JP2006081748A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遊技の興趣性を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】
第1入球検出部421で遊技球が検出されたことに基づいて、第1図柄表示部414に表示する識別情報を抽選する抽選部450と、抽選部450での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に応じて、入賞装置400内に入賞した遊技球が接触し転動面での転動に影響を与える影響部材(第1影響部材403,第2影響部材404)の動作制御を行う影響部材制御部460とを備えているので、第1図柄表示部414で表示される識別情報の最終表示態様の違いにより影響部材の動作が異なることで、入賞装置400の所定領域への遊技球の入球過程を複数種類設けることができ、遊技者にとって有利な遊技状態が発生するか否かに影響を与える程度が異なることになるので遊技者は面白味を感じることができる。
【選択図】 図41

Description

この発明は、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に関する。
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。このパチンコ機には、例えば遊技盤に打ち込まれた遊技球が所定の特定領域を通過することに基づいて、遊技盤に備えられた表示装置に表示される識別情報(絵柄)の変動が開始され、所定時間経過後に停止した識別情報の態様が予め定められた所定の識別情報であった場合には、遊技盤に備えられた入賞装置に遊技球が入賞(入球)可能となるものがある。この場合に入賞された遊技球のうちいずれかがほぼ確実に特定遊技領域を通過することとなり、それに基づいて、特定遊技状態となる権利を獲得したのち、特定遊技状態に移行するものがある。(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−230672号公報(第4頁〜第5頁,第2図)
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来のパチンコ機では、表示装置に表示される識別情報(絵柄)が予め定められた所定の識別情報で変動停止した場合には、遊技球が入賞装置に入賞(入球)可能となり、遊技球が入賞装置に入賞した場合の多くは遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当たり状態)となる権利を獲得することができる。つまり、特定遊技状態となる権利を獲得する過程において、遊技者は表示装置に表示される識別情報についてのみ興趣を感じ、これ以上遊技の興趣性を向上させることができないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、遊技の興趣性を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、遊技球の入球または通過を検出する遊技球検出手段と、識別情報を表示する識別情報表示手段と、前記遊技球検出手段で遊技球が検出されたことに基づいて、前記識別情報表示手段に表示する識別情報を抽選する抽選手段と前記抽選手段での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、遊技球が入賞可能となる入賞装置と、を備え、前記入賞装置は、遊技球が転動可能な転動面と、前記入賞装置内に入賞した遊技球が接触し前記転動面での転動に影響を与える影響部材と、前記転動面を転動した遊技球が入球可能で、遊技球の入球により遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となる特定入球手段と、を備え、前記抽選手段での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に応じて、前記影響部材の動作制御を行う影響部材制御手段を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、遊技球検出手段は、遊技球の入球または通過を検出する。識別情報表示手段は、識別情報を表示する。抽選手段は、遊技球検出手段で遊技球が検出されたことに基づいて、識別情報表示手段に表示する識別情報を抽選する。入賞装置は、抽選手段での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、遊技球が入賞可能となる。転動面は、遊技球が転動可能である。影響部材は、入賞装置内に入賞した遊技球が接触し転動面での転動に影響を与える。特定入球手段は、転動面を転動した遊技球が入球可能で、遊技球の入球により遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となる。影響部材制御手段は、抽選手段での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に応じて、影響部材の動作制御を行う。したがって、抽選手段での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に応じて、影響部材の動作制御が行われるので、遊技球が入賞装置に入賞した場合は、遊技球の転動が影響部材により影響を受け、遊技者は単に識別情報表示手段に表示する識別情報を見ることで興趣を感じる以外に、識別情報表示手段で表示される識別情報の最終表示態様に応じて異なる影響部材の動作を見ることで遊技者は面白味を感じることができる。つまり、識別情報表示手段で表示される識別情報の最終表示態様の違いにより影響部材の動作が異なることで、入賞装置の所定領域への遊技球の入球過程を複数種類設けることができ、遊技者にとって有利な遊技状態が発生するか否かに影響を与える程度が異なることになるので遊技者は面白味を感じることができる。その結果、遊技の興趣性を向上させることができる遊技機を提供することができる。
なお、本明細書中の「識別情報の最終表示態様」とは、識別情報表示手段で識別情報が変動表示され、その後に変動停止された識別情報の表示や識別情報が変動表示されることなく表示された識別情報の態様のことである。
なお、本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
(1) 請求項1に記載の遊技機において、
前記入賞装置は、
遊技球を入賞させる入賞口と、
前記入賞口から入賞した遊技球を前記転動面に案内する誘導案内通路と、
前記誘導案内通路の端部に設けられ、遊技球を前記転動面に出力するための開口部とを備え、
前記影響部材は、前記開口部から前記転動面に出力する遊技球の態様に影響を与えるものであることを特徴とする遊技機。
前記(1)に記載の発明によれば、入賞装置の入賞口は、遊技球を入賞させる。誘導案内通路は、入賞口から入賞した遊技球を転動面に案内する。開口部は、誘導案内通路の端部に設けられ、遊技球を転動面に出力する。影響部材は、開口部から転動面に出力する遊技球の態様に影響を与える。したがって、識別情報の最終表示態様に応じて影響部材が動作制御される、つまり、識別情報の最終表示態様毎に影響部材の動作態様が決定されるので、識別情報の最終表示態様に応じて遊技球の転動面への出力態様が異なるというバリエーションを持たせることができ、遊技者は、これらの遊技球の挙動に面白味を感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
(2) 請求項1に記載の遊技機において、
前記入賞装置は、
遊技球を入賞させる入賞口と、
前記入賞口から入賞した遊技球を前記転動面に案内する誘導案内通路と、
前記誘導案内通路の端部に設けられ、遊技球を前記転動面に出力するための開口部とを備え、
前記影響部材は、前記転動面上を転動する遊技球が接触しその転動に影響を与えるものであることを特徴とする遊技機。
前記(2)に記載の発明によれば、入賞装置の入賞口は、遊技球を入賞させる。誘導案内通路は、入賞口から入賞した遊技球を転動面に案内する。開口部は、前記誘導案内通路の端部に設けられ、遊技球を転動面に出力する。影響部材は、転動面上を転動する遊技球が接触しその転動に影響を与える。したがって、識別情報の最終表示態様に応じて影響部材が動作制御される、つまり、識別情報の最終表示態様毎に影響部材の動作態様が決定されるので、識別情報の最終表示態様に応じて遊技球の転動面での転動態様が異なるというバリエーションを持たせることができ、遊技者は、これらの遊技球の挙動に面白味を感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
(3) 請求項1に記載の遊技機において、
前記入賞装置は、
遊技球を入賞させる入賞口と、
前記入賞口から入賞した遊技球を前記転動面に案内する誘導案内通路と、
前記誘導案内通路の端部に設けられ、遊技球を前記転動面に出力するための開口部とを備え、
前記影響部材は、
前記開口部から前記転動面に出力する遊技球の態様に影響を与える第1影響部材と、
前記転動面上を転動する遊技球が接触しその転動に影響を与える第2影響部材と
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(3)に記載の発明によれば、入賞装置の入賞口は、遊技球を入賞させる。誘導案内通路は、入賞口から入賞した遊技球を転動面に案内する。開口部は、誘導案内通路の端部に設けられ、遊技球を転動面に出力する。第1影響部材は、開口部から転動面に出力する遊技球の態様に影響を与える。第2影響部材は、転動面上を転動する遊技球が接触しその転動に影響を与える。したがって、入賞装置に入賞した遊技球は、誘導案内通路の開口部から転動面への出力態様に影響を与える第1影響部材と、転動面上での遊技球の転動に影響を与える第2影響部材との2つの異なった部材により転動に影響を受けるので、遊技球の挙動をさらに多様化することができる。また、識別情報の最終表示態様に応じて第1影響部材,第2影響部材が動作制御される、つまり、識別情報の最終表示態様毎に第1影響部材,第2影響部材の動作態様が決定されるので、識別情報の最終表示態様に応じて遊技球の転動させ方が異なるというバリエーションを持たせることができ、遊技者は、これらの遊技球の挙動に面白味を感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
(4) 前記(3)に記載の遊技機において、
前記第1影響部材は、遊技球が通過する遊技球通過面の入力側から出力側に向けて上昇するように傾斜されていることを特徴とする遊技機。
前記(4)に記載の発明によれば、第1影響部材は、遊技球が通過する遊技球通過面の入力側から出力側に向けて上昇するように傾斜されている。したがって、第1影響部材の遊技球通過面を通過する遊技球は、入力側から出力側に向けて上昇するように転動し、第1影響部材から放出される。つまり、遊技者は、変化のある遊技球の挙動を見ることで面白味を感じることができ、興趣性を向上させることができる。
(5) 前記(3)に記載の遊技機において、
前記第2影響部材は、
遊技球が載ることが可能な窪み部と、
前記窪み部に載った遊技球を流下させる流下溝とを備え、
前記流下溝は、前記流下溝から流下された遊技球が前記特定入球手段に入球し易い方向に存在することがある
ことを特徴とする遊技機。
前記(5)に記載の発明によれば、第2影響部材の窪み部は、遊技球が載ることを可能とする。流下溝は、窪み部に載った遊技球を流下させる。流下溝は、流下溝から流下された遊技球が特定入球手段に入球し易い方向に存在することがある。したがって、遊技球が窪み部に載り、流下溝が特定入球手段に入球し易い方向に存在するときには、遊技者にとって有利な状態が発生し易くなっている。つまり、遊技者は、影響部材の窪み部に遊技球を載せることで面白味を感じることになり、興趣性を向上させることができる。
(6) 前記(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記誘導案内通路は、前記開口部から前記転動面に出力される遊技球の勢いを調整する出力調整手段を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(6)に記載の発明によれば、出力調整手段は開口部から転動面に出力される遊技球の勢いを調整する。したがって、開口部から転動面に出力される遊技球の勢いは、出力調整手段で調整された勢いとなる。つまり、開口部から転動面に出力される遊技球の勢いが強すぎることがなくなり、遊技球が影響部材に強く当たり影響部材を損傷させることを低減させることができる。
(7) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(6)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記影響部材制御手段は、前記抽選手段での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に応じて、前記影響部材を所定の姿勢状態となるように動作制御するものであることを特徴とする遊技機。
前記(7)に記載の発明によれば、影響部材制御手段は、抽選手段での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に応じて、影響部材を所定の姿勢状態となるように動作制御する。したがって、識別情報の最終表示態様に応じて影響部材が所定の姿勢状態となる、つまり、識別情報の最終表示態様毎に影響部材の姿勢状態が決定されるので、識別情報の最終表示態様に応じて遊技球の転動面での転動態様が異なるというバリエーションを持たせることができ、遊技者は、これらの遊技球の挙動に面白味を感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
(8) 前記(7)に記載の遊技機において、
前記影響部材制御手段は、
識別情報の最終表示態様としての複数種類の識別情報の表示態様ごとに、前記影響部材の姿勢状態をそれぞれ対応付けて記憶している姿勢状態記憶手段と、
前記抽選手段での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に基づいて、対応する前記影響部材の所定の姿勢状態を前記姿勢状態記憶手段から選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された姿勢状態となるように前記影響部材を駆動する駆動手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(8)に記載の発明によれば、姿勢状態記憶手段は、最終識別情報の表示態様としての複数種類の識別情報の表示態様ごとに、影響部材の姿勢状態をそれぞれ対応付けて記憶している。選択手段は、抽選手段での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に基づいて、対応する影響部材の所定の姿勢状態を姿勢状態記憶手段から選択する。駆動手段は、選択手段で選択された姿勢状態となるように影響部材を駆動する。したがって、識別情報の最終表示態様に応じて影響部材が所定の姿勢状態となる構成を好適に実現することができる。
(9) 前記(8)に記載の遊技機において、
前記駆動手段は、
前記第2影響部材を左右方向に駆動する第1駆動手段と、
前記第2影響部材を上下方向に駆動する第2駆動手段とを備え、
前記第1駆動手段と前記第2駆動手段とは、同時に動作を行うものである
ことを特徴とする遊技機。
前記(9)に記載の発明によれば、第1駆動手段は、第2影響部材を上下方向に駆動する。第2駆動手段は、第2影響部材を左右方向に駆動する。第1駆動手段と第2駆動手段とは、同時に動作を行うことを可能とする。したがって、遊技者は、第2影響部材が上下方向と左右方向のそれぞれの動作を同時に見ることで、面白味を感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
(10) 前記(8)に記載の遊技機において、
前記駆動手段は、
前記第2影響部材を左右方向に駆動する第1駆動手段と、
前記第2影響部材を上下方向に駆動する第2駆動手段と、
前記転動面の傾斜姿勢を変更する姿勢変更手段とを備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(10)に記載の発明によれば、第1駆動手段は、第2影響部材を上下方向に駆動する。第2駆動手段は、第2影響部材を左右方向に駆動する。姿勢変更手段は、転動面の傾斜姿勢を変更する。したがって、第2影響部材を左右方向に駆動させることと、第2影響部材を上下方向に駆動させることと、転動面の傾斜姿勢を変更することとを別々に行うことができ、第2影響部材の状態と転動面の傾斜姿勢との組み合わせを多種に設定することができる。つまり、この設定の違いにより遊技球は、第2影響部材と転動面とから受ける挙動の変化が異なり、遊技者が得ることができる利益の得易さが異なることになる。したがって、遊技者は、第2影響部材の状態と転動面の傾斜姿勢との組み合わせに面白味を感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
(11) 前記(10)に記載の遊技機において、
前記第1駆動手段と前記第2駆動手段と前記姿勢変更手段とは、同時に動作を行うものである
ことを特徴とする遊技機。
前記(11)に記載の発明によれば、第1駆動手段と第2駆動手段と姿勢変更手段とは、同時に動作を行うものである。したがって、遊技者は、第2影響部材が上下方向と左右方向と転動面の姿勢変更のそれぞれの動作を同時に見ることで、面白味を感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
(12) 前記(8)から(11)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記影響部材の複数種類の姿勢状態には、前記特定入球手段への入球し易さが異なるものを含み、
複数種類の識別情報の最終表示態様は、遊技者にとって有利な表示態様を含み、
前記姿勢状態記憶手段は、識別情報の最終表示態様が遊技者にとって有利な表示態様であることに対して、前記特定入球手段へ入球し易い前記影響部材の姿勢状態を対応付けて記憶している
ことを特徴とする遊技機。
前記(12)に記載の発明によれば、影響部材の複数種類の姿勢状態には、特定入球手段への入球し易さが異なるものを含む。複数種類の識別情報の最終表示態様は、遊技者にとって有利な表示態様を含む。姿勢状態記憶手段は、識別情報の最終表示態様が遊技者にとって有利な表示態様であることに対して、特定入球手段へ入球し易い影響部材の姿勢状態を対応付けて記憶している。したがって、識別情報の最終表示態様が遊技者にとって有利な表示態様である場合に、特定入球手段へ入球し易い影響部材の姿勢状態が選択され、遊技者は、識別情報が有利な表示態様であることを見ることで、影響部材の姿勢状態が特定入球手段へ入球し易い状態となることを知ることができ、特定入球手段への入球をある程度の期待をしつつ入賞装置内の遊技球の挙動を楽しむことができる。
(13) 前記(10)から(12)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記転動面は、その上流側から下流側に遊技球が流下するように傾斜している傾斜面となっており、
前記傾斜面は、その上流側から下流側までを複数個に分割した複数個の分割傾斜面を備え、
前記複数個の分割傾斜面のうちで一つの分割傾斜面の下流側の端部よりも、当該分割傾斜面の下流側に隣接する他方の分割傾斜面の上流側の端部を高くした、遊技球を停留させる段差を形成するように、前記分割傾斜面の傾斜姿勢を変更する前記姿勢変更手段
を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(13)に記載の発明によれば、転動面は、その上流側から下流側に遊技球が流下するように傾斜している傾斜面となっている。この傾斜面は、その上流側から下流側までを複数個に分割した複数個の分割傾斜面を備えている。姿勢変更手段は、複数個の分割傾斜面のうちで一つの分割傾斜面の下流側の端部よりも、当該分割傾斜面の下流側に隣接する他方の分割傾斜面の上流側の端部を高くした、遊技球を停留させる段差を形成するように、分割傾斜面の傾斜姿勢を変更する。したがって、遊技球を停留させる段差を転動面に生じさせない状態(転動面が非段差状態となっている場合)、つまり、一方の分割傾斜面の下流側の端部よりも、その分割傾斜面の下流側に隣接する他方の分割傾斜面の上流側の端部を高くした段差を生じさせない状態の場合には、遊技球を停留させることなく上流側から下流側に流下させることができる。また、遊技球を停留させる段差を転動面に生じさせた状態(転動面が段差状態となっている場合)、つまり、一方の分割傾斜面の下流側の端部よりも、その分割傾斜面の下流側に隣接する他方の分割傾斜面の上流側の端部を高くした段差を生じさせた状態の場合には、当該段差により遊技球を停留させることができる。つまり、転動面が非段差状態となっているときには、転動面全体を転動スペースとして利用することができるので、遊技球の転動スペースを十分に確保できる。また、転動面が段差状態となっているときには、転動面のその段差により、遊技球の停留させることができ、転動面を段差状態から非段差状態に戻すことで遊技球の停留を解除できる。その結果、遊技球の転動スペースを十分に確保できるとともに、遊技球の一時的な停留およびその解除ができるという興趣性に優れた遊技機を提供することができる。
(14) 前記(13)に記載の遊技機において、
隣接する前記分割傾斜面は、その境界部分の形状を凹凸形状とし、かつ、それらを咬合させていることを特徴とする遊技機。
前記(14)に記載の発明によれば、隣接する分割傾斜面は、その境界部分の形状を凹凸形状とし、かつ、それらを咬合させたものとしている。したがって、遊技球を停留させる段差を転動面に生じさせない状態の場合(転動面が非段差状態となっている場合)には、隣接する分割傾斜面の境界部分で遊技球を停留させることなくそのまま通過させていくことができる。また、遊技球を停留させる段差を転動面に生じさせた状態の場合(転動面が段差状態となっている場合)には、隣接する分割傾斜面の境界部分に、遊技球を停留させる段差が形成されており、当該段差により遊技球を停留させることができる。つまり、隣接する分割傾斜面のうちで下流側の分割傾斜面の上流側の端部たる凹凸形状端部における凹部に遊技球を停留させることができ、遊技球の停留位置を定めることができる。
(15) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(14)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記入賞装置の前面側に前記識別情報表示手段が配設され、
前記識別情報表示手段の背面側に前記転動面と前記影響部材とが配設され、
前記入賞装置が遊技球を入賞可能である場合、前記識別情報表示手段は、識別情報変動表示の表示領域を縮小または消滅させ、前記転動面と前記影響部材とを透過視認可能な状態とする
ことを特徴とする遊技機。
前記(15)に記載の発明によれば、識別情報表示手段は、入賞装置の前面側に配設されている。転動面と影響部材とは識別情報表示手段の背面側に配設されている。入賞装置が遊技球を入賞可能である場合、識別情報表示手段は、識別情報変動表示の表示領域を縮小または消滅させ、転動面と影響部材とを透過視認可能な状態とする。したがって、識別情報表示手段を入賞装置以外の遊技領域に設ける必要がなく、遊技領域を有効に活用することができる。また、入賞装置に遊技球が入賞した場合、遊技者は入賞装置の識別情報表示手段の背面側に配設された転動面と影響部材とが透過視認可能な状態であり、入賞した遊技球が転動面と影響部材とに接触し転動面の転動に影響を与える様子を見ることができ、面白味を感じることができる。その結果、遊技の興趣性を向上させることができる。
(16) 遊技盤の略中央に固定された入賞装置は、
画像を表示する表示手段と、
前記入賞装置に遊技球を入賞可能とする入賞口と、
前記入賞口に入賞した遊技球が転動可能な転動面と、
前記転動面を転動した遊技球が入球または通過可能となる特定入球手段と、
前記特定入球手段に入球または通過したことを検出する特定入球検出手段と
を備え、
前記特定入球検出手段で遊技球の入球または通過が検出されたことに基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を行う遊技状態移行手段を備えた遊技機において、
前記入賞装置の前面側に前記表示手段が配設され、
前記表示手段の背面側に前記転動面が配設され、
前記表示手段は、当該表示手段から前記転動面を透過視認不可能な状態および透過視認しづらい状態と透過視認可能な状態があり、
前記表示手段から前記転動面を透過視認不可能な状態および透過視認しづらい状態と透過視認可能な状態とを切り換えるために前記表示手段の制御を行う表示制御手段を備え、
前記表示制御手段が前記表示手段に画像を表示する制御を行うことで表示手段から前記転動面を透過視認不可能な状態および透過視認しづらい状態にする
ことを特徴とする遊技機。
前記(16)に記載の発明によれば、入賞装置は、遊技盤の略中央に固定されている。表示手段は、画像を表示する。入賞口は、入賞装置に遊技球を入賞可能とする。転動面は、入賞口に入賞した遊技球が転動可能である。特定入球手段は、転動面を転動した遊技球が入球または通過可能である。特定入球検出手段は、特定入球手段に入球または通過したことを検出する。遊技状態移行手段は、特定入球検出手段で遊技球の入球または通過が検出されたことに基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を行う。表示手段は、入賞装置の前面側に配設されている。転動面は、表示手段の背面側に配設されている。表示制御手段は、表示手段から前記転動面を透過視認不可能な状態および透過視認しづらい状態と透過視認可能な状態とを切り換えるために表示手段の制御を制御する。表示制御手段が表示手段に画像を表示する制御を行うことで表示手段から転動面を透過視認不可能な状態および透過視認しづらい状態にする。したがって、入賞装置に入賞した遊技球が転動面から特定入球手段に入球または通過される過程において、表示制御手段により表示手段に画像を表示する制御を行うことで、表示手段から転動面を透過視認不可能な状態にすることができる。つまり、表示手段から転動面を透過視認不可能な状態である場合、遊技者は転動面上を流下する遊技球の位置を予測困難な状態となり、この状態で遊技球が特定入球手段に入球または通過すると、突然に遊技者にとって有利な状態となり、遊技者は遊技を面白く感じることができる。また、表示制御手段により転動面を透過視認不可能な状態および透過視認しづらい状態と透過視認可能な状態とを切り換えることで、転動面を使用していない場合は、表示手段に画像を表示させ、転動面を使用している場合は、表示手段から転動面を透過視認可能とすることができ、転動面の使用状態により、表示手段の状態を変えることができる。これらの結果、遊技の興趣性を向上させることができる遊技機を提供することができる。また、表示制御手段の制御により表示手段が表示手段から転動面を透過視認不可能な状態にすることができるので、表示手段から転動面を透過視認不可能な状態にするための構成として、可動物などを備えて透過視認不可能な状態を実現する必要が無く、構成の複雑化を防止し、可動物を配設するための場所を必要としない。その結果、遊技盤の遊技領域を有効に利用することができる。
なお、上述した転動面は、前記(13)および前記(14)に示す転動面とするようにしてもよい。
(17) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(16)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(17)に記載の遊技機によれば、遊技の興趣性を向上させることができるパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
