JP2006078813A - 光制御素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フォトニック結晶配列で構成された光導波路に光を高効率に閉じ込め、光導波路を伝搬する光を制御する。
【解決手段】 第1電極13、第2電極14、第3電極15、第4電極16は、積層方向において禁止帯領域100にのみ重なり光導波路101には重ならないように、光導波路101に沿って形成されている。第1電極13と第2電極14との間隔及び第3電極15と第4電極16との間隔は、光導波路101の幅に等しい。第1電極13と第3電極15とは積層方向において対向するように同形状に形成され、第2電極14と第4電極16とは積層方向において対向するように同形状に形成されている。第1電極13と第3電極15との間に発生する電界と、第2電極14と第4電極16との間に発生する電界とは、光導波路101部分において同方向となる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、フォトニック結晶構造により形成された光導波路に電界を印加して光を制御する光制御素子に関する。
光の波長程度で一次元、二次元または三次元的に屈折率の異なる周期構造を、誘電体に人工的に形成したフォトニック結晶は、半導体素子の電子に対するバンド構造と類似した光子に対するバンド構造をもち、ある周期構造ではフォトニックバンドギャップと呼ばれる光の禁制体をもつ。フォトニック結晶は、強力な光閉じ込め効果や異常分散効果等の光を制御する効果をもつため、他の光機能素子では不可能とされる様々の機能を実現でき、例えば、光集積回路の大きさを劇的に小さくしたフォトニックIC等の重要な光デバイスを形成できると期待されている。
光を制御する効果が大きい三次元のフォトニック結晶は、製作が困難である一方、二次元のフォトニック結晶は、半導体チップのプロセス技術であるリソグラフィーやエッチング等の微細加工技術を用いて容易に形成できる。二次元のフォトニック結晶では、例えば、配列の一部を除去した線欠陥光導波路を形成することにより、光を強く局所的に閉じ込めて伝搬できるとともに急峻な曲げを実現できる。また、線欠陥導波路を伝搬するある波長の光の伝搬速度は極めて遅いため、短い距離で大きな光の相互作用を得られることから、光を変調して制御する光スイッチ等の光制御素子を微小化できる。
フォトニック結晶を光制御素子として機能させるためには、フォトニック結晶を電気光学材料で形成して電圧を印加する等により屈折率を制御する。
特許文献1では、二次元フォトニック結晶配列をもち電気光学効果を示す平面状の基板に、光を導波しようとする経路に沿って電極を積層し、該電極の対向電極との間に電圧を印加して電極の積層方向直下の基板の屈折率を変化させることにより光導波路を形成する光デバイスが提案されている。特許文献1の光デバイスでは光導波路から電極にしみだした光が電極で吸収されやすいため、光の伝搬損失が大きい。
特許文献2では、二次元フォトニック結晶配列に線欠陥導波路をもつ平面状の基板に、線欠陥導波路に沿って電極を積層し、該電極に対向する電極との間に電圧を印加して電極の積層方向直下の線欠陥導波路の屈折率を変化させる光スイッチが提案されている。特許文献1の光デバイスでは線欠陥導波路から電極にしみだした光が電極で吸収されやすいため、光の伝搬損失が大きい。
特開2002-131715号公報 特開2002−303836号公報
本発明は、フォトニック結晶配列で構成された光導波路に光を高効率に閉じ込め、光導波路を伝搬する光を制御できる光制御素子を提供することを目的とする。
この発明の光制御素子は、伝搬層と電極対とを備え、伝搬層は禁止帯領域と光導波路とを有する。禁止帯領域は、二次元で周期的に誘電率の異なるフォトニック結晶構造をもち特定の波長の光の二次元的な伝搬を禁止し、光導波路は、フォトニック結晶構造の周期性を線状に乱して禁止帯領域で伝搬の禁止された波長の光を伝搬する。電極対は、フォトニック結晶構造の二次元的な配列に直交する方向において光導波路に重ならずに禁止帯領域に重なって配置され、電圧を印加されると光導波路内に電界を発生させる。
