JP2006092600A - 光記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 情報を記録する光情報記録層の体積収縮が小さく、安定した情報の記録および再生が可能となる光記録媒体の提供。
【解決手段】 厚さ50μm以上の2枚の光透過性基板と、前記2枚の光透過性基板の間に介設され、波長λが550nm以下の記録光によって情報が記録される厚さ100μm以上の光情報記録層とを備える光記録媒体であって、前記光情報記録層が、400〜550nmの波長領域に吸収ピークを有しない粒径がλ/10以下の微粒子を5〜35質量%含むことを特徴とする光記録媒体。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光記録媒体に関し、特に、光情報記録層の体積収縮が少なく、安定した情報の記録および再生が可能となる光記録媒体に関する。
ホログラムを利用して情報を記録する光記録媒体において、情報の記録は、光記録媒体の面内方向だけでなく深さ方向にも行われる。すなわち、光記録媒体に設けられた光情報記録層の面内方向と、光情報記録層の深さ方向(記録媒体の厚さ方向)とを利用して3次元的に情報が記録され、さらに、同じ場所に多重記録を行なうことによって、高密度かつ大容量の情報の記録が可能となる。この光記録媒体では、一般的に、情報(2次元データ)を持った光と参照光とを、記録媒体の光情報記録層に入射させて重ね合わせ、そのときに形成される干渉縞を、光情報記録層に透過率変化や凹凸、屈折率の変化などとして光情報記録層に記録する。記録された情報を再生する時には、その光記録媒体に参照光を照射して、干渉縞で光を回折させて情報(2次元データ)を再生する。また、2光子吸収等によって記録される多層光メモリでは、深さ方向にビットを形成してデータの記録を行っており、ビット部分においては、透過率変化、屈折率変化、変形などの変化としてデータが記録されている。
この光記録媒体において、参照光と物体光を同じ方向からホログラム記録材料に入射させて形成されるホログラムを透過型ホログラムと呼ぶ(特許文献1等参照)。この透過型ホログラムでは、干渉縞は、光情報記録層の面内方向に垂直または垂直に近い形で1mmの間に1000〜3000本程度の間隔で形成される。また、互いに光情報記録層の反対側から参照光と物体光を入射させて形成されるホログラムを、一般に反射型ホログラムと呼ぶ(特許文献2、特許文献3等参照)。この反射型ホログラムでは、干渉縞は、光情報記録層の面方向に平行または平行に近い形で1mmの間に3000〜7000本程度の間隔で形成される。
ホログラムを利用する光記録媒体は、光情報記録層の厚みを増すことで回折効率を高め、さらに同じ位置に信号を記録する多重記録を用いて記録容量の増大を図ることができる。多重記録は、ホログラムの角度選択性や波長選択性の特徴を生かした記録方法であり、選択性が高いほど多重数を増加できるが、反面、わずかの角度、波長のずれで再生できなくなる。
そのため、光記録媒体の光情報記録層が体積収縮すると、形成された干渉縞が、参照光に対してBraggの回折条件を満たさなくなるため、回折光が出射されず、情報の再生ができなくなるおそれがある。
ところで、この光記録媒体において、光情報記録層を構成する光記録材料として、各種の素材が検討されたが、現在はフォトポリマが検討の主流となっている。
しかし、フォトポリマは、重合する際に体積収縮が起こるため、問題となる。この問題を解決するために、特許文献4には、膨張剤を入れることが提案されている。しかし、膨張剤による体積の膨張と、フォトポリマの重合時の体積の収縮とを正確にバランスさせることは難しく、一方、膨張剤による体積の膨張によって干渉縞が歪むと回折光が出射されないおそれがある。
また、特許文献5には、体積収縮の大きい重合ではなく、カチオン開環重合で重合させることにより、体積収縮を低減させる光記録媒体が提案されている。しかし、この光記録媒体では、干渉縞を形成する光記録材料が液体状であるため、体積収縮は少なくても多重記録をした場合に、重合した成分の移動により、干渉縞の歪みを生じることがある。
また、予め光記録材料のフォトポリマをある程度重合させて固めた後、参照光および物体光を照射して干渉縞を形成させて情報を記録することによって、フォトポリマの重合時の体積収縮を低減するということも提案されている(非特許文献1)。しかし、これでは十分な記録容量の確保が難しい、と考えられる。
