JP2006084292A - 回転体物理量計測方法および回転体物理量計測装置 - Google Patents

回転体物理量計測方法および回転体物理量計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 回転体の大きさおよび回転数にかかわらず、必要な時に物理量を精度よく計測できる回転体物理量計測方法および回転体物理量計測装置を提供する。
【解決手段】 光源60から出力された計測光は、光カプラ44を介してレンズ22から放射され、回転体12に向けて空間を伝搬する。空間を伝搬した計測光は、レンズ24で集光され、光ファイバ26を伝搬して計測用光ファイバに入射する。計測光は、計測用光ファイバを伝搬する過程で、ひずみ量に応じて反射され、戻り光を生じる。戻り光は、光ファイバ26を計測光と逆方向に伝搬して、レンズ24から放射され、固定側に向けて空間を伝搬する。空間を伝搬した戻り光は、レンズ22で集光され、光カプラ44を介して計測部70に入射する。計測部70は、戻り光の時間的な強度変化を計測して、ひずみ量を算出する。
【選択図】 図1

Description

この発明は回転体における物理量計測に関し、特に外部から回転体に光を与えることにより物理量を計測する回転体物理量計測方法および回転体物理量計測装置に関するものである。
従来から発電機、電動機およびエンジンなどを構成する回転体の温度、応力、ひずみおよび振動などの物理量を計測する方法として、スリップリング方式およびテレメータ方式が知られている。
図18は、従来のスリップリング方式による回転体物理量計測装置の概略構成図である。
図18を参照して、スリップリング方式では、回転体12に円状の金属環であるスリップリング62.1,62.2を備える。また、回転体に配置されたセンサ(図示しない)とスリップリング62.1,62.2とを導線66.1,66.2を介して接続する。さらに、固定側にスリップリング62.1,62.2と常に摺動接触するようにブラシ64.1,64.2を配置し、固定側で回転体のセンサからの信号を受けて計測を行う。
特許文献1には、スリップリングに生じる計測誤差を補償できる回転体温度計測装置が示されている。
一方、テレメータ方式による回転体物理量計測装置は、回転体にセンサ、計測部および無線信号の送信機を備え、固定側に無線信号の受信機を備える。回転体では、計測部がセンサからの信号を受けて物理量の計測を行い、その計測値を送信機が無線信号により固定側へ送信する。そして、固定側では、受信機がその無線信号を受けて、計測値を出力する。
また、無線信号に代えて光信号により伝送を行う光テレメータ方式も知られている。無線信号に比べて伝送ノイズが低減できるという長所がある。
特許文献2には、回転体のセンサにより計測された信号をデジタル化し、そのデジタル化された信号を光信号により固定側へ伝送する光テレメータが示されている。
特開2001−264184号公報 特開平11−3488号公報
しかしながら、上述のスリップリング方式では、回転に伴うスリップリングとブラシ間の接触抵抗の変動によりノイズが生じ、計測誤差が避けられない。また、スリップリング方式は、ブラシが過熱するため、一定の回転数以下の回転体にしか適用できない。
一方、テレメータ方式では、計測部および送信機への電力を供給するために蓄電池を回転体に内蔵させる場合が多い。しかし、蓄電池を充電する手段がないため、長時間にわたって計測することができない。また、蓄電池の占めるスペースが必要であるため、適用できる回転体は大型のものに限られる。
また、特許文献2に示されているような回転トランスや永久磁石からなるブラシレス発電機により電力を供給することもできるが、回転中でなければ電力を供給できない。よって、頻繁に起動停止を繰返すような回転体を連続的に計測するような場合には適用できない。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、回転体の大きさおよび回転数にかかわらず、必要な時に物理量を精度よく計測できる回転体物理量計測方法および回転体物理量計測装置を提供することである。
この発明によれば、回転体の物理量を固定側において計測する回転体物理量計測方法であって、回転体へ計測光を放射する計測光放射ステップと、計測光を受けて回転体の物理量に応じた戻り光を生成し、回転体から空間を介して固定側へ戻り光を放射する戻り光放射ステップと、固定側において戻り光を受けて回転体の物理量を計測する計測ステップとを備える。
好ましくは、計測光は、回転体の回転軸の延長線上から空間を介して放射される。
好ましくは、戻り光放射ステップは、計測光を反射させて戻り光を生成するステップを含む。
好ましくは、戻り光放射ステップは、計測光を光活性物質ドープファイバに受けて誘起された光から戻り光を生成するステップを含む。
好ましくは、光活性物質ドープファイバは回転体の外周面に配置され、計測光は回転体の径方向から空間を介して光活性物質ドープファイバへ放射される。
好ましくは、戻り光は、回転体の回転軸上またはその延長線上を伝搬する。
また、この発明によれば、回転体の物理量を固定側において計測する回転体物理量計測装置であって、回転体へ計測光を放射する計測光放射手段と、計測光を受けて回転体の物理量に応じた戻り光を生成し、回転体から空間を介して固定側へ戻り光を放射する戻り光放射手段と、固定側において戻り光を受けて回転体の物理量を計測する計測手段とを備える。
好ましくは、計測光は、回転体の回転軸の延長線上から空間を介して放射される。
好ましくは、戻り光放射手段は、計測光を反射させて戻り光を生成する手段を含む。
好ましくは、戻り光放射手段は、計測光を光活性物質ドープファイバに受けて誘起された光から戻り光を生成する手段を含む。
好ましくは、光活性物質ドープファイバは回転体の外周面に配置され、計測光は回転体の径方向から空間を介して光活性物質ドープファイバへ放射される。
好ましくは、戻り光は、回転体の回転軸上またはその延長線上を伝搬する。
また、この発明によれば、計測された回転体の物理量を固定側において取得する回転体物理量計測装置であって、回転体へ光を放射する放射手段と、光を受けて回転体で電力を発生する電力発生手段と、発生した電力を用いて回転体の物理量を計測する計測手段と、計測した物理量を空間を介して固定側へ伝送する伝送手段とを備える。
