JP2006077803A - テーパランド型スラスト軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】 軸受パッドの熱膨張による変形を低減させることのできるテーパランド型スラスト軸受を提供することを目的とする。
【解決手段】 回転軸に設けられたスラストディスクと対向する軸受面に、給油ポート10に連続するテーパ部11と、このテーパ部11に連なるランド部12とを有する軸受パッド14が、周方向に複数個設けられたテーパランド型スラスト軸受8であって、前記スラストディスクと対向する軸受パッド14の表面または表面下に、軸受パッド14の厚さ方向への熱の伝播を遮断する断熱層21が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 回転軸に設けられたスラストディスクと対向する軸受面に、給油ポート10に連続するテーパ部11と、このテーパ部11に連なるランド部12とを有する軸受パッド14が、周方向に複数個設けられたテーパランド型スラスト軸受8であって、前記スラストディスクと対向する軸受パッド14の表面または表面下に、軸受パッド14の厚さ方向への熱の伝播を遮断する断熱層21が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、過給機やタービンコンプレッサ等といった回転機械に用いられるテーパランド型スラスト軸受に関するものである。
テーパランド型スラスト軸受は、スラストディスク(あるいは「スラストカラー」)と対向する軸受面に、テーパ部とランド部とを有する軸受パッドが周方向に複数個配置されたものである(たとえば、特許文献1参照)。
特開2003−222123号公報(図9ないし図12参照)
上記特許文献の従来の技術の欄にも記載されているように、従来のテーパランド型スラスト軸受では、軸受負荷が大きくなると軸受パッドが熱膨張により変形し(特に、ランド部ではこの変形により下り勾配となって接触面積が低下する)、その結果、スラスト負荷能力が低下して、軸受の発熱を増大させるという悪循環を起こし、軸受機能に支障が生じるおそれがあった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、軸受パッドの熱膨張による変形を低減させることのできるテーパランド型スラスト軸受を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
請求項1に記載のテーパランド型スラスト軸受は、回転軸に設けられたスラストディスクと対向する軸受面に、給油ポートに連続するテーパ部と、このテーパ部に連なるランド部とを有する軸受パッドが、周方向に複数個設けられたテーパランド型スラスト軸受であって、前記スラストディスクと対向する軸受パッドの表面または表面下に、軸受パッドの厚さ方向への熱の伝播を遮断する断熱層が設けられていることを特徴とする。
このようなテーパランド型スラスト軸受によれば、断熱層により軸受パッドへの熱の進入が阻止(あるいは防止)され、軸受パッドの熱膨張による変形を低減させることができるとともに、軸受自体の温度を低減させることができる。
請求項1に記載のテーパランド型スラスト軸受は、回転軸に設けられたスラストディスクと対向する軸受面に、給油ポートに連続するテーパ部と、このテーパ部に連なるランド部とを有する軸受パッドが、周方向に複数個設けられたテーパランド型スラスト軸受であって、前記スラストディスクと対向する軸受パッドの表面または表面下に、軸受パッドの厚さ方向への熱の伝播を遮断する断熱層が設けられていることを特徴とする。
このようなテーパランド型スラスト軸受によれば、断熱層により軸受パッドへの熱の進入が阻止(あるいは防止)され、軸受パッドの熱膨張による変形を低減させることができるとともに、軸受自体の温度を低減させることができる。
請求項2に記載のテーパランド型スラスト軸受は、前記断熱層が、前記軸受パッドの周方向の少なくとも一部に設けられていることを特徴とする。
このようなテーパランド型スラスト軸受によれば、軸受パッドの表面の少なくとも一部に断熱層を積層するだけでよいので、製作工程を簡略化することができるとともに、製作時間および製作コストを低減させることができる。
