JP2006089681A - スルホン酸化ポリイミド樹脂の成膜方法及び成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機溶媒が必要な湿式法によらず、樹脂本来の耐熱性や耐酸化性を備えたスルホン酸化ポリイミド樹脂を作製する方法を提供する。
【解決手段】四カルボン酸二無水物と、スルホン酸基含有のジアミン化合物とをそれぞれ原料モノマーとする蒸着重合反応によりスルホン酸化ポリイミド樹脂の成膜を行う。この際、蒸着重合反応前に、前記スルホン酸基含有ジアミン化合物に対して、真空中70〜300℃の温度範囲にて脱水処理を行うことが望ましい。あるいは、蒸着重合反応に際して、スルホン酸基含有ジアミン化合物の蒸発温度を該アミン化合物の固相重合温度以下とすることが望ましい。また、蒸着重合反応により成膜されたスルホン酸化ポリイミド樹脂に対して、さらに、70〜180℃の温度範囲及び保持時間1時間以上にて、熱イミド化処理をおこなうことが望ましい。
【選択図】図3

Description

本発明は、スルホン酸化ポリイミド樹脂の成膜方法及び成膜装置に関する。スルホン酸化ポリイミド樹脂は、耐熱性や耐酸化性を備えるため、特に、固体高分子型燃料電池やメタノール燃料電池用の電解質膜として有用である。
燃料電池は、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体電解質型燃料電池、固体高分子型燃料電池など多種類に類別される。これらの燃料電池のうち、固体高分子型燃料電池やメタノール直接型燃料電池は、コンパクトな構成ゆえ小型軽量化が可能であり、燃料電池車の電力源あるいは、家電機器及び携帯機器用の電源として有望視されている。
これらの燃料電池の高出力化を実現するため、電極、電解質、及び、電極触媒などの主たる構成材料のなかで、電解質膜に対して耐熱性や耐酸化性を向上することが要望される。このため、電解質膜材料として、スルホン酸化ポリイミド樹脂が注目されている。スルホン酸化ポリイミド樹脂材料には、電解質材料として現在の主流であるパーフルオロアルキルスルホン酸高分子化合物に比べて低コストで調達できるという利点もある(例えば、特許文献1及び2参照。)。
特開2004-123794号公報(第9-10頁) 特開2004-123794号公報(第4-5頁)
特許文献1及び2は、スルホン酸基を有するジアミン化合物と、四カルボン酸二無水物とをそれぞれ原料モノマーとし、これらモノマーを溶媒中で重合させて、スルホン酸化ポリイミド樹脂を作製するものである。このため、m-クレゾールなどの有機溶媒廃液の安全処理あるいは回収処理が必要となり、環境負荷の観点からは不利である。
本発明は上記問題点に鑑み、有機溶媒が必要な湿式法によらず、しかも、樹脂本来の耐熱性や耐酸化性を備えたスルホン酸化ポリイミド樹脂を作製する方法及びそのための装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、本発明は、四カルボン酸二無水物と、スルホン酸基含有のジアミン化合物とをそれぞれ原料モノマーとする蒸着重合反応により成膜を行う。このようにして得られるスルホン酸化ポリイミド樹脂は、蒸着重合法によるものであるため、工程中に溶媒処理が不要となることは言うまでもない。
ところで、蒸着重合法により、スルホン酸化ポリイミド樹脂を作製する場合、一方の原料モノマーとして用いるスルホン酸基含有ジアミン化合物に起因して以下2点の問題が生じることがある。
(1)アミン化合物は吸水率が高く、蒸着工程中にガス放出が認められ、安定した化 学量論的組成比の重合反応生成物を得ることが難しい。
(2)ジアミン化合物の蒸発温度を上昇させると、蒸発源内において自己重合反応が 生じ、逆に蒸発速度が低下してしまうことがあり、反応制御が難しい。
上記(1)及び(2)に関して、スルホン酸基含有ジアミン化合物の具体例をそれぞれ用いた、図1及び図2により説明する。
図1は、
Figure 2006089681
[化1]に示すベンジジン-2,2’-ジスルホン酸(水分含有率:30%max.)試料40mgに対して、真空中で昇温速度1℃/min.にて加熱したときの熱重量曲線を示す。
図1から判明するのは以下である。
a)自己重合反応に関して(右軸の示差熱分析参照)
370℃近傍 :固相重合による吸熱ピークが認められる。
b)重量減少に関して(左軸の重量測定参照)
室温〜100℃ :含有水分の脱水による急減な重量減少が生じる。
100〜300℃:脱水による重量減少がなだらかに推移する。
