JP2006083621A - トンネル内換気制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】システム全体の構築コストの低減を可能とするトンネル内換気制御システムを提供する。
【解決手段】トンネル内換気制御システム10は、1つの道路12上に連続して設けられた各トンネル14a〜14c内に配置された計測装置16a〜16dと、通信回線18を介して各計測装置16a〜16dに接続された制御装置22と、各トンネル14a〜14c内に配置され且つ通信回線18を介して制御装置22に接続された複数のジェットファン24とから構成される。制御装置22は、各計測装置16a〜16dからトンネル換気情報が入力された際に、前記トンネル換気情報に対応する制御内容を第1制御条件テーブル又は第2制御条件テーブルから抽出し、抽出した前記制御内容に基づく制御信号を生成して、生成した前記制御信号を通信回線18を介して各トンネル14a〜14c内の各ジェットファン24に出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、道路のトンネル内に配置された計測装置が前記トンネル内の換気状況を示すトンネル換気情報を制御装置に出力し、前記制御装置が前記トンネル換気情報に基づく制御信号を生成して、前記トンネル内に配置されたジェットファンに出力し、前記ジェットファンの回転を制御するトンネル内換気制御システムに関する。
道路に設けられたトンネル内の車道空間にジェットファンを配置し、前記ジェットファンによって前記空間内に換気風を流して汚染物質を前記トンネルの坑口から外部に排出することで、前記トンネル内を換気するようにしたトンネル内換気制御御システムが、特許文献1〜4に開示されている。
図10は、これらの特許文献1〜4に開示されているトンネル内換気制御システム100の概略構成図であり、道路102上に設けられたAトンネル104a〜Cトンネル104cの内部にジェットファン106及び計測装置108a〜108dが各々配置されている。これらのジェットファン106及び計測装置108a〜108dは、通信回線110a〜110cを介して、各トンネル104a〜104cに対応する電気室112a〜112c内に配置された制御装置114a〜114cに各々接続されている。
各トンネル104a〜104c内の計測装置108a〜108dは、粉塵計、一酸化炭素(CO)計、湿度計、温度計、交通量計、窒素酸化物(NOx)計、風向風速計又は煙霧透過率(VI)計であり、各トンネル104a〜104c内の換気状況を計測し、計測結果であるトンネル換気情報を通信回線110a〜110cを介して制御装置114a〜114cに各々出力する。
各制御装置114a〜114cは、入力された前記トンネル換気情報からトンネル104a〜104c内の換気状況を把握し、ジェットファン106の回転速度を変更するための制御信号を生成して、生成した前記制御信号を通信回線110a〜110cを介して該ジェットファン106に出力する。
各トンネル104a〜104c内のジェットファン106は、入力された前記制御信号に基づいて回転速度を変更し、トンネル104a〜104c内の換気量を調整する。
特開2004−19250号公報 特開2003−3799号公報 特開2002−309900号公報 特開平10−38336号公報
特許文献1〜4に開示されているトンネル内換気制御システム100では、各トンネル104a〜104c内に計測装置108a〜108dが各々配置され、各計測装置108a〜108dに対応して各制御装置114a〜114cが設けられている。すなわち、トンネル内換気制御システム100では、1つのトンネルに対して制御装置及び計測装置を配置する必要があるので、1つの道路102上に設けられるトンネルの数が増加すれば、前記制御装置及び計測装置の設置個数が増加して、システム全体の構築コストが高騰する。
また、各トンネル104a〜104c内には、粉塵計、CO計、湿度計、温度計、交通量計、NOx計、風向風速計及び煙霧透過率計の各計測装置108a〜108dが配置されていることが望ましいが、1つのトンネル内に配置される計測装置108a〜108dの種類及び個数が少ない場合、各制御装置114a〜114cに収集されるトンネル換気情報の情報量が少ないので、各ジェットファン106に対して的確な制御を行うことが困難である。
さらに、計測装置108a〜108dが故障した場合、制御装置114a〜114cはトンネル換気情報を収集することができないので、ジェットファン106を制御することが困難となる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、システム全体の構築コストの低減を可能とするトンネル内換気制御システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、トンネル内のジェットファンを的確に制御することを可能とするトンネル内換気制御システムを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、1つの道路に設けられた複数のトンネルのうち、あるトンネル内に配置された計測装置が故障しても、当該あるトンネルのジェットファンを確実に制御することを可能とするトンネル内換気制御システムを提供することを目的とする。
さらにまた、本発明は、山間部等に連続して設けられた複数のトンネルの換気を経済的且つ効率的に制御することを可能とするトンネル内換気制御システムを提供することを目的とする。
