JP2006083181A - 2−(2−ピリジルメチルスルフィニル)ベンズイミダゾール系化合物の結晶およびその製造法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、前述の特開平1-131176号公報に記載の2−[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾールを得る方法では、水およびエタノールを除去することが困難で、かなりの量の水およびエタノールが混入したままの結晶としてしか得られていない。 即ち、該公報に記載の方法により得られる該ベンズイミダゾール化合物は、水およびエタノールを各々1分子ずつ保持した溶媒和物であり、真空乾燥処理だけでは該化合物の安定性に問題のない程度まで残留溶媒を除去することが極めて困難であることを意味する。
しかし、該ベンズイミダゾール化合物については、その溶媒和物、特に水和物の状態では、熱安定性が低いため、後の真空乾燥処理時、特に加熱条件下での乾燥処理などの工程において容易に分解を起こし、目的のベンズイミダゾール化合物としての純度が低下してしまうなどの深刻な問題点がある。 従って、該ベンズイミダゾール化合物の溶媒を含まない結晶およびその結晶を得るための工業的大量規模での操作性の良い優れた脱溶媒法の確立が切望されていた。
(2)脱溶媒処理が水中での懸濁操作である前記(1)記載の製造法、
(3)R1で示されるN−保護基が、アルキル、アシル、カルボアルコキシ、カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、アルキルカルボニルメチル、アルコキシカルボニルメチルまたはアルキルスルホニル基である前記(1)記載の結晶の製造法、
(4)R1が水素である前記(1)記載の結晶の製造法、
(5)環Aの置換基がハロゲン原子で置換されていてもよいアルコキシ基である前記(1)記載の結晶の製造法、
(6)環Aが無置換である前記(1)記載の結晶の製造法、
(7)R2がメチル基またはメトキシ基、R3がフッ素化されていてもよいC1-4アルコキシ基またはC1-4アルコキシC1-8アルコキシ基、R4が水素またはメチル基である前記(1)記載の結晶の製造法、
(8)式(I)で表される化合物が、2−[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾールである前記(1)記載の結晶の製造法、
(9)式
(10)式(I)で表される化合物が、2−[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾールである前記(9)記載の結晶に関する。
式(I)中、環A上の置換基としては例えば、ハロゲン原子、アルキル、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、カルボアルコキシアルキル、カルバモイル、カルバモイルアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシ、アシル、カルバモイルオキシ、ニトロ、アシルオキシ、アリール、アリールオキシ、アルキルチオもしくはアルキルスルフィニル等の基が挙げられる。
該アルキル基としては、炭素数1ないし7のアルキル基が好ましく、例としてメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル等の基が挙げられる。
該アルコキシカルボニル基としては、そのアルコキシの炭素数が1ないし4のものが好ましく、その例としてはメトキシカルボニル(CH3OOC−)、エトキシカルボニル(C2H5OOC−)等の基が挙げられる。
該カルボアルコキシアルキル基としては、そのアルコキシおよびアルキルの炭素数がそれぞれ1ないし4のものが好ましく、その例としてはカルボメトキシメチル(CH3OOCCH2−)、カルボメトキシエチル(CH3OOCC2H4−)、カルボエトキシメチル(C2H5OOCCH2−)、カルボエトキシエチル(C2H5OOCC2H4−)等の基が挙げられる。
該アルコキシ基としては炭素数1ないし5のものが好ましく、その例としてはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペントキシ等の基が挙げられる。
該ハロゲン化アルキル基としては、そのアルキルの炭素数が1ないし7のものが好ましく、その例としてはジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基などが好ましく挙げられる。
該ハロゲン化アルコキシ基としては、そのアルコキシの炭素数が1ないし4のものが好ましく、その例としてはジフルオロメトキシ基などが好ましく挙げられる。
該アシルオキシ基としては、そのアシルの炭素数が1ないし4のものが好ましく、その例としてはホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ等の基が挙げられる。
該アリール基としては、例えばフェニル、トリル、ナフチル等の基が挙げられる。
該アリールオキシ基としては、例えばフェニルオキシ、トリルオキシ、ナフチルオキシ等の基が挙げられる。
該アルキルチオ基としては、そのアルキルの炭素数が1ないし6のものが好ましく、その例としてはメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ等の基が挙げられる。