さらに、電極対は、禁止帯領域を両面から挟んで配置されているとよい。また、電極対は、伝搬層の少なくとも一面側で光導波路をまたいで配置されているとよい。また、電極対は、フォトニック結晶構造の二次元的な配列が形成された面内において光導波路を挟んで配置されているとよい。さらに、電極対は、発生する電界を共振させるフォトニック結晶構造を有するとよい。また、さらに、電極対に電圧を印加する電圧源を備えるとよい。
請求項1の光制御素子によれば、光導波路に電界を印可するときの電極による光の吸収を防止して高効率に光を導波しながら光を制御できる。
請求項2の光制御素子によれば、フォトニック結晶構造の二次元的な配列に直交する方向の電界を光導波路に印可するときの電極による光の吸収を防止して高効率に光を導波しながら光を制御できる。請求項3の光制御素子によれば、フォトニック結晶構造の二次元的な配列に平行な方向の電界を光導波路に印可するときの電極による光の吸収を防止して高効率に光を導波しながら光を制御できる。請求項4の光制御素子によれば、フォトニック結晶構造の二次元的な配列に平行な方向の電界を光導波路に印可するときの電極による光の吸収をさらに効果的に防止しながら均一に電界を印加して高効率に光を導波しながら光を制御できる。請求項5の光制御素子によれば、光導波路に印加される電界を共振させることにより高速に電界を制御できる。請求項6の光制御装置によれば、光導波路に電界を印可するときの電極による光の吸収を防止して高効率に光を導波しながら光を制御できる。
第1の実施形態の光制御素子1は、図1(a)の平面図及び図1(b)のA1-A2断面図に示すように、伝搬層10と第1反射層11と第2反射層12と第1電極13と第2電極14と第3電極15と第4電極16とシリコン基板17とを備え、伝搬層10を両面から挟むように第1反射層11と第2反射層12とが設けられ、第1反射層11の伝搬層10と逆側の面に第1電極13及び第2電極14が設けられ、第2反射層12の伝搬層10と逆側の面に第3電極15及び第4電極16が設けられている。
伝搬層10は、印加された電界に依存して屈折率を変化させるポッケルス効果やカー効果等の電気光学効果を有する材料、例えばニオブ酸リチウム(LiNbO3)で形成され、図2(a)の平面図及び図2(b)のB1-B2断面図に示すように、禁止帯領域100と光導波路101とをもつフォトニック結晶構造を有する。
禁止帯領域100には同じ円筒形状のホール102が光の波長程度の周期をもって二次元的に規則正しく配列され、各ホール102は、平行かつ等間隔の直線群103と、この直線群103を同じ間隔のまま60度回転させた直線群104との交点を中心にもつ三角配列に形成されている。禁止帯領域100では、ニオブ酸リチウムの存在する部分とホール102が形成されてニオブ酸リチウムの存在しない領域とが周期的に配列されることにより、伝搬層10の平面内を伝搬する光のうち特定波長の光の伝搬が禁止される。なお、禁止帯領域100は、三角配列の他、正方配列、蜂の巣配列等の配列で形成してもよい。ホール102には空気が充填されるほか、ニオブ酸リチウムと屈折率が異なる他の物質を充填してもよく、ニオブ酸リチウムとホール102内の物質とのいずれの屈折率が大きくてもよい。
光導波路101は、禁止帯領域100におけるホール102の二次元的な規則性を乱し、線状にホール102を形成しないことにより線欠陥構造として形成される。光導波路101ではホール102の規則性が乱されているため、禁止帯領域100で伝搬が禁止される波長の光を導波することができ、光導波路101に入射される光は二次元的に光導波路101内に閉じ込められる。光導波路101の線欠陥構造は光を伝播すれば、線状に連続的にホール102を形成しない他、飛び飛びでホール102を形成しないようにしてもよい。