好ましくは、光は、回転体の回転軸の延長線上から空間を介して放射される。
好ましくは、電力発生手段は、光を電力に変換する手段を含む。
好ましくは、電力発生手段は、光を光活性物質ドープファイバに受けて誘起された光を電力に変換する手段を含む。
好ましくは、光活性物質ドープファイバは回転体の外周面に配置され、光は回転体の径方向から空間を介して光活性物質ドープファイバへ放射される。
好ましくは、伝送手段は、計測した物理量を無線信号により固定側へ伝送する手段を含む。
好ましくは、伝送手段は、計測した物理量を光信号により固定側へ伝送する手段を含む。
好ましくは、伝送手段は、電力発生手段において電力の発生に用いられる光の一部から光信号を生成する手段をさらに含む。
好ましくは、光信号は、回転体の回転軸上またはその延長線上を伝搬する。
この発明によれば、固定側から回転体へ放射する光により回転体の物理量を計測するので、固定側が能動的となり回転体が受動的となる。よって、回転体の回転数にかかわらず回転体の物理量を計測できる。さらに、蓄電池などを収めるスペースは不要となるため、コンパクト化でき、回転体の大きさによらず物理量を計測できる。
また、この発明によれば、固定側は、回転体から空間を介して計測対象の物理量に応じた光または計測した物理量を受けるため、伝送過程でのノイズの発生を抑制できる。よって、回転体の物理量を精度よく計測できる。
この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
この発明の実施の形態1に従う回転体物理量計測装置1は、一例として、OTDR(Optical Time Domain Reflectmetry)法により回転体のひずみを計測する。
光ファイバを伝搬する光は、その伝搬過程でレイリー散乱によりその一部が反射される。その反射される光の強度は、伝搬する光の強度に応じて決まる。ところで、ひずみが加えられている光ファイバを伝搬する光は、そのひずみ部位においてコア外へ散乱されて光強度が低下する。したがって、反射される光の強度も低下することになる。
そこで、パルス状の計測光を計測用光ファイバへ放射し、計測用光ファイバで反射されて生じる戻り光の光強度を時間領域で観測することにより、計測用光ファイバに加えられているひずみ量およびその部位を計測する。
図1は、この発明の実施の形態1に従う回転体物理量計測装置1の概略構成図である。
図1を参照して、回転体物理量計測装置1は、回転体部100と、固定側部150とからなる。
回転体部100は、レンズ24と、光ファイバ26と、計測用光ファイバ96とからなる。
固定側部150は、光源60と、光カプラ44と、レンズ22と、計測部70とからなる。
図2は、回転体物理量計測装置1により計測される回転体12の外観図である。
図3は、回転体物理量計測装置1により計測される回転体12の断面図である。
図2を参照して、回転体12は、ハウジング10に収められ、その一端にブレード14を備える。また、ブレード14の表面には、ブレード14に生じるひずみを受けるように計測用光ファイバ96が配置される。
図3を参照して、レンズ24と、光ファイバ26とは、回転体12内に配置される。
図1および図3を参照して、光源60は、光カプラ44と接続され、パルス状の計測光を生成して光カプラ44へ出力する。
光カプラ44は、光源60、レンズ22および計測部70と接続される。そして、光カプラ44は、光源60から受けた光をレンズ22へ出力し、レンズ22から受けた光を計測部70へ出力する。
レンズ22は、支持部材20により回転体12の回転軸の延長線上に配置される。また、レンズ22は、光カプラ44と接続される。
レンズ24は、固定側のレンズ22と光軸が一致するように対向させて、回転体12の内部の回転軸上に配置される。つまり、レンズ22とレンズ24との光軸を回転体12の回転軸と一致させる。また、レンズ24は、光ファイバ26と接続される。
光ファイバ26は、レンズ24および計測用光ファイバ96と接続される。
計測用光ファイバ96は、光ファイバ26と接続される。また、計測用光ファイバ96は、計測対象のひずみ量を受けるように配置される。
計測部70は、光カプラ44と接続され、光カプラ44から受けた戻り光の時間的な強度変化を計測する。
回転体物理量計測装置1においては、光源60から出力された計測光は、光カプラ44を介してレンズ22に入射する。そして、計測光は、レンズ22で平行光線に変換されて放射され、回転体12に向けて空間を伝搬する。さらに、空間を伝搬した計測光は、レンズ24で集光され、光ファイバ26を伝搬して計測用光ファイバ96に入射する。
計測光は、計測用光ファイバ96を伝搬する過程で、計測用光ファイバ96に加えられているひずみ量に応じて反射され、戻り光を生じる。
戻り光は、光ファイバ26を計測光と逆方向に伝搬して、レンズ24に入射する。そして、戻り光は、レンズ24で平行光線に変換されて放射され、固定側に向けて空間を伝搬する。さらに、空間を伝搬した戻り光は、レンズ22で集光され、光カプラ44を介して計測部70に入射する。
計測部70は、戻り光の時間的な強度変化を計測して、計測用光ファイバ96に加えられているひずみ量を算出する。
上述のように、レンズ22とレンズ24との光軸は、回転体12の回転軸と一致するため、計測光および戻り光は、回転体12の回転数によらず安定して空間伝搬できる。また、戻り光の強度変化を計測すればよいので、戻り光の偏向方向が回転体12の回転により時間的に変化しても計測には影響しない。
なお、計測光と戻り光とは進行方向が反対であるので、伝搬過程で干渉により計測誤差を生じることはない。
図4は、この発明の実施の形態1に従う回転体物理量計測の動作を説明するためのフローチャートである。
図4を参照して、光源60がパルス状の計測光を放射する(ステップS100)。光源60から放射された計測光は、上述のように回転体12に向けて空間を伝搬する。そして、計測光が計測用光ファイバ96に入射する(ステップS102)。
計測光が計測用光ファイバ96を伝搬する過程で戻り光を生じる(ステップS104)。生じた戻り光は、上述のように固定側に向けて空間を伝搬する。そして、戻り光が計測部70へ入射する。
