JP2006092787A - 二次元アレー型誘電体バリア放電装置 - Google Patents

二次元アレー型誘電体バリア放電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】二次元アレー型誘電体バリア放電装置の電極の外周縁部での発光を防止し、開口部での発光効率を高める。
【解決手段】平板状の第1電極3に、放電開口部4を多数設ける。誘電体層5を介して第1電極3に対向して平板状の第2電極6を配置する。第1電極3の面積を第2電極6の面積より大きくする。第1電極3の最外周に位置する放電開口部4を、第2電極6の最外周縁部6Eより内側に位置させる。第2電極6を誘電体層5に埋め込んで、第2電極6の縁部を覆う。誘電体層5を貫通する延長部3B,6Bを介して、第1電極3と第2電極6との間に高圧の交流電流を印加する。第1電極3の外周縁部における発光が防止され、放電開口部4から均一の発光が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次元アレー型誘電体バリア放電装置に関し、特に、誘電体バリア放電によりエキシマ分子を形成し、エキシマ分子から放射される紫外線を利用する二次元アレー型誘電体バリア放電装置に関する。
プラズマ放電を応用したランプは、超LSIなどの半導体基板露光のプロセスや、オゾンや解離酸素による表面クリーン処理等の環境分野や、ディスプレイ用光源や、照明等の光源などに応用されている。特に、石英ガラス2重管構造で知られる誘電体バリア放電を用いたエキシマランプにより、従来の低圧水銀灯や高圧アーク放電ランプにはない126nm、146nm、172nm、222nm、308nm等の、環境分野や半導体製造プロセスにおいて特に有用な単一波長光を、選択的に高効率で取り出せるようになった。
エキシマランプは、内側電極、誘電体(石英ガラス)、放電ガス領域、誘電体(石英ガラス)、外電極(網状電極)の5層、または、内側電極、放電ガス領域、誘電体(石英ガラス)、外電極(網状電極)の4層からなるものである。エキシマ分子が形成可能な放電ガス領域で、誘電体バリア放電により得たエキシマ光を、外部電極(網状電極)から漏れる光として利用するものである。ランプが安定に点灯するまでの時間が短く、高輝度、照度均一性、長寿命の点については、従来のランプと比較して優位性がある。
誘電体バリア放電はPDP(プラズマディスプレイパネル)の分野において、蛍光塗料を発光させるための紫外線光源として用いられている。PDPの基本構造は、厚さ数ミクロンの金属電極と、誘電体と、金属電極の三層構造である。小型で光特性がよい光源とするために、多層の電極構造が提案されている。しかし、電気エネルギーを光エネルギーに変換する効率が悪く、蛍光灯の1/10程度である。最近では、高周波化による効率の向上も図られている。
エキシマ分子は、1励起原子が基礎となり、他の2つの基底原子との三体衝突により形成される。高圧希ガス中では、三体衝突の確率が増加するため、エキシマ分子が効率よく生成される。エキシマ光の強度を高めるには、大気圧よりも高い圧力で動作させる。高圧ガス雰囲気中では、絶縁破壊電圧の上昇に伴い、グロー放電からアーク放電へ移行しやすくなり、安定な放電が成立しなくなる。
エキシマランプは、構造上、放電ギャップが大きい。そのため、高圧ガス中での高輝度化には、高電圧印加の必要がある。しかし、高電圧を印加すれば、グロー放電からアーク放電へ移行して、高輝度化できない。放電ギャップそのものに放電容器が含まれており、放電空間である希ガス領域と石英ガラスを薄くできないためである。静電容量が大きい分、放電に投入されるエネルギーのロスが多く、発光効率が悪い。放電エネルギーのロスを防止して発光効率を高めるためには、誘電体を薄膜化にする必要があるが、誘電体の厚さは1mm以下にできない。誘電体を薄膜化して放電ギャップを縮小することで発光効率を高めることは困難である。エキシマランプの配光分布は、発光面で均一でないので、面照射対象物に対して均一に紫外線を照射するためには、光学系を必要とする。光学系はコストが高いという問題がある。また、光学系を必要とするので、光源を照射対象物に接近できない。照射対象物に対して光源を接近できないので、強い光が利用できないという問題がある。
