JP2006078623A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置を備えた電子機器および電気光学装置の電気光学パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】 表示パネルと筐体等の部品の位置ズレを抑制でき、アライメント作業が容易で、同作業時の工数を削減してコストの低減を図った電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置を備えた電子機器および電気光学装置の電気光学パネルを提供する。
【解決手段】 液晶パネル30上の有効表示領域から外れた領域に設けた受光素子50と、受光素子の入射光量に応じた電気信号を出力する受光回路51と、液晶パネル30に位置合わせして組み付ける筐体に設けられ、外部から光を受光素子に入射させる位置合わせ用の光透過部とを備える。筐体を位置合わせして液晶パネル30に組み付ける際に、作業者の目視によらずにアライメント作業を高精度に行うことができる。作業者の目視によらないため、その作業時間が短縮され、その作業工数が減って、製造コストが低減される。
【選択図】 図1
【解決手段】 液晶パネル30上の有効表示領域から外れた領域に設けた受光素子50と、受光素子の入射光量に応じた電気信号を出力する受光回路51と、液晶パネル30に位置合わせして組み付ける筐体に設けられ、外部から光を受光素子に入射させる位置合わせ用の光透過部とを備える。筐体を位置合わせして液晶パネル30に組み付ける際に、作業者の目視によらずにアライメント作業を高精度に行うことができる。作業者の目視によらないため、その作業時間が短縮され、その作業工数が減って、製造コストが低減される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、液晶表示装置、有機発光ダイオード装置等の電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置を備えた電子機器、電気光学装置の電気光学パネルに関する。
従来の電気光学装置として、薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置等が知られている。このような液晶表示装置は、表示パネルと、該パネルのTFT素子基板側に配置される偏光板およびバックライトユニットと、表示パネルの対向基板側に配置されるRGBカラーフィルタおよび偏光板と、筐体(ベゼル)等とを備える。
このような液晶表示装置の製造工程で、表示パネルと筐体、或いは表示パネルとカラーフィルタ等を組み合わせる際には、特許文献1に記載されているようなモジュール組立装置を用いて、表示パネルと筐体等を作業者の手動操作により位置合わせする。
具体的には、表示パネルと筐体の双方に、両者の位置合わせの基準となる1つ或いは複数のアライメントマークをそれぞれ設けておく。モジュール組立装置のステージ上に置かれた表示パネルに対して筐体を位置合わせする際には、表示パネルと筐体の双方に設けたアライメントマークをCCDカメラで撮像して得た画像データを画像処理して、それらのアライメントマークをモニターに表示させる。その表示画像を作業者が見ながら、表示パネルと筐体の位置ズレ量が許容範囲内になるように、作業者が手動操作によって表示パネルに対して筐体のX,Y,θ方向の位置合わせを行っていた。
特開平11−295732号公報
しかしながら、上記したような従来の液晶表示装置の製造方法では、モニタに表示されたアライメントマークの表示画像を作業者が見ながら、表示パネルと、これに対して位置合わせして組み付けた筐体等の部品との位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを作業者自身の目視により判断することになる。このため、表示パネルと筐体等の部品との間に、許容範囲を超えた位置ズレ量が存在した状態で、両者が組み合わされてしまうおそれがあった。また、表示パネルと筐体等の位置ズレが許容囲内にあるか否かを作業者が目視して判断するので、作業時間がかかり工数が増大し、製造コストが増大してしまうという問題があった。また、CCDカメラやモニタ等の部品コストがかかるとともに、それらを設置するためのスペースをモジュール組立装置に確保する必要があるので、この点でも製造コストが増大してしまうという問題があった。
特に、表示パネルと筐体等の部品との位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かについての最終的な位置合わせの判断は、作業者の目視に基づいてなされるので、その位置ズレ量が作業者の個人差によりばらつき、表示パネルと筐体等の部品を正確に位置合わせするのは難しいという問題があった。
本発明は、上記従来の問題点に着目してなされたもので、その目的は、表示パネルと筐体等の部品の位置ズレを抑制でき、アライメント作業が容易で、同作業時の工数を削減してコストの低減を図った電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置を備えた電子機器および電気光学装置の電気光学パネルを提供することにある。
本発明における電気光学装置は、電気光学パネルを有する第1の部材と第2の部材を備えた電気光学装置において、前記電気光学パネル上の有効表示領域から外れた領域の少なくとも1箇所に、受光素子と該受光素子の入射光量に応じた電気信号を出力する受光回路とが設けられ、前記第1の部材に位置合わせして組み付ける第2の部材の少なくとも1箇所に、前記第2の部材を第1の部材に位置合わせした状態で前記受光素子と合致し、外部からの光を前記受光素子に入射させる光透過部が設けられていることを要旨とする。電気光学装置とは、電気光学素子を備える装置を意味する。電気光学素子とは、電気的な作用により光学特性が変化する素子の意であり、例えば、液晶、有機EL発光ダイオード等が含まれる。
これによれば、筐体等の第1の部材を第2の部材に位置合わせした状態で外部からの光を受光素子に入射させると、受光回路から受光素子の入射光量に応じた電気信号が出力されるので、その電気信号に基づいて、第1の部材と第2の部材との位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを電気的に判定できる。これにより、その位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かについての最終的な位置合わせの判断を作業者の目視に基づいて行う必要がないので、その位置ズレ量が作業者の個人差によりばらつくこともない。
このため、(1)筐体、カラーフィルタ等の第2の部材を位置合わせして第1の部材に組み付ける際に、作業者の目視によらずに第2の部材のアライメント作業を高精度に行うことができる。また、(2)作業者の目視によらないため、アライメントの作業時間が短縮され、その作業工数が減って、製造コストが低減される。(3)また、モジュール組立装置により電気光学装置を組み立てる際に、第1の部材と第2の部材の位置ズレを検出するのに、CCDカメラやモニタ等の部品を必要としないので、モジュール組立装置の部品コストを低減できるとともに、これらの設置スペースをモジュール組立装置に確保する必要が無い。したがって、第1の部材に対する第2の部材の位置ズレを抑制することができるとともに、アライメント作業が容易になり、同作業時の工数を削減してコストを低減することができる。
この電気光学装置において、前記受光素子を含む前記受光回路が前記電気光学パネルの素子基板上に、周辺駆動回路と共に設けられていることを要旨とする。
これによれば、多結晶シリコン薄膜トランジスタを用いて周辺駆動回路を内蔵したアクティブマトリクス型液晶装置、アクティブマトリクス型有機発光ダイオード装置等の電気光学装置において、薄膜トランジスタ形成技術を用いることで、受光回路を周辺駆動回路と共に素子基板上に容易に形成することができる。
これによれば、多結晶シリコン薄膜トランジスタを用いて周辺駆動回路を内蔵したアクティブマトリクス型液晶装置、アクティブマトリクス型有機発光ダイオード装置等の電気光学装置において、薄膜トランジスタ形成技術を用いることで、受光回路を周辺駆動回路と共に素子基板上に容易に形成することができる。
この電気光学装置において、前記受光回路から出力される前記電気信号に基づき、前記第1の部材に対する前記第2の部材の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定し、その判定結果を表わす電気信号を出力する位置ズレ判定回路を備えることを要旨とする。
これによれば、第1の部材に対する第2の部材の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かの判定結果を表わす電気信号が位置ズレ判定回路から出力されるので、その電気信号から、第1の部材に対する第2の部材の位置調整が完了したこと、或いはその位置調整を再度行う必要のあることを知ることができる。これにより、第1の部材と第2の部材との位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かについての最終的な位置合わせの判断を、作業者の目視によらずに位置ズレ判定回路の出力に基づいて行うことができる。したがって、第1の部材と第2の部材との位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かの判定が作業者の個人差によりばらついたりせず、第1の部材と第2の部材とを正確に位置合わせすることができる。
この電気光学装置において、前記位置ズレ判定回路の一部或いは全部が、前記電気光学
パネルの素子基板上に周辺駆動回路と共に設けられていることを要旨とする。
これによれば、多結晶シリコン薄膜トランジスタを用いて周辺駆動回路を内蔵したアクティブマトリクス型液晶装置、アクティブマトリクス型有機発光ダイオード装置等の電気光学装置において、薄膜トランジスタ形成技術を用いることで、位置ズレ判定回路の一部或いは全部を周辺駆動回路と共に素子基板上に容易に形成することができる。
パネルの素子基板上に周辺駆動回路と共に設けられていることを要旨とする。
これによれば、多結晶シリコン薄膜トランジスタを用いて周辺駆動回路を内蔵したアクティブマトリクス型液晶装置、アクティブマトリクス型有機発光ダイオード装置等の電気光学装置において、薄膜トランジスタ形成技術を用いることで、位置ズレ判定回路の一部或いは全部を周辺駆動回路と共に素子基板上に容易に形成することができる。
この電気光学装置において、前記受光回路は、前記電気信号として、前記受光素子の入射光量に応じた電流値或いは電圧値の信号を前記位置ズレ判定回路へ出力することを要旨とする。
これによれば、受光回路から出力される電気信号の電流値或いは電圧値を、位置ズレ判定回路により基準値と比較することで、上記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定できる。
この電気光学装置において、前記受光回路は、前記電気信号として、前記受光素子の入射光量に応じた周波数の信号を前記位置ズレ判定回路へ出力することを要旨とする。
これによれば、受光素子に流れる電流が小さくても、受光回路から出力される電気信号の周波数或いは周期を位置ズレ判定回路により基準値と比較することで、上記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを高い精度で判定できる。
これによれば、受光素子に流れる電流が小さくても、受光回路から出力される電気信号の周波数或いは周期を位置ズレ判定回路により基準値と比較することで、上記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを高い精度で判定できる。
この電気光学装置において、前記電気光学パネル上の有効表示領域から外れた領域の少なくとも1箇所には、前記第2の部材が位置合わせされた状態で前記光透過部と合致する第1の受光素子と、前記位置合わせされた状態で前記光透過部から外れて前記第2の部材とに隠れる第2の受光素子とがそれぞれ設けられ、前記受光回路は、前記第1の受光素子の入射光量に応じた電気信号を出力する第1の受光回路と、前記第2の受光素子の入射光量に応じた電気信号を出力する第2の受光回路とを含み、前記位置ズレ判定回路は、前記第1の受光回路と第2の受光回路からそれぞれ出力される電気信号に基づいて、前記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定することを要旨とする。
