JP2006088200A - トーチ - Google Patents

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Abstract

【課題】異物の付着した添加ワイヤが送給された場合でも、添加ワイヤの接触通電点でスパークが発生することなく、ワイヤ表面を凹凸にする損傷を防止して、添加ワイヤを供給できるホットワイヤ用トーチを提供すること。
【解決手段】添加ワイヤ3を案内するガイド孔20を有し、かつ接触通電する給電部材44と給電部材44から送り出される添加ワイヤ3を案内するガイド孔を有する絶縁性セラミックガイド9を備え、給電部材44の添加ワイヤガイド孔20の長手方向に対して垂直な貫通孔を有し、添加ワイヤ3を挟むように接触する複数の通電チップ40と、該通電チップ40をそれぞれ添加ワイヤ3と前記給電部材44の両方に押し付けるように設けた複数のばね41と、給電部材44の添加ワイヤガイド孔20と前記給電チップ40の貫通孔の両方に対して垂直な方向に開口部43を設けたホットワイヤ用トーチ45である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ティグ(TIG)溶接で添加ワイヤを供給するホットワイヤ用トーチ及びガス・メタル・アーク(GMA)溶接で溶接ワイヤを供給するガス・メタル・アーク溶接用トーチに係り、特にワイヤに安定して接触通電を行うのに好適な溶接トーチに関する。
従来のホットワイヤTIG溶接装置のホットワイヤ用トーチを図8により説明する。図8は本発明者が出願した特開平11−277242号公報に開示するホットワイヤ用トーチの構造を示す図で、図9はその側面図である。このホットワイヤ用トーチ7は、ワイヤ3をガイドする鋼管13と、鋼管13の先端に固定されたワイヤ給電部材8と、ワイヤ給電部材8の先端に取り付けられたセラミックガイド9と、ワイヤ給電部材8を通過するワイヤ3に通電する通電チップ10と該通電チップ10をワイヤ3に押しつける板ばね6とから構成されている。
板ばね6とセラミックガイド9はワイヤ給電部材8にねじ11,14で止めている。セラミックガイド9のガイド孔は、ワイヤ3の直径より0.03〜0.1mm太めの直径にして、ワイヤ3との間のガタをなるべく少なくするよう形成されている。このような構造のホットワイヤ用溶接トーチ7において、ホットワイヤTIG溶接中には、ワイヤ3は鋼管13、トーチ給電部材8及びセラミックガイド9を通過して、図示しない母材に到達し、そしてそのワイヤ3を通電加熱するワイヤ電流は、図示しないワイヤ加熱電源から供給され、鋼管13、トーチ給電部材8、通電チップ10、ワイヤ3及び母材の経路で流れる。ワイヤ3がセラミックガイド9に入る直前で通電チップ10はばね6でワイヤ3に押しつけられているので、そこで常時接触通電が行われ、その接触点と母材間でワイヤ3が加熱される。
次に、図10と図11を参照して、消耗電極としてワイヤ3fを用いるGMA溶接用トーチの従来例を説明する。図10は従来のGMA溶接用トーチの先端部の構成を示す図で、図11は図10の縦断面図である。このGMA溶接用トーチのトーチ先端回り15は、特開平11−277242号公報に記載されたものである。GMA溶接用トーチはシールドガスを流すシールドノズル(図示せず)とその中に設置されたGMA溶接用トーチ先端回り15とからなる。
GMA溶接用トーチ先端回り15は、溶接ワイヤ3fを送給するトーチ本体部(図示しない)にねじ17を介して連結されたトーチ先端部材16と、トーチ本体部からねじ17の軸心のガイド孔を通じて送られてきたワイヤ3fを案内するようにトーチ先端部材16の軸心に埋め込まれたセラミックガイド21と、トーチ先端部材16の側面に一端が支持され、他端がセラミックガイド21から送出されるワイヤ3fに接触する通電チップ18と、通電チップ18をワイヤ3fに押しつけるようにトーチ先端部材16にねじ23によりねじ止めされた板ばね19とから構成されている。
