度値が大きくなる方向にずらし、また、点数が減っていくに従って、輝度値の差分(横軸の間隔)を小さくすることにより、図11(b)に示すような分布を得ることができ、図10(b)に示すような累積度数の分布に近づけることが可能となる。
【0140】
次に、指標計算手段107′が、ヒストグラムを用いて、画像が検査対象物であるか、ノイズであるかの判断を自動的に行う画質調整法の説明を行う。上記の場合と同様に、図5(a)に示した小領域、または画像データ全体について、輝度値のヒストグラムを求める。
【0141】
このヒストグラムに対して、分散、標準偏差の統計指標を求めることにより、画像の注目する領域が、検査対象物を含んでいるのかどうか、もしくはノイズで占められているのかどうかを明確にして、画質の適性/非適性を判断する。
【0142】
例えば、標準偏差または分散が、ある所定の値よりも小さい場合には、画像全体が多くの輝度値から構成されていることとなり、明瞭なコントラストが得られていないと判断することができる。
【0143】
超音波画像の場合、検査対象物の輪郭の抽出が目的である場合が多いので、輪郭部の輝度値は大きく、それ以外の部分の輝度値は小さいか、輪郭部とそうでない部分とで、輝度値が大きく異なるものであることが望ましい。すなわち、輪郭部に輝度の高い画素が集中し、それ以外の場所に低輝度の画素が集中すれば、検査対象物とノイズとの識別が容易になり、ノイズを抑圧して、検査対象物の抽出が容易に行えるようになる。
【0144】
この場合のヒストグラムの例を図12(a)に示す。輝度値は、ある所定の輝度値を境に、それより高い部分と低い部分との両方に二分した集団がある。
【0145】
一方、図12(b)に示すヒストグラムは、輝度値の分布が一様であることを示し、これは全体のコントラストが得られていない画像である。このとき、図12(b)のヒストグラムに対する標準偏差は、図12(a)のヒストグラムに対する標準偏差と比較して、非常に小さな値となる。逆に言えば、ヒストグラムの標準偏差が小さいことは、画像のコントラストが小さいことを意味する。
【0146】
そこでコントラスト向上のために、ヒストグラムの操作を行う。平均値または中心値などを用いて基準となる輝度値を任意に設定し、この基準輝度値より大きな輝度値を持つ領域はより大きな輝度値に、また基準輝度値以下の輝度値を持つものはより小さな輝度値へと変換する。
【0147】
図12(b)のヒストグラムに対し、上記の操作を行った結果得られるヒストグラムを図12(c)に示す。図において「○」は操作前、「×」は操作後の値である。
【0148】
この操作を行うことにより、図12(a)と同様のヒストグラムが得られ、したがって画像には明るい部分(輝度値が大)と暗い部分(輝度値が小)とがはっきり分かれた、コントラストが向上した画像となり、検査対象物の抽出が容易となる。また、標準偏差も元の画像のものより大きな値となる。
【0149】
また、標準偏差もしくは分散が、所定の値よりも小さく、かつ注目している領域の輝度値の平均値が所定の値よりも小さい場合、その領域は検査対象物が抽出されていない領域であると判断することもできる。このような場合には、その領域に対してヒストグラムや増幅率を操作しても、ノイズに対して処理を行っているだけであるので、検査対象物の明確な描出につながらないばかりか、画質を落とすことになるため、処理は行わない。
【0150】
なお、一連の操作は所定の関数またはLUT(Look Up Table)などによって行うことが可能である。
【0151】
また、上記の実施の形態においては、標準偏差または分散により画像を直接加工、補正するものとして説明を行った。標準偏差または分散は、その値を直接増幅率にフィードバックしても意味がないが、標準偏差または分散は、この値によって表示されている画像が、適性であるか否かを判断する材料とすることができる。
【0152】
すなわち、実施の形態4において、指標計算手段107の代わりに、指標計算手段107′を用いることで、増幅率制御手段105において、標準偏差または分散を用いた判断に基づく、増幅率の制御を行うことができる。
【0153】
このとき、判断は増幅率制御手段105により行われ、そのためのパラメータを設定する必要がある。
【0154】