これによれば、第1の部材と第2の部材との位置ズレを、第1の受光回路と第2の受光回路からそれぞれ出力される電気信号に基づき、位置ズレ判定回路により高精度に判定できるので、第1の部材と第2の部材との位置ズレをさらに抑制することができる。
この電気光学装置において、前記第1の受光回路と第2の受光回路からそれぞれ出力される電気信号の差分に基づき前記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定することを要旨とする。
これによれば、2つの受光回路からそれぞれ出力される電気信号の差分、例えば電圧差に基づき、位置ズレ判定回路により、上記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを高い精度で判定できる。
この電気光学装置において、前記位置ズレ判定回路は、前記第1の受光素子の出力と前記第2の受光素子の出力とに基づき、前記第1の部材に対する前記第2の部材の位置ズレ量が許容範囲内である第1の状態と、前記第2の部材が前記第1の状態から一方向にずれている第2の状態と、前記第2の部材が前記第1の状態から前記一方向とは逆の方向にずれている第3の状態の3つの状態を判定し、各判定結果を表わす3種類の信号を出力することを要旨とする。
これによれば、位置ズレ判定回路から出力される3種類の信号に基づき、前記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かだけでなく、許容範囲外である場合には、第1の部材に対し
て第2の部材がずれている方向も知ることができる。これにより、位置ズレ量が許容範囲外の場合に、再アライメント作業をより短時間で行うことができる。
て第2の部材がずれている方向も知ることができる。これにより、位置ズレ量が許容範囲外の場合に、再アライメント作業をより短時間で行うことができる。
また、位置ズレ判定回路から出力される3種類の信号を、液晶装置、有機発光ダイオード装置等の電気光学装置を組み立てるのに用いるモジュール組立装置内に設けた制御回路に入力させることで、第1の部材と第2の部材との位置合わせを全自動で行えるモジュール組立装置が実現可能となる。
この電気光学装置において、前記受光素子はPINフォトダイードであることを要旨とする。
これによれば、受光素子に入射する光の検出感度を上げることができるので、上記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かをより高い精度で判定できる。
これによれば、受光素子に入射する光の検出感度を上げることができるので、上記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かをより高い精度で判定できる。
本発明における電気光学装置の製造方法は、電気光学パネルを有する第1の部材と第2の部材を備えた電気光学装置の製造方法において、前記電気光学パネル上の有効表示領域から外れた領域の少なくとも1箇所に、受光素子と該受光素子の入射光量に応じた電気信号を出力する受光回路とを設ける工程と、前記第1の部材に位置合わせして組み付ける第2の部材の少なくとも1箇所に、前記第2の部材を前記第1の部材に位置合わせした状態で前記受光素子と合致し、外部からの光を前記受光素子に入射させる光透過部を設ける工程と、前記第2の部材を前記第1の部材に位置合わせして組み付けた状態で、外部から光を前記光透過部を通って前記受光素子に入射させる工程と、前記受光素子の出力に基づき、前記第1の部材と前記第2の部材との位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定する工程と、を含むことを要旨とする。
これによれば、第2の部材を第1の部材に組み付けて、同第2の部材の光透過部を通って受光素子に光を入射させると、受光素子にはその入射光量に応じた電流が流れるので、受光回路の出力に基づき、第1の部材と第2の部材との位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを電気的に判定することができる。したがって、第1の部材に対する第2の部材の位置ズレを抑制することができるとともに、第1の部材に対する第2の部材のアライメント作業が容易になり、同作業時の工数を削減してコストを低減することができる。また、モジュール組立装置の部品コストを低減することができる。
本発明における電気光学装置の製造方法は、電気光学パネルを有する第1の部材と第2の部材を備えた電気光学装置の製造方法において、前記電気光学パネル上の有効表示領域から外れた領域の少なくとも1箇所に、近接して配置された第1の受光素子及び第2の受光素子と、前記第1の受光素子及び第2の受光素子の入射光量に応じた電気信号をそれぞれ出力する第1の受光回路及び第2の受光回路とを設ける工程と、前記第1の部材に位置合わせして組み付ける第2の部材の少なくとも1箇所に、前記第2の部材を前記第1の部材に位置合わせした状態で前記第1の受光素子と合致する位置に光透過部を設ける工程と、前記第2の部材を前記第1の部材に位置合わせして組み付けた状態で、外部から光を前記光透過部を通って前記第1の受光素子もしくは第2の受光素子に入射させる工程と、前記第1の受光回路及び第2の受光回路の各出力の差分に基づき、前記第1の部材と前記第2の部材との位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定する工程と、を含むことを要旨とする。
これによれば、第2の部材を第1の部材に組み付けて、第2の部材の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを2つの受光回路の各出力の差分に基づき判定するので、第1の部材と第2の部材との位置ズレを作業者の目視によらずに電気的に高精度に判定することができる。したがって、第1の部材に対する第2の部材の位置ズレを抑制することができるとともに、第1の部材に対する第2の部材のアライメント作業が容易になり、同作業時の工
数を削減してコストを低減することができる。また、モジュール組立装置の部品コストを低減することができる。
数を削減してコストを低減することができる。また、モジュール組立装置の部品コストを低減することができる。
本発明における電気光学装置の製造方法は、電気光学パネルを有する第1の部材と第2の部材を備えた電気光学装置の製造方法において、前記電気光学パネル上の有効表示領域から外れた領域の少なくとも1個所に、近接して配置された第1の受光素子及び第2の受光素子と、前記第1の受光素子及び第2の受光素子の入射光量に応じた電気信号をそれぞれ出力する第1の受光回路及び第2の受光回路とを設ける工程と、前記第1の部材に位置合わせして組み付ける第2の部材の少なくとも1箇所に、前記第2の部材を前記第1の部材に位置合わせした状態で前記第1の受光素子と合致する位置に光透過部を設ける工程と、前記第2の部材を前記第1の部材に位置合わせして組み付けた状態で、外部から光を前記光透過部を通って前記第1の受光素子もしくは第2の受光素子に入射させる工程と、前記第1の受光回路及び第2の受光回路の各出力に基づき、前記第1の部材と前記第2の部材の位置ズレ量が許容範囲内である第1の状態と、前記第2の部材が前記第1の状態から前記第1の部材に対して一方向にずれている第2の状態と、前記第2の部材が前記第1の状態から前記第1の部材に対して前記一方向とは逆の方向にずれている第3の状態の3つの状態を判定し、各判定結果を表わす3種類の信号を出力する工程と、を含むことを要旨とする。
これによれば、第2の部材を第1の部材に組み付けて、第2の部材の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを2つの受光回路の各出力に基づき判定するので、第1の部材と第2の部材の位置ズレを作業者の目視によらずに電気的に高精度に判定することができる。したがって、第1の部材に対する第2の部材の位置ズレを抑制することができるとともに、第1の部材に対する第2の部材のアライメント作業が容易になり、同作業時の工数を削減してコストを低減することができる。また、各判定結果を表わす3種類の信号に基づいて、前記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かだけでなく、位置ズレ量が許容範囲外である場合には、第1の部材に対して第2の部材がずれている方向も知ることができるので、位置ズレ量が許容範囲外の場合に、再アライメント作業をより短時間で行うことができる。また、モジュール組立装置の部品コストを低減することができる。さらに、上記3種類の信号を、モジュール組立装置内に設けた制御回路に入力させることで、表示パネルと筐体等の部品との位置合わせを全自動で行えるモジュール組立装置が実現可能となる。
本発明における電子機器は、上記発明に係る電気光学装置を備えることを要旨とする。
これによれば、電子機器の製造コストを低減することができる。
本発明における電気光学パネルは、上記発明に係る電気光学装置の電気光学パネルであることを要旨とする。
これによれば、電子機器の製造コストを低減することができる。
本発明における電気光学パネルは、上記発明に係る電気光学装置の電気光学パネルであることを要旨とする。
これによれば、上記第2の部材と組合わせて電気光学装置に用いることで、第2の部材と位置合わせて組み付ける際における第1の部材と第2の部材との位置ズレを抑制することができ、アライメント作業が容易になり、同作業時の工数を削減してコストを低減することができる。
以下、本発明を具体化した電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置を備えた電子機器および電気光学装置の電気光学パネルの各実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、各実施形態の説明において、同様の部位には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
[ 第1実施形態]
(電気光学装置)
第1実施形態に係る電気光学装置を、図1〜図10に基づいて説明する。
(電気光学装置)
第1実施形態に係る電気光学装置を、図1〜図10に基づいて説明する。
図1は第1実施形態に係る電気光学装置20の電気的構成を概略的に示しており、図2は同電気光学装置を筐体側から見た平面図である。図5は図2のA−A´矢視断面図で、位置合わせ良の状態を示す図、図8は図5と同様の断面図で、位置合わせ不可の状態を示す図。
この電気光学装置20は、多結晶シリコン薄膜トランジスタを用いて周辺駆動回路を内蔵したアクティブマトリクス型液晶装置(周辺回路内蔵型液晶装置)であり、電気光学パネルとしての液晶パネル30を備える。
液晶パネル30は、図1に示すように、複数の走査線Y1〜Ymと、走査線Y1〜Ymと交差するように形成された複数の信号線X1〜Xnと、走査線Y1〜Ymと信号線X1〜Xnの各交差部に対応してマトリクス状に配置された複数の画素25とを含むアクティブマトリクス部21を備える。各画素25には、図示を省略したスイッチング素子としてのポリシリコンを用いた薄膜トランジスタ(p−Si形TFT)がそれぞれ形成されている。ポリシリコンを用いた薄膜トランジスタ(以下、「TFT」という)を介して各画素25にデータ信号が書き込まれるようになっている。
また、液晶パネル30は、一対の基板として素子基板22と図示を省略した対向基板とを備え、これら2つの基板の間に電気光学物質としてのTN(Twisted Nematic)型の液
晶が封入されている。
晶が封入されている。
素子基板22上には、図1に示すように、アクティブマトリクス部21と、複数の走査線Y1〜Ymを駆動するための走査線駆動回路33と、複数の信号線X1〜Xnを駆動するための信号線駆動回路34とが形成されている。