この発明に係る遊技機によれば、遊技球の入球または通過を検出する遊技球検出手段と、識別情報を表示する識別情報表示手段と、遊技球検出手段で遊技球が検出されたことに基づいて、識別情報表示手段に表示する識別情報を抽選する抽選手段と、抽選手段での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、遊技球が入賞可能となる入賞装置と、を備え、入賞装置は、遊技球が転動可能な転動面と、入賞装置内に入賞した遊技球が接触し転動面での転動に影響を与える影響部材と、転動面を転動した遊技球が入球可能で、遊技球の入球により遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となる特定入球手段と、を備え、抽選手段での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に応じて、影響部材の動作制御を行う影響部材制御手段を備えているので、抽選手段での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に応じて、影響部材の動作制御が行われ、遊技球が入賞装置に入賞した場合は、遊技球の転動が影響部材により影響を受け、遊技者は単に識別情報表示手段に表示する識別情報を見ることで興趣を感じる以外に、識別情報表示手段で表示される識別情報の最終表示態様に応じて異なる影響部材の動作を見ることで遊技者は面白味を感じることができる。つまり、識別情報表示手段で表示される識別情報の最終表示態様の違いにより影響部材の動作が異なることで、入賞装置の所定領域への遊技球の入球過程を複数種類設けることができ、遊技者にとって有利な遊技状態が発生するか否かに影響を与える程度が異なることになるので遊技者は面白味を感じることができる。その結果、遊技の興趣性を向上させることができる遊技機を提供することができる。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は、外枠11に対して内枠12と前面枠セット14とを開放した状態を示す斜視図である。但し、図2では便宜上、下皿ユニット13が内枠12から取り外された状態を示している。
図1,2に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11の一側部に開閉可能に支持された内枠12とを備えている。以下に、外枠11と内枠12との構成を個別に詳細に説明する。
外枠11は、木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。本実施の形態では、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。なお、外枠11は樹脂やアルミニウム等の軽金属により構成されていてもよい。
内枠12の開閉軸線はパチンコ機10の正面からみてハンドル(後述する遊技球発射ハンドル18)設置箇所の反対側(図1のパチンコ機10の左側)で上下に延びるように設定されており、この開閉軸線を軸心にして内枠12が前方側に十分に開放できるようになっている。例えば、内枠12の開閉軸線がハンドル設置箇所側(図1のパチンコ機10の右側)で上下方向にあるとすると、内枠12を開放する際に遊技球発射ハンドル18の頭部等が隣なりのパチンコ機やカードユニット(球貸しユニット)に干渉することになり、内枠12を十分に開放できない。また、内枠12は合成樹脂、具体的にはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂により構成されている。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。
内枠12の構成を図3も用いて詳細に説明する。図3は、パチンコ機10から前面枠セット14を取り外した状態を示す正面図である(但し、図3では便宜上、遊技盤30面上の遊技領域内の構成を空白で示している)。
内枠12は、大別すると、その最下部に取り付けられた下皿ユニット13と、この下皿ユニット13よりも上側の範囲で内枠12の左側の上下方向の開閉軸線を軸心にして開閉自在に取り付けられた前面枠セット14と、後述する樹脂ベース20と、この樹脂ベース20の後側に取り付けられる遊技盤30とを備えている。これらの各構成を以下に詳細に説明する。
下皿ユニット13は、内枠12に対してネジ等の締結具により固定されている。この下皿ユニット13の前面側には、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18と灰皿22と音出力口24が設けられている。球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜くためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に貯留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して下方向外部に抜くことができる。遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出して配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、遊技球発射装置38によって遊技球が後述する遊技盤30の方へ打ち込まれるようになっている。遊技球発射装置38は、遊技球発射ハンドル18と後述するセットハンドル228と発射モータ229(図6参照)などで構成されている。なお、上述した遊技球発射装置38が本発明における遊技球発射手段に相当する。音出力口24は、下皿ユニット13内あるいは背面に設けられたスピーカからの音を出力するための出力口である。また、灰皿22は下皿15の左方に設けられている。灰皿22は左右方向(水平方向)の軸線を軸心にして回動(例えば前方側に向けて前回り)するように、その右側が下皿15に片持ち支持されている。
なお、下皿ユニット13はその大部分が内枠12と同様、ABS樹脂にて成形されている。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。特に、下皿15を形成する表面層と下皿奥方の前面パネル部分とを難燃性のABS樹脂にて成形している。このため、この部分は燃え難くなっている。
また、前面枠セット14は、図2に示すように、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるようになっている。しかも前面枠セット14は内枠12の外側壁(リブ)12b(図3参照)内に嵌まり込むようにして取り付けられている。つまり、この前面枠セット14の側面の少なくとも一部が内枠12の外側壁(リブ)12b内に嵌まり込むようにして取り付けられているので、内枠12と前面枠セット14との隙間から異物(針状あるいは薄板状等のもの)を差し入れるなどの不正行為を防止できるようになっている。また、前面枠セット14は、内枠12と同様に、合成樹脂、具体的にはABS樹脂により構成されているので、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。
一方、前面枠セット14の下部(上述の下皿15の上方位置)には、遊技球の受皿としての上皿19が一体的に設けられている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。従来のパチンコ機では前面枠セットの下方に内枠に対し開閉可能な前飾り枠が設けられ、該前飾り枠に上皿が設けられていたのであるが、本実施の形態では前飾り枠が省略され、前面枠セット14に対し直接的に上皿19が設けられている。この上皿19も下皿15と同様、表面層が難燃性のABS樹脂にて成形される構成となっている。
ここで、前面枠セット14は、少なくとも遊技球発射ハンドル18に干渉しないようにして本パチンコ機10の下方に拡張して設けられており、具体的な数値を示すと、パチンコ機10の下端から前面枠セット14の下端までの寸法(図1のH1)は、既存の一機種で例えば約201mmであるのに対し、本パチンコ機10では30mm程小さく、約172mmとなっている。また、これに伴いパチンコ機10の下端から上皿19までの寸法(図1のH2)も小さくなっており、既存の一機種では例えば約298mmであるのに対し、本パチンコ機10では261mmとなっている。かかる構成では、上皿19の位置を下げたことにより、球貸し装置のノズル部と上皿19との距離が大きくなって貸し出される遊技球のこぼれ落ちなどが懸念されるが、本実施例では、当該ノズル部からの遊技球を受ける部分(向かって左側部分)で上皿19の周囲壁の一部を高くした(図1の高壁部19a)。これにより、上皿19の位置を下げた構成にあっても貸し遊技球のこぼれ落ち等の不都合が解消されるようになっている。なお、高壁部19aの高さ寸法は、上皿19の下げ寸法に見合うものであればよく、本実施例では25mmとした。
図3に示すように、内枠12は、外形が矩形状の樹脂ベース20を主体に構成されており、樹脂ベース20の中央部には略円形状の窓孔21が形成されている。樹脂ベース20の後側には遊技盤30が着脱可能に装着されている。遊技盤30は四角形状の合板よりなり、その周縁部が樹脂ベース20(内枠12)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース20の窓孔21を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。なお、遊技盤30の上下方向の長さは476mm、左右方向の長さは452mmとなっている(従来と同等サイズ)。
次に、図4を用いて遊技盤30の構成を説明する。図4は遊技盤30の構成を示す正面図である。遊技盤30は、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33(例えば作動チャッカ)、第2の始動口34(例えばスルーゲート)、可変表示装置ユニット35等を備えている。これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33(例えば作動チャッカ)、第2の始動口34(例えばスルーゲート)、可変表示装置ユニット35等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。前述の一般入賞口31、可変入賞装置32および第1の始動口33に遊技球が入球し、当該入球が後述する検出スイッチ(入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223、作動口スイッチ224等)で検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示装置ユニット35は、第1の始動口33への入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば普通図柄)を変動表示する第1図柄表示装置42を備えている。
第1図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置45により表示内容が制御される。第1図柄表示装置42には、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が図柄列毎にスクロールされるようにして第1図柄表示装置42に可変表示されるようになっている。なお本実施の形態では、第1図柄表示装置42(液晶表示装置)は8インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備える。可変表示装置ユニット35には、第1図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。なお、上述した第1図柄表示装置42が本発明における識別情報変動表示手段に相当し、上述した表示制御装置45が本発明における表示制御手段に相当する。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるようになっている。より詳しくは、第1の始動口33に対し遊技球が入賞すると第1図柄表示装置42で図柄が変動表示され、その停止後の確定図柄が予め設定した特定の図柄の組合せとなったことを必要条件に特別遊技状態が発生する。そして、可変入賞装置32の大入賞口が所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。具体的には、所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口が所定回数繰り返し開放される。遊技球が第1の始動口33を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。なお、保留ランプ46は、第1図柄表示装置42の一部で変動表示される構成等であっても良い。
また、遊技盤30には、遊技球発射装置38から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす樹脂成型品(例えば、フッ素樹脂が添加されて成形されたもの)にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール51と外レール52とを有する。なお、レールユニット50はフッ素樹脂を添加して成形されているので、図3に示す奥面50aについての遊技球の摩擦抵抗を少なくできる。内レール51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、一部(主に左側部)が内レール51に向かい合うようにして外レール52が形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51,52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路が形成されている。なお、球案内通路は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51及び外レール52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。また、外レール52には、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図4の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)に返しゴム54が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されるようになっている。外レール52の内側面には、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするべく、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくするべく、長尺状をなすステンレス製の金属帯としての摺動プレート55が取着されている。
また、レールユニット50の外周部には、外方へ張り出した円弧状のフランジ56が形成されている。フランジ56は、遊技盤30に対する取付面を構成する。レールユニット50が遊技盤30に取り付けられる際には、遊技盤30上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にネジ等が挿通されて遊技盤30に対するレールユニット50の締結がなされるようになっている。この実施例では、レールユニット50の少なくとも左側を遊技盤30に強固に締結するために、レールユニット50の左側はその右側よりも多いネジで遊技盤30に締結されているので、レールユニット50の左側についての遊技盤30への密着性を上げることができ、遊技球の球飛びを良くすることができる。レールユニット50の左側が遊技盤30に対してぐらついているとこのレールユニット50に出射された遊技球の勢いが当該ぐらつきにより吸収されてしまうからである。
さらに本実施の形態では、正面から見てレールユニット50の上下左右の各端部は略直線状に(平坦に)形成されている。つまり、レールユニット50の上下左右の各端部においてはフランジ56が切り落とされ、パチンコ機10における有限の領域にてレール径の拡張、すなわち遊技盤30上の遊技領域の拡張が図られるようになっている。
内レール51及び外レール52間の球案内通路の入口には、同球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。この凸部57は、内レール51からレールユニット50下端部にかけて略鉛直方向に設けられ、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路63(図3参照)に導くための役目をなす。なお、遊技盤30の右下隅部及び左下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシール(図4のS1,S2)やプレートを貼着するためのスペースとなっており、この貼着スペースを確保するために、フランジ56に切欠58,59が形成されている。遊技盤30の右下隅部や左下隅部に、証紙等のシール(図4のS1,S2)を貼着することで、遊技盤30と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、遊技領域について説明する。遊技領域は、レールユニット50の内周部(内外レール)により略円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される遊技領域が従来よりもはるかに大きく構成されている。本実施の形態では、外レール52の最上部地点から遊技盤30下部までの間の距離は445mm(従来品よりも58mm長い)、外レール52の極左位置から内レール51の極右位置までの間の距離は435mm(従来品よりも50mm長い)となっている。また、内レール51の極左位置から内レール51の極右位置までの間の距離は418mmとなっている。
本実施の形態では、遊技領域を、パチンコ機10の正面から見て、内レール51及び外レール52によって囲まれる領域のうち、内外レール51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域と言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域の向かって左側限界位置は外レール52によってではなく内レール51によって特定される。同様に、遊技領域の向かって右側限界位置は内レール51によって特定される。また、遊技領域の下側限界位置は遊技盤30の下端位置によって特定される。また、遊技領域の上側限界位置は外レール52によって特定される。
従って、本実施の形態では、遊技領域の幅(左右方向の最大幅)は、418mmであり、遊技領域の高さ(上下方向の最大幅)は、445mmである。
ここで、前記遊技領域の幅は、少なくとも380mm以上あることが望ましい。より好ましくは390mm以上、400mm以上、410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、さらに460mm以上であることが望ましい。もちろん、470mm以上であってもよい。すなわち、遊技領域の幅は、遊技領域拡大という観点からは大きい程好ましい。また、遊技領域の高さは、少なくとも400mm以上あることが望ましい。より好ましくは410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、さらには460mm以上であることがより望ましい。もちろん、470mm以上、480mm以上、490mm以上としてもよい。すなわち、遊技領域の高さは、遊技領域拡大という観点からは大きい程好ましい。なお、上記幅及び高さの組合せについては、上記数値を任意に組み合わせたものとしてもよい。
本実施の形態では、遊技盤30面に対する遊技領域の面積の比率は約70%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。なお、遊技盤30面に対する遊技領域の面積比は、従来では50%程度に過ぎなかったことから、遊技盤30を共通とした前提においてはかなり遊技領域を拡大しているといえる。尚、パチンコ機10の外形は遊技場への設置の都合上製造者間でほぼ統一されており、遊技盤30の大きさも同様とせざるを得ない状況下において、上記のように遊技盤30面に対する遊技領域の面積の比率を約20%も高めたことは、遊技領域拡大の観点で非常に有意義である。ここで、前記比率は、少なくとも60%以上であることが望ましい。さらに好ましくは65%以上であり、より好ましくは70%以上である。また、本実施形態の場合を越えて75%以上であれば、一層望ましい。さらには、80%以上であってもよい。
また、パチンコ機10全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積の比率は約40%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。なお、パチンコ機10全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積比は、35パーセント以上であるのが望ましい。もちろん、40パーセント以上としてもよいし、45パーセント以上、又は50パーセント以上としてもよい。
なお、可変表示装置ユニット35の両側に位置する第2の始動口34は、該第2の始動口34を通過した遊技球が中央の方へ寄せられるような案内機構を有している。これにより、遊技領域が左右方向に拡張されている場合であっても、遊技球を中央の第1の始動口33や可変入賞装置32の方へと案内することができ、ひいては、遊技領域が拡張されることにより遊技球が入賞しにくくなることによる興趣の低下が抑制されるようになっている。さらには、遊技領域が左右方向に拡張されていることによって、風車37、第2の始動口34、複数の釘(遊技球を中央に誘導するための誘導釘)、他の役物を種々配設することができ、可変表示装置ユニット35の左右両側の遊技領域での遊技球の挙動を一層面白くすることができるようになっている。また、遊技領域が上下方向にも拡張されていることから、さらに風車37、第2の始動口34、複数の釘、他の役物を種々配設することができ、遊技領域での上下方向の遊技球の挙動をより一層面白くすることができるようになっている。
図3の説明に戻り、前記樹脂ベース20において、窓孔21(遊技盤30)の下方には、遊技球発射装置38より発射された直後に遊技球を案内するための発射レール61が取り付けられている。発射レール61は、その後方の金属板62を介して樹脂ベース20に取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レール61に沿って斜め上方に打ち出され、その後前述した通りレールユニット50の球案内通路を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。
本パチンコ機10の場合、遊技領域が従来よりも大幅に拡張されることは既に述べたが、かかる構成下では、誘導レールの曲率を小さくせざるを得ないことから、打出球を安定化させるための工夫を要する。そこで本実施の形態では、遊技球の発射位置を低くするとともに発射レール61の傾斜角度(発射角度)を既存のものよりも幾分大きくし(すなわち発射レール61を立ち上げるようにし)、さらに発射レール61の長さを既存のものよりも長くして十分な長さの球誘導距離を確保するようにしている。これにより、遊技球発射装置38から発射された遊技球をより安定した状態で誘導レールに案内できるようにしている。この場合特に、発射レール61を、遊技球発射装置38の発射位置から遊技領域の中央位置(アウト口36)を越える位置まで延びるよう形成している。
また、発射レール61とレールユニット50(誘導レール)との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路63が形成されている。従って、仮に、遊技球発射装置38から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球として誘導レール内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路63を介して下皿15に排出される。因みに、本実施の形態の場合、発射レール61の長さは約240mm、発射レール先端部の隙間の長さ(発射レール61の延長線上の長さ)は約40mmである。
ファール球が誘導レール内を逆流してくる際、その多くは外レール52に沿って流れ、外レール52の下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は誘導レール内で暴れ、内レール51側へ跳ね上がるものもある。この際、跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の前記凸部57に当たり、ファール球通路63に誘導される。これにより、ファール球の全てがファール球通路63に確実に案内されるようになる。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置38には、前面枠セット14側の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。この際、本実施の形態では遊技球の発射位置を低くしたため、前面枠セット14側の球出口から前記発射位置への落差が大きくなるが、発射レール61の基端部付近にはその右側と手前側にそれぞれガイド部材65,66を設置した。これにより、前面枠セット14側の球出口から供給される遊技球が常に所定の発射位置にセットされ、安定した発射動作が実現できる。また、遊技球発射装置38には打球槌が設けられ、軸部を中心とする打球槌の回動に伴い遊技球が発射されるが、打球槌に関して軽量化が望まれている。それ故、アルミニウム等の軽金属への材料変更や軸部寸法の縮小化により打球槌の軽量化を図る一方で、十分な発射力を確保すべく、打球槌のヘッド部(軸部と反対側の端部)に重り部を設けている。これにより、十分でかつ安定した遊技球の発射が実現できる。打球槌の重り部を上方に突出して設けることにより、打球槌を容易に摘んだりひっかけたりすることができ、槌先の打球強さの調整等がし易くなるという効果がある。
なお、図3中の符号67は上皿19に通ずる排出口であり、この排出口67を介して遊技球が上皿19に排出される。排出口67には、略水平方向の回転軸を軸心として略水平状態と略垂直状態とに変位する開閉式のシャッタ68が取り付けられている。前面枠セット14を内枠12から開放した状態(図3の状態)では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が略水平状態から略垂直状態となり、排出口67から遊技球がこぼれ落ちないようにこの排出口67を閉鎖する。また、前面枠セット14を閉鎖した状態では、当該前面枠セット14の裏面に設けられた球通路樋69(図2参照)によりシャッタ68が押し開けられて略水平状態になり、排出口67の方へ排出された遊技球はもれなく球通路樋69を通って上皿19に排出されるようになる。従って、前飾り枠が省略され前面枠セット14に対して上皿19が直接設けられる構成とした本パチンコ機10において、前面枠セット14の開放に際し払出通路内等の遊技球がパチンコ機10外にこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できるようになっている。
樹脂ベース20には、窓孔21の右下部に略四角形状の小窓71が設けられている。従って、遊技盤30の右下隅部に張られた証紙などのシール(図4のS1)は、この小窓71を通じて視認できるようになっている。また、この小窓71からシール等を貼り付けることも可能となっている。
また、図3に示すように、内枠12の左端部には、前面枠セット14の支持機構として、支持金具81,82が取り付けられている。上側の支持金具81には図の手前側に切欠を有する支持孔83が設けられ、下側の支持金具82には鉛直方向に突出した突起軸84が設けられている。
図3に示すように、内枠12の上側には、前面枠セット14が内枠12に対して開かれたことを検出する前面枠セット開検出スイッチ90が設けられている。前面枠セット14が開かれると、前面枠セット開検出スイッチ90からホール内(パチンコ店内)用コンピュータへ出力されるようになっている。また、前面枠セット14が閉じられると、図5に示す前面枠セット14の金属製の補強板132,131が図3に示す内枠12の一対の金具92に接触するようになっており、前面枠セット14のアースが確保されている。
ここで、前述した前面枠セット14について、図1,図5を参照しつつより詳細に説明する。図5は、前面枠セット14の背面図である。前面枠セット14には前記遊技領域のほとんどを外部から視認することができるよう略楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、その左右側の略中央部が、上下側に比べて比較的緩やかに湾曲した形状となっている。なお、前記略中央部が直線状になるようにしてもよい。本実施の形態において、窓部101の上端(外レール52の最上部、遊技領域の上端)と、前面枠セット14の上端との間の距離(いわゆる上部フレーム部分の上下幅)は61mmとなっており、85mm〜95mm程度上部フレーム幅がある従来技術に比べて著しく短くなっている。これにより、遊技領域の上部領域が確保されやすくなるとともに、大型の可変表示装置ユニット35も比較的上方に配置することができるようになっている。前面枠セット14の上端との間の距離は80mm以下であることが望ましく、より望ましくは70mm以下であり、さらに望ましくは60mm以下である。もちろん、所定の強度が確保できるのであれば、50mm以下であっても差し支えない。