このようなテーパランド型スラスト軸受によれば、軸受パッドの表面の少なくとも一部に断熱層を積層するだけでよいので、製作工程を簡略化することができるとともに、製作時間および製作コストを低減させることができる。
請求項3に記載のテーパランド型スラスト軸受は、前記断熱層が、前記軸受パッドの周方向全面に設けられていることを特徴とする。
このようなテーパランド型スラスト軸受によれば、軸受パッドの表面全体が断熱層により覆われて、スラストディスクの滑り面と軸受パッドの表面との間の狭いフィルム状の隙間に引き込まれた潤滑油から軸受パッドへの熱の進入がより一層阻止され(熱の伝達が遮断され)ることとなるので、軸受パッドの熱膨張による変形をより一層低減させることができるとともに、軸受自体の温度をより一層低減させることができる。
このようなテーパランド型スラスト軸受によれば、軸受パッドの表面全体が断熱層により覆われて、スラストディスクの滑り面と軸受パッドの表面との間の狭いフィルム状の隙間に引き込まれた潤滑油から軸受パッドへの熱の進入がより一層阻止され(熱の伝達が遮断され)ることとなるので、軸受パッドの熱膨張による変形をより一層低減させることができるとともに、軸受自体の温度をより一層低減させることができる。
請求項4に記載のテーパランド型スラスト軸受は、前記断熱層が、周方向に沿って複数の領域に分割されており、各領域における断熱層が、熱伝導率の異なる材料からなることを特徴とする。
このようなテーパランド型スラスト軸受によれば、熱伝導率の異なる材料により断熱層が構成されることになり、断熱層の温度および軸受パッドの表面温度の均一化が図られることとなる。
このようなテーパランド型スラスト軸受によれば、熱伝導率の異なる材料により断熱層が構成されることになり、断熱層の温度および軸受パッドの表面温度の均一化が図られることとなる。
請求項5に記載のテーパランド型スラスト軸受は、前記断熱層の熱伝導率が、前記回転軸の回転方向後側から回転方向前側に向かって漸次小さくなっていることを特徴とする。
このようなテーパランド型スラスト軸受によれば、スラストディスクの滑り面と軸受パッドの表面との間の狭いフィルム状の隙間に引き込まれた潤滑油の温度が低い部分には熱伝導率の高い材料が、スラストディスクの滑り面と軸受パッドの表面との間の狭いフィルム状の隙間に引き込まれた潤滑油の温度が高い部分には熱伝導率の低い材料が用いられることになり、断熱層の温度および軸受パッドの表面温度の均一化がさらに図られることとなる。
このようなテーパランド型スラスト軸受によれば、スラストディスクの滑り面と軸受パッドの表面との間の狭いフィルム状の隙間に引き込まれた潤滑油の温度が低い部分には熱伝導率の高い材料が、スラストディスクの滑り面と軸受パッドの表面との間の狭いフィルム状の隙間に引き込まれた潤滑油の温度が高い部分には熱伝導率の低い材料が用いられることになり、断熱層の温度および軸受パッドの表面温度の均一化がさらに図られることとなる。
請求項6に記載のテーパランド型スラスト軸受は、前記断熱層が、セラミックス材料からなることを特徴とする。
このようなテーパランド型スラスト軸受によれば、断熱層として断熱性に優れるとともに比較的安価で入手しやすいセラミックス材料が使用される。
このようなテーパランド型スラスト軸受によれば、断熱層として断熱性に優れるとともに比較的安価で入手しやすいセラミックス材料が使用される。
請求項7に記載のテーパランド型スラスト軸受は、前記断熱層が、樹脂材料からなることを特徴とする。
このようなテーパランド型スラスト軸受によれば、断熱層として断熱性に優れるとともに比較的安価で入手しやすい樹脂材料が使用される。
このようなテーパランド型スラスト軸受によれば、断熱層として断熱性に優れるとともに比較的安価で入手しやすい樹脂材料が使用される。
請求項8に記載の過給機は、請求項1から7のいずれか一項に記載のテーパランド型スラスト軸受を具備してなることを特徴とする。
このような過給機によれば、断熱層により軸受パッドへの熱の進入が阻止(あるいは防止)され、軸受パッドの熱膨張による変形を低減させることができるとともに、軸受自体の温度を低減させることができるテーパランド型スラスト軸受を具備しているので、回転軸の回転数を、例えば、周速100m/secとし、スラスト面圧を、例えば、2〜3MPaとすることが可能となり、過給機の回転軸の高回転化およびテーパランド型スラスト軸受の高面圧化を図ることができる。
