JP2006084283A - レーダ受信機およびレーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検波信号に含まれる白色雑音を低減し、さらに検波信号の歪みを低減したレーダ受信機、および測距感度が良好であり、かつ正確な測距を行うことが可能なレーダ装置を提供する。
【解決手段】アンテナ54で受信されたパルス変調波は、受信パルス変調信号として高周波受信器12に入力される。高周波受信器12は受信パルス変調信号に対して、増幅、周波数変換などを行う。高周波受信器12が出力する信号は、検波前置帯域制限フィルタ14によって白色雑音が低減された上で多段型検波増幅器20に入力される。多段型検波増幅器20は複数の単位検波増幅器26を備え、各単位検波増幅器26の検波出力信号を加算合計して出力する。複数の単位検波増幅器26の段間には、段間帯域制限フィルタ30が設けられており、多段型検波増幅器20から出力される白色雑音を低減する。
【選択図】図1

Description

本発明は、パルス変調された電磁波を受信するレーダ受信機およびパルス変調された電磁波を送受信するレーダ装置に関する。
航空管制や船舶の航行などにおいては、障害物の位置を検知するためのレーダ装置が広く用いられている。レーダ装置は、電磁波を送信するレーダ送信機と、送信した電磁波が障害物、すなわち物標において反射した電磁波である反射波を受信するレーダ受信機とを備える。レーダ送信機はある時刻において電磁波を送信し、レーダ受信機は物標からの反射波を受信した時刻に基づいて電磁波がレーダ装置と物標との間を往復するのに要した時間を算出し、当該時間に基づいて物標までの距離を算出する。
電磁波の伝搬時間に基づいて物標までの距離を測定するレーダ装置は、パルス変調が施された電磁波(以下、パルス変調波とする。)を用いることが多い。パルス変調波のパルス長は、測距可能範囲や測距分解能に基づいて定められる。例えば、送信電力一定の下でパルス長を長くすれば、測距に供される電磁波の電力量が大きくなるため遠方の物標の測位が可能となる。しかしながら、パルス長に相当する時間で電磁波が伝搬する距離より短い距離の測定は行うことはできないため、パルス長を長くすると測距分解能が低下する。逆にパルス長を短くすると測距分解能は向上するが、遠方の物標の測距を行うことができず、測距可能範囲が狭められる。
このように、レーダ装置が用いるパルス変調波のパルス長は、レーダ装置の測距性能を決定する重要な設計要素であり、設計仕様で要求される測距性能に応じて定められる。
レーダ装置に適用されるレーダ受信機は、設計仕様で定められたパルス長を有するパルス変調波を、良好な受信性能を以て受信するものでなければならない。レーダ受信機で要求される主な性能としては、レーダ受信機の受信感度、検波信号の波形歪み等があり、これらはレーダ受信機の構成に左右される。
図7にレーダ装置の一般的な従来構成を示す。レーダ装置5は、レーダ送信機50、サーキュレータ52、アンテナ54、およびレーダ受信機6を備える。また、レーダ受信機6は、高周波受信器12、検波前置帯域制限フィルタ14、多段型検波増幅器56、および測距器16を備える。レーダ送信機50からは、サーキュレータ52およびアンテナ54を介してパルス変調波が送信される。物標で反射してアンテナ54で受信されたパルス変調波は、サーキュレータ52を介して高周波受信器12に入力される。以下、高周波受信器12に入力された信号を受信パルス変調信号とする。高周波受信器12に入力された受信パルス変調信号は、高周波増幅、中間周波数への周波数変換、中間周波増幅などが行われた後、検波前置帯域制限フィルタ14に入力される。この検波前置帯域制限フィルタ14は、高周波受信器12から出力される白色雑音の周波数帯域を制限し、レーダ受信機6の検波信号に含まれる白色雑音を低減する。