特開平6−43634号公報(段落0006〜0007、図1) 特開平2−3082号公報(第4頁右上欄第14行〜第20行) 特開平3−50588号公報(第2頁右下欄第11行〜第3頁右下欄第10行) 特開2000−86914号公報(請求項1) 特表2001−523842号公報(請求項4、段落0016) 第6回光波シンセシス研究会講演予稿集2003 p.25
そこで、本発明は、情報を記録する光情報記録層の体積収縮が小さく、安定した情報の記録および再生が可能となる光記録媒体を提供する。
前記課題を解決するため、本発明の光記録媒体は、厚さ50μm以上の2枚の光透過性基板と、前記2枚の光透過性基板の間に介設され、波長λが550nm以下の記録光によって情報が記録される厚さ100μm以上の光情報記録層とを備える光記録媒体であって、前記光情報記録層が、400〜550nmの波長領域に吸収ピークを有しない粒径がλ/10以下の微粒子を5〜35質量%含むことを特徴とする。
本発明において、「記録光」とは、ホログラムによる記録に用いられる参照光および情報(データ)を含んだ物体光を言う。また、「光透過性」とは、少なくとも記録光(参照光、物体光)および参照光の透過率が85%以上であることを言う。
この光記録媒体では、波長λが550nm以下の記録光によって情報が記録される光情報記録層が、厚さ100μm以上と、比較的厚い層であるとともに、400〜550nmの波長領域に吸収ピークを有しない粒径がλ/10以下の微粒子を5〜35質量%含むことによって、記録光によるホログラム記録時の体積収縮が低減される。
本発明の光記録媒体は、記録光によるホログラム記録時の体積収縮が低減され、多重記録してもS/Nが高く、低ビットエラーレート(BER)を実現でき、安定した情報の記録および再生が可能となる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るディスク状の光記録媒体OM1の模式断面図である。
図1に示す回転円盤状の光記録媒体OM1は、図2に示す模式断面図のとおり、光透過性基板1、2と、その光透過性基板1と光透過性基板2の間に介設された光情報記録層3とを有するものである。なお、4は、ホログラムによる記録および再生の際に、光記録媒体OM1を回転させるための駆動機構(図示せず)の嵌装孔である。
光透過性基板1、2は、特に限定されず、天然または合成の有機合成樹脂からなるフィルムまたはシートで構成される。例えば、ガラス等の無機物、ポリカーボネート(以下、「PC」と略す。)、トリアセチルセルロース(以下、「TAC」と略す。)、シクロオレフィンポリマ、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と略す。)、ポリフェニレンスルフィド(以下、「PPS」と略す。)、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アモルファスポリオレフィン等の有機合成樹脂等が挙げられる。特に、複屈折が低いことから、ガラス、PC(ポリカーボネート)などが好ましい。この光透過性基板1と光透過性基板2とは、同一の材料で形成されていてもよく、また、異なる材料で形成されていてもよい。
光透過性基板1は、光情報記録層3に接する表面1a(図2参照)に、反射層を設けてもよく、反射層は、Au、Ag、Al、Pt、Cu、Ni、Si、Ge、Cr等の元素成分を単独もしくは他の元素を含んだ状態でスパッタリングしたものを用いて形成されることが好ましい。
また、光透過性基板1、2は、取り扱い時の剛性の観点から、厚さが50μm以上の比較的厚みのあるものが望ましく、50〜1500μm程度の厚さであることが好ましい。
さらに、光透過性基板1の光情報記録層3と接する表面1aに、トラッキング・サーボ、フォーカス・サーボ等のサーボ制御を行うための情報、また、光情報記録層のアドレスを識別する情報などを示す凸凹プリフォーマットパターンや、ピットからなるサーボ信号記録領域を予め形成しておいてもよい。これによって、ホログラムメモリにおいて、光情報記録層における参照光および情報光の干渉による干渉縞の形成が正確に行われ、光情報を正確に記録することが可能となる。また、再生においても、参照光による光情報の再生を正確に行うことが可能となる。このサーボ信号記録領域に記録する情報は、光情報記録層3を構成する光記録材料に吸収のない600nm以上のレーザを使用して再生される。また、光情報記録層3の上に、水分や酸素を遮断するための保護層を設けてもよい。
光情報記録層3は、図2に示すように、波長λが550nm以下の記録光が照射されたときに光情報記録層3内に形成される干渉縞の明暗に沿って、屈折率、透過率、誘電率、反射率、吸収率等の光学的特性が変化する光記録材料3aと、微粒子3bとを含む。