このような過給機によれば、断熱層により軸受パッドへの熱の進入が阻止(あるいは防止)され、軸受パッドの熱膨張による変形を低減させることができるとともに、軸受自体の温度を低減させることができるテーパランド型スラスト軸受を具備しているので、回転軸の回転数を、例えば、周速100m/secとし、スラスト面圧を、例えば、2〜3MPaとすることが可能となり、過給機の回転軸の高回転化およびテーパランド型スラスト軸受の高面圧化を図ることができる。
請求項9に記載のタービンコンプレッサは、請求項1から7のいずれか一項に記載のテーパランド型スラスト軸受を具備してなることを特徴とする。
このようなタービンコンプレッサによれば、断熱層により軸受パッドへの熱の進入が阻止(あるいは防止)され、軸受パッドの熱膨張による変形を低減させることができるとともに、軸受自体の温度を低減させることができるテーパランド型スラスト軸受を具備しているので、回転軸の回転数を、例えば、周速100m/secとし、スラスト面圧を、例えば、2〜3MPaとすることが可能となり、タービンコンプレッサの回転軸の高回転化およびテーパランド型スラスト軸受の高面圧化を図ることができる。
このようなタービンコンプレッサによれば、断熱層により軸受パッドへの熱の進入が阻止(あるいは防止)され、軸受パッドの熱膨張による変形を低減させることができるとともに、軸受自体の温度を低減させることができるテーパランド型スラスト軸受を具備しているので、回転軸の回転数を、例えば、周速100m/secとし、スラスト面圧を、例えば、2〜3MPaとすることが可能となり、タービンコンプレッサの回転軸の高回転化およびテーパランド型スラスト軸受の高面圧化を図ることができる。
請求項10に記載の回転機械は、請求項1から7のいずれか一項に記載のテーパランド型スラスト軸受を具備してなることを特徴とする。
このような回転機械によれば、断熱層により軸受パッドへの熱の進入が阻止(あるいは防止)され、軸受パッドの熱膨張による変形を低減させることができるとともに、軸受自体の温度を低減させることができるテーパランド型スラスト軸受を具備しているので、回転軸の回転数を、例えば、周速100m/secとし、スラスト面圧を、例えば、2〜3MPaとすることが可能となり、回転機械の回転軸の高回転化およびテーパランド型スラスト軸受の高面圧化を図ることができる。
このような回転機械によれば、断熱層により軸受パッドへの熱の進入が阻止(あるいは防止)され、軸受パッドの熱膨張による変形を低減させることができるとともに、軸受自体の温度を低減させることができるテーパランド型スラスト軸受を具備しているので、回転軸の回転数を、例えば、周速100m/secとし、スラスト面圧を、例えば、2〜3MPaとすることが可能となり、回転機械の回転軸の高回転化およびテーパランド型スラスト軸受の高面圧化を図ることができる。
本発明によれば、軸受パッドの熱膨張による変形を低減させることのできるという効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明によるテーパランド型スラスト軸受の第1実施形態を、ガスタービンコンプレッサに適用した例を説明する。
図4は本実施形態に係るテーパランド型スラスト軸受8を具備したガスタービンコンプレッサ100の構造及び給油系統を模式的に示すもので、符号1はハウジング、符号2はロータである。
ロータ2は、ロータ軸(回転軸)3と、コンプレッサ翼車4と、スラストカラー5と、タービン6と備えている。また、このロータ2は一対のジャーナル軸受7により支持されているとともに、スラストカラー5の両軸受面に対向して設けられたスラスト軸受8によりスラスト荷重が支えられるように構成されている。
図4は本実施形態に係るテーパランド型スラスト軸受8を具備したガスタービンコンプレッサ100の構造及び給油系統を模式的に示すもので、符号1はハウジング、符号2はロータである。
ロータ2は、ロータ軸(回転軸)3と、コンプレッサ翼車4と、スラストカラー5と、タービン6と備えている。また、このロータ2は一対のジャーナル軸受7により支持されているとともに、スラストカラー5の両軸受面に対向して設けられたスラスト軸受8によりスラスト荷重が支えられるように構成されている。