周波数帯域制限を受け白色雑音が低減された受信パルス変調信号は、多段型検波増幅器56で増幅および包絡線検波が行われた後、測拒器16に入力される。多段型検波増幅器56は、入力信号がとりうる振幅値のレンジを測拒のために適切なレンジに変換して包絡線検波を行い出力するものであり、多段に縦続接続された振幅制限増幅器22の各出力を、振幅制限増幅器22それぞれの出力に設けられた検波器24によって検波し、検波器24の出力信号を加算器によって合成する構成となっている。この構成によれば、入力信号の包絡線を対数値に変換して出力する、いわゆる対数増幅器を構成することができ、幅広い振幅値のレンジを有する入力信号に対処することができる。
測距器16は、入力された検波信号に基づいてパルス変調波がレーダ装置5と物標との間を往復するのに要した時間を算出し、当該時間に基づいて物標までの距離を算出する。
なお、ここで説明したレーダ受信機6と同様の構成は、RADAR HANDBOOK(Second Edition):McGRAW−HILL CHAPTER3 RECEIVERに開示されている。
RADAR HANDBOOK(Second Edition):McGRAW−HILL CHAPTER3 RECEIVER
レーダ受信機の受信感度は、主に検波信号に含まれる白色雑音電力によって定まる。ここで、受信感度とは検波信号を検出するのに最低限要求されるパルス変調波の電界強度をいう。受信感度が高いレーダ受信機ほど、より遠方の物標からのパルス変調波を検出可能であり測距感度が良好であるといえる。また、測距範囲を一定とすればレーダ送信機が送信すべきパルス変調波の電力を低減することができるため、レーダ送信機の回路規模を縮小することができる。
レーダ受信機6の受信感度を向上させるためには、検波信号に含まれる白色雑音を低減すればよく、白色雑音レベルを低減するためには、検波前置帯域制限フィルタ14の通過周波数帯域幅を狭くすればよい。白色雑音は周波数領域において一様に分布する雑音であり、時間領域で一定時間内に観測される白色雑音の電力は、白色雑音の周波数帯域幅に比例するためである。
しかしながら、検波前置帯域制限フィルタ14の通過周波数帯域幅を無制限に狭くすると、受信パルス変調信号が有する周波数成分が欠落し、その包絡線の時間波形に歪みが生じてしまう。この歪みは検波信号の歪みとなって現れ、レーダ装置と物標との間をパルス変調波が伝搬するのに要する時間の算出に誤差を生ぜしめ、測距に悪影響を及ぼす。
受信パルス変調信号の周波数スペクトラムは、その包絡線の周波数スペクトラムが搬送波周波数の位置にシフトしたものである。受信パルス変調信号の包絡線の周波数スペクトラムは無限大の周波数にまで分布が及んでいるため、受信パルス変調信号の周波数スペクトラムは無限大の周波数帯域幅を有する。したがって、時間波形の歪みを全く許容しないのであれば帯域制限は不可能である。しかしながら、当該周波数スペクトラムは、搬送波周波数から離れるに従って成分振幅が減衰する分布を有するため、成分振幅が十分に減衰したところで周波数帯域制限を施せば、時間波形に大きな影響は生じない。このような周波数帯域制限を施すことが許される周波数帯域幅は、受信パルス変調信号スペクトラム全電力のうち所定の割合の電力を有する周波数帯域幅として表現することができる。以下、この周波数帯域幅を占有周波数帯域幅と称する。占有周波数帯域幅は、パルス長が長い受信パルス変調波ほど狭く、パルス長が短い受信パルス変調波ほど広くなる。上述のように、パルス変調波のパルス長は、設計仕様で要求される測距性能に応じて定められるため、検波前置帯域制限フィルタ14の通過周波数帯域幅は、定められたパルス長に対する占有周波数帯域幅を十分考慮した上で決定しなければならない。