320℃〜 :ジアミン化合物の蒸発による重量減少が始まる。
370℃〜 :固相重合開始に伴い、モノマー蒸発による重量減少が減速する。
また、図2は
Figure 2006089681
[化2]に示す4,4’ -ジアミノスチルベン-2,2’-ジルスルホン酸試料40mgに対して、真空中で昇温速度1℃/min.にて加熱したときの熱重量曲線を示す。
図2から判明するのは以下である。
a)自己重合反応に関して(右軸の示差熱分析参照)
390℃近傍 :固相重合による吸熱ピークが認められる。
b)重量減少に関して(左軸の重量測定参照)
室温〜150℃ :含有水分の脱水による急減な重量減少が生じる。
360℃〜 :ジアミン化合物の蒸発による重量減少が始まる。
390℃〜 :固相重合開始に伴い、モノマー蒸発による重量減少が減速する。
以上から、スルホン酸基含有ジアミン化合物は、その高い吸水性に由来して吸蔵していた水分を加熱中に放出することが分る。真空中に残留する放出ガスは、真空室内壁に吸着され、あるいは、蒸着重合工程中に再放出されるなどして、真空雰囲気の安定を阻害することになる。
また、固体試料の状態で、固相重合(自己重合)反応が進むと蒸発速度が著しく低下することが分る。
そこで、本発明は、その対策として、蒸着重合反応前に、スルホン酸基含有ジアミン化合物に対して、真空中70〜300℃の温度範囲にて脱水処理を行う。あるいは、蒸着重合反応に際して、前記スルホン酸基含有ジアミン化合物の蒸発温度を該ジアミン化合物の固相重合温度以下とする。
これらにより、スルホン酸基含有ジアミン化合物に由来する放出ガス発生が抑制され、また、スルホン酸基含有ジアミン化合物の自己重合反応を予防できる。そして、これらの対策を施したジアミン化合物を用いることで、化学量論的に安定した組成のスルホン酸化ポリイミド樹脂を、確実な反応制御のもとで得ることができる。
また、四カルボン酸二無水物と、スルホン酸基含有のジアミン化合物とをそれぞれ原料モノマーとする蒸着重合反応することにより得られるスルホン酸化ポリイミド樹脂膜は、酸成分モノマー及びアミン成分モノマーに加え、ポリアミド酸成分が末端未反応物として混在する構造であり、このままではスルホン酸化ポリイミド樹脂本来の耐熱性や耐酸化性が充分でないことがある。さらに、未反応物の反応促進を目的として、未反応状態モノマーに対して過大な熱処理を行うと、逆にモノマーの蒸発による急激な膜厚減少を招くこともある。
このため、本発明は、蒸着重合反応により成膜されたスルホン酸化ポリイミド樹脂に対して、さらに、70〜180℃の温度範囲及び保持時間1時間以上にて、熱イミド化処理をおこなう。これにより、未反応物モノマーの反応促進を実現し、膜厚減少を生じることなく、所期の膜構造のスルホン酸化ポリイミド樹脂膜を得ることができる。
そして、上記した方法によりスルホン酸化ポリイミド樹脂膜を得るための成膜装置を、原料モノマー蒸発源からのモノマーガスの導入手段と、基板と、真空排気系とを真空室内に備えて成る蒸着重合用の成膜装置に対して、スルホン酸基含有ジアミン化合物を充填する蒸発源に独立に差動排気系を備えた構成とした。この装値の独立差動排気系は、特に上記中の脱水処理に有用である。
本発明は、四カルボン酸二無水物と、スルホン酸基含有のジアミン化合物とをそれぞれ原料モノマーとする蒸着重合反応によりスルホン酸化ポリイミド樹脂膜を作製するので、有機溶媒を使用することなく、耐熱性及び耐酸化性を確実に備えたスルホン酸化ポリイミドを得ることができる。
また、蒸着重合反応の工程及びその前工程において、スルホン酸基含有ジアミン化合物の脱水処理や蒸発温度制御により、放出ガスや自己重合反応に対する対策を行っているため、化学量論的に安定した組成のスルホン酸化ポリイミド樹脂を確実な反応制御のもとで得ることができる。
さらに、蒸着重合反応の後工程では、所定の後イミド化処理を行うことにより、緻密な膜構造のスルホン酸化ポリイミド樹脂を得ることができる。
図3は、本発明により、スルホン酸化ポリイミド樹脂を形成するための成膜装置の概略図である。真空槽容器1には、図外の真空排気システムに連なる真空排気口2が設けられ、また、真空槽容器1の下方に、モノマーガス導入管3、4が貫入して設けられている。このモノマーガス導入管3、4は、モノマー導入用バルブ5、6を介して、容器外部の原料モノマー蒸発容器7、8にそれぞれ接続される。なお、真空容器1内には、導入管3、4の開口と対向する上方位置に基板9が設置されている。