トーチ先端部材16は、トーチ本体部からアーク電流を通電する導電体であると共に、トーチ先端で発生するアークにより過熱されないようにトーチ先端部材16自身のほか、通電チップ18と板ばね19から熱を奪って、水冷されているトーチ本体部に伝達する熱伝導体にもなっている。
ねじ17はその中心軸にワイヤ径よりかなり太めのワイヤガイド孔20を設けている。また、セラミックガイド21は、耐熱性と耐摩耗性に優れた窒化珪素からなる外径5mmの筒体で、その軸心に直径1.24mmの内接円を有する断面正三角形状のガイド孔2を持つ。ガイド孔2の断面形状を三角形状の孔(以下三角孔とする)としたのは、直径φ1.2mmのワイヤ3fが送給されてくるとして、三角孔2の隅部の大きな空間から銅メッキ屑などの異物を容易に排除できて目詰まりを発生することなく、かつ三角孔2の辺でワイヤ3fの送出点の位置変動をより少なくなるようワイヤ3fを拘束することができるためである。
トーチ先端部材16は、その長手中央部の外面に断面U字状の溝22を設けており、そこに通電チップ18の一端を差し込んで引っかける構造にしている。板ばね19の一端は、図11に示すように、押さえねじ23によってトーチ先端部材16に密着させており、この板ばね19の他端で通電チップ18を押さえつけることによって、通電チップ18がトーチ先端部材16のU字状溝22とセラミックガイド21の三角のガイド孔2より出てきたワイヤ3fとに押しつけられる。
ワイヤ3fは、図示しないトーチ本体部から、ねじ17のワイヤガイド孔20を経てトーチ先端部材16へと導入され、トーチ先端部材16の軸心に埋め込まれたセラミックガイド21のガイド孔2を通過し、板ばね19により押された通電チップ18の給電部25とセラミックガイド21から出た所で軽く接触しながら溶接部に到達する。
アーク電流は、トーチ本体部からねじ17を通ってトーチ先端部材16に供給され、そしてトーチ先端部材16のU字状溝22とそこに一端がはまりこんだ通電チップ18の間の接触通電部(図示せず)を通って通電チップ18に入り、通電チップ18の先端の給電部25で接触しているワイヤ3fを通って、ワイヤ3fの先端と母材間のアーク形成部へと流れる。通電チップ18は板ばね19により軽く、ワイヤ3fに押し付けられて接触通電している。なお、通電チップ18は通常クロム銅で構成されている。
図8に示すような従来技術のホットワイヤ用トーチでは、添加ワイヤ3の送給時にワイヤ3の切り屑が出る。すなわち、ワイヤ送給装置(図示せず)からトーチ回り7まで添加ワイヤ3を案内してくるコンジット(図示せず)の内面、トーチ内面とワイヤ表面の接触で、あるいはワイヤ送給装置の送給ローラ通過時に傷つけられ、銅メッキ(特に軟鋼ワイヤにおいては錆止めや送給の潤滑生改善、接触通電性改善のための処理)が剥がれたり、ワイヤ3が削れて切り屑を発生したりする。このような切り屑、メッキ屑およびワイヤ3に付着していたゴミや錆などを一括して異物と称すると、この異物がワイヤ送給中にワイヤ3の側面によって搬送されてくると、ワイヤ3と通電チップ10の間に挟まってワイヤ3への接触通電を妨げる。この接触通電の不安定さが直接の原因になって、ワイヤ3と通電チップ10の間でスパークが発生してワイヤ3の表面に凹凸を作りあるいはスパッタがワイヤ3に融着し、ワイヤ3が細いセラミックガイド孔に詰まり使用不能にすることが時々あった。またGMA溶接用の通電チップ18では大きな電流が流れるので通電チップ18の温度を上昇させるためスパッタが付きやすかった。
そこでこれらの問題を解決するために本発明者等により特開2002−1541号公報に開示するトーチの発明がなされた。