このように、図7に示すレーダ受信機6では、受信感度を重視するために検波前置帯域制限フィルタ14の通過周波数帯域幅を狭くすると、検波信号の歪みによって正確な測距を行うことができず、より正確な測距を重視するために検波前置帯域制限フィルタ14の通過周波数帯域幅を広くすると、検波信号に含まれる白色雑音の増加により受信感度が劣化してしまうという問題があった。
本発明はこのような課題に対してなされたものであり、検波信号に含まれる白色雑音を低減し、さらに検波信号の歪みを低減したレーダ受信機、および測距感度が良好であり、かつ正確な測距を行うことが可能なレーダ装置を提供する。
本発明は、縦続接続された複数の増幅器を含む多段増幅器と、前記複数の増幅器の各々の出力信号を検波した信号を合成して出力する検波合成器と、多段増幅器に入力される信号の周波数帯域を制限する第1の帯域制限フィルタと、を含み、検波合成器の出力信号を受信信号として取得するレーダ受信機であって、前記複数の増幅器のうちいずれかの増幅器から出力される信号の周波数帯域を制限する第2の帯域制限フィルタを含むことを特徴とする。
また、本発明に係るレーダ受信機においては、第2の帯域制限フィルタの通過周波数帯域幅は、第1の帯域制限フィルタの通過周波数帯域幅よりも狭くすることが好適である。
また、本発明に係るレーダ受信機においては、前記複数の増幅器の各々を、予め定められた値を超えないよう出力信号の振幅値が制限される振幅制限増幅器とすることが好適である。
本発明に係るレーダ受信機は、レーダ送信機とレーダ受信機とを備えるレーダ装置に適用することが好適である。
本発明によれば、検波信号に含まれる白色雑音を低減し、さらに検波信号の歪みを低減したレーダ受信機を実現することができるため、測距感度が良好であり、かつ正確な測距を行うことが可能なレーダ装置を実現することができる。
本発明の第1の実施形態につき説明する。図1に第1の実施形態のレーダ装置1の構成を示す。レーダ送信機50はある時刻において図2に示すようなパルス変調信号を出力する。このパルス変調信号は、搬送波信号が矩形パルス信号によって変調された信号であり、矩形パルス信号の波形が包絡線となって現れるものである。パルス変調信号は、サーキュレータ52を介してアンテナ54からパルス変調波として送信される。サーキュレータ52は、レーダ送信機50の出力信号がレーダ受信機2に直接入力されないよう、すなわちレーダ送信機50とレーダ受信機2との間の信号アイソレーションを保つために挿入されるものである。
送信されたパルス変調波は物標においてそのエネルギーの一部が反射波となり、レーダ装置1に向けて発せられる。反射波はアンテナ54で受信され、反射波による受信パルス変調信号は、サーキュレータ52を介してレーダ受信機2に入力される。ここで、アンテナ54で受信された物標からの反射波としてのパルス変調波は、伝搬路の周波数特性や物標のレーダ断面積の周波数特性によって、厳密には送信されたパルス変調波とは波形が異なったものとなる。しかしながら、ここでは本発明の説明の便宜上、アンテナ54で受信されるパルス変調波の波形は、送信されたパルス変調波の波形と一致するものとする。
レーダ受信機2は、高周波受信器12、検波前置帯域制限フィルタ14、多段型検波増幅器20、および測距器16を備える。高周波受信器12に入力された受信パルス変調信号は、高周波増幅、中間周波数への周波数変換、中間周波増幅などが行われた後、検波前置帯域制限フィルタ14に入力される。この検波前置帯域制限フィルタ14は、高周波受信器12から出力される白色雑音の周波数帯域を制限し、レーダ受信機2の検波信号に含まれる白色雑音を低減する。検波前置帯域制限フィルタ14の通過周波数帯域幅は、包絡線の歪みを回避するため受信パルス変調信号の占有周波数帯域幅と同等もしくはそれよりも広くしておく必要がある。周波数帯域制限を受け白色雑音が低減された受信パルス変調信号は、多段型検波増幅器20に入力される。