そこで、これらの問題を回避して、高圧ガス中で安定にグロー放電し、発光効率の向上と高輝度化を実現するエキシマランプが、非特許文献1のように提案されている。図3に示す二次元アレー型バリア放電装置は、放電ガスが充填され、放電空間を有する放電容器と、この放電容器に収容され、誘電体層の上面に形成された平板状の第1電極と、この第1電極に対向するように誘電体層の下面に形成され、第1電極と実質的に等しい面積を有する平板状の第2電極とで構成されている。第1電極には、多数の放電開口部が形成されている。第1電極と第2電極に電力を供給する交流高圧電源が、導線を介して第1電極と第2電極に接続されている。
このように構成された二次元アレー型バリア放電装置において、交流高圧電源により第1電極と第2電極との間に電力を供給すると、放電開口部に誘電体バリア放電が発生する。このバリア放電により、そこに接する放電ガスの原子が励起されて、瞬間的にエキシマ状態となる。このエキシマ状態から元の状態(基底状態)に戻るときに、エキシマ光が発光される。エキシマ光の発光効率は、放電用ガス圧力を高くすることにより高められ、誘電体層を薄くすることによっても高められることが知られている。
図4は、二次元アレー型バリア放電装置によるランプの断面図であり、より具体的な構造として示してある。即ち、図4(a)は、二次元アレー型バリア放電装置によるランプの平面図である。図4(b)は、二次元アレー型バリア放電装置によるランプの断面図である。図4において、ランプは、扁平状の放電容器を外囲としている。この放電容器内には、放電ガスが充填された放電空間がある。その放電ガスに対接するように、誘電体層の上面に多数の放電開口部が形成された、平板状の第1電極がある。この第1電極に対向するように、誘電体層の下面に形成された、第1電極と実質的に等しい面積を有する第2電極がある。放電容器の上面に接着剤により固着された、放電光を取り出す光取り出し窓がある。第1電極に接続されたリード線と、第2電極に接続されたリード線がある。第1電極の表面には、必要に応じて、発光効率を向上させる効果がある絶縁膜が設けられる。第2電極は、放電容器の内面に載置されている。第1電極と第2電極との間には、必要に応じて絶縁材が設けられている。
このように構成されたランプにおいて、両電極間にリード線を介して高電圧が印加されると、放電開口部で誘電体バリア放電により発光する。これは、バリア放電により、放電開口部に接する放電ガスの原子が励起されて、瞬間的にエキシマ状態となり、このエキシマ状態から元の状態に遷移するときに、エキシマ光が放射されることで起こる現象である。
第49回応用物理学会関係連合講演会講演予稿集(2002.3東海大学湘南校舎)29a-D-7「真空紫外光源用二次元アレー型希ガスマイクロ放電の特性」
しかし、非特許文献1に示される二次元アレー型誘電体バリア放電装置の構造であると、第1電極と第2電極の面積が同じであるため、第1電極に設けられた放電開口部の発光とはならず、第1電極の縁領域で発光が生じるため、所望の放電開口部領域での発光が得られないという問題がある。
第1電極と第2電極との面積が実質的に等しくなされているため、図5に示すように、細かい放電開口加工が施してある第1電極の外周縁部が巨大な開口部の縁を構成することになり、第1電極の外周縁部と第2電極との間の電界の漏れが、本来の第1電極の放電開口部と第2電極間の電界の漏れより多くなる。その結果、巨大な開口部に相当する第1電極の外周縁部の縁領域で電界の漏れが強く発生し、その部分で強く発光する。一方、放電開口部からの発光は、第1電極の外周縁部の縁領域に比して発光が弱くなり、均一な放電ではなくなり、放電開口部領域における発光効率が極端に低下する。
本来の放電開口部における発光を強めるため、投入電力を増大させることが考えられるが、その投入電力に比例して、第1電極の外周縁部の縁領域で発生する発光量も増え、そこで費やされるエネルギーが増大することになる。したがって、本来の放電開口部における発光効率が低下するという問題点をも抱えている。なお、発光効率を無視した場合であっても、投入電力の大きさによっては誘電体絶縁破壊が放電開口部における発光に先立って電極周縁部で発生し、放電装置が破壊されることもある。
