JP2006083858A - スワールが強化されたターボ機械用空気力学的ファスナシールド - Google Patents

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Abstract

【課題】 円周方向に離隔した複数のボルト(107)の上の流体の流れによって生じる流体の抵抗および加熱を減少させるためのファスナシールド(100)を提供する。
【解決手段】 ボルト(107)の露出し上流側に面する部分を少なくとも部分的に流体の流れに対して覆い、その流れから分離し、それによってボルト(107)の抵抗およびそれから生じる加熱を減少させるための、上流側に面する湾曲したファスナシールドカバー(108)が、装着フランジ(104)と間隔を置いて配置される。ファスナシールドカバー(108)に衝突する流体の流れの方向を変え、それによって、流体の流れの接線方向の速度を増加させ、相対温度を低下させるための、密な間隔で配置され螺旋状に配列された複数のチャネル(109)が、ファスナシールドカバー(108)に形成される。
【選択図】 図9

Description

本発明は、一般に、ガスタービンエンジンなどのターボ機械に関し、より詳細には、流体流路内の突起物に関連した温度上昇を最小限に抑える改善されたファスナシールド(fastener shield)に関する。
本発明の譲受人に譲渡された特許文献1および特許文献2は、それぞれ、その中でガスタービンエンジン内の「ウインディジシールド(windage shield)」と呼ばれるファスナシールド又はナットシールドの必要性および使用について記載している。特にエンジンの効率は、エンジンがより高いタービン入口温度で動作できるかどうかに直接関係している。より高いタービン動作温度が必要とされるので、エンジンに損傷を与える程度の熱応力を受けずに構成要素がより高い温度で動作できるようにするために、冷却空気がエンジンの様々な構成要素に供給されることが必要となる。
動作する構成要素の温度を下げるのに効果的な温度で冷却空気を供給するために、冷却空気がエンジンの圧縮器区域から引き出され、様々なチャネルを通り抜けタービン区域に到る。冷却空気がこれらのチャネルを通り抜ける際に仕事のインプットを受けるとき、冷却空気の温度は上昇する。タービンの様々な区域を共に連結するのに使用されるナットおよびボルト頭部は、冷却流体の流れの中で仕事に重大な影響を与えることが判明している要素である。こうした締結要素が冷却空気チャネル内に突き出すことにより、空気抵抗が生じ、冷却空気がより多くの仕事を受けるような方式で冷却流体の加熱が引き起こされる。
上記に参照した米国特許には、ガスタービンエンジンの性能を向上させるファスナシールドが記載されている。その中に記載されたファスナシールドは、流体流路内に突き出し、流体流路内に頭部を有するボルトによって共に連結されているフランジ結合部の場合に特に有効である。
特許文献1記載されたファスナシールドは、ボルト頭部と上流側のフランジの間に捕捉された全体的にL字型の外形を有する連続型リングを含む。捕捉されたシールドのフランジ部分は、外周部に間隔を置いて配置されD字型のボルト頭部を受けるように輪郭のついた機械加工された複数の溝を備える。こうしたボルト頭部は、上流側で捕捉されたシールドの部分と同一平面になるように装着され、したがって、開口したアクセスホールおよび突き出したボルトが無くなる。D字型の頭部および輪郭のついた溝を組み合わせることにより、ボルトにトルクを与える手段がもたらされる。
L字型のシールドの円筒形部分は、互いに噛み合うフランジの下流側に延び、ボルト締めされた結合部のナット側を通過して、ナットを通り過ぎたところに冷却空気を導き、それによって、ナットによる速度低下を最小限に抑え、特許文献1の図3に示すような従来技術のフランジ結合よりも優れた明らかな改善を示した。
特許文献1に記載されたファスナシールドは、ガスタービンエンジンの流体の流れチャネル内のドラッグ効果を減少させるのに有効であるが、ボルト頭部が精密に機械加工されたシールドの溝に嵌め込まれるように、流体流路に面するファスナシールドの表面に輪郭のついた複数の溝を機械加工する必要がある。さらに、記載されたファスナシールドは、主要な流体の流れをボルト頭部を通り過ぎてボルト締めされたフランジの反対側に導くという記載された目的で、流体の流れチャネル内の流体の流れ方向に平行に延びる部分を備えるL字型の断面を有する。
