JP2006093461A - 折畳み式電子機器 - Google Patents

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哲之 岡野
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Abstract

【課題】 大型化を回避しながら、折畳みのために回動自在な第1および第2の各筐体間の電気的な接続の経時安定性を向上できる折畳み式電子機器を提供する。
【解決手段】 第1の筐体1と第2の筐体2とを互いに回動自在に結合するためのヒンジ部3を設ける。第1の筐体1および第2の筐体2の間を電気的に接続するフレキシブル基板4を配線として設ける。フレキシブル基板4は、ヒンジ部3の回動方向に沿って巻かれた第1のループ部4aおよび第2のループ部4bを、それらの各巻き方向が互いに逆向きに設定されて有している。巻き方向が互いに逆向き第1のループ部4aおよび第2のループ部4bを設けたことにより、開閉時にフレキシブル基板4に印加される応力負荷を低減できて、大型化を回避しながらフレキシブル基板4による電気的接続の経時安定性を向上できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、折畳み自在な第1の筐体と第2の筐体との間における電気的な接続に関する経時安定性に優れた折畳み式電子機器に関するものである。
近年、携帯電話等の携帯用電子機器は持ち運びに便利なように小型化、薄型化、軽量化が図られている。例えば、携帯電話の場合、表示部や操作部がそれぞれ設けられた各筐体を、非使用時に折畳んで内部に表示部や操作部を収納する構成とすることにより、非使用時における表示部や操作部の保護と共に全体形状の小型化および携帯性改善が進められている。
このような構成の場合、折畳みを実現するためにヒンジ部が形成されている。さらに、上記ヒンジ部の内部には空洞部が設けられ、各筐体間を電気的に接続するための配線を空洞部内に配置している。例えば、図7に示すように、表示部などを有する第1の筐体101とボタンなどの操作部を有する第2の筐体102とはヒンジ部103により互いに回動自在に結合されている。
ヒンジ部103の回動軸上に形成された空洞部105において、第1の筐体101と第2の筐体102との間を電気的に結合するための配線104には、第1および第2の各筐体101、102の開閉による断線などの損傷を防止するために、巻かれた形状の螺旋部104aが設けられている(特許文献1参照)。
このような従来では、螺旋部104aを設けることによって、第1および第2の各筐体101、102の開閉に伴う配線104の伸縮を吸収するように螺旋部104aの径が変形して、開閉時に配線104に発生する応力を緩和できる断線対策が施されている。
この配線104には、例えばケーブルやフレキシブル基板を用いることが多い。特に、フレキシブル基板は、フィルム素材に形成された微細な配線パターンを有するものであり、可撓性を有するので、ヒンジ部103といった限られた空間内での配線104の引き回しに好適に使用される。つまり、上記フレキシブル基板は、例えば、ヒンジ部103にて第1および第2の各筐体101、102を回動させる際には、その回動に追従してある程度変位することができるから、配線104の断線対策を行うことが可能なものとなっている。
特開2003−37375(公開日:2003年2月7日)
しかしながら、上記従来では、配線104として形成されたフレキシブル基板は第1および第2の各筐体101、102の開閉に伴う捩れや曲がりなどの応力負荷が繰り返し加わると、配線104としてのフレキシブル基板をヒンジ部103の回動軸上に形成された空洞部にて螺旋状に巻いて形成しても、配線104としてのフレキシブル基板に対し、上記応力負荷により破損、特に配線104と第1および第2の各筐体101、102との各接続部分にて破損が発生するおそれがある。
そこで、電子機器の折畳み動作の際に、フレキシブル基板と第1の筐体101または第2の筐体102との間の接続部分に発生する応力をできるだけ少なくすることが必要である。