本発明に係るトンネル内換気制御システムは、1つの道路に設けられた複数のトンネル内に各々配置され、前記各トンネル内を換気する複数のジェットファンと、前記各ジェットファンに接続された制御装置と、前記複数のトンネルのうち少なくとも1つのトンネル内に配置され、前記制御装置に接続された計測装置と、を備え、前記計測装置は、前記トンネル内の換気状況を計測し、計測結果をトンネル換気情報として前記制御装置に出力し、前記制御装置は、入力された前記トンネル換気情報に基づいて、前記各トンネル内の換気を制御するための制御信号を生成し、生成した前記各制御信号を前記各ジェットファンに出力することを特徴とする。
ここで、前記複数のトンネルは、前記1つの道路上で相互に隣接して設けられており、隣接する各トンネルの配置間隔は、前記計測装置が配置されたトンネルの前記トンネル換気情報を他のトンネルに適用可能な程度に相関性のある間隔とする。より具体的に説明すると、隣接する前記各トンネルの配置間隔は、前記計測装置が配置されたトンネルの前記トンネル換気情報を他のトンネルに適用したときに、当該他のトンネルにおいても、前記計測装置が配置されたトンネルの換気効果と同様な換気効果が得られるような間隔である。この配置間隔は、予めシミュレーションあるいは実地試験等により決定することができる。なお、前記換気効果とは、例えば、汚染物質の量が各トンネルで略等量に制御されること等をいう。
前記制御装置は、前記1つのトンネル内に配置された前記計測装置からの前記トンネル換気情報に基づいて前記制御信号を生成し、生成した前記制御信号を前記1つの道路上に設けられた前記各トンネル内の前記各ジェットファンに出力するので、前記各トンネルに対応して計測装置及び制御装置を配置する必要がなくなる。これにより、前記1つの道路上に設けられるトンネルの個数が増加しても、システム全体の構築コストの高騰を抑制することが可能となる。
また、前記各トンネルに計測装置が既に配置されている場合、前記各計測装置を前記制御装置に接続することにより、従来技術に係るトンネル内換気制御システムと比較して、前記制御装置に収集されるトンネル換気情報の情報量を大幅に増加させることができる。これにより、前記制御装置は、前記各ジェットファンに対して的確な制御を行うことが可能となる。
さらに、前記計測装置が故障した場合、他のトンネル内に同じ種類の計測装置が配置されていれば、前記制御装置は、この計測装置からのトンネル換気情報を利用して前記制御信号を前記各ジェットファンに出力するので、前記各ジェットファンを確実に制御することが可能となる。
さらにまた、前述したように、前記複数のトンネルが前記1つの道路上で相互に隣接して設けられ、前記計測装置が配置されたトンネルの前記トンネル換気情報に基づく前記制御信号によって、前記各ジェットファンが制御されるので、山間部等に隣接して設けられた複数のトンネル内の換気を経済的且つ効率的に行うことが可能となる。
ここで、前記各トンネルの諸元が略同一である場合、前記制御装置は、前記各ジェットファンに同一の制御信号を出力することが好ましい。前記各トンネルの諸元とは、前記各トンネルのトンネル長及びトンネル断面積、あるいはトンネル長、トンネル断面積及び縦断勾配を含むものである。前記各トンネルの諸元が略同一であれば、1つのトンネルにおけるトンネル換気情報を他の各トンネルに対するトンネル換気情報として利用することが可能となり、前記各ジェットファンの制御を簡単な構成で実施することができる。
また、前記制御装置は、予め計測した前記各トンネルのトンネル換気情報と、前記各トンネルに対する制御信号との対応関係を示す第1制御条件テーブルを有し、前記各トンネルの諸元が異なる場合、前記制御装置は、入力された前記トンネル換気情報に対応する前記各トンネルの制御内容を前記第1制御条件テーブルから抽出し、抽出した前記各制御内容に基づく各制御信号を生成し、生成した前記各制御信号を前記各ジェットファンに出力することが好ましい。
この場合、前記各トンネルの諸元が異なっていても、前記計測装置から入力された前記トンネル換気情報に対応する前記各トンネルの制御内容を前記第1制御条件テーブルから抽出し、抽出した前記各制御内容から前記各制御信号を生成することにより、前記トンネル換気情報を前記各トンネルに対するトンネル換気情報として利用することが可能となり、前記各ジェットファンに対してより的確な制御を行うことが可能となる。
さらに、前記制御装置は、トンネル換気情報と制御信号との対応関係を示す第2制御条件テーブルを有し、前記各トンネルの諸元が異なる場合、前記制御装置は、前記各トンネルの諸元を含むトンネル固有情報を用いて、入力された前記トンネル換気情報を前記各トンネルのトンネル換気情報に換算し、換算した前記各トンネル換気情報に対応する制御内容を前記第2制御条件テーブルから抽出し、抽出した前記各制御内容に基づく各制御信号を生成して、生成した前記各制御信号を前記各ジェットファンに出力することが好ましい。ここで、前記トンネル固有情報は、前記諸元に加え、前記各トンネルの設置位置の標高を含むものである。
この場合、前記各トンネルの諸元が異なり且つ前記制御装置内に前記第1制御条件テーブルが格納されていなくても、前記計測装置から入力された前記トンネル換気情報を前記固有情報を用いて前記各トンネルのトンネル換気情報に換算し、換算した前記各トンネル換気情報に対応する制御内容を前記第2制御条件テーブルから抽出して、抽出した前記各制御内容に基づく各制御信号を生成することにより、前記各ジェットファンに対してより的確な制御を行うことが可能となる。