この光記録材料3aの具体例として、ハロゲン化銀や重クロム酸ゼラチン、フォトリフラクティブ材料、フォトクロミック材料、フォトポリマ材料などが挙げられる。これらの中でも、フォトポリマ材料は、高回折効率が得られること、低ノイズであること、記録後に完全に定着をすれば保存安定性が良好である特徴を有する。このフォトポリマ材料は、通常、バインダ、重合性モノマー、増感色素、重合開始剤などを含有する。バインダと重合性モノマーは屈折率の異なるものを使用することが望ましい。光情報の記録時において、光記録媒体の光情報記録層3内に干渉縞が形成されると、干渉縞の明部においては、増感色素が励起されて電子を放出する。放出された電子は、重合開始剤に移動してラジカルを発生させ、このラジカルが重合性モノマーに移動して重合が開始される。重合性モノマーによっては、酸発生剤で重合を起こすものもある。その結果、干渉縞の明部ではモノマーリッチに、干渉縞暗部ではバインダリッチな構成になり、屈折率差が干渉縞として光記録媒体内に記録される。光情報の記録に使用されなかった重合性モノマーは、記録後にレーザや白色光源もしくは紫外線(UV)光源を用いて、全面露光され、定着される。また、素材によっては、熱処理によって定着される場合もある。
バインダは、透過率が高く、複屈折の低いものが望ましい。バインダの具体例としては、塩素化ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレートと他の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体、塩化ビニルとアクリロニトリルの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、エチルセルロース、アセチルセルロース、ポリカーボネートなどが挙げられる。
フォトポリマ材料の場合には、バインダとモノマの屈折率差で記録がなされるため、記録に適した屈折率を有するモノマーが使用される。重合性モノマーは、重合性基があれば、特に限定はされない。例えば、ラジカル重合性モノマー、カチオン重合性モノマーもしくは両モノマーを併用してもよく、具体的には、エポキシ基、エチレン性不飽和基等の重合性基を含む化合物が挙げられる。これらの重合性基を分子内に1つ以上含む重合性モノマーが使用され、分子内に2つ以上の重合性基が含まれる場合は、2つ以上の重合性基は異なるものでもよいし、同じものでもよい。
また、上記の物質以外でも、干渉縞の明暗に沿って素材の物性が変化し、屈折率差や透過率差などが生じる物質であれば、光記録材料として用いることができる。例えば、色素の発色や消色に伴う屈折率変化を生じるものを用いることができる。また、これらの組み合わせ、例えば、光の照射によって発色または消色する色素とフォトポリマを含む組成物、フォトリフラクティブ材料とフォトポリマを含む組成物なども、ホログラム記録材料として用いることができる。
また、増感色素は、記録光の波長に吸収ピークを有するものが使用され、記録光の波長における色素自体の光吸収係数εが低いものが好ましい。この増感色素としては、シアン系、メロシアン系、フタロシアン系、アゾ系、アゾメチン系、インドアニリン系、キサンテン系、クマリン系、ポリメチン系、ジアリルエテン系、フルギドフルオラン系、アントラキノン系、スチリル系等の公知の有機色素を用いることができる。
さらに、重合開始剤は、80℃以下で熱不活性であり、適当な遊離ラジカルを発生するものであれば、特に制限されない。また、カチオン重合性の重合性モノマーを用いる場合は、酸発生剤を用いることが好ましい。
この光記録材料3aは、増感剤、光学的増白剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、連鎖移動剤、可塑剤、着色剤等のこの種の光記録媒体の光情報記録層の形成に常用されるものを、必要に応じて含んでいてもよい。
また、光情報記録層3に含有される微粒子3bは、記録光(波長λが550nm以下)を吸収しないものであれば、特に限定されず、有機微粒子または無機微粒子のいずれであってもよい。有機微粒子としては、例えば、アクリルスチレン系樹脂粉末、ポリオレフィン系樹脂粉末、メラミン系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、ポリフッ化エチレン系樹脂粉末等が挙げられる。