そのために、折畳み式電子機器のヒンジ部103に形成した空洞部にてヒンジ部103の回動方向に巻いたフレキシブル基板の巻き数を多く(複数回に)し、第1および第2の各筐体101、102の開閉に伴う応力発生を分散させる対応が、従来、知られている。
しかしながら、このような従来の対応では、配線104の巻き数の増加に伴い、ヒンジ部103の径が大きくなり、折畳み式携帯電話といった折畳み式電子機器のヒンジ部103の外形寸法が大きくなり、折畳み式電子機器の大型化を招来するという問題がある。
本発明の目的は、上記事情を考慮してなされたもので、特に、ヒンジ部103での径を大きくすることを回避しながら、第1および第2の各筐体101、102の開閉に伴う配線104での応力緩和を図り、経時的な信頼性(経時安定性)を向上した折畳み式電子機器を提供することである。
本発明の折畳み式電子機器は、前記課題を解決するために、第1電子機能部を有する第1の筐体と、第2電子機能部を有する第2の筐体と、前記第1の筐体と前記第2の筐体とを互いに回動自在に結合するためのヒンジ部と、前記第1電子機能部および前記第2電子機能部を電気的に互いに結線するため、前記第1の筐体および前記第2の筐体の間に設けられた配線とを備え、前記配線は、前記ヒンジ部の回動方向に沿って巻かれた少なくとも第1のループ部および第2のループ部を有しており、前記第1のループ部および前記第2のループ部の各巻き方向は、互いに逆向きに設定されていることを特徴としている。
上記構成によれば、上記配線の第1のループ部および第2のループ部の各巻き方向を、逆向きに設定することにより、第1および第2の各筐体の開閉に伴う配線での応力は、それぞれの第1および第2の各ループ間での相殺により低減できるため、配線に生じる応力負荷を軽減することが可能となる。
したがって、上記構成では、配線への応力負荷を軽減して、第1および第2の各筐体における開閉の繰り返しに伴う配線の断線、特に配線と第1の筐体および前記第2の筐体の少なくとも一方との接続部分での断線を抑制できて、電気的な接続の経時安定性を向上しながら、従来のように、ヒンジの回動方向に沿って、ヒンジの周囲にて複数回、配線を巻きつける必要が無く、配線の巻き径の増加を回避できるので、大型化を防止できる。
上記折畳み式電子機器では、さらに、前記ヒンジ部は、その回動軸上に形成された略円筒状の空洞部を有し、前記第1のループ部および前記第2のループ部は、前記空洞部内にて形成されていてもよい。
上記構成によれば、第1のループ部および第2のループ部を空洞部内の空間内にて形成したので、第1のループ部および第2のループ部における各巻形状の自由度を大きくできて、上記第1のループ部および第2のループ部の形成を容易化できる。
その上、上記構成は、空洞部内の空間内に形成した第1のループ部および第2のループ部の変位や変形の自由度も大きくできるから、応力負荷の軽減も大きく、かつ確実化できる。
上記折畳み式電子機器においては、さらに、前記空洞部を内部に有する第3の筐体を備え、前記ヒンジ部は、前記第3の筐体内の空洞部に、回動軸が互いに平行に配置された2軸の第一および第二の各ヒンジ部材を有していてもよい。
上記構成によれば、このような第3の筐体を設けることにより、配線を引き回すことが可能な空間が広がり、配線を組み込む際の作業性が向上される。また、第3の筐体を設け、第3の筐体内に、回動軸が平行する2軸第一および第二の各ヒンジ部材を有することにより、第1および第2の各筐体間において、より幅広い開閉角度を得ることが可能であり、第1および第2の各筐体を例えば360度での角度にて回動して開くこともできる。
上記折畳み式電子機器では、前記第1の筐体に形成された第1電子機能部の出力端子部は、前記第1の筐体側における配線の端子部と対向する位置関係に配置されていることが好ましい。