また、本発明に係るトンネル内換気制御システムは、1つの道路に設けられた複数のトンネル内に各々配置され且つ前記各トンネル内を換気する複数のジェットファンと、前記複数のトンネル内の各ジェットファンに各々接続された制御装置と、前記複数のトンネルのうち少なくとも1つのトンネル内に配置され且つ前記トンネル内のジェットファンに接続された制御装置に接続される計測装置と、前記各制御装置を接続する通信回線とを備え、前記計測装置は、前記トンネル内の換気状況を計測して計測結果をトンネル換気情報として前記制御装置に出力し、前記計測装置に接続された前記制御装置は、入力された前記トンネル換気情報を前記通信回線を介して他の制御装置に出力し、前記各制御装置は、入力された前記トンネル換気情報に基づいて前記各トンネル内の換気を制御するための制御信号を生成して前記各ジェットファンに出力することを特徴とする。
これにより、既存の前記各制御装置を前記通信回線で接続し、前記計測装置に接続された前記制御装置から前記通信回線を介して前記他の制御装置に前記トンネル換気情報を出力することで、前記各トンネルに対して計測装置を配置する必要がなくなる。これにより、前記1つの道路上に設けられるトンネルの個数が増加しても、システム全体の構築コストの高騰を抑制することが可能となる。
また、前記各トンネルに計測装置が既に配置されている場合、前記各計測装置に接続された前記各制御装置を前記通信回線で接続し、前記各計測装置からのトンネル換気情報を前記各制御装置で共有化することにより、従来技術に係るトンネル内換気制御システムと比較して、前記各制御装置に収集されるトンネル換気情報の情報量を大幅に増加させることができる。これにより、前記各制御装置は、前記各ジェットファンに対して的確な制御を行うことが可能となる。
さらに、あるトンネルの前記計測装置が故障した場合、他のトンネル内に同じ種類の計測装置が配置されていれば、前記あるトンネルの換気制御を行う制御装置は、前記他のトンネル内に配置された同じ種類の計測装置からのトンネル換気情報を利用して、故障した前記計測装置が配置された前記あるトンネル内の各ジェットファンを確実に制御することができる。
上述したように、本発明によれば、制御装置は、1つのトンネル内に配置された計測装置からのトンネル換気情報に基づいて、1つの道路上に設けられた前記1つのトンネルのほか、各トンネル内の各ジェットファンに対する制御信号を生成しているので、前記各トンネルに対応して計測装置及び制御装置を配置する必要がなくなる。これにより、前記1つの道路上に設けられるトンネルの個数が増加しても、システム全体の構築コストの高騰を抑制することが可能となる。
また、前記各トンネルに計測装置が既に配置されている場合、前記各計測装置を前記制御装置に接続することにより、従来技術に係るトンネル内換気制御システムと比較して、前記制御装置に収集されるトンネル換気情報の情報量を大幅に増加させることができる。これにより、前記制御装置は、前記各ジェットファンに対して的確な制御を行うことが可能となる。
さらに、前記計測装置が故障した場合、他のトンネル内に同じ種類の計測装置が配置されていれば、前記制御装置は、この計測装置からのトンネル換気情報を利用して前記制御信号を前記各ジェットファンに出力するので、前記各ジェットファンを確実に制御することが可能となる。
さらにまた、前記複数のトンネルが前記1つの道路上で相互に隣接して設けられ、前記計測装置が配置されたトンネルの前記トンネル換気情報に基づく前記制御信号によって、前記各ジェットファンが制御されるので、山間部等に隣接して設けられた複数のトンネル内の換気を経済的且つ効率的に行うことが可能となる。
また、本発明によれば、既存の各制御装置を通信回線で接続し、計測装置に接続された制御装置から前記通信回線を介して他の制御装置にトンネル換気情報を出力することにより、各トンネルに対して計測装置を配置する必要がなくなる。これにより、1つの道路上に設けられるトンネルの個数が増加しても、システム全体の構築コストの高騰を抑制することが可能となる。
また、前記各トンネルに計測装置が既に配置されている場合、前記各計測装置に接続された各制御装置を通信回線で接続し、前記各計測装置からのトンネル換気情報を前記各制御装置で共有化することにより、従来技術に係るトンネル内換気制御システムと比較して、前記各制御装置に収集されるトンネル換気情報の情報量を大幅に増加させることができる。これにより、前記各制御装置は、各ジェットファンに対して的確な制御を行うことが可能となる。
さらに、あるトンネルの計測装置が故障した場合、他のトンネル内に同じ種類の計測装置が配置されていれば、前記あるトンネルの換気制御を行う制御装置は、前記他のトンネル内に配置された同じ種類の計測装置からのトンネル換気情報を利用して、故障した前記計測装置が配置された前記あるトンネル内の各ジェットファンを確実に制御することができる。
本発明に係るトンネル内換気制御システムについて、好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下に説明する。
本実施形態に係るトンネル内換気制御システム10は、図1及び図2に示すように、1つの道路12上に連続して設けられた複数のトンネル14a〜14cの内部に配置された複数の計測装置16a〜16dと、電気室20内に配置され且つ通信回線18を介して各計測装置16a〜16dに接続された制御装置22と、各トンネル14a〜14c内に配置され且つ通信回線18を介して制御装置22に接続された複数のジェットファン24とから構成される。
各トンネル14a〜14cは、1つの道路12上で相互に隣接して設けられており、各トンネル14a〜14cの配置間隔は、計測装置16a〜16dが配置されたトンネル(図1ではAトンネル14a及びBトンネル14b、図2ではBトンネル14b)の後述するトンネル換気情報を、他のトンネルに適用可能な程度に相関性のある間隔とする。