また、電気光学装置20は、走査線駆動回路33及び信号線駆動回路34を制御するための制御回路35を備える。制御回路35には、表示データ、同期信号、及びクロック信号等が外部回路から入力されるようになっている。表示データはビデオ信号などのデジタル階調データである。同期信号は、垂直同期信号と水平同期信号である。
制御回路35から走査線駆動回路33及び信号線駆動回路34には、例えば、フレーム反転駆動等を行うための各種の信号が信号線37a及び37bをそれぞれ介して供給されるようになっている。本例では、制御回路35は、図2に示すように液晶パネル30から延出したフレキシブルプリント基板(以下、「FPC」という)36上に実装されており、FPC36上に形成された配線と素子基板22上に形成された接続端子とを介して走査線駆動回路33や信号線駆動回路34等と電気的に接続されている。なお、図1では、FPC36の図示を省略している。
この電気光学装置20は、マトリクス状に配置された複数の画素25の各TFTを介して各画素25に正極性のデータ信号(電圧信号)と負極性のデータ信号を1フレームごとに交互に書き込むフレーム反転駆動を行うようになっている。なお、「1フレーム」は、走査線Y1〜Ymを順に選択して全ての画素25の容量にデータ信号を書き込むことで1画面の表示がなされる期間をいう。
また、電気光学装置20は、図1に示す液晶パネル30や制御回路35の他に、素子基板22側に配置される偏光板およびバックライトユニット(図示省略)と、液晶パネル30の対向基板側に配置されるRGBカラーフィルタおよび偏光板(図示省略)と、図2に示す筐体(ベゼル)40等とを備える。RGBカラーフィルタや筐体40等の部品(第2
の部材)は、それぞれ液晶パネル30(液晶パネル30を有する第1の部材)に位置合わせされて組み付けられる。
の部材)は、それぞれ液晶パネル30(液晶パネル30を有する第1の部材)に位置合わせされて組み付けられる。
筐体40は、図2に示すように、液晶パネル30上の有効表示領域30Aの周囲を覆う矩形状の額縁部40aを有し、その額縁部40aの内縁にブラックマトリクス38が設けられている。
また、電気光学装置20にあっては、図1に示すように、液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域の1箇所に受光素子50と、これを含む受光回路51とが設けられている。なお、ここにいう「液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域」とは、液晶パネル30上の、筐体40の額縁部40aに隠れる部分をいう。
液晶パネル30に位置合わせして組み付ける筐体40の1箇所に、図2及び図5に示すように、筐体40を液晶パネル30に位置合わせした状態で受光素子50と合致し、外部からの光を受光素子50に入射させる位置合わせ用の光透過部41が設けられている。この光透過部41と受光素子50は、液晶パネル30と筐体40を位置合わせするためのアライメントマークとしての機能を有する。
この受光素子50を含み、受光素子50の入射光量に応じた電圧値の電圧信号(電気信号)を出力する受光回路51が、図1に示すように、液晶パネル30の素子基板22上に、走査線駆動回路33及び信号線駆動回路34等の周辺駆動回路と共に設けられている。
受光回路51は、図3に示すように、受光素子50と、これと直列に接続された抵抗R2とを含む。受光素子50として、PINフォトダイオードが用いられている。受光素子50と抵抗R2の両端に、図示を省略した電源により受光素子50に対し逆向きにバイアス電圧を印加する。この状態で、受光素子50に所定光量の光を入射させると、その入射光量に応じた一定電流が流れる。
このときの受光回路51の等価回路は、図4のように表わされる。この等価回路において、PINフォトダイオードである受光素子50は抵抗R1と接合容量C1とで表わされ、その受光素子(抵抗R1と接合容量C1)に抵抗R2が直列に接続されている。このような回路に定電流源Iから受光素子50の入射光量に応じた一定電流が流れ込む。したがって、負荷に印加される電圧(出力電圧Vout)は、受光素子50の入射光量に応じて変化する。
また、電気光学装置20は、図1に示すように、受光回路51の出力信号(電圧信号)に基づき、液晶パネル30に対する筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定し、その判定結果を表わす電気信号を出力する位置ズレ判定回路52を備える。
この位置ズレ判定回路52は、受光回路51の出力電圧Vt1(図6,図9参照)を基準電圧Vと比較し、Vt1=Vの場合には、液晶パネル30と筐体40の「位置ズレ量」無しと判定し、その位置ズレ量が許容範囲内であるという判定結果(位置合わせ良:OK)を表わす電気信号、例えばHighレベルの調整モード終了信号を出力する。また、位置ズレ判定回路52は、受光回路51の出力電圧Vt1を基準電圧Vと比較し、Vt1<Vの場合には、液晶パネル30と筐体40の「位置ズレ量」有りと判定し、その位置ズレ量が許容範囲外であるという判定結果(位置合わせ不可:NG)を表わす電気信号、例えばLowレベルの調整モード継続信号を出力するようになっている。
位置ズレ判定回路52から出力される調整モード終了信号及び調整モード継続信号は、液晶パネル30に対する筐体40の位置調整(アライメント)が終了したこと或いはその
位置調整を再度行う必要のあることを作業者に認識させるアライメント結果出力回路53に入力される(図1参照)。
位置調整を再度行う必要のあることを作業者に認識させるアライメント結果出力回路53に入力される(図1参照)。
このアライメント結果出力回路53は、位置ズレ判定回路52からの出力信号に応じてランプ或いはブザー等を動作させて、位置調整が終了したこと或いはその位置調整を再度行う必要のあることを作業者に知らせるようになっている。例えば、本例のアライメント結果出力回路53は、位置ズレ判定回路52から調整モード終了信号が出力された場合には、1つのランプを点灯させるとともに、位置ズレ判定回路52から調整モード継続信号が出力された場合には、2つのランプを同時に点灯させるようになっている。
なお、図1において符号54は、電気光学装置20の製造工程で、液晶パネル30とRGBカラーフィルタや、液晶パネル30と筐体40等を互いに位置合わせして組み付けるのに用いるモジュール組立装置である。また、符号55は、モジュール組立装置54の位置制御機構である。
本例の位置制御機構55は、モジュール組立装置54のパネル置台上に載置して固定された液晶パネル30に対する筐体40やRGBカラーフィルタ等の位置を、作業者の手動操作もしくは自動操作により調整するための機構である。
また、本例では、上記位置ズレ判定回路52の一部或いは全部は、素子基板22上に走査線駆動回路33や信号線駆動回路34等の周辺駆動回路と共に設けられている。位置ズレ判定回路52の一部を素子基板22上に設ける場合、その残りは制御回路35と同様にFPC36上に実装される。また、位置ズレ判定回路52の全部をFPC36上に実装する構成、或いは、電気光学装置20の外部、例えば位置制御機構55側に設ける構成であっても良い。この場合には、液晶パネル30と筐体40等の部品とのアライメント作業を行う際に、受光回路51の出力端子と位置ズレ判定回路52の入力端子とが電気的に接続可能な構成であれば良い。
そして、上記アライメント結果出力回路53については、FPC36上に実装する構成、或いは、電気光学装置20の外部、例えば位置制御機構55側に設ける構成であっても良い。アライメント結果出力回路53を電気光学装置20の外部に設ける場合には、液晶パネル30と筐体40等の部品とのアライメント作業を行う際に、位置ズレ判定回路52の出力端子とアライメント結果出力回路53の入力端子とが電気的に接続可能な構成であれば良い。
次に、上記構成を有する電気光学装置20の製造工程で、液晶パネル30と、同パネルに位置合わせして組み付けられる部品の一例としての筐体40とを互いに位置合わせして組み付ける際のアライメント作業について説明する。
このアライメント作業を行う前に、液晶パネル30と筐体40のいずれか一方、例えば液晶パネル30をモジュール組立装置54のパネル置台上に固定しておく。この後、筐体40の光透過部41が液晶パネル30上の受光素子50と合致するように、液晶パネル30に対する筐体40の位置を調整するアライメント作業を行う。
この後で、図5及び図8に示すように筐体40の外部に設けた光源からの光を光透過部41に、図6及び図9のT0時点から照射する。
このとき、筐体40の光透過部41が図5に示すように液晶パネル30上の受光素子50と合致している場合には、受光素子50には最大光量の光が入射する。このため、受光回路51の出力端子Voutからは、図6に示すように、T0時点から所定時間が経過したT1時点において、Vt1=Vの電圧が出力される。
このとき、筐体40の光透過部41が図5に示すように液晶パネル30上の受光素子50と合致している場合には、受光素子50には最大光量の光が入射する。このため、受光回路51の出力端子Voutからは、図6に示すように、T0時点から所定時間が経過したT1時点において、Vt1=Vの電圧が出力される。
この電圧Vt1が位置ズレ判定回路52に入力される。位置ズレ判定回路52は、受光回路51の出力電圧Vt1を基準電圧Vと比較する。このとき、T1時点での検出電圧レベルVt1がVt1=Vであるので、位置ズレ判定回路52は、液晶パネル30と筐体40の「位置ズレ量」無しと判定し(図7のステップS10参照)、その位置ズレ量が許容範囲内であるという判定結果(OK)を表わすHighレベルの調整モード終了信号を出力する(図7のステップS11参照)。
この調整モード終了信号が入力されたアライメント結果出力回路53は、1つのランプを点灯させる。この点灯により、作業者は、筐体40が液晶パネル30に対して正確に位置合わせされたことを知ることができ、筐体40の位置調整を終了する。
こうして、筐体40の位置調整を終了した後(調整モード終了後)、筐体40を液晶パネル30に固定することで、筐体40の組み付けが完了する。
一方、筐体40の光透過部41が図8に示すように液晶パネル30上の受光素子50と合致していない場合には、受光素子50には図5に示す場合よりも少ない光量の光が入射する。このときの入射光量を図5に示す場合における最大光量の半分とすると、受光回路51の出力端子Voutからは、図9に示すように、T0時点から所定時間が経過したT1時点において、Vt1=0.5Vの電圧Vt1が出力される。
一方、筐体40の光透過部41が図8に示すように液晶パネル30上の受光素子50と合致していない場合には、受光素子50には図5に示す場合よりも少ない光量の光が入射する。このときの入射光量を図5に示す場合における最大光量の半分とすると、受光回路51の出力端子Voutからは、図9に示すように、T0時点から所定時間が経過したT1時点において、Vt1=0.5Vの電圧Vt1が出力される。
この電圧Vt1が位置ズレ判定回路52に入力される。位置ズレ判定回路52は、受光回路51の出力電圧Vt1を基準電圧Vと比較する。このとき、T1時点での検出電圧レベルVt1はVt1=0.5Vであるので、位置ズレ判定回路52は、液晶パネル30と筐体40の「位置ズレ量」有りと判定し(図10のステップS20)、その位置ズレ量が許容範囲外であるという判定結果(NG)を表わすLowレベルの調整モード継続信号を出力する(図10のステップS21)。
この調整モード継続信号が入力されたアライメント結果出力回路53は、2つのランプを同時に点灯させる。この点灯により、作業者は、液晶パネル30に対する筐体40の位置調整を再度行う必要のあることを知ることができる。
この後、再度位置調整モードへ移行する(図10のステップS22)。このとき、作業者は、位置制御機構55を手動操作して筐体40の位置調整を再度行う。この位置調整により筐体40のアライメント作業を終了した後、再び筐体40の外部に設けた光源からの光を光透過部41に照射して、受光回路51の出力電圧を再び検出する(ステップS22)。そして、その検出電圧に基づき、位置ズレ判定回路52により、筐体40の位置ズレ量が許容範囲内か否かを再度判定する。その判定により、位置ズレ判定回路52から調整モード終了信号が出力されるまで、液晶パネル30に対する筐体40の位置調整と、受光回路51からの出力電圧の検出とを繰り返し行う。