また、パチンコ機10の正面から見て窓部101の左端と前面枠セット14の左端との間の最短距離(いわゆる左側部フレーム部分の左右幅:図5では右側に示されている)、すなわち開閉軸線側のフレーム幅は、前面枠セット14自体の強度及び支持強度を高めるために比較的大きく設定されている。この場合、図1及び図3を相互に比較すると明らかなように、前面枠セット14が閉じられた状態において、外レール52の左端部はもちろん、内レール51の左端部も前記左側部フレーム部分によって覆い隠される。つまり、誘導レールの少なくとも一部が、パチンコ機10の正面からみて前面枠セット14の左側部フレーム部分と重複し覆い隠される。このように遊技球が一時的に視認困難となったとしても、それは、遊技球が遊技領域に案内される通過点に過ぎず、遊技者が主として遊技を楽しむ遊技領域において遊技球が視認困難となるわけではない。そのため、実際の遊技に際しては何ら支障が生じない。また、このような支障が生じない一方で、前面枠セット14の十分な強度及び支持強度が確保可能となっている。ちなみに、パチンコ機10の正面から見て外レール52の左端位置と外枠11の左端位置との左右方向の距離は21mm、遊技領域の右端位置(内レール51の右端位置)と外枠11の右端位置との左右方向の距離は44mmとなっている。
加えて、前面枠セット14にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、該環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。さらに、上皿19周りにも、同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが設けられている。また、環状電飾部102の下端部に隣接するようにして、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
また、図1に示すように、前面枠セット14の左側の小窓107付近を前面側(図1の紙面手前側)に必要以上に突出しないようにしている。こうすることで、パチンコ機10の左側に設けられたカードサンドの球貸し装置から直接に上皿19に遊技球を貸し出す際に、当該球貸し装置のノーズ部(いわゆる象の鼻)の先端排出口を好適に上皿19の上方位置に位置させることができ、当該球貸し装置のノーズ部から貸し出される遊技球を上皿19で受けることができる。
前面枠セット14の裏側には、窓部101を囲むようにして金属製の各種補強部材が設けられている。詳しくは、図5に示すように、前面枠セット14の裏側にあって窓部101の上下左右の外側にはそれぞれ補強板131,132,133,134が取り付けられている。これら補強板131〜134は相互に接触して連結されているが、図の左側及び上側の補強板132,133の連結部には直接の接触を避けるための樹脂パーツ135が介在されている。このように補強板132,133の連結部に樹脂パーツ135を介在させているので、ノイズが補強板131〜134でループすることを防止できる。また、図5の右側の補強板131にはその中間位置にフック状をなす係合爪131aが設けられており、この係合爪131aは、前面枠セット14を閉じた状態で内枠12の孔部12a(図3参照)に係合されるように構成されている。この構成により、上皿19を含む形態で前面枠セット14が構成され、その上下の軸支位置が延長されたとしても、中間位置における前面枠セット14の浮き上がりが防止できる。それ故、前面枠セット14を浮かしての不正行為等が抑制されるようになっている。
また、下側の補強板134には、前記発射レール61(図3参照)に対向する位置に樹脂製のレール側壁部材136が設けられている。このレール側壁部材136は、前面枠セット14を閉じた際に発射レール61の側壁となる。故に、発射レール61から遊技球がこぼれ落ちないようになっている。
上述した補強板131〜134はガラス支持用の金枠としての機能も兼ね備えており、これら補強板131〜134の一部が後方に折り返されてガラス保持溝が形成されている。このガラス保持溝は前後に2列形成されており、矩形状をなす前後一対のガラス137が各ガラス保持溝にて保持される。これにより、2枚のガラス137が前後に所定間隔を隔てて取着されるようになっている。
前述の通り本実施の形態のパチンコ機10では遊技領域の拡張を図っていることから、前面枠セット14を閉じた状態にあっては、内外のレール52,53により構成された誘導レールの一部が前面枠セット14により覆い隠される構成となっている。それ故、当該誘導レールでは手前側の開放部がガラス137で覆えない部分ができてしまう。かかる場合、例えば、遊技球発射装置38より発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らず戻ってくると、当該遊技球が誘導レール外にこぼれたり(飛び出したり)、外レール52とガラス137との間に挟まってしまうおそれがある。そこで本実施の形態では、前面枠セット14に、誘導レールの手前側開放部を被覆するためのレールカバー140を取り付けている。
レールカバー140は略円弧状をなす略平板体であって、透明な樹脂により形成されている。レールカバー140は、その円弧形状が前記誘導レールの形状に対応しており、窓部101の周縁部に沿って、誘導レールの基端部から先端部近傍までの区間を覆うようにして前面枠セット14の裏側に取着されている。特にレールカバー140の内径側の寸法・形状は内レール52のそれにほぼ一致する。レールカバー140が取着された状態では、その表面側がガラス137に当接した状態となる。前面枠セット14が閉じられた状態においては、レールカバー140の裏面が誘導レールのほぼ全域を覆うこととなる。これにより、誘導レールのほとんどの区間において遊技球のガラス137への衝突を防止できる。従って、ガラス137への接触による破損等の悪影響を抑制することができる。
また、レールカバー140の右端部(すなわち、レールカバー140を前面枠セット14に取着した図5の状態で右端となる部位)には、誘導レールがガラス137の側縁部からはみ出した部分を被覆するための被覆部141が設けられている。これにより、遊技球が誘導レール外にこぼれたり(飛び出したり)、外レール52とガラス137との間に挟まってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
さらに、レールカバー140の裏側には、その内側縁に沿って円弧状に延び且つ図5の手前側に突出した突条142が形成されている。突条142は、前面枠セット14が閉じられた状態において、誘導レール内に入り込んだ状態で内レール52にほぼ一体的に重なり合うよう構成されている。従って、例えば前面枠セット14と内枠12との隙間から針金等を侵入させて不正行為を行おうとしても、誘導レールの内側にある遊技領域にまで針金等を侵入させることが非常に困難となる。結果として、針金等を利用して行われる不正行為を防止することができる。なお、突条142をより広い範囲で、例えばレールカバー140の内側縁の全域に沿って形成する構成としても良く、かかる構成によれば、より広い範囲で針金等を侵入させにくくなり、針金等を利用して行われる不正行為をより確実に防止することができる。
また、前面枠セット14の図5の右端部(パチンコ機10正面から見ると左端部)には、内枠12の支持機構として、支持金具151,152が取り付けられている。従って、内枠12側の支持金具81,82(図3参照)に対して前面枠セット14側の支持金具151,152を組み付けることで、内枠12に対して前面枠セット14が開閉可能に装着されるようになる。
次に、パチンコ機10の背面の構成を詳しく説明する。図6はパチンコ機10の背面図であり、図7はパチンコ機10の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。
先ず、パチンコ機10の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機10にはその背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、主基板と音声ランプ制御基板とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御基板、発射制御基板及び電源基板を他方の取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。
また、払出機構及び保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
実際には、図8の概略図に示すように各ユニット201〜203が配置され、取り付けられている。なお図8において、略L字状をなす第1制御基板ユニット201はパチンコ機10のほぼ中央に配置され、その下方に第2制御基板ユニット202が配置されている。また、第1制御基板ユニット201に一部重なる領域に、裏パックユニット203が配置されている。
詳しくは、第1制御基板ユニット201には、パチンコ機10の背面から見て左端部に支軸部M1が設けられ、その支軸部M1による軸線Aを中心に当該第1制御基板ユニット201が開閉可能となっている。また、第1制御基板ユニット201には、その右端部(すなわち支軸部と反対側、さらに言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M2が設けられると共に上端部に係止爪部M3が設けられており、これら締結部M2及び係止爪部M3によって第1制御基板ユニット201がパチンコ機本体に対して固定保持されるようになっている。
また、第2制御基板ユニット202には、パチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M4が設けられ、その支軸部M4による軸線Bを中心に当該第2制御基板ユニット202が開閉可能となっている。また、第2制御基板ユニット202には、その左端部(すなわち支軸部と反対側、さらに言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M5が設けられており、この締結部M5によって第2制御基板ユニット202がパチンコ機本体に対して固定保持されるようになっている。
さらに、裏パックユニット203には、パチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M6が設けられ、その支軸部M6による軸線Cを中心に当該裏パックユニット203が開閉可能となっている。また、裏パックユニット203には、その左端部(すなわち支軸部と反対側、さらに言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M7が設けられると共に上端部及び下端部にそれぞれ回動式の係止部M8,M9が設けられており、これら締結部M7及び係止部M8,M9によって裏パックユニット203がパチンコ機本体に対して固定保持されるようになっている。
この場合、各ユニット201〜203の展開方向は同一でなく、第1制御基板ユニット201は、パチンコ機10の背面から見て左開きになるのに対し、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、同右開きになるよう構成されている。
一方、図9は、内枠12に遊技盤30を組み付けた状態でその構成を示す背面図である。また、図10は内枠12を後方より見た斜視図であり、図11は遊技盤30を後方より見た斜視図である。ここでは図9〜図11を用いて内枠12及び遊技盤30の裏面構成を説明する。
遊技盤30は、樹脂ベース20に囲まれた四角枠状の設置領域に設置され、内枠12に設けられた複数(本実施の形態では4カ所)の係止固定具211,212によって脱落しないように固定されている。係止固定具211,212は手動で回動でき、固定位置(ロック位置)と固定解除位置(アンロック位置)とを切り換えることができるよう構成されており、図9にはロック状態を示す。遊技盤30の左右3カ所の係止固定具211は金属片を折り曲げ形成したL型の金具であり、遊技盤30の固定状態で内枠外方へ張り出さないよう構成されている。なお、遊技盤30の下部1カ所の係止固定具212は樹脂製のI型の留め具である。
遊技盤30の中央には可変表示装置ユニット35が配置されている。可変表示装置ユニット35においては、センターフレーム47(図3参照)を背後から覆う樹脂製(例えばABS製)のフレームカバー213が後方に突出して設けられており、そのフレームカバー213の後端に、液晶表示装置たる第1図柄表示装置42と表示制御装置45とが前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するためのLED制御基板などが配設されている。
また、遊技盤30の裏面には、可変表示装置ユニット35を取り囲むようにして裏枠セット215が取り付けられている。この裏枠セット215は、遊技盤30の裏面に張り付くようにして設けられる薄型の樹脂成型品(例えばABS製)であって、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための遊技球回収機構が形成されている。詳しくは、裏枠セット215の下方には、前述した一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33(それぞれ図3参照)の遊技盤開口部に対応し、且つ下流側で1カ所に集合する回収通路216が形成されている。また、遊技盤30の下方には、内枠12にやはり樹脂製(例えばポリカーボネート樹脂製)の排出通路盤217が取り付けられており、該排出通路盤217には、排出球をパチンコ機10外部へ案内するための排出通路218が形成されている。従って、図9に仮想線で例示するように、一般入賞口31等に入賞した遊技球は何れも裏枠セット215の回収通路216を介して集合し、さらに排出通路盤217の排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36(図3参照)も同様に排出通路218に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。
上記構成では、遊技盤30の下端面を境界にして、上方に裏枠セット215(回収通路216)が、下方に排出通路盤217(排出通路218)が設けられており、排出通路盤217が遊技盤30に対して前後方向に重複(オーバーラップ)せずに設けられている。従って、遊技盤30を内枠12から取り外す際において、排出通路盤217が遊技盤取り外しの妨げになるといった不都合が生じることもない。
なお、排出通路盤217は、パチンコ機前面の上皿19の丁度裏側辺りに設けられており、上皿19に至る球排出口(図2の球通路樋69)より針金等を差し込み、さらにその針金等を内枠12と排出通路盤217との隙間を通じて遊技領域側に侵入させるといった不正行為が考えられる。そこで本パチンコ機10では、排出通路盤217の上皿19の丁度裏側辺りに、内枠12にほぼ一体的に重なり合うようにしてパチンコ機前方に延びるプレート219が設けられている。従って、内枠12と排出通路盤217との隙間から針金等を侵入させようとしてもそれがプレート219にて阻害され、遊技領域にまで針金等を侵入させることが非常に困難となる。結果として、針金等を利用して可変入賞装置32(大入賞口)を強制的に開放する等の不正行為を防止することができる。
また、遊技盤30の裏面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出するための入賞感知機構などが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32には、特定領域スイッチ222とカウントスイッチ223とが設けられている。特定領域スイッチ222は、大当たり状態で可変入賞装置32に入賞した遊技球が特定領域(大当たり状態継続を判定するための領域)に入ったことを判定するスイッチであり、カウントスイッチ223は入賞球をカウントするスイッチである。また、第1の始動口33に対応する位置には作動口スイッチ224が設けられ、第2の始動口34に対応する位置にはゲートスイッチ225が設けられている。なお、上述した作動口スイッチ224が本発明における入賞検出手段に相当する。
入賞口スイッチ221及びゲートスイッチ225は、図示しない電気配線を通じて盤面中継基板226に接続され、さらにこの盤面中継基板226が後述する主基板(主制御装置)に接続されている。また、特定領域スイッチ222及びカウントスイッチ223は大入賞口中継基板227に接続され、さらにこの大入賞口中継基板227がやはり主基板に接続されている。これに対し、作動口スイッチ224は中継基板を介さずに直接主基板に接続されている。
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口を開放するための大入賞口ソレノイドと、入賞球を特定領域に導くための入賞球振分板ソレノイドが設けられ、第1の始動口33には、電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。なお、図9において符号228は打球槌等を備えるセットハンドルであり、符号229は発射モータである。
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主基板に取り込まれ、該主基板よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板に送信される。そして、該払出制御基板の出力により所定数の遊技球の払出が実施される。かかる場合、各種入賞口に入賞した遊技球を入賞球処理装置に一旦集め、その入賞球処理装置で入賞球の存在を1つずつ順番に確認した上で払出を行う従来方式(いわゆる証拠球方式)とは異なり、本実施の形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる(すなわち、本パチンコ機10では入賞球処理装置を廃止している)。故に、払い出す遊技球が多量にあっても、その払出をいち早く実施することが可能となる。但し、本発明に従来の「証拠球方式」を適用してもよい。
また、裏枠セット215には、第1制御基板ユニット201を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、この取付機構として、遊技盤30の裏面から見て左下隅部には上下方向に延びる支持金具231が設けられ、この支持金具231には同一軸線上に上下一対の支持孔231aが形成されている。その他、遊技盤30の右下部において符号232は上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)であり、同左上部において符号233は係止爪片である。
また、内枠12の裏面には、第2制御基板ユニット202や裏パックユニット203を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、内枠12にはその右端部に長尺状の支持金具235が取り付けられており、その構成を図12に示す。図12に示すように、支持金具235は長尺板状の金具本体236を有し、その金具本体236より起立させるようにして、下方2カ所に第2制御基板ユニット用の支持孔部237が形成されると共に、上方2カ所に裏パックユニット用の支持孔部238が形成されている。それら支持孔部237,238にはそれぞれ同軸の支持孔が形成されている。その他、第2制御基板ユニット用の取付機構として、内枠12には、遊技盤設置領域よりも下方左端部に上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)239が設けられている。また、裏パックユニット用の取付機構として、内枠12には、遊技盤設置領域の左端部に上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)240が設けられている。但し、第2制御基板ユニット用の支持金具と裏パックユニット用の支持金具とを各々個別の部材で設けることも可能である。符号241,242,243は、遊技盤30との間に裏パックユニット203を挟み込んで支持するための回動式の固定具である。
その他、内枠12の背面構成において、遊技盤30の右下部には、後述する払出機構部352より払い出される遊技球を上皿19、下皿15、又は排出通路218の何れかに振り分けるための遊技球分配部245が設けられている。すなわち、遊技球分配部245の開口部245aは上皿19に通じ、開口部245bは下皿15に通じ、開口部245cは排出通路218に通じる構成となっている。図10,20に示すように、遊技球分配部245は、その上方位置に位置する後述の払出機構部352とは別体としている。図10に示すように、遊技球分配部245は、内枠12にネジで締結固定されており、パチンコ機10の上皿19の排出口67(図3参照)から異物を挿入操作するなどしても動かない、つまり遊技球分配部245が奥側に押されて遊技球分配部245と内枠12との間に隙間が空くようなことが無いし、この隙間に異物を挿入するなどによる不正を防止できる。
また、内枠12の下端部には、下皿15に設置されたスピーカの背後を囲むための樹脂製のスピーカボックス246が取り付けられており、このスピーカボックス246により低音域の音質改善が図られている。
次に、第1制御基板ユニット201を、図13〜図16を用いて説明する。図13は第1制御基板ユニット201の正面図、図14は同ユニット201の斜視図、図15は同ユニット201の分解斜視図、図16は同ユニット201を裏面から見た分解斜視図である。
第1制御基板ユニット201は略L字状をなす取付台251を有し、この取付台251に主制御装置261と音声ランプ制御装置262とが搭載されている。ここで、主制御装置261は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板を具備しており、この主基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263(被包手段)に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニット264(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス263が封印されている。
封印手段としての封印ユニット264はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用できるが、ここでは図14等に示すように、5つの封印部材が連結された構成となっており、この封印部材の長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に連結されるようになっている。封印ユニット264による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度開封・封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、封印ユニット264を構成する5つの封印部材のうち、少なくとも一つの封印部材の長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主基板の不具合などにより基板ボックス263を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部材と他の封印部材との連結を切断する。その後、再度封印処理する場合は他の封印部材の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス263の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス263に残しておけば、基板ボックス263を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
また、音声ランプ制御装置262は、例えば主制御装置261(主基板)又は表示制御装置45からの指示に従い音声やランプ表示の制御を司るCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む音声ランプ制御基板を具備しており、この音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス265に収容されて構成されている。音声ランプ制御装置262上には電源中継基板266が搭載されており、後述する電源基板より供給される電源がこの電源中継基板266を介して表示制御装置45及び音声ランプ制御装置262に出力されるようになっている。
取付台251は、有色(例えば緑、青等)の樹脂材料(例えばポリカーボネート樹脂製)にて成形され、その表面に平坦状をなす2つの基板搭載面252,253が設けられている。これら基板搭載面252,253は直交する向きに延び、前後方向に段差をもって形成されている。但し、取付台251は無色透明又は半透明の樹脂成型品であっても良い。
そして、一方の基板搭載面252上に主制御装置261(主基板)が横長の向きに配置されると共に、他方の基板搭載面253上に音声ランプ制御装置262(音声ランプ制御基板)が縦長の向きに配置されるようになっている。特に、主制御装置261は、パチンコ機10裏面から見て手前側に配置され、音声ランプ制御装置262はその奥側に配置される。この場合、基板搭載面252,253が前後方向に段差をもって形成されているため、これら基板搭載面252,253に主制御装置261及び音声ランプ制御装置262を搭載した状態において各制御装置261,262はその一部を前後に重ねて配置されるようになる。つまり、図14等にも見られるように、主制御装置261はその一部(本実施の形態では1/3程度)が浮いた状態で配置されるようになる。故に、主制御装置261に重なる領域まで音声ランプ制御装置262を拡張することが可能となり、当該制御基板の大型化にも良好に対処できる。また、各制御装置が効率良く設置できるようになる。また、第1制御基板ユニット201を遊技盤30に装着した状態では、基板搭載面252の後方にスペースが確保され、可変入賞装置32やその電気配線等が無理なく設置できるようになっている。
図15及び図16に示すように、主基板用の基板搭載面252には、左右2カ所に横長形状の貫通孔254が形成されている。これに対応して、主制御装置261の基板ボックス263には、その裏面の左右2カ所に回動式の固定具267が設けられている。主制御装置261を基板搭載面252に搭載する際には、基板搭載面252の貫通孔254に固定具267が通され、その状態で固定具267が回動されて主制御装置261がロックされる。従って、上述の通り主制御装置261はその一部が浮いた状態で配置されるとしても、当該主制御装置261の脱落等の不都合が回避できる。また、主制御装置261は、裏パックユニット203を軸線Cを軸心として開き、第1制御基板ユニット201を軸線Aを軸心として開いた後に、この第1制御基板ユニット201(基板搭載面252)の裏面側から固定具267をロック解除しなければ、取り外しできないため、基板取り外し等の不正行為に対して抑止効果が期待できる。主基板用の基板搭載面252にはその裏面に格子状のリブ255が設けられている。
取付台251には、図14等の左端面に上下一対の支軸256が設けられており、この支軸256を図9等に示す支持金具231に取り付けることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に対して開閉可能に支持される。また、取付台251には、右端部に締結具として上下一対のナイラッチ257が設けられると共に上端部に長孔258が設けられており、ナイラッチ257を図9等に示す被締結孔232にはめ込むと共に、長孔258に図9等に示す係止爪片233を係止させることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に固定されるようになる。なお、支持金具231及び支軸256が前記図8の支軸部M1に、被締結孔232及びナイラッチ257が締結部M2に、係止爪片233及び長孔258が係止爪部M3に、それぞれ相当する。
次に、第2制御基板ユニット202を、図17〜図19を用いて説明する。図17は第2制御基板ユニット202の正面図、図18は同ユニット202の斜視図、図19は同ユニット202の分解斜視図である。但し、図18では便宜上、カードユニット接続基板314が取付台301から取り外された状態を示している。
第2制御基板ユニット202は横長形状をなす取付台301を有し、この取付台301に払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が搭載されている。払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313は周知の通り制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射モータ229の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス315,316,317,318にそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、前述した主制御装置261と同様、基板ボックス315(被包手段)を構成するボックスベースとボックスカバーとが封印ユニット319(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス315が封印されている。
払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。