すなわち、放電開口部を有する第1電極と、この第1電極と実質的に等しい面積を有し誘電体を介して第1電極と対向する第2電極とよりなる従来の二次元アレー型誘電体バリア放電装置による構造では、本来の発光部位である放電開口部での発光以外に、第1電極の外周縁部の縁領域で強い発光が生じ、面全体が均一に発光するものではない。また、電極縁部で消費されるエネルギーが、本来の発光部位である放電開口部での発光に要するエネルギーに比し大きく、エネルギーの有効利用効率が極端に低下する。また誘電体絶縁破壊が放電開口部における発光に先立って電極周縁部で発生し、放電装置が破壊されることもある。
本発明の目的は、上記従来の問題を解決して、二次元アレー型誘電体バリア放電装置の第1電極の縁領域での放電を防止して、放電開口部での発光効率を高めることである。
上記課題を解決するため、本発明では、放電容器と、誘電体バリア放電によってエキシマ分子が形成されるように放電容器の中に充填された放電用ガスと、放電用ガスを発光させる放電開口部が多数設けられた平板状の第1電極と、第1電極に接して設けられた誘電体層と、誘電体層を介して第1電極に対向して配置された平板状の第2電極とを備えた二次元アレー型誘電体バリア放電装置の両電極の面積を異ならせ、相対的に小さい面積の電極の縁部を絶縁体で覆う構成とした。
さらに、二次元アレー型誘電体バリア放電装置の第1電極の面積を、第2電極の面積より大きくする構成とした。また、二次元アレー型誘電体バリア放電装置の第2電極を、誘電体層に埋め込み、誘電体層を貫通する延長部を介して、第1電極と第2電極との間に高圧の交流電力を供給する構成とした。さらに、二次元アレー型誘電体バリア放電装置の第1電極における最外周に位置する放電開口を、第2電極の外周縁より内側に位置するように構成した。
放電開口を有する第1電極の面積と誘電体を介して第1電極に対向する第2電極の面積を異ならせ、相対的に小さい面積の電極の縁部を絶縁体で覆ったことにより、放電開口部を有する第1電極の外周縁部における発光が防止され、その結果、電極面から均一の発光が得られ、しかも投入エネルギーの有効利用ができる。
放電開口部を有する第1電極の面積を第2電極の面積より大きくしたことにより、所望の放電面積を確保することができ、必要な光量を得ることができる。換言すれば、第1電極の大きさを大きくすることによって、第1電極における放電開口部以外の電界のもれを防ぐことができる。このことにより、発光面である第1電極面に電界の漏れを防止するための絶縁被覆を設ける必要がなくなり、面倒な絶縁被覆加工が不要となり、絶縁被覆による発光の阻害の問題もなくなる。
第2電極が誘電体層に埋め込まれ、この誘電体層を貫通した延長部を介して第1電極と第2電極に高圧の交流電流が供給されるような構成としたため、電極間の短絡を有効に防止できる。第1電極の最外周に位置する放電開口部を、第2電極の外周縁より内側に位置させることにより、最外周に位置する放電開口部が第2電極の外周縁部と重なり合う部分が存在することがなくなる。そのため、当該部分での発光が防止され、放電開口部領域のみで良好な発光が実現でき、放電開口部を無駄なく有効に活用できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1と図2を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施例は、放電用ガスを発光させる放電開口部を、平板状の第1電極に多数設け、誘電体層を介して第1電極に対向して平板状の第2電極を配置し、第1電極の面積を第2電極の面積より大きくし、第1電極の最外周に位置する放電開口部を、第2電極の外周縁より内側に位置させ、第2電極を誘電体層に埋め込んで第2電極の縁部を覆い、誘電体層を貫通する延長部を介して第1電極と第2電極との間に高圧の交流電流を印加して電力を供給する二次元アレー型誘電体バリア放電装置である。
最初に、図1と図2を参照しながら、本発明の実施例における二次元アレー型誘電体バリア放電装置の構成を説明する。図1は、二次元アレー型誘電体バリア放電装置の概念的な断面図である。図1において、放電容器1は、放電装置の各部材を収容する容器である。放電空間2は、放電容器1の上部内に放電ガスが充填された空間である。第1電極3は、誘電体層5の上面に形成され、多数の放電開口部4を有する平板状の電極である。第2電極6は、第1電極に対向するように誘電体層5内に形成され、第1電極3より小さい面積を有する平板状の電極である。遮断部材7は、放電容器1の内周壁と誘電体層5の側面との間に設けられ、放電空間2と電力供給路との間を、電気的及び空間的に遮断するための高真空対応の部材である。
