JP2006083971A - 電磁コイル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コイルとヨークを一体構成しつつ、耐熱衝撃性または耐熱性を向上することができる電磁コイル装置を提供する。
【解決手段】環状に巻かれたコイル1と、このコイル1を収容するコイル収容溝3を有するヨーク4と、このヨーク4のコイル収容溝3に充填され、コイル1とヨーク4を一体構成するモールド樹脂5とを備え、モールド樹脂5は、線膨張係数が15〜32×10−6/Kの範囲にある。また、モールド樹脂5は、熱伝導率が0.5W/(m・K)以上である。
【選択図】図1
【解決手段】環状に巻かれたコイル1と、このコイル1を収容するコイル収容溝3を有するヨーク4と、このヨーク4のコイル収容溝3に充填され、コイル1とヨーク4を一体構成するモールド樹脂5とを備え、モールド樹脂5は、線膨張係数が15〜32×10−6/Kの範囲にある。また、モールド樹脂5は、熱伝導率が0.5W/(m・K)以上である。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば電磁クラッチ等に使用される電磁コイル装置に関する。
電磁クラッチ等に使用される電磁コイル装置の一例として、従来、環状溝を有するヨーク(リングケース)と、このヨークの環状溝に挿入されたコイルと、ヨークの環状溝の囲壁とコイルとの間に介挿されるスペーサと、ヨークの環状溝に注入された樹脂とを備えた構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、複数のスペーサが周方向に間隔を隔てて配設されることにより、ヨークの環状溝の囲壁(内周側壁、外周側壁、底壁)とコイルとの間に隙間が形成され、その隙間に樹脂が入り込むようになっている。その結果、電磁クラッチ稼働時のコイルへの水付着を防止するようになっている。
しかしながら、上記従来技術には以下のような改善の余地がある。
すなわち、上記従来技術においては、コイルを挿入したヨークの環状溝に樹脂を注入することで、コイルとヨークを一体構成するようになっている。ところが、樹脂の線膨張係数及び熱伝導率の適正化が十分に考慮されているとは言いがたかった。コイルに用いられる銅の線膨張係数は17×10−6/Kであり、ヨークの線膨張係数は11×10−6/K程度である。そして、樹脂の線膨張係数とコイル及びヨークの線膨張係数との差が大きくなると、例えば180℃程度の高い温度環境下では熱応力が発生して樹脂にクラックが生じ、場合によってはコイルが断線する可能性があった。また、例えば180℃程度の高い温度環境下で樹脂の熱伝導率が低いと、コイルで発生した熱を外部に十分に逃がすことができず内部が高温となるため、損傷の要因となっていた。
すなわち、上記従来技術においては、コイルを挿入したヨークの環状溝に樹脂を注入することで、コイルとヨークを一体構成するようになっている。ところが、樹脂の線膨張係数及び熱伝導率の適正化が十分に考慮されているとは言いがたかった。コイルに用いられる銅の線膨張係数は17×10−6/Kであり、ヨークの線膨張係数は11×10−6/K程度である。そして、樹脂の線膨張係数とコイル及びヨークの線膨張係数との差が大きくなると、例えば180℃程度の高い温度環境下では熱応力が発生して樹脂にクラックが生じ、場合によってはコイルが断線する可能性があった。また、例えば180℃程度の高い温度環境下で樹脂の熱伝導率が低いと、コイルで発生した熱を外部に十分に逃がすことができず内部が高温となるため、損傷の要因となっていた。
本発明の第1の目的は、コイルとヨークを一体構成しつつ、耐熱衝撃性を向上することができる電磁コイル装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、コイルとヨークを一体構成しつつ、耐熱性を向上することができる電磁コイル装置を提供することにある。
(1)上記第1の目的を達成するために、本発明は、環状に巻かれたコイルと、前記コイルを収容するコイル収容溝を有するヨークと、前記ヨークのコイル収容溝に充填され、前記コイルと前記ヨークを一体構成するモールド樹脂とを備え、前記モールド樹脂は、線膨張係数が15〜32×10−6/Kの範囲にある。
本発明においては、ヨークのコイル収容溝にコイルを収容し、そのコイル収容溝にモールド樹脂を充填することで、コイルとヨークを一体構成する。このとき、モールド樹脂の線膨張係数を15〜32×10−6/Kの範囲内として、コイル及びヨークの線膨張係数に近づけることにより、熱衝撃が発生した場合の熱応力を低減し、耐熱衝撃性を向上することができる。