第1反射層11及び第2反射層12は、伝搬層10を形成するニオブ酸リチウムよりも屈折率が低い材料、例えば二酸化シリコンで少なくとも光導波路101の積層方向両面を覆うように形成され、光導波路101に入射される光は積層方向へ伝搬できない。すなわち、伝搬層10に平行に光導波路101に入射した光は、伝搬層10の面内においてはフォトニック結晶配列により光導波路101内に閉じ込められ、積層方向においては第1反射層11及び第2反射層12により光導波路101内に閉じ込められることにより、三次元的に光導波路101内に閉じ込められて光導波路101に沿って進行する。なお、製造を容易にする等のため、図3(a)の平面図及び図3(b)のC1-C2断面図に示すように第1反射層11及び第2反射層12にホール102を貫通させてもよい。
第1電極13、第2電極14、第3電極15、第4電極16は、フォトニック結晶構造の二次元的な配列に直交する積層方向において禁止帯領域100にのみ重なり光導波路101には重ならないように、光導波路101に沿って形成されている。第1電極13と第2電極14との間隔及び第3電極15と第4電極16との間隔は、光導波路101の幅に等しい。第1電極13と第3電極15とは1対の電極対を構成して積層方向において対向するように同形状に形成され、第2電極14と第4電極16とは他の1対の電極対を構成して積層方向において対向するように同形状に形成されている。なお、製造を容易にする等のため、図4(a)の平面図及び図4(b)のD1-D2断面図に示すように第1電極13、第2電極14、第3電極15及び第4電極16にホール102を貫通させてもよい。
伝搬層10、第1反射層11、第2反射層12、第1電極13、第2電極14、第3電極15、第4電極16に同一のフォトニック結晶構造を形成した光制御素子1の製作方法を説明する。まず、土台となるシリコン基板17にポジ型のレジストを塗布し、シリコン基板17をリソグラフィーにより第3電極15及び第4電極16の形状にエッチングし、全体に電極材料の金を200nm堆積させてリフトオフ法によりエッチングされていないレジスト上の金を除去することにより第3電極15及び第4電極16を形成する。なお、第3電極15及び第4電極16に電圧を印可できるように引き出し線も同時に形成する。次に、シリコン基板17、第3電極15及び第4電極16を覆うように、スパッタまたはCVDを用いて二酸化シリコンを2μm成膜して第2反射層12を形成する。次に、第2反射層12にニオブ酸リチウム基板を接合し、ニオブ酸リチウム基板を研磨して0.5μmに薄膜化し、光学研磨して表面粗さを10nm以下に抑え、さらに研磨面に熱酸化シリコンを2μm成膜することにより伝搬層10を形成する。次に、伝搬層10にポジ型のレジストを塗布し、シリコン基板17をリソグラフィーにより第1電極13及び第2電極14の形状にエッチングし、全体に電極材料の金を200nm堆積させてリフトオフ法によりエッチングされていないレジスト上の金を除去することにより第1電極13及び第2電極14を形成する。なお、第1電極13及び第2電極14に電圧を印可できるように引き出し線も同時に形成する。次に、第2反射層12、第1電極13及び第2電極14を覆うようにニッケルを100nm蒸着し、さらにポジ型のレジストを塗布して電子ビーム描画を用いたリソグラフィーにより400nm間隔の直径280nmのホール102をもつフォトニック結晶構造の金属マスクを形成する。なお、電子ビーム描画を用いたリソグラフィーの他、フォトリソグラフィー、レーザ加工等により金属マスクを形成してもよい。金属マスクにより、アルゴン系のドライエッチングと、フロン系のドライエッチングを用いて第2電極14層、第2反射層12、伝搬層10、第1反射層11、第1電極13層を積層方向にエッチングしてフォトニック結晶構造のホール102を形成する。エッチングにはプラズマエッチングによるドライエッチングの他、薬品によるウェットエッチング等を用いてもよい。