このように構成されたガスタービンコンプレッサ100では、一対のジャーナル軸受7はロータ2の自重を支えるだけ(竪型の場合には、自重すら加わらずに単に位置決め作用するだけ)であるのに対し、スラスト軸受8にはコンプレッサ翼車4およびタービン6の羽根に作用する空気力学的な圧力により生ずる合力の負荷荷重が加わる。ガスタービンのスラスト荷重は、通常、回転数の増加につれてスラスト荷重が大きくなる性質を有している。
図5、図6、および図1はスラスト軸受8の詳細を示す図であり、図5は図4の要部拡大断面図、図6は図5のVI−VI矢視平面図、図1は図6のI−I矢視断面図である。
これらの図に示すように、スラスト軸受8はテーパランド型スラスト軸受であり、ロータ2側のスラストカラー5と対向する滑り面5aに円周方向に向かって複数個(本実施形態では10個)の固定型のセグメント9が設けられている。
図6に示すように、各セグメント9は、給油ポート10、テーパ部11、およびランド部12を円周方向に連続した状態で形成されたものである。なお、符号13はテーパ部11の内周面11a側および外周面11b側を囲むシュラウド部である。また、一つのテーパ部11と、これに連なる一つのランド部12とにより、一つの軸受パッド14が構成されている。
これらの図に示すように、スラスト軸受8はテーパランド型スラスト軸受であり、ロータ2側のスラストカラー5と対向する滑り面5aに円周方向に向かって複数個(本実施形態では10個)の固定型のセグメント9が設けられている。
図6に示すように、各セグメント9は、給油ポート10、テーパ部11、およびランド部12を円周方向に連続した状態で形成されたものである。なお、符号13はテーパ部11の内周面11a側および外周面11b側を囲むシュラウド部である。また、一つのテーパ部11と、これに連なる一つのランド部12とにより、一つの軸受パッド14が構成されている。
また、給油ポート10の略中央部には給油孔15が開口されており、この給油孔15は給油路16(図5参照)に接続されている。給油路16は図4に示す吐出ライン17を介して給油ポンプ18に接続されており、この給油ポンプ18は導入ライン19を通じて、タービンコンプレッサのドレンとしてのオイルパン20に接続されている。給油ポンプ18から供給される潤滑油は、吐出ライン17を介して給油路16から給油孔15を経て給油ポート10に送り込まれるようになっている。
そして、給油ポート10内の潤滑油は、回転するスラストカラー5の滑り面5a(図5参照)と、固定されているスラスト軸受8の表面との相対的な回転により、粘性のため給油ポート10からスラストカラー5の滑り面5aとスラスト軸受8の表面との間の狭いフィルム状の隙間に引き込まれる。このフィルム状の隙間は、くさび状の隙間とこれに続く平行状の隙間とからなり、このフィルム状の隙間内で流体力学的な動的圧力が発生するようになっている。したがって、スラスト軸受8に加わる負荷荷重は、このフィルム状の隙間に形成された潤滑油膜で支えられることとなる。
なお、このフィルム状の隙間の寸法は100μm程度となるように設計されている。また、テーパ部11とランド部12の円周方向の寸法比は、負荷能力が最大となるように8:2程度に設定されている。
さて、図1に示すように、本実施形態におけるテーパランド型スラスト軸受8の各軸受パッド14には、断熱層21が設けられている。
断熱層21は、軸受パッド本体14aの表面(スラストカラー5の滑り面5aと対向する側の面)14b全体を覆うものであり、例えば、セラミックスや樹脂等の材料により形成されたものである。
また、この断熱層21の表面(スラストカラー5の滑り面5aと対向する側の面)21a側には、さらにメタル層22が設けられている。このメタル層22は、断熱層21の表面21a全体を覆うものであり、例えば、鉛銅合金やアルミニウム合金、あるいはホワイトメタル等の材料により形成されたものであり、その厚さは軸受厚みに対して5%以下とされている。
なお、軸受パッド本体14は、例えば、スティール等の材料により形成されており、また、断熱層21の厚みは軸受厚みに対して5%以下とされている。
断熱層21は、軸受パッド本体14aの表面(スラストカラー5の滑り面5aと対向する側の面)14b全体を覆うものであり、例えば、セラミックスや樹脂等の材料により形成されたものである。
また、この断熱層21の表面(スラストカラー5の滑り面5aと対向する側の面)21a側には、さらにメタル層22が設けられている。このメタル層22は、断熱層21の表面21a全体を覆うものであり、例えば、鉛銅合金やアルミニウム合金、あるいはホワイトメタル等の材料により形成されたものであり、その厚さは軸受厚みに対して5%以下とされている。