増幅率制御手段105において、判断基準となるパラメータはユーザにより設定してもよいし、撮像対象となる部位、使用している超音波画像生成装置が接続された超音波プローブ、増幅率、フォーカス深度に応じて、固定値または動的に変化する値として設定するものであってもよい。特に後者の場合、所定の種類の超音波プローブで、所定の対象物の所定の深さに注目している場合の撮像対象を特定することが可能となり、臨床的な知識として、撮像された画像のどの位置に、検査対象物が描出されるかを知ることができる効果がある。
【0155】
また、上記のような増幅率制御手段105を、本実施の形態に備えて、画像の補正と、増幅率の制御との両方を行う構成としてもよい。
【0156】
(実施の形態6)
図13は、発明の実施の形態6の超音波画像生成装置の概略構成図を示している。
【0157】
図13において、図1と同一部または相当部には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。また、超音波送信部202は、対象物に音信号を出力する手段であり、対象物をスキャンするように移動しながら音信号を出力し、超音波センサ101が受信する1次元の信号から、2次元画像が得られるようにする。超音波送信部制御手段201は、指標計算手段107からの出力に基づき、超音波送信部202が出力する音信号を制御する手段である。
【0158】
本実施の形態は、画像生成手段103に生成された画像から、画像計測手段104が輝度値の計測を行ない、指標計算手段107が、画像計測手段104により計測された輝度値を受け取り、その総和や平均値を画像指標として計算するところまでは実施の形態4と同様であるが、画像指標に基づいて、超音波送信部制御手段201の制御を行い、出力する音信号の大小を、変更するようにした点が異なる。
【0159】
以上のような構成を有する、発明の実施の形態6による超音波画像生成装置の動作を以下に説明するとともに、これにより、発明の超音波画像生成方法の一実施の形態を説明する。
【0160】
はじめに、超音波送信部202が、初期値となる音信号を対象物に出力すると、対象物から反射した音信号は、超音波センサ101で受信される。受信された音信号は、画像生成手段103に送られ、ここで音情報から画像を生成する。フレームメモリなどの記憶装置に画像データを書き込む。画像計測手段104は生成された画像に対して輝度値の計測を行なう。計測値は超音波送信部制御手段201に送られ、計測値に応じて超音波送信部202の制御を行ない、被写体に向けて送信される音をコントロールする。画像表示手段106は画像生成手段のフレームメモリ内の画像データを表示する。
【0161】
また、指標計算手段107は、輝度値の計測値を受け取り、その総和や平均値を画像指標として計算し、超音波送信部制御手段201に送る。画像指標の処理の仕方は、実施の形態4と同様に行われる。
【0162】
超音波送信部制御手段201は、この画像指標を受け取ると、これに基づき情報を処理し、送信する音信号の出力を変化させる命令を超音波送信部202に対して発行する。出力を変化させる方法は、ビームフォーミングに使用する素子数を変化させるなどの方法などがある。
【0163】
図5(a)(b)に示すように、小領域に分割された画像データにおいて、輝度値の和または平均が所定の値α、βより低い場合は、音信号の出力を高くし、高い場合は、出力を低くするような制御を行う。
【0164】
超音波送信部202は音制御部201からの命令に従って、初期値とは大きさが変化した音信号を出力する。以後、同様の動作を繰り返し、適度な画像が得られるまで複数回、超音波画像の生成が行われる。
【0165】
このようにすることで、送信する音信号の出力が弱かったために、ノイズ成分の中に埋もれていたエコー信号を抽出することが可能となるため、結果として表示する画面にコントラストが得られることになる。
【0166】
図14は超音波送信部制御手段201を用いて、送信する音信号の出力を制御した場合の、輝度変換されて画面に表示されたときの効果についての図である。
【0167】
また、上記のような音出力の調整は、同一画像における複数の画像領域ごとに行うことも可能である。すなわち、計測対象のうち、超音波センサ101からの距離が遠い部分をより鮮明に画像化したい場合には、超音波センサ101および超音波送信部202に近い部分は超音波出力を弱く(超音波を発信する素子の数を減らす)、遠い部分は強くする(超音波を発信する素子の数を増やす)ことで、目的の部位がより強調されて画像化されることになる。最後に、それぞれの強調された部分の画像を一枚に合成することにより、全体が鮮明化した画像が得られる。
【0168】
次に、本発明に関連し、本発明者により発明された発明を、以下に説明する。