伝搬層10は、印加された電界に依存して屈折率を変化させるポッケルス効果やカー効果等の電気光学効果を有する材料であれば、ニオブ酸リチウムの他、ニオブ酸チタン及びKTP等の無機結晶、PZT及びPZLT等のセラミックス、アゾ色素、スチルベンゼン色素及びダスト等の有機分子または有機結晶、並びに量子井戸構造を有する半導体結晶等であってもよい。
伝搬層10は、ADP(NH4H2PO4)、KDP(KH2PO4)、DKDP(KD2PO4)、RDP(RbH2PO4)、RDA(RbH2AsO4)、LN、LT、KN、KT、BNN、SBN、LI、BBO、LBO、BSO、GaAs、GaP、InP、ZnTe、ZnSe、ZnS、ZnO、CdTe、CdS、CdSe、Te、Se、Ag3AsS3、Ag3SbS3、AgGaS2、AgGaSe2、ZnGeP2、GdGeAs2、Bi12SiO20、Bi12GeO20、Bi12TiO20、KTiOAsO4、KTiOPO4、BaTiO3、SrTiO3、KTaO3、KTa0.65Nb0.35O3、Cd2Nb2O7、LaBGeO5や、PZT、PLZT等のセラミックス、Ga、In、Al、As、P、N、Sb、Zn、SeのIII-V族及びII-VI族半導体混晶である半導体量子井戸構造等の無機光学材料で形成してもよい。
また伝搬層10は、アゾ色素、スチルベンゼン色素、ダスト、ポリジアセチレン、mNA、MNA、MAP、POM、DAN、DIVA、NPP、COANP、MNBA、MMONS、MBANP、TC-28、DNBB、DMNP、MNA、MNP、MMNA、PCNB、ECNB、IPMPU、ECPMDA、p-NMDA、MNPMDA、4NpNa、ホストゲスト系材料、高分子側錯あるいは主錯にNLO基を化学結合した修飾型材料、架橋系材料等の有機光学材料で形成してもよい。
有機光学材料のホストゲスト系材料として、LCP、PMMA、POE、Poly(Vp-co-St)、PVP、PRO、PCL、PBSSe、PBDG等のホストポリマーと、DANS、DANS33、DR1、DCV、TCV、p-NMDA、p-NA、p-DMNP、CPABMCA、MNA等のゲスト色素との組み合わせを用いることができる。
高分子側錯あるいは主錯にNLO基を化学結合した修飾型材料では、NLOポリマーとして、Poly(St-DR1)、Poly(St-DASP)、Poly(St-NPP)、Poly(MMA-HNS)、Poly(MMA-co-MMA-DCV)、Poly(St-co-MAAB)、Poly(St-co-MABA)、Poly(St-co-MA-CM)、Poly(MMA-co-MMA-DR1)、Poly(organopho-sphazene-ANS)、PPNA、Poly(VA-co-Vat-NA)、Poly(VAc-co-Vat-NA)、Poly(ST-NA)、Poly(MMA-NA)、Poly(MMA-co-MMA-2R)、Poly(MMS-co-MMA-3R)、P6CS/MMA、ポリアリルアミン、pNA-EG、PMMA/MNA、pNA-PVA、Poly(VDCN-co-VAc)、MSMA等を用いることができ、架橋系材料として(架橋モノマーポリマー、NLO色素)の組み合わせで、(Bis-A、NPDA)、(Bis-A、ANT)、(NNDN、NAN)、(DGE+PS(O)、NPP)、(PVCN、CNNB-R)等を用いることができ、LB膜材料として、DCAMP、FA6、PO86、AODA、TMSC、Poly(HEA-co-A-ASB)、PtBM等を用いることができ、高分子系3次非線形光学材料として、ポリジアセチレン(PTS、TCDU、DCHDFMP、BTFP、mBCMU)、ポリアセチレン誘導体、ポリフェニルアセチレン誘導体、ポリアリレンビニレン(PPV、PTV、MO-PPV、PFV)、ポリチオフェン、アヌレン類、フタロシアニン、フラーレン等を用いることができる。