より具体的に説明すると、隣接する各トンネル14a〜14cの配置間隔は、計測装置16a〜16dが配置されたトンネルのトンネル換気情報を他のトンネルに適用したときに、当該他のトンネルにおいても、計測装置16a〜16dが配置されたトンネルの換気効果と同様な換気効果が得られるような間隔である。この配置間隔は、予めシミュレーションあるいは実地試験等により決定することができる。なお、前記換気効果とは、例えば、汚染物質(CO、NOx等)の量が各トンネルで略等量に制御されること等をいう。
計測装置16a〜16dは、トンネル内の空間の所定位置に配置された粉塵計、CO計、湿度計、温度計、交通量計、NOx計、風向風速計又は煙霧透過率計であり、配置された前記トンネル内の換気状況を計測して、計測結果であるトンネル換気情報を通信回線18を介して制御装置22に各々出力する。なお、図1では、計測装置16a〜16cがAトンネル14a内に配置される一方で、計測装置16dがBトンネル14b内に配置された場合を示し、図2は、全ての計測装置16a〜16dがBトンネル14b内にのみ配置された場合を示している。また、図1及び図2において、道路12上における車両の進行方向は、Aトンネル14aからCトンネル14cに向う方向とする。
ここで、前記トンネル内の換気状況とは、計測装置16a〜16dの設置位置における換気の状態をいう。計測装置16a〜16dが粉塵計であれば、前記換気状況は前記トンネル内の車道空間における粉塵量をいい、CO計であれば一酸化炭素量をいい、湿度計であれば湿度をいい、温度計であれば温度をいい、交通量計であれば所定時間(例えば、1時間)内に前記トンネルを通過する車両の交通量をいい、NOx計であればNOx濃度をいい、風向風速計であれば前記トンネル内の風向き及び風速をいい、VI計であれば前記トンネル内の霧の濃度(煤煙透過率)をいう。従って、前記トンネル換気情報とは、計測装置16a〜16dで計測された粉塵量、一酸化炭素量、湿度、温度、交通量、NOx濃度、風向き、風速及び煤煙透過率の全て、あるいはこれらから選択されたものをいう。
制御装置22は、監視センタとしての電気室20内に設置され、入力された前記トンネル換気情報からトンネル(図1ではAトンネル14a及びBトンネル14b、図2ではBトンネル14b)内の換気状況を把握して、前記トンネル換気情報に基づく制御信号を生成し、生成した制御信号を通信回線18を介してAトンネル14a〜Cトンネル14c内の各ジェットファン24に出力する。なお、前記制御信号とは、各ジェットファン24における図示しない羽根車の回転速度を変更するための電気信号をいう。
この場合、制御装置22内の図示しないメモリには、入力された前記トンネル換気情報に対応する制御信号の制御内容が蓄積された第1制御条件テーブル及び第2制御条件テーブルが格納されており、制御装置22は、入力された前記トンネル換気情報に対応する制御内容を前記第1制御条件テーブル又は第2制御条件テーブルから抽出し、抽出された前記制御内容に基づく制御信号を生成して、生成した前記制御信号を通信回線18を介してAトンネル14a〜Cトンネル14c内の各ジェットファン24に出力する。
ここで、前記第1制御条件テーブルは、トンネル換気情報の示す前述した計測結果(粉塵量、一酸化炭素量、湿度、温度、交通量、NOx濃度、風向き、風速及び煤煙透過率)と前記制御内容(ジェットファン24の回転速度)との対応関係を、トンネル14a〜14c毎にまとめたテーブルであり、蓄積されている前記計測結果は、計測装置16a〜16dによる計測に先立って計測されたものである。そのため、制御装置22は、入力されたトンネル換気情報に対応する制御内容を前記第1制御条件テーブルから抽出し、抽出した前記制御内容に基づく制御信号を生成して、生成した前記制御信号を各トンネル14a〜14cのジェットファン24に出力する。この場合、各トンネル14a〜14cの諸元(トンネル長及びトンネル断面積、あるいはトンネル長、トンネル断面積及び縦断勾配)が異なれば、同一のトンネル換気情報であっても、各トンネル14a〜14cの各ジェットファン24には、各々異なる内容の制御信号が出力される。
一方、前記第2制御条件テーブルは、計測装置16a〜16dからのトンネル換気情報を各トンネル14a〜14cの諸元を含む情報(トンネル固有情報)を用いて換算したトンネル換気情報と、制御信号の制御内容との対応関係を示すテーブルである。すなわち、制御装置22は、前記トンネル固有情報から実験的に求めた各トンネル14a〜14cの諸元を換算するための係数(トンネル換算係数)を用いて、計測装置16a〜16dから入力されたトンネル換気情報を各トンネル14a〜14cのトンネル換気情報に換算する。次いで、制御装置22は、換算した前記トンネル換気情報に対応する制御内容を前記第2制御条件テーブルから抽出して、抽出した前記制御内容に基づく制御信号を生成し、生成した前記制御信号を各トンネル14a〜14cのジェットファン24に出力する。なお、前記トンネル固有情報には、前述した諸元に加え、各トンネル14a〜14cの設置位置を示す標高が含まれる。
ジェットファン24は、Aトンネル14a〜Cトンネル14c内の空間の上部に配置され、図示しない羽根車を回転させて換気風を発生することにより、前記空間内の汚染物質(CO、NOx等)をトンネル坑口から外部に排出させて該Aトンネル14a〜Cトンネル14c内を換気する。また、ジェットファン24は、入力された前記制御信号に基づいて、前記ファンの回転速度を変更することにより、Aトンネル14a〜Cトンネル14c内の換気量を調整することも可能である。
本実施形態に係るトンネル内換気制御システム10は、基本的には、以上のように構成されるものであり、次に、制御装置22(図1及び図2参照)が、入力されたトンネル換気情報に基づいて、Aトンネル14a〜Cトンネル14c内を換気するための制御信号を各ジェットファン24に出力する動作について、図3〜図8を参照しながら説明する。