また、電源装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、通常手順で(例えばホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入することとしている。
取付台301は例えば無色透明な樹脂成型品よりなり、その表面に平坦状をなす基板搭載面302が設けられている。この場合、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は取付台301の基板搭載面302に横並びの状態で直接搭載され、電源装置313の基板ボックス317上に払出制御装置311が搭載されている。
また、取付台301には、図17等の右端部に上下一対の支軸305が設けられており、この支軸305を図9等に示す支持孔部237に上方から挿通させることで、第2制御基板ユニット202が内枠12に対して開閉可能に支持される。また、取付台301には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ306が設けられており、ナイラッチ306を図9等に示す被締結孔239にはめ込むことで、第2制御基板ユニット202が内枠12に開閉不能に固定されるようになる。なお、支持孔部237及び支軸305が前記図8の支軸部M4に、被締結孔239及びナイラッチ306が締結部M5に、それぞれ相当する。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものであり、裏パックユニット203の正面図を図20に示し、分解斜視図を図21に示す。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成型されており、略平坦状のベース部353と、パチンコ機後方に突出し横長の略直方体形状をなす保護カバー部354とを有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示装置ユニット35を囲むのに十分な大きさを有する(但し本実施の形態では、前述の音声ランプ制御装置262も合わせて囲む構成となっている)。保護カバー部354の背面には多数の通気孔354aが設けられている。この通気孔354aは各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔354aが比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔354a間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔354a間の樹脂部分を切断してその内部の表示制御装置45等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができる。
また、ベース部353には、保護カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。すなわち、裏パック351の最上部には上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は図21に示す払出通路359等を通じて前記上皿19に供給される。
タンクレール356と、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360とが一体化となるようにユニット化されている。つまり、バイブレータ360が例えば2本のネジでタンクレール356に締結されて取り付けられるようになっている。さらに、バイブレータ360は、タンクレール356に面接触するのではなく、当該2本のネジの部分で接触するようになっており、バイブレータ360による振動がより効果的にタンクレール356に伝わるようになっている。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消されるようになっている。
タンクレール356の構成について詳述すると、図22に示すように、タンクレール356は上方に開口した長尺樋状をなすレール本体361を有し、レール本体361の始端部には球面状の球受部362が設けられている。この球受部362により、タンク355より落下してきた遊技球が円滑にレール本体361内に取り込まれる。また、レール本体361には長手方向に延びる仕切壁363が設けられており、この仕切壁363により遊技球が二手に分流されるようになっている。仕切壁363により仕切られた2条の球通路は遊技球の直径よりも僅かに幅広となっている。仕切壁363により仕切られた各球通路の底面には、1筋又は2筋の突条364が設けられると共に、その突条364の側方に開口部365が設けられている。
また、レール本体361には、その下流側半分程度の天井部分を覆うようにして整流板367が配設されている。この整流板367は、下流側になるほどタンクレール356内の球通路高さを制限するよう弓なりに反った形状をしており、さらにその下面には長手方向に延びる凸部368が形成されている。これにより、タンクレール356内を流れる各遊技球は最終的には上下に積み重なることなく下流側に流出する。従って、タンクレール356に多量の遊技球群が流れ込んできても、遊技球の噛み込みが防止され、タンクレール356内における球詰まりが解消されるようになっている。なお、レール本体361が黒色の導電性ポリカーボネート樹脂により成形されるのに対し、整流板367は透明のポリカーボネート樹脂により成形されている。整流板367は着脱可能に設けられており、当該整流板367を取り外すことによりタンクレール356内のメンテナンスが容易に実施できるようになっている。
図20,21の説明に戻り、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされるようになっている。
タンク355から払出通路359に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する樹脂材料(例えば導電性ポリカーボネート樹脂)にて成形され、その一部にてアースされている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制されるようになっている。
また、裏パック351には、図20等の右端部に上下一対の支軸385が設けられており、この支軸385を図9等に示す支持孔部238に上方から挿通させることで、裏パックユニット203が内枠12に対して開閉可能に支持される。また、裏パック351には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ386が設けられると共に、上端部に係止孔387が設けられており、ナイラッチ386を図9等に示す被締結孔240にはめ込むと共に、係止孔387に図9等に示す固定具242を係止させることで、裏パックユニット203が内枠12に開閉不能に固定されるようになる。このとき、図9等に示す固定具241,243によっても裏パックユニット203が内枠12に固定される。なお、支持孔部238及び支軸385が前記図8の支軸部M6に、被締結孔240及びナイラッチ386が締結部M7に、固定具242及び係止孔387が係止部M8に、それぞれ相当する。また、固定具243が係止部M9に相当する。
なお、図6,図20に示すように、内枠12の右上側には、内枠12が外枠11に対して開かれたことを検出する内枠開検出スイッチ388が設けられている。内枠12が開かれると、内枠開検出スイッチ388からホール内(パチンコ店内)用コンピュータへ出力されるようになっている。
なお、図9に示すように、裏パックユニット203は、被締結孔240及びナイラッチ386と、固定具241,242とによって、内枠12の裏面に着脱自在に取り付けられている。このように固定具241,242も用いているので、タンク355に供給される遊技球の重みで裏パックユニット203が内枠12から外れてしまうことを防止している。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について、図23を用いて説明する。図23は、本パチンコ機10の電気的構成を示したブロック図である。本パチンコ機10は、主制御装置261と、払出制御装置311と、発射制御装置312と、表示制御装置45と、電源装置313などを備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。
パチンコ機10の主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、NMI割込み処理(図33参照)によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)の復電処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号S1が入力されるように構成されており、停電の発生により、図33の停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路643、払出制御装置311、表示制御装置45や、その他図示しないスイッチ群などが接続されている。
また、払出制御装置311は、払出モータにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、NMI割込み処理(図33参照)によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射モータ229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射モータ229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者が遊技球発射ハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射モータ229が駆動され、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、第1図柄表示装置42における第1図柄の変動表示と、第2図柄表示装置41における第2図柄の変動表示とを制御するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、2つの出力ポート528,529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力には主制御装置261の出力が接続され、入力ポート527の出力には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されると共にバスライン530を介して一方の出力ポート528が接続されている。出力ポート528の出力には第2図柄表示装置41(表示部43)や、音声ランプ制御装置262が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力には液晶表示装置である第1図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、主制御装置261から送信される表示コマンドに基づいて第1図柄表示装置42及び第2図柄表示装置41の表示を制御する。ROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、第1図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、第1図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、第1図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して第1図柄表示装置42に表示させるものである。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給するための電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆部するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMl端子へ停電信号S1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541で交流5ボルトの電圧を監視し、この電圧が5ボルト未満になった時間が例えば20ミリ秒を超えた場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号S1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号S1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(図33のNMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、電源部541で監視している交流5ボルトが5ボルト未満となった時間が20ミリ秒を越えた後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアするための回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号S2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,613のデータがクリアされる。
ところで、第1図柄表示装置(液晶表示装置)42には、図24に示すように、左・中・右の3つの図柄列L,M,Rが設定されており、図柄列L,M,R毎に上図柄、中図柄、下図柄の3個ずつの図柄(第1図柄:例えば特別図柄)が変動表示される。本実施の形態では、一連の図柄は、「0」〜「9」の数字を各々付した主図柄と、菱形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されており、数字の昇順又は降順に主図柄が表示されると共に各主図柄の間に副図柄が配されて一連の図柄列L,M,Rが構成されている。そして、周期性を持って主図柄と副図柄が上から下へと変動表示されるようになっている。
かかる場合、左図柄列Lにおいては、上記一連の図柄が降順(すなわち、主図柄の番号が減る順)に表示され、中図柄列M及び右図柄列Rにおいては、同じく上記一連の図柄が昇順(すなわち、主図柄の番号が増える順)に表示される。そして、左図柄列L→右図柄列R→中図柄列Mの順に変動表示が停止し、その停止時に第1図柄表示装置42上の5つの有効ライン、すなわち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5の何れかで主図柄が大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主図柄の組合せ)で揃えば大当たりとして特別遊技動画が表示されるようになっている。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施の形態では、主制御装置261内のCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて第1図柄表示装置42の抽選(大当たり抽選)や図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図25に示すように、第1図柄表示装置42の大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、第1図柄表示装置42の大当たり図柄の選択に使用する大当たり図柄カウンタC2と、第1図柄表示装置42が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、第1図柄表示装置42の変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1,CS2と、左列、中列及び右列の各外れ図柄の設定に使用する左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。上述した各カウンタは、CPU501で実行されるプログラムにより構成されている。
このうち、カウンタC1〜C3,CINI,CS1,CS2は、その更新の都度、前回値に「1」が加算され(以下、「更新」という)、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。また、外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU501内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。また、RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第1の始動口33への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば「0」〜「676」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「676」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜676)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で綴り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時と高確率時とで2種類設定されており、低確率時に大当たりとなる乱数の値の個数は2で、その値は「337,673」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の個数は10で、その値は 「67,131,199,289,337,401,463,523,601,661」である。なお、高確率時とは、予め定められた確率変動図柄によって大当たりになり付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる「確変」の時をいい、通常時(低確率時)とはそのような確変状態でない時をいう。
大当たり図柄カウンタC2は、大当たりの際、第1図柄表示装置42の変動停止時の図柄を決定するものであり、本実施の形態では、第1図柄表示装置42において有効ラインが5ラインであり、特定図柄(主図柄)が10通り設定されていることから、50個(0〜49)のカウンタ値が用意されている。すなわち、大当たり図柄カウンタC2は、0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり49)に達した後0に戻る構成となっている。大当たり図柄カウンタC2は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
また、リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3によって、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしており、例えば、C3=0,1が前後外れリーチに該当し、C3=2〜21が前後外れ以外リーチに該当し、C3=22〜238が完全外れに該当する。なお、リーチの抽通は、第1図柄表示装置42の抽選確率の状態や変動開始時の作動保留球数等に応じて各々個別に設定されるものであっても良い。リーチ乱数カウンタC3は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
また、2つの変動種別カウンタCS1,CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS1を「第1変動種別カウンタ」、CS2を「第2変動種別カウンタ」ともいう。第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、第1図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様が決定され、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1,CS2を組み合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄との組み合わせで同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。
変動種別カウンタCS1,CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示装置42による第1図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してCS1,CS2のバッファ値が取得される。
左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、第1図柄表示装置42の大当たり抽選が外れとなった時に左列第1図柄、中列第1図柄、右列第1図柄の停止図柄(外れ図柄)を決定するためのものであり、各列では主図柄及び副図柄の合わせて20の第1図柄の何れかが表示されることから、各々に20個(0〜19)のカウンタ値が用意されている。外れ図柄カウンタCLにより左図柄列の上・中・下段の各図柄が決定され、外れ図柄カウンタCMにより中図柄列の上・中・下段の各図柄が決定され、外れ図柄カウンタCRにより右図柄列の上・中・下段の各図柄が決定される。
本実施の形態では、CPU501に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算給果が最大値を超えた場合に20減算されて今回値が決定される。各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして通常処理内で更新され、それら外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。そして、第1図柄の変動開始時における変動パターン決定に際し、リーチ乱数カウンタC3の値に応じて前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかのバッファ値が取得される。
各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、大当たり乱数カウンタC1、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS1,CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を図26〜図37のフローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMl端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図31は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図31において、先ずステップS601では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS602では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。また、続くステップS603では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、676,49,238)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS604では、第1の始動口33への入賞に伴う始動入賞処理を実行する。この始動入賞処理を図32のフローチャートにより説明すると、ステップS701では、遊技球が第1の始動口33に入賞したか否かを作動口スイッチ224の検出情報により判別する。遊技球が第1の始動口33に入賞したと判別されると、続くステップS702では、第1図柄表示装置42の作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する。第1の始動口33への入賞があり、且つ作動保留球数N<4であることを条件にステップS703に進み、作動保留球数Nを1インクリメントする。
また、続くステップS704では、第1図柄の当落に関わる乱数を取得する。具体的には、前記ステップS603で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、RAM503の保留球格納エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。このように始動入賞処理をした後、CPU501は本タイマ割込処理を一旦終了する。
図33は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号S1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断して図33のNMI割込み処理を開始する。図33のNMI割込み処理は、主制御装置261のROM502に記憶されている。停電信号S1が出力された後所定時間は、主制御装置261の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされており、この所定時間内にNMI割込み処理が実行される。
図33のNMI割込み処理において、先ずステップS801では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aに退避し、続くステップS802では、スタックポインタの値を同バックアップエリア503aに記憶する。さらに、ステップS803では、電源断の発生情報をバックアップエリア503aに設定し、ステップS804では、電源が速断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置に対して送信する。
ステップS805ではRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。ステップS806では、RAMアクセスを禁止する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、停電の発生等による電源断時の払出制御装置311の状態がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。停電信号S1が出力された後所定時間は、払出制御装置311の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされるのも同様である。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号S1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMl端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図33のNMI割込み処理を開始する。その内容は図33で説明した通りである(但し、この払出制御装置311のNMI割込み処理ではステップS804の電源断通知コマンドの送信はない)。
次に、メイン処理について説明する。
図26は、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置262、払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウエイト処理を実行する。また、ステップS102では、払出制御装置311に対して払出許可コマンドを送信し、続くステップS103では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS104では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、続くステップS105では、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS106ではRAM判定値を算出し、続くステップS107では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS114等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS114等)に移行する。つまり、ステップS114ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS115ではRAM503の初期化処理を実行する。また、ステップS116では割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS108では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS109では、電源断の発生情報をクリアする。ステップS110では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に複帰させるためのコマンドを送信し、ステップS111では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。さらに、ステップS112,S113では、割込み許可/不許可を電源断前の状態に復帰させた後、電源断前の番地へ戻り、それから後述する通常処理(図27参照)に移行する。例えば、通常処理のステップS202まで実行されて電源断となった場合には、電源断前の番地へ戻り、通常処理のステップS203から実行されることになる。