電源8は、第1電極3と第2電極6に、外部のリード線を介して高電圧の交流電力を供給する電源である。冷却装置9は、放電装置を冷却するためのペルチエ素子を利用した装置である。絶縁膜10は、二次電子放出を増大させるためのMgOなどの膜である。絶縁層11は、第1電極のスパッタを防止するための層である。光取り出し窓12は、可視光や真空紫外光を取り出すための窓である。接着剤13は、フリットガラスまたはインジウムよりなる接着剤である。
上面が開放された放電容器1の開放部分に、例えば、特殊合成石英ガラス、MgF2またはCaF2またはBaF2よりなる光取り出し窓12が、フリットガラスまたはインジウムよりなる接着剤13により、取り付けられている。誘電体層5の下面5Bには、電子冷却装置9を備えている。第1電極3の端子部3Cと第2電極6の端子部6Cは、放電容器1の側面部に延長されており、外部のリード線に接続されている。放電空間2には、ArまたはKrまたはXeよりなる放電ガスが充填されている。
第1電極3は平面状の導体よりなり、厚さが約30μmのスクリーン印刷電極から構成されている。多数の放電開口部4の開口径は、例えば約100μmである。放電空間2と接する第1電極の最上面には、放電開口部4を含め、二次電子放出を増大することにより発光効率を向上させる効果があるMgO膜よりなる3〜5μmの厚さの絶縁膜10が設けられている。さらにその絶縁膜10と第1電極3との間に、セラミックあるいはシリカガラスよりなる10〜20μmの厚さの絶縁層11がコーティングされている。なお、MgO膜に代え、窒化アルミニウムまたは高融点で電気的高絶縁性の膜を絶縁膜10としてもよい。
第2電極6の最外周縁部6Eは、誘電体5の上面周縁部5Aにより覆われ、第1電極3の外周縁部3Eと電気的に絶縁されている。第1電極3とリード線との間の延長部等は、誘電体層5に埋め込まれている。第1電極3とリード線は、誘電体層5を貫通する延長部3Bと、誘電体層5の下面5Bに形成された逆T字状の端子部3Cとで接続されている。第2電極6と外部導線との間の延長部等は、誘電体層5に埋め込まれている。第2電極6とリード線は、誘電体層5を貫通する延長部6Bと、誘電体層5の下面5Bに形成された逆T字状の端子部6Cとで接続されている。
図2は、第1電極の上部からみた発光部分の平面概略図である。第1電極3は、矩形の平面状導体よりなり、第2電極6の面積より大きい面積を有し、厚さが約30μmのスクリーン印刷電極から構成されている。周辺部3Fを除いた中央部に、直径が約100μmの放電開口部4が、X方向およびY方向に多数設けられている。また、第2電極6は、同じく矩形の平面状導体よりなる。その面積は、第1電極3より小さい。最外周縁部6Eは、電極の上面から見て、第1電極3に形成された放電開口4の最外周に位置する放電開口部4Aより更に外側に位置している。
次に、図1を参照しながら、上記のように構成された本発明の実施例における二次元アレー型誘電体バリア放電装置の動作を説明する。第1電極の端子部3Cと第2電極の端子部6Cに対して、電源8から高周波高電圧を加えると、第1電極3と第2電極6との間で放電が起き、放電開口部4において、電界の染み出しにより発光する。MgOからなる絶縁膜10により、2次電子供給が増大され、発光効率が向上する。
放電開口部4で発生した光は、放電容器1の光取り出し窓の部分が合成石英である場合は、波長300〜400nm付近の可視光が取り出せる。光取り出し窓の部分がMgF2,BaF2,CaF2であれば、波長172nmの真空紫外光が取り出せる。絶縁層10と第1電極3との間に積層されたセラミックあるいはシリカガラスの絶縁層11により、長時間における放電においても、第1電極3のスパッタが防止できる。
次に、図1と図2を参照しながら、第1電極の縁領域での放電防止について説明する。第1電極3の面積を、第2電極6の面積より大きくする。面積の小さい第2電極6の最外周縁部6Eは、誘電体層5の上面周縁部5Aで覆われている。そのため、当該部分における電界の漏れが防止されている。したがって、第1電極3の放電開口部4以外では、外周縁部3Eの縁などにおける発光がない。放電開口部4では均一に発光する。入力された電力は、放電開口部4においてのみ消費されることになり、極めて効率の良い発光装置となる。