また、無機微粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化クロム、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化銅、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化ホルミウム、酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化エルビウム、酸化ガドリニウム、酸化インジウム、酸化ニッケル、酸化ストロンチウム、酸化イッテルビウム等の金属酸化物;窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化ニオブ等の窒化物;炭化ケイ素、炭化チタン、炭化モリブデン、炭化タングステン等の炭化物などの誘電体微粒子、Si、Ge等のIV族半導体、CdS、CdSe、ZnSe、CdTe、ZnS、HgS、HgSe等のII−VI族半導体微粒子、GaAs、InP、InSb等のIII−V族半導体微粒子、PbS、PbSe等のIV−VI族半導体微粒子、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、鉄、コバルト、タングステン、モリブデン、ニオブ等の金属微粒子等が挙げられる。
これらの中でも、SiO2、TiO2、Al23、SnO2、ZrO2、Y23、ZnOおよびSb23からなる群から選ばれる少なくとも1種で形成された無機微粒子が、酸化物であるため化学的に安定であることから、好ましい。
この微粒子3bは、光情報記録層3内に均一に分散させるために、表面が化学修飾されたものでもよい。例えば、酸化チタンのように光触媒反応のあるものは、その反応により樹脂が分解されるのを防止するために、必要に応じシランカップリング剤等で表面をコーティングするなどの処理を施してもよい。また、微粒子とともに分散剤を光記録材料中に添加してもよい。
この微粒子3bの粒径は、記録光の波長λに対してλ/10以下であり、好ましくはλ/10〜λ/100である。微粒子3bの粒径がλ/10以下であると、記録光の散乱がほとんど無くなり、干渉縞の形成によるホログラム情報の記録を良好に行なうことができる。
さらに、この微粒子3bは、450nm以下の波長領域の光を吸収して励起され、前記増感色素を消色させるものであることが好ましい。これによって、光情報記録層3にホログラム記録後、450nm以下の波長領域の光を照射して定着(増感色素を消色)を行なうことができるため、好ましい。すなわち、色素を直接励起して消色させる場合は、色素が弱いものを選ぶ必要があるが、無機微粒子を直接励起して消色させる場合は、ほとんどの色素は消色できるため、色素を選択する際の制限の幅が広くなる利点がある。
光情報記録層3の厚さは、100μm以上、好ましくは100μm〜2mm、さらに好ましくは150μm〜1.5mmである。100μm以上であると、ホログラムメモリ等の高記録密度および高容量の3次元光記録を行なうことができる。
前記第1の実施形態の光記録媒体OM1は、回転円盤状の記録媒体の例であるが、本発明の光記録媒体は、この第1の実施形態に限定されず、カード型、小型チップ型、直方体型等の各種の形態のものでもよい。例えば、図3に示す第2の実施形態のように、光透過性基板1、光情報記録層3、光透過性基板3の順に積層された構造のカード型の光記録媒体OM2が挙げられる。この光記録媒体OM2においても、光透過性基板1と光情報記録層3の間に反射層、および光情報記録層3と光透過性基板2の間に保護層を設けてもよい。
この光記録媒体OM1またはOM2の製造は、2枚の光透過性基板1,2の間に、光情報記録層3が介設された構造を有する光記録媒体を製造できる方法であれば、特に制限されず、いずれの方法にしたがって行ってもよい。例えば、光透過性基板1の片面に、光記録材料を塗布して光情報記録層3を形成する工程と、前記光情報記録層の上に、もう1枚の光透過性基板2を貼り合わせる工程とを含む方法が挙げられる。光透過性基板1,2は、所定の形状に成形しておき、光透過性基板1の片面に光情報記録層3を形成した後、光透過性基板2を貼り合わせて、所定の形状の光記録媒体を製造することもできるし、光透過性基板1、2の間に光情報記録層3を形成した後、打ち抜き、切断等の方法によって所定の形状に成形して光記録媒体を製造することもできる。光記録媒体は、光記録媒体の用途にしたがって、ディスク状(光記録媒体OM1)、カード状(光記録媒体OM2)などの所定の形状に成形される。
