JP2006085399A - 電子機器 - Google Patents

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郁夫 信太
Hidenori Shinohara
秀則 篠原
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Abstract

【課題】電子部品配置により冷却効率のよい放熱構造を備えた電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器12内部で発生した熱を効率良く外へ放熱することにより電子機器12を冷却する冷却ファン1と、冷却ファン1の能力を発揮し、且つ電子機器12の薄型化を図るための電子機器12内発熱部品の配置を工夫することによる熱の放熱を図ると共に、電子機器12の一部品であるチューナ5a、5b、5c筐体を用いて前記冷却ファン1に向かう空気の流路を形成し放熱を図る。
【選択図】図1

Description

本発明は内部に発熱部品を有しこれを冷却するための冷却用ファンを搭載した電子機器に関する。
近年ノートパソコンやDVDレコーダ−に代表される電子機器は内部に発熱する電子部品を有しており、容量アップや機能アップなどの高性能化に伴い筐体内部が高温化してくる傾向にある。大容量化に反して薄型化も進められ、電子機器の薄型化に対しては、内部の空間が少ないために自然空冷での冷却は難しいばかりでなく、ただ単に冷却ファンやヒートシンクなどを用いても十分に冷却できなくなる場合がある。また、冷却ファンの回転数をアップすることで冷却するための風量アップを行うとセット全体の騒音がうるさく顧客要求を満足できなくなる。
また、ハードディスク(HDD)のほかにDVDレコーダーやVTRなど個々の記録の他にHDDからのダビング等を目的とした電子部品を搭載する電子機器ではすべての発熱部品を仕様内まで冷却することが難しくなってきている。
また、特許文献1に示すようにCPUの発生熱が大きくなるに従い、排気能力を高めるために冷却ファンの大きさやヒートシンクなどの放熱部品の大きさが増大するために、電子機器の軽量化や薄型化が困難になる対策として、冷却ファンに通じる筐体のリブ、構造材、構成部品で仕切られた空間を冷却ファンに向かう空気の流路とすることにより、前記空間内に配置された基板上に配置された複数の電気部品を空気の流れに抵抗の少ない方向に配列し、冷却ファンへの流入風速を大きくする冷却対象発生部品の温度上昇を抑えるものがある。しかしながらCD-ROMやHDDの冷却に関しては考慮されてなかった。
近年ノートパソコンやDVDレコーダーに代表される電子機器は容量アップや機能アップなどの高性能化に伴いDVDドライブやHDDといった記録装置自体の温度上昇が大きく、単に基板上に配置された複数の電気部品などの冷却では不十分になってきた。また、回路部品も高速化や多機能化のために発熱量が増大し、地上波デジタル放送に代表されるデジタル化によって回路部品に加えてチューナ数の増大やチューナそのものの発熱量増大を引き起こしてきた。
そこで図3の(a)から(e)に示すように冷却効果を高める工夫がされるようになってきた。
しかしながら図3(b)に示すように電源部4を冷却ファン1の前に配置した場合でもDVDドライブ3、HDD2及びチューナ5といった電子部品を配置した場合冷却ファン1から一番遠いDVDドライブ3は十分なる冷却ができない。また、図3(a)(c)(d)(e)のように仕切り板11を用いた場合、冷却ファン1の前にある電子部品は冷却されるものの、仕切り板11によって仕切られた外にある電子部品は十分に冷却できない。
たとえば図3の(a)(d)は冷却ファン1の前に電源部4とHDD2を配置し、仕切り板11を用いて冷却効果を高めているが、DVDドライブ3は仕切り板11により仕切られているために冷却ファン1により十分に冷却されない。
また、図3(c)(e)は冷却ファン1からもっとも熱的に厳しいHDD2が遠い位置にあり、冷却しにくい配置になっている。
特開平11−53061号公報
しかし、このような上記従来の冷却構造を有する電子機器では、記録装置部品の記録容量増加及びダビングシステムなどによる発熱量増加やデジタル化などによるICなど電子部品の発熱量が増加するために電子機器の薄型化が困難であるという問題があった。
本発明は、電子部品の配置により冷却効率のよい放熱構造を備えた電子機器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、電子機器内部で発生した熱を効率良く外へ放熱することにより前記電子機器を冷却する冷却ファンと、前記冷却ファンの能力を発揮し、且つ電子機器の薄型化を図るために電子機器内発熱部品配置の工夫を図ると共に、前記電子機器の一部品であるチューナの筐体を用いて前記冷却ファンに向かう空気の流路を形成したものである。
より具体的には、情報及び映像データを記録するHDDとDVDドライブを有する電子機器において、電子機器に実装される各電子部品を駆動させる為の電源部、電子機器の筐体に内蔵されるチューナ、電子機器を冷却する冷却ファンが配置され、
前記電子部品の一部品であるチュ-ナの筐体を用いて、前記冷却ファンに向かう空気の流路が形成されることを特徴とする電子機器とした。
また、電子機器の筐体の前面側の中央にDVDドライブが配置され、DVDドライブの左側または右側にHDDが配置され、電子機器の筐体内部で前記HDDの奥側または下側に電子機器に実装される各電子部品を駆動させる為の電源部が配置され、前記電源部の奥側に電子機器を冷却する冷却ファンが配置され、DVDドライブよりも奥側で電子機器の筐体に内蔵されるチューナの筐体とを用いて、前記冷却ファンに向かう空気の流路が形成されることを特徴とする電子機器とした。
さらに、DVDドライブとチューナ筐体との間に隙間を有することにより、前記冷却ファンに向かう空気の流路が形成されるものとした。
さらに、前記電子機器は2個以上のチューナを有し、少なくとも1個のチューナは前記冷却ファンとは逆側の電子機器の筐体内で側面側に配置され、自然冷却によっても冷却されるものとした。