上記構成によれば、配線の第1のループ部および前記第2のループ部における巻き方向を互いに対し反転することにより、配線の端子部の向きが第1の筐体側と第2の筐体側で異なる場合が存在する。従って、上記構成では、空間的な制約が厳しい、前記第1の筐体に形成された第1電子機能部の出力端子部の向きを、前記第1の筐体側における配線の端子部の向きに予め一致させておくことにより、上記配線における端子部からの取り出し方向を反転させるための構造が必要無く、余計な体積増加を防止できて、上記筐体の薄型化を図ることが可能である。
上記折畳み式電子機器においては、前記配線は、信号伝送手段としての差動配線であってもよい。
上記構成によれば、上記のような信号伝送手段を用いることにより、従来のパラレル配線に比較して配線数を少なくすることができるため、ヒンジ部での限られた空間での引き回しが容易となり、ヒンジ部により形成された空洞部の体積を小さくすることができ、筐体を小さくすることが可能である。
上記折畳み式電子機器では、前記空洞部内には、前記配線を巻きつけるための柱部が設けられていてもよい。
上記構成によれば、上記柱部を設けたことにより、反転された第1のループ部および第2のループ部を有する配線は、上記柱部の軸(外周面)の周方向に沿って巻きつけることができるため、配線の巻きつけ作業が容易になる。
上記折畳み式電子機器においては、前記第1電子機能部は、画像信号による画像を表示するための表示部であってもよい。上記折畳み式電子機器では、前記第2電子機能部は、データを入力するための操作部であってもよい。
上記折畳み式電子機器においては、前記第1の筐体および前記第2の筐体は、携帯可能な形状に形成されていてもよい。上記折畳み式電子機器では、前記第1電子機能部および前記第2電子機能部は、携帯電話の機能を発揮するためのものであってもよい。
上記折畳み式電子機器においては、前記配線は、配線パターンが形成されたフレキシブル基板であることが好ましい。
上記構成によれば、フレキシブル基板に形成された配線パターンを用いることで、配線パターンをフレキシブル基板上に固定できて、各配線パターンの間隔や、配線パターンの位置をフレキシブル基板上において一定にできるから、第1の筐体および第2の筐体の間における、上記フレキシブル基板の配線パターンを用いた電気的な接続を容易化、かつ簡素化できる。
その上、上記構成では、フレキシブル基板がフレキシブルな(つまり可撓性を有する)ことから、上記フレキシブル基板に対し、各巻き方向が互いに逆向きに設定された第1のループ部および第2のループ部をそれぞれ設けることによって、第1のループ部および第2のループ部による応力負荷の軽減という上述した効果をより確実に発揮できる。
本発明の折畳み式電子機器は、以上のように、互いに回動自在に結合された第1の筐体および前記第2の筐体の間に設けられた配線は、前記回動方向に沿って巻かれた少なくとも第1のループ部および第2のループ部を有しており、前記第1のループ部および前記第2のループ部の各巻き方向は、互いに逆向きに設定されている構成である。
それゆえ、上記構成は、上記のように配線の第1のループ部および第2のループ部の各巻き方向を、互いに逆向きに形成することにより、第1および第2の各筐体の開閉に伴う配線での応力は、それぞれの第1および第2の各ループ間で互いに相殺されて低減されるため、開閉時の配線への応力負荷を低減できる。
したがって、上記構成では、開閉時の配線への応力負荷を低減して、第1および第2の各筐体の開閉の繰り返しに伴う配線の断線を抑制できて、経時安定性を向上しながら、従来のように、ヒンジの回動方向に沿って、ヒンジの周囲にて複数回、配線を巻きつける必要が無く、配線の巻き径の増加を回避できるので、大型化を防止できるという効果を奏する。
以下、本発明の折畳み式電子機器を携帯電話に適用した実施の各形態に関して図1ないし図6に基づいて説明する。
(実施の第一形態)
図1ないし図3は、本発明の折畳み式電子機器としての携帯電話に係る実施の第一形態の説明図である。図1は上記携帯電話の要部分解斜視図である。図2は上記携帯電話の外観を示す概略平面図であり、図3は上記携帯電話に用いたフレキシブル基板の要部斜視図である。