【0169】
(発明1) 対象物から得られる超音波を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した信号を増幅する増幅手段と、
前記増幅手段の増幅した信号をプロットした位置と、その位置における前記信号の大きさとに基づき画像を生成する画像生成手段と、
前記画像生成手段が生成した画像の輝度を計測する輝度計測手段と、
前記輝度計測手段が計測した輝度に基づき、前記増幅手段の増幅率を制御する制御手段とを備えた超音波画像生成装置。
【0170】
(発明2) 対象物に超音波を発信する発信手段と、
前記対象物から得られる超音波を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した信号をプロットした位置と、その位置における前記信号の大きさとに基づき画像を生成する画像生成手段と、
前記画像生成手段が生成した画像の輝度を計測する輝度計測手段と、
前記輝度計測手段が計測した輝度に基づき、前記発信手段の出力の大小を制御する制御手段とを備えた超音波画像生成装置。
【0171】
(発明3) 前記制御手段は、
前記輝度計測手段が計測した輝度に基づき、画像指標を算出する指標算出手段を有し、
前記画像指標に基づき、前記増幅率または前記出力の大小を制御する発明1または2の超音波画像生成装置。
【0172】
(発明4) 前記指標計算手段は、前記画像指標として、輝度値の和および/または平均値を算出する請求項3に記載の超音波画像生成装置。
【0173】
(発明5) 前記輝度計測手段は、前記輝度の計測を、前記画像を1個または複数に分割して得られる以上の任意領域に対して行なう発明1または2の超音波画像生成装置。
【0174】
(発明6) 対象物から得られる超音波を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した信号を増幅する増幅手段と、
前記増幅手段の増幅した信号をプロットした位置と、その位置における前記信号の大きさとに基づき画像を生成する画像生成手段と、
前記画像生成手段が生成した画像から得られた輝度値の和、平均値、標準偏差、分散、コントラスト値、ヒストグラム、累積度数の全部または一部を算出し、これらに基づき前記画像のノイズを抑圧するノイズ抑圧手段とを備えた超音波画像生成装置。
【0175】
(発明7) 前記ノイズ抑圧手段は、前記ノイズの抑圧を、前記画像を1個または複数に分割して得られる以上の任意領域に対して行なう発明6の超音波画像生成装置。
【0176】
(発明8) 前記画像生成手段が生成した画像を表示する画像表示手段を備えた発明1から7のいずれかの超音波画像生成装置。
【0177】
(発明9) 対象物から得られる超音波を受信する受信工程と、
前記受信工程により受信した信号を増幅する増幅工程と、
前記増幅工程により増幅した信号をプロットした位置と、その位置における前記信号の大きさとに基づき画像を生成する画像生成工程と、
前記画像生成工程により生成した画像の輝度を計測する輝度計測工程と、
前記輝度計測工程により計測した輝度に基づき、前記増幅工程の増幅率を制御する制御工程とを備えた超音波画像生成方法。
【0178】
(発明10) 対象物に超音波を発信する発信工程と、
前記対象物から得られる超音波を受信する受信工程と、
前記受信工程により受信した信号をプロットした位置と、その位置における前記信号の大きさとに基づき画像を生成する画像生成工程と、
前記画像生成工程により生成した画像の輝度を計測する輝度計測工程と、
前記輝度計測工程により計測した輝度に基づき、前記発信工程の超音波出力の大小を制御する制御工程とを備えた超音波画像生成方法。
【0179】
(発明11) 対象物から得られる超音波を受信する受信工程と、
前記受信工程により受信した信号を増幅する増幅工程と、
前記増幅工程により増幅された信号をプロットした位置と、その位置における前記信号の大きさとに基づき画像を生成する画像生成工程と、
前記画像生成工程により生成した画像から得られた輝度値の和、平均値、標準偏差、分散、コントラスト値、ヒストグラム、累積度数の全部または一部を算出し、これらに基づき前記画像のノイズを抑圧するノイズ抑圧工程とを備えた超音波画像生成方法。
【0180】
(発明12) 前記画像生成工程により生成した画像を表示する画像表示工程を備えた発明9から11のいずれかの超音波画像生成方法。
【0181】