なお、軸受パッド本体14は、例えば、スティール等の材料により形成されており、また、断熱層21の厚みは軸受厚みに対して5%以下とされている。
このような断熱層21を各軸受パッド14に設けることにより、メタル層22から軸受パッド本体14aへの熱の進入が阻止され(熱の伝達が遮断され)ることとなるので、軸受パッド本体14aの熱膨張による変形を低減させることができるとともに、テーパランド型スラスト軸受8の温度を低減させることができる。
本発明によるテーパランド型スラスト軸受の第2実施形態を、図2を用いて説明する。
本実施形態におけるテーパランド型スラスト軸受28は、軸受パッド本体14aの表面14b側に断熱層21のみが設けられているという点で前述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
本実施形態におけるテーパランド型スラスト軸受28は、軸受パッド本体14aの表面14b側に断熱層21のみが設けられているという点で前述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
図2に示すように、本実施形態では、軸受パッド本体14aの表面14b全体が断熱層21のみで覆われている。すなわち、本実施形態におけるテーパランド型スラスト軸受28では、第1実施形態のところで説明したメタル層22が省略(削除)されている。
このような断熱層21を各軸受パッド24に設けることにより、スラストカラー5の滑り面5aとスラスト軸受8の表面との間の狭いフィルム状の隙間に引き込まれた潤滑油から軸受パッド本体14aへの熱の進入が阻止され(熱の伝達が遮断され)ることとなるので、軸受パッド本体14aの熱膨張による変形を低減させることができるとともに、テーパランド型スラスト軸受28の温度を低減させることができる。
また、軸受パッド本体14aの表面14bに断熱層21を積層するだけでよい(すなわち、前述した第1実施形態のように断熱層21の表面21aにメタル層22を積層する必要がない)ので、製作工程を簡略化することができるとともに、製作時間および製作コストを低減させることができる。
また、軸受パッド本体14aの表面14bに断熱層21を積層するだけでよい(すなわち、前述した第1実施形態のように断熱層21の表面21aにメタル層22を積層する必要がない)ので、製作工程を簡略化することができるとともに、製作時間および製作コストを低減させることができる。
本発明によるテーパランド型スラスト軸受の第3実施形態を、図3を用いて説明する。
本実施形態におけるテーパランド型スラスト軸受38は、断熱層31が周方向(図において左右方向)に三つの領域に分割されているとともに、各領域において断熱層31が熱伝導率の異なる材料により形成されているという点で前述した第2実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第2実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
本実施形態におけるテーパランド型スラスト軸受38は、断熱層31が周方向(図において左右方向)に三つの領域に分割されているとともに、各領域において断熱層31が熱伝導率の異なる材料により形成されているという点で前述した第2実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第2実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
図3に示すように、本実施形態では、軸受パッド本体14aの表面14b全体が、周方向に三つの領域に分割された断熱層31で覆われている。
断熱層31は、その進行方向(図において左右方向)において前側(図において左側)から第1の断熱層31a、第2の断熱層31b、および第3の断熱層31cを有している。
これら第1の断熱層31a、第2の断熱層31b、および第3の断熱層31cはそれぞれ、熱伝導率の異なる材料から作られており、第1の断熱層31aの熱伝導率をλa、第2の断熱層31bの熱伝導率をλb、第3の断熱層31cの熱伝導率をλcとした場合、λa>λb>λcの関係となる材料がそれぞれ選択されるようになっている。