ここでは、Aトンネル14a内にCO計としての計測装置16aとVI計としての計測装置16bとが各々配置され、各計測装置16a、16bから制御装置22(図1及び図2参照)にAトンネル14a内の一酸化炭素量及び煤煙透過率が含まれたトンネル換気情報が出力され、制御装置22は、入力された前記トンネル換気情報に基づく制御信号をAトンネル14a〜Cトンネル14c内の各ジェットファン24に出力するものとする。
図3で、図示しない車両が道路12上をAトンネル14aからCトンネル14cの方向に進行している状態において、計測装置16aはAトンネル14a内の一酸化炭素量を計測し、計測した前記一酸化炭素量をトンネル換気情報として通信回線18を介して制御装置22(図1及び図2参照)に出力する。一方、計測装置16bは、Aトンネル14a内の煤煙透過率を計測し、計測した前記煤煙透過率をトンネル換気情報として通信回線18を介して制御装置22に出力する。
ここで、制御装置22は、図4にフローチャートに基づく判定処理によって、入力された前記各トンネル換気情報に対応する制御信号の内容を、図示しないメモリに格納された第1制御条件テーブル又は第2制御条件テーブルから抽出し、抽出した前記内容に基づく制御信号を生成して、生成した前記制御信号を各トンネル14a〜14c内のジェットファン24に出力する。
先ず、制御装置22(図1及び図2参照)は、ステップS1において、各トンネル14a〜14cの諸元が略同一であるか否かを判定する。具体的には、前記メモリ内に蓄積されている各トンネル14a〜14cの固有情報であるトンネル長、トンネル断面積及び縦断勾配が略同一であるか否かを判定する。例えば、Aトンネル14aの全長が120m、断面積が51m2及び縦断勾配が3%であり、Bトンネル14bの全長が118m、断面積が50m2及び縦断勾配が3%であり、Cトンネル14cの全長が123m、断面積が48m2及び縦断勾配が4%である場合、制御装置22は、各トンネル14a〜14cのトンネル長、断面積及び縦断勾配が略同一であるから、各トンネル14a〜14cの諸元は略同一であると判定する。
なお、各トンネル14a〜14cの諸元が略同一であるか否かの判断は、例えば、各トンネル14a〜14cのトンネル長、断面積及び縦断勾配を比較した際に、前記各トンネル長、断面積及び縦断勾配が所定の範囲内であるか否かで判断すればよいが、この判断における前記所定の範囲は、適宜に設定可能である。
ステップS1において、各トンネル14a〜14cの諸元が略同一であると判定された場合、制御装置22は、Aトンネル14aのトンネル換気情報をBトンネル14b及びCトンネル14cのトンネル換気情報に設定し、図5に示すAトンネル14aの第1制御条件テーブルから、前記トンネル換気情報に対応する制御信号の内容を抽出する(図4に示すステップS2の制御1)。
ここで、図5の前記第1制御条件テーブルは、計測装置16a、16b(図3参照)の計測に先立って計測されたAトンネル14aにおける一酸化炭素量と煤煙透過率との関係を示す特性図を、例えば、5つの領域I〜Vに分けたものであり、前記各領域I〜Vは、ジェットファン24の異なる回転速度を示す制御信号に対応している。この場合、領域Vは、他の領域I〜IVと比較して、一酸化炭素量及び煤煙透過率が最も多いので、最も大きな回転速度を示す制御信号に対応する。一方、領域Iは、他の領域II〜Vと比較して、一酸化炭素量及び煤煙透過率が最も少ないので、最も小さな回転速度を示す制御信号に対応する。
例えば、計測装置16a、16bから制御装置22に入力されたトンネル換気情報を示す一酸化炭素量及び煤煙透過率がデータ1(データ2又は3)の場合、制御装置22は、前記第1制御条件テーブルの特性図にデータ1(データ2又は3)をプロットし、プロットした前記データ1の領域が領域V(領域III又はIV)であれば、前記領域V(領域III又はIV)に対応する制御内容を抽出する。次いで、制御装置22は、抽出した前記制御内容に基づく制御信号を生成し、生成した前記制御信号を通信回線18を介して各トンネル14a〜14c内の各ジェットファン24に出力する。各ジェットファン24は、前記制御信号に基づいて回転速度を変更して、各トンネル14a〜14c内の換気量を調整する。
ステップS1において、各トンネル14a〜14cの諸元が、図6に示すように同一でない場合、例えば、Aトンネル14aのトンネル長が120m、トンネル断面積が51m2及び縦断勾配が3%であり、Bトンネル14bのトンネル長が158m、トンネル断面積が60m2及び縦断勾配が−1%であり、Cトンネル14cのトンネル長が221m、トンネル断面積が54m2及び縦断勾配が2%である場合、制御装置22は、各トンネル14a〜14cの諸元が同一ではないと判断し、次いで、各トンネル14a〜14cについて、計測装置16a、16bによる計測に先立って、各トンネル14a〜14c内の一酸化炭素量及び煤煙透過率が計測され、各トンネル14a〜14cに関する第1制御条件テーブルが作成されているか否かを判定する(図4のステップS3)。
ステップS3において、前述した第1制御条件テーブルが作成されている場合、制御装置22(図1及び図2参照)は、入力されたトンネル換気情報を示す一酸化炭素量及び煤煙透過率のデータを図5、図7及び図8に示す第1制御条件テーブルの特性図にプロットし、プロットした領域に対応する制御内容を抽出する(図4に示すステップ4の制御2)。ここで、図7は、Bトンネル14bに対する第1制御条件テーブルの特性図を示し、図8は、Cトンネル14cに対する第1制御条件テーブルの特性図を示している。また、図5、図7及び図8に示すデータ1(データ2又は3)は、同じ一酸化炭素量及び煤煙透過率を有するデータである。