(発明13) 発明9の超音波画像生成方法の、対象物から得られる超音波を受信する受信工程と、前記受信工程により受信した信号を増幅する増幅工程と、前記増幅工程により増幅した信号をプロットした位置と、その位置における前記信号の大きさとに基づき画像を生成する画像生成工程と、前記画像生成工程により生成した画像の輝度を計測する輝度計測工程と、前記輝度計測工程により計測した輝度に基づき、前記増幅工程の増幅率を制御する制御工程との全部または一部をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0182】
(発明14) 発明10の超音波画像生成方法の、対象物に超音波を発信する発信工程と、前記対象物から得られる超音波を受信する受信工程と、前記受信工程により受信した信号をプロットした位置と、その位置における前記信号の大きさとに基づき画像を生成する画像生成工程と、前記画像生成工程により生成した画像の輝度を計測する輝度計測工程と、前記輝度計測工程により計測した輝度に基づき、前記発信工程の超音波出力の大小を制御する制御工程との全部または一部をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0183】
(発明15) 発明11の超音波画像生成方法の、対象物から得られる超音波を受信する受信工程と、前記受信工程により受信した信号を増幅する増幅工程と、前記増幅手段の増幅した信号をプロットした位置と、その位置における前記信号の大きさとに基づき画像を生成する画像生成工程と、前記画像生成工程により生成した画像から得られた輝度値の和、平均値、標準偏差、分散、コントラスト値、ヒストグラム、累積度数の全部または一部を算出し、これらに基づき前記画像のノイズを抑圧するノイズ抑圧工程との全部または一部をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0184】
(発明16) 発明9の超音波画像生成方法の、対象物から得られる超音波を受信する受信工程と、前記受信工程により受信した信号を増幅する増幅工程と、前記増幅工程により増幅した信号をプロットした位置と、その位置における前記信号の大きさとに基づき画像を生成する画像生成工程と、前記画像生成工程により生成した画像の輝度を計測する輝度計測工程と、前記輝度計測工程により計測した輝度に基づき、前記増幅工程の増幅率を制御する制御工程との全部または一部をコンピュータに実行させるためのプログラムを担持した媒体であって、コンピュータにより処理可能な媒体。
【0185】
(発明17) 発明10の超音波画像生成方法の、対象物に超音波を発信する発信工程と、前記対象物から得られる超音波を受信する受信工程と、前記受信工程により受信した信号をプロットした位置と、その位置における前記信号の大きさとに基づき画像を生成する画像生成工程と、前記画像生成工程により生成した画像の輝度を計測する輝度計測工程と、前記輝度計測工程により計測した輝度に基づき、前記発信工程の超音波出力の大小を制御する制御工程との全部または一部をコンピュータに実行させるためのプログラムを担持した媒体であって、コンピュータにより処理可能な媒体。
【0186】
(発明18) 発明11の超音波画像生成方法の、対象物から得られる超音波を受信する受信工程と、前記受信工程により受信した信号を増幅する増幅工程と、前記増幅工程により増幅された信号をプロットした位置と、その位置における前記信号の大きさとに基づき画像を生成する画像生成工程と、前記画像生成工程により生成した画像から得られた輝度値の和、平均値、標準偏差、分散、コントラスト値、ヒストグラム、累積度数の全部または一部を算出し、これらに基づき前記画像のノイズを抑圧するノイズ抑圧工程との全部または一部をコンピュータに実行させるためのプログラムを担持した媒体であって、コンピュータにより処理可能な媒体。
【0187】
以上のような発明は、その特徴として、画像データに対して画素値演算を行い、送信する音の出力レベルを変化させ、受信信号のS/N比の改善を図る。
【0188】
また、受信信号の増幅率を変化させて、画像の画素値のダイナミックレンジ、および画素値のヒストグラム分布を変更し、画質の改善を図る。さらに、計測結果に応じてあらかじめ設定されたダイナミックレンジ、および画素値のヒストグラム分布に近づくように上記の調整を行うことで、画質調整自動化を実現する。
【0189】