次に、通常処理の流れを図27のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
図27において、先ずステップS201では、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置311に対して獲得遊技球数に対応する賞球払出コマンドを送信する。また、第1図柄表示装置42による第1図柄の変動表示に際して停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、確定コマンド等を表示制御装置45に送信する。なお、第1図柄の変動開始後において、変動パ夕ーンコマンド→左図柄列の停止図柄コマンド→右図柄列の停止図柄コマンド→中図柄列の停止図柄コマンドの順で通常処理の都度1つずつ(すなわち、4msec毎に1つずつ)コマンドが送出され、変動時間経過のタイミングで確定コマンドが送出されるようになっている。
次に、ステップS202では、変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。続くステップS203では、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新を実行する。
各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を詳しく説明すると、図28に示すように、ステップS301では、左図柄列の外れ図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS302では、中図柄列の外れ図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。そして、左図柄列の更新時期(ステップS301がYES)であればステップS303に進み、左図柄列の外れ図柄カウンタCLを更新する。また、中図柄列の更新時期(ステップS302がYES)であればステップS304に進み、中図柄列の外れ図柄カウンタCMを更新する。さらに、右図柄列の更新時期(ステップS301,S302が共にNO)であればステップS305に進み、右図柄例の外れ図柄カウンタCRを更新する。ステップS303〜S305の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が最大値を超えた場合に20を減算し、その演算結果を外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。
上記CL,CM,CRの更新処理によれば、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRが1回の通常処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、通常処理を3回実行する毎に外れ図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS306では、上記更新した外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせがリーチ図柄の組み合わせになっているか否かを判別し、リーチ図柄の組み合わせである場合、さらにステップS307では、それが前後外れリーチであるか否かを判別する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れリーチの組み合わせである場合、ステップS306に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納する。外れ図柄カタンタCL,CM,CRが前後外れ以外リーチの組み合わせである場合には、ステップS309に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納する。
また、リーチ図柄以外の組み合わせである場合、ステップS310では、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが外れ図柄の組み合わせになっているか否かを判別し、外れ図柄の組み合わせになっていれば、ステップS311に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の外れ図柄バッファに格納する。なお、ステップS306,S310が共にNOの場合は、左・中・右で図柄が揃っている、すなわち大当たりの状態に相当するが、かかる場合、外れ図柄カウンタCL,CM,CRをバッファに格納することなくそのまま本処理を終了する。
外れ図柄カウンタの更新処理の後、図27のステップS204では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込む。その後、ステップS205では、第1図柄表示装置42による第1図柄(普通図柄)の変動表示を行うための第1図柄変動処理を実行する。この第1図柄変動処理により、大当たり判定や第1図柄の変動パターンの設定などが行われる。但し、第1図柄変動処理の詳細は後述する。
その後、ステップS206では、電動役物処理を実行する。また、ステップS207では、特別遊技処理を実行する。なお、電動役物処理および特別遊技処理の説明は後述する。
その後、ステップS208では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1,CS2の更新を繰り返し実行する(ステップS209,S210)。つまり、ステップS209では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
また、ステップS210では、変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S207の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができるようになる。
次に、前記ステップS205の第1図柄変動処理を図29のフローチャートを参照して説明する。
図29において、ステップS401では、今現在大当たり中であるか否かを判別する。なお、大当たり中には、大当たりの際に第1図柄表示装置42で表示される特別遊技の最中と特別遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。続くステップS402では、第1図柄表示装置42による第1図柄の変動表示中であるか否かを判別する。そして、大当たり中でなくさらに第1図柄の変動表示中でもない場合、ステップS403に進み、第1図柄表示装置42の作動保留球数Nが0よりも大きいか否かを判別する。このとき、大当たり中であるか、又は作動保留球数Nが0である場合、そのまま本処理を終了する。
また、大当たり中、第1図柄の変動表示中の何れでもなく且つ作動保留球数N>0であれば、ステップS404に進む。ステップS404では、作動保留球数Nを1減算する。ステップS405では、保留球格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2ユリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS406では、変動開始処理を実行する。ここで、図30のフローチャートを用いて変動開始処理の詳細を説明すると、ステップS501では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する。具体的には、大当たりか否かは大当たり乱数カウンタ値とその時々のモードとの関係に基づいて判別され、前述した通り通常の低確率時には大当たり乱数カウンタC1の数値0〜676のうち「337,673」が当たり値であり、高確率時には「67,131,199,269,337,401,463,523,601,661」が当たり値である。
大当たりであると判別された場合、ステップS502では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する図柄、すなわち大当たり図柄を図示しないテーブル(大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表すテーブル)に基づいて求め、その図柄を停止図柄コマンドに設定する。このとき、大当たり図柄カウンタC2の数値0〜49は、全5つの有効ライン上における50通りの大当たり図柄の何れかに対応しており、停止図柄コマンドには50通りの大当たり図柄の何れかが設定される。これらの大当たり図柄のうち予め定められた特定図柄で揃った場合には以後確変状態に移行するが、特定図柄でない図柄(非特定図柄〉で揃った場合には確変状態に移行しない。
次に、ステップS503では、大当たり時における変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、第1図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄〉が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値とリーチパターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。
一方、ステップS501で大当たりではないと判別された場合には、ステップS504で、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチ発生か否かを判別し、リーチ発生の場合、さらにステップS505で、同じくリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて前後外れリーチであるか否かを判別する。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3の値は0〜238の何れかであり、そのうち「0,1」が前後外れリーチに該当し、「2〜21」が前後外れ以外リーチに該当し、「22〜238」がリーチなし(完全外れ)に該当する。
前後外れリーチ発生の場合、ステップS506に進み、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS507では、前後外れリーチ時における変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、前記ステップS503と同様に、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、第1図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。
また、前後外れ以外リーチ発生の場合、ステップS508に進み、RAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS509では、前後外れ以外リーチ時における変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのは前記ステップS503等と同様である。
大当たりでなくリーチでもない場合、ステップS510に進み、RAM503の完全外れ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS511では、完全外れ時における変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、リーチ発生しないことで、遊技者の興味は薄れ、多様な図柄変動態様は要求されない。そこで本実施の形態では、ステップS511において、第1変動種別カウンタCS1だけを用いて(すなわち第2変動種別カウンタCS2を使わずに)図柄変動種別を決定する。上記の通り大当たり時、リーチ発生時、リーチ非発生時のそれぞれで図柄停止コマンド及び変動パターンコマンドの設定が完了すると、本処理を終了する。
図29の説明に戻り、ステップS402がYES、すなわち第1図柄の変動表示中である場合には、ステップS407に進み、変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、第1図柄の変動パターンに応じて当該第1図柄の変動時間が決められており、この変動時間が経過した時にステップS407が肯定判別される。そして、ステップS408では、変動の停止命令を確定コマンドとして設定し、その後本処理を終了する。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。図34は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS901では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。また、ステップS902では、主制御装置261から送信される払出許可コマンドを受信するまで待機する。そして、払出許可コマンドを受信した時点でステップS903に進んでRAMアクセスを許可すると共に、ステップS904で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、CPU511内のRAM513に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS905では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、続くステップS906では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS907ではRAM判定値を算出し、続くステップS908では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
RAM消去スイッチ523がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS915等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM513の初期化処理(ステップS915等)に移行する。つまり、ステップS915ではRAM513の全領域を0にクリアし、続くステップS916ではRAM513の初期化処理を実行する。また、ステップS917ではCPU周辺デバイスの初期設定を行うと共に、ステップS918では割込み許可を設定し、後述する払出制御処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS909では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS910では、電源断の発生情報をクリアする。また、ステップS911では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS912では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS913,S914では、割込み許可/不許可を電源断前の状態に復帰させた後、電源断前の番地へ戻る。
次に、払出制御処理の流れを図35のフローチャートを参照しながら説明する。
図35において、ステップS1001では、主制御装置261からのコマンドを取得し、賞球の総賞球個数を記憶する。ステップS1002では、発射制御装置312に対して発射許可の設定を行う。また、ステップS1003では、状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。
その後、ステップS1004では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS1005では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった時、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった時、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS1006では、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には払出制御装置311に設けた7セグメントLEDにより報知する。
ステップS1007〜S1009では、賞球払出の処理を実行する。この場合、貸球の払出不可状態でなく、且つ前記ステップS1001で記憶した総賞球個数が0でなければ(ステップS1007,S1008が共にNO)、ステップS1009に進み、賞球制御処理(後述する図36)を開始する。また、賞球の払出不可状態、又は総賞球個数が0であれば(ステップS1007,S1008の何れかがYES)、貸球払出の処理に移行する。
その後、ステップS1010〜S1012では、貸球払出の処理を実行する。この場合、貸球の払出不可状態でなく、且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していれば(ステップS1010がNO、S1011がYES)、ステップS1012に進み、貸球制御処理(後述する図37)を開始する。また、貸球の払出不可状態、又は貸球払出要求を受信していなければ(ステップS1010がYES又はS1011がNO)、後続の球抜きの処理を実行する。
ステップS1013では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS1014では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本払出制御処理の先頭に戻る。
ここで、図36に示す賞球制御処理において、ステップS1101では、払出モータ358aを駆動させて賞球の払出を実行する。続くステップS1102では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1103に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図35の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1104に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1105に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図35の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1106に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が総賞球個数に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1107で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図35の払出制御処理に戻る。
また、図37に示す貸球制御処理において、ステップS1201では、払出モータ358aを駆動させて貸球の払出を実行する。続くステップS1202では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1203に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図35の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1204に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1205に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図35の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1206に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が所定の貸球個数(25個)に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1207で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図35の払出制御処理に戻る。
次に、本発明のパチンコ機10のさらなる特徴部分の構成について、図38から図42を用いて説明する。図38は、パチンコ機10の遊技盤30の構成を示す正面図である。図39は、入賞装置400の斜視図である。図40は、入賞装置400の第1図柄表示部414が識別情報(第1図柄)を表示していることを示す図である。図41は、入賞装置400および主制御装置261の構成の概要を示すブロック図である。図42は、誘導案内通路410を説明するための説明図である。図43は、入賞装置400内の分割傾斜面408a,408bと影響部材を示す斜視図である。なお、上述において、パチンコ機10の遊技盤30の構成は図4を用いて説明していたが、これ以後断りのない限りパチンコ機10の遊技盤30の構成は、図38に示すものとして説明する。
パチンコ機10は、図38に示すように、遊技球Bが打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤30は、その中央部に入賞装置400を備えている。遊技盤30における入賞装置400の下方位置には、遊技球Bが入球可能な第1入球部420が配設されている。入賞装置400の上部には、遊技球Bが入球可能な第3入球部440が配設されている。この第1入球部420および第3入球部440に入球した遊技球Bは、内部に備えられた第1入球検出部421,第3入球検出部441(図41参照)により、その通過したことが検出される。なお、第1入球検出部421,第3入球検出部441としては、例えば、透過型近接センサなどが挙げられる。この第1入球検出部421,第3入球検出部441で検出されたことに基づいて、所定数の賞球がされるようになっている。なお、上述した第1入球検出部421は、本発明における遊技球検出手段に相当する。
ここで、入賞装置400の構成について図39を用いて説明する。入賞装置400は、図39に示すように、開閉動作を行うことが可能である羽根402と、この羽根402が開状態になることで遊技球を入賞させる入賞口と、入賞口に入賞した遊技球Bを転動面に誘導する誘導案内通路410と、この誘導案内通路410を通過した遊技球Bを検出する検出部411と、誘導案内通路410から供給された遊技球Bが接触し転動面での転動に影響を与える影響部材(後述する第1影響部材403,第2影響部材404)と、識別情報(第1図柄)を表示する第1図柄表示部414と、転動面を転動した遊技球Bが入球可能で、遊技球Bの入球により遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となる第2入球部430とを備えている。また、図39では入賞装置400の内部構成を説明するために、入賞装置400の右側部分を切り欠いた状態で図示しているが、入賞装置400は概ね左右対称構造になっており、入賞装置400の右半分にも、上記と同様に羽根402,誘導案内通路410が備えられている構成となっている。以下に、入賞装置400の各構成について説明する。
羽根402は、図40に示すように、第3入球部440の下側に、左右一対として入賞装置400に配設されている。また、図41に示すように、主制御装置261からの制御信号の入力に基づいて、羽根駆動装置442により羽根402を動作させる。羽根402は、入賞装置400に遊技球Bが入賞(入球)可能である開状態と入賞装置400に遊技球Bが入賞不可能な閉状態とに可変される。例えば、図40に示す羽根402は閉状態であり、左右それぞれが外側に開くことで遊技球Bを入賞可能となる。
誘導案内通路410は、羽根402が開いて形成される開口部分に入球した遊技球Bを転動面の方に誘導するものである。なおここでは、誘導案内通路410の詳細な図示は省略するが、誘導案内通路410は例えば以下の構成となっている。つまり、誘導案内通路410は、図42に示すように、入賞装置400を正面視した状態で奥へ向かう方向にやや下り坂で傾斜する所定長さ(例えば6cm程度)の奥行き通路部471と、この奥行き通路部471に配設された、遊技球Bの通過を検出する検出部411と、この奥行き通路部471の最奥部に形成された、遊技球Bを左右の2方向のいずれかに誘導可能で入賞装置400の中央から左右方向にやや下り坂で傾斜する所定長さ(例えば5cm程度)の分岐する分岐通路部472と、この分岐通路部472の左右の出力部から垂下するそれぞれの垂下通路部473と、この垂下通路部473の端部である下側で転動面側に開いた開口部474とを備えている。つまり、羽根402が開いて入球した遊技球Bは、奥行き通路部471を通ることで入賞装置400の奥側へ進み、通過孔を落下して分岐通路部472に入り、この分岐通路部472で入賞装置400の左右のいずれか一方の方向に進み、垂下通路部473を垂下して転動面に供給されることになる。すなわち、羽根402が開いて入球した遊技球Bは、2つの経路で転動面に供給されることになる。
また、図42に示すように、誘導案内通路410の垂下通路部473は、開口部474から転動面に出力される遊技球Bの勢いを調整する出力調整部475を備えている。この出力調整部475は、例えば、垂下通路部473の内側に左右一対となった半円状部材を3個備えたものであり、左右一対の半円状部材の間隔は、遊技球Bが通過可能な間隔となっている。したがって、入賞装置400に入賞した遊技球Bは、垂下通路部473を通過する時に出力調整部475の半円上部材に接触しながら垂下通路部473を流下することで流下速度が減速される。その結果、開口部474から転動面に出力される遊技球の勢いが緩やかになり、影響部材を損傷させることを低減させることができる。なお、出力調整部475は、半円状部材が3個備えられた構成として説明したが、出力調整部475の大きさ、形状、数などを替えることにより、出力調整部475で設定される遊技球Bの流下速度を調整することができる。なお、上述した出力調整部475は、本発明における出力調整手段に相当する。
図39に示すように、誘導案内通路410の開口部474が位置する上流側から第1図柄表示部414が位置する下流側に下り傾斜した転動面(傾斜面)を備えている。転動面(傾斜面)は、その上流側から下流側までを2分割した2個の分割傾斜面408a,408bを備えている。
また、2個の分割傾斜面408a,408bのうちで一つの分割傾斜面408aの下流側の端部よりも、当該分割傾斜面408aの下流側に隣接する他方の分割傾斜面408bの上流側の端部を高くした、遊技球Bを停留させる段差531を形成するように、分割傾斜面408a,408bの傾斜姿勢を変更する姿勢変更機構部409を備えている。2個の分割傾斜面408a,408bは、その境界部分の形状を凹凸形状としており、かつ、それらを咬合させた状態としている。隣接する分割傾斜面408a,408bは、その凹凸形状とした境界部分の凹部の大きさを遊技球Bの直径程度としている。2個の分割傾斜面408a,408b間は、前述したように当該2個の分割傾斜面408a,408bの姿勢変更自在とするため、隙間(例えば1mm程度の隙間)が存在しているが、2個の分割傾斜面408a,408b間で段差531が生じていないときは、当該2個の分割傾斜面408a,408b間を遊技球Bがそのまま通り過ぎていくことになる。
また、2個の分割傾斜面408a,408bのうちで下流側の分割傾斜面408b上には、その中央箇所で上流側から下流側にわたって、遊技球Bを第2入球部430の方に案内するための案内溝412が形成されている。案内溝412は、第2入球部430と同一軸線上に形成されている。なお、上述した姿勢変更機構部409は、本発明における姿勢変更手段に相当する。
分割傾斜面408aの上流側の左右には、影響部材である入賞装置400内に入賞した遊技球Bを転動面に出力する態様に影響を与える第1影響部材403がそれぞれ配設されている。また、分割傾斜面408a上の左右の第1影響部材403の間に、転動面上を転動する遊技球Bが接触しその転動に影響を与える第2影響部材404が配設されている。
図43に示すように、第1影響部材403は、遊技球Bが通過する遊技球通過面Sの入力側INから出力側OUTに向けて上昇するように傾斜された、分割傾斜面408aを底面とする台形となっており、例えば、ジャンプ台と呼ばれるものである。第1影響部材403の遊技球通過面Sを通過する遊技球Bは、入力側INから出力側OUTに向けて上昇するように転動し、第1影響部材403から放出(ジャンプ)される。