該アルキルスルフィニル基としては、その炭素数が1ないし6のものが好ましく、その例としてはメチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル等の基が挙げられる。
R1で示されるN−保護基としては、例えばアルキル、アシル、カルボアルコキシ、カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、アルキルカルボニルメチル、アルコキシカルボニルメチルおよびアルキルスルホニル等の基が挙げられる。
該アシル基としては、上記環Aの置換基として定義したものと同様のものが挙げられる。
該カルボアルコキシ基としては、上記環Aの置換基として定義したものと同様のものが挙げられる。
該ジアルキルカルバモイル基は、式 (アルキル)2N−CO−で表され、そのアルキル基の炭素数は各々1ないし4が好ましく、例えばジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイルおよびN−メチル−N−エチルカルバモイル等の基が挙げられる。
該アルコキシカルボニルメチル基は、式 アルキル−OCO−CH2−で表され、そのアルキル基の炭素数は1ないし4が好ましく、例えばメトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチルおよびプロポキシカルボニルメチル等の基が挙げられる。
該アルキルスルホニル基は、式 アルキル−SO2−で表され、そのアルキル基の炭素数は1ないし4が好ましく、例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニルおよびイソプロピルスルホニル等の基が挙げられる。
式(I)中、R1は、好ましくは水素原子である。
該ハロゲン原子で置換されたアルキル基の例としては、例えばトリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、1−(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル等のフッ素置換アルキル基が好ましく挙げられ、塩素または臭素で置換されたアルキル基についてもフッ素置換アルキル基で例示したものにおいてフッ素を塩素または臭素で置き換えた同様の基が挙げられる。
R2,R3およびR4で示されるハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基として好ましくは、無置換の炭素数1ないし4のアルキル基、とりわけメチル基が挙げられる。
該ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基の例としては、例えば2,2,2−トリフルオロエトキシ、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ、1−(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブトキシ、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペントキシ基等の1ないし8個(好ましくは3ないし4個)のフッ素原子で置換された炭素数が1ないし8、好ましくは炭素数が1ないし4のアルコキシ基が好ましく挙げられ、とりわけ2,2,2−トリフルオロエトキシまたは2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシがより好ましく挙げられる。該塩素または臭素で置換されたアルコキシ基についても該フッ素置換アルコキシ基で例示したものにおいてフッ素を塩素または臭素で置き換えた同様の基が挙げられる。
式(I)中、好ましくは、R2およびR4が同一または異なって水素原子、メチル基またはメトキシ基であり、R3が3ないし4個のハロゲン原子で置換された炭素数1ないし5個、好ましくは炭素数2ないし4個のアルコキシ基、またはメトキシ基である。
2−[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール、
2−[[3,5−ジメチル−4−メトキシピリジン−2−イル]メチルスルフィニル]−5−メトキシベンズイミダゾール、
2−[[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチルピリジン−2−イル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール・ナトリウム塩、
5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシピリジン−2−イル)メチルスルフィニル]ベンズイミダゾールなどが挙げられ、とりわけ
2−[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾールが好ましく挙げられる。
このように該溶媒和物結晶から結晶形の転移により脱溶媒された結晶は、次に、ろ過など自体公知の方法で分取し、必要に応じて自体公知の方法で乾燥させることにより目的とする該ベンズイミダゾール化合物の実質的に脱溶媒された結晶を得ることができる。該乾燥操作としては、例えば約20〜約60℃、好ましくは約30〜約50℃で、約5〜約48時間、好ましくは約10〜約20時間、減圧または真空乾燥操作を行うと良い。
2,3−ルチジン100gを氷酢酸200mlに溶かした後、35%過酸化水素水120gを約40℃で滴下し、さらに105℃で約2時間反応させた。反応終了後、約50℃に冷却し、パラホルムアルデヒド5.0gを加えたのち、再び105℃まで加熱して約10分間反応させた。反応液を約40℃まで冷却し、98%硫酸150gを加えたのち、減圧下に氷酢酸を留去して2,3−ジメチルピリジン N−オキシドを硫酸溶液として得た。