なお、上記の実施の形態4〜6において、超音波センサ101は上記発明の受信手段に相当し、超音波送信部202は上記発明の発信手段に相当し、画像計測手段104は上記発明の輝度計測手段に相当し、増幅率制御手段105および指標計算手段107は、第1の上記発明の制御手段に相当し、超音波送信部制御手段201および指標計算手段107は、第2の上記発明の制御手段に相当し、画像補正手段701は、上記発明のノイズ抑圧手段に相当する。また、指標計算手段107は上記発明の指標算出手段に相当する。
【0190】
また、上記の各実施の形態においては、画像表示手段106を備えたものとして説明を行ったが、上記発明は、画像表示手段は別構成として実現してもよい。
【0191】
また、上記発明は、上述した上記発明の超音波画像生成方法の全部または一部の工程の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。
【0192】
また、上記発明は、上述した上記発明の超音波画像生成方法の全部または一部の工程の全部または一部の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムを担持した媒体であり、コンピュータにより読み取り可能且つ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協動して前記動作を実行する媒体である。
【0193】
なお、上記発明の一部の工程とは、それらの複数の工程の内の、幾つかの工程を意味し、あるいは、一つの工程の内の、一部の動作を意味するものである。
【0194】
また、上記発明のプログラムを記録した、コンピュータに読みとり可能な記録媒体も上記発明に含まれる。
【0195】
また、上記発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0196】
また、上記発明のプログラムの一利用形態は、伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとられ、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0197】
また、上記発明のデータ構造としては、データベース、データフォーマット、データテーブル、データリスト、データの種類などを含む。
【0198】
また、記録媒体としては、ROM等が含まれ、伝送媒体としては、インターネット等の伝送機構、光・電波・音波等が含まれる。
【0199】
また、上述した上記発明のコンピュータは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであっても良い。なお、以上説明した様に、上記発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
【0200】
以上のように、上記発明によれば、超音波画像生成において、表示された画像をリアルタイムかつ自動でに画質の調整ができる。また、従来熟練を要した画質調整の作業も自動で行うことが可能となる。
【0201】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、利用者側の操作の手間を省いて、対象物によって超音波が遮蔽された領域を減じて、撮像領域内の画像をまんべんなく得ることのできる超音波画像生成装置等が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態4の超音波画像生成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】画像生成手段103と画像計測手段104の内部構成を示したブロック図である。
【図3】超音波画像生成装置で行なわれる増幅処理を示した図である。
【図4】超音波の減衰が大きい場合に信号強度の増幅が不足する様子を示した図である。
【図5】(a)実施の形態4の超音波画像生成装置における指標計算手段107による、画像指標として輝度値の和または平均値を用いた画像調整の方法を説明するための図である。
(b)実施の形態4の超音波画像生成装置における指標計算手段107による、画像指標として輝度値の和または平均値を用いた画像調整の方法を説明するための図である。
(c)実施の形態4の超音波画像生成装置における指標計算手段107による、画像指標として輝度値の和または平均値を用いた画像調整の方法を説明するための図である。
【図6】発明の実施の形態4の超音波画像生成装置によって得られる増幅率修正の効果を示した図である。
【図7】発明の実施の形態5の超音波画像生成装置の構成を示すブロック図である。