第1反射層11及び第2反射層12は、伝搬層10よりも屈折率が小さい媒質で形成されていればよく、第1反射層11及び第2反射層12の屈折率と伝搬層10の屈折率との差が大きいほど好ましい。例えば、伝搬層10に屈折率約2.2のニオブ酸リチウムを用いる場合、第1反射層11及び第2反射層12には、屈折率約1.45の熱酸化シリコン、屈折率約1.3のフッ化マグネシウム(MgF2)、屈折率約1.5の水晶等を用いることができ、熱酸化シリコン、フッ化マグネシウム及び水晶はスパッタ装置等を用いて比較的容易に成膜できる。
第1反射層11及び第2反射層12は、それぞれ単層で形成する他、反射率を高く確保できれば、SiO2、Al2O3、MgO、ZrO2、ZnO、Ta2O5、TiO2、Nb2O2等の誘電体を組み合わせた多層膜や、Si、GaAs、InP等の半導体を組み合わせた多層膜で形成してもよい。第1反射層11及び第2反射層12を多層膜で構成することにより、伝搬層10の屈折率との差を大きくしやすくなる。誘電体多層膜は、例えば、スパッタ、電子ビーム蒸着、イオンプレーティングで100層以上の成膜が可能であり、半導体多層膜は、例えば、分子線ビームエピタキシー(MBE)法や有機金属気相成長(MOCVD)法により材料すなわち屈折率の異なる膜を成膜できる。
1対の電極対を構成する第1電極13と第3電極15とに電圧を印加するとともに、他の電極対を構成する第2電極14と第4電極16とに電圧を印加すると、禁止帯領域100に電界が印加されるとともに矢印で示すように光導波路101部分にも電界が広がり、第1電極13と第3電極15との間に発生する電界と、第2電極14と第4電極16との間に発生する電界とは、光導波路101部分において同方向となる。
電界が印加されて禁止帯領域100及び光導波路101の誘電率が変化すると、禁止帯領域100で伝搬が禁止され光導波路101で伝搬が許容される光の波長が変化するとともに、光導波路101を伝搬する光の強度、位相、偏光方向等を変調することができるため、電圧を印加して光導波路101を伝搬する光の波長を切り換えたり、光の透過及び遮断を切り換える光スイッチ等の光制御素子として機能させることができる。
この光制御素子1によれば、フォトニック結晶構造の二次元的な配列に直交する方向において各電極対が光導波路に重ならないため、光導波路から反射層へしみ出した光が電極で吸収されず高効率に光を伝搬しながら変調できるとともに、対向する電極対の間隔を近づけることができる。
第2の実施形態の光制御素子2は、図5(a)の平面図及び図5(b)のE1-E2断面図に示すように、第1の実施形態の光制御素子1において、第3電極15及び第4電極16を備えていない構成をもち、伝搬層10の一面側で光導波路101をまたいで配置され1対の電極対を構成する第1電極13と第2電極14との間に印加される電圧により発生する電界は、矢印に示すように光導波路101部分にも広がるため、フォトニック結晶構造の二次元的な配列に平行かつ光導波路101を横断する電界が光導波路101に印加される。第1電極13と第2電極14との間隔は、光導波路101の幅と同程度、すなわち光の波長程度の距離であるため、小さな印可電圧で大きな電界を得られる。なお、光導波路101に印加される電圧が均一となるように、第1反射層11及び第2反射層12の厚みに応じて第1電極13と第2電極14との間隔を1〜10μm程度で最適化することが望ましい。また、第1の実施形態における第3電極15と第4電極16とを他の1対の電極対として、フォトニック結晶構造の二次元的な配列に平行かつ光導波路101を横断する電界を光導波路101に印加するようにしてもよい。