上記携帯電話は、図1に示すように、長方形板状または直方体状に形成されたケースである第1の筐体1と、長方形板状または直方体状に形成されたケースである第2の筐体2と、ヒンジ部3と、フレキシブル基板(配線)4とを備えている。上記第1の筐体1には、その内部に、通電により、情報処理する第1の電子機能部(図示せず)が内蔵されている。上記第2の筐体2においては、通電により、情報処理する第2の電子機能部(図示せず)が内蔵されている。
上記フレキシブル基板4は、第1および第2の各筐体1、2の間で電気的な接続を行うための配線として形成されたものであり、可撓性を有する、帯状の樹脂フィルム上に、銅やアルミニウムといった導電性金属の薄膜からなる各配線パターンが、主に、上記樹脂フィルムの長手方向に沿ってそれぞれ形成されたものである。上記樹脂フィルムの素材としては、強度や耐熱性や可撓性に優れた樹脂であればよいが、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリイミドなどが挙げられる。
上記携帯電話においては、図2に示すように、第1の筐体1は、その外表面の中央部上に画像や電話番号を表示するための、液晶表示部といった表示部(第1の電子機能部)5が配置され、さらにその上部(第2の筐体2との結合端部とは反対側の端部)には、受話器穴6が配置されている。受話器穴6に対応した第1の筐体1内には、図示しないがスピーカが設けられている。
さらに、第1の筐体1内には、第1の電子機能部として、外部から無線にてRF信号を受信して、上記RF信号に含まれる情報を復元・再生して処理し、上記情報を表示したり、音声にて出力したりできると共に、音声やボタン入力による情報をRF信号に変調して外部に出力できる電気回路(LSI)である送受信回路も含まれている。
一方、第2の筐体2は、その外表面上に、電話をかける時の電話番号の入力や、メールの文章を作成する時の文字を入力するための操作部としてのボタン部(第2の電子機能部)7を備えている。また、その下部(第1の筐体1との結合端部とは反対側の端部)には送話部8が設けられている。送話部8に対応した第2の筐体2内には、図示しないがマイクロフォンが設けられている。さらに、第2の筐体2の内部には、第2の電子機能部として、ボタン部7からのデータ情報を前記第1の電子機能部に送信するために情報処理したり、二次電池からの電力を他の電気回路に送電したりするための電気回路(LSI)も含まれている。
上記ヒンジ部3は、第1の筐体1および第2の筐体2を互いに回動自在に、上記第1の筐体1および第2の筐体2の各一端部にて互いに連結して、第1の筐体1および第2の筐体2を互いに折畳んで(閉状態で)携帯に便利な形状に小型化するためのものである。よって、ヒンジ部3は、第1の筐体1および第2の筐体2が回動自在するためにヒンジ部3の外形状を円柱状に設定することが好ましく、さらに、無駄なスペースを削減するためにも、ヒンジ部3の内部に、略円筒状の空洞部9をヒンジ部3の外形状と同軸状に有することが望ましい。回動自在とは、一方向に回転するのではなく、双方向(一方が時計回りであれば他方は反時計回り)にそれぞれ回転可能なことを示す。
また、配線として形成されたフレキシブル基板4は、図1に示すように、第1の筐体1から、第1の筐体1および第2の筐体2の間におけるヒンジ部3に形成されている空洞部9を介し、第2の筐体2までに達するように設けられている。フレキシブル基板4が第1および第2の各筐体1、2内に形成された第1および第2の電子機能部である各電気回路(図示せず)を互いに接続するためのものであるから、フレキシブル基板4の両端部の各配線パターンは、第1および第2の各筐体1、2の各接続部分の対応する各接続端子とそれぞれ電気的かつ機械的に接続されている。
そして、フレキシブル基板4は、図1に示すように、ヒンジ部3の回動軸3aの周方向に沿って巻かれて形成された第1のループ部4aを有している。この巻き数としては、1回でも複数回でも構わないが、通常は、1回である。上記第1のループ部4aの巻き方としては、巻いても互いに重なり合うことを回避するために、周方向に巻きながら、回動軸3aの軸方向にずれていくことが望ましい。上記軸方向のずれとしては、1巻き当たり、第1のループ部4aの幅から、その幅の2倍程度までが好ましい。