光透過性基板1の上に光情報記録層3を形成する工程は、光透過性基板1の上に、光記録材料を含む塗布液を所定の厚さに塗布した後、乾燥して光情報記録層3を形成することによって行なうことができる。また、光透過性基板1の上に光記録材料を含む塗布液を塗布して乾燥する工程を繰返して所定の厚さの光情報記録層3を形成することによって行なってもよい。
光記録材料を含む塗布液は、前記の光記録材料および微粒子、ならびに必要に応じて配合されるその他の成分を混合し、溶剤を加えて撹拌することによって調製することができる。この塗布液の調製は、光記録材料の硬化を防止するため、赤色灯等の暗室照明下で行うことが好ましい。
用いられる溶剤としては、用いる光記録材料を十分に溶解し、良好な塗膜性を与えるものであれば特に制限はないが、例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のプロピレングリコール系溶剤、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチルオキサレート、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチレートエチルアセトアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル等のエステル系溶剤、ブタノール、ヘプタノール、ヘキサノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール等のアルコール系溶剤、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン、ジメチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、アセトニトリル等のシアン系炭化水素溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドN−メチルピロリドン等の高極性溶剤、あるいはこれらの混合溶剤、もしくはジクロロメタンやクロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶剤、さらには、これらに芳香族炭化水素を添加したもの等が挙げられる。溶剤の割合は、記録材料の総量に対して、通常、質量割合で10〜90%程度の範囲である。また、溶剤は、沸点が100℃以下のものが好ましい。
また、塗布液の粘度は、用いる塗布方法によって適宜調整されるが、通常、0.1〜50Ps程度である。特に、ドクターナイフ等のコーターナイフを用いて塗布する場合には、1〜30Ps程度の粘度であることが好ましい。
光透過性基板1への塗布液の塗布方法は、ディップコート法、コータ、ロッド、コイルバー、ギーサー、ブレード器、スピンコート等によって行うことができる。特に、均一かつ厚い光情報記録層を得るためには、コイルバーまたはロッドを用いて塗布する方法が好ましい。
以下、本発明の実施例により本発明をより具体的に説明する。
(実施例1)
塗布液の調整
下記処方で、バインダ、モノマー、重合禁止剤(モノマー中に含有されている)、増感色素および重合開始剤を、赤色灯下で秤量して褐色ナス型フラスコに入れるとともに、さらに溶剤としてジクロロメタンを入れ、スターラを用いて3時間攪拌して、塗布液を得た。
処方
バインダ:セルロースアセテートブチレート(イーストマンケミカル社製)
100質量部
モノマー:東京化成社製
アクリル酸2−フェノキシエチル 92質量部
増感色素:シクロペンタノン−2,5−ビス[[4−(ジエチルアミノ)フェニル]メチレン]
0.12質量部
重合開始剤1:Hampford Research社製
2,2−ビス[o−クロロフェニル]−4,4,5,5−テトラフェニル−1,1−ビイミダゾール(CasNo.1707−68−2) 2.4質量部
重合開始剤2:関東化学社製
2−ベンゾオキサゾールチオール 3.6質量部
無機微粒子:SiO2(粒径:10nm) バインダ、モノマー、増感色素、重合開始剤1、重合開始剤2および無機微粒子の合計量に対して20質量%の割合となる量
溶剤:ジクロロメタン 620質量部
透明基板(ポリカーボネート、厚さ86μm)の上に、300μmのクリアランス(ギャップ長)のコータを用いて塗布液Aを塗布した。次に、40℃で30分乾燥した。乾燥後、さらに前記のコーターで塗布液の塗布を2度行ない、同じ条件で乾燥を行なった。得られた積層体を、45mm×45mmの正方形に打ち抜き、光情報記録層を有する光情報記録体を得た。次に、この光情報記録体を、ガラス板(厚さ1mm×縦50mm×横50mm)に貼り合わせて光記録媒体を製造した。
(比較例1)