(2)上記第1の目的を達成するために、また本発明は、環状に巻かれたコイルと、前記コイルを収容するコイル収容溝を有するヨークと、前記ヨークのコイル収容溝における前記コイルの径方向一方側に配設された緩衝材と、前記ヨークのコイル収容溝に充填され、前記コイルと前記緩衝材と前記ヨークを一体構成するモールド樹脂とを備える。
本発明においては、モールド樹脂でコイルとヨークを一体構成するとともに、コイルの径方向一方側に緩衝材(例えばシリコン系ゴム等)を配設する。この緩衝材により、熱衝撃が発生した場合の熱応力を緩和し、耐熱衝撃性を向上することができる。
(3)上記第2の目的を達成するために、本発明は、環状に巻かれたコイルと、前記コイルを収容するコイル収容溝を有するヨークと、前記ヨークのコイル収容溝に充填され、前記コイルと前記ヨークを一体構成するモールド樹脂とを備え、前記モールド樹脂は、熱伝導率が0.5W/(m・K)以上である。
本発明においては、モールド樹脂でコイルとヨークを一体構成するとともに、モールド樹脂の熱伝導率を0.5W/(m・K)以上とする。これにより、コイルで発生した熱を効率よく放熱し、耐熱性を向上することができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記モールド樹脂は、硬化時の体積収縮率が1.5%以下である。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記ヨークのコイル収容溝は、メッキ処理されない非メッキ領域を設ける。
(6)上記(1)〜(4)のいずれか1つにおいて、また好ましくは、前記ヨークのコイル収容溝は、電気メッキ処理された電気メッキ領域を設ける。
(7)上記(1)〜(6)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記ヨークのコイル収容溝は、開口幅寸法が開口端側に向かって小さくなる傾斜部を設ける。
(8)上記(1)〜(6)のいずれか1つにおいて、また好ましくは、前記ヨークのコイル収容溝は、開口幅寸法が開口端側で小さくなる段差部を設ける。
請求項1又は2記載の本発明によれば、コイルとヨークを一体構成しつつ、耐熱衝撃性を向上することができる。また、請求項3記載の本発明によれば、コイルとヨークを一体構成しつつ、耐熱性を向上することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1の実施形態を図1〜図6により説明する。
図1は、本実施形態による電磁コイル装置の全体構造を表す断面図である。
図1は、本実施形態による電磁コイル装置の全体構造を表す断面図である。
この図1において、電磁コイル装置は、例えば電磁クラッチ等に使用されるものであり、環状に巻かれたコイル1と、樹脂製のボビン2と、これらコイル1及びボビン2を収容するコイル収容溝3を有する磁性体のヨーク4と、このヨーク4のコイル収容溝3に充填され、コイル1とボビン2とヨーク4を一体構成するモールド樹脂5とを備えている。
コイル1は、例えば自己融着銅線が環状に巻かれ加熱成形されたものであり、その末端に端子(図示せず)を介しリード線6がそれぞれ結合されている。なお、端子及びリード線6の結合は、例えばヒュージング溶接や抵抗溶接等で行われており、カシメのみの場合よりも信頼性を高めている。
ヨーク4は、例えば略円還構造で、軸方向一方側(図1中左側)を開口端とした略円環状の上記コイル収容溝3が設けられている。コイル収容溝3は、図示のように径方向断面が例えば略長方形状であり、外周側壁7a、内周側壁7b、及び底壁7cで構成されている。そして、コイル収容溝3の外周側壁7aには、径方向(図1中上下方向)に貫通した貫通孔8が設けられ、この貫通孔8に気密性を保持するためのゴム栓(グロメット)9が取り付けられ、このゴム栓9にコイル1のリード線6が挿通され外部に導出されている。
ボビン2は、例えば、略円還状の底板部10aと、この底板10aの内周側に立設した略円筒状の側板部10bとで構成されている。そして、ボビン2の底板部10aは、ヨーク4のコイル収容溝3の底壁7cとコイル1との間に配置され、ボビン2の側板部10bは、ヨーク4のコイル収容溝3の内周側壁7bとコイル1との間に配置されるようになっている。これにより、コイル1とヨーク4とが直接接触しないようになっている。また、図示しないが、ボビン2の底板部10aの底壁7c側(図1中右側)及びボビン2の側板部10bの内周側には、周方向に複数の突起部が設けられており、これによってヨーク4のコイル収容溝3におけるボビン2の位置(及びコイル1の位置)が決められるようになっている。