以上のように構成された第1実施形態に係る電気光学装置によれば、以下の作用効果を奏する。
○液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域の1箇所に、受光素子50と該受光素子50の入射光量に応じた電気信号を出力する受光回路51とが設けられている。また、液晶パネル30に位置合わせして組み付ける筐体40の1箇所に、筐体40を液晶パネル30に位置合わせした状態で受光素子50と合致し、外部からの光を受光素子50に入射させる位置合わせ用の光透過部41が設けられている。
○液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域の1箇所に、受光素子50と該受光素子50の入射光量に応じた電気信号を出力する受光回路51とが設けられている。また、液晶パネル30に位置合わせして組み付ける筐体40の1箇所に、筐体40を液晶パネル30に位置合わせした状態で受光素子50と合致し、外部からの光を受光素子50に入射させる位置合わせ用の光透過部41が設けられている。
このような構成により、筐体40を液晶パネル30に位置合わせした状態で外部からの光を受光素子50に入射させると、受光回路51から受光素子50の入射光量に応じた電
気信号が出力されるので、その電気信号に基づいて、液晶パネル30と筐体40との位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを電気的に判定できる。これにより、その位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かについての最終的な位置合わせの判断を作業者の目視に基づいて行う必要がないので、その位置ズレ量が作業者の個人差によりばらつくこともない。
気信号が出力されるので、その電気信号に基づいて、液晶パネル30と筐体40との位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを電気的に判定できる。これにより、その位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かについての最終的な位置合わせの判断を作業者の目視に基づいて行う必要がないので、その位置ズレ量が作業者の個人差によりばらつくこともない。
これにより、(1)筐体40を位置合わせして液晶パネル30に組み付ける際に、作業者の目視によらずに筐体40のアライメント作業を高精度に行うことができる。また、(2)作業者の目視によらないため、アライメントの作業時間が短縮され、その作業工数が減って、製造コストが低減される。(3)また、モジュール組立装置により電気光学装置20を組み立てる際に、液晶パネル30と筐体40の位置ズレを検出するのに、CCDカメラやモニタ等の部品を必要としないので、モジュール組立装置の部品コストを低減できるとともに、これらの設置スペースをモジュール組立装置に確保する必要が無い。この点でも製造コストが低減される。したがって、液晶パネル30に対する筐体40の位置ズレを抑制することができるとともに、液晶パネル30に対する筐体40のアライメント作業が容易になり、同作業時の工数を削減してコストを低減することができる。
○受光回路51の出力電圧値(電圧Vt1)が基準値(基準電圧V)に達している場合、液晶パネル30と筐体40との位置ズレ量が許容範囲内であると判定できる。そうでない場合(Vt1<Vの場合)には、その位置ズレ量が許容範囲内であると判定できる。
○受光素子50とこの受光素子50を含む受光回路51とが、液晶パネル30の素子基板22上に、走査線駆動回路33や信号線駆動回路34等の周辺駆動回路と共に設けられている。このような構成により、多結晶シリコン薄膜トランジスタを用いて周辺駆動回路を内蔵したアクティブマトリクス型液晶装置としての電気光学装置20において、薄膜トランジスタ形成技術を用いることで、受光回路51を周辺駆動回路と共に素子基板22上に容易に形成することができる。
○電気光学装置20は、受光回路51の出力信号(電圧信号)に基づき、電気光学装置20に対する筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定し、その判定結果を表わす電気信号を出力する位置ズレ判定回路52を備える。
この位置ズレ判定回路52は、受光回路51の出力電圧Vt1を基準電圧Vと比較し、Vt1=Vの場合には、液晶パネル30と筐体40の「位置ズレ量」無しと判定し(図7のステップS10)、その位置ズレ量が許容範囲内であるという判定結果(OK)を表わす調整モード終了信号を出力する(図7のステップS11)。また、位置ズレ判定回路52は、Vt1<Vの場合には、液晶パネル30と筐体40の「位置ズレ量」有りと判定し(図10のステップS20)、その位置ズレ量が許容範囲外であるという判定結果(NG)を表わす調整モード継続信号を出力する(図10のステップS21)。
このように、液晶パネル30と筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かの判定結果を表わす2種類の電気信号が位置ズレ判定回路52から出力されるので、その電気信号から、液晶パネル30に対する筐体40の位置調整が完了したこと、或いはその位置調整を再度行う必要のあることを知ることができる。これにより、その位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かについての最終的な位置合わせの判断を、作業者の目視によらずに位置ズレ判定回路52の出力に基づいて行うことができる。したがって、液晶パネル30と筐体40との位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かの判定が作業者の個人差によりばらついたりせず、液晶パネル30と筐体40を正確に位置合わせすることができる。
○位置ズレ判定回路52の一部或いは全部が、液晶パネル30の素子基板22上に周辺駆動回路と共に設けられている。このような構成により、多結晶シリコン薄膜トランジス
タを用いて周辺駆動回路を内蔵したアクティブマトリクス型液晶装置としての電気光学装置20において、薄膜トランジスタ形成技術を用いることで、位置ズレ判定回路52の一部或いは全部を周辺駆動回路と共に素子基板22上に容易に形成することができる。
タを用いて周辺駆動回路を内蔵したアクティブマトリクス型液晶装置としての電気光学装置20において、薄膜トランジスタ形成技術を用いることで、位置ズレ判定回路52の一部或いは全部を周辺駆動回路と共に素子基板22上に容易に形成することができる。
○受光回路51は、電気信号として、受光素子50の入射光量に応じた電圧値の信号を位置ズレ判定回路52へ出力するので、受光回路51から出力される電気信号の電圧値(検出電圧Vt1)を、位置ズレ判定回路52により基準値(基準電圧V)と比較することで、上記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定できる。
○受光素子50としてPINフォトダイオードを用いているので、受光素子50に入射する光の検出感度を上げることができ、上記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを高い精度で判定できる。
(電気光学装置の製造方法)
次に、第1実施形態に係る電気光学装置の製造方法について説明する。
この製造方法は、上記第1実施形態に係る電気光学装置20及びこれと同様の構成を有する電気光学装置を製造するのに用いられる。
次に、第1実施形態に係る電気光学装置の製造方法について説明する。
この製造方法は、上記第1実施形態に係る電気光学装置20及びこれと同様の構成を有する電気光学装置を製造するのに用いられる。
この製造方法は、以下の工程1〜4を含む。
(工程1)液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域の1箇所に、受光素子50と該受光素子50の入射光量に応じた電気信号を出力する受光回路51とを設ける工程。
(工程1)液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域の1箇所に、受光素子50と該受光素子50の入射光量に応じた電気信号を出力する受光回路51とを設ける工程。
(工程2)液晶パネル30に位置合わせして組み付ける筐体40の1箇所に、筐体40を液晶パネル30に位置合わせした状態で受光素子50と合致する位置に位置合わせ用の光透過部41を設ける工程。
(工程3)筐体40を液晶パネル30に位置合わせして組み付けた状態で、外部から光を光透過部41を通って受光素子50に入射させる。
(工程4)受光回路51の出力に基づき、液晶パネル30と筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定する工程。
(工程4)受光回路51の出力に基づき、液晶パネル30と筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定する工程。
第1実施形態に係る電気光学装置の製造方法によれば、以下の作用効果を奏する。
○筐体40を液晶パネル30に組み付けて、光透過部41を通って受光素子50に光を入射させると、受光素子50にはその入射光量に応じた電流が流れるので、受光回路51の出力に基づき、液晶パネル30と筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを電気的に判定することができる。したがって、液晶パネル30に対する筐体40の位置ズレを抑制することができるとともに、液晶パネル30に対する筐体40のアライメント作業が容易になり、同作業時の工数を削減してコストを低減することができる。
○筐体40を液晶パネル30に組み付けて、光透過部41を通って受光素子50に光を入射させると、受光素子50にはその入射光量に応じた電流が流れるので、受光回路51の出力に基づき、液晶パネル30と筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを電気的に判定することができる。したがって、液晶パネル30に対する筐体40の位置ズレを抑制することができるとともに、液晶パネル30に対する筐体40のアライメント作業が容易になり、同作業時の工数を削減してコストを低減することができる。
[ 第2実施形態]
(電気光学装置)
次に、第2実施形態に係る電気光学装置20を、図11〜図15に基づいて説明する。図11は電気光学装置20を筐体40側から見た平面図である。図12は、図11のB−B´矢視断面図で、筐体40が液晶パネル30に対して正しい位置で位置合わせされている「位置合わせ良の状態」を示している。また、図14は、図12と同様の断面図で、筐体40が液晶パネル30に対して正しい位置で位置合わせされていない「位置合わせ不可の状態」を示している。
(電気光学装置)
次に、第2実施形態に係る電気光学装置20を、図11〜図15に基づいて説明する。図11は電気光学装置20を筐体40側から見た平面図である。図12は、図11のB−B´矢視断面図で、筐体40が液晶パネル30に対して正しい位置で位置合わせされている「位置合わせ良の状態」を示している。また、図14は、図12と同様の断面図で、筐体40が液晶パネル30に対して正しい位置で位置合わせされていない「位置合わせ不可の状態」を示している。
この電気光学装置20では、液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域の
1箇所に、筐体40が液晶パネル30と位置合わせされた状態で光透過部41と合致する受光素子(第1の受光素子)S2と、位置合わせされた状態で光透過部41から外れて筐体40に隠れる受光素子(第2の受光素子)S1が設けられている。受光素子S2は、上記第1実施形態における受光素子50と同じであるので、図11、図12及び図14において符号S2に符号50を括弧書きにしてある。受光素子S1と受光素子S2は、近接した位置に設けられている。
1箇所に、筐体40が液晶パネル30と位置合わせされた状態で光透過部41と合致する受光素子(第1の受光素子)S2と、位置合わせされた状態で光透過部41から外れて筐体40に隠れる受光素子(第2の受光素子)S1が設けられている。受光素子S2は、上記第1実施形態における受光素子50と同じであるので、図11、図12及び図14において符号S2に符号50を括弧書きにしてある。受光素子S1と受光素子S2は、近接した位置に設けられている。