次に、計測部70が戻り光の強度を時間軸上で計測する(ステップS106)。さらに、計測部70が時間軸上の戻り光の強度からひずみ量を算出する(ステップS108)。
このようにして、回転体12のひずみ量を計測できる。
さらに、上述したOTDR法の他にも、BOTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectmetry)法およびFBG(Fiber Bragg Gratings)法による計測も可能である。
(BOTDR法)
光ファイバを伝搬する光は、その伝搬過程でレイリー散乱の他にもブルリアン散乱によりその一部が反射される。ひずみが加えられている光ファイバを伝搬する光から生じるブルリアン散乱による反射光は、そのひずみ量に応じてその波長がシフトする。
そこで、BOTDR法による場合には、上述と同様にして、光源60からパルス状の計測光を計測用光ファイバ96へ導く。そして、計測用光ファイバ96で反射されて生じる戻り光の光強度を周波数領域で観測することにより、計測用光ファイバ96に加えられているひずみ量を計測する。
(FBG法)
FBGは、軸方向に周期的な屈折率変化が形成された光ファイバであり、特定の波長帯域の波長をもつ光を反射し、それ以外の波長をもつ光を通過させる性質をもつ。このFBGで反射される光の波長は、屈折率変化の周期によって定まるため、FBGを伸張させることにより反射される光の波長がシフトする。
そこで、FBGからなる計測用光ファイバを計測対象のひずみ量に応じて伸張されるように配置する。そして、光源から所定の波長帯域幅をもつ光を連続的に計測用光ファイバへ導く。さらに、計測用光ファイバで反射されて生じる戻り光のスペクトルを固定側で観測することにより、計測用光ファイバに加えられているひずみ量を計測する。
なお、計測用光ファイバ96をバイメタルなどと組合せて、温度変化をひずみ変化に変換することにより、温度を計測することもできる。さらに、同様にして、他の物理量をひずみ変化に変換することにより、他の物理量を計測することもできる。
実施の形態1によれば、固定側および回転体にそれぞれ設けられたレンズの光軸が回転軸と一致するため、計測光および戻り光は、回転体が回転していても、静止状態と同様に固定側と回転体との間の空間を安定して伝搬できる。よって、回転体の回転数にかかわらず回転体の物理量を計測できる。
また、実施の形態1によれば、回転体の計測対象の物理量に応じた戻り光は、回転体から空間を介して固定側へ伝搬するので、伝送過程でノイズを受けない。よって、回転体の物理量を精度よく計測できる。
また、実施の形態1によれば、回転体部は、レンズ、計測用光ファイバおよびそれらを接続する光ファイバで構成されるので、コンパクト化できる。よって、回転体の大きさによらず物理量を計測できる。
[実施の形態2]
上述の実施の形態1においては、固定側から放射された計測光を計測用光ファイバに導いて、その反射光により計測する場合について説明した。
一方、実施の形態2においては、固定側から放射された計測光を光活性物質ドープファイバに受けて誘起した光を計測用光ファイバに導いて、その反射光により計測する場合について説明する。
光活性物質ドープファイバは、光活性物質である希土類元素がドープ(添加)された光ファイバであり、特定の波長をもつ光をその周囲から受けると内部に光を誘起する。さらに、光活性物質ドープファイバの両端に反射部を設けて、誘起した光を光活性物質ドープファイバ内に閉じ込めると、レーザー発振を生じ、特定の波長をもつコヒーレントなレーザー光となる。さらに、このレーザー光を計測対象の回転体の物理量に応じて伸張するFBGに導いて、反射される光を観測することにより、回転体の物理量を計測できる。
この発明の実施の形態2に従う回転体物理量計測装置2は、上述の実施の形態1と同様に、図2に示す回転体12のブレード14に生じるひずみを計測する。
図5は、この発明の実施の形態2に従う回転体物理量計測装置2の概略構成図である。
図5を参照して、回転体物理量計測装置2は、回転体部200と、固定側部250とからなる。
回転体部200は、レンズ24と、光活性物質ドープファイバ34と、光反射部38と、光部分反射部36と、光カプラ18と、計測用光ファイバ98とからなる。
固定側部250は、レンズ22と、光源42と、計測部81とからなる。
図6は、回転体物理量計測装置2により計測される回転体12の配置図である。
図5および図6を参照して、レンズ24と、光カプラ18とは、回転体12内に配置される。また、計測用光ファイバ98は、ブレード14の表面に配置される。
レンズ22と、レンズ24とについては、上述の実施の形態1と同様であるので説明は省略する。
光源42は、回転体12の径方向から空間を介して光活性物質ドープファイバ34へ計測光を放射する。
光活性物質ドープファイバ34は、回転体12の外周面にコイル状に配置され、その両端にそれぞれ光反射部38および光部分反射部36が接続される。なお、計測光を受光する面積を増大させるため、コイルターン数は多い方が望ましい。
光反射部38は、光活性物質ドープファイバ34と接続され、入射された光を反射する。
光部分反射部36は、光活性物質ドープファイバ34および光カプラ18と接続され、所定の値以上の光強度をもつ光を透過させ、それ以外の光を反射する。
光カプラ18は、光部分反射部36、計測用光ファイバ98およびレンズ24と接続される。そして、光カプラ18は、光部分反射部36から受けた光を計測用光ファイバ98へ出力し、計測用光ファイバ98から受けた光をレンズ24へ出力する。
計測用光ファイバ98は、FBGからなり、ブレード14に生じるひずみを受けて伸張するようにブレード14の表面に配置される。また、計測用光ファイバ98は、光カプラ18と接続される。
計測部81は、レンズ22と接続され、レンズ22から受けた戻り光のスペクトルを計測する。
実施の形態2における光活性物質ドープファイバ34は、一例として、ネオジウムがドープされた光ファイバであり、光源42は、波長が0.8μmである計測光を放射する。すると、光活性物質ドープファイバ34は、計測光を受けてその内部に波長が1.06μmの光を誘起する。