前述したように、各トンネル14a〜14c(図6参照)の諸元が異なるので、制御装置22(図1及び図2参照)は、各トンネル14a〜14cの各ジェットファン24に対する制御信号、すなわち、同一のトンネル換気情報(データ)に対するジェットファン24の回転速度の大きさを異ならせるようにする必要がある。従って、図5、図7及び図8において、特性図における領域I〜Vの範囲を適宜調整することにより、制御装置22は、入力されたトンネル換気情報に基づいて、前記第1制御条件テーブルから異なる回転速度を示す各制御内容を抽出し、抽出した各制御内容に基づく各制御信号を生成して、生成した前記各制御信号を各トンネル14a〜14cの各ジェットファン24に出力することができる。
すなわち、制御装置22は、図5のデータ1について、領域Vに対応する制御内容を抽出し、抽出した前記制御内容に基づく制御信号を生成して、生成した前記制御信号を通信回線18を介してAトンネル14a内のジェットファン24に出力する。
また、前述したように、Bトンネル14bのトンネル長(158m)及び断面積(60m2)がAトンネル14aのトンネル長(120m)及び断面積(51m2)よりも大きいので、Aトンネル14a内及びBトンネル14b内の一酸化炭素量及び煤煙透過率が同一である場合、Bトンネル14bのジェットファン24は、Aトンネル14aのジェットファン24よりも小さな回転速度でトンネル内を換気可能である。従って、図7のデータ1は、領域Vよりもジェットファン24の回転速度が小さい領域IVにプロットされ、制御装置22は、領域IVに対応する制御内容を抽出し、抽出した前記制御内容に基づく制御信号を生成して、生成した前記制御信号を通信回線18を介してBトンネル14b内のジェットファン24に出力する。
また、Cトンネル14bのトンネル長(221m)及び断面積(54m2)がAトンネル14aのトンネル長(120m)及び断面積(51m2)よりも大きいので、Aトンネル14a内及びCトンネル14c内の一酸化炭素量及び煤煙透過率が同一であれば、Cトンネル14cのジェットファン24は、Aトンネル14aのジェットファン24よりも小さな回転速度でトンネル内を換気可能である。従って、図8のデータ1は、領域Vよりもジェットファン24の回転速度が小さい領域IIIにプロットされ、制御装置22は、領域IIIに対応する制御内容を抽出し、抽出した前記制御内容に基づく制御信号を生成して、生成した前記制御信号を通信回線18を介してCトンネル14c内のジェットファン24に出力する。
同様にして、図5のAトンネル14aでは、データ2(データ3)が領域III(領域IV)にプロットされているが、上述した理由から、図7のBトンネルでは、データ2(データ3)が領域II(領域III)にプロットされ、図8のCトンネルでは、データ2(データ3)が領域II(領域II)にプロットされ、制御装置22は、前記各領域に対応する各制御内容を抽出し、抽出した各制御内容に基づく各制御信号を生成し、生成した前記各制御信号を通信回線18を介して各トンネル14a〜14c内のジェットファン24に出力する。
図4のステップS3において、前記メモリ内に第1制御条件テーブルが格納されていない場合、制御装置22は、入力されたトンネル換気情報に対応する制御内容を前記メモリ内の第2制御条件テーブルから抽出し、抽出した前記制御内容に基づく制御信号を生成して、生成した前記制御信号を通信回線18を介して各トンネル14a〜14c内の各ジェットファン24に出力する(ステップS5)。
この場合、前記第2制御条件テーブル内には、各トンネル14a〜14cのトンネル固有情報(標高、縦断勾配、トンネル長及びトンネル断面積)と、トンネル換算係数とが格納されている。
制御装置22は、前記トンネル換算係数を用いて、Aトンネル14a内に配置されている計測装置16a、16bから入力された前記トンネル換気情報を、Bトンネル14b及びCトンネル14cのトンネル換気情報に換算する。第2制御条件テーブルには、換算されたトンネル換気情報と制御信号との対応関係が予め登録されているので、制御装置22は、Aトンネル14aのトンネル換気情報と、Bトンネル14b及びCトンネル14cの換算されたトンネル換気情報とについて、前記各トンネル換気情報に対応する制御内容を前記第2制御条件テーブルから抽出し、抽出した前記各制御内容に基づく各制御信号を生成して、生成した前記各制御信号を通信回線18を介して各トンネル14a〜14cのジェットファン24に出力する。
例えば、Aトンネル14aについて、計測装置16aで計測された一酸化炭素量が120ppmであり、計測装置16bで計測された煤煙透過率が38%である場合、制御装置22は、これらのデータを前記トンネル換算係数を用いて、Bトンネル14bの一酸化炭素量(110ppm)及び煤煙透過率(52%)と、Cトンネル14cの一酸化炭素量(130ppm)及び煤煙透過率(25%)とに換算する。次いで、各トンネル14a〜14cの一酸化炭素量及び煤煙透過率に対応する制御内容を前記第2制御条件テーブルから抽出する。この場合、前記第2制御条件テーブルでは、一酸化炭素量が大きく、且つ煤煙透過率が低い程、ジェットファン24の回転速度が大きい制御内容が対応するようになっており、制御装置22は、Cトンネル14c、Aトンネル14a、Bトンネル14bの順でジェットファン24の回転速度が大きな各制御内容を抽出し、抽出した前記各制御内容に基づく各制御信号を生成して、生成した前記各制御信号を通信回線18を介して各トンネル14a〜14c内のジェットファン24に出力する。