図12は本発明者等が出願した特開2002−1541号公報に開示するホットワイヤ用トーチの構造を示す図で、図13はその側面図である。図12に示すホットワイヤ用トーチ1は、添加ワイヤ3をガイドする鋼管13と、鋼管先端に固定されワイヤ3を案内するガイド孔を有するワイヤ給電部材8と、ワイヤ給電部材8の先端に取り付けられたセラミックガイド9とワイヤ給電部材8のガイド孔を通過するワイヤ3を挟むように配置され、ワイヤ3に通電する通電チップ10a,10bと、この通電チップ10a,10bをそれぞれワイヤ3に押しつける板ばね6a,6bとから構成されている。
通電チップ10a,10bは、それぞれ一端側がワイヤ給電部材8の通電部材表面に形成された溝又は穴に嵌め込まれ、他端側がワイヤ3に接触するように配置されており、そして一端側の溝又は穴を支点として、他端側がワイヤ3に接して揺動するように板ばね6a,6bにより押さえられている。板ばね6a,6bはワイヤ給電部材8にねじ11a,11bで止められており、また、セラミックガイド9はワイヤ給電部材8にねじ14で止めている。
このホットワイヤ用トーチ1において、ホットワイヤTIG溶接中には、添加ワイヤ3は鋼管13、トーチ給電部材8及びセラミックガイド9を通過して、図示しない母材に到達する。ワイヤ3を加熱するワイヤ電流は、図示しないワイヤ加熱電源から供給され、鋼管13、トーチ給電部材8、通電チップ10a,10b、ワイヤ3及び母材の経路で流れる。通電チップ10a,10bは、ばね6a,6bでワイヤ3を挟むようにセラミックガイド9の直前で押しつけられている。
このホットワイヤ用トーチ1においては、ワイヤ3への電流供給経路は2系統となっており、いずれかの通電チップ10a,10bがワイヤ3に電流供給できない状態、例えば異物による接触不良等が起きても、他方の通電チップから通電しているので、接触通電が確実に行われ、通電チップ10a,10bとワイヤ3の間でスパークを発生することがなくなる。そのために細いセラミックガイド孔としてもワイヤ3が詰まることもなくなった。また各通電チップ10a,10bに流れる電流値は、通電チップ10a,10bが1つの場合に比べて半減し、各通電チップ10a,10b内での抵抗発熱が約1/4になって通電チップ10a,10bの温度上昇が減少するので、通電チップ10a,10bの摩耗寿命が長くなる。
次に、図14は本発明者等の出願発明である特開2002−1541号公報に開示するGMA溶接用トーチのトーチ先端回りの構造を示す図で、図15はその側面図である。このGMA溶接用トーチは、前記のホットワイヤ用トーチをGMA溶接用に改造したもので、その周囲をシールドガスノズル(図示せず)で覆う点を除いて、基本的にホットワイヤ用トーチと構成要素は同じである。
すなわち、GMA溶接用トーチは鋼管13、ワイヤ給電部材8、セラミックガイド9、通電チップ10a,10b及び板ばね6a,6bとから構成されているが溶接ワイヤ3に対する通電チップ10a,10bの接触点がセラミックガイド9の先端部でワイヤ3に接触するように構成したものである。このGMA溶接用トーチでは、通電チップ10a,10bを2箇所に分け、溶接ワイヤ3に通電したので、接触通電不良によるアーク切れがなくなり、そのときのアーク再点弧に伴うスパッタ発生がなくなる。また各通電チップ10a,10bには1/2の電流が流れ電気抵抗と接触抵抗によるチップの発熱が約1/4に抑えられ、チップ10a,10bの温度上昇が少なくなり、スパッタの付着も少なくなる。かくして通電チップ10a,10bの摩耗寿命が長くなる。
特開平11−277242号公報 特開2002−1541号公報
上記従来技術の細長いチップ方式の問題点は、通電チップ10又は通電チップ10a,10bの形状が複雑なことである。給電部材8と通電チップ10又は通電チップ10a,10bの接触部は丸形状で接触しているので、給電部材8と通電チップ10又は通電チップ10a,10bの両方の加工精度を確保しないと接触部が点接触になり易く、接触部の電気抵抗が大きくなり通電が不安定になる。また通電チップ10又は通電チップ10a,10bは通常クロム銅で製作するが、銅合金の中でも硬度の高いクロム銅でもかなり消耗する。片側から抑える通電チップ方式に比べて、両側から押さえる通電チップ方式は消耗度合いが1/2以下に減ったが、使用状況によりばらつきが有るものの、それでも数日で1回の交換が必要である。そこで通電チップ10又は通電チップ10a,10bの材質として、銅タングステン等のより硬度が高く消耗の少ない部材を使用したいが、従来技術の細長い通電チップ形状だと精密加工が必要で加工費用、材料費ともかなり高価になる。