回転体物理量計測装置2においては、光源42から計測光を受けて光活性物質ドープファイバ34内に誘起された光は、光活性物質ドープファイバ34中をいずれかの方向に伝搬して、光反射部38または光部分反射部36で反射される。以下、連続して生じる誘起光は、同様に光反射部38または光部分反射部36での反射を繰返してレーザー発振を生じ、所定の光強度以上となると、光部分反射部36を透過して、光カプラ18へレーザー光が放射される。すなわち、光活性物質ドープファイバ34、光反射部38および光部分反射部36は、光ファイバレーザを構成する。
そして、光カプラ18へ放射されたレーザー光は、計測用光ファイバ98へ導かれる。レーザー光は、計測用光ファイバ98が所定の伸張状態となっていれば、反射されて戻り光を生じる。そうでなければ、レーザー光は、計測用光ファイバ98で反射されず戻り光を生じない。
戻り光は、光カプラ18を介して、レンズ24に入射する。そして、戻り光は、レンズ24で平行光線に変換されて放射され、固定側に向けて空間を伝搬する。空間を伝搬した戻り光は、レンズ22で集光され、計測部81に入射する。さらに、計測部81は、戻り光のスペクトルを計測して、計測用光ファイバ98に所定のひずみ量が加えられているか否かを判断する。
なお、1つのFBGからなる計測用光ファイバを用いると、所定のひずみ量が加えられているか否かを判断することになるが、異なる特性をもつ複数のFBGからなる計測用光ファイバを用いることで、ひずみ量を段階的に計測できる。
上述のように、光活性物質ドープファイバ34は、回転体12の外周面に配置され、光源42からの計測光を径方向から受けるため、光活性物質ドープファイバ34には、回転体12の回転位置によらず一定量の計測光が与えられる。よって、回転体12の回転数によらず、光活性物質ドープファイバ34には誘起光が安定して生じる。
また、上述の実施の形態1と同様に、戻り光は、回転体12の回転数によらず安定して空間を伝搬できる。
図7は、この発明の実施の形態2に従う回転体物理量計測の動作を説明するためのフローチャートである。
図7を参照して、光源42が連続的に計測光を放射する(ステップS200)。光源42から放射された計測光は、上述のように光活性物質ドープファイバ34へ放射される。そして、光活性物質ドープファイバ34内に光が誘起される(ステップS202)。そして、誘起光が計測用光ファイバ98に入射する(ステップS204)。
誘起光が計測用光ファイバ98を伝搬する過程で戻り光を生じる(ステップS206)。生じた戻り光は、上述のように固定側に向けて空間を伝搬する。そして、戻り光が計測部81へ入射する。
次に、計測部81が戻り光のスペクトルを計測する(ステップS208)。さらに、計測部81は、戻り光のスペクトルが存在するか否かを判断する(ステップS210)。
戻り光のスペクトルが存在する場合(ステップS210においてYESの場合)には、計測部81は、所定のひずみ量が加えられていると判断する(ステップS212)。
戻り光のスペクトルが存在しない場合(ステップS210においてNOの場合)には、計測部81は、所定のひずみ量が加えられていないと判断する(ステップS214)。
このようにして、回転体12に所定のひずみ量が加えられているか否かを計測できる。
なお、光活性物質ドープファイバとして、エルビウムをドープした光ファイバやプラセオジムをドープした光ファイバを用いることもできる。その場合には、光源の放射する計測光の波長は、それぞれ0.98μmまたは1.48μm、1.01μmとする。
実施の形態2によれば、光活性物質ドープファイバは、回転体の外周面にコイル状に配置され、回転体の径方向から空間を介して計測光が放射される。そのため、光活性物質ドープファイバは、回転体の回転位置によらず一定量の計測光を受けるので、回転体が回転していても、光を安定的に誘起できる。よって、回転体の回転数にかかわらず回転体の物理量を計測できる。
また、実施の形態2によれば、回転体の計測対象の物理量に応じた戻り光は、回転体から空間を介して固定側へ伝搬するので、伝送過程でノイズを受けない。よって、回転体の物理量を精度よく計測できる。
[実施の形態3]
上述の実施の形態1においては、固定側から放射された計測光を計測用光ファイバに導いて、その戻り光により計測する場合について説明した。
一方、実施の形態3においては、固定側から放射された光を回転体で電力に変換し、その電力を用いて計測する場合について説明する。
この発明の実施の形態3に従う回転体物理量計測装置3は、一例として、回転体の温度を計測して、その計測値を回転体から固定側へ伝送する。
図8は、この発明の実施の形態3に従う回転体物理量計測装置3の概略構成図である。
図8を参照して、回転体物理量計測装置3は、回転体部300と、固定側部350とからなる。
回転体部300は、レンズ24と、光電気変換部(O/E)28と、センサ80と、計測部82と、送信機84とからなる。
固定側部350は、レンズ22と、光源40と、受信機86とからなる。
図9は、回転体物理量計測装置3により計測される回転体12の外観図である。
図10は、回転体物理量計測装置3により計測される回転体12の断面図である。
図9を参照して、回転体12は、ハウジング10に収められ、その一端にブレード14を備える。また、ブレード14の表面には、ブレード14の温度を計測するためのセンサ80が配置される。
図8、図9および図10を参照して、レンズ24と、光電気変換部28と、計測部82と、送信機84とは、回転体12内に配置される。
レンズ22と、レンズ24とについては、上述の実施の形態1と同様であるので説明は省略する。
光源40は、レンズ22と接続され、光を連続的に生成してレンズ22へ出力する。
光電気変換部28は、レンズ24と接続され、レンズ24から受けた光を電力に変換する。また、光電気変換部28は、計測部82および送信機84と接続され、その電力を計測部82および送信機84へ供給する。
センサ80は、測温抵抗体または熱電対で構成され、計測対象の温度に応じて抵抗値または起電力が変化する。また、センサ80は、計測部82と接続される。
計測部82は、光電気変換部28と接続され、光電気変換部28から電力を受けて動作する。また、計測部82は、センサ80と接続され、センサ80からの信号により温度を計測する。そして、計測部82は、その温度の計測値を送信機84へ出力する。