なお、上述した説明では、制御装置22が、一酸化炭素量及び煤煙透過率を含むトンネル換気情報に基づいて制御信号を生成し、生成した前記制御信号を各ジェットファン24に出力する場合について説明したが、前記トンネル換気情報は、他のトンネル換気情報(湿度、温度、粉塵量、交通量、NOx濃度、風向き及び風速)でもよいことは勿論である。
次に、図9は、Bトンネル14bに配置された既存の計測装置16a、16bと、Cトンネル14cに配置された既存の計測装置16b、16cと、Aトンネル14a〜Cトンネル14cに対応して配置された制御装置22a〜22cとを利用して、本実施形態に係るトンネル内換気制御システム10を構築した場合を示す。
ここでは、電気室20a〜20c内に配置された各制御装置22a〜22cを通信回線26を介して接続している。これにより、計測装置16a、16bから制御装置22bに入力された各トンネル換気情報は、通信回線26を介して制御装置22a、22cに出力され、計測装置16b、16cから制御装置22cに入力された各トンネル換気情報は、通信回線26を介して制御装置22a、22bに出力される。これにより、計測装置16a〜16cからの前記各トンネル換気情報が全ての制御装置22a〜22cに入力され、各制御装置22a〜22cは、これらのトンネル換気情報に基づいて、通信回線18を介して接続された各ジェットファン24に制御信号を出力することが可能となる。
また、図10に示す従来技術に係るトンネル内換気制御システム100では、例えば、Cトンネル104c内の計測装置108aが故障すれば、制御装置114cは、該計測装置108aからのトンネル換気情報を収集することができないので、Cトンネル104c内のジェットファン106に対して的確な換気制御を行うことができないという問題があった。
これに対して、図9に示すトンネル内換気制御システム10では、各制御装置22a〜22cが通信回線26で接続されているので、Bトンネル14bとCトンネル14cとに同じ計測装置16bが配置されていれば、Cトンネル14cの計測装置16bが故障しても、制御装置22cは、Bトンネル14bに配置された計測装置16bのトンネル換気情報を、制御装置22bから通信回線26を介して収集し、このトンネル換気情報に基づいて制御信号を生成し、生成した前記制御信号を出力してCトンネル14c内における各ジェットファン24の換気制御を行うことができる。
このように、本実施形態に係るトンネル内換気制御システム10では、制御装置22が、少なくとも1つのトンネル内に配置された計測装置16a〜16dからのトンネル換気情報に基づいて、1つの道路12上に設けられた各トンネル14a〜14c内の各ジェットファン24に対して制御信号を出力するので、各トンネル14a〜14cに対応して計測装置16a〜16dを配置する必要がなくなる。これにより、1つの道路12上に設けられるトンネルの個数が増加しても、システム全体の構築コストの高騰を抑制することが可能となる。
また、各トンネル14a〜14cに計測装置16a〜16dが既に配置されている場合、各計測装置16a〜16dを制御装置22に接続することにより、従来技術に係るトンネル内換気制御システム100と比較して、制御装置22に収集されるトンネル換気情報の情報量を大幅に増加させることができる。これにより、制御装置22は、各ジェットファン24に対して的確な制御を行うことが可能となる。
さらに、計測装置16a〜16dが故障した場合、他のトンネル内に同じ種類の計測装置16a〜16dが配置されていれば、制御装置22は、これらの計測装置16a〜16dからのトンネル換気情報を利用して前記制御信号を各ジェットファン24に出力するので、各ジェットファン24を確実に制御することが可能となる。
さらにまた、複数のトンネル14a〜14cが1つの道路12上で相互に隣接して設けられ、計測装置16a〜16dが配置されたトンネル14a〜14cの前記トンネル換気情報に基づく前記制御信号によって、各ジェットファン24が制御されるので、山間部等に隣接して設けられた複数のトンネル14a〜14c内の換気を経済的且つ効率的に行うことが可能となる。
ここで、各トンネル14a〜14cの諸元が略同一であれば、1つのトンネルにおけるトンネル換気情報を他の各トンネルに対するトンネル換気情報として利用することが可能となり、各ジェットファン24の制御を簡単な構成で実施することができる。
また、各トンネル14a〜14cの諸元が異なっていても、計測装置16a〜16dから入力された前記トンネル換気情報に対応する各トンネル14a〜14cの制御内容を前記第1制御条件テーブルから抽出し、抽出した前記各制御内容に基づく各制御信号を生成することにより、前記トンネル換気情報を各トンネル14a〜14cに対するトンネル換気情報として利用することが可能となる。これにより、各ジェットファン24に対してより的確な制御を行うことが可能となる。
さらに、各トンネル14a〜14cの諸元が異なり且つ制御装置22内に第1制御条件テーブルが格納されていなくても、計測装置16a〜16dから入力された前記トンネル換気情報を前記固有情報を用いて各トンネル14a〜14cのトンネル換気情報に換算し、換算した前記各トンネル換気情報に対応する制御内容を前記第2制御条件テーブルから抽出して、抽出した前記各制御内容に基づく各制御信号を生成することにより、各ジェットファン24に対してより的確な制御を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係るトンネル内換気制御システム10では、既存の各制御装置22a〜22cを通信回線26で接続し、計測装置16a〜16dに接続された制御装置22b、22cから通信回線26を介して他の制御装置22aに前記トンネル換気情報を出力することで、各トンネル14a〜14cに対して計測装置16a〜16dを配置する必要がなくなる。これにより、1つの道路12上に設けられるトンネルの個数が増加しても、システム全体の構築コストの高騰を抑制することが可能となる。