その上、フレキシブル基板4は、第2のループ部4bを第1のループ部4aとは回動軸3aの軸方向に沿って異なる位置でヒンジ部3の回動軸3a上で第1のループ部4aとは逆回転方向に形成されて有している。この巻き数としては、1回でも複数回でも構わないが、通常は、1回である。上記第2のループ部4bの巻き方としては、巻いても互いに重なり合うことを回避するために、周方向に巻きながら、回動軸3aの軸方向にずれていくことが望ましい。上記軸方向のずれとしては、1巻き当たり、第2のループ部4bの幅から、その幅の2倍程度までが好ましい。このとき、第1のループ部4aおよび第2のループ部4bの間には、それらを反転させるために、ほぼ180°向きが変更された状態の境界線部4cが、回動軸3aの軸方向に沿って設けられている。
また、第1のループ部4aおよび第2のループ部4bの巻き径は、第1のループ部4aおよび第2のループ部4bが空洞部9内に収納されることが望ましいので、空洞部9の内径程度から、その内径の1/2程度までが好ましい。
このようにして形成されたフレキシブル基板4は第1の筐体1が第2の筐体2に対して閉じる(折畳む)動作が行われた場合、第1のループ部4aではフレキシブル基板4のループ径は小さくなり、第2のループ部4bではフレキシブル基板4のループ径は大きくなる。従って、第1のループ部4aと第2のループ部4bとの間で配線としてのフレキシブル基板4の伸縮が相殺され、フレキシブル基板4に生じる応力負荷を低減することができる。
逆に、第1の筐体1を第2の筐体2に対して開く場合においても、第1のループ部4aと第2のループ部4bとの間において逆の動きが発生するため、同様に、発生する応力負荷を緩和することが可能である。
このように本実施の形態では、開閉時の配線としてのフレキシブル基板4への応力負荷を低減して、第1および第2の各筐体1、2の開閉の繰り返しに伴うフレキシブル基板4の各配線パターンの断線を抑制できて、経時安定性を向上しながら、従来のように、ヒンジの回動方向に沿って、ヒンジの周囲にて複数回、配線を巻きつける必要が無く、配線の巻き径の増加を回避できるので、大型化を防止できる。
さらに、第1のループ部4aおよび第2のループ部4bは、第1の筐体1および第2の筐体2が互いに閉じた状態のときに応力が生じないように、熱成形などにより巻いた形状に予め成形されていてもよい。また、前記の境界線部4cも、第1のループ部4aおよび第2のループ部4bの巻き径より小径にて、上記閉じた状態のときに応力が生じないように、熱成形などにより上記折曲げた形状に予め成形されていてもよい。
また、図3に示すように略円筒状の空洞部9にヒンジ部3の回動軸3a上(つまり同軸状)に柱部19を設けてもよい。このように構成することにより、フレキシブル基板4はこの柱部19の外周面に沿って巻くことが可能であり、作業性が向上される。この柱部19の形成方法としては、第1および第2の各筐体1、2の側面側の外部よりピンを柱19として挿入する、あるいは、ヒンジ部3の先端部に円柱状の突起を設けておくことにより形成することが可能である。
このとき、フレキシブル基板4の配線パターンでの信号伝達手法としては、差動配線を用いてもよい。従来のパラレル配線では第1の筐体1と第2の筐体2との間で30本以上の配線数を有していたが、上記各配線の各信号を、それぞれ組み合わせた(すなわち、それらの差や加の各信号を組み合わせて信号数を低減した)差動配線を本実施の形態では用いている。
これにより、スピーカや液晶表示用の電源、制御信号をあわせて6本で実現することができ、フレキシブル基板4の幅を小さくすることができるので、限られたスペースでの、フレキシブル基板4を用いた配線の引き回しが容易となる。また、フレキシブル基板4の幅が小さくなったのに伴い、ヒンジ部3により形成された空洞部9の体積を小さくすることができて、携帯電話を小型化できる。