送信機84は、光電気変換部28と接続され、光電気変換部28から電力を受けて動作する。また、送信機84は、計測部82と接続され、計測部82から温度の計測値を受け、無線信号に変換して受信機86へ送信する。
受信機86は、送信機84から送信される無線信号を受信して、温度の計測値を出力する。
回転体物理量計測装置3においては、光源40から出力された光は、レンズ22に入射する。そして、光は、レンズ22で平行光線に変換されて放射され、回転体12に向けて空間を伝搬する。さらに、空間を伝搬した光は、レンズ24で集光され、光電気変換部28に入射して電力に変換される。
さらに、その電力を用いて計測された回転体の物理量を受けて、送信機84から無線信号が送信される。空間を伝搬した無線信号は、受信機86で受信されて計測した回転体の物理量として出力される。
上述のように、固定側から回転体へ光を放射し、その光を受けて回転体で電力を発生させ、その電力を用いて回転体の物理量を計測し、その計測した物理量を固定側へ伝送することで、固定側において回転体の物理量を取得できる。
なお、実施の形態3においては、一例として温度を計測する場合について説明したが、センサを適切に選択することで、応力、ひずみおよび振動などいずれの物理量も計測できることは言うまでもない。
実施の形態3によれば、固定側および回転体にそれぞれ設けられたレンズの光軸が回転軸と一致するため、回転体が回転していても、静止状態と同様に固定側から回転体へ安定して光、すなわち電力を供給できる。よって、回転体の回転数にかかわらずその供給された電力を用いて回転体の物理量を計測できる。
また、実施の形態3によれば、計測が必要なときに固定側から回転体へ光を放射することで、回転体の物理量を計測できるので、蓄電池などが不要となり、回転体の大きさによらず物理量を計測できる。
[実施の形態4]
上述の実施の形態3においては、計測した回転体の物理量を無線信号により固定側へ伝送する場合について説明した。
一方、実施の形態4においては、計測した回転体の物理量を光信号により固定側へ伝送する場合について説明する。
この発明の実施の形態4に従う回転体物理量計測装置4は、上述の実施の形態3と同様に、図9に示す回転体12のブレード14の温度を計測する。
図11は、この発明の実施の形態4に従う回転体物理量計測装置4の概略構成図である。
図11を参照して、回転体物理量計測装置4は、回転体部400と、固定側部450とからなる。
回転体部400は、レンズ24と、光カプラ30と、光電気変換部(O/E)28と、センサ80と、計測部82と、光源90とからなる。
固定側部450は、光源40と、光カプラ44と、レンズ22と、受光部50とからなる。
図12は、回転体物理量計測装置4により計測される回転体12の断面図である。
図11および図12を参照して、レンズ24と、光カプラ30と、光電気変換部28と、計測部82と、光源90とは、回転体12内に配置される。また、センサ80は、ブレード14の表面に配置される。
光源40と、レンズ22と、レンズ24と、光電気変換部28と、センサ80と、計測部82とについては、上述の実施の形態3と同様であるので説明は省略する。
光カプラ44は、光源40、レンズ22および受光部50と接続され、光源40から受けた光をレンズ22へ出力し、レンズ22から受けた光を受光部50へ出力する。
光カプラ30は、レンズ24、光電気変換部28および光源90と接続され、レンズ24から受けた光を光電気変換部28へ出力し、光源90から受けた光をレンズ24へ出力する。
光源90は、光電気変換部28と接続され、光電気変換部28から電力を受けて動作する。また、光源90は、計測部82と接続され、計測部82から温度の計測値を受け、光信号を生成して光カプラ30へ出力する。
受光部50は、光カプラ44から光信号を受けて、その光信号から温度の計測値を出力する。
回転体物理量計測装置4においては、光源40から出力された光は、光カプラ44を介してレンズ22に入射する。そして、光は、レンズ22で平行光線に変換されて放射され、回転体12に向けて空間を伝搬する。さらに、空間を伝搬した光は、レンズ24で集光され、光カプラ30を介して光電気変換部28に入射して電力に変換される。
また、その電力を用いて計測された回転体の物理量を受けて、光源90から光信号が出力される。
光信号は、光カプラ30を介してレンズ24に入射し、レンズ24で平行光線に変換されて放射され、固定側に向けて空間を伝搬する。さらに、空間を伝搬した光信号は、レンズ22で集光され、光カプラ44を介して受光部50に入射し、回転体の物理量の計測値として出力される。
上述のように、固定側から回転体へ光を放射し、その光を受けて回転体で電力を発生させ、その電力を用いて回転体の物理量を計測し、その計測した物理量を固定側へ伝送することで、固定側において回転体の物理量を取得できる。
実施の形態4によれば、固定側および回転体にそれぞれ設けられたレンズの光軸が回転軸と一致するため、回転体が回転していても、静止状態と同様に固定側から回転体へ安定して光、すなわち電力を供給できる。また、同様に光信号も回転体から固定側へ安定して伝搬できる。よって、回転体の回転状態にかかわらずその供給された電力を用いて回転体の物理量を計測できる。
また、実施の形態4によれば、計測した物理量を光信号により伝送するので、無線信号により伝送する場合に比較して、外部からのノイズの影響を受けにくく、より精度よく計測できる。
[実施の形態5]
上述の実施の形態4においては、計測した回転体の物理量を伝送する光信号を電力を用いて生成する場合について説明した。
一方、実施の形態5においては、固定側から放射される光の一部を用いて光信号を生成する場合について説明する。
この発明の実施の形態5に従う回転体物理量計測装置5は、上述の実施の形態3と同様に、図9に示す回転体12のブレード14の温度を計測する。
図13は、この発明の実施の形態5に従う回転体物理量計測装置5の概略構成図である。
図13を参照して、回転体物理量計測装置5は、回転体部500と、固定側部450とからなる。
回転体部500は、レンズ24と、光カプラ32,94と、光電気変換部(O/E)28と、センサ80と、計測部82と、光変調部88とからなる。
固定側部450は、図11に示す回転体物理量計測装置4における固定側部450と同様である。