また、電気光学装置20は、受光素子S2を含み、その入射光量に応じた電圧値の信号を出力する第1の受光回路と、受光素子S1を含み、その入射光量に応じた電圧値の信号を出力する第2の受光回路とを備える。これら2つの受光回路はそれぞれ、上記第1実施形態における受光回路51と同じ構成を有するとともに、受光回路51と同様に液晶パネル30の素子基板22上に、走査線駆動回路33及び信号線駆動回路34等の周辺駆動回路と共に設けられている。
そして、この電気光学装置20は、図1に示す上記位置ズレ判定回路52を備える。本例の位置ズレ判定回路52は、第1の受光回路と第2の受光回路からそれぞれ出力される2つの電気信号(電圧信号)に基づいて、液晶パネル30に対する筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定するようになっている。
具体的には、位置ズレ判定回路52は、第1の受光回路の出力電圧V2と第2の受光回路の出力電圧V1の差分である電圧差(V2−V1)を演算し、その電圧差を予め設定された基準電圧Vstdと比較し、V2−V1=Vstdの場合には液晶パネル30と筐体40の「位置ズレ量」無しと判定する(図13のステップS30)。そして、この場合、その位置ズレ量が許容範囲内であるという判定結果(OK)を表わす電気信号、例えばHighレベルの調整モード終了信号を出力するようになっている(図13のステップS31)。
また、位置ズレ判定回路52は、電圧差(V2−V1)を基準電圧Vstdと比較し、V2−V1<Vstdの場合には、液晶パネル30と筐体40の「位置ズレ量」有りと判定する(図15のステップS40)。そして、この場合、その位置ズレ量が許容範囲外であるという判定結果(NG)を表わす電気信号、例えばLowレベルの調整モード継続信号を出力するようになっている(図15のステップS41)。
なお、ここで、出力電圧V1,V2は第1実施形態における出力電圧Vt1にそれぞれ相当する。
本実施形態における上記以外の構成は、上記第1実施形態と同様である。
本実施形態における上記以外の構成は、上記第1実施形態と同様である。
次に、第2実施形態に係る電気光学装置20の製造工程で、液晶パネル30と、筐体40を互いに位置合わせして組み付ける際のアライメント作業について説明する。
このアライメント作業を行う前に、液晶パネル30と筐体40のいずれか一方、例えば液晶パネル30をモジュール組立装置54のパネル置台上に固定しておく。この後、筐体40の光透過部41が液晶パネル30上の受光素子S2と合致するように、液晶パネル30に対する筐体40の位置を調整するアライメント作業を行う。
このアライメント作業を行う前に、液晶パネル30と筐体40のいずれか一方、例えば液晶パネル30をモジュール組立装置54のパネル置台上に固定しておく。この後、筐体40の光透過部41が液晶パネル30上の受光素子S2と合致するように、液晶パネル30に対する筐体40の位置を調整するアライメント作業を行う。
この後、図12及び図14に示すように筐体40の外部に設けた光源からの光を光透過部41に照射する。
このとき、筐体40が図11及び図12に示す位置合わせ良の状態にあって、筐体40の光透過部41が液晶パネル30上の受光素子S2(50)と合致している場合には、受光素子S2には最大光量の光が入射する。一方、受光素子S1は筐体40に隠れているので、最小光量の光が入射する。このため、受光素子S2を含む第1の受光回路の出力電圧
V2は最大値となり、受光素子S1を含む第2の受光回路の出力電圧V1は最小値となる。
このとき、筐体40が図11及び図12に示す位置合わせ良の状態にあって、筐体40の光透過部41が液晶パネル30上の受光素子S2(50)と合致している場合には、受光素子S2には最大光量の光が入射する。一方、受光素子S1は筐体40に隠れているので、最小光量の光が入射する。このため、受光素子S2を含む第1の受光回路の出力電圧
V2は最大値となり、受光素子S1を含む第2の受光回路の出力電圧V1は最小値となる。
これら2つの出力電圧V1,V2が位置ズレ判定回路52に入力される。位置ズレ判定回路52は、電圧差(V2−V1)を演算し、その電圧差(V2−V1)を基準電圧Vstdと比較する。このとき、電圧差(V2−V1)は最大となっており、V2−V1=Vstdとなるので、位置ズレ判定回路52は、液晶パネル30と筐体40の「位置ズレ量」無しと判定する(図13のステップS30参照)。そして、この場合、その位置ズレ量が許容範囲内であるという判定結果(OK)を表わすHighレベルの調整モード終了信号を出力する(図13のステップS31参照)。
この調整モード終了信号が入力されたアライメント結果出力回路53は、例えば1つのランプを点灯させる。この点灯により、作業者は、筐体40が液晶パネル30に対して正確に位置合わせされたことを知ることができ、筐体40の位置調整を終了する(図13のステップS32)。
こうして、筐体40の位置調整を終了した後(調整モード終了後)、筐体40を液晶パネル30に固定することで、筐体40の組み付けが完了する。
一方、筐体40が図12に示す位置合わせ良の状態から左方にずれている図14に示すような位置合わせ不可の状態にあって、光透過部41が受光素子50と合致していない場合、受光素子S2には図12に示す場合よりも少ない光量の光が入射する。同様に、筐体40が図12に示す位置合わせ良の状態から右方にずれている位置合わせ不可の状態にあって、光透過部41が受光素子50と合致していない場合にも、受光素子S2には図12に示す場合よりも少ない光量の光が入射する。
一方、筐体40が図12に示す位置合わせ良の状態から左方にずれている図14に示すような位置合わせ不可の状態にあって、光透過部41が受光素子50と合致していない場合、受光素子S2には図12に示す場合よりも少ない光量の光が入射する。同様に、筐体40が図12に示す位置合わせ良の状態から右方にずれている位置合わせ不可の状態にあって、光透過部41が受光素子50と合致していない場合にも、受光素子S2には図12に示す場合よりも少ない光量の光が入射する。
また、受光素子S1については、筐体40が図12に示す位置合わせ良の状態から左方へずれた場合には、入射光量が増え、その状態から筐体40が右方へずれた場合には、その入射光量は増えない。このため、筐体40が図12に示す位置合わせ良の状態から左右いずれの方向にずれた場合でも、位置ズレ判定回路52で演算する電圧差(V2−V1)は基準電圧Vstdより小さくなる(V2−V1<Vstd)。
このように、筐体40が図12に示す位置合わせ良の状態から左右いずれかの方向にずれている位置合わせ不可の状態では、位置ズレ判定回路52は、V2−V1<Vstdであるので、液晶パネル30と筐体40の「位置ズレ量」有りと判定する(図15のステップS40)。そして、位置ズレ判定回路52は、その位置ズレ量が許容範囲外であるという判定結果(NG)を表わすLowレベルの調整モード継続信号を出力する(図15にステップS41)。
この調整モード継続信号が入力された上記アライメント結果出力回路53は、例えば2つのランプを同時に点灯させる。この点灯により、作業者は、液晶パネル30に対する筐体40の位置調整を再度行う必要のあることを知ることができる。
この後、再度位置調整モードを継続する(図15のステップS42)。このとき、作業者は、位置制御機構55を手動操作して筐体40の位置調整を再度行う。この位置調整により筐体40のアライメント作業を終了した後、再び筐体40の外部に設けた光源からの光を光透過部41に照射して、2つの受光回路の出力電圧V1,V2の差分(V2−V1)に基づき、筐体40の位置ズレ量が許容範囲内か否かを再度判定する。その判定により、位置ズレ判定回路52から調整モード終了信号が出力されるまで、液晶パネル30に対する筐体40の位置調整と、2つの受光回路からの出力電圧V1,V2の検出とを繰り返し行う。
以上のように構成された第2実施形態に係る電気光学装置によれば、上記第1実施形態の奏する作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
○液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域の1箇所に、筐体40が液晶パネル30に対して位置合わせされた状態で光透過部41と合致する受光素子S2と、位置合わせされた状態で光透過部41から外れて筐体40に隠れる受光素子S1が設けられている。また、位置ズレ判定回路52は、受光素子S1,S2をそれぞれ含む第2,第1の受光回路の出力電圧V1,V2の差分を演算し、その電圧差に基づき、液晶パネル30と筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定し、その判定結果を表わす調整モード終了信号或いは調整モード継続信号を出力する。このように、筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを、作業者の目視によらずに位置ズレ判定回路52により高精度に電気的に判定できるので、液晶パネル30に対する筐体40の位置ズレをさらに抑制することができる。
○液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域の1箇所に、筐体40が液晶パネル30に対して位置合わせされた状態で光透過部41と合致する受光素子S2と、位置合わせされた状態で光透過部41から外れて筐体40に隠れる受光素子S1が設けられている。また、位置ズレ判定回路52は、受光素子S1,S2をそれぞれ含む第2,第1の受光回路の出力電圧V1,V2の差分を演算し、その電圧差に基づき、液晶パネル30と筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定し、その判定結果を表わす調整モード終了信号或いは調整モード継続信号を出力する。このように、筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを、作業者の目視によらずに位置ズレ判定回路52により高精度に電気的に判定できるので、液晶パネル30に対する筐体40の位置ズレをさらに抑制することができる。
(電気光学装置の製造方法)
次に、第2実施形態に係る電気光学装置の製造方法について説明する。
この製造方法は、上記第2実施形態に係る電気光学装置20及びこれと同様の構成を有する電気光学装置を製造するのに用いられる。
次に、第2実施形態に係る電気光学装置の製造方法について説明する。
この製造方法は、上記第2実施形態に係る電気光学装置20及びこれと同様の構成を有する電気光学装置を製造するのに用いられる。
この製造方法は、以下の工程1〜4を含む。
(工程1)前記表示パネル上の有効表示領域から外れた領域の1個所に、近接して配置された第1の受光素子S2及び第2の受光素子S1と、第1の受光素子S2及び第2の受光素子S1の入射光量に応じた電気信号をそれぞれ出力する第1の受光回路及び第2の受光回路とを設ける工程。
(工程1)前記表示パネル上の有効表示領域から外れた領域の1個所に、近接して配置された第1の受光素子S2及び第2の受光素子S1と、第1の受光素子S2及び第2の受光素子S1の入射光量に応じた電気信号をそれぞれ出力する第1の受光回路及び第2の受光回路とを設ける工程。
(工程2)液晶パネル30に位置合わせして組み付ける筐体40の1箇所に、筐体40を液晶パネル30に位置合わせした状態で第1の受光素子S2と合致する位置に位置合わせ用の光透過部41を設ける工程。
(工程3)筐体40を液晶パネル30に位置合わせして組み付けた状態で、外部から光を光透過部41を通って第1の受光素子S2に入射させる工程。
(工程4)2つの受光回路の出力の差分に基づき、液晶パネル30と筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定する工程。
(工程4)2つの受光回路の出力の差分に基づき、液晶パネル30と筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定する工程。