また、ボビン2は、機械的強度及び耐熱性を確保するため、例えば無機物充填物20重量%以上のポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンオキサイド(変性PPO)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、又はポリアミド(PA)等の熱可塑性合成樹脂で形成されている。
モールド樹脂5は、後述する接着性を考慮するとともに靭性に優れたものを選択するのが好ましく、例えば成形する場合、ポリアミド(PA)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリイミド(PI)、又はバルク・モールディング・コンパウンド(BMC)等を用いる。また、例えば注型としてエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いる場合には、ガラス転移温度を125℃以上にすることが好ましい。
次に、本実施形態の大きな特徴である上記モールド樹脂5の特性について説明する。図2は、モールド樹脂5の線膨張係数を変化させたときの熱応力を表す特性図である。
この図2において、環境温度180℃における熱応力解析(有限要素法)の計算結果を表しており、横軸にはモールド樹脂5の線膨張係数を、縦軸は応力比(線膨張係数42×10−6/Kにおける熱応力を基準とした応力比)をとって表している。モールド樹脂5の線膨張係数10〜15×10−6/Kの範囲では、線膨張係数の増加に応じて応力比が約84%から約58%まで減少し、線膨張係数15〜32×10−6/Kの範囲では、応力比が約58%を維持し、線膨張係数32〜42×10−6/Kの範囲では、線膨張係数の増加に応じて応力比が約58%から100%まで増加しているのがわかる。この結果により、モールド樹脂5の線膨張係数は15〜32×10−6/Kの範囲とすることが好ましく、このとき、線膨張係数を42×10−6/Kとする場合に対し熱応力を約40%低減することが可能である。
また、発明者らは、例えば環境温度180℃、2.8/5TELの条件等において実験を行い、モールド樹脂5の熱伝導率が50W/(m・K)未満であると十分な放熱能力が得られないことがわかった。よって、モールド樹脂5の熱伝導率は50W/(m・K)以上であることが好ましい。
以上のように、本実施形態の電磁コイル装置においては、ヨーク4のコイル収容溝3にコイル1及びボビン2を収容し、コイル収容溝3にモールド樹脂5を充填することで、コイル1とボビン2とヨーク4を一体構成する。このとき、モールド樹脂5の線膨張係数を15〜32×10−6/Kの範囲内として、コイル1の線膨張係数(17×10−6/K)及びヨーク4の線膨張係数(11×10−6/K)に近づけることにより、熱衝撃が発生した場合の熱応力を低減し、耐熱衝撃性を向上することができる。また、モールド樹脂5の熱伝導率を0.5W/(m・K)以上とすることにより、コイル1で発生した熱を効率よく放熱し、耐熱性を向上することができる。したがって、モールド樹脂5にクラックが生じてコイル1が断線するのを防止することができ、温度環境の厳しい場所に対応することができる。
また、本実施形態においては、モールド樹脂5でコイル1とヨーク4を一体構成するが、モールド樹脂5とヨーク4の接着性が低くいと、振動等の影響によってコイル1とヨーク4の位置精度がずれ所定の磁束が得られない可能性がある。また、モールド樹脂5がヨーク4から剥がれたり脱落したりする可能性もある。そこで、これに対応するための具体的な構造を以下説明する。
(1)硬化時の体積収縮率
モールド樹脂5の硬化時の体積収縮率が大きいと、モールド樹脂5がヨーク4から剥がれやすくなるととともに、残留歪みが大きくなり、クラック発生の要因となってしまう。図3は、モールド樹脂5の硬化時の体積収縮率を変化させたときのヨーク4からの剥がれやすさを表す特性図である。
モールド樹脂5の硬化時の体積収縮率が大きいと、モールド樹脂5がヨーク4から剥がれやすくなるととともに、残留歪みが大きくなり、クラック発生の要因となってしまう。図3は、モールド樹脂5の硬化時の体積収縮率を変化させたときのヨーク4からの剥がれやすさを表す特性図である。