ところで、フレキシブル基板4の巻き方向を反転することにより、配線であるフレキシブル基板4の端子部の出力向きが第1の筐体1側と第2の筐体2側とで異なる場合が存在する。
そこで、本実施の形態においては、空間的な制約が厳しい、第1の筐体1における第1の電子機能部の入出力端子(凹形状であるジャック形状)の向きを、フレキシブル基板4における、第1の筐体1側の端子部(凸形状であるピン形状)の向きに予め一致させることにより、上記端子部からの上記フレキシブル基板4の取り出し方向をさらに反転させるための構造の必要が無く、余計な体積増加を伴わなく、第1の筐体1の薄型化を図ることが可能である。第1の筐体1における第1の電子機能部の入出力端子(凹形状であるジャック形状)の向きとしては、第1の筐体1の側面上において、前記回動軸3aに対し直交するように設定することが望ましい。
以上の構成により折畳み式の携帯電話(電子機器)を構成することにより、開閉を繰り返しても、電気的な接続を維持できる、経時的な安定に優れた、信頼性の高い配線構造を得ることが可能である。
(実施の第二形態)
本発明に係る折畳み式電子機器の実施の第二形態について図4ないし図6に基づき以下に説明する。なお、本実施の第二形態では、上記実施の第一形態と同様な機能を有する部材に関しては、実施の第一形態と同一の部材番号を付与してその説明を省いている。
本実施の形態によると、図4に示すように、表示部を有する第1の筐体1、操作部を有する第2の筐体2、第1の筐体1と第2の筐体2とを回動自在に結合するために、互いに平行な2軸(3b、3c)を有する第3の筐体10が構成された構造も用いることが可能である。
第1の筐体1と第2の筐体2とを電気的に結線するためのフレキシブル基板4は、その両端が第1および第2の筐体1、2内に形成された回路基板(図示せず)と接続されている。このフレキシブル基板4は第3の筐体10内を介して形成されている。この第3の筐体10内にて第1のループ部4aをヒンジの回動軸3bを中心に形成する。この巻き数としては、1回でも複数回でも構わない。次に第2のループ部4bをもう一方のヒンジの回動軸3c上で第1のループ部4aとは異なる軸位置で逆回転方向に形成している。
このようにして形成されたフレキシブル基板4は第1の筐体1が第2の筐体2に対して閉じる動作が行われた場合、図5に示すように、第1のループ部4aではフレキシブル基板4のループ径は小さくなり、第2のループ部4bではフレキシブル基板4のループ径は大きくなる。従って、第1のループ部4aと第2のループ部4bとの間でのフレキシブル基板4の伸縮が相殺され、フレキシブル基板4の各配線パターンに生じる応力を低減することができる。
逆に第1の筐体1を第2の筐体2に対して開く場合においても、第1のループ部4aと第2のループ部4bとの間において逆の動きが発生する為、応力を緩和することが可能である。
また、このように第1の筐体1と第2の筐体2との間に第3の筐体10を形成することにより、第1および第2の各筐体1、2の間において、幅広い開閉角度を得ることができ、例えば、図6に示すように第1の筐体1を第2の筐体2の裏側の面にまで、例えば360°近くまでの回動を達成することができる。
以上の構成により、本実施の第二形態においても、折畳み式の携帯電話(電子機器)を構成することにより、前述の実施の第一形態と同様に信頼性の高い配線構造を得ることが可能である。
なお、上記の実施の各形態では、折畳み式電子機器の例として、携帯電話の例を挙げたが、電子機能部を有する本体と、その本体に対し開閉自在な、他の電子機能部を有する蓋とを有する電子機器であれば、本発明を適用でき、そのような電子機器としては、カセットテープレコーダー、CDプレーヤー、MDプレーヤー、ステレオプレーヤー、冷蔵庫などの家電品、自動車の開閉部などを挙げることができる。
本発明の折畳み式電子機器は、大型化を回避しながら、回動自在な第1および第2の各筐体間の電気的な接続の経時安定性を向上できるから、操作部や表示部の保護を図れると共に、携帯利便性を改善できる折畳み構造を有する携帯電話といった携帯可能な電子機器の分野に好適に利用できる。