前記電子機器は、さらにB-CASカードを配置するデジタル基板が電子機器の筐体内でDVDドライブを介してHDDとは相対する位置に配置され、前記デジタル基板とHDDとの間の信号をやり取りするATAケ-ブルは信号線間にグランド線を配置されたものとした。
本発明によれば、電子部品の配置により冷却効率のよい放熱構造を備えた電子機器を提供することができる。
図1は本発明の一実施例である冷却構造を有する電子機器の筐体内部の斜視図である。また、本実施例の電子機器はHDDとDVDドライブを内蔵したHDD−DVDレコーダーである。1は冷却ファンで、装置の筐体背面に面し筐体内部に設けられ、空気を吸入排出することにより空気の流れを発生させ冷却効果を高めるものである。特に広範囲にわたり冷却効果を高めるために吸い込み側の冷却ファン筐体の形状をいわゆるラッパ型にするとさらに有効である。
発熱する部品のうち回路部品はメイン基板8とデジタル基板7に実装されており、ヒートシンクなどで電子機器筐体に熱伝導性シートなどを介して直接熱をシャーシ10に伝える場合もある。しかしながら地上波デジタル化、ハイビジョン化などによりさらに発生する熱は増加する傾向にあり、冷却ファン1での冷却等は不可欠である。
2はハードディスクドライブ(HDD)、3はDVDディスクが挿抜可能なDVDドライブでいずれも記録容量増により発生する熱は増加する傾向にある。またハードディスクは起動時間がかかるために通常はディスクを常に回転待避して使用することで電子機器の使い勝手向上をはかっているために、発熱量も電子機器の電源onと同時に発生するものである。
4は電源で電子機器内部に実装された各電子部品を駆動させるものであり、これもハードディスク同様、電源onと同時に熱を発生するものである。そのため本実施例では冷却効果をより高めるためと薄型化を実現するために電子機器筐体内で上記電源4とHDD2は冷却ファン1の前方に配置した。電子機器前面から見ればHDD2の奥側または下側に電源4が配置され、さらに奥側に冷却ファン1を配置する。
さらにDVDドライブ3もHDD2からのデータのダビング時などは発熱量が増加するために薄型化やデザイン等の問題から電子機器のほぼ中央に配し、冷却効果を持たせるためにDVDドライブ3の奥側に配置したチュ−ナ5aを用いて冷却ファン1への風の流れを考慮した仕切りとしての効果を持たせてチュ−ナ5aを配置した。DVDドライブ3と仕切りとしてのチュ−ナ5a間にはデジタル基板7の冷却ファンによる冷却を可能とするために隙間をもたせた。なお、図1ではDVDドライブ3の正面から向かって左にHDD2を配置し、右側にデジタル基板7を配置している。
さらにチュ−ナ5bおよび5cは自然冷却の効果を持たせるために電子機器筐体の冷却ファン1とは逆側の筐体側面側に配置し、自然冷却により冷却されることも可能なように考慮した。
薄型化の問題からB−CASカード6はHDD2と合い対する位置であるデジタル基板7側に配置する。すなわちDVDドライブ3を挟んでHDD2と装置全体の左右反対側に配置する。このためHDD2との信号伝達を目的とするATAケーブル9は長くなってしまい浮遊容量の増加などから信号波形がなまってしまうという恐れや外部信号外乱の問題が発生する。そのためにATAケーブル9の信号線間にGND線を配置し、上記の問題発生に対策をはかった。
上記電子部品の具体的配置は装置全体及びブロック毎の自然空冷能力と冷却ファン1の風量から求められる装置全体の強制空冷の計算結果から配置した。自然冷却能力は単位体積あたりの電力をリッタ−電力密度(W/l)で表し、冷却ファン1の前のブロックはこの値を一番大きく配置した。
リッタ−電力密度(W/l)=消費電力(W)/筐体サイズ(縦*横*高さ)
強制空冷については、セット仕様消費電力が、装置サイズ、冷却ファン風量、冷却ファンの実効風量、許容温度上昇値及び放射率から求められる許容消費電力を上回らない条件とした。
許容消費電力(W)=風量*許容温度上昇値*放射率
風量=最大風量/実効値
また、計算で使用する冷却ファンの風量は冷却ファンの回転数によるもので、これは装置実装時の騒音に影響するため、実装時の騒音デ−タにより冷却ファン1の風量を計算した。また、冷却ファン1の選定には実効風量の大きい圧損に強いファンを選定した。
以上説明した実施例の構成では、電子機器内部で発生した熱を効率良く外へ放熱することにより前記電子機器を冷却する冷却ファン1と、冷却ファン1の能力を発揮し、且つ電子機器の薄型化を図るために電子機器内発熱部品配置による熱の放熱を図ると共に、前記電子機器の一部品であるチュ-ナ筐体5aを用いて冷却ファン1に向かう空気の流路を形成した電子機器の放熱構造としたものである。
さらに、電子機器を冷却する冷却ファン1の前面にはより発熱量の多い各電子機器に電源を供給する電源部、且つ情報及び映像デ−タを記録するHDD2を配置し、セットの中央にはDVDドライブ3を配置し、DVDドライブ3との間に隙間を保ちながらチュ−ナ−5aの筐体を配置することにより、前記冷却ファンに向かう空気の流路を形成しものである。
さらに電子機器は2個以上のチュ−ナ−で構成され、少なくとも1個のチュ−ナ−を前記冷却ファン1とは逆側の筐体側面側に配置し、自然冷却により冷却されることも考慮した。
また、電子機器はB-CASカ−ド6を配置するデジタル基板7を、HDD2とはDVDドライブ3を介して相対する位置に配置し、その間の信号をやり取りするATAケ-ブルは信号線間にグランド線を配置したことが特徴である。
以上に述べた本実施例によれば、容量アップや機能アップなどの高性能化や電子機器の薄型化による筐体内部の温度上昇に対して冷却ファンの回転数をアップするなどしなくても効率よく冷却することが可能なので、セット全体の騒音がうるさく顧客要求を満足できなくなることが無いために、電子機器の薄型化とHDDのほかにDVDレコ−ダ−やVTRなど個々の記録の他にHDDからのダビング等を目的とした電子部品を搭載する電子機器ではすべての発熱部品を仕様内まで冷却することができるようになる。
本発明の一実施例の電子機器内部の斜視図 本発明の一実施例の電子機器内部の配置図 電子機器内部の配置図
符号の説明
1…冷却ファン、 2…HDD(ハ−ドディスクドライブ)、 3…DVDドライブ、
4…電源部、5a〜5c.チューナ、 6…B-CASカ−ド、 7…デジタル基板、
8…メイン基板、 9…ATAケーブル、 10…シャーシ、 11…仕切り板。