また、各トンネル14a〜14cに計測装置16a〜16dが既に配置されている場合、各計測装置16a〜16dに接続された各制御装置22a〜22cを通信回線26で接続し、各計測装置16a〜16dからのトンネル換気情報を各制御装置22a〜22cで共有化することにより、従来技術に係るトンネル内換気制御システム100と比較して、各制御装置22a〜22cに収集されるトンネル換気情報の情報量を大幅に増加させることができる。これにより、各制御装置22a〜22cは、各ジェットファン24に対して的確な制御を行うことが可能となる。
さらに、あるトンネル14cの計測装置16bが故障した場合、他のトンネル14b内に同じ種類の計測装置16bが配置されていれば、トンネル14cの換気制御を行う制御装置22cは、他のトンネル14b内に配置された同じ種類の計測装置16bからのトンネル換気情報を利用して、故障した計測装置16bが配置されたトンネル14c内の各ジェットファン24を確実に制御することができる。
なお、本発明に係るトンネル内換気制御システムは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは勿論である。
本実施形態に係るトンネル内換気制御システムの概略構成図である。 Bトンネルに計測装置を配置した場合を示す概略構成図である。 Aトンネルに計測装置を配置した場合を示す概略構成図である。 制御装置におけるトンネル換気情報に対する制御信号の生成処理を示すフローチャートである。 Aトンネルの第1制御条件テーブルの説明図である。 トンネルの諸元が異なる場合を示す概略構成図である。 Bトンネルの第1制御条件テーブルの説明図である。 Cトンネルの第1制御条件テーブルの説明図である。 既存の制御装置を通信回線で接続して本実施形態に係るトンネル内換気制御システムを構築した概略構成図である。 従来技術に係るトンネル内換気制御システムの構成図である。
符号の説明
10…トンネル内換気制御システム 12…道路
14a〜14c…トンネル 16a〜16d…計測装置
18、26…通信回線 20、20a〜20c…電気室
22、22a〜22c…制御装置 24…ジェットファン

Claims (5)

  1. 1つの道路に設けられた複数のトンネル内に各々配置され、前記各トンネル内を換気する複数のジェットファンと、
    前記各ジェットファンに接続された制御装置と、
    前記複数のトンネルのうち少なくとも1つのトンネル内に配置され、前記制御装置に接続された計測装置と、
    を備え、
    前記計測装置は、前記トンネル内の換気状況を計測し、計測結果をトンネル換気情報として前記制御装置に出力し、
    前記制御装置は、入力された前記トンネル換気情報に基づいて、前記各トンネル内の換気を制御するための制御信号を生成し、生成した前記各制御信号を前記各ジェットファンに出力する
    ことを特徴とするトンネル内換気制御システム。
  2. 請求項1記載のトンネル内換気制御システムにおいて、
    前記各トンネルの諸元が略同一である場合、前記制御装置は、前記各ジェットファンに同一の制御信号を出力する
    ことを特徴とするトンネル内換気制御システム。
  3. 請求項1記載のトンネル内換気制御システムにおいて、
    前記制御装置は、予め計測した前記各トンネルのトンネル換気情報と、前記各トンネルに対する制御信号との対応関係を示す第1制御条件テーブルを有し、
    前記各トンネルの諸元が異なる場合、前記制御装置は、入力された前記トンネル換気情報に対応する前記各トンネルの制御内容を前記第1制御条件テーブルから抽出し、抽出した前記各制御内容に基づく各制御信号を生成し、生成した前記各制御信号を前記各ジェットファンに出力する
    ことを特徴とするトンネル内換気制御システム。
  4. 請求項1記載のトンネル内換気制御システムにおいて、
    前記制御装置は、トンネル換気情報と制御信号との対応関係を示す第2制御条件テーブルを有し、
    前記各トンネルの諸元が異なる場合、前記制御装置は、前記各トンネルの諸元を含むトンネル固有情報を用いて、入力された前記トンネル換気情報を前記各トンネルのトンネル換気情報に換算し、換算した前記各トンネル換気情報に対応する制御内容を前記第2制御条件テーブルから抽出し、抽出した前記各制御内容に基づく各制御信号を生成して、生成した前記各制御信号を前記各ジェットファンに出力する
    ことを特徴とするトンネル内換気制御システム。
  5. 1つの道路に設けられた複数のトンネル内に各々配置され、前記各トンネル内を換気する複数のジェットファンと、
    前記複数のトンネル内の各ジェットファンに各々接続された制御装置と、
    前記複数のトンネルのうち少なくとも1つのトンネル内に配置され、前記トンネル内のジェットファンに接続された制御装置に接続される計測装置と、
    前記各制御装置を接続する通信回線と、
    を備え、
    前記計測装置は、前記トンネル内の換気状況を計測して、計測結果をトンネル換気情報として前記制御装置に出力し、
    前記計測装置に接続された前記制御装置は、入力された前記トンネル換気情報を前記通信回線を介して他の制御装置に出力し、
    前記各制御装置は、入力された前記トンネル換気情報に基づいて、前記各トンネル内の換気を制御するための制御信号を生成して前記各ジェットファンに出力する
    ことを特徴とするトンネル内換気制御システム。
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