しかし、二次的な循環する流れ場のため、この延びた部分によってボルト頭部を超える流れを除去することにはならない。したがって、流体の流れチャネル内に延びず、特別に設計されたボルト頭部またはボルト頭部を受ける精密に機械加工された複数の溝を必要とせず、二次的な流体の流れに対応できるファスナシールドを提供することが望ましい。
したがって、特許文献2は、リングの第1面上に円周方向に離隔し、リングをリングの溝内でボルト頭部の上に配置できるような向きにされた弧状の複数の溝を備えて形成された、実質的に長方形の断面を有する連続型リングを提供する。リングを貫通して形成された複数の孔は、隣接するそれぞれの溝の間の領域にある孔と整列する。それぞれの孔は、溝を含む側と反対側の、リングの外側に面する側に皿頭(countersunk)部を有する。
フランジを結合する少なくとも何本かのボルトは、共に、ボルト頭部の上の定位置にリングを保持するため、孔のところでリングを貫通して延びる。リングを貫通して延びるボルトは、皿頭領域内に収まる頭部を有し、ボルト頭部の頂部はリングの外側表面と同一平面上に置かれる。
皿頭部は、ボルト頭部の周りにぴったりと合い、露出して流体流路内で乱れを起こすおそれのある空洞領域を最小限にする。リングは、ボルト頭部の上のリングの動作位置に配置されたとき、溝が形成されたリングの下側面がフランジに対してぴったりと合い、フランジが取り付けられた環状部材にリングの一方の縁部も当接するように設計されている。このようにして、流体がファスナシールドの下を通過するのを防止する。
米国特許第4,190,397号 特開平04−284105号
本発明は、シャフト領域の前にある高圧タービン中の温度をさらに低下させることによって上記のファスナシールド又はナットシールドに勝るさらなる利点をもたらす。
これは、圧縮機吐出圧(compressor discharge pressure)(CDP)シールからファスナシールドを分離することにより達成される。それによって、CDPシールを取り除かずにファスナシールドを取り外すことが可能になり、CDPシールとは独立にファスナシールドを熱膨張できるようにすることにより、より長い期間にわたってCDPシールの密封性を維持する。
したがって、本発明は、ガスタービンエンジン内で使用され、突起部による、さらに詳しくは、冷媒流路内のフランジ結合部に関するナットおよびボルトの突起部による冷却流体の流れの中の温度上昇を最小限に抑えるための改善されたファスナシールドを提供する。本発明によるファスナシールドは、CDPシールにナットが直接取り付けられるのを防止しながら、CDPシールに空気力学的な効果をもたらす。これによって、ボルトおよびナットが固まった(seize)場合にエンジンを完全に分解する必要性を回避する。
上記の態様および利点は、流体の流れチャネル内に突出するボルト頭部およびナットを有する、ボルト頭部によるフランジ結合部と共に使用される改善されたファスナシールドにおいて達成することができる。本発明のシールドは、ガスタービンエンジン内の流体流路内で使用され、円周方向に離隔した複数のファスナの上を流れる流体によって生じる流体の抵抗および加熱を減少させるためのファスナシールドを備え、ファスナは流体流路内に突出する部分を有する。
ファスナシールドは、円周方向に離隔した複数のボルト穴を有し放射状に延び下流側に面する装着フランジを備え、そのボルト穴は、それぞれのエンジン装着ボルトをそこを貫通して受けるように、また装着フランジをタービンエンジンの要素に取り付けるように配置される。湾曲し上流側に面するファスナシールドカバーは、ボルトの露出し上流側に面する部分を少なくとも部分的に流体の流れに対して覆い、その流れから分離するために装着フランジと間隔を置いて配置され、それにより、ボルトの抵抗およびそれから生じる加熱を減少させる。ファスナシールドカバー内に画成され密な間隔で配置された、螺旋状に配列された複数のチャネルが、ファスナシールドカバーに衝突する流体の流れの方向を変え、それによって、流体の流れの接線方向速度を増加させ相対温度を低下させるために設けられる。