断熱層31は、その進行方向(図において左右方向)において前側(図において左側)から第1の断熱層31a、第2の断熱層31b、および第3の断熱層31cを有している。
これら第1の断熱層31a、第2の断熱層31b、および第3の断熱層31cはそれぞれ、熱伝導率の異なる材料から作られており、第1の断熱層31aの熱伝導率をλa、第2の断熱層31bの熱伝導率をλb、第3の断熱層31cの熱伝導率をλcとした場合、λa>λb>λcの関係となる材料がそれぞれ選択されるようになっている。
このような断熱層31を各軸受パッド34に設けることにより、スラストカラー5の滑り面5aとスラスト軸受8の表面との間の狭いフィルム状の隙間に引き込まれた潤滑油から軸受パッド本体14aへの熱の進入が阻止され(熱の伝達が遮断され)ることとなるので、軸受パッド本体14aの熱膨張による変形を低減させることができるとともに、テーパランド型スラスト軸受38の温度を低減させることができる。
また、第1の断熱層31aの熱伝導率λa、第2の断熱層31bの熱伝導率λb、第3の断熱層31cの熱伝導率λcが、λa>λb>λcの関係を有するように、第1の断熱層31a、第2の断熱層31b、および第3の断熱層31cの材料が選択されるようになっているので、断熱層31の温度および軸受パッド本体14aの表面14bの温度の均一化を図ることができ、軸受パッド本体14aの熱膨張による変形をさらに低減させることができて、テーパランド型スラスト軸受38の温度をさらに低減させることができる。
また、第1の断熱層31aの熱伝導率λa、第2の断熱層31bの熱伝導率λb、第3の断熱層31cの熱伝導率λcが、λa>λb>λcの関係を有するように、第1の断熱層31a、第2の断熱層31b、および第3の断熱層31cの材料が選択されるようになっているので、断熱層31の温度および軸受パッド本体14aの表面14bの温度の均一化を図ることができ、軸受パッド本体14aの熱膨張による変形をさらに低減させることができて、テーパランド型スラスト軸受38の温度をさらに低減させることができる。
上述したテーパランド型スラスト軸受8,28,38のいずれかを具備したガスタービンコンプレッサによれば、ロータの回転数を、例えば、周速100m/secとし、スラスト面圧を、例えば、2〜3MPaとすることが可能となり、ガスタービンコンプレッサのロータの高回転化およびテーパランド型スラスト軸受の高面圧化を図ることができる。
なお、本発明は上述したようなガスタービンコンプレッサ100にのみ適用され得るものではなく、過給機やその他の高速回転機械にも適用することができる。
また、図2に示した断熱層21は、軸受パッド本体14aの表面14b全体を覆うように設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、周方向において60%の位置から100%の位置まで(すなわち、軸受パッド14の前端面から後端面側に、軸受パッド14の延在方向長さ×0.6だけ離間した位置から後端位置まで)の一部分だけに設けられたものであっても良い。
言い換えれば、断熱層21を有しない軸受パッドで測定した場合に、軸受パッドの表面温度が、軸受パッドの前端(テーパ部の前端)における入口温度の1.2倍以上となる部分に設けるようにすることもできる。
言い換えれば、断熱層21を有しない軸受パッドで測定した場合に、軸受パッドの表面温度が、軸受パッドの前端(テーパ部の前端)における入口温度の1.2倍以上となる部分に設けるようにすることもできる。
3 ロータ軸(回転軸)
5 スラストカラー(スラストディスク)
8 テーパランド型スラスト軸受
10 給油ポート
11 テーパ部
12 ランド部
14 軸受パッド
21 断熱層
24 軸受パッド
28 テーパランド型スラスト軸受
31 断熱層
31a 第1の断熱層
31b 第2の断熱層
31c 第3の断熱層
34 軸受パッド
100 タービンコンプレッサ
5 スラストカラー(スラストディスク)
8 テーパランド型スラスト軸受
10 給油ポート
11 テーパ部
12 ランド部
14 軸受パッド
21 断熱層
24 軸受パッド
28 テーパランド型スラスト軸受
31 断熱層
31a 第1の断熱層
31b 第2の断熱層
31c 第3の断熱層
34 軸受パッド
100 タービンコンプレッサ
Claims (10)
- 回転軸に設けられたスラストディスクと対向する軸受面に、給油ポートに連続するテーパ部と、このテーパ部に連なるランド部とを有する軸受パッドが、周方向に複数個設けられたテーパランド型スラスト軸受であって、