本発明の第1の目的は、上記問題点を解決して、異物の付着した添加ワイヤが送給された場合でも、添加ワイヤの接触通電点でスパークが発生することなく、ワイヤ表面を凹凸にする損傷を防止して、添加ワイヤを供給でき、通電チップの通電が安定していて、通電チップ形状が単純で消耗が少なく安価なホットワイヤ用トーチを提供することにある。
また本発明の第2の目的は、溶接ワイヤの接触通電が途切れることなく連続して行うことができ、アーク切れがなく、通電チップの通電が安定していて、通電チップ形状が単純で消耗が少なく安価なガス・メタル・アーク溶接用トーチを提供することにある。
請求項1記載の発明は、添加ワイヤ3を案内するガイド孔20を有し、かつ接触通電する給電部材44と前記給電部材44から送り出される添加ワイヤ3を案内するガイド孔を有する絶縁性セラミックガイド9とを備えたホットワイヤ用トーチ45において、前記給電部材44の添加ワイヤガイド孔20の長手方向に対して垂直な貫通孔を有し、添加ワイヤ3を挟むように接触する複数の通電チップ40と、該通電チップ40をそれぞれ添加ワイヤ3と前記給電部材44の両方に押し付けるように設けた複数のばね41と、前記給電部材44の添加ワイヤガイド孔20と前記給電チップ40の貫通孔の両方に対して垂直な方向に開口部43を設けたホットワイヤ用トーチ45である。
請求項2記載の発明は、前記通電チップ40の添加ワイヤ接触面で添加ワイヤ入口側の角40aをカットした請求項1記載のホットワイヤ用トーチ45である。
請求項3記載の発明は、添加ワイヤ3を案内するガイド孔20を有し、かつ接触通電する給電部材44と、前記給電部材44から送り出される添加ワイヤ3を案内するガイド孔を有する絶縁性セラミックガイド9とを備えたガス・メタル・アーク溶接用トーチにおいて、前記給電部材44の添加ワイヤガイド孔20に垂直な貫通孔を設けて添加ワイヤ3を挟むように接触する複数の通電チップ40と、該通電チップ40をそれぞれ添加ワイヤ3と前記給電部材44の両方に押し付けるように設けた複数のばね44と、前記給電部材44において添加ワイヤガイド孔20と前記通電チップ40の貫通孔の両方に対して垂直な方向に開口部43を設けたガス・メタル・アーク溶接用トーチである。
請求項4記載の発明は、前記通電チップ40の添加ワイヤ接触面で添加ワイヤ入口側の角40aをカットした請求項3記載のガス・メタル・アーク溶接用トーチである。
(作用)
請求項1記載の発明によれば、給電部材44において添加ワイヤガイド孔20と前記通電チップ40の設置孔の両方に対して垂直な方向に開口部43を設けているので添加ワイヤ3と一緒に運ばれてきた異物を排出することができ、一箇所の通電チップ40と添加ワイヤ3間で瞬時の接触不良が生じても、そのときその他の通電チップ40で添加ワイヤ3に通電しており、従って瞬時の接触不良を生じているチップ40に大電流が流れることなく、スパークを発生することがない。この結果、スパークによる添加ワイヤ3表面を凹凸に傷つけることなく、セラミックガイド9中で目詰まりすることなく、添加ワイヤ3をスムーズに送給することができる。また、柱状の通電チップ40をばね41により添加ワイヤ3と給電部材44の両方に押しつけているので、両方の接触部が線接触あるいは面接触になり通電を安定して行うことができ、通電チップ40の形状が柱状のため加工しやすく、タングステン銅などの非常に硬い材料を適用しても材料費と加工費を抑えることができ、通電チップ40の消耗が極端に少なくなり、通電チップ40の交換回数を極端に減らすことができる。また、給電部材44の開口部43より通電チップ40の消耗度合いを確認することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の作用に加えて通電チップ40の添加ワイヤ3接触面で添加ワイヤ3入り口側の角40aをカットしたことにより、添加ワイヤ3を最初に通すときに通電チップ40に引っかかることなくスムーズに通すことができる。