本発明の好ましい一実施形態によれば、装着フランジおよびファスナシールドは一体に形成される。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、チャネルは、シールドカバーの周面に接する線に対して30°の鋭角で前方から後方に延び、高圧タービンシャフトの回転と整合する。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、ファスナシールドは、単一の一体に形成された環状要素を備える。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、タービンエンジンの回転要素は放射状に延びる拡散器フレームのフランジを備える。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、湾曲したシールドカバーは、流体の流れの方向に対して軸方向上流側に、かつ末端部へ放射状に外側に延びる漸進的な曲線(progressive curve)によって特徴付けられるベルマウス(bellmouth)形状を有する。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、末端部は、ボルトの長手方向軸を延長することで規定される平面上に配置される。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、ファスナシールドが、ガスタービンエンジン内の流体流路内で使用され、円周方向に離隔した複数のファスナの上の流体の流れによって生じる流体の抵抗および加熱を減少させるために目的で設けられ、ファスナは、流体流路内に延びる部分を有する。ファスナシールドは、円周方向に離隔した複数のボルト穴を有し放射状に延び下流側に面する装着フランジを備え、そのボルト穴は、それぞれのエンジン装着ボルトをそこを貫通して受けるように、また装着フランジをタービンエンジンの要素に取り付けるように配置される。上流側に面する湾曲したファスナシールドカバーは、装着フランジと一体に形成され、間隔を置いて配置され、ボルトの露出し上流側に面する部分を少なくとも部分的に流体の流れに対して覆い、その流れから分離し、それによって、抵抗およびそれから生じるボルトの加熱を減少させる。湾曲したシールドカバーは、流体の流れの方向に対して軸方向上流側に、かつボルトの長手方向軸を延長することで画成される平面上に配置される末端部に対して径方向外側に延びる漸進的な曲線によって特徴付けられるベルマウス形状を有する。ファスナシールドカバー内に形成され、密な間隔で配置され螺旋状に配列された複数のチャネルが、ファスナシールドカバーに衝突する流体の流れの方向を変え、それにより、流体の流れの接線方向速度を増加させ、相対温度を低下させる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、タービンエンジンは、低バイパスターボファンエンジン(low bypass turbofan engine)を備える。
本発明のその他の態様は、添付の図面に関して発明の説明を進めるにつれて明らかになるであろう。
次に、具体的に図面を参照すると、米国特許第4,190,397号および特開平04−284105号を参照して上記に論じた従来技術のファスナシールドが、それぞれ参照記号AおよびBで図1および2に示されている。
本発明によるファスナシールドを組み込んだガスタービンエンジンが図3に示され、参照番号10で全体的に示されている。エンジン10は、エンジン10の動作構成要素を囲む環状の外部ケーシング12を備える。エンジン10は、エンジン10の複数の回転構成要素がその周りを回転する長手方向軸11を有する。空気が引き込まれる空気取り入れ口14が設けられる。空気は、ファン17を備えるファン区域16に入り、その中で取り入れられた空気の圧力および速度が増加される。ファン区域16は、ファンケーシング18で囲まれた多段ファン17を備える。
ファン出口の空気は、多段ファン17から出て、環状のディバイダ20を通過し、そのディバイダにより、ファンから取り出されたの空気のストリームがバイパス空気流のストリーム19とコアエンジン空気流のストリーム21に分けられる。バイパス空気流のストリーム19は、コアエンジン24を包囲し、コアエンジン24から外側に間隔を置いて配置された環状のバイパスダクト22に流入し、そこを通過する。コアエンジン空気流のストリーム21はコアエンジン24の環状の取り入れ口26に流入する。
コアエンジン24は軸流圧縮機28を備え、この圧縮機は取り入れ口26の下流側に配置され、取り入れ口26に入る空気圧をさらに増加させる働きをする。高圧の空気が圧縮機28から出て、環状の燃焼室30に入り、そこで燃料がそれぞれ円周方向に離隔した複数の燃料ノズル32を通って燃料供給源(図示せず)から噴射される。圧縮機28から出る加圧空気の温度を上昇させ、それによって加圧空気にエネルギーを加えるために混合気が点火される。その結果生じる高温の燃焼生成物が、燃焼室30から移動して、第1の高圧タービン34を駆動し、そのタービンは圧縮機28に連結され、したがって圧縮機を回転させる。高圧タービン34を出た後、燃焼生成物は、多段ファン17に連結され、したがって多段ファンを回転させる第2の低圧タービン36に移動し入る。次いで、低圧タービン36から出た燃焼生成物は、バイパスダクト22からオーグメンタ40に入るバイパス空気流と混合するため、管状ケーシング41で囲まれたオーグメンタ40に流入しオーグメンタを通過する。コアエンジンの空気および燃焼生成物の質量の流れ、およびバイバス空気流は、共に、推進力となるスラストを与えるための収縮膨張ノズル(converging‐diverging nozzle)である図示のような噴出ノズル44を通ってエンジン10を出る。