多段型検波増幅器20は、縦続接続されたn個の振幅制限増幅器22と、振幅制限増幅器22の出力信号の検波を行うn個の検波器24を備え、n個の検波器24の出力信号を加算器28によって加算合計した信号を出力する。ここで、nは2以上の整数とする。多段型検波増幅器20は図3に示すような入出力特性を有し、この特性よって入力信号のレンジを変換する。ただし、ここでは入出力特性を電圧振幅を以て表しているが、負荷の線形性から電流振幅を以て表すことも可能である。また、図3における基準電圧とは、対数表現する際に便宜上定められる任意の電圧をいう。図3から分かるように、出力信号は入力信号の対数値の変化に対して直線的に変化する。この入出力特性は、n個の検波器24それぞれの出力信号を連続的に合成することで実現される。すなわち、図3における範囲1の特性は第1段の振幅制限増幅器22および検波器24によって、範囲2の特性は第2段の振幅制限増幅器22および検波器24によって、以下同様、範囲i(iは3からnまでの整数)の特性は第i段の振幅制限増幅器22および検波器24によって実現される。以下、振幅制限増幅器22および検波器24から構成される1段の要素を、単位検波増幅器26とする。単位検波増幅器26の出力信号には、振幅制限増幅器22の出力信号と検波器24の出力信号があるが、以下の説明では、検波器24の出力信号を振幅制限増幅器22の出力信号と区別して単位検波出力信号とする。このように、特性をn個の範囲に区切り、区切られた各々の範囲の特性をそれぞれの単位検波増幅器26に担わせることによって、取り扱うことのできる入出力信号振幅の範囲、すなわちダイナミックレンジを拡大することができる。
図3に示す多段型検波増幅器20の入出力特性を実現するための、単位検波増幅器26の入出力特性を図4に示す。入力信号の電圧振幅が下限値Lに満たないときは検波出力電圧は0であり、入力信号の電圧振幅が下限値Lから上限値Uの間にある範囲では線形特性を有し、さらに入力信号の電圧振幅が上限値Uを超えると一定値をとる。したがって、単位検波増幅器26の1段当たりのダイナミックレンジはU−L[dB]であり、振幅制限増幅器22の利得をU−L[dB]としたn個の単位検波増幅器26を縦続接続することでn(U−L)[dB]のダイナミックレンジが得られることになる。このような特性は、振幅制限増幅器22が、設計によって定められた振幅値を超えないよう出力信号の振幅値が制限されるという特性を有すること、検波器24が設計によって定められた振幅値まで入力信号振幅が達するまで信号が出力されないという特性を有することによって実現される。すなわち、下限値Lは検波器24の特性によって、上限値Uは振幅制限増幅器22の特性によって定まる。また、ここで述べたような特性を有する検波器24としては、非線形デバイスによって構成される検波器などを用いることができる。
多段型検波増幅器20に入力される受信パルス変調信号には、検波前置帯域制限フィルタ14で除去し切れなかった白色雑音が残留している。この白色雑音は、除去し切れなかったとはいえ振幅が小さいため、多段型検波増幅器20の入力に近い段の単位検波増幅器26の単位検波出力信号には現れない。単位検波出力信号に白色雑音が初めて現れる単位検波増幅器26が第何段目であるかは、検波前置帯域制限フィルタ14の通過周波数帯域幅、振幅制限増幅器22の利得、単位検波増幅器26の入力信号の下限値Lなどによって定まる。
そこで、本実施形態では、単位検波出力信号に白色雑音が初めて現れる第k段の単位検波増幅器の入力に段間帯域制限フィルタ30を挿入し、残留した白色雑音を更に低減する。この段間帯域制限フィルタ30の通過周波数帯域幅は、検波前置帯域制限フィルタ14の通過周波数帯域幅よりも狭くすることが好適である。
多段型検波増幅器20からは、レンジ変換された受信パルス変調波の包絡線に相当する信号が出力され、これが検波信号として測距器16へ入力される。