【図8】画像補正手段701の内部構成を示したブロック図である。
【図9】(a)実施の形態5の超音波画像生成装置における指標計算手段107による、画像指標として輝度値のヒストグラムおよび累積度数を用いた画像調整の方法を説明するための図である。
(b)実施の形態5の超音波画像生成装置における指標計算手段107による、画像指標として輝度値のヒストグラムおよび累積度数を用いた画像調整の方法を説明するための図である。
【図10】(a)実施の形態5の超音波画像生成装置における指標計算手段107による、画像指標として輝度値のヒストグラムおよび累積度数を用いた画像調整において、理想的なヒストグラムを示す図である。
(b)実施の形態5の超音波画像生成装置における指標計算手段107による、画像指標として輝度値のヒストグラムおよび累積度数を用いた画像調整において、理想的なヒストグラムに対応する累積度数を示す図である。
【図11】(a)実施の形態5の超音波画像生成装置における指標計算手段107による、画像指標として輝度値のヒストグラムおよび累積度数を用いた画像調整の方法を説明するための図である。
(b)実施の形態5の超音波画像生成装置における指標計算手段107による、画像指標として輝度値のヒストグラムおよび累積度数を用いた画像調整の方法を説明するための図である。
【図12】(a)実施の形態5の超音波画像生成装置における指標計算手段107による、画像指標として標準偏差または分散を用いて、自動的に画像のコントラストを向上させる方法を説明するための図である。
(b)実施の形態5の超音波画像生成装置における指標計算手段107による、画像指標として標準偏差または分散を用いて、自動的に画像のコントラストを向上させる方法を説明するための図である。
(c)実施の形態5の超音波画像生成装置における指標計算手段107による、画像指標として標準偏差または分散を用いて、自動的に画像のコントラストを向上させる方法を説明するための図である。
【図13】発明の実施の形態6の超音波画像生成装置の構成を示すブロック図である。
【図14】発明の実施の形態6の超音波画像生成装置の超音波送信部制御手段を用いた場合の効果を示した図である。
【図15】(a)実施の形態4の超音波画像生成装置における指標計算手段107による、画像指標として輝度値の和または平均値を用いた画像調整の方法を説明するための図である。
(b)実施の形態4の超音波画像生成装置における指標計算手段107による、画像指標として輝度値の和または平均値を用いた画像調整の方法を説明するための図である。
【図16】本発明の実施の形態1の超音波画像生成装置の構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の実施の形態1の超音波画像生成装置の画像生成手段の構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の実施の形態1〜3の超音波画像生成装置の動作を説明するための図である。
【図19】本発明の実施の形態1〜3の超音波画像生成装置の動作を説明するための図である。
【図20】本発明の実施の形態1〜3の超音波画像生成装置の動作を説明するための図である。
【図21】本発明の実施の形態1〜3の超音波画像生成装置の動作を説明するための図である。
【図22】本発明の実施の形態1〜3の超音波画像生成装置の動作を説明するための図である。
【図23】本発明の実施の形態1〜3の超音波画像生成装置の動作を説明するための図である。
【図24】本発明の実施の形態2の超音波画像生成装置の構成を示すブロック図である。
【図25】本発明の実施の形態3の超音波画像生成装置の画像生成手段の構成を示すブロック図である。
【図26】(a)本発明の実施の形態1〜3の超音波画像生成装置の動作を説明するための図である。
(b)本発明の実施の形態1〜3の超音波画像生成装置の動作を説明するための図である。
(c)本発明の実施の形態1〜3の超音波画像生成装置の動作を説明するための図である。
【図27】従来の技術による超音波画像生成装置の動作を説明するための図である。
【図28】従来の技術による超音波画像生成装置の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
101 超音波センサ
102 増幅手段
103 画像生成手段
104 画像計測手段
105 増幅率制御手段
106 画像表示手段
107 指標計算手段
201 超音波送信部制御手段
202 超音波送信部