請求項3記載の発明によれば、ガス・メタル・アーク溶接用トーチにおいても請求項1記載の発明の作用と同様であり、一箇所の通電チップ40と溶接ワイヤ3間で瞬時の接触不良を生じても、そのときその他の通電チップ40で溶接ワイヤに通電しており、従ってアーク切れを起こすことなく、アーク切れから再点弧により発生するスパッタを防ぐことができる。
請求項4記載の発明によれば、ガス・メタル・アーク溶接用トーチにおいても、請求項3記載の発明の作用に加えて通電チップ40の添加ワイヤ3接触面で添加ワイヤ3入り口側の角40aをカットしたことにより、添加ワイヤ3を最初に通すときに通電チップ40に引っかかることなくスムーズに通すことができる。
請求項1記載の発明によれば、異物の付着した添加ワイヤ3が送給された場合でも、添加ワイヤ3の接触通電点でのスパーク発生がなくワイヤ3表面の損傷を防止して、セラミックガイド9で目詰まりすることなく添加ワイヤ3をスムーズに供給できる。また、柱状の通電チップ40をばね41により添加ワイヤ3と給電部材44の両方に押しつけているので、両方の接触部が線接触あるいは面接触になり、通電を安定して行うことができ、通電チップ40の形状が柱状のため加工しやすく、タングステン銅などの非常に硬い材料を適用しても材料費と加工費を抑えることができ、通電チップ40の消耗が極端に少なくなり、通電チップ40の交換回数を極端に減らすことができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて添加ワイヤ3を最初に通すときに通電チップ40に引っかかることなくスムーズに通すことができるので作業性が良い。
また、請求項3記載の発明によれば、アーク切れから再点弧により発生するスパッタを防ぐことができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明の効果に加えて添加ワイヤ3を最初に通すときに通電チップ40に引っかかることなくスムーズに通すことができるので作業性が良い。
本発明の実施例を図面と共に説明する。
以下に本実施例のトーチについて、図1〜図4に基づいて説明する。図4は本実施例のホットワイヤ用トーチ45をTIG溶接トーチに取り付けた全体構成図である。図1は図4のAーA線断面矢視図、図2は図1のB−B線矢視断面図、そして図3は図1のC−C線断面矢視図である。
ホットワイヤTIG(Tungsten Inert Gas)アーク溶接法は、タングステン電極と母材間に発生するアークにより母材に形成された溶融池に、通電加熱したホットワイヤを添加して溶接を行う方法である。図4に示すように、ホットワイヤTIG溶接装置はタングステン電極32を有するTIG溶接トーチ30とホットワイヤを供給するホットワイヤ用トーチ45を備えている。図1に示すホットワイヤ用トーチ45は、添加ワイヤ3を案内するガイド孔20を有するワイヤ給電部材44とワイヤ給電部材44の先端に取り付けられたセラミックガイド9と、ワイヤ給電部材44のガイド孔20に対して垂直な貫通孔を設けて添加ワイヤ3を挟むように配置され、ワイヤ3に通電する複数の通電チップ40と、この通電チップ40をそれぞれワイヤ3と給電部材44に押しつけるばね41とから構成されている。
また、通電チップ40の添加ワイヤ3接触面で添加ワイヤ3入口側の角40aをカットした通電チップ40とばね41は固定部材34により、ねじ35で給電部材44に固定されている。またセラミックガイド9はワイヤ給電部材44にねじ42で止めている。ホットワイヤ用トーチ45は、絶縁性のTIGトーチ取付け部材33によりTIG溶接トーチ30に取付けられている。