測距器16は、検波信号のパルス波形によってパルス変調波が受信された時刻を把握し、この時刻に基づいてレーダ送信機50がパルス変調波を送信してから、レーダ受信機2においてパルス変調波が受信されるまでの時間を算出する。この時間はレーダ装置1と物標までの間を電磁波が往復するのに要した時間であるため、電磁波の伝搬速度の2倍で除すことによって物標までの距離を算出することができる。
本実施形態では、多段型検波増幅器20に前置された検波前置帯域制限フィルタ14および段間帯域制限フィルタ30の両者によって白色雑音が低減されるので、検波信号に含まれる雑音が大幅に低減される。また、段間帯域制限フィルタ30より前段の単位検波増幅器26に入力される受信パルス変調信号は、周波数帯域制限を受けることなく多段型検波増幅器20の出力信号に寄与するため、検波信号の歪みが大幅に低減される。検波信号の歪みを低減するという観点からは、段間帯域制限フィルタ30はできるだけ後段に設けられることが好ましい。そのためには、単位検波出力信号に白色雑音が初めて現れる単位検波増幅器26ができるだけ後段となるよう、検波前置帯域制限フィルタ14の通過周波数帯域幅、振幅制限増幅器22の利得、単位検波増幅器26の入力信号の下限値Lなどを最適決定する必要がある。
上述のことから、段間帯域制限フィルタ30の挿入位置、および通過周波数帯域幅は、次の(1)から(4)に記載する点に留意して決定することが好ましい。
(1)単位検波出力信号に白色雑音が初めて現れる単位検波増幅器26ができるだけ後段となるよう、検波前置帯域制限フィルタ14の通過周波数帯域幅、振幅制限増幅器22の利得、単位検波増幅器26の入力信号の下限値Lなどを最適決定する。
(2)ただし、検波前置帯域制限フィルタ14の通過周波数帯域幅は、受信パルス変調波の占有周波数帯域幅と同等もしくはそれよりも広くする。
(3)単位検波出力信号に白色雑音が初めて現れる単位検波増幅器26の入力に段間帯域制限フィルタ30を挿入する。
(4)ここで、段間帯域制限フィルタ30の通過周波数帯域幅は、検波前置帯域制限フィルタ14の通過周波数帯域幅よりも狭くすることが好ましい。
次に第2の実施形態について説明する。図5に第2の実施形態のレーダ装置3の構成を示す。第1の実施形態と同一の構成部分については同一の記号を付し説明を省略する。本実施形態は、パルス長の異なる2種類のパルス変調波を選択して用いるレーダ装置に、本発明に係るレーダ受信機4を適用したものである。
レーダ装置が用いるパルス変調波のパルス長は、レーダ装置の測距性能を決定する重要な設計要素であり、設計仕様で要求される測距性能に応じて定められることは先述の通りである。測距可能範囲を拡張したければ、測距分解能を犠牲にしてパルス長を長くし、測距分解能を向上させたければ、測距可能範囲を犠牲にしてパルス長を短くすればよい。状況に応じて測距可能範囲を重視するか、測距分解能を重視するかを選択するためには、異なるパルス長を選択して用いる構成とすればよい。本実施形態におけるレーダ装置3では、パルス長の異なる2種類のパルス変調波を選択して用いる構成としている。
図5のレーダ受信機4には、通過周波数帯域幅が異なる第1の段間帯域制限フィルタ32と第2の段間帯域制限フィルタ34が設けられている。測距感度を良好にするためには、段間に設けられる帯域制限フィルタの通過周波数帯域幅は受信パルス変調信号の占有周波数帯域幅を考慮しつつ、できるだけ狭く設定する必要がある。レーダ受信機4は、このような見地から、第1の段間帯域制限フィルタ32と第2の段間帯域制限フィルタ34のいずれかを選択するものとしている。フィルタの選択はスイッチ36の切り換えによって行う。
なお、ここでは、2種類のパルス変調波を選択して用いるレーダ装置に適用する場合をとりあげたが、パルス長の異なるより多くの種類のパルス変調波を選択して用いるレーダ装置に適用する場合には、選択可能な帯域制限フィルタをパルス変調波の種類に応じて増加させればよいことは明らかである。