電界が印加されて禁止帯領域100及び光導波路101の誘電率が変化すると、禁止帯領域100で伝搬が禁止され光導波路101で伝搬が許容される光の波長が変化するとともに、光導波路101を伝搬する光の強度、位相、偏光方向等を変調することができるため、電圧を印加して光導波路101を伝搬する光の波長を切り換えたり、光の透過及び遮断を切り換える光スイッチ等の光制御素子として機能させることができる。
この光制御素子2によれば、フォトニック結晶構造の二次元的な配列に直交する方向において各電極対が光導波路に重ならないため、光導波路から反射層へしみ出した光が電極で吸収されず高効率に光を伝搬しながら変調できるとともに、対向する電極対の間隔を近づけることができる。
なお、製造を容易にする等のため、第1反射層11及び第2反射層12にホール102を貫通させてもよく、さらに第1電極13、第2電極14、第3電極15及び第4電極16にホール102を貫通させてもよい。また、第3電極15及び第4電極16を設け、第3電極15と第4電極16との間に印加された電圧により、第1電極11と第2電極12とにより発生する電界と同方向の電界を光導波路101に発生させてもよい。
第3の実施形態の光制御素子3は、図6(a)の平面図及び図6(b)のF1-F2断面図に示すように、第2の実施形態の光制御素子2が備える第1電極13及び第2電極14のかわりに、フォトニック結晶構造をもち1対の電極対を構成する第1電極33及び第2電極34を備える。第1電極33及び第2電極34のフォトニック結晶構造は、伝搬層10の禁止帯領域100と同様に、ホール302を規則的に配置した構成をもつ。ホール302の周期及び径は第1電極33と第2電極34との間に印加される電圧により発生する電磁波の波長の伝搬を禁止するように決定される。第1電極33と第2電極34とは、第1電極33と第2電極34との間に印加される電圧により発生する電磁波が共振できる間隔を開けて配置される。第1電極33と第2電極34との間に発生する電磁波は、フォトニック結晶構造の二次元的な配列に直交する積層方向において光導波路100に重なる領域に電磁波を閉じ込めて増幅された定在波を発生させる。
この光制御素子3によれば、光制御素子2の効果に加えて、光導波路を伝搬する光を効率よく変調し、かつ、高速な変調を行うことができる。なお、第1の実施形態において1対の電極対を構成する第1電極13と第3電極15とにフォトニック結晶構造を形成し、発生する電磁波が共振できる間隔を開けて第1電極13と第3電極15とを配置し、他の電極対を構成する第2電極14と第4電極16とにフォトニック結晶構造を形成し、発生する電磁波が共振できる間隔を開けて第2電極14と第4電極16とを配置するようにし、伝搬層10に電磁波を閉じ込めて増幅した定在波を発生させてもよい。
第4の実施形態の光制御素子4は、図7(a)の平面図及び図7(b)のG1-G2断面図に示すように、伝搬層40と第1反射層11と第2反射層12と第1電極43と第2電極44とシリコン基板17とを備え、第1の実施形態の光制御素子1と同様に、伝搬層40の両面を挟むように第1反射層11と第2反射層12とを設け、シリコン基板17に第2反射層12側を積層した構成をもつ。伝搬層40は第1の実施形態の伝搬層10と同様の構成をもち、一部に第1電極43及び第2電極44を埋め込んだ構成をもつ。
第1電極43及び第2電極44は1対の電極対を構成し、フォトニック結晶構造の二次元的な配列が形成された禁止帯領域400の面内において光導波路401を両側から挟んで配置されている。第1電極43及び第2電極44には禁止帯領域400のフォトニック結晶構造と同一の構造が一体的に形成されている。第1電極43及び第2電極44にもフォトニック結晶配列を形成することで、光導波路401を伝搬する光を高効率で閉じ込めることができる。なお、フォトニック結晶構造による光の閉じ込めの効率を高めるため、第1電極43及び第2電極44の屈折率を伝搬層40の屈折率と同じにすることが好ましい。第1電極43及び第2電極44の屈折率を伝搬層40の屈折率と同じにすることにより、第1電極43と第2電極44との距離を近づけることができる。