第2影響部材404は、本実施例では人物が乗ったカヌーをかたどったものを採用している。第2影響部材404は、その一端側としての人物が配置されている箇所を基端部404aとし、その他端側を先端部404bとする棒状部材としてのカヌーをかたどったカヌー部材を備え、基端部404a(カヌー部材の後端部)を軸心として他端部(カヌー部材の先端部404b)を、軸心に直交する水平面(左右方向)の所定範囲内で水平面(左右方向)回動往復自在であり、かつ、垂直面(上下方向)の所定範囲内で垂直面(上下方向)回動往復自在なものとしている。また、先端部404bの中央部分には、第1影響部材403から放出された遊技球Bが載ることが可能な半円状の窪みで形成された窪み部405と、先端部404bの窪み部405側から先端部404bの分割傾斜面408b側にかけて低い高さになるように傾斜がつけられ、窪み部405に載った遊技球Bを流下させる流下溝406とが設けられている。
また、後述する影響部材制御部460は、選択部461で選択された姿勢状態となるように第2影響部材404および分割傾斜面408a,408bを駆動する駆動装置463を備えている。この駆動装置463は、第1駆動機構部464と第2駆動機構部465と前述した姿勢変更機構部409とを備えている。第2影響部材404は、第1駆動機構部により水平面(左右方向)に駆動され、第2駆動機構部により垂直面(上下方向)に駆動され、上下方向および左右方向には同時に行われることが可能となっている。また、流下溝406の遊技球Bが排出される側は、これら第1駆動機構部と第2駆動機構部とにより、流下溝406から流下された遊技球Bが第3入球部440に入球し易い方向に存在するように駆動されることがある。
つまり、図39に示すように、入賞装置400の左側の誘導案内通路410の開口部474から遊技球Bが転動面(分割傾斜面408a,408b)に供給される場合には、第2影響部材404(カヌー部材)が、その基端部404aを軸心に他端部(カヌー部材の先端部404b)が中央側に振られた状態であれば、分割傾斜面408bの下流側端部の第2入球部430に入球し易くなり、第2影響部材404(カヌー部材)が、その基端部404aを軸心に他端部(カヌー部材の先端部404b)が左側または右側に振られた状態であれば、分割傾斜面408bの下流側端部の第2入球部430に入球することは難しい。また、入賞装置400の右側の誘導案内通路410の開口部474からから遊技球Bが転動面(分割傾斜面408a,408b)に供給される場合にも、同様のことが言える。なお、上述した駆動装置463は、本発明における駆動手段に相当する。上述した第1駆動機構部は、本発明における第1駆動手段に相当する。上述した第2駆動機構部は、本発明における第2駆動手段に相当する。
以下に、第1駆動機構部464と第2駆動機構部465と姿勢変更機構部409について、図44〜53を用いて説明する。図44は入賞装置400の前方から見た分解斜視図であり、図45は入賞装置400の後方から見た分解斜視図であり、図46は入賞装置400の要部を前方から見た分解斜視図であり、図47は入賞装置400の要部を後方から見た分解斜視図であり、図48は第1駆動機構部464を前方から見た分解斜視図であり、図49は第1駆動機構部464を後方から見た分解斜視図であり、図50はステージ520の段差発生状態での姿勢変更機構部409の分解斜視図であり、図51はステージ520の段差非発生状態での姿勢変更機構部409の分解斜視図であり、図52はステージ520の段差発生状態での姿勢変更機構部409の側面図であり、図53はステージ520の段差非発生状態での姿勢変更機構部409の側面図である。
図44〜図47に示すように、入賞装置400は、大別すると、前面側部材500と中間枠体510とステージ520と第2影響部材404と背面側部材530とを備えている。
前面側部材500は、入賞装置400の前面側に位置する部材(枠体)であって、羽根402や奥行き通路部471の一部や第2入球検出部431などを備えたものである。
中間枠体510は、前述した誘導案内通路410の主要部を備えたものであり、誘導案内通路410の分岐通路部472と垂下通路部473の一部などを備えたものである。
ステージ520は、2個の分割傾斜面408a,408bと姿勢変更機構部409と保持機構部610とを備えている。保持機構部610は、隣接する分割傾斜面408a,408b間の段差531の解除により開放出力された遊技球Bのうちで第2入球部430の入口に至った遊技球Bを当該入口で一時的に保持するものである。
図44,図45に示すように、保持機構部610は、駆動信号のオンオフにより可動片612を前後させるソレノイド611と、一端側に可動片612の先端側が取り付けられ、他端側に遊技球Bを載置するための舌片部614が取り付けられ、中央箇所を回転軸として軸支された棒状体613と、を備えている。保持機構部610は、ソレノイド611に駆動信号(例えばオフ信号)を入力すると可動片612が前方向に突出した状態となり、中央箇所を回転軸として軸支された棒状体613の一端側が前方向に押し出されるとともに他端側が後方向に引き戻される(要するに棒状体613が回動する)ことで、舌片部614が引き戻された状態となり、当該舌片部614が第2入球部430の入口に存在しない状態となり、このときに遊技球Bが第2入球部430の入口に入球されると、当該舌片部614で遊技球Bが保持されることなく入球されることになる。これに対して、保持機構部610は、ソレノイド611に駆動信号(例えばオン信号)を入力すると可動片612が後方向に引き戻された状態となり、中央箇所を回転軸として軸支された棒状体613の一端側が後方向に引き戻されるとともに他端側が前方向に突き出される(要するに棒状体613が回動する)ことで、舌片部614が押し出された状態となり、当該舌片部614が第2入球部430の入口に存在する状態となり、このときに遊技球Bが第2入球部430の入口に入球されると、当該舌片部614で遊技球Bが保持される。
背面側部材530は、第2影響部材404が取り付けられ、かつ、中間枠体510と組み合わされる第1裏面側部材620と、この第1裏面側部材620の背後に取り付けられる第2裏面側部材630と、この第2裏面側部材630の背後に取り付けられる第3裏面側部材640と、この第3裏面側部材640の背後に取り付けられる第4裏面側部材650と、を備えている。
第1駆動機構部464は、第1裏面側部材620と第2裏面側部材630と第3裏面側部材640とを備えている。第1駆動機構部464の構成を説明する前に、まず第2影響部材404の構成について詳細に説明することにする。
第2影響部材404(カヌー部材)は、その基端部404aに設けられた支持軸660(図48参照)に対して、その先端部404b(カヌー部材の先端部404b)が回動自在で、かつ、支持軸660の軸方向に上下動自在となっている。つまり、第2影響部材404(カヌー部材)の基端部404aには、支持軸660と、この支持軸660の軸周りに回動可能に取り付けられた第1連結部材661と、が設けられ、第2影響部材404(カヌー部材)の基端部404aが第1連結部材661に連結されている。第1連結部材661は、支持軸660から第2影響部材404(カヌー部材)の舳先に向かう方向(舳先方向)とは反対方向に突出する第1突出棒662を備えている。つまり、第1突出棒662の方向を変更すれば第2影響部材404の舳先方向が変更されるようになっている。さらに、この支持軸660の第1連結部材661よりも上方位置には、第2連結部材663が当該支持軸660に対して回動可能に取り付けられており、第2連結部材663には、オール(ボートの櫂)を手にした人物を象った飾り部材664が取り付けられている。第2連結部材663は、支持軸660から飾り部材664に向かう方向(前面方向)とは反対方向に突出する第2突出棒665を備えている。つまり、第2突出棒665の方向を変更すれば飾り部材664の向きが変更されるようになっている。
図46に示すように、第1裏面側部材620は、第2影響部材404の支持軸660(図48参照)をその両端で軸支する軸受け部621を上下2箇所に備えており、第2影響部材404の支持軸660を垂設状態で支持するようになっている。具体的には、上側の軸受け部621は支持軸660の上端が挿入される挿込孔(図示省略)となっており、下側の軸受け部621は支持軸660の下端側が入れられる切欠き部622となっており、第2影響部材404の支持軸660を上下の軸受け部621に取り付けた状態で下側の軸受け部621を固定部材623で固定することで、当該支持軸660が外れないようになっている。また、図47に示すように、第1裏面側部材620には、第1突出棒662が突出可能で所定範囲の回動が可能なスペースの第1貫通部624と、第2突出棒665が突出可能で所定範囲の回動が可能なスペースの第2貫通部625とが設けられている。
図46,図48に示すように、第2裏面側部材630は、その第1裏面側部材620と対向する側で第1突出棒662および第2突出棒665に対応する箇所に、両端に挿入孔631が形成され略中心箇所を回動軸として軸支された可動棒632を備えている。可動棒632の両端の挿入孔631には、第1突出棒662および第2突出棒665がそれぞれ挿入されるようになっている。可動棒632の裏面側には、第2裏面側部材630から突出する突出ピン633(図47参照)が設けられており、第2裏面側部材630の突出ピン633に対応する箇所には、略円弧状の溝孔部(図示省略)が形成されており、可動棒632の突出ピン633が第2裏面側部材630の略円弧状の溝孔部(図示省略)から突出した状態となっている。図47に示すように、第2裏面側部材630の裏面側には、可動棒632の突出ピン633を案内するための案内溝部634が形成された、第2裏面側部材630の裏面側に取り付けられる上下可動板635が備えられている。上下可動板635の案内溝部634は、例えば、高さ33mm程度とし底辺3mm程度とする三角形の斜辺を溝部としたものであってその溝部が段々と変化するような形状となっている。つまり、上下可動板635の案内溝部634は、上部から6mm程度垂下する第1直下案内溝部と、この第1直下案内溝部に連通されやや右下方向(僅かに斜め方向)に6mm程度進む第1傾斜案内溝部と、この第1傾斜案内溝部に連通され6mm程度垂下する第2直下案内溝部と、この第2直下案内溝部に連通されやや右下方向(僅かに斜め方向)に6mm程度進む第2傾斜案内溝部と、この第2傾斜案内溝部に連通され6mm程度垂下する第3直下案内溝部とからなるものである。さらに、上下可動板635の第3裏面側部材640と対向する側には、横方向に形成された横方向案内溝部636が形成されている。
図48に示すように、第3裏面側部材640は、第1アクチュエータ641と、この第1アクチュエータ641の回転軸に取り付けられた第1歯車642と、この第1歯車642に咬合された第2歯車643とを備えている。第2歯車643は、その第2裏面側部材630に対向する側には円板部644を有しており、この円板部644に上下可動板635の横方向案内溝部636に挿入される突起ピン645が形成されている。また、第2歯車643の回転軸には、当該第2歯車643の回転に伴って回転する半円板部646を備えている。第2影響部材404を水平方向に第1の周期で往復移動させる場合には、第1アクチュエータ641の回転軸を回転させることで、第1アクチュエータ641の回転軸の回転運動が第1歯車642を介して第2歯車643に伝達されて回転することになり、第2歯車643の突起ピン645が円形軌道に回転運動することになる。第2歯車643の突起ピン645の円形軌道の回転運動は、上下可動板635の上下方向の往復移動に変換され、上下可動板635の上下方向の往復移動は、可動棒632の回動軸を軸心に当該可動棒632の上部が円弧方向に往復移動するとともに当該可動棒632の下部が円弧方向に往復移動する。つまり、可動棒632の上部が円弧経路の左側に位置するときには、可動棒632の下部が円弧経路の右側に位置することになる。
可動棒632の上部の円弧方向の往復移動は、第2突出棒665に水平方向(左右方向)の往復移動として伝達される。それは、可動棒632の挿入孔631が第2突出棒665よりも大きくしているので、第2突出棒665を円弧に往復移動させる際の上下方向の移動成分が伝達されず反映されないようになっており、オール(ボートの櫂)を手にした人物を象った飾り部材664が水平方向(左右方向)に往復移動するようになっている。また、可動棒632の下部の円弧方向の往復移動は、第1突出棒662に水平方向(左右方向)の往復移動として伝達される。それは、可動棒632の挿入孔631が第1突出棒662よりも大きくしているので、第1突出棒662を円弧に往復移動させる際の上下方向の移動成分が伝達されず反映されないようになっており、第2影響部材404(カヌー部材)が水平方向(左右方向)に往復移動するようになっている。つまり、第2影響部材404(カヌー部材)および飾り部材664が水平方向(左右方向)に第1の周期で往復移動するようになっている。この第1の周期は、第3裏面側部材640の第1アクチュエータ641の回転軸の回転周期に依存している。また、上下可動板635の案内溝部634を前述の形状にすることで、第2影響部材404(カヌー部材)および飾り部材664は、一定速度で水平方向に往復移動するのではなく、最左位置、中央位置、最右位置に比較的長く存在し、それらの最左位置、中央位置、最右位置の間の位置には比較的短く存在する、つまり、最左位置と中央位置との間の移動速度と、中央位置と最右位置との間の移動速度とを速くするようにしている。
なお、図48に示すように、可動棒632の位置関係からわかるように、第2影響部材404(カヌー部材)が水平方向(左右方向)の左側に位置しているときは、それとは逆に、オール(ボートの櫂)を手にした人物を象った飾り部材664が水平方向(左右方向)の右側に位置するようになっている。それとは逆に、図49に示すように、第2影響部材404(カヌー部材)が水平方向(左右方向)の右側に位置しているときは、オール(ボートの櫂)を手にした人物を象った飾り部材664が水平方向(左右方向)の左側に位置するようになっている。つまり、第2影響部材404(カヌー部材)と、オール(ボートの櫂)を手にした人物を象った飾り部材664とは逆の動きをするようになっている。
なお、第3裏面側部材640は、その所定箇所に、半円板部646の回転位置を検出する光透過型の光検出器647(図45参照)を備えている。半円板部646が光透過型の光検出器647に位置するときにはこの半円板部646により光検出器647での光が遮光され、それに応じた検出信号が出力され、半円板部646が光透過型の光検出器647に位置しないときにはこの半円板部646により光検出器647での光が遮光されることがなく、それに応じた検出信号が出力される。この光検出器647での検出信号に基づいて、第2影響部材404および飾り部材664が正面を向いた状態で停止させることができる。この場合には、第3裏面側部材640の第1アクチュエータ641の回転により第2歯車643の突起ピン645が当該第2歯車643の縦方向の中心に位置し、上下可動板635が上下方向の中心位置に位置し、可動棒632が垂直姿勢となり、第2影響部材404および飾り部材664が正面を向いた状態で停止することなる。
続いて、姿勢変更機構部409について説明する。図50,図51に示すように、ステージ520は、2個の分割傾斜面408a,408bと姿勢変更機構部409と保持機構部610(図44,図45参照)とを備えている。なお、保持機構部610については、図44,図45を用いて説明したため、ここでは2個の分割傾斜面408a,408bと姿勢変更機構部409とについて詳細に説明する。したがって、図50,図51では、保持機構部610の図示を省略したステージ520、つまり2個の分割傾斜面408a,408bと姿勢変更機構部409と取付枠体541を図示している。
取付枠体541は、2個の分割傾斜面408a,408bと姿勢変更機構部409と保持機構部610(図示省略)とが取り付けられるものであり、正面側,裏面側および上部側が開放された、正面視で略Uの字形状の枠体としている。つまり、両側壁541aと底部541bとを備えた枠体としている。
図50,図51に示すように、2個の分割傾斜面408a,408bは、上流側の分割傾斜面408aと下流側の分割傾斜面408bとして、その傾斜方向に並べられている。下流側の分割傾斜面408bは、その下流側に近い箇所で側面の2箇所に貫通孔が形成されており、さらに、正面視で左側面にはその側面方向に延出した延出部542を備え、この延出部542には当該延出部542の先端側から起端側に斜め方向に切り欠かれた切り欠き部543を備えている。取付枠体541の両側壁541aでの正面側に近い箇所には、貫通孔がそれぞれ形成されており、取付枠体541の両側壁541aでの正面側に近い貫通孔および下流側の分割傾斜面408bの下流側に近い2箇所の貫通孔に、支持ピン544を挿入し、この支持ピン544の両端を固定部材545で固定する。こうすることで、下流側の分割傾斜面408bは、その横方向(幅方向)に挿入された支持ピン544で取付枠体541に軸支された状態となる。
次に、上流側の分割傾斜面408aは、その流下方向の略中央箇所で側面の2箇所に貫通孔が形成されており、さらに、正面視で左側面にはその側面方向に延出した延出部542を備え、この延出部542には当該延出部542の先端側から起端側に斜め方向に切り欠かれた切り欠き部543を備えている。取付枠体541の両側壁541aでの正面側から離れた箇所には、貫通孔がそれぞれ形成されており、取付枠体541の両側壁541aでの正面側から離れた貫通孔および上流側の分割傾斜面408aの側面の2箇所の貫通孔に、支持ピン544を挿入し、この支持ピン544の両端を固定部材545で固定する。こうすることで、上流側の分割傾斜面408aは、その横方向(幅方向)に挿入された支持ピン544で取付枠体541に軸支された状態となる。
姿勢変更機構部409は、上流側の分割傾斜面408aの下流側の端部よりも下流側の分割傾斜面408bの上流側の端部を高くした、遊技球Bを停留させる段差531を形成するように、それらの分割傾斜面408a,408bの傾斜姿勢を変更するものである。具体的には、姿勢変更機構部409は、2個の分割傾斜面408a,408bに連結される単一のリンク部材546と、このリンク部材546を第1状態と第2状態とに変移可能に駆動するリンク部材駆動装置547と、を備え、リンク部材駆動装置547を動作させてリンク部材546を第1状態に変移させることで、隣接する分割傾斜面408a,408b間に段差531を生じさせないようにし、リンク部材駆動装置547を動作させてリンク部材546を第2状態に変移させることで、隣接する分割傾斜面408a,408b間に段差531を生じさせるようにするものである。
リンク部材駆動装置547は、第2アクチュエータ548と、この第2アクチュエータ548の回動軸に取り付けられた接続部549とを備えている。この接続部549は、第2アクチュエータ548の回動軸を軸心として回転する半円形状の回動位置検出板549aを有するものであり、当該回動軸の軸心方向に突出するとともに当該軸心とは偏心した円筒部549bを備えている。
リンク部材546は、図52,図53に示すように、その基端部が、第2アクチュエータ548が取り付けられている被取付部材570に軸支され、その略中央箇所に開口部546aが形成され、その先端側およびそれよりも中央寄りの2箇所に開口部546aが形成されたものである。
リンク部材546の2箇所の開口部546aは、各分割傾斜面408a,408bの切り欠き部543にそれぞれ嵌入されており、第2アクチュエータ548の回動軸に取り付けられた接続部549の円筒部549bは、リンク部材546の開口部546aに挿入されている。
上流側の分割傾斜面408aと下流側の分割傾斜面408bとの間に段差531を周期的に発生させる場合には、第2アクチュエータ548の回動軸を回転させることで、第2アクチュエータ548の回動軸の回転運動が接続部549の円筒部549bを介してリンク部材546に伝達されることになり、第2アクチュエータ548の回動軸の回転運動が、当該回動軸に対して偏心された位置に設けられた円筒部549bおよびリンク部材546の開口部546aにより、リンク部材546を基端側を軸としてその先端側が上下方向に揺動する揺動往復運動に変換され、リンク部材546の先端側の上下方向への揺動往復運動が各分割傾斜面408a,408bの切り欠き部543を介して伝達され、下流側の分割傾斜面408bの上流側端部が上昇するとともに上流側の分割傾斜面408aの下流側端部が下降して分割傾斜面408a,408b間に段差531が生じた状態となったり、それとは逆に、下流側の分割傾斜面408bの上流側端部が下降するとともに上流側の分割傾斜面408aの下流側端部が上昇して分割傾斜面408a,408b間に段差531が生じない状態となったりすることが、第1の周期とは異なる第2の周期で繰り返し行われる。
図52に示すように、第2アクチュエータ548の回動軸が回転して、この回動軸に設けられた接続部549の偏心位置にある円筒部549bが下側に位置すると、リンク部材546の先端側が上昇した位置となり、リンク部材546の2箇所の開口部546aが分割傾斜面408a,408bの切り欠き部543にそれぞれ奥まで入り込み、この開口部546aが切り欠き部543の奥まで入り込むことでそれぞれの分割傾斜面408a,408bがさらに傾斜した姿勢となり、隣接する分割傾斜面408a,408b間で段差531が生じた状態となる。
それとは逆に、図53に示すように、第2アクチュエータ548の回動軸が回転して、この回動軸に設けられた接続部549の偏心位置にある円筒部549bが上側に位置すると、リンク部材546の先端側が下降した位置となり、リンク部材546の2箇所の開口部546aが分割傾斜面408a,408bの切り欠き部543の入口側に戻った状態となり、この開口部546aが切り欠き部543の入口側に戻ることでそれぞれの分割傾斜面408a,408bの傾斜姿勢が弱まり、隣接する分割傾斜面408a,408b間で段差531が生じない状態となる。本明細書で言う「段差」とは、隣接する分割傾斜面408a,408b間で遊技球Bを停留させるためのものを意味するので、図52に示す隣接する分割傾斜面408a,408b間での段差531が該当するが、図53に示すような遊技球Bの停留を生じさせない隣接する分割傾斜面408a,408b間での段差、つまり、遊技球Bが停留せずに流下可能となっているような段差は該当しない。
なお、図52,図53に示すように、被取付部材570は、その所定箇所に、半円形状の回動位置検出板549aの回転位置を検出する光透過型の光検出器671を備えている。回動位置検出板549aが光透過型の光検出器671に位置するときにはこの回動位置検出板549aにより光検出器671での光が遮光され、それに応じた検出信号が出力され、回動位置検出板549aが光透過型の光検出器671に位置しないときにはこの回動位置検出板549aにより光検出器671での光が遮光されることがなく、それに応じた検出信号が出力される。この光検出器671での検出信号に基づいて、図52に示すような隣接する分割傾斜面408a,408b間に段差531を生じさせた状態でこれらの分割傾斜面408a,408bを停止させた状態を維持したり、図53に示すような隣接する分割傾斜面408a,408b間に段差531を生じさせない状態でこれらの分割傾斜面408a,408bを停止させた状態を維持したりすることができる。
図52に示すように、隣接する分割傾斜面408a,408b間の段差531で停留された遊技球Bの増加によって、当該段差531が大きくなるように分割傾斜面408a,408bの傾斜姿勢に遊びを持たせている。具体的には、上流側の分割傾斜面408aの下流側に停留される遊技球Bが増加すると、その重みでさらに上流側の分割傾斜面408aが傾斜するようにしている。
続いて、第2駆動機構部465について説明する。第2駆動機構部465は、駆動信号のオンオフにより可動片を前後させるソレノイドと、可動片の先端側に取り付けられ、他端側が第2影響部材404(カヌー部材)の下面に取り付けられている棒状体とにより構成されている。第2駆動機構部465は、ステージ520の分割傾斜面408a側に備えられ、ソレノイドの可動片は、第2影響部材404(カヌー部材)がある上側に向けられた状態である。第2駆動機構部465は、ソレノイドに駆動信号(例えばオフ信号)を入力すると可動片が上方向に突出した状態となり、棒状体の一端側が上方向に押し上げられるとともに他端側が第2影響部材404(カヌー部材)の下面を押し上げられる。また、ソレノイドに駆動信号(例えばオン信号)を入力すると可動片が下方向に引っ込んだ状態となり、棒状体の一端側が下方向に下がるとともに他端側が第2影響部材404(カヌー部材)の下面が下がる。つまり、ソレノイドの可動片を動作させることにより、第2影響部材404(カヌー部材)を上下方向に動作させることができる。
したがって、第1駆動機構部464が入賞装置400の第2影響部材404(カヌー部材)および飾り部材664の水平方向の往復移動を行い、第2駆動機構部465が第2影響部材404(カヌー部材)が上下方向の往復移動を行い、姿勢変更機構部409により分割傾斜面408a,408bを動作させることを同時にできる。
なお、中間枠体510は、図46,図47に示すように、その開口部474のやや下側に、正面視で左右2箇所に前後方向(奥行き方向)に延びた案内溝591が形成されている。ステージ520は、ユニット化されたものとなっており、図50,図51に示すように、取付枠体541の両側壁541aの上部に、中間枠体510の案内溝591に嵌入可能な鍔部541cを備えている。中間枠体510の案内溝591にステージ520の鍔部541cを嵌入させるようにすることでステージ520を中間枠体510に取り付けることができ、逆に、中間枠体510の案内溝591からステージ520の鍔部541cを引き戻すようにすることでステージ520を中間枠体510から取り外すことができる。つまり、ステージ520を中間枠体510に容易に着脱することができる。
次に、遊技球Bが図50に示すような位置にある場合は、分割傾斜面408bの案内溝412に沿って流下し、第2入球部430に入球することが多くなっている。この第2入球部430の内部には、第2入球検出部431(例えば、透過型近接センサ)が備えられ、第2入球部430に遊技球Bが入球したことを検出する。この検出に基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となる。例えば、第2入球検出部431での検出に基づいて、遊技者が多くの賞球を得ることができる大当たり状態に移行するための権利を得ることができる。また、第2入球検出部431は、遊技球Bを検出したことを示す第2入球検出信号を特別遊技状態決定部470に出力する。なお、上述した第2入球部430は、本発明における特定入球手段に相当する。
次に、図41に示すように、特別遊技状態決定部470は、第2入球検出部431からの第2入球検出信号と第3入球検出部441からの第3入球検出信号とを入力することが可能な構成になっており、第2入球検出信号の入力後に第3入球検出信号が入力された場合に、入賞装置400の羽根402の開閉動作が行われ、遊技球Bを入賞させることで、遊技者が多くの賞球を得ることができる特別遊技状態を開始することを決定する。また、特別遊技状態決定部470は、特別遊技状態を開始することを決定した場合に、羽根402が所定の動作を行うように羽根駆動装置442が制御され、例えば、羽根開閉動作を所定数(ラウンド数)、例えば、16回繰り返し、1回の羽根開閉動作の開状態が所定時間(例えば、30秒)または、入賞された遊技球Bが所定個数(例えば、10個)に達するまで行われる状態であり、遊技者は、入賞させた遊技球Bの数により多くの賞球を得ることができ、遊技者は遊技に面白味を感じることができる遊技状態が実行される。
さらに、入賞装置400の前面側には、図39,図40に示すように、識別情報変動表示を行う第1図柄表示部414が配設されている。また、第1図柄表示部414の背面側に転動面と第2影響部材404とが配設されている。第1図柄表示部414は、例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイが挙げられる。この有機ELディスプレイは、識別情報(第1図柄)などを表示する状態と、少なくとも一部の画面領域を透明状態(裏側にあるものが見える状態)との2つの状態を設定できる構成となっている。入賞装置400が遊技球Bを入賞可能である場合、第1図柄表示部414は、識別情報変動表示の表示領域を縮小または消滅させ、転動面と第2影響部材404とを透過視認可能な状態とする。
次に、本発明のパチンコ機10の主制御装置261,表示制御装置45などの要部構成について、図42を用いて説明する。
主制御装置261は、所定の識別情報の変動表示演出を抽選決定し、この変動表示演出を行うことを指示する制御信号を表示制御装置45に出力する機能を備えている。表示制御装置45は、主制御装置261からの制御信号に基づいて所定の識別情報の変動表示演出を指示する制御信号を第1図柄表示装置42に出力する機能を備えている。第1図柄表示装置42は、表示制御装置45からの制御信号に基づいて所定の表示行う機能を備えている。音声ランプ制御装置262は、表示制御装置45からの指示に基づいて、音声およびランプを制御する機能を備えている。