このホットワイヤ用トーチ45において、ホットワイヤTIG溶接中には、添加ワイヤ3はコンジットライナ38で導かれて、給電部材44とセラミックガイド9を通過して、図示しない母材に到達する。給電部材44において添加ワイヤガイド孔20と通電チップ40に設けられた貫通孔の両方に対して垂直な方向に開口部43を設けているので、添加ワイヤ3と一緒に運ばれてきた異物を排出することができ、また開口部43を通して通電チップ40の消耗具合を確認することができる。ワイヤ3を加熱するワイヤ電流は、図示しないワイヤ加熱電源からパワーケーブル39で供給され、給電部材44、通電チップ40、ワイヤ3及び母材を通る経路で流れる。
通電チップ40は、円柱あるいは角柱の形状とし、通電チップ40とばね41の当たり面はワイヤガイド孔20に対して20〜30度傾斜させる。ばね41はこの傾斜面に垂直に当たるように設置されている。つまり、通電チップ40は、ばね41により、添加ワイヤ3と給電部材44に押しつけらていて、いずれの接触部も線接触あるいは面接触になり安定して給電を行うことができる。また、通電チップ40は、ワイヤ3を挟むように押しつけられている。この向き合う通電チップ40は1段でも効果があるが、複数段の方が確実な効果がある。このホットワイヤ用トーチ45においては、ワイヤ3への電流供給経路は通電チップ40の数になり、いずれかの通電チップ40がワイヤ3に電流供給できない状態、例えば異物による接触不良等が起きても、他の通電チップ40から通電しているので、接触通電が確実に行われ、通電チップ40とワイヤ3間でスパークを発生することがなくなった。そのために細いセラミックガイド孔としてもワイヤ3が詰まることもなくなった。また各通電チップ40に流れる電流値は、通電チップ数に比例して減少し、各通電チップ40内での抵抗発熱と温度上昇が減少するので、通電チップ40の摩耗寿命が長くなる。そして通電チップ40の形状が柱状のため加工しやすく、タングステン銅などの非常に硬い材料を適用しても材料費と加工費を抑えることができ、通電チップ40の消耗が極端に少なくなり、通電チップ40の交換回数を極端に減らすことができる。さらに、通電チップ40の添加ワイヤ3との接触面で添加ワイヤ3の入り口側の角40aをカットしたことにより、添加ワイヤ3を最初に通すときに通電チップ40に引っかかることなくスムーズに通すことができる。
本発明の実施例2となるGMA溶接用トーチのトーチ先端回りを図5〜図7により説明する。図5は本実施例のGMA溶接用トーチのトーチ先端回り断面を示す構成図である。図6は図5のD−D線断面図である。図7は図5のE−E線断面図である。
このGMA溶接用トーチは、実施例1のホットワイヤ用トーチをGMA溶接用に改造したもので、その周囲をシールドガスノズル(図示せず)で覆う点を除いて、基本的に実施例1と構成要素の点で同じである。
すなわち、GMA溶接用トーチは、ワイヤ給電部材44、セラミックガイド9、通電チップ40及びばね41とから構成され、給電部材44のねじ17によりGMA溶接トーチに取り付けられる。このGMA溶接トーチでは、通電チップ40を複数に分け添加ワイヤ3に通電したので、接触通電不良によるアーク切れがなくなり、その時のアーク再点弧に伴うスパッタ発生がなくなる。また各通電チップ40に流れる電流値は、通電チップ数に比例して減少し、各通電チップ40内での抵抗発熱と温度上昇が減少するので、通電チップ40の摩耗寿命が長くなる。そして通電チップ40の形状が柱状のため加工しやすく、タングステン銅などの非常に硬い材料を適用しても材料費と加工費を抑えることができ、通電チップ40の消耗が極端に少なくなり、通電チップ40の交換回数を極端に減らすことができる。さらに、通電チップ40の添加ワイヤ3との接触面で添加ワイヤ3の入口側の角40aをカットしたことにより、添加ワイヤ3を最初に通すときに通電チップ40に引っかかることなくスムーズに通すことができる。