図14は、回転体物理量計測装置5により計測される回転体12の断面図である。
図13および図14を参照して、レンズ24と、光カプラ32,94と、光電気変換部(O/E)28と、計測部82と、光変調部88とは、回転体12内に配置される。また、センサ80は、ブレード14の表面に配置される。
レンズ24と、光電気変換部28と、センサ80と、計測部82とについては、上述の実施の形態4と同様であるので説明は省略する。
光カプラ32は、レンズ24、光電気変換部28および光カプラ94と接続され、レンズ24から受けた光を分配し、光電気変換部28および光カプラ94へそれぞれ出力する。また、光カプラ32は、光カプラ94から受けた光をレンズ24へ出力する。
光カプラ94は、光カプラ32および光変調部88と接続され、光カプラ32から受けた光を光変調部88へ出力し、光変調部88で循環されて戻ってきた光を光カプラ32へ出力する。
光変調部88は、光電気変換部28と接続され、光電気変換部28から電力を受けて動作する。また、光変調部88は、光カプラ94との間でループを構成するように接続される。さらに、光変調部88は、計測部82と接続される。そして、光変調部88は、計測部82から温度の計測値を受け、光カプラ94から受けた光を温度の計測値に応じて光信号に変換して、その光信号を光カプラ94へ戻す。
回転体物理量計測装置5においては、光源40から出力された光は、光カプラ44を介してレンズ22に入射する。そして、光は、レンズ22で平行光線に変換されて放射され、回転体12に向けて空間を伝搬する。さらに、空間を伝搬した光は、レンズ24で集光され、光カプラ32で2つに分配される。一方の光は、光電気変換部28に入射して電力に変換され、他方の光は光カプラ94を介して光変調部88に入射する。
また、その電力を用いて計測された回転体の物理量を受けて、光変調部88は、入射した光を光信号に変換して出力する。そして、光信号は、光カプラ94および光カプラ32を介してレンズ24に入射する。さらに、光信号は、レンズ24で平行光線に変換されて放射され、固定側に向けて空間を伝搬する。空間を伝搬した光は、レンズ22で集光され、光カプラ44を介して受光部50に入射して回転体の物理量の計測値として出力される。
上述のように、固定側から回転体へ光を放射し、その光の一部から電力を発生させ、その電力を用いて回転体の物理量を計測する。さらに、電力発生に用いられなかった光を用いて、計測した物理量の光信号を生成して固定側へ伝送することで、固定側において回転体の物理量を取得できる。
実施の形態5によれば、実施の形態4における効果に加えて、固定側から放射された光の一部から光信号を生成するので、回転体に光源を備える必要がなく、よりコンパクト化できるため、回転体の大きさにかかわらず物理量を計測できる。
[実施の形態6]
上述の実施の形態3においては、固定側から放射された光を回転体で電力に変換し、その電力を用いて計測する場合について説明した。
一方、実施の形態6においては、固定側から放射された光を光活性物質ドープファイバに受けて誘起した光を回転体で電力に変換し、その電力を用いて計測する場合について説明する。
この発明の実施の形態6に従う回転体物理量計測装置6は、上述の実施の形態3と同様に、図9に示す回転体12のブレード14の温度を計測する。
図15は、この発明の実施の形態6に従う回転体物理量計測装置6の概略構成図である。
図15を参照して、回転体物理量計測装置6は、回転体部600と、固定側部650とからなる。
回転体部600は、光活性物質ドープファイバ34と、光反射部38と、光部分反射部36と、光電気変換部(O/E)28と、センサ80と、計測部82と、送信機84とからなる。
固定側部650は、光源42と、受信機86とからなる。
図16は、回転体物理量計測装置6により計測される回転体12の配置図である。
図15および図16を参照して、光電気変換部28と、計測部82と、送信機84とは、回転体12内に配置される。また、センサ80は、ブレード14の表面に配置される。
光活性物質ドープファイバ34と、光反射部38と、光部分反射部36と、光源42とについては、上述の実施の形態2と同様であるので説明は省略する。
また、光電気変換部28と、センサ80と、計測部82と、送信機84と、受信機86とについては、上述の実施の形態3と同様であるので説明は省略する。
回転体物理量計測装置6においては、光源42から光を受けて光活性物質ドープファイバ34内に誘起された光は、光活性物質ドープファイバ34中をいずれかの方向に伝搬して、光反射部38または光部分反射部36で反射される。以下、連続して生じる誘起光は、同様に光反射部38または光部分反射部36での反射を繰返してレーザー発振を生じ、所定の光強度以上となると、光部分反射部36を透過して、光電気変換部28へレーザー光が放射される。放射されたレーザー光は、光電気変換部28に入射して電力に変換される。
さらに、その電力を用いて計測された回転体の物理量を受けて、送信機84から無線信号が送信される。空間を伝搬した無線信号は、受信機86で受信されて回転体の物理量の計測値として出力される。
上述のように、固定側から回転体へ光を放射し、その光を受けて光活性物質ドープファイバ内に誘起された光から電力を発生させ、その電力を用いて回転体の物理量を計測し、その計測した物理量を固定側へ伝送することで、固定側において回転体の物理量を取得できる。
実施の形態6によれば、光活性物質ドープファイバは、回転体の外周面にコイル状に配置され、回転体の径方向から空間を介して光が放射される。そのため、光活性物質ドープファイバは、回転体の回転位置によらず一定量の光を受けるので、回転体が回転していても、光を安定的に誘起できる。よって、回転体の回転数にかかわらず回転体の物理量を計測できる。
また、実施の形態6によれば、光活性物質ドープファイバのターン数および光源の照射面積に対する制約が少ないので、レンズを用いて回転体に光を放射する場合に比較して、電力供給量を大きくできる。よって、電力使用量に対する制限が緩和され、より自由に回転体の物理量を計測できる。
また、実施の形態6によれば、計測が必要なときに固定側から回転体へ光を放射することで、回転体の物理量を計測できるので、蓄電池などが不要となるため、回転体の大きさによらず物理量を計測できる。