増強モード(augmented mode)では、追加の燃料が低圧タービン36の下流側の一点でコアエンジン24に取り入れられる。燃料は、エンジンの長手方向軸11に沿って実質的に同じ位置でバイパス空気のストリームにも導入される。それに関して、保炎器38および42が、それぞれバイパス流のストリーム19およびコアエンジン流のストリーム21中の火炎面を安定させるため、それぞれコアエンジン空気流のストリーム21およびバイパス流のストリーム19に設けられる。
上記の説明は、ガスタービンエンジンを表すものであり、限定するものではない。本発明はいかなるガスタービンエンジンにも応用可能でありターボファン類型のエンジンに限るものではないことが、以下の説明から明らかである。たとえば、本発明はガスターボジェット型のエンジンにも、改良型複合サイクルエンジンにも応用可能である。
次に図4から6を参照すると、本発明の実施形態によるファスナシールド100は、ボルト107を受ける複数のボルト穴106を有し下流側に面して放射状に延びる取付けフランジ104と、上流側に面して放射状に延びる弧状のファスナシールドカバー108とを備える断面を有する環状のリング102を備える。図示しないが、ファスナシールド100は、複数の部分で形成されても単一の環状構成で製造されてもよい。部分構成にすると、エンジン10の円周の部分のみに関わる修理が、修理を行うのに必要な1つまたは複数の部分のみを取り外すことによって実施できるという利点をもたらす。
上流に面するファスナシールドカバー108は、また、図7にも示し、下記にもさらに詳細に述べられる、角度をつけて間隔を置いて配置された一定の配列のチャネル109を備える。こうしたチャネル109は、ファスナシールドカバー108に衝突するガスの方向を変えて、ガスが下流側へ流れるとき渦巻き作用(swirling action)を生じさせる。
シールド100は、フランジ104上でボルト穴106の周囲に形成された装着スロット110を備える。ナット113は、ナットシールド108のボルト穴の中の皿穴に据え込まれて(swaged)ナット113の一部を成す据え込みカラーを使用してナットシールド108に取り付けられている。
図4、5および9に最もよく示されるように、湾曲したファスナシールドカバー108の形状は「ベルマウス」形状として特徴づけることができ、流体の流れの方向に対して軸方向上流側に、かつ末端部へ外側に放射状に延びる漸進的な曲線を示す。
チャネル109の幾何形状を図5および8を参照して説明する。チャネル109は、シールドカバー108の周縁部表面に接する線に対して30°の鋭角で延び、HPTシャフト150の回転と整合する方向に前方から後方に延びる。本明細書に開示された例示の実施形態では、シールドカバー108の前方端部は、外径が37cm(14.64インチ)、内径が34cm(13.354インチ)、軸方向深さが2.7cm(1.06インチ)である。各チャンネル109は、幅0.15cm(0.06インチ)、深さ0.15cm(0.06インチ)、かつ1°の間隔で配置されている。チャネル109間の壁の厚さは0.15cm(0.06インチ)である。上記は、例示の実施形態なので、こうした寸法は、エンジン10の幾何形状および寸法に基づき様々である。
続いて図9を参照するとわかるように、シールド100は、下流側方向に延び、出口案内羽根122のステージ部(stage)と一体に形成されている壁120と共に作用する。拡散器の内側フレーム126は、出口案内羽根122を図示のように上流の圧縮機28と下流側の燃焼室30の間で適切な位置関係に支持する。上記に論じたように、ガスタービンエンジン10のタービン部分34は、一般に、圧縮機28によって加圧された空気によって冷却される。この冷却用空気は、図示しないが、拡散器の内側フレーム126のCDPブロッカホール(blocker hole)を通過するエンジン空気流のストリーム21から取り出される。