本発明は、ティグ(TIG)溶接で添加ワイヤを供給するホットワイヤ用トーチ及びガス・メタル・アーク(GMA)溶接で溶接ワイヤを供給するガス・メタル・アーク溶接用トーチとして利用可能性がある。
図4のA−A線断面図で、本発明の実施例の形態1となるホットワイヤ用トーチの構成図である。 図1のB−B線断面図である。 図1のC−C線断面図である。 本発明の実施例の形態1となるホットワイヤ用トーチをTIG溶接トーチに取り付けた全体構成図である。 本発明の実施例の形態2となるGMA溶接用トーチのトーチ先端回り断面を示す構成図である。 図5のD−D線断面図である。 図5のE−E線断面図である。 従来例のホットワイヤ用トーチのトーチ先端回りの構造を示す図である。 図8の側面図である。 従来例のGMA溶接用トーチのトーチ先端回りの構造を示す図である。 図10の側面図である。 その他従来例のホットワイヤ用トーチのトーチ先端回りの構造を示す図である。 図12の側面図である。 その他従来例のGMA溶接用トーチのトーチ先端回りの構造を示す図で 図14の側面図である。
符号の説明
1 ホットワイヤ用トーチ 2 ガイド孔
3、3f ワイヤ 4 GMA溶接用トーチ先端回り
6,6a,6b 板ばね 7 ホットワイヤ用トーチ
8 給電部材 9 セラミックガイド
10,10a,10b 通電チップ 11,11a,11b ねじ
13 鋼管 14 ねじ
15 GMA溶接用トーチ先端回り 16 トーチ先端部材
17 ねじ 18 通電チップ
19 板ばね 20 ワイヤガイド孔
21 セラミックガイド 22 U字状溝
23 ねじ 25 通電部
30 TIG溶接トーチ 32 電極
33 TIGトーチ取り付け部材 34 固定部材
35 ねじ 38 コンジットライナ
39 パワーケーブル 40 通電チップ
40a 添加ワイヤ入口側の角 41 ばね
42 ねじ 43 開口部
44 給電部材 45 ホットワイヤ用トーチ

Claims (4)

  1. 添加ワイヤ3を案内するガイド孔20を有し、かつ接触通電する給電部材44と前記給電部材44から送り出される添加ワイヤ3を案内するガイド孔を有する絶縁性セラミックガイド9とを備えたホットワイヤ用トーチにおいて、
    前記給電部材44の添加ワイヤガイド孔20の長手方向に対して垂直な貫通孔を有し、添加ワイヤ3を挟むように接触する複数の通電チップ40と、該通電チップ40をそれぞれ添加ワイヤ3と前記給電部材44の両方に押し付けるように設けた複数のばね41と、
    前記給電部材44の添加ワイヤガイド孔20と前記給電チップ40の貫通孔の両方に対して垂直な方向に開口部43を設けたことを特徴とするホットワイヤ用トーチ。
  2. 前記通電チップ40の添加ワイヤ接触面で添加ワイヤ入口側の角40aをカットしたことを特徴とする請求項1記載のホットワイヤ用トーチ。
  3. 添加ワイヤ3を案内するガイド孔20を有し、かつ接触通電する給電部材44と、前記給電部材44から送り出される添加ワイヤ3を案内するガイド孔を有する絶縁性セラミックガイド9とを備えたガス・メタル・アーク溶接用トーチにおいて、
    前記給電部材44の添加ワイヤガイド孔20に垂直な貫通孔を設けて添加ワイヤ3を挟むように接触する複数の通電チップ40と、該通電チップ40をそれぞれ添加ワイヤ3と前記給電部材44の両方に押し付けるように設けた複数のばね44と、
    前記給電部材44において添加ワイヤガイド孔20と前記通電チップ40の貫通孔の両方に対して垂直な方向に開口部43を設けたことを特徴とするガス・メタル・アーク溶接用トーチ。
  4. 前記通電チップ40の添加ワイヤ接触面で添加ワイヤ入口側の角40aをカットしたことを特徴とする請求項3記載のガス・メタル・アーク溶接用トーチ。
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