[実施の形態7]
上述の実施の形態6においては、固定側から放射された光を光活性物質ドープファイバに受けて誘起した光をすべて電力に変換し、その電力を用いて計測する場合について説明した。
一方、実施の形態7においては、固定側から放射された光を光活性物質ドープファイバに受けて誘起した光の一部を電力に変換し、その電力および残りの光を用いて計測する場合について説明する。
この発明の実施の形態7に従う回転体物理量計測装置7は、一例として、光ファイバジャイロを用いて回転体の回転数を計測する。
2つの光が光ファイバをコイル状に形成したファイバコイルを互いに異なる方向に伝搬する場合において、ファイバコイルに回転が加わると、サニャック効果により、その回転速度に応じて伝搬距離差が生じる。そこで、位相が同じ2つの光をファイバコイルの両端へそれぞれ入射させて、ファイバコイルから放射される両光の位相差を干渉現象により観測することにより、回転速度を計測する。
図17は、この発明の実施の形態7に従う回転体物理量計測装置7の概略構成図である。
図17を参照して、回転体物理量計測装置7は、回転体部700と、固定側部650とからなる。
回転体部700は、光活性物質ドープファイバ34と、光反射部38と、光カプラ72,92と、光電気変換部(O/E)28と、光変調部78と、ファイバコイル68と、受光部74と、演算部76と、送信機84とからなる。
固定側部650は、図15に示す実施の形態6における固定側部650と同様である。
光活性物質ドープファイバ34と、光反射部38と、光電気変換部28と、送信機84とについては、上述の実施の形態6と同様であるので説明は省略する。
光カプラ92は、光活性物質ドープファイバ34、光電気変換部28および光カプラ72と接続され、光活性物質ドープファイバ34から受けた光を分配し、光電気変換部28および光カプラ72へそれぞれ出力する。
光カプラ72は、光カプラ92、光変調部78および受光部74と接続され、光カプラ92から受けた光を光変調部78へ出力し、光変調部78から受けた光を受光部74へ出力する。
光変調部78は、光カプラ72およびファイバコイル68の両端と接続され、光カプラ72から受けた光を演算部76からの変調指令に応じて変調光に変換し、その変調光を分配してファイバコイル68の両端へそれぞれ出力する。そして、光変調部78は、ファイバコイル68を伝搬した後に両端から放射される2つの変調光を受けて合波した後、光カプラ72へ出力する。
ファイバコイル68は、光ファイバをコイル状に形成したのものであり、その両端は光変調部78と接続される。なお、計測精度を向上させるためにターン数は多いことが望ましい。また、ファイバコイル68は、そのコイル面が回転体12の回転軸に対して垂直となるように回転体12内に配置される。
受光部74は、光カプラ72と接続され、光カプラ72から受けた2つの変調光の干渉により生じる光強度を計測する。また、受光部74は、演算部76と接続され、その計測した光強度を演算部76へ出力する。
演算部76は、光電気変換部28と接続され、光電気変換部28から電力を受けて動作する。また、演算部76は、光変調部78へ変調指令を出力し、受光部74からその変調指令に応じた2つの変調光の干渉による光強度の信号を受けて、ファイバコイル68に生じている回転速度を算出する。そして、演算部76は、その算出した回転速度を送信機84へ出力する。
回転体物理量計測装置7においては、上述の実施の形態6における回転体物理量計測装置6と異なり、光部分反射部36は削除されている。コヒーレントな光がファイバコイル68を伝搬すると、レイリー散乱や光カー効果などの影響が大きく十分な計測精度が得られない。そのため、ファイバコイル68を伝搬する光は、インコヒーレントであることが望ましい。そこで、光部分反射部36を削除し、光活性物質ドープファイバ34で誘起された光をそのまま光源として用いることで、インコヒーレントな光をファイバコイル68に放射する。
光源42から光を受けて光活性物質ドープファイバ34内に誘起された光は、直接または光反射部38で反射され光カプラ92に入射し、2つに分配される。一方の誘起光は、光電気変換部28に入射して電力に変換され、他方の誘起光は光カプラ72を介して光変調部78に入射する。
光変調部78に入射した誘起光は、変調されて変調光となり、さらに2つに分配され、ファイバコイル68の両端へそれぞれ放射される。2つの変調光は、それぞれファイバコイル68内を伝搬して、光変調部78に戻る。そして、2つの変調光は、光変調部78で合波されて出力され、光カプラ72を介して受光部74に入射する。
さらに、演算部76は、2つの変調光による光強度を受光部74から受け、ファイバコイル68に生じている回転速度を算出する。そして、送信機84は、算出された回転速度を受けて無線信号を送信する。受信機86は、空間を介してその無線信号を受信して、回転速度を出力する。
上述のように、固定側から回転体へ光を放射し、その光を受けて光活性物質ドープファイバ内に光を誘起させ、その誘起光の一部から電力を発生させ、その電力および残りの誘起光を用いて回転体の物理量を計測する。さらに、その電力を用いてその計測した物理量を固定側へ伝送することで、固定側において回転体の物理量を取得できる。
実施の形態7によれば、実施の形態6における効果に加えて、極めて高い精度で回転速度を計測できるので、精密装置に用いられるサーボモータ等の高精度な速度および位置制御を実現できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1に従う回転体物理量計測装置の概略構成図である。 回転体物理量計測装置により計測される回転体の外観図である。 回転体物理量計測装置により計測される回転体の断面図である。 この発明の実施の形態1に従う回転体物理量計測の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態2に従う回転体物理量計測装置の概略構成図である。 回転体物理量計測装置により計測される回転体の配置図である。 この発明の実施の形態2に従う回転体物理量計測の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態3に従う回転体物理量計測装置の概略構成図である。 回転体物理量計測装置により計測される回転体の外観図である。 回転体物理量計測装置により計測される回転体の断面図である。 この発明の実施の形態4に従う回転体物理量計測装置の概略構成図である。 回転体物理量計測装置により計測される回転体の断面図である。 この発明の実施の形態5に従う回転体物理量計測装置の概略構成図である。 回転体物理量計測装置により計測される回転体の断面図である。 この発明の実施の形態6に従う回転体物理量計測装置の概略構成図である。 回転体物理量計測装置により計測される回転体の配置図である。 この発明の実施の形態7に従う回転体物理量計測装置の概略構成図である。 従来のスリップリング方式による回転体物理量計測装置の概略構成図である。