冷媒の流量は、回転シール部136および固定シール部138を備える圧縮機吐出圧(CDP)シール134によって計量される。CDP固定シール部138は、ハニカムシール(honeycomb seal)142がその上に接合された剛体のCDPシール支持体140を備える。CDP固定シール部138は、放射状に延びる拡散器フレームフランジ126Aおよび139によって支持されている。CDP回転シール部136は、ロータ部材130と、ハニカムシール142と密な間隔で配置された高圧タービンシャフト150のラビリンスシール歯154との間に捕捉されている。
計量された、望ましい冷媒の流量を得、さらにエンジン全体の性能低下を最小限に抑えるため、シール134は、ラビリンスシール歯154と固定ハニカムシール142の間で最小限の作動間隙で動作するようになっている。本発明によれば、ファスナシールド100は、湾曲したファスナシールドカバー108が、ボルト穴106を貫通し、整列し噛み合うフランジ126Aおよび139を貫通して互いに密な間隔で延びるボルト107の上の上流側に面して配置される。ボルト107は、各ボルト107の頭部107Aが下流側方向に配置され、ねじを付けられ適切にその上にトルクを与えられたナット113を備えるボルト107のシャンクが上流側を向いて、前方に突き出している。したがって、ファスナシールドカバー108は、ガス流体の流れがエンジン10内で下流側に移動するときその流れが斜めに衝突する滑らかな漸進的な曲線をもたらす。さらに、チャネル109は、角度をつけたチャネル109を通過するCDPシールから漏出した流れを案内する流体力学的デバイスを備える。この流れによって、その接線方向の運動量が維持され、スワール即ち接線方向のキャビティ流れ(cavity flow)の速度が増加し、したがって相対空気温度が低下することになる。CDPの流れの大部分はチャネル109を通過するので、高圧タービン150に衝突する位置は後方へ移動する。したがって、高圧タービンシャフト150では、CDPシール134の後方のエンジンキャビティ内でより低い相対温度およびより低い熱伝達率になり、それによって高圧タービンシャフト150上でより低い表皮温度を生じる。
ファスナシールド100は、CDP固定シール部138およびボルト107の頭部107Aを覆うナットシールド「A」とは別個の要素であることに留意されたい。
以上、スワールが強化された流体力学的ファスナシールドを説明した。本発明の様々に異なる細部をその範囲から逸脱せずに変更することができる。なお、特許請求の範囲に記載された符号は、理解容易のためであってなんら発明の技術的範囲を実施例に限縮するものではない。
米国特許第4,190,397号の図3に示され上記に論じた、従来技術のガスタービンエンジン用ファスナシールドの部分垂直断面図である。 特開平04−284105号(対応米国特許5,090,865号)の図5に示された、従来技術の別のガスタービンエンジン用ファスナシールドの部分垂直断面図である。 本発明の一実施形態によるファスナシールドを組み込んだガスタービンエンジンの垂直全体断面図である。 本発明の一実施形態によるファスナシールドの部分斜視図である。 図4に示すファスナシールドの側方貫通断面図である。 図1のファスナシールドの上流側に面する側の実施形態の部分立面図である。 図4のファスナシールドの部分垂直断面図である。 溝の角度に関したファスナシールドの輪郭の部分概略図である。 ジェットエンジンのファスナシールドおよびその関連要素の周囲を含む部分断面図である。
符号の説明
10 ガスタービンエンジン
11 長手方向軸
12 外部ケーシング
14 空気取り入れ口
16 ファン区域
17 ファン
18 ファンケーシング
19 バイパス空気流のストリーム
20 ディバイダ
21 コアエンジン空気流のストリーム
22 バイパスダクト
24 コアエンジン
26 取り入れ口
28 軸流圧縮機
30 燃焼室
32 燃料ノズル
34 第1高圧タービン
36 第2低圧タービン
38 保炎器
40 オーグメンタ
41 環状ケーシング
42 保炎器
44 噴出ノズル
100 ファスナシールド
102 環状リング
104 装着フランジ
106 ボルト穴
107 ボルト
107A ボルト頭部
108 ファスナシールドカバー
109 チャネル
110 装着スロット
113 ナット
120 壁
122 出口案内羽根
126 拡散器内側フレーム
126A 拡散器フレームフランジ
130 ロータ部材
134 圧縮機吐出圧(CDP)シール
136 回転シール部
138 固定シール部
139 拡散器フレームフランジ
140 CDPシール支持体
142 ハニカムシール
150 高圧タービンシャフト
154 ラビリンスシール歯
A ナットシールド

Claims (9)