以上、本発明の第1の実施形態および第2の実施形態について説明した。本発明はこれらの実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り様々な実施形態が可能であることはいうまでもない。
第1の実施形態のレーダ装置1を実際に構成し検波信号を観測した。図6は高周波受信器12にパルス長250ns(スペクトラム全電力のうち99%を占有する周波数帯域幅は8MHz)、入力電力0dBmのパルス変調信号を入力した場合の検波信号の観測結果である。ただし、本実施例においては検波出力は負極性となるよう構成されている。
図6(a)は検波前置帯域制限フィルタ14より通過周波数帯域の狭い帯域制限フィルタを、段間帯域制限フィルタ30として挿入した場合の多段型検波増幅器20の出力信号を示す。また、図6(b)は段間帯域制限フィルタ30を挿入せず、図6(a)の測定において段間帯域制限フィルタ30として用いていたものと同一仕様のフィルタを、検波前置帯域制限フィルタ14として用いた場合の多段型検波増幅器20の出力信号を示す。図6(a)の波形は図6(b)の波形よりも矩形パルスに近く歪みが少ない。また、白色雑音は図6(a)の波形と図6(b)の波形において同等である。これより、多段型検波増幅器20の前段のみにおいて周波数帯域制限を施すよりも、多段型検波増幅器20の前段および振幅制限増幅器22の段間で周波数帯域制限を施すほうが、検波信号の歪みを低減するという観点から有利であることが確かめられた。
第1の実施形態のレーダ装置の構成を示す図である。 レーダ装置で用いるパルス変調波の波形を示す図である。 多段型検波増幅器の入出力特性を示す図である。 単位検波増幅器の入出力特性を示す図である。 第2の実施形態のレーダ装置の構成を示す図である。 レーダ受信機における検波信号の観測結果を示す図である。 レーダ装置の一般的な従来構成を示す図である。
符号の説明
1,3,5 レーダ装置、2,4,6 レーダ受信機、12 高周波受信器、14 検波前置帯域制限フィルタ、16 測距器、20,56 多段型検波増幅器、22 振幅制限増幅器、24 検波器、26 単位検波増幅器、28 加算器、30,32,34 段間帯域制限フィルタ、36 スイッチ、50 レーダ送信機、52 サーキュレータ、54 アンテナ。

Claims (4)

  1. 縦続接続された複数の増幅器を含む多段増幅器と、
    前記複数の増幅器の各々の出力信号を検波した信号を合成して出力する検波合成器と、
    多段増幅器に入力される信号の周波数帯域を制限する第1の帯域制限フィルタと、
    を含み、
    検波合成器の出力信号を受信信号として取得するレーダ受信機であって、
    前記複数の増幅器のうちいずれかの増幅器から出力される信号の周波数帯域を制限する第2の帯域制限フィルタを含むことを特徴とするレーダ受信機。
  2. 請求項1に記載のレーダ受信機であって、
    第2の帯域制限フィルタの通過周波数帯域幅は、第1の帯域制限フィルタの通過周波数帯域幅よりも狭いことを特徴とするレーダ受信機。
  3. 請求項1または請求項2に記載のレーダ受信機であって、
    前記複数の増幅器の各々は、予め定められた値を超えないよう出力信号の振幅値が制限される振幅制限増幅器であることを特徴とするレーダ受信機。
  4. レーダ送信機とレーダ受信機とを備えるレーダ装置であって、
    レーダ受信機として請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のレーダ受信機を用いることを特徴とするレーダ装置。
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