外部に設置した蒸発容器7、8は、それぞれ、酸成分モノマーA及びアミン成分モノマーB用に使用される。また、蒸発容器8には、モノマー導入用バルブ6と蒸発容器8との間の配管部分に、図外の排気システムに連なる分岐管10が接続される。この分岐管10に設けたバルブ11を介して真空排気が可能であり、これにより、原料モノマーBの導入系に、独立差動排気システムが追加構成される。なお、この差動排気のモニタ用に分岐管10には、真空計12が設けられている。
本成膜装置を用いて基板9上にスルホン酸化ポリイミド樹脂膜を形成する方法につき説明すれば、まず、一方の蒸発容器7内に酸成分原料モノマーA(例えば四カルボン酸二無水物)と、他方の蒸発容器8内にアミン成分原料モノマーB(例えばスルホン酸基含有ジアミン化合物)、それぞれ同当量程度ずつ充填する。そして、真空排気口4から真空排気を行い、装置内部をあらかじめ所定の圧力状態(例えば1×10-3Pa)にしておく。
次いで、バルブ6を閉じると共にバルブ11を開放し、蒸発容器8用の独立差動排気システムを作動させた状態で、蒸発容器8に備えた図外の加熱ヒータにより、蒸発容器8内のアミン成分原料モノマーBを、蒸発温度以下の所定温度(例えば250℃)に加熱する。そして、蒸発容器8内の原料モノマーBからの放出ガス圧力が、先の装置内部の所定圧力(例えば1×10-3Pa)以下を保つように、真空計12のモニタ確認を行いながら、先の温度条件(例えば250℃)にて約3時間保持する。(原料モノマーBの脱水処理工程)
次に、バルブ5、6を閉じた状態で、蒸発容器7、8にそれぞれ備えた図外の加熱ヒータにより、蒸発容器7、8内の酸成分原料モノマーA及びアミン成分原料モノマーBをそれぞれ蒸発温度以上(例えば、原料モノマーA:230℃、及び、原料モノマーB:340℃)にて加熱する。そして、バルブ11を閉じると共にバルブ5、6を開放した状態とし、原料モノマーA、Bを昇華させ、基板9上での蒸着重合を開始する。さらに、所定の反応時間(例えば約20分間)経過後に、バルブ5、6をともに閉じ、真空槽容器1内を大気圧に開放した後に基板9を取り出して、蒸着重合工程の終了とする。
なお、酸成分原料モノマーAの例示に用いた四カルボン酸二無水物の具体例として、ピロメリト酸二無水化物、ピロメリト酸ジチオ二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
Figure 2006089681
[化3]に示すナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物などがある。
また、アミン成分原料モノマーBの例示に用いたジアミン化合の具体例として、4,4’−ビスアミノフェニルエーテル、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、4,4’−ビスアミノフェニルメタン、ジアミノシロキサン、ビス(4−(トリメチルシリルアミノ)フェニル)エーテルのそれぞれのスルホン酸化物誘導体や、ベンジジン-2,2’-ジスルホン酸、4,4’ -ジアミノスチルベン-2,2’-ジルスルホン酸などがある。
ところで、本形態中に工程条件として記載した数値例は、酸成分原料モノマーAとしてナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、及び、アミン成分原料モノマーBとしてベンジジン-2,2’-ジスルホン酸を用いた場合のものであり、本発明を限定するものではない。また、上記した別記化合物を用いる場合は、これに応じて適宜変更されるものであることは言うまでもない。
酸成分原料モノマーAとして、[化3]に示すナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、及び、アミン成分原料モノマーBとして、[化1]に示すベンジジン-2,2’-ジスルホン酸を用い、上記形態に記載した工程条件にしたがって、図3に示す成膜装置の基板9上にスルホン酸化ポリイミド樹脂膜を形成した。
この樹脂膜の赤外吸収スペクトル分析を行ったところ、図4の(1)に示すチャートが得られた。1780cm-1(A1)近傍に酸無水物、1630cm-1(B1)近傍に生成ポリアミド酸、1500cm-1(C1)近傍にベンジジン-2,2’-ジスルホン酸骨格に、それぞれ由来する吸収ピークが認められる。即ち、得られた樹脂膜は、未反応モノマー及びポリアミド酸が混在した膜構造を有するものであることが判明した。
なお、触針式膜厚計で測定した樹脂膜の膜厚は800nmであった。