参考例1で得られた2,3−ジメチルピリジン N−オキシドの硫酸溶液全量に98%硫酸130gと98%硝酸130gを約80℃で約4時間かけて滴下後、同温度で5時間反応させた。反応液を約40℃に冷却後5℃以下の冷水1L に注ぎ、さらに30%苛性ソーダ0.6L を30℃以下で滴下した。処理液から塩化メチレン1L による抽出を3回行ったのち、塩化メチレン層を合わせて減圧下に濃縮し、2,3−ジメチル−4−ニトロピリジン N−オキシドを淡黄色結晶残渣として得た。
収量 141g(2,3−ルチジンからの見掛け収率90%)
参考例2で得られた2,3−ジメチル−4−ニトロピリジン N−オキシド全量に70%アセトニトリル水0.4L を加えて溶解させたところへ、トリフルオロエタノール280g、50%ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド水溶液9g、及び炭酸カリウム225gを加え、還流温度で約25時間反応させた。反応液を約60℃まで冷却後、水0.2L を加え撹拌静置後、有機層を分取し、減圧下で濃縮した。濃縮残渣に水0.5L を加えて溶解後、塩化メチレン0.5Lで3回抽出した。塩化メチレン層を合わせて濃縮し、淡黄色結晶残渣として2,3−ジメチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン N−オキシドを得た。
収量 144g(2,3−ルチジンからの見掛け収率70%)
参考例3で得られた2,3−ジメチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン N−オキシド全量を氷酢酸0.3L に溶解後、無水酢酸0.3L を加え、約115℃で約6時間反応させた。反応終了後、約60℃に冷却し水0.3L を加えた。反応混合物を減圧下で濃縮後、メタノール25mlと水0.2L を加えたところへ30%苛性ソーダ水溶液約0.2L を約30℃に保ちながら滴下して pH13に調整後、約35℃で12時間撹拌した。
反応液を静置し、上澄み液を除去後メタノール100mlを加え、約45℃で約30分撹拌して、析出している結晶を溶解した。溶解液を約20℃に保ちながら水0.5L を加え結晶を晶出させたのち約5℃まで冷却して熟成した。晶出した結晶はろ取、水洗後、35%塩酸75ml、水0.4L 、及びけいそう土(2.5g)の混合液に溶解させた。溶解液を30%苛性ソーダで、pH約3に調節したのち不溶物を濾去した。ろ液は塩化メチレン200mlで3回洗浄後、活性炭5.0gを加え約40℃で約12時間撹拌した。活性炭をろ去し、エタノール80mlをろ液に加えたのち、30%苛性ソーダで pH7に中和して結晶を析出させた。晶出液を5℃以下まで冷却後、結晶をろ取し、水洗した。得られた結晶は約37℃で約24時間減圧乾燥し、2−ヒドロキシメチル−3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン(95g)を白色結晶として得た。
(2,3−ルチジンからの収率46%)
2−ヒドロキシメチル−3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン49.9gを塩化メチレン0.4L に溶解後、塩化チオニル24mlを約30分で滴下し、約30℃以上で約1時間反応した。
反応終了後、水0.1L を加えたのち減圧下で塩化メチレンを留去した。残渣をメタノール0.4L に溶解後、2−ベンズイミダゾールチオール34.2gを加えたところへ、30%苛性ソーダ水溶液約60mlを約25℃で約1時間かけて滴下し、さらに約0.5時間同温度で反応した。
反応液に、水0.3L を加えて10℃以下で約30分以上撹拌したのち、35%塩酸で pH約9に調整し、結晶を晶出させた。結晶をろ取し、50%メタノール水0.1L 、及び水0.2L で順次洗浄した。得られた結晶は50℃以下の温風で乾燥して2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル]−メチル]チオ]ベンズイミダゾール(81.0g)を白色結晶として得た。
(HYDからの収率96.7%)
アセチルアセトンバナジウム(IV)(40mg)をエタノール(150ml)に溶かし、これに2−[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチルチオ]ベンズイミダゾール(一水和物)(20.0g)を加えた後、これに35%過酸化水素水(6.14g)を20〜25℃で滴下し、20〜25℃で約5時間反応させた。反応終了後、反応液にチオ硫酸ナトリウム水溶液(2.7g/16ml)を加え、約10分間激しく攪拌した。析出した結晶をろ取し、氷冷したエタノール−水混液(8:2)で洗浄した。得られた結晶にエタノール−水混液(9:1,90ml)を加え、加熱(60〜70℃)攪拌して結晶を溶かし、不溶物を熱時ろ過して除去したのち、ろ液を氷冷して結晶を晶出させた。晶出した結晶をろ取し、氷冷したエタノール−水混液(8:2)で洗浄した後、室温で真空乾燥し、2−[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール一水和、一エタノール和物結晶(21.2g)を白色針状結晶として得た。(収率91.0%)