301 画像生成演算部
302 フレームメモリ
303 演算処理部
304 演算制御部
1600 超音波画像生成装置
1601 超音波受信部
1602 増幅手段
1603 画像生成手段
1604 画像解析手段
1605 画像表示手段
1606 超音波送信部
1607 超音波出力方向制御手段
1608 条件設定手段

Claims (6)

  1. 長辺短辺からなる所定の対象領域に超音波ビームを出力する超音波ビーム出力手段と、
    前記対象領域から得られる、前記超音波ビームの反射波である反射超音波ビームを受信する超音波ビーム受信手段と、
    前記超音波ビーム受信手段が受信した反射超音波ビームに基づき画像を生成する画像生成手段と、
    前記画像生成手段が生成した画像を解析し、前記超音波ビームが撮像物により遮蔽されている遮蔽領域があるかどうかを解析する画像解析手段と、
    前記対象領域に対する前記超音波ビーム出力手段の超音波ビームの出射方向を、一方の臨界角まで同一方向に段階的に変更する制御を行う超音波ビーム出力方向制御手段とを備え、
    前記超音波ビーム出力方向制御手段は、次に前記超音波ビーム出力手段から出射される超音波ビームの透過する領域が、それまでの前記段階的な変更における各出射方向での前記遮蔽領域の全てが重なった共有領域の一部を含むように、前記超音波ビームの出射方向を変更させ、
    前記臨界角とは、出射方向の変更後の前記超音波ビームの透過する領域が、出射方向の変更前の前記遮蔽領域の一部を含むことができなくなる角度である、超音波画像生成装置。
  2. 前記超音波ビーム出力方向制御手段は電気的に前記超音波ビームの出射方向を前記臨界角まで変更させる、請求項1に記載の超音波画像生成装置。
  3. 前記超音波ビーム出力方向制御手段が、次に前記超音波ビーム出力手段から出射される超音波ビームの透過する領域が、それまでの前記段階的な変更における各出射方向での前記遮蔽領域の全てが重なった共有領域の一部を含むように、前記超音波ビームの出射方向変更させる、とは、
    出射方向の変更後の前記超音波ビームの対象領域が、それまでの前記段階的な変更における各出射方向での前記遮蔽領域の全てが重なった共有領域の全てを含み、かつ出射方向の変更後に前記共有領域がより小さくなるように、前記超音波ビームの出射方向を変更する制御を少なくとも1回実行することである、請求項1に記載の超音波画像生成装置。
  4. 長辺短辺からなる所定の対象領域に超音波ビームを出力する超音波ビーム出力手段と、
    前記対象領域から得られる、前記超音波ビームの反射波である反射超音波ビームを受信する超音波ビーム受信手段と、
    前記超音波ビーム受信手段が受信した反射超音波ビームを解析し、前記超音波ビームが撮像物により遮蔽されている遮蔽領域の検出を行う反射超音波ビーム解析手段と、
    前記対象領域に対する前記超音波ビーム出力手段の超音波ビームの出射方向を、一方の臨界角まで同一方向に段階的に変更する制御を行う超音波ビーム出力方向制御手段とを備え、
    前記超音波ビーム出力方向制御手段は、次に前記超音波ビーム出力手段から出射される超音波ビームの透過する領域が、それまでの前記段階的な変更における各出射方向での前記遮蔽領域の全てが重なった共有領域の一部を含むように、前記超音波ビームの出射方向を変更させ、
    前記臨界角とは、出射方向の変更後の前記超音波ビームの透過する領域が、出射方向の変更前の前記遮蔽領域の一部を含むことができなくなる角度である、超音波画像生成装置。
  5. 前記超音波ビーム出力方向制御手段が、次に前記超音波ビーム出力手段から出射される超音波ビームの透過する領域が、それまでの前記段階的な変更における各出射方向での前記遮蔽領域の全てが重なった共有領域の一部を含むように、前記超音波ビームの出射方向変更させる、とは、
    出射方向の変更後の前記超音波ビームの対象領域が、それまでの前記段階的な変更における各出射方向での前記遮蔽領域の全てが重なった共有領域の全てを含み、かつ出射方向の変更後に前記共有領域がより小さくなるように、前記超音波ビームの出射方向を変更する制御を少なくとも1回実行することである、請求項4に記載の超音波画像生成装置。
  6. 前記対象領域は、前記反射超音波ビームが所定の強度で検出可能な距離内に定められている、請求項4に記載の超音波画像生成装置。
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