電界が印加されて禁止帯領域400及び光導波路401の誘電率が変化すると、禁止帯領域400で伝搬が禁止され光導波路401で伝搬が許容される光の波長が変化するとともに、光導波路401を伝搬する光の強度、位相、偏光方向等を変調することができるため、電圧を印加して光導波路401を伝搬する光の波長を切り換えたり、光の透過及び遮断を切り換える光スイッチ等の光制御素子として機能させることができる。
この光制御素子4によれば、フォトニック結晶構造の二次元的な配列に直交する方向において各電極対が光導波路に重ならないため、光導波路から反射層へしみ出した光が電極で吸収されず高効率に光を伝搬しながら変調できるとともに、対向する電極対の間隔を近づけることができ、さらに、光導波路と同一の面内に電極を設けることにより伝搬層に平行で均一な電界を光導波路に印加できる。
なお、製造を容易にする等のため、第1電極43及び第2電極44は、第1反射層11及び第2反射層12の一部または全部を貫くようにしてもよく、第1反射層11及び第2反射層12にホール102を貫通させてもよい。また、第3の実施形態と同様に1対の電極対を構成する第1電極43と第2電極44とにフォトニック結晶構造を形成し、発生する電磁波が共振できる間隔を開けて第1電極43と第2電極44とを配置するようにし、伝搬層40に電磁波を閉じ込めて増幅した定在波を発生させてもよい。
第1の実施形態の光制御素子の平面図及び断面図である。 伝搬層の平面図及び断面図である。 他の光制御素子の平面図及び断面図である。 さらに他の光制御素子の平面図及び断面図である。 第2の実施形態の光制御素子の平面図及び断面図である。 第3の実施形態の光制御素子の平面図及び断面図である。 第4の実施形態の光制御素子の平面図及び断面図である。
符号の説明
1;光制御素子、2;光制御素子、3;光制御素子、4;光制御素子、10;伝搬層、
11;第1反射層、12;第2反射層、13;第1電極、14;第2電極、
15;第3電極、16;第4電極、17;シリコン基板、33;第1電極、
34;第2電極、40;伝搬層、43;第1電極、44;第2電極、
100;禁止帯領域、101;光導波路、102;ホール、103;直線群、
104;直線群、302;ホール、400;禁止帯領域、401;光導波路。

Claims (6)

  1. 伝搬層と電極対とを備え、
    前記伝搬層は禁止帯領域と光導波路とを有し、前記禁止帯領域は、二次元で周期的に、屈折率の異なるフォトニック結晶構造をもち特定の波長の光の二次元的な伝搬を禁止し、前記光導波路は、前記フォトニック結晶構造の周期性を線状に乱して前記禁止帯領域で伝搬の禁止された波長の光を伝搬し、
    前記電極対は、前記フォトニック結晶構造の二次元的な配列に直交する方向において前記光導波路に重ならずに前記禁止帯領域に重なって配置され、電圧を印加されると前記光導波路内に電界を発生させることを特徴とする光制御素子。
  2. 前記電極対は、前記禁止帯領域を両面から挟んで配置されている請求項1に記載の光制御素子。
  3. 前記電極対は、前記伝搬層の少なくとも一面側で前記光導波路をまたいで配置されている請求項1に記載の光制御素子。
  4. 前記電極対は、前記フォトニック結晶構造の二次元的な配列が形成された面内において前記光導波路を挟んで配置されている請求項1に記載の光制御素子。
  5. 前記電極対は、発生する電界を共振させるフォトニック結晶構造を有する請求項1から請求項4のいずれかに記載の光制御素子。
  6. 前記電極対に電圧を印加する電圧源を備える請求項1から請求項5のいずれかに記載の光制御素子。
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