エタノール−水混液(9:1, 75ml)に25%アンモニア水70il を加え、予め約60℃に加熱したところへ、参考例6で得られた2−[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール一水和、一エタノール和物結晶(13.0g)を加えて溶解させた。不溶物を熱時ろ過により除去した後、ろ液を氷冷して結晶を晶出させた。晶出した結晶をろ取し、2−[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール一水和、一エタノール和物湿結晶を得た。次いでその湿結晶を53mlの水に懸濁し、30℃を保ちながら1時間攪拌した。結晶をろ過し、結晶を水(10ml)で洗浄してから40℃で10時間真空乾燥し、2−[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール(9.72g)を白色針状結晶として得た。(収率87.7%)
融点 177〜178℃(分解)
水分含量 0.01%
エタノール含量 63ppm
エタノール−水混液(9:1,58ml)に25%アンモニア水54il を加え、予め約60℃に加熱したところへ、参考例6で得られた2−[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール一水和、一エタノール和物結晶(10.0g)を加えて溶解させる。不溶物を熱時ろ過により除去した後、ろ液を氷冷して結晶を晶出させた。晶出した結晶をろ取し、2−[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール一水和、一エタノール和物湿結晶を得た。これを、40℃で20時間真空乾燥し、2−[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール(7.58g)を白色針状結晶として得た。(収率89.0%)
融点 177〜178℃(分解)
水分含量 0.12%
エタノール含量 360ppm
化合物A 15gに水酸化ナトリウム水溶液を添加、溶解した後に、マンニトール 30g、メグルミン 5gを添加、溶解し、pH 11.2の薬剤含有液 1000mLとした。これを常法により除菌ろ過し、得られた液を1mLずつバイアルに分注した後、常法により凍結乾燥し、化合物Aを含有する凍結乾燥品を得た。
一方、マクロゴール400 750gを注射用水で希釈し、塩酸を加え、pH4.5の水溶液2500mLとした。これを常法により除菌ろ過し、2.5mLずつアンプルに充填し、熔閉した後に、高圧蒸気滅菌を行った。使用時には、化合物Aを含有する凍結乾燥品に本液 2.5mLを添加、溶解して用いる。
化合物A 300g、マンニトール 600g、メグルミン 100g、水酸化ナトリウム水溶液をホモミキサーで混合、溶解し、pH 11.2の薬剤含有液 20L とした。これを常法により除菌ろ過し、得られた液を2mLずつバイアルに分注した後、常法により凍結乾燥し、化合物Aを含有する凍結乾燥品を得た。
一方、マクロゴール400 15Kgを注射用水で希釈し、塩酸を加え、pH 4.5の水溶液50L とした。これを常法により除菌ろ過し、5mLずつアンプルに充填し、熔閉した後に、高圧蒸気滅菌を行った。使用時には、化合物Aを含有する凍結乾燥品に本液5mLを添加、溶解して用いる。
化合物A 150g、マンニトール 300gを混合し、これに水酸化ナトリウム水溶液を添加、溶解させた。溶解後、メグルミン 50gを添加、溶解し、pH11.3の薬剤含有液 10L とした。これを常法により除菌ろ過し、得られた液を4mLずつバイアルに分注した後、常法により凍結乾燥し、化合物Aを含有する凍結乾燥品を得た。
一方、マクロゴール400 7.5Kgを注射用水で希釈し、塩酸を加え、pH4.5の水溶液25L とした。これを常法により除菌ろ過し、10mLずつアンプルに充填し、熔閉した後に、高圧蒸気滅菌を行った。使用時には、化合物Aを含有する凍結乾燥品に本液10mLを添加、溶解して用いる。
〔表1〕の仕込量−1または〔表2〕の仕込量−2で、以下に示す方法に従って製造し、〔表3〕に示す処方のカプセル剤を得た。
化合物Aおよび(3)から(6)の成分をよく混合して散布剤とした。遠心流動型コーティング造粒装置(フロイント産業(株)製、〔表2〕の仕込量の場合はCF−1000、〔表3〕の仕込量の場合はCF−1300)中に、(2)ノンパレルを入れ、(7)ヒドロキシプロピルセルロースを精製水に溶解した水溶液をスプレーしながら、上記の散布剤をコーティングした。該球状顆粒を40℃で16〜18時間真空乾燥し、篩(500im、1190im)で篩過して主薬粒を得た。主薬粒の2パッチをフローコーター(パウレック社製)に入れ、(8)メタアクリル酸コポリマーLD〜(12)ポリソルベート80を精製水に懸濁させた懸濁液をコーティングした。このコーティングした粒に(13)タルクを加えて、篩(600im、1420im)で篩過し、42℃で16〜18時間真空乾燥して腸溶性粒を得た。
腸溶性粒1パッチ(〔表2〕の仕込量では5パッチまで混合可能、〔表3〕の仕込量では3パッチまで混合可能)に(14)タルクおよび(15)軽質無水ケイ酸を加えてタンブラー混合機(昭和化学機械工作所製)を用い、混合粒とした。混合粒をカプセル充填機(MG2社製あるいはザナシー社製)により、(16)ゼラチンカプセル1号に充填して30mgカプセル、(17)ゼラチンカプセル3号に充填して15mgカプセルとした。
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