この図3において、モールド樹脂5の硬化時の体積収縮率(=(硬化前の体積−硬化後の体積)/硬化前の体積)を1.8〜1.0%の範囲で変化させ、硬化後のモールド樹脂5がヨーク4から剥がれやすいかどうかを確認した実験結果を表している。硬化時の体積収縮率1.6%及び1.8%の場合、モールド樹脂5はヨーク4から剥がれやすく、硬化時の体積収縮率1.5%、1.3%、及び1.0%の場合、モールド樹脂5はヨーク4から剥がれにくいことがわかる。この結果により、モールド樹脂5の体積収縮率は、1.5%以下とすることが好ましい。
(2)コイル収容溝のメッキ処理
ヨーク4は、磁性材である鉄系材料が用いらることが多く、表面に防錆処理処理を施す必要がある。しかしながら、例えば周囲部品との摺動性や耐摩耗性を考慮し濡れ性の良好な化学メッキ処理を施すと、モールド樹脂5との接着性が低くなってしまう。図4は、ヨーク4のコイル収容溝3にメッキ処理を施したときのモールド樹脂5の接着性を表す特性図である。
ヨーク4は、磁性材である鉄系材料が用いらることが多く、表面に防錆処理処理を施す必要がある。しかしながら、例えば周囲部品との摺動性や耐摩耗性を考慮し濡れ性の良好な化学メッキ処理を施すと、モールド樹脂5との接着性が低くなってしまう。図4は、ヨーク4のコイル収容溝3にメッキ処理を施したときのモールド樹脂5の接着性を表す特性図である。
この図4において、ヨーク4のコイル収容溝3に、メッキ処理されない(言い換えれば、マスキング処理を施した)非メッキ領域、電気メッキ処理された電気メッキ領域、又は化学メッキ処理された化学メッキ領域を設けた場合の、モールド樹脂5の接着力比(非メッキ領域を設けた場合の接着力を基準とした接着力比)をそれぞれ表している。非メッキ領域を設けた場合のモールド樹脂5の接着力が一番高く、電気メッキ領域を設けた場合のモールド樹脂5の接着力比は約97%であり、化学メッキ領域を設けた場合のモールド樹脂5の接着力比は約19%まで低下しているのがわかる。この結果により、ヨーク4のコイル収容溝3は、非メッキ領域または電気メッキ領域を設けるのが好ましい。
(3)コイル収容溝の構造
上記図1に示すヨーク4のコイル収容溝3は、径方向断面が略長方形状のものについて説明したが、例えばコイル収容溝3の外周側壁7a又は内周側壁7bに、径方向の開口幅寸法が開口端側に向かって小さくなる傾斜部又は段差部を設けてもよい。図5(a)〜(d)は、このような変形例によるコイル収容溝3A〜3Dの詳細構造を表す断面図である。なお、これら図5(a)〜(d)において、上記コイル1、ボビン2、及びモールド樹脂5は便宜上図示していない。
上記図1に示すヨーク4のコイル収容溝3は、径方向断面が略長方形状のものについて説明したが、例えばコイル収容溝3の外周側壁7a又は内周側壁7bに、径方向の開口幅寸法が開口端側に向かって小さくなる傾斜部又は段差部を設けてもよい。図5(a)〜(d)は、このような変形例によるコイル収容溝3A〜3Dの詳細構造を表す断面図である。なお、これら図5(a)〜(d)において、上記コイル1、ボビン2、及びモールド樹脂5は便宜上図示していない。
図5(a)に示すコイル収容溝3Aの内周側壁7bには、径方向(図中上下方向)の開口幅寸法が底壁7cから開口端に向かって小さくなるように、軸方向(図中左右方向)に対し例えば0.2°以上傾斜した傾斜面(傾斜部)11を設けている。なお、外周側壁7aに開口幅寸法が開口端側に向かって小さくなる傾斜面11を設けてもよく、また外周側壁7a及び内周側壁7bの両方ともに傾斜面11を設けてもよい。
図5(b)に示すコイル収容溝3Bの外周側壁7aには、開口幅寸法が開口端側で小さくなる段差部12を底壁7c近傍に設けている。なお、内周側壁7bに開口幅寸法が開口端側で小さくなる段差部12を設けてもよく、また段差部12を複数設けてもよい。
図5(c)に示すコイル収容溝3Cの外周側壁7a及び内周側壁7bには、径方向の開口幅寸法が開口端側に向かって小さくなる突起部(傾斜部)13を開口端近傍にそれぞれ設けている。なお、突起部13は、コイル収容溝3Cの全周にわたって設けるか、または周方向に複数設けてもよい。
図5(d)に示すコイル収容溝3C’は、上記コイル収容溝3Cと同様、突起部13を設けた構造であり、ヨーク4にパンチ14を穿つことで突起部13を簡単に設けている。
これら変形例によるコイル収容溝においては、傾斜面11、段差部12、又は突起部13を設けることでアンカー効果を得るようになっている。