Claims (5)

  1. 情報及び映像デ−タを記録するHDDとDVDドライブを有する電子機器において、
    電子機器に実装される各電子部品を駆動させる為の電源部、電子機器の筐体に内蔵されるチューナと電子機器を冷却する冷却ファンが配置され、
    前記電子部品の一部品であるチューナの筐体を用いて、前記冷却ファンに向かう空気の流路が形成されることを特徴とする電子機器。
  2. 情報及び映像デ−タを記録するHDDとDVDドライブを有する電子機器において、
    電子機器の筐体の前面側の中央にDVDドライブが配置され、
    DVDドライブの左側または右側にHDDが配置され、
    電子機器の筐体内部で前記HDDの奥側または下側に電子機器に実装される各電子部品を駆動させる為の電源部が配置され、
    前記電源部の奥側に電子機器を冷却する冷却ファンが配置され、
    DVDドライブよりも奥側で電子機器の筐体に内蔵されるチューナの筐体とを用いて、前記冷却ファンに向かう空気の流路が形成されることを特徴とする電子機器。
  3. 請求項1または2に記載の電子機器において、
    DVDドライブとチューナ筐体との間に隙間を有することにより、前記冷却ファンに向かう空気の流路が形成されることを特徴とする電子機器。
  4. 請求項1乃至3に記載の電子機器において、
    前記電子機器は2個以上のチューナを有し、少なくとも1個のチューナは前記冷却ファンとは逆側の電子機器の筐体内で側面側に配置され、自然冷却によっても冷却されることを特徴とする電子機器。
  5. 請求項1乃至3に記載の電子機器において、
    前記電子機器は、さらにB-CASカードを配置するデジタル基板が電子機器の筐体内でDVDドライブを介してHDDとは相対する位置に配置され、前記デジタル基板とHDDとの間の信号をやり取りするATAケーブルは信号線間にグランド線を配置されたことを特徴とする電子機器。
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JP2011154529A (ja) * 2010-01-27 2011-08-11 Toshiba Tec Corp 情報処理端末

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