前記スラストディスクと対向する軸受パッドの表面または表面下に、軸受パッドの厚さ方向への熱の伝播を遮断する断熱層が設けられていることを特徴とするテーパランド型スラスト軸受。 - 前記断熱層が、前記軸受パッドの周方向の少なくとも一部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のテーパランド型スラスト軸受。
- 前記断熱層が、前記軸受パッドの周方向全面に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のテーパランド型スラスト軸受。
- 前記断熱層が、周方向に沿って複数の領域に分割されており、各領域における断熱層が、熱伝導率の異なる材料からなることを特徴とする請求項3に記載のテーパランド型スラスト軸受。
- 前記断熱層の熱伝導率が、前記回転軸の回転方向後側から回転方向前側に向かって漸次小さくなっていることを特徴とする請求項4に記載のテーパランド型スラスト軸受。
- 前記断熱層が、セラミックス材料からなることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のテーパランド型スラスト軸受。
- 前記断熱層が、樹脂材料からなることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のテーパランド型スラスト軸受。
- 請求項1から7のいずれか一項に記載のテーパランド型スラスト軸受を具備してなることを特徴とする過給機。
- 請求項1から7のいずれか一項に記載のテーパランド型スラスト軸受を具備してなることを特徴とするタービンコンプレッサ。
- 請求項1から7のいずれか一項に記載のテーパランド型スラスト軸受を具備してなることを特徴とする回転機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004259495A JP2006077803A (ja) | 2004-09-07 | 2004-09-07 | テーパランド型スラスト軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004259495A JP2006077803A (ja) | 2004-09-07 | 2004-09-07 | テーパランド型スラスト軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006077803A true JP2006077803A (ja) | 2006-03-23 |
Family
ID=36157437
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9897137B2 (en) | 2014-08-28 | 2018-02-20 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Bearing device and rotary machine |
US10060470B2 (en) | 2014-10-21 | 2018-08-28 | Mitsubishi Heavy Industries Engine & Turbocharger, Ltd. | Thrust bearing and rotary machine |
JP2021173204A (ja) * | 2020-04-23 | 2021-11-01 | 株式会社神戸製鋼所 | ターボ圧縮機 |
-
2004
- 2004-09-07 JP JP2004259495A patent/JP2006077803A/ja not_active Withdrawn
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US10060470B2 (en) | 2014-10-21 | 2018-08-28 | Mitsubishi Heavy Industries Engine & Turbocharger, Ltd. | Thrust bearing and rotary machine |
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