本発明の実施の第一形態に係る折畳み式電子機器の要部分解斜視図である。 上記実施の第一形態の折畳み式電子機器での、開いたときの平面図である。 上記折畳み式電子機器のフレキシブル基板における要部斜視図である。 本発明の実施の第二形態に係る折畳み式電子機器の要部分解斜視図である。 上記実施の第二形態におけるフレキシブル基板の要部斜視図である。 上記実施の第二形態における開閉を説明するための側面図である。 従来の折畳み式電子機器の要部分解斜視図である。
符号の説明
1 第1の筐体
2 第2の筐体
3 ヒンジ部
3a、3b、3c ヒンジ回動軸
4 フレキシブル基板
4a 第1のループ部
4b 第2のループ部
5 表示部(第1の電子機能部)
7 ボタン(操作部、第2の電子機能部)
10 第3の筐体
101 第1の筐体
102 第2の筐体
103 ヒンジ部
104 配線
104a 螺旋部
105 空洞部

Claims (11)

  1. 第1電子機能部を有する第1の筐体と、
    第2電子機能部を有する第2の筐体と、
    前記第1の筐体と前記第2の筐体とを互いに回動自在に結合するためのヒンジ部と、
    前記第1電子機能部および前記第2電子機能部を電気的に互いに結線するため、前記第1の筐体および前記第2の筐体の間に設けられた配線とを備え、
    前記配線は、前記ヒンジ部の回動方向に沿って巻かれた少なくとも第1のループ部および第2のループ部を有しており、
    前記第1のループ部および前記第2のループ部の各巻き方向は、互いに逆向きに設定されていることを特徴とする折畳み式電子機器。
  2. さらに、前記ヒンジ部は、その回動軸上に形成された略円筒状の空洞部を有し、
    前記第1のループ部および前記第2のループ部は、前記空洞部内にて形成されている請求項1記載の折畳み式電子機器。
  3. さらに、前記空洞部を内部に有する第3の筐体を備え、
    前記ヒンジ部は、前記第3の筐体内の空洞部に、回動軸が互いに平行に配置された2軸の第一および第二の各ヒンジ部材を有することを特徴とする請求項2記載の折畳み式電子機器。
  4. 前記第1の筐体に形成された第1電子機能部の出力端子部は、前記第1の筐体側における配線の端子部と対向する位置関係に配置されていることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の折畳み式電子機器。
  5. 前記配線は、信号伝送手段としての差動配線であることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の折畳み式電子機器。
  6. 前記空洞部内には、前記配線を巻きつけるための柱部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の折畳み式電子機器。
  7. 前記第1電子機能部は、画像信号による画像を表示するための表示部であることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載の折畳み式電子機器。
  8. 前記第2電子機能部は、データを入力するための操作部であることを特徴とする請求項1ないし7の何れか1項に記載の折畳み式電子機器。
  9. 前記第1の筐体および前記第2の筐体は、携帯可能な形状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし8の何れか1項に記載の折畳み式電子機器。
  10. 前記第1電子機能部および前記第2電子機能部は、携帯電話の機能を発揮するためのものであることを特徴とする請求項1ないし9の何れか1項に記載の折畳み式電子機器。
  11. 前記配線は、フレキシブル基板に形成された配線パターンであることを特徴とする請求項1ないし10の何れか1項に記載の折畳み式電子機器。

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