次に、主制御装置261の詳細な構成について、図41を用いて説明する。主制御装置261は、第1入球検出部421で遊技球Bが検出されたことに基づいて、第1図柄表示部414に表示する識別情報を抽選する抽選部450と、この抽選部450で抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、第1図柄表示部414で識別情報が変動表示され、その後に変動停止された識別情報の表示態様に応じて、分割傾斜面408a,408bと第2影響部材404との動作制御を行う影響部材制御部460とを備えている。
抽選部450は、第1図柄表示部414での図柄の変動表示結果を予め設定した特定の図柄の組合せとなったことを必要条件に、入賞装置400に遊技球Bが入賞可能である入賞可能状態にさせる機能を有するものである。つまり、主制御装置261は、0〜676までの値をとり得る大当たり乱数カウンタC1(入賞可能状態にさせるか否かを決定するための第1乱数群)の値(第1乱数)に基づいて入賞可能状態を発生させているのである。
具体的には、主制御装置261のCPU501は、大当たり乱数カウンタC1である第1乱数発生部(第1乱数発生機能)を有している。主制御装置261のRAM503は、第1の始動口33に遊技球Bが入賞する毎に、大当たり乱数カウンタC1の値を記憶する保留球格納エリアである大当たり乱数カウンタバッファ(第1乱数記憶部)を備えている。また、主制御装置261のCPU501は、この保留球格納エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値が入賞可能状態値であるか否かを決定する第1決定部(決定機能)も有している。
なお、遊技球Bが第1入球部420に入球(入賞)し、この第1入球部420に設けられた第1入球検出部421で入賞検出がされたタイミングで、第1乱数発生部での大当たり乱数カウンタC1の値(第1乱数)がRAM503の保留球格納エリア(第1乱数記憶部)に記憶されるようになっている。第1決定部は、第1乱数記憶部に記憶された大当たり乱数カウンタC1の値(第1乱数)が10個の値「67,131,199,289,337,401,463,523,601,661」であれば「入賞可能状態になる」と決定し、そうでなければ「入賞可能状態にならない」と決定する。上述の第1乱数発生部,第1決定部は、CPU501に所定のプログラムを実行させることで実現されている。なお、抽選部450は、第1乱数発生部,第1乱数記憶部,第1決定部により構成される。
そして、CPU501で大当たり乱数カウンタC1の値が入賞可能状態値であると決定した場合には、羽根駆動装置442に入賞可能状態とするための信号が出力される。羽根駆動装置442は、羽根402が入賞可能な開状態と、入賞不可能な閉状態とを繰り返し動作を実行させるように駆動する。例えば、羽根駆動装置442は、羽根402を閉状態から開状態にさせ、開状態を6秒間保持させ、閉状態に戻る動作を行うよう駆動する。この羽根402が開状態の場合に遊技球Bが入賞(入球)することができる状態となる。なお、上述した抽選部450は、本発明における抽選手段に相当する。
影響部材制御部460は、識別情報の表示態様としての複数種類の識別情報の最終表示態様ごとに、第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bの姿勢状態をそれぞれ対応付けて記憶している姿勢状態記憶部462と、抽選部450での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に基づいて、対応する第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bの所定の姿勢状態を姿勢状態記憶部462から選択する選択部461と、選択部461で選択された姿勢状態となるように第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bを駆動する駆動装置463とを備えている。ただし、駆動装置463は遊技盤30に備えられている。
また、影響部材制御部460は、抽選部450での抽選結果が所定の有利な結果である大当たり乱数カウンタC1の値(第1乱数)が10個の値「67,131,199,289,337,401,463,523,601,661」場合に、第1図柄表示部414での識別情報の表示態様に応じて、第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bとを所定の姿勢状態となるように動作制御する。例えば、この大当たり乱数カウンタC1の値(第1乱数)である10個の値が第1図柄表示部414での識別情報の表示態様が3つの数字が揃っている「000」〜「999」に対応されるように表示され、姿勢状態記憶部462は、識別情報の表示態様が遊技者にとって有利な表示態様である「000」〜「999」の表示に対して、第2入球部430へ入球し易い第2影響部材404の動作(姿勢状態)を対応付けて記憶している。例えば、後述する図54に示すような姿勢状態が記憶されている。これらが記憶された姿勢状態記憶部462から選択部461により所定の姿勢状態を選択し、この姿勢状態になるように駆動装置463により、第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bが駆動される。
ここで、図54〜図60を用いて、第1図柄表示部414での識別情報の表示態様に応じて行われる、第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bの動作(姿勢状態)について説明する。図54は識別情報の表示態様に応じた第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bとの姿勢状態を示す説明図であり、図55は識別情報の表示態様が「777」である場合の第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bとの姿勢状態を示す斜視図であり、図56は識別情報の表示態様が「777」である場合の第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bとの姿勢状態を示す正面図であり、図57は識別情報の表示態様が「000」である場合の第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bとの姿勢状態を示す斜視図であり、図58は識別情報の表示態様が「000」である場合の第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bとの姿勢状態を示す正面図であり、図59は識別情報の表示態様が「666」である場合の第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bとの姿勢状態を示す斜視図であり、図60は識別情報の表示態様が「666」である場合の第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bとの姿勢状態を示す正面図である。
図54には、左端欄の列(縦の並び)には、「1」〜「10」までの番号が記載され、識別情報と、第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bとの関係が10通りあることが示され、ここでは、代表的な例として、番号「1」,番号「5」,番号「9」での第1図柄表示部414での識別情報の表示態様に応じて行われる、第2影響部材404と分割傾斜面408a,408bの動作(姿勢状態)について説明する。
まず、図54に示す、番号「1」の行(横の並び)について説明する。番号「1」の行には、識別情報を示す「777」,分割傾斜面の状態を示す「通常」,第2影響部材404の上下動作状態を示す「下固定」,第2影響部材404の左右動作状態を示す「中央固定」が記載され、第1図柄表示部414での識別情報の表示態様が「777」である場合に、分割傾斜面の状態は、通常状態であり、第2影響部材404の上下動作状態は、下固定であり、左右動作状態は、中央固定であることを示す。また、図54に示す、番号「1」の行に記載の状態は、図55で示す入賞装置400の斜視図および図56で示す入賞装置400の正面図とに対応されている。
ここで、分割傾斜面の「通常」とは、図55に示すように、分割傾斜面408aと分割傾斜面408bとが平行な状態であり段差531が無いことを示す。また、分割傾斜面408a上には、第1影響部材403が固定されているため、分割傾斜面408aの動作状態に伴って、第1影響部材403の動作状態も変化する。
また、第2影響部材404の上下動作状態を示す「下固定」とは、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)の上下動作において、下に固定されている状態、つまり、図56に示すように、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)が分割傾斜面408a,408bに対して平行な状態である。
また、第2影響部材404の左右動作状態を示す「中央固定」とは、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)の左右動作において、中央に固定されている状態、つまり、図56に示すように、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)が入賞装置400に対して正面を向いている状態である。
上述した図54に示す、番号「1」での状態である図55および図56で示す状態である場合は、入賞装置400に入賞した遊技球Bが第1影響部材403を通過し、第2影響部材404の窪み部405に載る可能性が高い状態となっている。また、この状態の場合は、窪み部405から遊技球Bが流下溝406に沿って流下され、さらに、分割傾斜面408bの案内溝412を通過後に第2入球部430に入球し、遊技者が多くの賞球を得ることができる大当たり状態に移行するための権利を得ることができる可能性が高くなっている。
次に、図54に示す、番号「5」の行について説明する。番号「5」の行には、識別情報を示す「000」,分割傾斜面の状態を示す「通常」,第2影響部材404の上下動作状態を示す「上固定」,第2影響部材404の左右動作状態を示す「左右動作」が記載され、第1図柄表示部414での識別情報の表示態様が「000」である場合に、分割傾斜面の状態は、通常状態であり、第2影響部材404の上下動作状態は、上固定であり、左右動作状態は、左右動作していることを示す。また、図54に示す、番号「5」の行に記載の状態は、図57で示す入賞装置400の斜視図および図58で示す入賞装置400の正面図とに対応されている。
ここで、第2影響部材404の上下動作状態を示す「上固定」とは、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)の上下動作において、上に固定されている状態、つまり、図57,図58に示すように、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)が分割傾斜面408a,408bに対して上に傾いている状態である。
また、第2影響部材404の左右動作状態を示す「左右動作」とは、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)が左右に動作されている状態であり、図58では、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)が入賞装置400に対して左側を向いている状態を図示している。
上述した図54に示す、番号「5」での状態である図57および図58で示す状態である場合は、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)が左右に動作されている状態であるために、入賞装置400に入賞した遊技球Bは、第1影響部材403を通過後に、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)に当たるなどして、分割傾斜面408bの案内溝412を通過することが難しい状態になっている。つまり、第2入球部430に入球し、遊技者が多くの賞球を得ることができる大当たり状態に移行するための権利を得ることができる可能性が低くなっている。
次に、図54に示す、番号「9」の行について説明する。番号「9」の行には、識別情報を示す「666」,分割傾斜面の状態を示す「前側」,第2影響部材404の上下動作状態を示す「上下動作」,第2影響部材404の左右動作状態を示す「左右動作」が記載され、第1図柄表示部414での識別情報の表示態様が「666」である場合に、分割傾斜面の状態は、前側状態であり、第2影響部材404の上下動作状態は、上下動作している状態であり、左右動作状態は、左右動作していることを示す。また、図54に示す、番号「9」の行に記載の状態は、図59で示す入賞装置400の斜視図および図60で示す入賞装置400の正面図とに対応されている。
ここで、分割傾斜面の「前側」とは、図59に示すように、分割傾斜面408aの下流側(第1図柄表示部414側)の端部よりも、当該分割傾斜面408aの下流側に隣接する他方の分割傾斜面408bの上流側の端部を高くした、遊技球Bを停留させる段差531がある状態であることを示す。
ここで、第2影響部材404の上下動作状態を示す「上下動作」とは、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)の上下動作において、上下に動作されている状態であり、図59,図60では、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)が分割傾斜面408aに対して上に傾いた状態を図示している。
また、第2影響部材404の左右動作状態を示す「左右動作」とは、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)の左右動作において、左右に動作されている状態であり、図60では、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)が入賞装置400に対して左側を向いている状態を図示している。
上述した図54に示す、番号「9」での状態である図59および図60で示す状態である場合は、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)が上下および左右に動作されている状態であるために、入賞装置400に入賞した遊技球Bは、第1影響部材403を通過後に、第2影響部材404の先端部404b(カヌー部分)に当たるなどして、分割傾斜面408bの案内溝412を通過することが難しい状態になっている。つまり、第2入球部430に入球し、遊技者が多くの賞球を得ることができる大当たり状態に移行するための権利を得ることができる可能性が低くなっている。
したがって、第2影響部材404の複数種類(この実施例では、10種類)の姿勢状態には、第2入球部430への入球し易さが異なるものを含み、第2影響部材404の複数種類の識別情報の表示態様は、遊技者にとって有利な表示態様が含まれている。また、姿勢状態記憶部462は、識別情報の表示態様が遊技者にとって有利な表示態様であることに対して、第2入球部430へ入球し易い第2影響部材404の姿勢状態を対応付けて記憶している。なお、上述した影響部材制御部460は、本発明における影響部材制御手段に相当する。上述した姿勢状態記憶部462は、本発明における姿勢状態記憶手段に相当する。上述した選択部461は、本発明における選択手段に相当する。
主制御装置261は、上述した構成により第1図柄表示部414に表示すべき変動表示演出(変動パターン)を決定し、この変動パターンを第1図柄表示部414に表示演出させるための各種の指令であるコマンド(例えば、変動パターンコマンド,停止図柄コマンド,確定コマンドなど)を表示制御装置45に送信する。具体的には、主制御装置261は、第1図柄の変動表示における変動の態様を指示する変動パターンをコード化した変動パターン指令としての変動パターンコマンドと、変動停止時の第1図柄を示す停止識別情報指令としての停止図柄コマンドとを表示制御装置45に送信し、その後に、第1図柄を停止させるタイミングを示す識別情報確定指令としての確定コマンドを所定のタイミングで表示制御装置45に送信する構成となっている。なお、図38,図40では、変動表示演出として、図柄である数字を表示している。
表示制御装置45は、主制御装置261からの各種コマンドの指示の基づいて、主制御装置261で決定された、表示演出を第1図柄表示部414に表示するように表示制御する。具体的には、表示制御装置45は、主制御装置261からのコマンドを受信し、第1図柄表示部414での第1図柄の変動表示を開始させ、主制御装置261で決定された変動パターンを変動表示させるように第1図柄表示部414を表示制御する。その後、確定コマンドを受信すると、停止図柄コマンドにより指示された停止図柄で変動表示を確定停止するように制御する構成となっている。
第1図柄表示部414について説明する。第1図柄表示部414は、始動条件成立に基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態とするか否かを示す所定の変動表示演出(変動パターン)を表示するものである。具体的には、主制御装置261からのコマンドを表示制御装置45が受信し、表示制御装置45から第1図柄表示装置42での第1図柄の変動表示を開始させる指示を受けた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態とするか否かを示す所定の変動表示演出を表示する構成となっている。なお、上述した第1図柄表示部414は、本発明における識別情報表示手段に相当する。
ここで、上述した構成に基づいて、入賞装置400の羽根が開状態になってから入賞装置400内の遊技球Bが排出されるまでの入賞装置400の処理である電動役物処理の流れについて、図61〜図63を用いて説明する。図61〜図63は、電動役物処理を説明するフローチャートである。
図61において、まずステップS1301では、電動役物が作動中であるか否かを判別する。電動役物が作動中とは、入賞装置400を構成する羽根402、第2影響部材404、分割傾斜面408a,408bなどが作動している状態を示し、電動役物が作動中である場合、ステップS1302に進む。電動役物が作動中でない場合、電動役物処理を終了し、特別遊技処理を行うステップS207に進む。
ステップS1302では、入賞装置400の羽根402が開状態か否かを判別する。なお、図61に示す「入賞口」とは、入賞装置400の羽根402が開閉動作することにより生じる、遊技球Bが入賞(入球)可能、または入賞不可能となる入賞口を示す。また、入賞装置400の羽根402は、以下のような遊技の流れで開(開放)状態となる。
遊技者は、図1に示すように、遊技球発射装置38の遊技球発射ハンドル18を回転操作することにより、遊技球Bを発射させる。発射された遊技球Bは、図38に示すように、レールユニット50を通り、さらにレールユニット50の出口から出力され、遊技領域に到達する。この遊技領域に到達した遊技球Bのうち、種々の経路をたどり第1入球部420に入球するものがある。この第1入球部420に入球した遊技球Bは、第1入球検出部421で検出され、主制御装置261の抽選部450で入賞装置400の羽根402を動作させるか否かを抽選する。抽選部450での抽選の結果として表示される、第1図柄表示部414での識別情報が「000」〜「999」である場合に、入賞装置400の羽根402を入球可能な開状態に動作する。
このステップS1302で、入賞装置400の羽根402が開状態であると判別されると、ステップS1303に進む。また、入賞装置400の羽根402が閉状態であると判別されると、図61に示すステップS1306に進む。
ステップS1303では、入賞装置400の羽根402が開状態である時間が規定時間を経過したか否かを判別する。入賞装置400は、規定時間内であれば、遊技球Bを入賞させることが可能である。例えば、この規定時間を6秒とし、羽根402の開状態が6秒経過した場合、入賞装置400にこれ以上遊技球Bを入賞させることはできず、ステップS1305に進む。また、羽根402が6秒未満開状態である場合、ステップS1304に進む。
ステップS1304では、入賞装置400に遊技球Bが規定入賞数入賞したか否かを判別する。ステップS1303で示した規定時間内で、入賞装置400に入賞させることが可能な規定入賞数まで、入賞させることが可能である。例えば、この規定入賞数を5個とし、入賞した遊技球Bが5個である場合、ステップS1305に進む。また、入賞した遊技球Bが5個未満である場合、電動役物処理を終了し、特別遊技処理を行うステップS207に進む。
ステップS1305では、入賞装置400の羽根402が開状態である時間が規定時間を経過している、または入賞装置400に遊技球Bが規定入賞数入賞している状態である場合に、入賞装置400の羽根402が開状態から閉状態(入賞口を閉鎖)とする処理を行い、電動役物処理を終了し、特別遊技処理を行うステップS207に進む。なお、入賞装置400の羽根402が開状態である時間が規定時間を経過している、または入賞装置400に遊技球Bが規定入賞数入賞している状態になるまでは、入賞口は、開状態のままである。
次に、図62において、ステップS1306では、残存球処理時間が経過したか否かを判別する。ここで、残存球処理時間とは、入賞装置400の羽根402が閉状態になってから、入賞装置400に入賞された遊技球Bを入賞装置400内から排出するために必要な処理の時間である。したがって、残存球処理時間の経過後は、入賞装置400内に遊技球Bは存在しないことになる。残存球処理時間が経過していないと判別され場合、ステップS1307に進む。残存球処理時間が経過していると判別され場合、図63に示すステップS1310に進む。
ステップS1307では、停留球が解除されるタイミングである停留球解除タイミングであるか否かを判別する。この停留球解除は、残存時間処理時間内に行われるものであり、入賞装置400の羽根402が閉状態になる直前に入賞した遊技球Bが、誘導案内通路410を通り、停留するまでの時間を考慮したタイミングとなっている。停留球解除タイミングである場合、ステップS1308に進む。停留球解除タイミングでない場合、電動役物処理を終了し、特別遊技処理を行うステップS207に進む。
ステップS1308では、停留球を解除する。ここで、「停留球」とは、入賞装置400の分割傾斜面408aの下流側の端部よりも、当該分割傾斜面408aの下流側に隣接する他方の分割傾斜面408bの上流側の端部を高くし、遊技球Bを停留させる段差531を形成し、この境界部分に遊技球Bを停留させた遊技球Bのことである。また、「停留球解除」とは、分割傾斜面408a,408bにより形成された段差531をなくし、分割傾斜面408aと分割傾斜面408bとが平行な状態になり、停留された遊技球Bが分割傾斜面408b側へ流下することである。停留球を解除する処理後、ステップS1309に進む。
ステップS1309では、特別装置作動領域の通過情報を記憶する。ここで、「特別装置作動領域の通過情報」とは、入賞装置400の第2入球部430の第2入球検出部431に遊技球Bが通過したか否かの情報であり、この情報を記憶する。この処理後、電動役物処理を終了し、特別遊技処理を行うステップS207に進む。
次に、図63において、ステップS1310では、残存球処理時間が経過していることに基づいて、電動役物作動停止させ、ステップS1311に進む。
ステップS1311では、特別装置が作動中か否かを判別する。ここで、「特別装置が作動中」とは、入賞装置400の第2入球部430の第2入球検出部431に遊技球Bが通過し、特別遊技状態に移行するための権利を獲得した権利獲得状態であることを示す。特別装置が作動中である場合、電動役物処理を終了し、特別遊技処理を行うステップS207に進む。特別装置が作動中でない場合、ステップS1312に進む。
ステップS1312では、特別装置作動領域を通過したか否かを判別する。ここでは、権利獲得状態ではない状態において、入賞装置400の第2入球部430の第2入球検出部431に遊技球Bが通過したか否かを判別することになる。特別装置作動領域を通過した場合、電動役物処理を終了し、特別遊技処理を行うステップS207に進む。特別装置作動領域を通過していない場合、ステップS1313に進む。
ステップS1313では、特定図柄による当たりか否かを判別する。ここで、「特定図柄」とは、例えば、抽選部450での抽選結果が、第1図柄表示部414での識別情報の表示態様が遊技者にとって有利な表示態様である「000」〜「999」のうち、奇数図柄である「111」,「333」,「555」,「777」,「999」を示す。さらに、「特定図柄による当たり」とは、これら奇数図柄が第1図柄表示部414で表示され、ステップS1302で示した入賞口が開放状態になり、遊技球Bを入賞装置400入賞することができる状態になったことを示す。特定図柄による当たりでない場合、ステップ1314に進む。特定図柄による当たりである場合、ステップ1315に進む。
ステップ1314では、電動役物の作動が確率変動(確変)状態に基づいて行われたものか否かを判別する。確変状態に基づいて行われたものである場合、ステップ1316に進む。確変状態に基づいて行われたものでない場合、電動役物処理を終了し、特別遊技処理を行うステップS207に進む。
ステップS1315では、遊技球Bが特別装置作動領域を通過せず、権利獲得状態には、ならなかったが、特定図柄による当たりであるので、権利獲得状態になるまでの期間、抽選部450での抽選結果が、第1図柄表示部414での識別情報の表示態様が遊技者にとって有利な表示態様である「000」〜「999」が抽選される確率が高確率となる確率変動(確変)状態に設定する処理を行う。この処理後、電動役物処理を終了し、特別遊技処理を行うステップS207に進む。
ステップS1316では、今回の抽選部450での抽選が確変状態での抽選であり、さらに今回の抽選部450での抽選結果が、特定図柄による当たりではないために、確変状態の設定を解除し、通常確率で抽選されるように設定変更する処理を行う。この処理後、電動役物処理を終了し、特別遊技処理を行うステップS207に進む。
次に、上述した構成に基づいて、特別遊技状態処理の流れについて、図64〜図65を用いて説明する。図64〜図65は、特別遊技状態処理を説明するフローチャートである。
次に、図64において、まず、ステップ1401では、特別装置が作動中か否かを判別する。特別装置が作動中である場合は、特別遊技状態に移行するための権利を獲得した権利獲得状態であり、特別遊技状態を開始するためのステップ1406に進む。特別装置が作動中でない場合、ステップ1402に進む。
ステップ1402では、特別装置作動領域を通過したか否かを判別する。特別装置作動領域を通過した場合は、特別装置が作動状態(特別遊技状態に移行するための権利を獲得した権利獲得状態)になると判別され、ステップS1403に進む。特別装置作動領域を通過していない場合は、特別遊技状態に移行するためのステップを飛ばし、ステップS1408に進む。
ステップ1403では、特別装置が作動中でない場合に、特別装置作動領域を通過したことから、特別装置を作動状態にする処理を行う。この処理後、ステップ1404に進む。
ステップ1404では、電動役物の作動が確変状態に基づいて行われたものか否かを判別する。確変状態に基づいて行われたものである場合、ステップ1405に進む。確変状態に基づいて行われたものでない場合、ステップ1405の処理を飛ばし、ステップ1406に進む。
ステップ1405では、確変状態の設定を解除し、通常確率で抽選されるように設定変更する処理を行う。この処理後、ステップS1406に進む。
ステップ1406では、特別入賞口へ入賞したか否かを判別する。ここで、「特別入賞口」とは、入賞装置400の上部に配設された第3入球部440である。遊技球Bがこの第3入球部440の第3入球検出部441で検出されたことに基づいて、特別入賞口に入賞したと判別する。この特別入賞口に入賞した場合、特別遊技状態(大当たり状態)に移行し、特別遊技状態が開始されるステップ1407に進む。特別入賞口へ入賞していない場合、特別遊技状態が開始される処理がされることなく、ステップS1410に進む。
ステップ1407では、大開放口を開状態に処理をする。ここで、「大開放口」とは、「入賞口」と同じ、入賞装置400の羽根402が開閉動作することにより生じる、遊技球Bが入賞(入球)可能、または入賞不可能なものである。また、「大開放口を開状態」とは、第2入球検出部431からの第2入球検出信号の入力後に、第3入球検出部441からの第3入球検出信号が入力された場合に、特別遊技状態決定部470が、羽根駆動装置442に入賞装置400の羽根402の開閉動作を行う制御を行い、入賞装置400に遊技球Bを入賞させることで、遊技者が多くの賞球を得ることができる特別遊技状態を開始することができる状態である。この処理後、ステップ1408に進む。