図2に示すように、第1電極3の最外周に位置する放電開口部4Aが、第2電極6の外周縁6Eより内側に位置するように構成されているため、最外周に位置する放電開口部4Aが、第2電極6の外周縁部6Eと重なり合う部分が存在することがなく、当該部分での発光が防止され、放電開口部領域のみで良好な発光が実現でき、放電開口部を無駄なく有効に活用できる。第1電極3の面積を大きくすることで、所望の放電面積を確保することができる。
次に、図1を参照しながら、電極間の短絡放電の防止について説明する。第1電極3と端子部3Cの間の延長部3Bと、第2電極6と端子部6Cの間の延長部6Bは、誘電体層5に埋め込まれている。すなわち、第1電極3と第2電極6につながるすべての導体が、放電空間外に配置されており、放電空間に曝されていない。そのため、誘電体層により、電極から端子間に至る導体の絶縁が保たれるとともに、放電空間内における電極間の短絡放電が防止される。発光面である第1電極の放電開口部以外での電界の漏れを防ぐことができるため、電界の漏れを防ぐための面倒な絶縁被覆の増設加工が不要になる。絶縁被覆による発光の阻害も同時に防げる。なお、特に理由がある場合は、面積の小さい方の電極の縁部を他の絶縁体で覆うことも可能である。
上記のように、本発明の実施例では、二次元アレー型誘電体バリア放電装置を、放電用ガスを発光させる放電開口部を、平板状の第1電極に多数設け、誘電体層を介して第1電極に対向して平板状の第2電極を配置し、第1電極の面積を第2電極の面積より大きくし、第1電極の最外周に位置する放電開口部を、第2電極の外周縁より内側に位置させ、第2電極を誘電体層に埋め込んで第2電極の縁部を覆い、誘電体層を貫通する延長部を介して第1電極と第2電極との間に高圧の交流電流を印加して電力を供給する構成としたので、第1電極の外周縁部における発光が防止され、電極面から均一の発光が得られ、投入エネルギーの有効利用ができる。
本発明の二次元アレー型誘電体バリア放電装置は、エキシマ分子から放射される紫外線を、超LSIなどの半導体基板露光のプロセスや、オゾンや解離酸素による表面クリーン処理等の環境分野や、ディスプレイ用光源や、照明等の光源などに利用する放電装置として最適である。
本発明の実施例における基本的な二次元アレー型誘電体バリア放電装置の断面図、 本発明の実施例における二次元アレー型誘電体バリア放電装置における電極部分の概略平面図、 従来の二次元アレー型誘電体バリア放電装置の断面図、 従来の基本的な二次元アレー型誘電体バリア放電ランプの上面図と断面図、 従来の基本的な二次元アレー型誘電体バリア放電装置における発光状態を説明するための電極部分の平面図である。
符号の説明
1 放電容器
2 放電空間
3 第1電極
4 放電開口部
5 誘電体層
6 第2電極
7 遮断部材
8 高圧交流電源
9 冷却装置
10 絶縁膜
11 絶縁層
12 光取り出し窓
13 接着剤

Claims (4)

  1. 放電容器と、誘電体バリア放電によってエキシマ分子が形成されるように前記放電容器の中に充填された放電用ガスと、前記放電用ガスを発光させる放電開口部が多数設けられた平板状の第1電極と、前記第1電極に接して設けられた誘電体層と、前記誘電体層を介して前記第1電極に対向して配置された平板状の第2電極とを備えた二次元アレー型誘電体バリア放電装置において、前記第1電極と前記第2電極の面積を異ならせ、相対的に小さい面積の電極の縁部を絶縁体で覆うことを特徴とする二次元アレー型誘電体バリア放電装置。
  2. 前記第1電極の面積が前記第2電極の面積より大きいことを特徴とする請求項1に記載の二次元アレー型誘電体バリア放電装置。
  3. 前記相対的に面積の小さい電極の縁部を覆う絶縁体は前記誘電体層であり、前記誘電体層に前記第2電極が埋め込まれ、前記誘電体層を貫通した延長部を介して前記第1電極と前記第2電極との間に高圧の交流電流を印加して電力を供給することを特徴とする請求項1に記載の二次元アレー型誘電体バリア放電装置。
  4. 前記第1電極の最外周に位置する前記放電開口部は、前記第2電極の外周縁より内側に位置することを特徴とする請求項2に記載の二次元アレー型誘電体バリア放電装置。
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