第2実施形態に係る電気光学装置の製造方法によれば、以下の作用効果を奏する。
○筐体40を液晶パネル30に組み付けて、筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを2つの受光回路の出力の差分に基づき判定するので、筐体40と液晶パネル30の位置ズレを作業者の目視によらずに電気的に高精度に判定することができる。したがって、液晶パネル30に対する筐体40の位置ズレを抑制することができるとともに、液晶パネル30に対する筐体40のアライメント作業が容易になり、同作業時の工数を削減してコストを低減することができる。
○筐体40を液晶パネル30に組み付けて、筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを2つの受光回路の出力の差分に基づき判定するので、筐体40と液晶パネル30の位置ズレを作業者の目視によらずに電気的に高精度に判定することができる。したがって、液晶パネル30に対する筐体40の位置ズレを抑制することができるとともに、液晶パネル30に対する筐体40のアライメント作業が容易になり、同作業時の工数を削減してコストを低減することができる。
[ 第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る電気光学装置20を、図16〜図18に基づいて説明する。
この電気光学装置20では、液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域の1箇所に、上記第2実施形態と同様の受光素子S2と受光素子S1が設けられている(図11及び図12参照)。また、電気光学装置20は、上記第2実施形態と同様に、受光素子S2を含み、その入射光量に応じた電気信号を出力する第1の受光回路と、受光素子S1を含み、その入射光量に応じた電気信号を出力する第2の受光回路とを備える。
次に、第3実施形態に係る電気光学装置20を、図16〜図18に基づいて説明する。
この電気光学装置20では、液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域の1箇所に、上記第2実施形態と同様の受光素子S2と受光素子S1が設けられている(図11及び図12参照)。また、電気光学装置20は、上記第2実施形態と同様に、受光素子S2を含み、その入射光量に応じた電気信号を出力する第1の受光回路と、受光素子S1を含み、その入射光量に応じた電気信号を出力する第2の受光回路とを備える。
したがって、この電気光学装置20では、上記第2実施形態と同様に、筐体40が図11及び図12に示す位置合わせ良の状態(以下、第1の状態という。)にあって、筐体40の光透過部41が液晶パネル30上の受光素子S2(50)と合致している場合には、受光素子S2には最大光量の光が入射する。一方、受光素子S1は筐体40に隠れているので、最小光量の光が入射する。この場合、受光素子S2を含む第1の受光回路の出力電圧V2は最大値Vmaxとなり、受光素子S1を含む第2の受光回路の出力電圧V1は最小値Vminとなる。
また、筐体40が図12に示す第1の状態から左方にずれている図14に示すような位置合わせ不可の状態(以下、第2の状態という。)にあって、光透過部41が受光素子50と合致していない場合、受光素子S2には図12に示す場合よりも少ない光量の光が入射する。同様に、筐体40が図12に示す第1の状態から右方にずれている位置合わせ不可の状態(以下、第3の状態という。)にあって、光透過部41が受光素子50と合致していない場合にも、受光素子S2には図12に示す場合よりも少ない光量の光が入射する。したがって、受光素子S2を含む第1の受光回路の出力電圧V2は、筐体40が図12に示す第1の状態から左右いずれの方向にずれた場合にも、最大値Vmaxより小さくなる。
一方、受光素子S1については、筐体40が上記第2の状態にある場合には、入射光量が増えるので、受光素子S1を含む第2の受光回路の出力電圧V1は最小値Vminより大きくなる。これとは逆に、筐体40が上記第3の状態にある場合には、受光素子S1の入射光量は増えないので、その出力電圧V1は最小値Vminより大きくならない。
この電気光学装置20の位置ズレ判定回路52Aは、第1の受光回路と第2の受光回路からそれぞれ出力される2つの電気信号(電圧信号)に基づいて、液晶パネル30と筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定する点では、上記第2実施形態の位置ズレ判定回路52と同様である。
しかし、本例の位置ズレ判定回路52Aの特徴は、筐体40が上記第1の状態、第2の状態及び第3の状態の3つの状態のいずれにあるかを判定し、各判定結果を表わす3種類の信号を出力するように構成されている点にある。
つまり、位置ズレ判定回路52Aは、筐体40が図12に示す第1の状態にある場合には、3つの出力X,Y,Zのうち、出力X,YからそれぞれLowレベルの信号を、出力ZからHighレベルの信号を出力する。
また、位置ズレ判定回路52Aは、筐体40が図12に示す第1の状態から左方にずれている第2の状態(図14参照)にある場合には、3つの出力X,Y,Zのうち、出力Y,ZからそれぞれLowレベルの信号を、出力XからHighレベルの信号を出力する。出力Xから出力されるHighレベルの信号が、筐体40が第1の状態から左方にずれていることを表わす第1の調整モード継続信号である。
そして、位置ズレ判定回路52Aは、筐体40が図12に示す第1の状態から右方にずれている第3の状態にある場合には、3つの出力X,Y,Zのうち、出力X,ZからそれぞれLowレベルの信号を、出力YからHighレベルの信号を出力する。出力Yから出力されるHighレベルの信号が、筐体40が第1の状態から右方にずれていることを表わす第2の調整モード継続信号である。
このように、第1の受光回路の出力電圧V2と第2の受光回路の出力電圧V1とに基づいて上記3つの状態を判定し、各判定結果を表わす3種類の信号(調整モード終了信号、
第1及び第2の調整モード継続信号)を出力するために、位置ズレ判定回路52Aは、次のように構成されている。
第1及び第2の調整モード継続信号)を出力するために、位置ズレ判定回路52Aは、次のように構成されている。
位置ズレ判定回路52Aは、第1の受光回路の出力電圧V2と、第2の受光回路の出力電圧V1とをそれぞれ所定の条件でHigh又はLowのデジタル信号に変換するAD変換部(図示省略)と、図16に示すコンパレータ(比較回路)70とを備える。
AD変換部は、出力電圧V2を最大値Vmaxと比較し、V2=Vmaxの場合には、コンパレータ70の2つの入力端子の一方の入力端子S2´にHighレベル(Hレベル)の信号を出力する。また、V2<Vmaxの場合には、その入力端子S2´にLowレベル(Lレベル)の信号を出力する。また、出力電圧V1を最小値Vminと比較し、V1=Vminの場合には、コンパレータ70の2つの入力端子の他方の入力端子S1´にLレベルの信号を出力する。そして、V1>Vminの場合には、その入力端子S1´にHレベルの信号を出力するように構成されている。
したがって、筐体40が上記第1の状態にある場合には、入力端子S1´の電位レベルはLとなり、入力端子S2´の電位レベルはHとなる(S1´=0,S2´=1)。また、筐体40が上記第2の状態にある場合には、入力端子S1´の電位レベルはHとなり、入力端子S2´の電位レベルはLとなる(S1´=1,S2´=0)。そして、筐体40が上記第3の状態にある場合には、入力端子S1´の電位レベルはLとなり、入力端子S2´の電位レベルもLとなる(S1´=0,S2´=0)。
コンパレータ70は、4つのインバータ回路71〜74と、5つのナンド回路75〜79とを備えている。入力端子S1´は、インバータ回路71の入力端子に接続されているとともに、ナンド回路75,77の各一方の入力端子にそれぞれ接続されている。入力端子S2´は、インバータ回路72の入力端子に接続されているとともに、ナンド回路77,78の各他方の入力端子にそれぞれ接続されている。また、インバータ回路71の出力端子はナンド回路76,77の各一方の入力端子に接続されている。インバータ回路72の出力端子はナンド回路75,76の各他方の入力端子に接続されている。
ナンド回路75の出力端子はインバータ回路73の入力端子に接続されている。ナンド回路76の出力端子はナンド回路79の一方の入力端子に接続され、ナンド回路77の出力端子はナンド回路79の他方の入力端子に接続されている。ナンド回路78の出力端子はインバータ回路74の入力端子に接続されている。そして、インバータ回路73の出力端子がコンパレータ70の出力端子Xに、ナンド回路79の出力端子がコンパレータ70の出力端子Yに、そして、インバータ回路74の出力端子がコンパレータ70の出力端子Zにそれぞれ接続されている。
次に、第3実施形態に係る電気光学装置20の製造工程で、液晶パネル30と、筐体40を互いに位置合わせして組み付ける際のアライメント作業について説明する。
このアライメント作業を行う前に、液晶パネル30と筐体40のいずれか一方、例えば液晶パネル30をモジュール組立装置54のパネル置台上に固定しておく。この後、筐体40の光透過部41が液晶パネル30上の受光素子S2と合致するように、液晶パネル30に対する筐体40の位置を調整するアライメント作業を行う。
このアライメント作業を行う前に、液晶パネル30と筐体40のいずれか一方、例えば液晶パネル30をモジュール組立装置54のパネル置台上に固定しておく。この後、筐体40の光透過部41が液晶パネル30上の受光素子S2と合致するように、液晶パネル30に対する筐体40の位置を調整するアライメント作業を行う。
この後で、図12及び図14に示すように筐体40の外部に設けた光源からの光を光透過部41に照射する。
(第1の状態にあるとき)
筐体40が図12に示す第1の状態(位置合わせ良の状態)にあって、筐体40の光透過部41が液晶パネル30上の受光素子S2(50)と合致している場合、コンパレータ
70の入力端子S1´には電位レベルLの信号が、その入力端子S2´には電位レベルHの信号がそれぞれ入力される(S1´=0,S2´=1)。このとき、コンパレータ70の3つの出力X,Y,Zのうち、出力X,YからそれぞれLレベルの信号が、出力ZからHレベルの信号がそれぞれ出力される。
(第1の状態にあるとき)
筐体40が図12に示す第1の状態(位置合わせ良の状態)にあって、筐体40の光透過部41が液晶パネル30上の受光素子S2(50)と合致している場合、コンパレータ
70の入力端子S1´には電位レベルLの信号が、その入力端子S2´には電位レベルHの信号がそれぞれ入力される(S1´=0,S2´=1)。このとき、コンパレータ70の3つの出力X,Y,Zのうち、出力X,YからそれぞれLレベルの信号が、出力ZからHレベルの信号がそれぞれ出力される。
このように、位置ズレ判定回路52Aのコンパレータ70は、筐体40が第1の状態にあって、入力端子S1´,S2´に入力される信号の電位レベルが(S1´=0,S2´=1)の場合には、液晶パネル30と筐体40の「位置ズレ量」無しと判定し、その出力ZだけからHレベルの信号を出力する(図17のステップS50)。また、その位置ズレ量が許容範囲内であるという判定結果(OK)を表わす調整モード終了信号を出力する(図17のステップS51)。出力Zから出力されるHレベルの信号が、調整モード終了信号に相当する。
この調整モード終了信号が入力されたアライメント結果出力回路53は、例えば1つのランプを点灯させる。この点灯により、作業者は、筐体40が液晶パネル30に対して正確に位置合わせされたことを知ることができ、筐体40の位置調整を終了する(図17のステップS52)。
こうして、筐体40の位置調整を終了した後、筐体40を液晶パネル30に固定することで、筐体40の組み付けが完了する。
(第2の状態にあるとき)
筐体40が第1の状態から左方にずれている図14に示す第2の状態にあって、筐体40の光透過部41が液晶パネル30上の受光素子S2(50)と合致していない場合、コンパレータ70の入力端子S1´には電位レベルHの信号が、その入力端子S2´には電位レベルLの信号がそれぞれ入力される(S1´=1,S2´=0)。このとき、コンパレータ70の3つの出力X,Y,Zのうち、出力Y,ZからそれぞれLレベルの信号が、出力XからHレベルの信号が出力される。