以上、上記(1)〜(3)のようにすることで、モールド樹脂5とヨーク4の接着性を高め、モールド樹脂5がヨーク4から脱落するのを防止することができる。これにより、モールド樹脂5(及びコイル1)の脱落を防止する部材を別途用意する必要もなく、信頼性の高い電磁コイル装置を実現することができる。そして、コイル1とヨーク4が一体構成された電磁コイル装置を電磁クラッチ等の製品に容易に組み込むことができる。
次に、本発明の第2の実施形態を図6により説明する。本実施形態は、ヨーク4のコイル収容溝3に緩衝材を配設した実施形態である。
図6は、本実施形態による電磁コイル装置の全体構造を表す断面図である。なお、上記一実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態では、ヨーク4のコイル収容溝3におけるボビン2(及びコイル1)の内周側に略円環状の緩衝材(例えばシリコン系ゴム等)15を配設し、ヨーク4のコイル収容溝3にモールド樹脂5を充填することで、コイル1とボビン2と緩衝材15とヨーク4を一体構成する。このような本実施形態においては、緩衝材15により熱衝撃が発生した場合の熱応力を緩和し、さらに耐熱衝撃性を向上することができる。
1 コイル
3 コイル収容溝
3A,3B,3C コイル収容溝
4 ヨーク
5 モールド樹脂
11 傾斜面(傾斜部)
12 段差部
13 突起部(傾斜部)
15 緩衝材
3 コイル収容溝
3A,3B,3C コイル収容溝
4 ヨーク
5 モールド樹脂
11 傾斜面(傾斜部)
12 段差部
13 突起部(傾斜部)
15 緩衝材
Claims (8)
- 環状に巻かれたコイルと、前記コイルを収容するコイル収容溝を有するヨークと、前記ヨークのコイル収容溝に充填され、前記コイルと前記ヨークを一体構成するモールド樹脂とを備え、
前記モールド樹脂は、線膨張係数が15〜32×10−6/Kの範囲にあることを特徴とする電磁コイル装置。 - 環状に巻かれたコイルと、前記コイルを収容するコイル収容溝を有するヨークと、前記ヨークのコイル収容溝における前記コイルの径方向一方側に配設された緩衝材と、前記ヨークのコイル収容溝に充填され、前記コイルと前記緩衝材と前記ヨークを一体構成するモールド樹脂とを備えたことを特徴とする電磁コイル装置。
- 環状に巻かれたコイルと、前記コイルを収容するコイル収容溝を有するヨークと、前記ヨークのコイル収容溝に充填され、前記コイルと前記ヨークを一体構成するモールド樹脂とを備え、
前記モールド樹脂は、熱伝導率が0.5W/(m・K)以上であることを特徴とする電磁コイル装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項記載の電磁コイル装置において、前記モールド樹脂は、硬化時の体積収縮率が1.5%以下であることを特徴とする電磁コイル装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の電磁コイル装置において、前記ヨークのコイル収容溝は、メッキ処理されない非メッキ領域を設けたことを特徴とする電磁コイル装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の電磁コイル装置において、前記ヨークのコイル収容溝は、電気メッキ処理された電気メッキ領域を設けたことを特徴とする電磁コイル装置。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の電磁コイル装置において、前記ヨークのコイル収容溝は、開口幅寸法が開口端側に向かって小さくなる傾斜部を設けたことを特徴とする電磁コイル装置。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の電磁コイル装置において、前記ヨークのコイル収容溝は、開口幅寸法が開口端側で小さくなる段差部を設けたことを特徴とする電磁コイル装置。
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JP2013164149A (ja) * | 2012-02-13 | 2013-08-22 | Denso Corp | 電磁クラッチ |
JP2016118302A (ja) * | 2016-03-01 | 2016-06-30 | 株式会社デンソー | 電磁クラッチの製造方法 |
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