無機微粒子を配合しない塗布液を調製して用いた以外は、実施例1と同様にして光記録媒体を製造した。
(比較例2)
塗布液中の無機微粒子の配合割合を、50質量%とした以外は、実施例1と同様にして光記録媒体を製造した。
<評価>
実施例1、および比較例1〜2で得られた光記録媒体の回折効率および体積収縮の指標としてホログラム記録前後の厚さ、ならびに厚さの変化率を、下記の方法に従って測定した。結果を表1に示す。
記録前後の厚さの測定
図4に示すとおり、YAGレーザ源31から、対物レンズ32、レンズ33、ビームスプリッタ34およびミラー35を介して、光記録媒体36の表面Aに照射される波長532nmのYAGレーザ光L1を用いて、光記録媒体36の表面に、入射角度15度でスポット径8mmφ、出力3mW/ビーム、記録エネルギ2000[mJ/cm2]で、飽和露光のホログラム記録を行なった。その後、光記録媒体36に紫外線(100Vのキセノンランプ)を1時間照射して、記録されたホログラムの定着を行った。このとき、記録前後の光情報記録層の厚さを、SONY社製DIGITAL MICROMETERを用いて、光情報記録層の厚さを測定した。
回折効率の測定
次に、He−Neレーザ源38からミラー39およびミラー40を介して、波長633nmのHe−Neレーザ光L2を、記録媒体36の裏面Bに入射角度18度で照射して、露光量に対する回折効率の変化を観測した。このとき、回折効率は、記録媒体36の表面Aの側に設けられたパワーメータ41によって測定されるHe−Neレーザの回折光の光量と、記録媒体36の裏面Bに入射するHe−Neレーザの入射光量(He−Neレーザ源38からの出射光量)とから下記の式によって求めた。
回折効率(%)=回折光の光量/入射光量×100
Figure 2006092600
表1に示すとおり、SiO2を20質量%含有する光情報記録層を有する実施例1の光記録媒体では、記録前後の厚さ変化率が抑えられ、回折効率も20%と良好であった。
これに対して、無機微粒子を含有しない光情報記録層を有する比較例1の光記録媒体では、記録前後の厚さ変化率が2.5%と大きく、回折効率も実施例1に比べて低下した。また、SiO2を50質量%含有する比較例2の光記録媒体では、厚さの変化はほぼ飽和しているが、実施例1に比べて回折効率が低下した。
本発明の第1の実施形態に係る光記録媒体を示す斜視図である。 図1に示す光記録媒体の構造を示す模式断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る光記録媒体を示す斜視図である。 回折効率の測定方法を説明する模式図である。
符号の説明
1 光透過性基板
2 光透過性基板
3 光情報記録層

Claims (4)

  1. 厚さ50μm以上の2枚の光透過性基板と、前記2枚の光透過性基板の間に介設され、波長λが550nm以下の記録光によって情報が記録される厚さ100μm以上の光情報記録層とを備える光記録媒体であって、前記光情報記録層が、400〜550nmの波長領域に吸収ピークを有しない粒径がλ/10以下の微粒子を5〜35質量%含むことを特徴とする光記録媒体。
  2. 前記微粒子が、SiO2、TiO2、Al23、SnO2、ZrO2、Y23、ZnOおよびSb23からなる群から選ばれる少なくとも1種で形成された無機微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 前記光情報記録層が、少なくとも前記微粒子と、増感色素と、光重合開始剤と、バインダーと、重合性モノマーとを含む光記録材料で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光記録媒体。
  4. 前記微粒子が、450nm以下の波長領域の光を吸収して励起されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の光記録媒体。
JP2004273585A 2004-09-21 2004-09-21 光記録媒体 Pending JP2006092600A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024043147A1 (ja) * 2022-08-25 2024-02-29 富士フイルム株式会社 着色組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置

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