  1. ガスタービンエンジン内の流体流路内で使用され、円周方向に離隔した複数のボルト(107)の上の流体の流れにより生じる流体の抵抗および加熱を減少させるためのファスナシールド(100)であって、前記ボルト(107)が前記流体流路内に延びる部分を有し、前記ファスナシールドが、
    (a)円周方向に離隔した複数のボルト穴を有し、放射状に延び下流側に面する装着フランジ(104)であって、そのボルト穴が、それぞれのエンジン装着ボルト(107)をそれを貫通して受けるように、また前記装着フランジ(104)を前記タービンエンジンの要素に取り付けるように配置された装着フランジ(104)と、
    (b)前記装着フランジ(104)と間隔を置いて配置され、前記ボルト(107)の露出し上流側に面する部分を少なくとも部分的に前記流体の流れに対して覆いその流れから分離し、それによって前記ボルト(107)の抵抗およびそれから生じる加熱を減少させるための、上流側に面する湾曲したファスナシールドカバー(108)と、
    (c)前記ファスナシールドカバー(108)内に規定され、前記ファスナシールドカバー(108)に衝突するCDP流れの方向を変え、それによって、前記流体の流れの接線方向速度を増加させ、相対温度を低下させるための、密な間隔で配置され螺旋状に配列された複数のチャネル(109)とを備えるファスナシールド(100)。
  2. 前記装着フランジ(104)および前記ファスナシールドカバー(108)が一体に形成された、請求項1記載のファスナシールド(100)。
  3. 前記チャネル(109)が、前記シールドカバー(108)の周面に接する線に対して30°の鋭角で前方から後方に高圧タービンシャフトの回転方向に延びる、請求項1記載のファスナシールド(100)。
  4. 前記タービンエンジンの前記要素が放射状に延びる拡散器フレームのフランジを備える、請求項1記載のファスナシールド(100)。
  5. 前記湾曲したシールドカバー(108)が、前記流体の流れの方向に対して軸方向上流側に、かつ末端部へ放射状に外側に延びる漸進的な曲線によって特徴付けられるベルマウス形状を備え、さらに前記シールドカバー(108)内の前記チャネル(109)が同じ幅および変更可能な深さを有する、請求項1記載のファスナシールド(100)。
  6. 前記末端部が、前記ボルトの長手方向軸を延長することで規定される平面内に配置される、請求項5記載のファスナシールド(100)。
  7. ガスタービンエンジン内の流体流路内で使用され、円周方向に離隔した複数のボルト(107)の上の流体の流れによって生じる流体の抵抗および加熱を減少させるためのファスナシールド(100)であって、前記ボルト(107)が前記流体流路内に延びる部分を有し、前記ファスナシールドが、
    (a)円周方向に離隔した複数のボルト穴を有し、放射状に延び下流側に面する装着フランジ(104)であって、そのボルト穴が、それぞれのエンジン装着ボルト(107)をそれを貫通して受けるように、また前記装着フランジ(104)を前記タービンエンジンの要素に取り付けるように配置された装着フランジ(104)と、
    (b)前記装着フランジ(104)と一体に形成され、そのフランジから間隔を置いて配置され、前記ボルト(107)の露出し上流側に面する部分を少なくとも部分的に流体の流れに対して覆いその流体の流れから分離し、それによって、前記ボルト(107)の抵抗およびそれから生じる加熱を減少させるための、上流側に面する湾曲したファスナシールド(100)カバーであって、前記湾曲したシールドカバー(108)が、前記流体の流れの方向に対して軸方向上流側に、かつ前記ボルトの長手方向軸を延長することで規定される平面に配置される末端部へ放射状に外側に延びる、漸進的な曲線によって特徴付けられるベルマウス形状を備えるファスナシールド(100)カバーと、
    (c)ファスナシールドカバー(108)内に規定され、前記ファスナシールドカバー(108)に衝突する前記流体の流れの方向を変え、それによって、前記流体の流れの前記接線方向の速度を増加させ、前記相対温度を低下させるための、密な間隔で配置され螺旋状に配列された複数のチャネル(109)とを備えるファスナシールド(100)。
  8. 前記タービンエンジンの前記要素が放射状に延びる拡散器フレームのフランジを備える、請求項7記載のファスナシールド(100)。
  9. 前記タービンエンジンが低バイパスターボファンエンジンを備える、請求項7記載のファスナシールド(100)。
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