[実施例1]にて得られたスルホン酸化ポリイミド樹脂膜に対して、真空中、温度条件として300℃及び保持時間として1時間の条件下、熱イミド化処理を行った。処理後のスルホン酸化ポリイミド樹脂膜の赤外吸収スペクトルチャートを図4中の(2)に示す。1720cm-1(A2)、1680cm-1(B2)、1340cm-1(C2)近傍に、それぞれポリイミドに由来する吸収ピークが認められ、未反応だった酸無水物モノマーとポリアミド酸との反応が進行した結果、ポリイミドとして生成されたことが分る。一方、1500cm-1(D2)のベンジジン-2,2’-ジスルホン酸骨格に由来するピークが減少し、イミド化処理中に、未反応の酸成分モノマーが蒸発して失われたことが分る。
なお、触針式膜厚計で測定した樹脂膜の膜厚は240nmであった。
[実施例1]にて得られたスルホン酸化ポリイミド樹脂膜に対して、大気中、温度条件として150℃及び保持時間として16時間の条件下、加熱処理を行った。処理後のスルホン酸化ポリイミド樹脂膜の赤外吸収スペクトルチャートを図4中の(3)に示す。1780cm-1(A3)近傍の酸無水物に由来する吸収ピークが減少すると共に、1720cm-1(B3)、1680cm-1(C3)、1340cm-1(D3)近傍に、それぞれポリイミドに由来する吸収ピークが認められ、この温度にてアミン成分モノマー内で固相重合反応が進行したことが分る。
なお、触針式膜厚計で測定した樹脂膜の膜厚は580nmであった。
[実施例3]にて得られたスルホン酸化ポリイミド樹脂膜に対して、真空中、温度条件として300℃及び保持時間として1時間の条件下、熱イミド化処理を行った。処理後のスルホン酸化ポリイミド樹脂膜の赤外吸収スペクトルチャートを図4中の(4)に示す。1500cm-1(A4)のベンジジン-2,2’-ジスルホン酸骨格に由来するピークの変化は少ないが、酸無水物に由来する吸収ピークが消滅する一方、1720cm-1(B4)、1680cm-1(C4)、1340cm-1(D4)近傍に、それぞれポリイミドに由来する吸収ピークが認められる。よって、未反応だった酸無水物モノマーとポリアミド酸との反応が進行した結果、ポリイミドとして生成されたことが分る。
また、[実施例2]の赤外吸収スペクトルチャートと比較すると、1720cm-1(B4)、1680cm-1(C4)、1340cm-1(D4)近傍のポリイミドに由来する吸収のピーク高さは2倍以上あり、即ち、残存膜厚も同程度に確保されていることが分る。
触針式膜厚計で測定した樹脂膜の膜厚は560nmであり、残存膜厚について上記記載を裏付けるものとなっている。
本発明によるスルホン酸化ポリイミド樹脂膜は、燃料電池用の電解質膜に活用可能である。
ベンジジン-2,2’-ジスルホン酸の熱重量曲線図 4,4’ -ジアミノスチルベン-2,2’-ジルスルホン酸の熱重量曲線図 本発明による成膜装置の概略図 [実施例1〜4]により得られるスルホン酸化ポリイミド樹脂膜の赤外吸収スペクトル図
符号の説明
1 真空槽容器
2 真空排気口
3、4モノマーガス導入管
5、6バルブ
7、8蒸発容器
9 基板
10 分岐管
11 バルブ
12 真空計
A 酸成分モノマー
B アミン成分モノマー

Claims (5)

  1. 四カルボン酸二無水物と、スルホン酸基含有のジアミン化合物とをそれぞれ原料モノマーとする蒸着重合反応により成膜を行うことを特徴とするスルホン酸化ポリイミド樹脂の成膜方法。
  2. 蒸着重合反応前に、前記スルホン酸基含有ジアミン化合物に対して、真空中70〜300℃の温度範囲にて脱水処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のスルホン酸化ポリイミド樹脂の成膜方法。
  3. 蒸着重合反応に際して、前記スルホン酸基含有ジアミン化合物の蒸発温度を該アミン化合物の固相重合温度以下とすることを特徴とする請求項1または2に記載のスルホン酸化ポリイミド樹脂の成膜方法。
  4. 蒸着重合反応により成膜されたスルホン酸化ポリイミド樹脂に対して、さらに、70〜180℃の温度範囲及び保持時間1時間以上にて、熱イミド化処理をおこなうことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスルホン酸化ポリイミド樹脂の成膜方法。
  5. 原料モノマー蒸発源からのモノマーガスの導入手段と、基板と、真空排気系とを真空室内に備えて成る蒸着重合用の成膜装置において、前記スルホン酸基含有ジアミン化合物を充填する蒸発源に、独立に差動排気系を設けたことを特徴とするスルホン酸化ポリイミド樹脂の成膜装置。

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