ステップ1408では、特別入賞口へ規定数入賞したか否かを判別する。ここで、後述するステップ1411での入賞装置400の羽根402が開状態である時間が規定時間を経過した状態、またはステップ1412での入賞装置400に遊技球Bが規定入賞数入賞した状態の、いずれかの状態が行われた場合を1ラウンドとし、この1ラウンドを特別遊技状態で行われる所定の回数、例えば、16回(16ラウンド)が特別入賞口へ規定数となる。つまり、ステップ1408では、特定遊技状態中に16ラウンド行われたか否かを判別する。規定数が入賞した場合、ステップ1409に進む。規定数が入賞していない場合、ステップ1410に進む。
ステップ1409では、特定遊技状態中に16ラウンド行われたことに基づいて、特別装置を停止させる処理を行う。処理後に、ステップS1410に進む。
ステップ1410では、大開放口が開状態か否かを判別する。特別遊技状態になった場合や特別遊技状態を継続している場合(16ラウンド未終了の場合)など大開放口が開状態の場合は、特別遊技状態での入賞装置400の判別(処理)を示す、ステップ1411に進む。大開放口が閉状態の場合、特別遊技状態ではなく、特別遊技処理を終了し、ステップS208に進む。
ステップ1411では、入賞装置400の羽根402が開(開放)状態である時間が規定時間を経過したか否かを判別する。特別遊技状態になった場合、後述するステップS1412で示す規定入賞数になるまでは、入賞装置400の羽根402が規定時間、開(開放)状態になる動作を行うことが可能である。例えば、この規定時間を30秒とし、羽根402が30秒開状態である場合、ステップS1413に進む。また、羽根402が6秒未満開状態である場合、ステップS1412に進む。
ステップS1412では、入賞装置400に遊技球Bが規定入賞数入賞したか否かを判別する。例えば、この規定入賞数を10個とし、入賞した遊技球Bが10個である場合、ステップS1413に進む。また、入賞した遊技球Bが10個未満である場合、特別遊技処理を終了し、ステップS208に進む。なお、ステップ1411で開放時間経過したか、または規定入賞数入賞した場合以外は、ステップ1413での処理はされないことになる。
ステップ1413では、入賞装置400の羽根402が開状態である時間が規定時間を経過している、または入賞装置400に遊技球Bが規定入賞数入賞していることから、入賞装置400の羽根402が開状態から閉状態(大開放口を閉状態)とする処理を行い、ステップS1414に進む。
ステップ1414では、特別装置が作動中か否かを判別する。ここでは、特別装置が作動中である場合は、後述するステップ1415,ステップ1416での確変に関する処理を必要としないため、このステップ1414を設けている。したがって、特別装置が作動中である場合、特別遊技処理を終了し、ステップS208に進む。特別装置が作動中でない場合、ステップ1415に進む。
ステップ1415では、特定図柄による当たりか否かを判別する。ここでは、特別装置が作動中ではない状態である。つまり、特別遊技状態が終了した状態であり、特別遊技状態終了後の通常遊技状態での確変設定を行う必要がある。ここで、確変設定するための判別で特定図柄による当たりである場合、ステップ1416に進む。特定図柄による当たりでない場合、特別遊技処理を終了し、ステップS208に進む。
ステップ1416では、次に特別遊技状態に移行するための権利獲得状態になるまでの期間、抽選部450での抽選結果が、第1図柄表示部414での識別情報の表示態様が遊技者にとって有利な表示態様である「000」〜「999」が抽選される確率が高確率となる確率変動(確変)状態に移行する処理を行う。この処理後、特別遊技処理を終了し、ステップS208に進む。
上述したように、本実施例によれば、遊技球Bの入球または通過を検出する第1入球検出部421と、識別情報を表示する第1図柄表示部414と、第1入球検出部421で遊技球Bが検出されたことに基づいて、第1図柄表示部414に表示する識別情報を抽選する抽選部450と、抽選部450での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、遊技球Bが入賞可能となる入賞装置400と、を備え、入賞装置400は、遊技球Bが転動可能な転動面と、入賞装置400内に入賞した遊技球Bが接触し転動面での転動に影響を与える影響部材と、転動面を転動した遊技球Bが入球可能で、遊技球Bの入球により遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となる第2入球部430と、を備え、抽選部450での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に応じて、影響部材の動作制御を行う影響部材制御部460を備えているので、抽選部450での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に応じて、影響部材の動作制御が行われ、遊技球Bが入賞装置400に入賞した場合は、遊技球Bの転動が影響部材により影響を受け、遊技者は単に第1図柄表示部414に表示する識別情報を見ることで興趣を感じる以外に、第1図柄表示部414で表示される識別情報の最終表示態様に応じて異なる影響部材の動作を見ることで遊技者は面白味を感じることができる。つまり、第1図柄表示部414で表示される識別情報の最終表示態様の違いにより影響部材の動作が異なることで、入賞装置400の所定領域への遊技球Bの入球過程を複数種類設けることができ、遊技者にとって有利な遊技状態が発生するか否かに影響を与える程度が異なることになるので遊技者は面白味を感じることができる。その結果、遊技の興趣性を向上させることができる遊技機を提供することができる。
また、入賞装置400、遊技球を入賞させる入賞口と、入賞口から入賞した遊技球Bを転動面に案内する誘導案内通路410と、誘導案内通路410の端部に配設し、遊技球Bを転動面に出力するための開口部474とを備え、影響部材は開口部474から転動面に出力する遊技球Bの態様に影響を与える第1影響部材403と、転動面上を転動する遊技球Bが接触しその転動に影響を与える第2影響部材404とを備えているので、入賞装置400に入賞した遊技球Bは、開口部474から転動面に出力する遊技球Bの態様に影響を与える第1影響部材403と、転動面上を転動する遊技球Bが接触しその転動に影響を与える第2影響部材404との2つの異なった部材により転動に影響を受けるので、遊技球Bの挙動をさらに多様化することができる。また、識別情報の最終表示態様に応じて第1影響部材403,第2影響部材404が動作制御される、つまり、識別情報の最終表示態様毎に第1影響部材403,第2影響部材404の動作態様が決定されるので、識別情報の最終表示態様に応じて遊技球Bの転動させ方が異なるというバリエーションを持たせることができ、遊技者は、これらの遊技球Bの挙動に面白味を感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、誘導案内通路410は、開口部474から転動面に出力される遊技球の勢いを調整する出力調整部475を備えているので、開口部474から転動面に出力される遊技球Bの勢いは、出力調整部475で調整された勢いとなる。つまり、開口部474から転動面に出力される遊技球Bの勢いが強すぎることがなくなり、遊技球Bが影響部材に強く当たり、影響部材を損傷させることを低減させることができる。
また、第1影響部材403は、遊技球Bが通過する遊技球通過面Sの入力側から出力側に向けて上昇するように傾斜されているので、第1影響部材403の遊技球通過面Sを通過する遊技球Bは、入力側INから出力側OUTに向けて上昇するように転動し、第1影響部材403から放出される。つまり、遊技者は、変化のある遊技球Bの挙動を見ることで面白味を感じることができ、興趣性を向上させることができる。
また、第2影響部材404は、遊技球Bが載ることが可能な窪み部405と、窪み部405に載った遊技球Bを流下させる流下溝406とを備えているので、遊技球Bが窪み部405に載り、流下溝406が第2入球部430に入球し易い方向に存在するときには、遊技者にとって有利な状態が発生し易くなっている。つまり、遊技者は、影響部材の窪み部405に遊技球Bを載せることで面白味を感じることになり、興趣性を向上させることができる。
また、影響部材制御部460は、抽選部450での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に応じて、影響部材を所定の姿勢状態となるように動作制御するものであるので、識別情報の最終表示態様に応じて影響部材が所定の姿勢状態となる、つまり、識別情報の最終表示態様毎に影響部材の姿勢状態が決定されるので、識別情報の最終表示態様に応じて遊技球Bの転動面での転動態様が異なるというバリエーションを持たせることができ、遊技者は、これらの遊技球Bの挙動に面白味を感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、影響部材制御部460は、識別情報の最終表示態様としての複数種類の識別情報の表示態様ごとに、影響部材の姿勢状態をそれぞれ対応付けて記憶している姿勢状態記憶部462と、抽選部450での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に基づいて、対応する影響部材の所定の姿勢状態を姿勢状態記憶部462から選択する選択部461と、選択部461で選択された姿勢状態となるように影響部材を駆動する駆動部463と、を備えているので、識別情報の最終表示態様に応じて影響部材が所定の姿勢状態となる構成を好適に実現することができる。
また、駆動部463は、第2影響部材404を上下方向に駆動する第1駆動機構部464と、第2影響部材404を左右方向に駆動する第2駆動機構部465とを備え、第1駆動機構部464と第2駆動機構部465とは、同時に動作を行うので、第2影響部材404の上下方向および左右方向の駆動が、それぞれ別々の時間に行われるよりも早く終えることができる。また、遊技者は、第2影響部材404が上下方向と左右方向のそれぞれの動作を同時に見ることで、面白味を感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、駆動部463は、第2影響部材404を左右方向に駆動する第1駆動機構部464と、第2影響部材404を上下方向に駆動する第2駆動機構部465と、転動面の傾斜姿勢を変更する姿勢変更機構部409とを備えているので、第2影響部材404を左右方向に駆動させることと、第2影響部材404を上下方向に駆動させることと、転動面の傾斜姿勢を変更することとを別々に行うことができ、第2影響部材404の状態と転動面の傾斜姿勢との組み合わせを多種に設定することができる。つまり、この設定の違いにより遊技球は、第2影響部材404と転動面とから受ける挙動の変化が異なり、遊技者が得ることができる利益の得易さが異なることになる。したがって、遊技者は、第2影響部材404の状態と転動面の傾斜姿勢との組み合わせに面白味を感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、第1駆動機構部464と第2駆動機構部465と姿勢変更機構部409とは、同時に動作を行うことを可能とするので、遊技者は、第2影響部材404が上下方向と左右方向と転動面の姿勢変更のそれぞれの動作を同時に見ることで、面白味を感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、影響部材の複数種類の姿勢状態には、第2入球部430への入球し易さが異なるものを含み、複数種類の識別情報の最終表示態様は、遊技者にとって有利な表示態様を含み、姿勢状態記憶部462は、識別情報の最終表示態様が遊技者にとって有利な表示態様であることに対して、第2入球部430へ入球し易い影響部材の姿勢状態を対応付けて記憶しているので、識別情報の最終表示態様が遊技者にとって有利な表示態様である場合に、第2入球部430へ入球し易い影響部材の姿勢状態が選択され、遊技者は、識別情報が有利な表示態様であることを見ることで、影響部材の姿勢状態が第2入球部430へ入球し易い状態となることを知ることができ、第2入球部430への入球をある程度の期待をしつつ入賞装置400内の遊技球Bの挙動を楽しむことができる。
また、転動面は、その上流側から下流側に遊技球Bが流下するように傾斜している傾斜面となっており、傾斜面は、その上流側から下流側までを複数個に分割した複数個の分割傾斜面(分割傾斜面408aと分割傾斜面408b)を備え、複数個の分割傾斜面のうちで一つの分割傾斜面408aの下流側の端部よりも、当該分割傾斜面408aの下流側に隣接する他方の分割傾斜面408bの上流側の端部を高くした、遊技球Bを停留させる段差531を形成するように、分割傾斜面408a,408bの傾斜姿勢を変更する姿勢変更機構部409を備えているので、遊技球Bを停留させる段差531を転動面に生じさせない状態(転動面が非段差状態となっている場合)、つまり、一方の分割傾斜面408aの下流側の端部よりも、その分割傾斜面408aの下流側に隣接する他方の分割傾斜面408bの上流側の端部を高くした段差531を生じさせない状態の場合には、遊技球Bを停留させることなく上流側から下流側に流下させることができる。また、遊技球Bを停留させる段差531を転動面に生じさせた状態(転動面が段差状態となっている場合)、つまり、一方の分割傾斜面408aの下流側の端部よりも、その分割傾斜面408aの下流側に隣接する他方の分割傾斜面408bの上流側の端部を高くした段差531を生じさせた状態の場合には、当該段差531により遊技球Bを停留させることができる。つまり、転動面が非段差状態となっているときには、転動面全体を転動スペースとして利用することができるので、遊技球Bの転動スペースを十分に確保できる。また、転動面が段差状態となっているときには、転動面のその段差531により、遊技球Bの停留させることができ、転動面を段差状態から非段差状態に戻すことで遊技球Bの停留を解除できる。その結果、遊技球Bの転動スペースを十分に確保できるとともに、遊技球Bの一時的な停留およびその解除ができるという興趣性に優れた遊技機を提供することができる。
また、隣接する分割傾斜面(分割傾斜面408aと分割傾斜面408b)は、その境界部分の形状を凹凸形状とし、かつ、それらを咬合させているので、遊技球Bを停留させる段差531を転動面に生じさせない状態の場合(転動面が非段差状態となっている場合)には、隣接する分割傾斜面(分割傾斜面408aと分割傾斜面408b)の境界部分で遊技球Bを停留させることなくそのまま通過させていくことができる。また、遊技球Bを停留させる段差531を転動面に生じさせた状態の場合(転動面が段差状態となっている場合)には、隣接する分割傾斜面(分割傾斜面408aと分割傾斜面408b)の境界部分に、遊技球Bを停留させる段差531が形成されており、当該段差531により遊技球Bを停留させることができる。つまり、隣接する分割傾斜面(分割傾斜面408aと分割傾斜面408b)のうちで下流側の分割傾斜面408bの上流側の端部たる凹凸形状端部における凹部に遊技球Bを停留させることができ、遊技球Bの停留位置を定めることができる。
また、入賞装置400の前面側に第1図柄表示部414が配設され、第1図柄表示部414の背面側に転動面と影響部材とが配設され、入賞装置400が遊技球Bを入賞可能である場合、第1図柄表示部414は、識別情報変動表示の表示領域を縮小または消滅させ、転動面と影響部材とを透過視認可能な状態とするので、第1図柄表示部414を入賞装置400以外の遊技領域に設ける必要がなく、遊技領域を有効に活用することができる。また、入賞装置400に遊技球Bが入賞した場合、遊技者は入賞装置400の第1図柄表示部414の背面側に配設された転動面と影響部材とが透過視認可能な状態であり、入賞した遊技球Bが転動面と影響部材とに接触し転動面の転動に影響を与える様子を見ることができ、面白味を感じることができる。その結果、遊技の興趣性を向上させることができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、抽選部450での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に応じて、影響部材の動作制御がされ、第1図柄表示部414で表示される識別情報の最終表示態様の違いにより影響部材の動作が異なることで、入賞装置400の所定領域への遊技球Bの入球過程を複数種類設けることができ、遊技者にとって有利な遊技状態が発生するか否かに影響を与える程度が異なることになるので遊技者は面白味を感じることができ、その結果、遊技の興趣性を向上させるようにしていたが、以下のような構成により遊技の興趣性を向上させるようにしてもよい。
上述した実施例と異なる特徴部分について、図41を用いて説明する。図41は、入賞装置および主制御装置の構成の概要を示すブロック図である。入賞装置400は、第1図柄表示部414と入賞口と転動面と第2入球部430と第2入球検出部431とを備えている。また、入賞装置400の前面側に第1図柄表示部414が配設され、この第1図柄表示部414の背面側に転動面が配設されている。また、主制御装置261は、第2入球検出部431で遊技球Bの入球または通過が検出されたことに基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を行う特別遊技状態決定部470と第1図柄表示部414から転動面を透過視認不可能な状態および透過視認しづらい状態と透過視認可能な状態とを切り換えるために第1図柄表示部414の制御を行う表示制御装置45が備えられている。
次に、第1図柄表示部414での表示について説明する。遊技盤30に打ち込まれた遊技球Bは、第1入球部420に入球し、第1入球検出部421で検出されたことに基づいて、主制御装置261の抽選部450で抽選が行われ、抽選部450での抽選結果を示す信号を表示制御装置45に出力する。表示制御装置45は、抽選部450での抽選結果に基づく識別情報を示す画像を変動表示するように第1図柄表示部414を制御する。ここで、第1図柄表示部414は、例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイが挙げられ、電圧を印加することにより、識別情報を示す画像を変動表示させることができ、遊技者が第1図柄表示部414の背面に配設された転動面を透過視認不可能な状態となる。また、有機ELディスプレイに印加する電圧を調整することにより、有機ELディスプレイが発光量を増減させることができ、転動面が薄っすらと見えるがはっきり認識できない状態である、転動面を透過視認しづらい状態を実現することができる。さらに、抽選部450での抽選結果が羽根402を開状態にし、入賞口に遊技球Bが入球可能である場合、表示制御装置45は第1図柄表示部414で識別情報が変動停止した後に、第1図柄表示部414が転動面を透過視認可能な状態である透明な状態になるように制御する。この場合、有機ELディスプレイに電圧を印加することを中止することにより、有機ELディスプレイは無発光状態となり、透過視認可能な状態である透明な状態となる。このように、表示制御装置45は、第1図柄表示部414から転動面を透過視認不可能な状態および透過視認しづらい状態と透過視認可能な状態とを切り換える。
また、入賞装置400の入賞口に遊技球Bが入球可能となり、図39に示す誘導案内通路410の検出部411で遊技球Bを検出したことに基づいて、表示制御装置45は、第1図柄表示部414に画像(例えば、前面黒色)を表示する制御を行い、第1図柄表示部414から転動面を透過視認不可能な状態および透過視認しづらい状態にする。なお、上述した特別遊技状態決定部470は本発明における遊技状態移行手段に相当する。上述した表示制御装置45は本発明における表示制御手段に相当する。
したがって、入賞装置400に入賞した遊技球Bが転動面から第2入球検出部431に入球または通過される過程において、表示制御装置45により第1図柄表示部414に画像を表示する制御を行うことで、第1図柄表示部414から転動面を透過視認不可能な状態にすることができる。つまり、第1図柄表示部414から転動面を透過視認不可能な状態である場合、遊技者は転動面上を流下する遊技球Bの位置を予測困難な状態となり、この状態で遊技球Bが第2入球検出部431に入球または通過すると、突然に遊技者にとって有利な状態となり、遊技者は遊技を面白く感じることができる。また、表示制御装置45により転動面を透過視認不可能な状態および透過視認しづらい状態と透過視認可能な状態とを切り換えることで、転動面を使用していない場合は、第1図柄表示部414に画像を表示させ、転動面を使用している場合は、第1図柄表示部414から転動面を透過視認可能とすることができ、転動面の使用状態により、第1図柄表示部414の状態を変えることができる。これらの結果、遊技の興趣性を向上させることができる遊技機を提供することができる。また、表示制御装置45の制御により第1図柄表示部414が第1図柄表示部414から転動面を透過視認不可能な状態にすることができるので、第1図柄表示部414から転動面を透過視認不可能な状態にするための構成として、可動物などを備えて透過視認不可能な状態を実現する必要が無く、構成の複雑化を防止し、可動物を配設するための場所を必要としない。その結果、遊技盤30の遊技領域を有効に利用することができる。
(2)上述した実施例では、影響部材は、誘導案内通路410の開口部474から転動面に出力する遊技球Bの態様に影響を与えるものとして、第1影響部材403であるジャンプ台を例示したが、ジャンプ台以外の誘導案内通路410の開口部474から転動面に出力する遊技球Bの態様に影響を与えるものであってもよい。
(3)上述した実施例では、影響部材は、転動面上を転動する遊技球Bが接触しその転動に影響を与えるものとして、第2影響部材404である人物が乗ったカヌーをかたどったものを採用したが、人物が乗ったカヌーをかたどったもの以外の部材により転動面上を転動する遊技球Bが接触しその転動に影響を与えるものであってもよい。
(4)上述した実施例では、影響部材制御部460は、抽選部での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、図54に示すような識別情報の表示態様に応じて、第1影響部材403と第2影響部材404を所定の姿勢状態となるように動作制御するものであったが、図54に示すもの以外の、識別情報の表示態様に応じて、第1影響部材403と第2影響部材404を所定の姿勢状態となるように動作制御するようにしてもよい。また、識別情報の表示態様も数字以外の絵柄(文字,図など)であってもよい。
(5)上述した実施例では、遊技球Bが第2入球部430に入球にしたことに基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となり、この有利な遊技状態は、特別遊技状態(大当たり状態)に移行するための権利を獲得した権利獲得状態としていたが、遊技球Bが第2入球部430に入球にしたことで、特別遊技状態(大当たり状態)が発生するようにしてもよい。
以上のように、この発明は、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に適している。
本発明の実施例のパチンコ機の概略正面図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態のパチンコ機を示す斜視図である。 前面枠セットを開放した状態における内枠等を示す正面図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 前面枠セットの構成を示す背面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 パチンコ機の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。 パチンコ機裏面における第1制御基板ユニット、第2制御基板ユニット及び裏パックユニットの配置を示す模式図である。 内枠及び遊技盤の構成を示す背面図である。 内枠の背面構成を示す斜視図である。 遊技盤の背面構成を示す斜視図である。 支持金具の構成を示す斜視図である。 第1制御基板ユニットの構成を示す正面図である。 第1制御基板ユニットの構成を示す斜視図である。 第1制御基板ユニットの分解斜視図である。 第1制御基板ユニットの背面構成を示す分解斜視図である。 第2制御基板ユニットの構成を示す正面図である。 第2制御基板ユニットの構成を示す斜視図である。 第2制御基板ユニットの分解斜視図である。 裏パックユニットの構成を示す正面図である。 裏パックユニットの分解斜視図である。 タンクレールの分解斜視図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第1図柄表示装置の表示内容を示す説明図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 通常処理を示すフローチャートである。 外れ図柄カウンタの更新処理を示すフローチャートである。 第1図柄変動処理処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 払出制御処理を示すフローチャートである。 賞球制御処理を示すフローチャートである。 貸球制御処理を示すフローチャートである。 遊技盤の構成を示す正面図である。 入賞装置の構成の概要を示す部分切欠き斜視図である。 入賞装置の第1図柄表示部が識別情報を表示していることを示す図である。 入賞装置および主制御装置の構成の概要を示すブロック図である。 誘導案内通路を説明するための説明図である。 入賞装置内の分割傾斜面と影響部材を示す斜視図である。 入賞装置の前方から見た分解斜視図である。 入賞装置の後方から見た分解斜視図 入賞装置の要部を前方から見た分解斜視図 入賞装置の要部を後方から見た分解斜視図 第1駆動機構部を前方から見た分解斜視図 第1駆動機構部を後方から見た分解斜視図 ステージの段差発生状態での姿勢変更機構部の分解斜視図 ステージの段差非発生状態での姿勢変更機構部の分解斜視図 ステージの段差発生状態での姿勢変更機構部の側面図 ステージの段差非発生状態での姿勢変更機構部の側面図 識別情報の表示態様に応じた第2影響部材と分割傾斜面との姿勢状態を示す説明図である。 識別情報の表示態様が「777」である場合の第2影響部材と分割傾斜面との姿勢状態を示す斜視図である。 識別情報の表示態様が「777」である場合の第2影響部材と分割傾斜面との姿勢状態を示す正面図である。 識別情報の表示態様が「000」である場合の第2影響部材と分割傾斜面との姿勢状態を示す斜視図である。 識別情報の表示態様が「000」である場合の第2影響部材と分割傾斜面との姿勢状態を示す正面図である。 識別情報の表示態様が「666」である場合の第2影響部材と分割傾斜面との姿勢状態を示す斜視図である。 識別情報の表示態様が「666」である場合の第2影響部材と分割傾斜面との姿勢状態を示す正面図である。 電動役物処理を説明するフローチャートである。 電動役物処理を説明するフローチャートである。 電動役物処理を説明するフローチャートである。 特別遊技状態処理を説明するフローチャートである。 特別遊技状態処理を説明するフローチャートである.
符号の説明
45 … 表示制御装置(表示制御手段)
400 … 入賞装置
403 … 第1影響部材
404 … 第2影響部材
405 … 窪み部
406 … 流下溝
408a … 分割傾斜面
408b … 分割傾斜面
409 … 姿勢変更機構部(姿勢変更手段)
410 … 誘導案内通路
414 … 第1図柄表示部(識別情報表示手段)
421 … 第1入球検出部(遊技球検出手段)
430 … 第2入球部(特定入球手段)
431 … 第2入球検出部(特定入球検出手段)
450 … 抽選部(抽選手段)
460 … 影響部材制御部(影響部材制御手段)
461 … 選択部(選択手段)
462 … 姿勢状態記憶部(姿勢状態記憶手段)
463 … 駆動装置(駆動手段)
464 … 第1駆動機構部(第1駆動手段)
465 … 第2駆動機構部(第2駆動手段)
474 … 開口部
475 … 出力調整部(出力調整手段)
531 … 段差
IN … 入力側
OUT … 出力側
S … 遊技球通過面

Claims (1)

  1. 遊技球の入球または通過を検出する遊技球検出手段と、
    識別情報を表示する識別情報表示手段と、
    前記遊技球検出手段で遊技球が検出されたことに基づいて、前記識別情報表示手段に表示する識別情報を抽選する抽選手段と、
    前記抽選手段での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、遊技球が入賞可能となる入賞装置と、
    を備え、
    前記入賞装置は、
    遊技球が転動可能な転動面と、
    前記入賞装置内に入賞した遊技球が接触し前記転動面での転動に影響を与える影響部材と、
    前記転動面を転動した遊技球が入球可能で、遊技球の入球により遊技者にとって有利な遊技状態の発生の契機となる特定入球手段と、
    を備え、
    前記抽選手段での抽選結果が所定の有利な結果であった場合に、識別情報の最終表示態様に応じて、前記影響部材の動作制御を行う影響部材制御手段
    を備えていることを特徴とする遊技機。
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