符号の説明
1,2,3,4,5,6,7 回転体物理量計測装置、10 ハウジング、12 回転体、14 ブレード、18,30,32,44,72,92,94 光カプラ、20 支持部材、22,24 レンズ、26 光ファイバ、28 光電気変換部(O/E)、34 光活性物質ドープファイバ、36 光部分反射部、38 光反射部、40,42,60,90 光源、50 受光部、62.1,62.2 スリップリング、64.1,64.2 ブラシ、66.1,66.2 導線、68 ファイバコイル、70,81,82 計測部、74 受光部、76 演算部、78,88 光変調部、80 センサ、84 送信機、86 受信機、96,98 計測用光ファイバ、100,200,300,400,500,600,700 回転体部、150,250,350,450,650 固定側部。

Claims (21)

  1. 回転体の物理量を固定側において計測する回転体物理量計測方法であって、
    前記回転体へ計測光を放射する計測光放射ステップと、
    前記計測光を受けて前記回転体の物理量に応じた戻り光を生成し、前記回転体から空間を介して前記固定側へ前記戻り光を放射する戻り光放射ステップと、
    前記固定側において前記戻り光を受けて前記回転体の物理量を計測する計測ステップとを備える、回転体物理量計測方法。
  2. 前記計測光は、前記回転体の回転軸の延長線上から空間を介して放射される、請求項1に記載の回転体物理量計測方法。
  3. 前記戻り光放射ステップは、前記計測光を反射させて前記戻り光を生成するステップを含む、請求項1または2に記載の回転体物理量計測方法。
  4. 前記戻り光放射ステップは、前記計測光を光活性物質ドープファイバに受けて誘起された光から前記戻り光を生成するステップを含む、請求項1に記載の回転体物理量計測方法。
  5. 前記光活性物質ドープファイバは前記回転体の外周面に配置され、前記計測光は前記回転体の径方向から空間を介して前記光活性物質ドープファイバへ放射される、請求項4に記載の回転体物理量計測方法。
  6. 前記戻り光は、前記回転体の回転軸上またはその延長線上を伝搬する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転体物理量計測方法。
  7. 回転体の物理量を固定側において計測する回転体物理量計測装置であって、
    前記回転体へ計測光を放射する計測光放射手段と、
    前記計測光を受けて前記回転体の物理量に応じた戻り光を生成し、前記回転体から空間を介して前記固定側へ前記戻り光を放射する戻り光放射手段と、
    前記固定側において前記戻り光を受けて前記回転体の物理量を計測する計測手段とを備える、回転体物理量計測装置。
  8. 前記計測光は、前記回転体の回転軸の延長線上から空間を介して放射される、請求項7に記載の回転体物理量計測装置。
  9. 前記戻り光放射手段は、前記計測光を反射させて前記戻り光を生成する手段を含む、請求項7または8に記載の回転体物理量計測装置。
  10. 前記戻り光放射手段は、前記計測光を光活性物質ドープファイバに受けて誘起された光から前記戻り光を生成する手段を含む、請求項7に記載の回転体物理量計測装置。
  11. 前記光活性物質ドープファイバは前記回転体の外周面に配置され、前記計測光は前記回転体の径方向から空間を介して前記光活性物質ドープファイバへ放射される、請求項10に記載の回転体物理量計測装置。
  12. 前記戻り光は、前記回転体の回転軸上またはその延長線上を伝搬する、請求項7〜11のいずれか1項に記載の回転体物理量計測装置。
  13. 計測された回転体の物理量を固定側において取得する回転体物理量計測装置であって、
    前記回転体へ光を放射する放射手段と、
    前記光を受けて前記回転体で電力を発生する電力発生手段と、
    前記発生した電力を用いて前記回転体の物理量を計測する計測手段と、
    前記計測した物理量を空間を介して前記固定側へ伝送する伝送手段とを備える、回転体物理量計測装置。
  14. 前記光は、前記回転体の回転軸の延長線上から空間を介して放射される、請求項13に記載の回転体物理量計測装置。
  15. 前記電力発生手段は、前記光を電力に変換する手段を含む、請求項13または14に記載の回転体物理量計測装置。
  16. 前記電力発生手段は、前記光を光活性物質ドープファイバに受けて誘起された光を電力に変換する手段を含む、請求項13に記載の回転体物理量計測装置。
  17. 前記光活性物質ドープファイバは前記回転体の外周面に配置され、前記光は前記回転体の径方向から空間を介して前記光活性物質ドープファイバへ放射される、請求項16に記載の回転体物理量計測装置。
  18. 前記伝送手段は、前記計測した物理量を無線信号により前記固定側へ伝送する手段を含む、請求項13〜17のいずれか1項に記載の回転体物理量計測装置。
  19. 前記伝送手段は、前記計測した物理量を光信号により前記固定側へ伝送する手段を含む、請求項13〜17のいずれか1項に記載の回転体物理量計測装置。
  20. 前記伝送手段は、前記電力発生手段において電力の発生に用いられる光の一部から前記光信号を生成する手段をさらに含む、請求項19に記載の回転体物理量計測装置。
  21. 前記光信号は、前記回転体の回転軸上またはその延長線上を伝搬する、請求項19または20に記載の回転体物理量計測装置。
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