(第2の状態にあるとき)
筐体40が第1の状態から左方にずれている図14に示す第2の状態にあって、筐体40の光透過部41が液晶パネル30上の受光素子S2(50)と合致していない場合、コンパレータ70の入力端子S1´には電位レベルHの信号が、その入力端子S2´には電位レベルLの信号がそれぞれ入力される(S1´=1,S2´=0)。このとき、コンパレータ70の3つの出力X,Y,Zのうち、出力Y,ZからそれぞれLレベルの信号が、出力XからHレベルの信号が出力される。
このように、位置ズレ判定回路52Aのコンパレータ70は、筐体40が第2の状態にあって、入力端子S1´,S2´に入力される信号の電位レベルが(S1´=1,S2´=0)の場合には、液晶パネル30と筐体40の「位置ズレ量」有りと判定し、出力XだけからHレベルの信号を出力する(図18のステップS60,S61)。また、その位置ズレ量が許容範囲外でありかつ筐体40が第1の状態から左方にずれているという判定結果(NG)を表わす第1の調整モード継続信号として、出力XだけからHレベルの信号を出力する(図18のステップS61)。
この第1の調整モード継続信号が入力された上記アライメント結果出力回路53は、例えば2つのランプを同時に点灯させる。この点灯により、作業者は、液晶パネル30に対する筐体40の位置調整を再度行う必要のあることを知ることができる。
この後、再度位置調整モードを継続し、筐体40を図14でB´方向に移動させる(図18のステップS62)。このとき、作業者は、位置制御機構55を手動操作して筐体40の位置調整を再度行う。
(第3の状態にあるとき)
筐体40が第1の状態から右方にずれている第3の状態にあって、筐体40の光透過部41が液晶パネル30上の受光素子S2(50)と合致していない場合、コンパレータ70の入力端子S1´には電位レベルLの信号が、その入力端子S2´にも電位レベルLの信号がそれぞれ入力される(S1´=0,S2´=0)。このとき、コンパレータ70の3つの出力X,Y,Zのうち、出力X,ZからそれぞれLレベルの信号が、出力YからH
レベルの信号が出力される。
筐体40が第1の状態から右方にずれている第3の状態にあって、筐体40の光透過部41が液晶パネル30上の受光素子S2(50)と合致していない場合、コンパレータ70の入力端子S1´には電位レベルLの信号が、その入力端子S2´にも電位レベルLの信号がそれぞれ入力される(S1´=0,S2´=0)。このとき、コンパレータ70の3つの出力X,Y,Zのうち、出力X,ZからそれぞれLレベルの信号が、出力YからH
レベルの信号が出力される。
このように、位置ズレ判定回路52Aのコンパレータ70は、筐体40が第3の状態にあって、入力端子S1´,S2´に入力される信号の電位レベルが(S1´=0,S2´=0)の場合には、液晶パネル30と筐体40の「位置ズレ量」有りと判定し、出力YだけからHレベルの信号を出力する(図18のステップS60,S61)。また、その位置ズレ量が許容範囲外でありかつ筐体40が第1の状態から右方にずれているという判定結果(NG)を表わす第2の調整モード継続信号として、出力YだけからHレベルの信号を出力する(図18のステップS61)。
この第2の調整モード継続信号が入力された上記アライメント結果出力回路53は、例えば2つのランプを同時に点灯させる。この点灯により、作業者は、液晶パネル30に対する筐体40の位置調整を再度行う必要のあることを知ることができる。
この後、再度位置調整モードを継続し、筐体40をB方向に移動させる(図18のステップS63)。このとき、作業者は、位置制御機構55を手動操作して筐体40の位置調整を再度行う。
第3実施形態において作業者の手動にて動作させたが、位置制御機構55と位置ズレ判定機構とを連動させ、自動制御しても良い。例えば、第2の状態であれば、位置制御機構55を用いて筐体40を図14でB´方向に移動させ、第3の状態であれば、位置制御機構55を用いて筐体40を図14でB方向に移動させ、第1の状態であれば、位置制御機構55による位置制御を停止させるようにしてもよい。
以上のように構成された第3実施形態に係る電気光学装置によれば、上記第1実施形態の奏する作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
○位置ズレ判定回路52Aは、筐体40が第1の状態(位置合わせ良の状態)、第1の状態から左方にずれている第2の状態、及び第1の状態から右方にずれている第3の状態を判定し、各判定結果を表わす3種類の出力信号を出力する。このため、これら3種類の出力信号に基づき、前記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かだけでなく、位置ズレ量が許容範囲外である場合には、表示パネルに対して筐体がずれている方向も知ることができる。これにより、位置ズレ量が許容範囲外の場合に、再アライメント作業をより短時間で行うことができる。
○位置ズレ判定回路52Aは、筐体40が第1の状態(位置合わせ良の状態)、第1の状態から左方にずれている第2の状態、及び第1の状態から右方にずれている第3の状態を判定し、各判定結果を表わす3種類の出力信号を出力する。このため、これら3種類の出力信号に基づき、前記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かだけでなく、位置ズレ量が許容範囲外である場合には、表示パネルに対して筐体がずれている方向も知ることができる。これにより、位置ズレ量が許容範囲外の場合に、再アライメント作業をより短時間で行うことができる。
○位置ズレ判定回路52内のコンパレータ70の3つの出力X,Y,Zからの信号を、図1の二点鎖線で示す配線を介してモジュール組立装置54内の制御回路に入力させることで、位置制御機構55を電子制御して、液晶パネル30と筐体40等の部品との位置合わせを全自動で行えるモジュール組立装置54が実現可能となる。
(電気光学装置の製造方法)
次に、第3実施形態に係る電気光学装置の製造方法について説明する。
この製造方法は、上記第3実施形態に係る電気光学装置20及びこれと同様の構成を有する電気光学装置を製造するのに用いられる。
次に、第3実施形態に係る電気光学装置の製造方法について説明する。
この製造方法は、上記第3実施形態に係る電気光学装置20及びこれと同様の構成を有する電気光学装置を製造するのに用いられる。
この製造方法は、以下の工程1〜4を含む。
(工程1)前記表示パネル上の有効表示領域から外れた領域の1個所に、近接して配置された第1の受光素子S2及び第2の受光素子S1と、第1の受光素子S2及び第2の受光素子S1の入射光量に応じた電気信号をそれぞれ出力する第1の受光回路及び第2の受光回路とを設ける工程。
(工程1)前記表示パネル上の有効表示領域から外れた領域の1個所に、近接して配置された第1の受光素子S2及び第2の受光素子S1と、第1の受光素子S2及び第2の受光素子S1の入射光量に応じた電気信号をそれぞれ出力する第1の受光回路及び第2の受光回路とを設ける工程。
(工程2)液晶パネル30に位置合わせして組み付ける筐体40の1箇所に、筐体40を液晶パネル30に位置合わせした状態で第1の受光素子S2と合致する位置に位置合わせ用の光透過部41を設ける工程。
(工程3)筐体40を液晶パネル30に位置合わせして組み付けた状態で、外部から光を光透過部41を通って第1の受光素子S2に入射させる工程。
(工程4)第1及び第2の受光回路の各出力に基づき、液晶パネル30と筐体40の位置ズレ量が許容範囲内である第1の状態と、筐体40が第1の状態から一方向にずれている第2の状態と、筐体40が第1の状態から一方向とは逆の方向にずれている第3の状態の3つの状態を判定し、各判定結果を表わす3種類の信号を出力する工程。
(工程4)第1及び第2の受光回路の各出力に基づき、液晶パネル30と筐体40の位置ズレ量が許容範囲内である第1の状態と、筐体40が第1の状態から一方向にずれている第2の状態と、筐体40が第1の状態から一方向とは逆の方向にずれている第3の状態の3つの状態を判定し、各判定結果を表わす3種類の信号を出力する工程。
第3実施形態に係る電気光学装置の製造方法によれば、以下の作用効果を奏する。
○筐体40を液晶パネル30に組み付けて、筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを2つの受光回路の各出力に基づき判定するので、液晶パネル30と筐体40の位置ズレを作業者の目視によらずに電気的に高精度に判定することができる。したがって、液晶パネル30に対する筐体40の位置ズレを抑制することができるとともに、液晶パネル30に対する筐体40のアライメント作業が容易になり、同作業時の工数を削減してコストを低減することができる。
○筐体40を液晶パネル30に組み付けて、筐体40の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを2つの受光回路の各出力に基づき判定するので、液晶パネル30と筐体40の位置ズレを作業者の目視によらずに電気的に高精度に判定することができる。したがって、液晶パネル30に対する筐体40の位置ズレを抑制することができるとともに、液晶パネル30に対する筐体40のアライメント作業が容易になり、同作業時の工数を削減してコストを低減することができる。
○上記3つの状態の各判定結果を表わす3種類の信号に基づいて、位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かだけでなく、位置ズレ量が許容範囲外である場合には、液晶パネル30に対して筐体40がずれている方向も知ることができるので、位置ズレ量が許容範囲外の場合に、再アライメント作業をより短時間で行うことができる。
次に、電子機器の適用について図19に基づいて説明する。上記各実施形態で説明した電気光学装置20は、モバイル型のパーソナルコンピュータ、携帯電話、デジタルカメラ等種々の電子機器に適用できる。
図19は、電気光学装置20を表示部に用いた携帯電話の構成を示している。図19において、携帯電話60は、複数の操作ボタン61.63と、電気光学装置20を用いた表示ユニット64を備えている。この場合でも、電気光学装置20を用いた表示ユニット64は上記実施形態と同様な作用効果を発揮する。その結果、携帯電話60の製造コストを低減することができる。
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記各実施形態では、受光素子を含む受光回路を、受光素子の入射光量に応じた電圧値の信号を出力するように構成したが、その入射光量に応じた電流値の信号を出力する受光回路を用いる構成にも本発明は適用可能である。
・上記各実施形態では、受光素子を含む受光回路を、受光素子の入射光量に応じた電圧値の信号を出力するように構成したが、その入射光量に応じた電流値の信号を出力する受光回路を用いる構成にも本発明は適用可能である。
・上記各実施形態において、受光素子の入射光量に応じた電圧値の信号を出力する受光回路に代えて、その入射光量に応じた周波数の信号を出力する受光回路を用いても良い。この受光回路は、例えば、図20に示すように、図3で説明した受光回路51の出力端子に、この端子から出力される入力信号の電圧を周波数の信号に変換して出力するVF変換回路57を接続した構成となっている。
・上記各実施形態では、受光素子としてPINフォトダイオードを用いているが、その受光素子に他のタイプのフォトダイード等を用いる構成にも本発明は適用可能である。
・上記第1実施形態では、液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域の1箇所に受光素子50と、これを含む受光回路51とが設けられているが、本発明は、これに限定されない。液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域に、受光素子5
0と受光回路51の他に、これらと同様の受光素子50´と受光回路51´を図1に示すように設けた構成にも本発明は適用可能である。この場合、筐体40には、光透過部41の他に、もう一つの光透過部41´を設ける(図2参照)。
・上記第1実施形態では、液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域の1箇所に受光素子50と、これを含む受光回路51とが設けられているが、本発明は、これに限定されない。液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域に、受光素子5
0と受光回路51の他に、これらと同様の受光素子50´と受光回路51´を図1に示すように設けた構成にも本発明は適用可能である。この場合、筐体40には、光透過部41の他に、もう一つの光透過部41´を設ける(図2参照)。
要するに、本発明は、液晶パネル30上の有効表示領域30Aから外れた領域の少なくとも1箇所に設けられた受光素子と、この受光素子を含む受光回路と、液晶パネル30に位置合わせして組み付けられる筐体40等の部品の少なくとも1箇所に設けられた位置合わせ用の光透過部と、を備える電気光学装置に広く適用可能である。これと同様のことは、上記第2及び第3実施形態についても言える。
・上記各実施形態では、電気光学装置の一例としての液晶装置(液晶表示装置)に本発明を具体化した構成について説明したが、有機発光ダイオード装置、放電を用いた蛍光型電気光学装置(例えばプラズマディスプレイ)等、各種の電気光学置にも適用可能である。要するに、本発明は、第1の部材と、これに位置合わせして組み付ける筐体、カラーフィルタ等の第2の部材とを備えた電気光学装置に広く適用可能である。例えば、有機発光ダイオード装置の場合であれば、有機発光ダイオード素子と薄膜トランジスタが形成された電気光学パネルと大気中の水分や酸素の有機発光ダイオードへの透過を抑えるために構成される封止板との位置合わせに、本発明を適用しても良い。また、電気光学パネルとフレキシブルプリント基板との位置合わせに本発明を用いても良い。
・上記各実施形態では、液晶パネル30と筐体40との位置合わせについて一例として説明したが、液晶パネル30に位置合わせして組み付ける部品は、筐体40に限らず、RBGカラーフィルタ等がある。したがって、RBGカラーフィルタ等の部品にも、筐体40に設けた光透過部41と同様の光透過部を設けて、RBGカラーフィルタ等の部品と液晶パネル30とを位置合わせする場合にも、上記各実施形態と同様の作用効果が得られる。
・図19では、電気光学装置20を備えた電子機器の一例として携帯電話について説明したが、電気光学装置20は、携帯電話に限らず、パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ等の各種の電子機器に適用できる。
X,Y,Z…出力、S1,S2,50…受光素子、S1…第2の受光素子、S2…第1の受光素子、20…電気光学装置、22…素子基板、30…液晶パネル、30A…有効表示領域、41…光透過部、51…受光回路、52,52A…位置ズレ判定回路。
Claims (15)
- 電気光学パネルを有する第1の部材と第2の部材を備えた電気光学装置において、
前記電気光学パネル上の有効表示領域から外れた領域の少なくとも1箇所に、受光素子と該受光素子の入射光量に応じた電気信号を出力する受光回路とが設けられ、前記第1の部材に位置合わせして組み付ける第2の部材の少なくとも1箇所に、前記第2の部材を第1の部材に位置合わせした状態で前記受光素子と合致し、外部からの光を前記受光素子に入射させる光透過部が設けられていることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1に記載の電気光学装置において、
前記受光素子を含む前記受光回路が前記電気光学パネルの素子基板上に、周辺駆動回路と共に設けられていることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1又は2に記載の電気光学装置において、
前記受光回路から出力される前記電気信号に基づき、前記第1の部材に対する前記第2の部材の位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定し、その判定結果を表わす電気信号を出力する位置ズレ判定回路を備えることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項3に記載の電気光学装置において、
前記位置ズレ判定回路の一部或いは全部が、前記電気光学パネルの素子基板上に周辺駆動回路と共に設けられていることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項3又は4に記載の電気光学装置において、
前記受光回路は、前記電気信号として、前記受光素子の入射光量に応じた電流値或いは電圧値の信号を前記位置ズレ判定回路へ出力することを特徴とする電気光学装置。 - 請求項3又は4に記載の電気光学装置において、
前記受光回路は、前記電気信号として、前記受光素子の入射光量に応じた周波数の信号を前記位置ズレ判定回路へ出力することを特徴とする電気光学装置。 - 請求項3〜6のいずれか一つに記載の電気光学装置において、
前記電気光学パネル上の有効表示領域から外れた領域の少なくとも1箇所には、前記第2の部材が位置合わせされた状態で前記光透過部と合致する第1の受光素子と、前記位置合わせされた状態で前記光透過部から外れて前記第2の部材とに隠れる第2の受光素子とがそれぞれ設けられ、前記受光回路は、前記第1の受光素子の入射光量に応じた電気信号を出力する第1の受光回路と、前記第2の受光素子の入射光量に応じた電気信号を出力する第2の受光回路とを含み、前記位置ズレ判定回路は、前記第1の受光回路と第2の受光回路からそれぞれ出力される電気信号に基づいて、前記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定することを特徴とする電気光学装置。 - 請求項7に記載の電気光学装置において、
前記第1の受光回路と第2の受光回路からそれぞれ出力される電気信号の差分に基づき前記位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定することを特徴とする電気光学装置。 - 請求項7に記載の電気光学装置において、
前記位置ズレ判定回路は、前記第1の受光素子の出力と前記第2の受光素子の出力とに基づき、前記第1の部材に対する前記第2の部材の位置ズレ量が許容範囲内である第1の状態と、前記第2の部材が前記第1の状態から一方向にずれている第2の状態と、前記第2の部材が前記第1の状態から前記一方向とは逆の方向にずれている第3の状態の3つの状態を判定し、各判定結果を表わす3種類の信号を出力することを特徴とする電気光学装
置。 - 請求項1〜9のいずれか一つに記載の電気光学装置において、
前記受光素子はPINフォトダイードであることを特徴とする電気光学装置。 - 電気光学パネルを有する第1の部材と第2の部材を備えた電気光学装置の製造方法において、
前記電気光学パネル上の有効表示領域から外れた領域の少なくとも1箇所に、受光素子と該受光素子の入射光量に応じた電気信号を出力する受光回路とを設ける工程と、
前記第1の部材に位置合わせして組み付ける第2の部材の少なくとも1箇所に、前記第2の部材を前記第1の部材に位置合わせした状態で前記受光素子と合致し、外部からの光を前記受光素子に入射させる光透過部を設ける工程と、
前記第2の部材を前記第1の部材に位置合わせして組み付けた状態で、外部から光を前記光透過部を通って前記受光素子に入射させる工程と、
前記受光素子の出力に基づき、前記第1の部材と前記第2の部材との位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定する工程と、を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 電気光学パネルを有する第1の部材と第2の部材を備えた電気光学装置の製造方法において、
前記電気光学パネル上の有効表示領域から外れた領域の少なくとも1箇所に、近接して配置された第1の受光素子及び第2の受光素子と、前記第1の受光素子及び第2の受光素子の入射光量に応じた電気信号をそれぞれ出力する第1の受光回路及び第2の受光回路とを設ける工程と、
前記第1の部材に位置合わせして組み付ける第2の部材の少なくとも1箇所に、前記第2の部材を前記第1の部材に位置合わせした状態で前記第1の受光素子と合致する位置に光透過部を設ける工程と、
前記第2の部材を前記第1の部材に位置合わせして組み付けた状態で、外部から光を前記光透過部を通って前記第1の受光素子もしくは第2の受光素子に入射させる工程と、
前記第1の受光回路及び第2の受光回路の各出力の差分に基づき、前記第1の部材と前記第2の部材との位置ズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定する工程と、を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 電気光学パネルを有する第1の部材と第2の部材を備えた電気光学装置の製造方法において、
前記電気光学パネル上の有効表示領域から外れた領域の少なくとも1個所に、近接して配置された第1の受光素子及び第2の受光素子と、前記第1の受光素子及び第2の受光素子の入射光量に応じた電気信号をそれぞれ出力する第1の受光回路及び第2の受光回路とを設ける工程と、
前記第1の部材に位置合わせして組み付ける第2の部材の少なくとも1箇所に、前記第2の部材を前記第1の部材に位置合わせした状態で前記第1の受光素子と合致する位置に光透過部を設ける工程と、
前記第2の部材を前記第1の部材に位置合わせして組み付けた状態で、外部から光を前記光透過部を通って前記第1の受光素子もしくは第2の受光素子に入射させる工程と、
前記第1の受光回路及び第2の受光回路の各出力に基づき、前記第1の部材と前記第2の部材の位置ズレ量が許容範囲内である第1の状態と、前記第2の部材が前記第1の状態から前記第1の部材に対して一方向にずれている第2の状態と、前記第2の部材が前記第1の状態から前記第1の部材に対して前記一方向とは逆の方向にずれている第3の状態の3つの状態を判定し、各判定結果を表わす3種類の信号を出力する工程と、を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項1〜10のいずれか1つに記載の電気光学装置を備えた電子機器。
- 請求項1〜10のいずれか1つに記載の電気光学装置の電気光学パネル。
Priority Applications (1)
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JP2004260556A JP2006078623A (ja) | 2004-09-08 | 2004-09-08 | 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置を備えた電子機器および電気光学装置の電気光学パネル |
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JP2004260556A JP2006078623A (ja) | 2004-09-08 | 2004-09-08 | 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置を備えた電子機器および電気光学装置の電気光学パネル |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009087639A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Panasonic Corp | 電界放出型電子源装置と製造方法 |
KR101495918B1 (ko) * | 2007-12-19 | 2015-03-04 | 가부시키가이샤 재팬 디스프레이 | 디스플레이 장치 |
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2004
- 2004-09-08 JP JP2004260556A patent/JP2006078623A/ja not_active Withdrawn
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